JP2011065816A - 金属空気電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、放電性能及び長期耐久性に優れ、且つ、低コストで安全性を確保することができる金属空気電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも空気極と、負極と、該空気極及び該負極との間に介在する電解質とを有する金属空気電池と、大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生させる酸素発生剤を有し、発生させた酸素を前記空気極に供給する酸素製造部とを備えることを特徴とする、金属空気電池システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、放電性能及び長期耐久性に優れ、且つ、低コストで安全性を確保することができる金属空気電池システムに関する。
金属空気電池は、空気中の酸素を正極活物質として用いた電池であり、エネルギー密度が高く、小型化及び軽量化が容易である等の利点を有する。そのため、現在汎用されているリチウム二次電池に優る高容量二次電池として注目を集めている。
このような金属空気電池は、例えば、導電性材料(例えばカーボンブラック)、触媒(例えば二酸化マンガン)及び結着材(例えばポリフッ化ビニリデン)を有する空気極層と、その空気極層の集電を行う空気極集電体と、負極活物質(例えば金属Li)を含有する負極層と、その負極層の集電を行う負極集電体と、電解質(例えば非水電解質)とを有する。 負極活物質として金属Liを用いた場合には、主に下記の反応(1)〜(4)が生じる。
Figure 2011065816
金属空気電池においてエネルギー源となる酸素の供給手段としては、従来、酸素ガス貯蔵部を用いる方法や、大気中の酸素を用いる方法等がある。例えば、特許文献1には、酸素ガス貯蔵部中から、酸素ガスを電解液中にバブリングすることにより供給する酸素ガス供給手段を備え、放電反応に伴い電解液中の溶存酸素の濃度が減少する場合であっても、電解液中の溶存酸素の濃度を急速に増加させることができ、高率放電を行うことができる金属空気電池システムが開示されている。
特開2008−300346号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている金属空気電池システムの酸素ガス供給手段は、酸素ガス貯蔵部を有し、高容量の金属空気電池を得るためには、酸素ガスを大量に貯蔵しなければならず、ガス貯蔵部が高圧になり、安全性を確保するために高コストとなる。
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、放電性能及び長期耐久性に優れ、且つ、低コストで安全性を確保することができる金属空気電池システムを提供することである。
本発明の金属空気電池システムは、少なくとも空気極と、負極と、該空気極及び該負極との間に介在する電解質とを有する金属空気電池と、大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生させる酸素発生剤を有し、発生させた酸素を前記空気極に供給する酸素製造部とを備えることを特徴とする。
前記金属空気電池システムにおいて、前記負極が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選ばれる負極活物質を含み、前記電解質が非水電解質であることが好ましい。
前記金属空気電池システムにおいて、前記酸素製造部は、前記酸素発生剤として超酸化物及び過酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1つを有し、当該酸素発生剤は大気中の水蒸気及び/又は炭酸ガスと反応して酸素を製造することが好ましい。
本発明の金属空気電池システムによれば、優れた放電性能及び長期耐久性が得られ、且つ、低コストで安全性を確保することができる。
本発明の酸素製造部を備えた金属空気電池の構成を示すものである。 本発明の酸素製造部による酸素供給フロー図である。 本発明の金属空気電池システムの第一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の金属空気電池システムの第二実施形態を示す概略断面図である。
本発明の金属空気電池システムは、少なくとも空気極と、負極と、該空気極及び該負極との間に介在する電解質とを有する金属空気電池と、大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生させる酸素発生剤を有し、発生させた酸素を前記空気極に供給する酸素製造部とを備えることを特徴とする。
本発明者は、放電性能及び長期耐久性に優れ、且つ、低コストで安全性を確保することができる金属空気電池システムについて、鋭意検討した結果、大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生させる酸素発生剤を有する酸素製造部を、金属空気電池に備え、当該酸素製造部から金属空気電池の空気極へと酸素を供給することにより、高圧の酸素ガス貯蔵部を必要とせず、前記空気極に濃度の高い酸素ガスを供給することができ、さらに、金属空気電池内に混入した水蒸気や炭酸ガスによる放電性能及び耐久性の低下を防ぐことを見出した。
