実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。この実施の形態では、高確率/高ベース状態に制御される。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態。この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御される。)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(通常状態と比較して大当りとなる確率が高められた遊技状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態(高頻度状態)に移行する。また、通常大当りとなった場合には、高確率状態には移行しないものの遊技状態を高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果が当りとなったことにもとづいて可変入賞球装置15を開状態に制御する場合を示したが、例えば、遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて、普通図柄の変動表示を行うことなく、そのまま可変入賞球装置15を開状態に制御するように構成してもよい。また、例えば、普通図柄の変動表示を行うものの100パーセント当りとなるようにし、実質的に遊技球がゲート32を通過すれば、そのまま可変入賞球装置15を開状態に制御するように構成してもよい。また、この場合、高ベース状態に制御するときには、例えば、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長することによって、始動入賞しやすくするようにすればよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、高確率状態や高ベース状態から通常状態に移行したり通常状態から高確率状態や高ベース状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態(高確率/高ベース状態)に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して確変状態を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率/高ベース状態)において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで高確率状態と高ベース状態とが維持される(後述するステップS134参照)。なお、この実施の形態では、「確変大当り」となった場合には、特別図柄の変動表示結果として停止図柄「7」が停止表示されるとともに、演出図柄の変動表示結果として左中右の図柄が同じ図柄(奇数でも偶数でもよい)で揃った図柄の組み合わせ(大当り図柄。通常大当りの場合と共通。)が停止表示される。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行されず、高ベース状態にのみ移行される(低確率/高ベース状態に移行される)大当りである(後述するステップS167参照)。そして、低確率/高ベース状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、77回)終了するまで高ベース状態が維持される(後述するステップS139〜S144参照)。なお、この実施の形態では、低確率/高ベース状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、高ベース状態が終了する(後述するステップS134参照)。なお、この実施の形態では、「通常大当り」となった場合には、特別図柄の変動表示結果として停止図柄「3」が停止表示されるとともに、演出図柄の変動表示結果として左中右の図柄が同じ図柄(奇数でも偶数でもよい)で揃った図柄の組み合わせ(大当り図柄。確変大当りの場合と共通。)が停止表示される。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくすするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ高確率状態に移行するとともに高ベース状態にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで高ベース状態には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで高確率状態と高ベース状態とが維持される(後述するステップS134参照)。なお、この実施の形態では、「突然確変大当り」となった場合には、特別図柄の変動表示結果として停止図柄「1」が停止表示されるとともに、演出図柄の変動表示結果として突然確変大当り図柄(例えば、「135」など。小当り図柄と共通。)が停止表示される。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS145〜S149参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態では、「小当り」となった場合には、特別図柄の変動表示結果として停止図柄「5」が停止表示されるとともに、演出図柄の変動表示結果として小当り図柄(例えば、「135」など。突然確変大当り図柄と共通。)が停止表示される。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が高ベース状態(高確率/高ベース状態と低確率/高ベース状態との両方を含む)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、1つの高ベース状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が高確率状態であるか高ベース状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高確率状態や高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、特別図柄や演出図柄、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄や第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、この実施の形態では、後述するように、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、演出図柄の変動表示を停止し、確変状態が確定する旨を報知する確変確定演出や、低確率/高ベース状態が終了する旨を報知する高ベース終了演出が実行される。従って、この実施の形態では、図柄確定指定コマンドは、確変確定演出や高ベース終了演出の開始の契機となるコマンドでもある。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。コマンドA001(H)は、大当り開始画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定するとともに、通常大当りであることを指定する演出制御コマンド(大当り開始1指定コマンド:ファンファーレ1指定コマンド)である。また、コマンドA002(H)は、大当り開始画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定するとともに、確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(大当り開始2指定コマンド:ファンファーレ2指定コマンド)である。また、コマンドA003(H)は、突然確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り開始指定コマンド)である。ただし、この実施の形態では、通常大当りの場合と確変大当りの場合とで共通の大当り開始画面が表示され、大当り開始画面を見ただけでは、大当り遊技が開始されることは認識できるものの通常大当りであるか確変大当りであるかまでは認識できない。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。ただし、この実施の形態では、通常大当りの場合と確変大当りの場合とで共通の大当り終了画面が表示され、大当り終了画面を見ただけでは、大当り遊技が終了することは認識できるものの通常大当りであるか確変大当りであるかまでは認識できない。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が低確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるとき(特別図柄の変動表示中)に実行される。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が3となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図25参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の変動表示が実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図25参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図17は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図17に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、まず、第2始動口スイッチ14aがオンしているか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図18および図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が実行されるときにリセットされる(この次回の変動表示が終了するまでにリセットされるようにすればよく、変動開始時や、変動中、変動終了時のいずれのタイミングでリセットされてもよい)ようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率/高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグがセットされておらず、高ベースフラグのみがセットされている場合には、低確率/高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常状態および低確率/高ベース状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や低確率/高ベース状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態(高確率/高ベース状態)に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りによる大当り遊技終了後と確変大当りによる大当り遊技終了後とで、共通の演出態様で共通演出(例えば、背景画面を共通の表示色(例えば、黄色)で表示)を実行することにより、大当り遊技終了後77回目の変動表示を終了するまでは、確変状態であるか否かを認識しにくくしているのであるが、少なくとも、特別図柄の停止図柄の停止表示の際に特別図柄の停止図柄が「3」であるか「7」であるかを確認すれば(ただし、確認できるのは、特別図柄の停止図柄を停止表示したときから次の変動表示を開始するまでの間である)、共通演出の実行中であっても確変状態であるか否かを確認することができる。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を高ベース状態に移行するとき(高確率/高ベース状態に移行するときと低確率/高ベース状態に移行するときとの両方を含む)にセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、高ベース回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。高ベースフラグがセットされていれば(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS99に移行する。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高ベース状態である場合(高確率/高ベース状態である場合と低確率/高ベース状態である場合との両方を含む)には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合(高確率/高ベース状態である場合と低確率/高ベース状態である場合との両方を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97,S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S99,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
図21は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1201)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1201では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1202)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1203)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1204)、特別図柄停止図柄表示時間(特別図柄の停止図柄を停止表示する時間)として800msをセットする(ステップS1205)。次いで、CPUは、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1206)。大当りフラグがセットされていれば、ステップS1210に移行する。大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1207)。高確率フラグがセットされていれば、ステップS1210に移行する。高確率フラグがセットされていなければ、CPU56は、低確率/高ベース状態移行後の変動表示の実行回数(低確率/高ベース状態における特別図柄の変動可能回数)をカウントするための高ベース回数カウンタの値が1となっているか否かを確認する(ステップS1208)。高ベース回数カウンタの値がまだ1となっていなければ、ステップS1210に移行する。高ベース回数カウンタの値が1となっていれば、CPU56は、特別図柄停止図柄表示時間として5300msをセットしなおす(ステップS1209)。
ステップS1208で高ベース回数カウンタの値が1となっているということは、遊技状態が低確率/高ベース状態に制御されているときであって、その低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示を実行している場合である(今回実行している変動表示の終了時に、後述する特別図柄停止処理において高ベース回数カウンタの値が1減算されて0となり、高ベースフラグがリセットされて低確率/高ベース状態が終了される(ステップS139〜S144参照))。この実施の形態では、通常は特別図柄停止図柄表示時間として800msがセットされるのであるが、ステップS1206〜S1209の処理が実行されることによって、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示が実行される場合には、特別図柄停止図柄表示時間として5300msをセットしなおして特別図柄の停止図柄を停止表示する時間を延長している(すなわち、次の変動表示を開始可能となるまでの時間が延長される)。
次いで、CPU56は、特別図柄停止図柄表示時間を、特別図柄の停止図柄の停止時間を計測するための変動停止時間タイマにセットする(ステップS1210)。この場合、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示が実行されている場合には、ステップS1209でセットされた特別図柄停止図柄表示時間にもとづいて、変動停止時間タイマに5300msがセットされる。一方、それ以外の場合には、ステップS1205でセットされた特別図柄停止図柄表示時間にもとづいて、変動停止時間タイマに800msがセットされる。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1211)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1212)。なお、ステップS1204で変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、まず、変動停止時間タイマを1減算し(ステップS131)、変動停止時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS132)。変動停止時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。変動停止時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS132のY)、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグや、高ベース状態であることを示す高ベースフラグ、低確率/高ベース状態移行後の変動表示の実行回数をカウントするための高ベース回数カウンタをリセットする(ステップS134)。なお、これらの高確率フラグや高ベースフラグ、高ベース回数カウンタを、特別図柄の変動表示を停止するときにリセットするのではなく、大当り遊技の終了時にリセットするようにしてもよい。この場合、例えば、後述する大当り終了処理のステップS165でYと判定したときに、セットされていれば、高確率フラグや高ベースフラグ、高ベース回数カウンタをリセットし、ステップS166以降の処理に移行するようにすればよい。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS139)。高確率フラグがセットされていなければ、CPU56は、高ベース回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS140)。高ベース回数カウンタの値が0となっていなければ(すなわち、低確率/高ベース状態に制御されている場合であって、高ベース回数カウンタのカウント値が残っていれば)、CPU56は、高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS141)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS142)、高ベースフラグをリセットする(ステップS143)。
なお、例えば、後述する大当り終了処理において確変大当りである場合には高ベース回数カウンタをクリアするように構成すれば(例えば、ステップS166でYのときに高ベースカウンタをクリアする処理を行うようにすれば)、ステップS139の処理を設けなくてもよい。すなわち、そのように構成すれば、高確率状態であれば必ずステップS140でYと判定され(高ベースカウンタの値は0であると判定され)、そのままステップS144に移行されるので、ステップS139の判定処理は不要となる。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS144)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS145)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS146)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS147)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS148)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS144のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS149)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、高ベースフラグをセットして遊技状態を高ベース状態に移行させる(ステップS167)。なお、この場合、高ベースフラグのみがセットされるので、低確率/高ベース状態に移行されることになる。また、CPU56は、高ベース回数カウンタに所定回数(例えば77回)をセットする(ステップS168)。そして、ステップS171に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、高確率フラグをセットして遊技状態を高確率状態に移行させる(ステップS169)。また、CPU56は、高ベースフラグをセットする(ステップS170)。なお、この場合、高確率フラグがセットされるとともに高ベースフラグがセットされるので、高確率/高ベース状態(確変状態)に移行されることになる。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S170でセットした高ベースフラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S170でセットした高ベースフラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。この場合、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示が実行されている場合には、特別図柄変動中処理におけるステップS1209でセットされた特別図柄停止図柄表示時間にもとづいて、特別図柄の停止図柄が5300ms停止表示される。一方、それ以外の場合には、特別図柄変動中処理におけるステップS1205でセットされた特別図柄停止図柄表示時間にもとづいて、特別図柄の停止図柄が800ms停止表示される。
なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図28〜図31は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS620)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS622)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS624)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS625)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS626)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS627)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS628)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS629)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS630)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS631)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS632)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS633)、停電復旧フラグをセットする(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS636)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS637)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS651)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS654)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS655)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS657)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS660)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS661)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS662)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが低確率/高ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、高確率状態フラグをリセットする(ステップS670)とともに、高ベース状態フラグをセットする(ステップS671)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を高ベース状態に応じた背景画面に変更する(ステップS672)。なお、この実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態に制御され77回目の変動表示を終了するまでと、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に低確率/高ベース状態に共通されているときとで、高確率状態であるか否かにかかわらず共通の態様で背景画面が表示される。従って、ステップS672では、演出制御用CPU101は、高ベース状態共通の背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、高ベース状態に制御されていることを示唆するとともに、高確率状態である可能性を示唆する文字列(例えば、「チャンスモード」などの文字列)を重畳表示させる。
なお、この実施の形態では、共通演出の実行モードに移行された場合には、後述する共通演出中フラグがセットされているのであるから、演出制御用CPU101は、遊技状態にかかわらず、まず、共通演出中フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、高ベース状態共通の背景画面に変更する制御を行ってもよい。
また、受信した演出制御コマンドが高確率/高ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグおよび高ベース状態フラグをセットする(ステップS674)。次いで、演出制御用CPU101は、共通演出の実行期間中(低確率/高ベース状態中、または高確率/高ベース状態中であって大当り遊技終了後の変動表示回数が77回に達するまでの期間)であることを示す共通演出中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS675)。共通演出中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU56は、演出表示装置9に表示する背景画面を高ベース状態共通の背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS676)。また、例えば、演出制御用CPU101は、高ベース状態に制御されていることを示唆するとともに、高確率状態である可能性を示唆する文字列(例えば、「チャンスモード」などの文字列)を重畳表示させる。共通演出中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態(高確率/高ベース状態)に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS677)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS678)。そして、ステップS611に移行する。
図32は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図33は、図26に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図33に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図35は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図35に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが大当り(通常大当りまたは確変大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当りの発生を想起させるような停止図柄の組み合わせ)を決定する。なお、一般に、遊技機において、演出図柄の種類によって確変図柄と非確変図柄とを設けるようにし、例えば、3図柄が同じ奇数図柄で揃った場合には確変大当りとし、3図柄が同じ偶数図柄で揃った場合には通常大当りとするように構成する場合もあるが、この実施の形態では、確変図柄や非確変図柄を設けることなく、例えば、停止図柄が奇数図柄であるか偶数図柄であるかに対して特に意味を与えていない。従って、この実施の形態では、3図柄が同じ図柄で揃った状態で停止表示されれば、大当りであることまでは認識できるものの、演出図柄の停止図柄を見ただけでは、確変大当りであるか通常大当りであるかまでは認識することはできない。そのようにすることによって、大当り発生時に演出図柄の停止図柄を見ても直ちには確変状態であるか否かを認識しにくくしている。