従って、本発明の金属空気電池システムは、酸素発生剤を有した酸素製造部が、水蒸気や炭酸ガス等の大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生し、濃度の高い酸素ガスを金属空気電池の空気極へと供給することができる。さらに、金属空気電池内への水蒸気の混入による電解液の希釈と体積膨張、及び炭酸ガスの混入による炭酸塩の生成に基づく放電反応の阻害を防ぎ、放電性能及び耐久性の低下を防止する。
図3は、本発明の金属空気電池システムの第一実施形態を示す概略断面図であり、図3に示される金属空気電池システム101は、密閉型金属空気電池システムである。尚、密閉型金属空気電池システムとは、酸素製造部が具備する大気取り入れ口以外の大気取り入れ口を有さない金属空気電池システムを意味する。これに対し、開放型金属空気電池システムとは、酸素製造部が具備する大気取り入れ口以外にも大気取り入れ口を有する金属空気電池システムを意味する。金属空気電池システム101は、金属空気電池1の外部に、酸素の供給源である酸素製造部2を具備するものである。金属空気電池1は、負極活物質を含有する負極層3と、負極層3の集電を行う負極集電体4と、負極集電体4に接続された負極リード4aから構成される負極と、導電性材料、触媒及び結着材を含有する空気極層5と、空気極層5の集電を行う空気極集電体6と、空気極集電体6に接続された空気極リード6aから構成される空気極と、負極層3と空気極層5の間に配置されたセパレータ7と、負極層3及び空気極層5を浸す電解質8と、負極層3、負極集電体4、空気極層5、空気極集電体6、セパレータ7及び電解質8を密閉して収容する密閉型電池ケース9とを有するものである。酸素製造部2は、大気(空気)を圧縮して送り込むコンプレッサー10と、大気供給・排気管11aと、大気供給・排気制御手段である弁12aと、酸素発生剤13と、連結口14a及び14bを具備した酸素発生剤を収容するケース14と、酸素供給・排気管11bと、酸素供給・排気制御手段である弁12bと、酸素、炭酸ガス及び水蒸気を検知するガスセンサー15と、ガスセンサー15の出力手段16とを有するものである。
以下、本発明の第一実施形態である密閉型の金属空気電池システム101について、構成ごとに説明する。
<金属空気電池1>
(1)空気極
金属空気電池1の空気極は、通常、図3に示したように、導電性材料を含有する空気極層5と、空気極層5の集電を行う空気極集電体6と、空気極集電体6に接続された空気極リード6aから構成される。前記空気極層5は、少なくとも導電性材料を含有し、必要に応じて、触媒及び結着材の少なくとも一方を含有していてもよい。
導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばカーボンブラックやメソポーラスカーボン等の炭素材料等が挙げられる。空気極層5における導電性材料の含有量は、該導電性材料の密度や体積に応じて、適宜選択することが好ましいが、反応場の減少及び電池容量の低下を抑制する等の観点から、例えば10重量%〜99重量%の範囲内、特に20重量%〜85重量%とすることが好ましい。導電性材料の含有量が少なすぎると、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があり、導電性材料の含有量が多すぎると、相対的に触媒や結着材の含有量が減り、所望の空気極層が得られない可能性があるからである。
空気極層5は、反応を促進させる触媒を含有していてもよい。前記触媒としては、コバルトフタロシアニン及び二酸化マンガン等が挙げられる。空気極層5における触媒の含有量は、反応場の減少及び電池容量の低下を抑制する等の観点から、例えば1重量%〜90重量%の範囲内、特に5重量%〜50重量%とすることが好ましい。
さらに、空気極層5は、導電性材料を固定化する結着材を含有していてもよい。前記結着材としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。上記空気極層5における結着材の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば30重量%以下、特に1重量%〜10重量%とすることが好ましい。
空気極集電体6は、上記空気極層5の集電を行うものである。空気極集電体6の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、チタン及びカーボン等が挙げられる。空気極集電体6の形状としては、例えばメッシュ(グリッド)状等が挙げられる。
(2)負極
金属空気電池1の負極は、通常、図3に示したように、負極活物質を含有する負極層3と、負極層3の集電を行う負極集電体4と、負極集電体4に接続された負極リード4aから構成される。前記負極層3は、少なくとも負極活物質を有し、必要に応じて、触媒及び結着材の少なくとも一方を含有していてもよい。