なお、確変図柄と非確変図柄とを設けるようにし、例えば、3図柄が同じ奇数図柄で揃った状態で停止表示された場合には確変大当りとし、3図柄が同じ偶数図柄で揃った状態で停止表示された場合には通常大当りとするようにしてもよい。この場合、この実施の形態では、確変大当りである場合には、大当り遊技終了後に無条件に共通演出の実行モードに移行して、77回目の変動表示を終了するまで共通演出を実行するのであるが、例えば、乱数を用いた抽選処理を行うことにより、確変大当りの場合であっても、共通演出の実行モードに移行する場合と直ちに確変状態であることを報知する場合とがあるようにしてもよい。この場合、確変大当りであって、共通演出の実行モードに移行しないと決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に直ちに背景画面の背景色を赤色(高確率状態であることを示す背景色)に変更するなどして、確変状態に制御されることを直ちに認識できるようにしてもよい。一方、共通演出の実行モードに移行すると決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に背景画面の背景色を黄色(高確率状態であるときと低確率状態であるときとで共通の背景色)に変更するなどして、確変状態に制御されることを直ちに認識できないようにしてもよい。なお、この場合、通常大当りである場合には、無条件に、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示して、共通演出の実行モードに移行するものとする。なお、共通演出の実行モードに移行するか否かの抽選処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で実行してもよいし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で実行してもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で抽選処理を実行するように構成する場合には、例えば、共通演出の実行モードに移行するか否かの決定結果を示すコマンドや、演出図柄の停止図柄を確変図柄とするか非確変図柄とするかを示すコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドにもとづいて、共通演出の実行モードに移行したり、演出図柄の停止図柄として確変図柄の大当り図柄を決定したり、確変大当りであっても非確変図柄の大当り図柄を決定したりするようにすればよい。
また、通常大当りの場合にも、例えば、乱数を用いた抽選処理を行うことにより、共通演出の実行モードに移行する場合と直ちに低確率/高ベース状態であること(確変状態ではないこと)を報知する場合とがあるようにしてもよい。この場合、通常大当りであって、共通演出の実行モードに移行しないと決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に直ちに背景画面の背景色を青色(高確率状態でないことを示す背景色)に変更するなどして、低確率/高ベース状態であること(確変状態に制御されないこと)を直ちに認識できるようにしてもよい。一方、共通演出の実行モードに移行すると決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に背景画面の背景色を黄色(高確率状態であるときと低確率状態であるときとで共通の背景色)に変更するなどして、低確率/高ベース状態であることを直ちに認識できないようにしてもよい。なお、この場合も、共通演出の実行モードに移行するか否かの抽選処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で実行してもよいし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で実行してもよい。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で抽選処理を実行するように構成する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側ではその抽選結果を認識できないのであるから、共通演出の実行有無にかかわらず77回目の変動表示において停止表示時間を延長せざるをえず、共通演出の実行モードに移行しないと決定された場合であっても、そのままでは、大当り遊技終了後77回目の変動表示の終了時に停止図柄の停止表示時間の延長が行われてしまい、演出が不自然になってしまう。そのため、例えば、大当り遊技終了後77回目以外の変動表示においても、停止図柄の停止表示時間が延長される場合を設けるようにし、演出が不自然にならないようにすればよい。一方、遊技制御用マイクロコンピュータ側で抽選処理を実行するように構成する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で共通演出の実行の有無を認識できるのであるから、例えば、共通演出の実行モードに移行するか否かの決定結果を示すコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにし、共通演出を実行すると決定した場合にのみ、77回目の変動表示において停止図柄の停止表示時間を延長するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。
また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ奇数図柄で揃った図柄の組み合わせ)といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組み合わせ)という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、モチーフ表示予告演出、群予告演出、ボタン予告演出、ミニキャラ予告演出など。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、および予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図36は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図36に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8003の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を開始する(ステップS8006)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図37は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。この場合、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106)。確定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、図柄確定指定コマンドを受信していれば)、ステップS8108に移行する。また、確定コマンド受信フラグがセットされていなくても、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8107)、ステップS8108に移行する。ステップS8106の処理が実行されることによって、この実施の形態では、図柄確定指定コマンドを受信したことを契機として、演出図柄の変動表示を終了し、演出図柄停止図柄表示時間(演出図柄の停止図柄を停止表示する時間)がセットされて、演出図柄の停止図柄を停止表示する制御に移行する。また、ステップS80107の処理が実行されることによって、図柄確定指定コマンドを取りこぼした場合であっても、演出制御用マイクロコンピュータ100側で独自に計測する変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、演出図柄の変動表示を終了し、演出図柄停止図柄表示時間がセットされて、演出図柄の停止図柄を停止表示する制御に移行する。なお、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か(図柄確定指定コマンドを受信しているか否か)のみを確認して演出図柄の変動表示を終了するようにし、演出制御用CPU101側で独自に変動時間を計測する処理は行わないようにしてもよい。すなわち、ステップS8106の判定処理のみを行ってステップS8108以降の処理に移行するようにし、ステップS8107の判定処理は不要としてもよい。
ステップS8108では、演出制御用CPU101は、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットする。次いで、演出制御用CPU101は、実行中の変動が大当りの変動であるか否かを確認する(ステップS8109)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが大当りを指定するものであるか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定することができる。なお、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に大当り用の変動パターンコマンドが格納されているか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定するようにしてもよい。大当りでなければ、演出制御用CPU101は、共通演出中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8110)。共通演出中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、共通演出の実行モード中における変動表示の実行回数をカウントするための共通演出回数カウンタの値を1減算する(ステップS8111)。そして、演出制御用CPU101は、減算後の共通演出回数カウンタの値が0となっているか否かを確認し(ステップS8112)、共通演出回数カウンタの値が0となっていれば、共通演出中フラグをリセットする(ステップS8113)。すなわち、ステップS8112で共通演出回数カウンタの値が0であるということは、確変大当りまたは通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に共通演出の実行モードとなってから、77回目の変動表示を実行しているときであるので、共通演出中フラグをリセットして、共通演出の実行モードを終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8114)。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの高確率/高ベース状態背景指定コマンドを受信したことにもとづいて高確率状態フラグをセットし、遊技状態が高確率状態であるか否かを認識する場合を示しているが、演出制御用マイクロコンピュータ100側で高確率状態であるか否かを認識する方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技の終了時に受信した大当り終了指定コマンドを確認し、確変大当りであったことを示す大当り終了2指定コマンドを受信していれば、高確率状態フラグをセットしてもよい。この場合、次の大当りのタイミングで高確率状態フラグをリセットするようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側でも高確率状態であるか否かを管理するようにしてもよい。また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で高ベース状態であるか否かも管理するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技の終了時に、通常大当りであったことを示す大当り終了1指定コマンドを受信していれば、高ベース状態フラグをセットするとともに、低確率/高ベース状態における変動表示回数をカウントするためのカウンタをセットし(例えば、77の値をセットし)、そのカウンタの値を変動表示ごとに減算して、カウンタの値が0となれば高ベース状態フラグをリセットするように制御してもよい。
ステップS8114で高確率状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)であれば)、演出制御用CPU101は、確変状態が確定することを報知する確変確定演出を実行することを指定する確変確定演出実行フラグをセットする(ステップS8115)。なお、この実施の形態では、確変状態(高確率/高ベース状態)への移行後77回目の変動表示において、ステップS8115で確変確定演出実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS8108でセットされた演出図柄停止図柄表示時間800msにわたって、演出図柄の停止図柄の停止表示中に「確変確定!!」などの文字列が重畳表示され(後述するステップS8305参照)、確変状態が確定することが報知される。
なお、演出図柄の停止図柄の停止表示中に確変確定演出を実行するのではなく、77回目の変動表示を終了した後の次の78回目の変動表示を実行するときに確変確定演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、次の78回目の変動表示開始時に、変動開始時のコマンド(例えば、変動開始時に送信されるコマンドであれば、背景指定コマンドや、図柄変動指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドのいずれでもよい)を受信したタイミングで、確変確定演出実行フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、演出図柄変動開始処理のステップS8004で確変確定報知用のプロセステーブルを選択することによって、演出図柄の変動表示中に「確変確定!!」などの文字列を重畳表示して、確変状態が確定することを報知してもよい。
また、77回目の変動表示を終了した後、客待ちデモ指定コマンドを受信したことを契機として、確変確定演出を実行するようにしてもよい。そのようにすれば、上記のように78回目の変動開始時のコマンドを受信したことを確変確定演出実行の契機として構成する場合に、77回目の変動表示を終了した時点で偶然に保留記憶数が0となっていて直ちに78回目の変動表示が開始されない場合であっても、確変確定演出の実行タイミングがずれてしまうことを防止することができる。
ステップS8114で高確率状態フラグがセットされていなければ(すなわち、低確率/高ベース状態)であれば)、演出制御用CPU101は、低確率/高ベース状態が終了することを報知する高ベース終了演出を実行することを指定する高ベース終了演出実行フラグをセットする(ステップS8116)。また、演出制御用CPU101は、演出図柄停止図柄表示時間として5300msをセットしなおす(ステップS8117)。なお、この実施の形態では、低確率/高ベース状態への移行後77回目の変動表示において、ステップS8116で高ベース終了演出実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS8116でセットされた演出図柄停止図柄表示時間5300msにわたって、演出図柄の停止図柄の停止表示中に「チャンスモード終了!」などの文字列が重畳表示され(後述するステップS8307参照)、低確率/高ベース状態が終了することが報知される。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100側においてステップS8108で演出図柄停止図柄表示時間としてセットされた800msに従って演出図柄の停止図柄の停止表示が行われる場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では特別図柄変動中処理のステップS1205で特別図柄停止図柄表示時間としてセットされた800msに従って特別図柄の停止図柄の停止表示が行われる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100側においてステップS8117で演出図柄停止図柄表示時間としてセットしなおされた5300msに従って演出図柄の停止図柄の停止表示が行われる場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では特別図柄変動中処理のステップS1209で特別図柄停止図柄表示時間としてセットしなおされた5300msに従って特別図柄の停止図柄の停止表示が行われる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560側と演出制御用マイクロコンピュータ100側とで、同じタイミングで同じ停止図柄表示時間がセットされるので、停止図柄の停止時間の認識にずれが生じることはない。
なお、例えば、上述したように確変確定演出を演出図柄の停止図柄の停止表示中ではなく、77回目の変動表示を終了した後の次の78回目の変動表示で実行するように構成する場合には、高ベース終了演出を実行するときに、最初の800msは確変状態と同様の演出を行い(例えば、演出図柄の停止図柄を停止表示するだけで、文字列などの重畳表示は行わない)、演出図柄の停止図柄の停止表示を開始してから800msを経過してから「チャンスモード終了!」などの文字列の重畳表示を開始するようにしてもよい。なお、この場合、77回目の変動表示の終了時の停止図柄の停止表示時間中の最初の800msの共通の時間帯において、高確率状態であるか低確率状態であるかを煽るような演出(例えば、ルーレットなどのミニゲームを表示)を実行して、遊技者の注目を集めさせるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄停止図柄表示時間を、演出図柄の停止図柄の停止時間を計測するための図柄停止時間タイマにセットする(ステップS8118)。この場合、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示が実行されている場合には、ステップS8117でセットされた演出図柄停止図柄表示時間にもとづいて、図柄停止時間タイマに5300msがセットされる。一方、それ以外の場合には、ステップS8108でセットされた演出図柄停止図柄表示時間にもとづいて、図柄停止時間タイマに800msがセットされる。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8119)。
図38は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、図柄停止時間タイマを1減算し(ステップS8301)、減算後の図柄停止時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS8302)。図柄停止時間タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS8302のN)、演出制御用CPU101は、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8303)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変確定演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8304)。確変確定演出実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄が停止表示されている演出表示装置9の表示画面において、確変状態が確定する旨の表示を重畳表示する(ステップS8305)。例えば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄の停止表示中に「確変確定!!」などの文字列を重畳表することによって、確変状態が確定することを報知する。
確変確定演出実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、高ベース終了演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8306)。高ベース終了演出実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄が停止表示されている演出表示装置9の表示画面において、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示を重畳表示する(ステップS8307)。例えば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄の停止表示中に「チャンスモード終了!」などの文字列を重畳表することによって、低確率/高ベース状態が終了することを報知する。
なお、ステップS8303〜S8307の処理において、演出図柄の停止図柄を停止表示したり、確変状態が確定する旨の表示を重畳表示したり、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示を重畳表示したりする処理を、図柄停止時間タイマがタイムアウトするまでタイマ割込ごとに毎回実行するのではなく、演出図柄の停止図柄の停止表示の開始時に1回のみ演出図柄の停止図柄を停止表示や、確変状態が確定する旨の表示、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示の設定を行って、図柄停止時間タイマがタイムアウトするまで継続して表示するようにすることが望ましい。この場合、例えば、前述した演出図柄変動中処理において、確定コマンド受信フラグがセットされていたり、変動時間がタイムアウトしたことにもとづいて(ステップS8106,S8107参照)、ステップS8118などの処理を実行する前に演出図柄の停止図柄を停止表示や、確変状態が確定する旨の表示、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示の設定を行って、演出図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS8303〜S8307の処理を、演出図柄変動中処理におけるステップS8118などの処理を実行する前に実行するようにしてもよい。また、例えば、演出図柄変動中処理のステップS8118などの処理を実行する前に演出図柄の停止図柄の停止表示を実行して、演出図柄変動停止処理におけるステップS8303の処理を不要にするとともに、演出図柄停止処理を開始するときに1回のみステップS8304〜S8307の処理を実行するようにしてもよい。
図柄停止時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8302のY)、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS8308)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8309)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8310)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図33のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
図39は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS887)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、終了する大当り遊技が確変大当りまたは通常大当りによるものであったか否かを確認する(ステップS888)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって判定できる。また、例えば、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドを受信しているか否かを確認することによって、確変大当りまたは通常大当りであったかを判定してもよい。確変大当りまたは通常大当りであった場合には、演出制御用CPU101は、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、77)をセットする(ステップS889)とともに、共通演出中フラグをセットして(ステップS890)、共通演出の実行モードに移行する。
ステップS888〜S890の処理が実行されることによって、この実施の形態では、確変大当りまたは通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に、77回目の変動表示が終了するまでの間、共通演出の実行モードに移行される。具体的には、大当り遊技後に77回目の変動表示を終了するまで、確変状態(高確率/高ベース状態)であるか否かにかかわらず、共通の態様の背景画面(例えば、黄色の背景画面)が表示される。また、例えば、演出制御用CPU101は、高ベース状態に制御されていることを示唆するとともに、高確率状態である可能性を示唆する文字列(例えば、「チャンスモード」などの文字列)を重畳表示させる。そして、77回目の変動表示を終了すると、確変状態(高確率/高ベース状態)である場合には、演出図柄の停止図柄の停止表示中に確変確定演出が実行されるとともに、次の78回目以降の変動表示において確変状態であることを認識可能な態様の演出(例えば、赤色の背景画面を表示)が実行される。一方、低確率/高ベース状態である場合には、演出図柄の停止図柄の停止表示時間が延長されて(通常は800msであるのに対して5300msにわたって停止表示されて)、演出図柄の停止図柄の停止表示中に高ベース終了演出が実行されるとともに、次の78回目以降の変動表示において通常状態に戻ったことを認識可能な態様の演出(例えば、青色の背景画面を表示)が実行される。
なお、この実施の形態では、共通の態様の背景画面(例えば、黄色の背景画面)を表示することによって共通演出を実行する場合を示しているが、共通演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、共通演出の実行モード中、共通の柄の背景画面を表示させたり、共通のキャラクタを登場させたり、演出図柄を共通の態様で表示させたりすることによって、共通演出を実行するようにしてもよい。
また、共通演出の実行モード中は、例えば、演出図柄の形状自体を通常時(共通演出の実行モード中以外のとき)と異ならせるようにしてもよい(例えば、通常時にはアラビア数字で演出図柄を構成しているものを漢数字で演出図柄を構成したり、演出図柄を数字とキャラクタとの組合せで構成する場合に、通常時とは異なるキャラクタを数字に付加した演出図柄を用いたりしてもよい)。
また、この実施の形態では、確変大当りまたは通常大当りであった場合にのみ、共通演出の実行モードに移行する場合を示したが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了したときにもステップS889,890を実行して、共通演出の実行モードに移行するようにしてもよい。なお、突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了したときにも共通演出の実行モードに移行可能に構成する場合には、2ラウンドの通常大当りも設けるようにし、2ラウンドの通常大当りにもとづく大当り遊技を終了したときにも、共通演出の実行モードに移行するように構成することが望ましい。すなわち、突然確変大当りとなった場合には、開放回数が少なく開放時間が短いものの大入賞口の開放制御が行われることから、共通演出の実行モードに移行しても、大入賞口の動作を見ることによって確変状態であるか否かを認識できる余地がある。そこで、2ラウンドの通常大当りを設けるようにすれば、大入賞口の動作を見ても確変状態であるか否かを直ちには認識できないようにすることができる。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS891)。