負極層3が含有する負極活物質は、金属イオンを吸蔵放出できるものであれば特に限定されるものではない。中でも、上記金属イオンはアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンであることが好ましく、アルカリ金属イオンであることがより好ましい。上記アルカリ金属イオンとしては、例えば、Liイオン、Naイオン、及びKイオン等を挙げることができ、中でもLiイオンが好ましい。エネルギー密度の高い電池を得ることができるからである。上記アルカリ土類金属イオンとしては、例えば、Mgイオン及びCaイオン等を挙げることができる。また、本発明においては、上記金属イオンとして、Znイオン、Alイオン、Feイオン等を用いてもよい。
負極層3は、上記負極活物質の金属単体であってもよいが、上記負極活物質に準ずる合金、金属酸化物等であってもよい。また、負極活物質の他に、導電性材料及び結着材の少なくとも一方を含有するものであってもよい。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、導電性材料及び結着材の少なくとも一方を有する負極層とすることができる。導電性材料としては、例えばカーボン材料等を挙げることができる。カーボン材料としては、例えば、グラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー、メソポーラスカーボン等を挙げることができる。尚、結着材については、上述した空気極層5に用いることが出来る結着材と同様である。
負極集電体4の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。負極集電体4の形状としては、例えば、箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。
(3)電解質8
電解質8には、空気極及び負極の間でイオンの伝導を担う電解液が収容される。電解液の形態は、金属イオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、非水電解液が好ましい。
上記非水電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム金属空気電池の非水電解液は、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有する。上記リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO、及びLiAsF等の無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、及びLiC(CFSO等の有機リチウム塩等を挙げることができる。上記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、及びこれらの混合物等を挙げることができる。また、上記非水溶媒は、酸素溶解性が高い溶媒であることが好ましい。溶存した酸素を効率良く反応に用いることができるからである。非水電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.2mol/L〜3mol/Lの範囲内である。尚、本発明においては、非水電解液として、例えばイオン性液体等の低揮発性液体を用いてもよい。
電解質8に電解液が用いられる場合、セパレータ7に電解液が保持される形態とすることが好ましい。上記セパレータ7としては、空気極と負極とを分離し、電解液を保持する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
また、電解液以外の電解質、例えば、ゲル、ポリマー、無機固体等の形態を有する固体の電解質を用いることもできる。上記いずれの形態であっても非水電解質が好ましく、例えば、非水ゲル電解質、ポリマー電解質、無機固体電解質等が好ましい。
上記非水ゲル電解質は、通常、非水電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。例えば、リチウム金属空気電池の非水ゲル電解質は、上述した非水電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)、又はポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加し、ゲル化することにより、得ることができる。本発明においては、LiTFSI(LiN(CFSO)−PEO系の非水ゲル電解質が好ましい。
上記ポリマー電解質は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。また、上記無機固体電解質としては、例えばLi−La−Ti−O系の無機固体電解質等を挙げることができる。本発明においては、無機固体電解質を固体電解質層に成形し、空気極層及び負極層の間に配置することができる。
(電池ケース9)
電池ケース9は、上述した負極層3、負極集電体4、空気極層5、空気極集電体6、セパレータ7及び電解質8を密閉することができ、後述する酸素製造部2を取り付けることができれば、特に限定されるものではない。電池ケース9の形状としては、特に限定されないが、例えば、コイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