次に、共通演出の演出態様の具体例について説明する。図40および図41は、共通演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図40は、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を示す。また、図41は、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を示す。なお、図40および図41において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図40を参照して、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を説明する。大当り遊技を終了するときに、図40(1)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、通常大当りであったことにもとづいて、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、77)がセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888〜S890参照)、共通演出の実行モードに移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、図40(2)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、図40(3)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、図40(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示(低確率/高ベース状態の最後の変動表示)を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、図40(4)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース終了演出実行フラグをセットする(ステップS8116参照)とともに、演出図柄停止図柄表示時間として5300msをセットする(ステップS8117参照)。そして、図40(5)に示すように、5300msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「チャンスモード終了!」などの文字列を重畳表示させることによって、低確率/高ベース状態が終了することを報知する(ステップS8307参照)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後78回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が通常状態に戻ったことにもとづいて通常状態の背景画面を表示する(ステップS667参照)。具体的には、図40(6)に示すように、青色の背景色で背景画面を表示させる。
なお、図40に示す例では、図40(2)(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させて、共通演出の実行モード中であることが認識できるようにしているが、例えば、図40(3)において演出図柄の停止表示中にも「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させて、共通演出の実行モード中であることが認識できるようにしてもよい。また、例えば、図40(1)の大当り遊技終了から図40(5)の低確率/高ベース状態終了に至るまで継続して「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させてもよい。
次に、図41を参照して、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を説明する。大当り遊技を終了するときに、図41(1)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、確変大当りであったことにもとづいて、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、77)がセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888〜S890参照)、共通演出の実行モードに移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、図41(2)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、図41(3)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、図41(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、図41(4)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄停止図柄表示時間として通常の800msをセットする(ステップS8108参照)とともに、確変確定演出実行フラグをセットする(ステップS8115参照)。そして、図41(5)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「確変確定!!」などの文字列を重畳表示させることによって、確変状態(高確率/高ベース状態)が確定することを報知する(ステップS8305参照)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後78回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が高確率/高ベース状態であり共通演出の実行モードでないことにもとづいて高確率/高ベース状態の背景画面を表示する(ステップS677参照)。具体的には、図41(6)に示すように、赤色の背景色で背景画面を表示させる。
なお、図41に示す例では、図41(2)(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させて、共通演出の実行モード中であることが認識できるようにしているが、例えば、図41(3)において演出図柄の停止表示中にも「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させて、共通演出の実行モード中であることが認識できるようにしてもよい。また、例えば、図41(1)の大当り遊技終了から図41(5)の確変状態確定に至るまで継続して「チャンスモード」などの文字列を重畳表示させてもよい。
次に、共通演出の実行タイミングについて説明する。図42および図43は、共通演出の実行タイミングを示す説明図である。このうち、図42は、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の演出タイミングを示す。また、図43は、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の演出タイミングを示す。
まず、図42を参照して、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の演出タイミングを説明する。大当り遊技を終了するときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当りであったこともとづいて、高ベースフラグをセットするとともに高ベース回数カウンタに所定値(例えば、77)をセットし(ステップS167,S168参照)、低確率/高ベース状態に移行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、通常大当りであったことにもとづいて、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、77)がセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888〜S890参照)、共通演出の実行モードに移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側でも特別図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS1205参照)、800msにわたって特別図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS3204参照)。従って、特別図柄や演出図柄の変動表示が終了してから800msを経過した後に次の変動表示を開始可能となる。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、大当り後1回目の変動表示と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示(低確率/高ベース状態の最後の変動表示)を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース終了演出実行フラグをセットする(ステップS8116参照)とともに、演出図柄停止図柄表示時間として5300msをセットする(ステップS8117参照)。そして、5300msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「チャンスモード終了!」などの文字列を重畳表示させることによって、低確率/高ベース状態が終了することを報知する(ステップS8307参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、減算後の共通演出回数カウンタの値が0となったことにもとづいて共通演出中フラグをリセットし(ステップS8110〜S8113参照)、共通演出の実行モードを終了する。
一方、大当り後77回目の変動表示(低確率/高ベース状態の最後の変動表示)を終了するとき、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0となったことにもとづいて高ベースフラグをリセットし(ステップS139〜S143参照)、低確率/高ベース状態を終了する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄停止図柄表示時間として5300msをセットし(ステップS1209参照)、5300msにわたって特別図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS3204参照)。従って、特別図柄や演出図柄の停止図柄の停止表示時間が800msから5300msに延長され、特別図柄や演出図柄の変動表示が終了してから5300msを経過した後に次の変動表示を開始可能となる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後78回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が通常状態に戻ったことにもとづいて通常状態の背景画面を表示する(ステップS667参照)。具体的には、青色の背景色で背景画面を表示させる。なお、大当り後78回目の変動表示を開始するタイミングで背景色を青色に変更する場合にかぎらず、例えば、77回目の変動表示を終了するときに図柄確定指定コマンドを受信したことを契機として高ベース終了演出を実行するとともに、高ベース終了演出と一連の演出として背景画面の背景色を青色に変更するようにしてもよい。
次に、図43を参照して、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を説明する。大当り遊技を終了するときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りであったこともとづいて、高確率フラグおよび高ベースフラグをセットし(ステップS169,S170参照)、確変状態(高確率/高ベース状態)に移行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、確変大当りであったことにもとづいて、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、77)がセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888〜S890参照)、共通演出の実行モードに移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側でも特別図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS1205参照)、800msにわたって特別図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS3204参照)。従って、特別図柄や演出図柄の変動表示が終了してから800msを経過した後に次の変動表示を開始可能となる。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、大当り後1回目の変動表示と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄停止図柄表示時間として通常の800msをセットする(ステップS8108参照)とともに、確変確定演出実行フラグをセットする(ステップS8115参照)。そして、図41(5)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「確変確定!!」などの文字列を重畳表示させることによって、低確率/高ベース状態が終了することを報知する(ステップS8305参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、減算後の共通演出回数カウンタの値が0となったことにもとづいて共通演出中フラグをリセットし(ステップS8110〜S8113参照)、共通演出の実行モードを終了する。
一方、遊技制御用マイクロコンピュータ560側でも特別図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS1205参照)、800msにわたって特別図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS3204参照)。従って、特別図柄や演出図柄の変動表示が終了してから800msを経過した後に次の変動表示を開始可能となる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後78回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が高確率/高ベース状態であり共通演出の実行モードでないことにもとづいて高確率/高ベース状態の背景画面を表示する(ステップS677参照)。具体的には、赤色の背景色で背景画面を表示させる。なお、大当り後78回目の変動表示を開始するタイミングで背景色を赤色に変更する場合にかぎらず、例えば、77回目の変動表示を終了するときに図柄確定指定コマンドを受信したことを契機として確変確定演出を実行するとともに、確変確定演出と一連の演出として背景画面の背景色を赤色に変更するようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態の終了後に、該大当り遊技状態終了後に実行された変動表示の実行回数が所定回数(本例では、77回)となるまで、高確率状態であるか否かにかかわらず、共通の演出態様の共通演出を実行する。そして、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の実行にもとづいて、高確率状態であるか否かを報知する報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の開始から、次の変動表示を開始するまでの時間を、高確率状態に制御されているか否かに応じて異ならせる。そのような構成により、高ベース状態が終了する可能性のある変動表示までは高確率状態であるか否かにかかわらず共通演出を実行し、高ベース状態が終了する可能性のある変動表示において高確率状態であるか否かを報知する報知演出を実行するので、遊技者に有利な状態が継続するか否かに対する緊張感を与えることができる。従って、遊技者に有利な状態が終了する可能性のある変動表示において大当り遊技状態に対する期待感を高めるだけでなく、遊技者に有利な状態が継続するか否かに対する緊張感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。第1の実施の形態では、低確率/高ベース状態が固定的に大当り遊技終了後77回目の変動表示を終了するまで継続する場合を示したが、低確率/高ベース状態の継続回数が複数種類の回数の中から選択されるようにしてもよい。以下、低確率/高ベース状態の継続回数が複数種類の回数の中から選択される第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図44は、第2の実施の形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図44に示すように、この実施の形態では、図13および図14に示した演出制御コマンドに加えて、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対してコマンドB1XX(H)が送信される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信されるコマンドB1XX(H)以外の演出制御コマンドは、第1の実施の形態で示したものと同様である。
コマンドB1XX(H)は、遊技状態が低確率/高ベース状態に制御される場合の低確率/高ベース状態の継続回数(大当り遊技終了後、何回目の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(高ベース回数指定コマンド)である。具体的には、コマンドB1XX(H)によって、XXで示す低確率/高ベース状態の継続回数が指定される。なお、この実施の形態では、低確率/高ベース状態の継続回数として、77回、88回または100回のいずれかが指定されるのであるが、継続回数が77回である場合にはXX=4D(H)が設定され、継続回数が88回である場合にはXX=58(H)が設定され、継続回数が100回である場合にはXX=64(H)が設定されるものとする。
図45は、第2の実施の形態における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、ステップS160〜S167の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS167で高ベースフラグをセットすると、CPU56は、低確率/高ベース状態の継続回数を決定するための高ベース回数決定用乱数を抽出し、抽出した高ベース回数決定用乱数と、低確率/高ベース状態の継続回数を決定するための高ベース回数決定テーブルとを用いて、低確率/高ベース状態の継続回数を決定する(ステップS168A)。
図46は、高ベース回数決定テーブルの具体例を示す説明図である。図46に示すように、この実施の形態では、低確率/高ベース状態の継続回数として、77回、88回または100回のいずれかの回数が決定される。なお、この実施の形態では、77回、88回または100回の3種類の回数の中から継続回数が決定される場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、2種類の回数の中から継続回数を決定するようにしてもよく、4種類以上の回数の中から継続回数を決定するようにしてもよい。また、継続回数として決定可能な回数は、77回、88回または100回にかぎらず、例えば、76回未満や101回以上の回数を継続回数として決定可能に構成してもよい。
次いで、CPU56は、ステップS168Aで決定した継続回数(77回、88回または100回)を高ベース回数カウンタにセットする(ステップS168B)。次いで、CPU56は、ステップS168Aで決定した継続回数(77回、88回または100回)を指定する高ベース回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS168C)。そして、ステップS171に移行する。
なお、ステップS169〜S171の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
なお、この実施の形態では、大当り終了処理において抽選処理を実行することによって低確率/高ベース状態の継続回数を決定する場合を示したが、低確率/高ベース状態の継続回数の決定方法は、この実施の形態で示した方法にかぎられない。例えば、CPU56は、変動表示を開始する際に、特別図柄通常処理において、ステップS72〜S74の処理を実行して大当り種別を決定した後に、決定した大当り種別が通常大当りであれば、ステップS168Aと同様の抽選処理を実行して低確率/高ベース状態の継続回数を決定するようにしてもよい。また、この場合、特別図柄通常処理のステップS75で特別図柄の停止図柄を決定する際に、決定した低確率/高ベース状態の継続回数に対応付けてそれぞれ異なる停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、通常大当りであって継続回数を77回と決定した場合には特別図柄の停止図柄として「2」を決定し、継続回数を88回と決定した場合には特別図柄の停止図柄として「3」を決定し、継続回数を100回と決定した場合には特別図柄の停止図柄として「4」を決定するようにしてもよい。そのようにすれば、少なくとも、特別図柄の停止図柄を見れば、低確率/高ベース状態に制御されることが認識できるとともに、その継続回数を認識することができる。
なお、逆に、特別図柄の停止図柄と低確率/高ベースの継続回数とを対応付けておき、まず、所定の抽選処理などにより特別図柄の停止図柄を決定し、その決定した停止図柄に対応する回数を低確率/高ベースの継続回数として決定するようにしてもよい。この場合、例えば、抽選処理により特別図柄の停止図柄として「2」を決定した場合には継続回数を77回と決定し、特別図柄の停止図柄として「3」を決定した場合には継続回数を88回と決定し、特別図柄の停止図柄として「4」を決定した場合には継続回数を100回と決定するようにしてもよい。
また、上記のように特別図柄通常処理において継続回数を決定する場合、決定した低確率/高ベース状態の継続回数に対応付けてそれぞれ異なる表示結果指定コマンドを用意するようにしてもよい。そして、表示結果指定コマンド送信処理のステップS113でNと判定したときに(通常大当りであったときに)、低確率/高ベース状態の継続回数としていずれの回数を決定したかを確認し、決定した継続回数に応じた表示結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのようにすれば、表示結果指定コマンドを表示結果の指定と継続回数の指定との2つを指定するコマンドとして兼用することができ、高ベース回数指定コマンドを不要とすることができる。
図47は、第2の実施の形態におけるコマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、ステップS611〜S677の処理およびステップS678の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
この実施の形態では、受信した演出制御コマンドが高ベース回数指定コマンドであれば(ステップS677A)、演出制御用CPU101は、受信した高ベース回数指定コマンドを、RAMに形成されている高ベース回数指定コマンド格納領域に格納する(ステップS677B)。
図48は、第2の実施の形態における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、ステップS8101〜S8112の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS8112で共通演出回数カウンタの値が0となっていなければ(ステップS8112のN)、演出制御用CPU101は、大当り遊技終了後の変動表示の実行回数をカウントするための大当り後回数カウンタを1加算する(ステップS8112A)。次いで、演出制御用CPU101は、加算後の大当り後回数カウンタの値が77または88となっているか否かを確認する(ステップS8112B)。大当り後回数カウンタの値が77および88のいずれでもなければ(ステップS8112BのN)、そのままステップS8118に移行する。
大当り後回数カウンタの値が77または88であれば(ステップS8112BのY)、演出制御用CPU101は、高ベース状態(高確率/高ベース状態のときと低確率/高ベース状態のときとがある)が継続することを報知する高ベース継続演出を実行することを指定する高ベース継続演出実行フラグをセットする(ステップS8112C)。そして、ステップS8118に移行する。
ステップS8112BでYと判定されたということは、実際に設定された共通演出の実行モードの継続回数までは達していないものの、大当り遊技終了後の変動表示の実行回数が、共通演出の実行モードの継続回数として設定可能な複数種類の回数のうちのいずれかとなったことを示している。例えば、この実施の形態では、共通演出の実行モードの継続回数として77回、88回または100回のいずれかの回数が設定可能なのであるが、共通演出の実行モードの継続回数として88回が設定された場合であって、大当り遊技終了後の変動回数が77回となった場合に、ステップS8112で共通演出回数カウンタの値は0に達していないもののステップS8112BでYと判定される場合がある。また、共通演出の実行モードの継続回数として100回が設定された場合であって、大当り遊技終了後の変動回数が77回または88回となった場合に、ステップS8112で共通演出回数カウンタの値は0に達していないもののステップS8112BでYと判定される場合がある。そして、このような場合には、遊技者が高ベース状態が終了するか否かに強い関心をもつのであるが、この実施の形態では、高ベース継続演出を実行することによって、遊技者に対して高ベース状態が継続することを報知する。
なお、ステップS8113〜S8119の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
なお、この実施の形態では、実際に設定された共通演出の実行モードの継続回数までは達していなければ、大当り遊技終了後の変動回数が77回または88回となるごとに
高ベース継続演出を毎回実行する場合を示しているが、必ずしも毎回実行しなくてもよい。例えば、共通演出の実行モードの継続回数として100回が設定された場合に、大当り遊技終了後の変動回数が77回または88回のいずれかとなった場合に1回のみ高ベース継続演出を実行してもよく、変動回数が77回となった場合および88回となった場合のいずれも実行しなくてもよい。この場合、例えば、後述する大当り終了演出処理において、共通演出の実行モードの継続回数として88回や100回を設定したときに(ステップS889A,S889B参照)、高ベース継続演出の実行の有無や実行タイミング(大当り終了後、何回目の変動表示で実行するか)を決定するようにし、決定した実行タイミングの変動表示となったときに高ベース継続演出を実行するようにすればよい。
図49は、第2の実施の形態における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、ステップS8301〜S8307の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS8306で高ベース終了演出実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU56は、高ベース継続演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8307A)。高ベース継続演出実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄が停止表示されている演出表示装置9の表示画面において、高ベース状態(高確率/高ベース状態の場合と低確率/高ベース状態の場合とがある)が継続する旨の表示を重畳表示する(ステップS8307B)。例えば、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄の停止表示中に「チャンスモード継続!」などの文字列を重畳表することによって、高ベース状態が継続することを報知する。
なお、ステップS8303〜S8307Bの処理において、演出図柄の停止図柄を停止表示したり、確変状態が確定する旨の表示を重畳表示したり、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示を重畳表示したり、高ベース状態が継続する旨の表示を重畳表示したりする処理を、図柄停止時間タイマがタイムアウトするまでタイマ割込ごとに毎回実行するのではなく、演出図柄の停止図柄の停止表示の開始時に1回のみ演出図柄の停止図柄を停止表示や、確変状態が確定する旨の表示、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示、高ベース状態が継続する旨の表示の設定を行って、図柄停止時間タイマがタイムアウトするまで継続して表示するようにすることが望ましい。この場合、例えば、前述した演出図柄変動中処理において、確定コマンド受信フラグがセットされていたり、変動時間がタイムアウトしたことにもとづいて(ステップS8106,S8107参照)、演出図柄の停止図柄を停止表示や、確変状態が確定する旨の表示、低確率/高ベース状態が終了する旨の表示、高ベース状態が継続する旨の表示の設定を行って、演出図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。