また、開放型金属空気電池システムとして、酸素製造部が具備する大気取り入れ口以外にも大気取り入れ口を有する電池ケースを用いてもよい。
(金属空気電池の製造)
本発明の金属空気電池を製造する方法は、特に限定されるものではなく、一般的な金属空気電池の製造方法と同様である。
<酸素製造部2>
酸素製造部2は、大気(空気)を圧縮して送り込むコンプレッサー10と、大気供給・排気管11aと、大気供給・排気制御手段である弁12aと、酸素発生剤13と、連結口14a及び14bを具備した酸素発生剤を収容するケース14と、酸素供給・排気管11bと、酸素供給・排気制御手段である弁12bと、酸素、炭酸ガス及び水蒸気を検知するガスセンサー15と、ガスセンサー15の出力手段16とを有するものである。
前記酸素発生剤13は、大気中の酸素以外の成分、例えば水蒸気や炭酸ガスと反応して酸素を発生させ、発生させた酸素を上述した金属空気電池1の空気極に供給する。
酸素発生剤13としては、例えば、水蒸気及び/又は炭酸ガスと反応して酸素を発生させる超酸化物、過酸化物、及びペルオキソ化合物等が挙げられる。
具体的には、超酸化ナトリウム、超酸化カリウム、超酸化セシウム、超酸化ルビジウムといったアルカリ金属の超酸化物;過酸化カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化リチウム、過酸化セシウム、三酸化二セシウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化バリウム、過酸化タリウム、過酸化亜鉛、酸化マンガン(VII)、三酸化チタンストロンチウムといったアルカリ金属・アルカリ土類金属等の過酸化物;ペルオキソ二炭酸カリウム、ペルオキソ二炭酸ナトリウム、ペルオキソホウ酸カリウム、ペルオキソホウ酸ナトリウム、ペルオキソチタン酸カリウム、ペルオキソチタン酸ナトリウム、四塩化μ−ペルオキソ−ビス[ペンタアンミンコバルト(III)]、四硫化μ−ペルオキソ−ビス[ペンタアンミンコバルト(III)]、四チオシアン化μ−ペルオキソ−ビス[ペンタアンミンコバルト(III)]、四硝酸μ−ペルオキソ−ビス[ペンタアンミンコバルト(III)]、ペルオキソモリブデン酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム等のペルオキソ化合物が挙げられる。
これら上記酸素発生剤の中でも、反応性、取り扱い易さ、反応生成物等の観点から、アルカリ金属の超酸化物、アルカリ金属の過酸化物、及びアルカリ土類金属の過酸化物が好ましく、特に超酸化カリウムが好ましい。
超酸化物及び過酸化物は、大気中の水蒸気及び炭酸ガスと、例えば下記式(5)〜(9)の反応により酸素を発生する。
Figure 2011065816
Figure 2011065816
Figure 2011065816
Figure 2011065816
Figure 2011065816
(式(5)〜(9)中、Mはアルカリ金属であり、MOはアルカリ金属の超酸化物、Mはアルカリ金属の過酸化物である。)
酸素発生剤13は、それだけで用いることもできるが、さらに反応性と酸化力を緩和させ、より安定化した酸素発生剤とするために有効な添加剤を含有していてもよい。上記添加剤としては、例えば、アルカリ土類金属の水酸化物や、無機充填剤等が挙げられる。具体的には、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等が挙げられ、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレイ等が挙げられる。
これらの添加剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
酸素発生剤13における上記添加剤の含有量は、特に限定されないが、10重量%〜80重量%の範囲内とすることが好ましい。
酸素発生剤13の形態は、特に限定されず、粉末でもよく、ペレットやタブレットなどの固形化物でもよい。酸素発生剤を固形化する場合は、必要に応じてバインダーを添加してもよい。上記バインダーとしては、例えば、ガラス粉末、ガラス繊維、セラミック繊維、スチールウール、ベントナイト、カオリナイト、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が挙げられる。
これらのバインダーは、それぞれ単独で、あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
酸素発生剤13における上記バインダーの含有量は、酸素発生剤13の成形及び改善のためには、0.01重量%〜10重量%の範囲内とすることが好ましい。尚、上記バインダーは、成形及び加工が不要な粉末形態で使用される場合には、用いなくてもよい。
ケース14としては、酸素発生剤を安全に収容することができれば特に限定されない。ケース14の材質としては、発生した酸素によって酸化や吸着等が起こり難いものであれば特に限定されず、例えば、セラミック、アルミナ及び過酸化亜鉛等の金属酸化物、テフロン(登録商標)等の樹脂、及びテフロン(登録商標)コートしたSUS等が挙げられる。ケース14の形状としては、特に限定されないが、例えば、箱型、ハニカム型等が挙げられる。