なお、ステップS8308〜S8311の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図50は、第2の実施の形態における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、ステップS880〜S887の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS887で所定のフラグをリセットすると、演出制御用CPU101は、終了する大当り遊技が確変大当りによるものであったか否かを確認する(ステップS888A)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって判定できる。また、例えば、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンドを受信しているか否かを確認することによって、確変大当りであったかを判定してもよい。確変大当りであった場合には、演出制御用CPU101は、共通演出の実行モードの継続回数として設定可能な回数のうちの最大の回数である100を共通演出回数カウンタにセットする(ステップS889A)。そして、ステップS890Aに移行する。
なお、この実施の形態では、低確率/高ベース状態の継続回数として77回、88回または100回のいずれかが決定可能であるので、共通演出の実行モードの継続回数として77回、88回または100回のいずれかが設定可能である。
なお、この実施の形態では、確変大当りであった場合には、共通演出の実行モードの継続回数として設定可能な回数のうちの最大の回数(本例では、100回)を設定する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、確変大当りであった場合には、抽選処理を行うことによって共通演出の実行モードの継続回数を77回、88回または100回のうちのいずれかに決定し、決定した回数を共通演出回数カウンタにセットするようにしてもよい。
確変大当りでなかった場合には(ステップS888AのN)、演出制御用CPU101は、終了する大当り遊技が通常大当りによるものであったか否かを確認する(ステップS888B)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって判定できる。また、例えば、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンドを受信しているか否かを確認することによって、通常大当りであったかを判定してもよい。通常大当りであった場合には、演出制御用CPU101は、高ベース回数指定コマンド格納領域に格納されている高ベース回数指定コマンドを読み出し、高ベース回数指定コマンドで指定されている低確率/高ベース状態の継続回数(77回、88回または100回)を共通演出回数カウンタにセットする(ステップS889B)。そして、ステップS890Aに移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、共通演出中フラグをセットして(ステップS890A)、共通演出の実行モードに移行するとともに、大当り後回数カウンタをクリアする(ステップS890B)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS891)。
次に、第2の実施の形態における共通演出の演出態様の具体例について説明する。図51および図52は、第2の実施の形態における共通演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図51は、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を示す。また、図52は、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を示す。なお、図51および図52において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図51を参照して、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了して低確率/高ベース状態に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を説明する。大当り遊技を終了するときに、図51(1)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、通常大当りであったことにもとづいて、高ベース回数指定コマンドで指定された低確率/高ベース状態の継続回数が共通演出回数カウンタにセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888B,S889B,S890A,S890B参照)、共通演出の実行モードに移行する。なお、図51に示す例では、高ベース回数指定コマンドで継続回数100回が指定されており、共通演出回数カウンタに100回がセットされたものとする。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、図51(2)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、図51(3)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、図51(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、図51(4)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出回数カウンタの値はまだ0になっていない(ステップS8112のN参照)ものの、大当り遊技終了後の変動表示の実行回数が77回となった(ステップS8112BのY参照)ことにもとづいて、高ベース継続演出実行フラグをセットする(ステップS8112C参照)とともに、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットする(ステップS8108参照)。そして、図51(5)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「チャンスモード継続!」などの文字列を重畳表示させることによって、高ベース状態が継続することを報知する(ステップS8307B参照)。
以降、大当り遊技終了後99回目の変動表示まで、大当り遊技終了後88回目の変動表示を除いて、図51(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。また、大当り遊技終了後88回目の変動表示を実行する場合には、図51(4)(5)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後100回目の変動表示(低確率/高ベース状態の最後の変動表示)を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、低確率/高ベース状態中であることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS672参照)。具体的には、図51(6)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース終了演出実行フラグをセットする(ステップS8116参照)とともに、演出図柄停止図柄表示時間として5300msをセットする(ステップS8117参照)。そして、図51(7)に示すように、5300msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「チャンスモード終了!」などの文字列を重畳表示させることによって、低確率/高ベース状態が終了することを報知する(ステップS8307参照)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後101回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が通常状態に戻ったことにもとづいて通常状態の背景画面を表示する(ステップS667参照)。具体的には、図51(8)に示すように、青色の背景色で背景画面を表示させる。
次に、図52を参照して、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されたときに共通演出を実行する場合の態様を説明する。大当り遊技を終了するときに、図52(1)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、大当りを終了する旨の大当り終了画面を表示させる(ステップS884参照)。また、確変大当りであったことにもとづいて、共通演出回数カウンタに所定値(例えば、100)がセットされるとともに、共通演出中フラグがセットされ(ステップS888A,S889A,S890A,S890B参照)、共通演出の実行モードに移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後1回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、図52(2)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットし(ステップS8108参照)、図52(3)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)。
以降、大当り遊技終了後76回目の変動表示まで、図52(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後77回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、図52(4)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出回数カウンタの値はまだ0になっていない(ステップS8112のN参照)ものの、大当り遊技終了後の変動表示の実行回数が77回となった(ステップS8112BのY参照)ことにもとづいて、高ベース継続演出実行フラグをセットする(ステップS8112C参照)とともに、演出図柄停止図柄表示時間として800msをセットする(ステップS8108参照)。そして、図52(5)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「チャンスモード継続!」などの文字列を重畳表示させることによって、高ベース状態が継続することを報知する(ステップS8307B参照)。
以降、大当り遊技終了後99回目の変動表示まで、大当り遊技終了後88回目の変動表示を除いて、図52(2)(3)と同様の態様で演出が実行される。また、大当り遊技終了後88回目の変動表示を実行する場合には、図52(4)(5)と同様の態様で演出が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後100回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて高ベース状態共通の背景画面を表示する(ステップS676参照)。具体的には、図52(6)に示すように、黄色の背景色で背景画面を表示させるとともに、「チャンスモード」などの文字列(高ベース状態であることを示唆するとともに高確率状態である可能性を示唆する文字列)を重畳表示させる。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS8106参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄停止図柄表示時間として通常の800msをセットする(ステップS8108参照)とともに、確変確定演出実行フラグをセットする(ステップS8115参照)。そして、図52(7)に示すように、800msにわたって演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8303参照)とともに、「確変確定!!」などの文字列を重畳表示させることによって、確変状態(高確率/高ベース状態)が確定することを報知する(ステップS8305参照)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動開始時のコマンド(図柄変動指定コマンドや変動パターンコマンド)を受信して、大当り後101回目の変動表示を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が高確率/高ベース状態であり共通演出の実行モードでないことにもとづいて高確率/高ベース状態の背景画面を表示する(ステップS677参照)。具体的には、図52(8)に示すように、赤色の背景色で背景画面を表示させる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態の終了後に、該大当り遊技状態終了後に実行された変動表示の実行回数が所定回数(本例では、77回)となるまで、高確率状態であるか否かにかかわらず、共通の演出態様の共通演出を実行する。そして、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の実行にもとづいて、高確率状態であるか否かを報知する報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の開始から、次の変動表示を開始するまでの時間を、高確率状態に制御されているか否かに応じて異ならせる。そのような構成により、高ベース状態が終了する可能性のある変動表示までは高確率状態であるか否かにかかわらず共通演出を実行し、高ベース状態が終了する可能性のある変動表示において高確率状態であるか否かを報知する報知演出を実行するので、遊技者に有利な状態が継続するか否かに対する緊張感を与えることができる。従って、遊技者に有利な状態が終了する可能性のある変動表示において大当り遊技状態に対する期待感を高めるだけでなく、遊技者に有利な状態が継続するか否かに対する緊張感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、低確率/高ベース状態の継続回数として複数種類の回数のうちのいずれかの回数を決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が、低確率/高ベース状態の継続回数として決定可能な複数種類の回数のうち、実際に継続回数として決定された回数以外の回数(77回や88回)となる変動表示ごとに、高ベース状態が継続するか否かを報知する高ベース継続演出を実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が、実際に継続回数として決定された回数となる変動表示において報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する。