コンプレッサー10としては、大気(空気)を圧縮して送ることができる一般的なコンデンサーを用いることができる。また、コンプレッサーに限らず、例えば、送風機等の装置を用いてもよく、その他の空気を積極的に送り込むことができる手段を用いてもよい。
大気供給・排気管11aは大気の供給・排気制御を行う弁12aを、酸素供給・排気管11bは酸素の供給・排気制御を行う弁12bを具備する。弁12aによって、必要なときに必要な量だけ大気を酸素発生剤13に送り、酸素を発生させることが可能であるため、酸素の過剰な発生を抑制でき、酸素発生剤の節約にも役立つ。また、弁12bによって、酸素を金属空気電池1の空気極に必要な時に必要な量だけ供給することができ、金属空気電池1内及び酸素製造部2内の圧力異常を防止できるため、繰り返し充放電に必要な耐久特性の向上が期待される。
上記弁12a及び弁12bの種類は、特に限定されず、例えば、電磁弁、圧力弁、及びボール弁等を用いることができるが、ガスセンサーや流量計等と連動して開閉する電磁弁であることが好ましい。
また、本発明の酸素製造部は、酸素、炭酸ガス、及び水蒸気を検知するガスセンサー15を搭載していることが望ましい。上記ガスセンサー15によって、酸素発生剤及び/又は添加剤を効率の良いタイミングで交換することができるからである。
上記ガスセンサー15は、酸素製造部内に存在する酸素、炭酸ガス、及び水蒸気を検知し得るものであれば、その形態は特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。酸素センサーとしては、例えば、磁気式、限界電流方式、ジルコニア方式、ガルバニ式等の酸素センサーが挙げられる。炭酸ガスセンサーとしては、例えば、赤外線式、電気化学式(固体電解質型)等の炭酸ガスセンサーが挙げられる。水蒸気センサーとしては、静電容量式、レーザー式、鏡面冷却式等の水蒸気センサーが挙げられる。
上記ガスセンサー15は、無線又は有線で出力手段16に接続され、出力手段16は検知対象となっているガスの濃度が閾値を超えた場合に電子信号を出力する。
上記酸素製造部2のガス放出部の形状は、特に限定されず、例えば、電池ケース内に酸素ガスを送り込んでもよいし、電解液に酸素ガスをバブリングにより供給してもよい。
本発明の金属空気電池システムは、図3に示したような酸素製造部を金属空気電池外に設置する実施形態の他に、酸素製造部を金属空気電池内に設置する形態であってもよい。例えば、図4に示した金属空気電池システム102のように、空気極集電体6上に酸素発生剤の層13を配置させる方法がある。尚、金属空気電池システム102は密閉型であり、電池ケースに設置されたコンプレッサー10から、金属空気電池内部へと大気が送られる。
また、金属空気電池の空気極及び/又は電解質に酸素発生剤を含有させることにより作成した酸素製造部を用いる方法や、図3に示すような酸素製造部のユニットを金属空気電池の内部空間に設置する方法等も考えられる。尚、酸素製造部を金属空気電池内に設置する場合も、密閉型及び開放型のいずれの形態であってもよい。
酸素製造部を金属空気電池内に設置した場合、金属空気電池内の大気に含まれる水蒸気や炭酸ガス等の酸素以外の成分を酸素製造部が酸素に変えることで、金属空気電池内の酸素濃度を上げるだけでなく、上述したような水蒸気及び炭酸ガスの混入による金属空気電池の放電性能及び耐久性の低下を防止することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…金属空気電池
2…酸素製造部
3…負極層
4…負極集電体
4a…負極リード
5…空気極層
6…空気極集電体
6a…空気極リード
7…セパレータ
8…電解質
9…密閉型電池ケース
10…コンプレッサー
10a…大気取り入れ口
11a…大気供給・排気管
11b…酸素供給・排気管
12a、12b…弁
13…酸素発生剤
14…ケース
14a、14b…連結口
15…ガスセンサー
16…出力手段

Claims (3)

  1. 少なくとも空気極と、負極と、該空気極及び該負極との間に介在する電解質とを有する金属空気電池と、大気中の酸素以外の成分と反応して酸素を発生させる酸素発生剤を有し、発生させた酸素を前記空気極に供給する酸素製造部とを備える、金属空気電池システム。
  2. 前記負極が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選ばれる負極活物質を含み、前記電解質が非水電解質である、請求項1に記載の金属空気電池システム。
  3. 前記酸素製造部は、前記酸素発生剤として超酸化物及び過酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1つを有し、当該酸素発生剤は大気中の水蒸気及び/又は炭酸ガスと反応して酸素を製造する、請求項1又は請求項2に記載の金属空気電池システム。
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