そのため、遊技者に有利な状態が終了する可能性のある変動表示のバリエーションを高めることによって、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、上記の各実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後と通常大当りにもとづく大当り遊技終了後とで共通の演出態様の共通演出を実行する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、突然確変大当りに加えて突然時短大当りが設けられている遊技機において、突然確変大当りにもとづく大当り遊技終了後と突然時短大当りにもとづく大当り遊技終了後とで共通演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、突然時短大当りにもとづく大当り遊技の終了後に変動表示を77回終了するまで時短状態が継続されるように構成されている場合には、この実施の形態で示した演出態様と同様の態様で、77回目の変動表示を終了するときに、確変状態であれば確変確定演出を実行するようにし、時短状態であれば時短状態が終了する旨を報知する演出を実行するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、共通演出の実行モードが終了する最後の77回目の変動表示において、特別図柄や演出図柄の停止図柄の停止表示中に報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する場合を示したが、報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)の実行タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、停止図柄を停止表示する前の77回目の変動表示中に実行してもよいし、77回目の変動表示を終了してから78回目の変動表示を開始するまでの間に実行してもよい。また、例えば、77回目の変動表示を終了して共通演出の実行モードを終了した後の次の78回目の変動表示において報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行してもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技者に有利な状態として高確率状態が確定するか否かおよび高ベース状態が継続するか否かに対する期待感を与えるように制御する場合を示したが、上記の各実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、高確率状態が確定するか否かのみに対する期待感を与えるような態様で演出を行ってもよい。例えば、77回目の変動表示を終了するときに、高確率状態であれば「確変確定!!」などの文字列を重畳表示する一方、低確率状態であった場合には「確変昇格失敗!」などの文字列を重畳表示するようにして、高確率状態が確定するか否かのみに対する期待感を煽る演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、高ベース状態が継続するか否かのみに対する期待感を与えるような態様で演出を行ってもよい。例えば、77回目の変動表示を終了するときに、低確率/高ベース状態を終了する場合であれば「チャンスモード終了!」などの文字列を重畳表示する一方、高確率/高ベース状態であり高ベース状態が継続される場合には「チャンスモード継続!」などの文字列を重畳表示するようにして、高ベース状態が継続するか否かのみに対する期待感を煽る演出を実行するようにしてもよい。そのように、遊技者に有利な状態を煽る演出であれば、この実施の形態で示した例にかぎられない。
また、上記の各実施の形態では、確変確定演出において「確変確定!!」などの文字列を重畳表示させて確変状態が確定する旨を報知する場合を示したが、確変状態であることを必ずしも確定報知しなくてもよく、例えば、「確変確定!?」などの文字列を重畳表示させて確変状態を直接的には示唆しないように報知してもよい。
また、上記の各実施の形態によれば、高確率状態に制御されていない場合には、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の開始から、次の変動表示を開始するまでの時間を、高確率状態に制御されている場合と比較して長くしている(例えば、通常は変動表示を終了してから800ms後に次の変動表示を開始可能としているのに対して、低確率/高ベース状態での最後の77回目の変動表示を終了したときには5300ms後に次の変動表示を開始可能としている)。そのため、遊技者に有利な状態が終了する場合に(本例では、高ベース状態が終了する場合に)、次の変動表示を開始するまでの時間を長くすることによって、遊技者に有利な状態が終了するまでの時間を長くすることができる。従って、遊技者に有利な状態を延長することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。すなわち、低確率/高ベース状態が終了する変動の次の変動開始までの時間を長くすることによって、実質的に高ベース状態を延長することができるので、保留記憶数を溜める機会を増加させることができ、遊技者に対して多少のお得感を与えて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記の各実施の形態によれば、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示の表示結果を導出表示した後、次の変動表示を開始するまでの時間を異ならせるようにしている(具体的には、特別図柄や演出図柄の停止図柄を停止表示してから、その停止図柄の停止表示時間を異ならせている)。そのため、変動表示の表示態様を変更することなく、変動表示の表示結果を停止表示する時間を調整することによって、次の変動表示を開始するまでの時間を制御するので、変動表示の表示態様の変化により遊技者に有利な状態が継続するか否かを遊技者に推測されてしまう事態を防止することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、上記の各実施の形態では、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示において、特別図柄や演出図柄の停止図柄の停止表示時間を通常の800msから5300msに延長することによって、次の78回目の変動表示が開始可能となるまでの時間を延長する場合を示しているが、次の78回目の変動表示が開始可能となるまでの時間を延長する方法は、上記の各実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、停止図柄の停止表示時間を長くするのではなく、最後の77回目の変動時間自体を長くすることによって、次の78回目の変動表示が開始可能となるまでの時間を延長するようにしてもよい。
また、上記のように77回目の変動表示の変動時間を異ならせる場合、例えば、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示を実行する場合と、それ以外の場合とで、同じ変動パターンを指定する場合であっても、異なる内容(変動時間)を指定する変動パターンコマンドを送信するようにしてもよい。例えば、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示を実行する場合には、それ以外の場合と比較して、同じ変動パターンを指定する場合であっても長い変動時間を指定する変動パターンコマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドで指定された変動時間に従って、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動時間を長くすることによって、次の78回目の変動表示が開始可能となるまでの時間を延長することができる。従って、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数となったか否かを演出制御用マイクロコンピュータ100側で判定して報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する処理を行うことを不要とすることができ、報知演出にかかる演出制御用マイクロコンピュータ100側の処理負担を軽減することができる。なお、変動表示の開始時に送信されるコマンドであれば、変動パターンコマンドにかぎらず、例えば、低確率/高ベース状態における最後の77回目の変動表示を実行する場合と、それ以外の場合とで、異なる図柄変動指定コマンドを送信するように構成してもよい。
また、上記の各実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動表示を終了するときに図柄確定指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する。そのため、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて報知演出を実行できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されるコマンド数を低減することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。すなわち、上記の各実施の形態では、図柄確定指定コマンドにもとづいて、単に演出図柄の停止図柄を確定表示させるだけでなく、報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)の実行契機としての役割も図柄確定指定コマンドに与えることにより、報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)の実行のために専用のコマンドを設けることを不要としている。従って、コマンド数やコマンドの送信回数を低減することができ、コマンドの送信にかかる制御負担を軽減することができる。
また、上記の各実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動表示を終了するときに図柄確定指定コマンドを送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数(本例では、77回)となる変動表示であるか否かを判定し、図柄確定指定コマンドを受信するとともに、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数となる変動表示であると判定されたことにもとづいて報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行する。そのため、報知演出の実行にかかる遊技制御用マイクロコンピュータ560側の処理負担を軽減することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、図柄確定指定コマンドを停止図柄の確定表示の指示と報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)の実行指示とで兼用して用いることによって、コマンド数やコマンドの送信回数を低減できるとともに、大当り遊技状態を終了してからの実行回数が所定回数となったか否かを演出制御用マイクロコンピュータ100側で判定して報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行するので、報知演出にかかる遊技制御用マイクロコンピュータ560側の処理負担を軽減することができる。
なお、図柄確定指定コマンドとして2種類のコマンドを用意しておき、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、低確率/高ベース状態の最後の77回目の変動表示を終了するときと、それ以外のときとで、異なる図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、いずれの図柄確定指定コマンドを受信したかに応じて、演出図柄の停止図柄の停止時間として800msと5300msとのいずれかを設定するようにしてもよい。そのように構成すれば、遊技機への電源供給の停止(停電)が発生した場合であっても、図柄確定指定コマンドを確認すれば、演出図柄の停止図柄の停止時間を正しく設定できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560側と演出制御用マイクロコンピュータ100側とで停止図柄の停止時間に不整合が生じることを防止することができる。すなわち、上記の各実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMはバックアップ電源などによりバックアップされていないので、停電が発生してしまうと、共通演出回数カウンタの値が失われてしまい、演出制御用マイクロコンピュータ100側で大当り後何回目の変動表示を実行しているのか認識できなくなってしまう。そのため、停電が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側と演出制御用マイクロコンピュータ側とで、大当り後の変動表示回数の認識にずれが生じ、停止図柄の停止時間に不整合が生じるおそれがある。そこで、上記のように図柄確定指定コマンドで停止時間を認識可能に構成しておけば、そのような不整合が生じることを防止することができる。
また、上記の各実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って変動パターン種別を決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。そのため、複数の特別図柄表示器を備えた遊技機において、変動パターンを決定するためのプログラムやデータを格納する記憶領域の容量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かとともに、15ラウンド大当りである通常大当りや確変大当りと2ラウンド大当りである突然確変大当りとのいずれとするかを、表示結果の導出表示以前に決定する。そして、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、異なる割合で15ラウンド大当りと2ラウンド大当りとのいずれに移行させるかを決定する。そのため、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかによって、移行される遊技状態の遊技価値を異ならせることができ、遊技の進行を多様化することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。また、この場合、上記の各実施の形態と同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、報知演出(確変確定演出。高ベース終了演出。)を実行するようにしてもよい。