JP2011064902A - 表示装置及び表示方法 - Google Patents

表示装置及び表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011064902A
JP2011064902A JP2009214826A JP2009214826A JP2011064902A JP 2011064902 A JP2011064902 A JP 2011064902A JP 2009214826 A JP2009214826 A JP 2009214826A JP 2009214826 A JP2009214826 A JP 2009214826A JP 2011064902 A JP2011064902 A JP 2011064902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
viewer
light beam
light
display device
interval
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009214826A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Shimakawa
茂 嶋川
Shu Nagahara
収 永原
Haruhiko Okumura
治彦 奥村
Naotada Okada
直忠 岡田
Hiromi Suzuki
宏美 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2009214826A priority Critical patent/JP2011064902A/ja
Priority to PCT/JP2010/005635 priority patent/WO2011033766A1/ja
Publication of JP2011064902A publication Critical patent/JP2011064902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0101Head-up displays characterised by optical features
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K35/00Arrangement of adaptations of instruments
    • B60K2360/334

Abstract

【課題】観視する目が光束の投影領域から外れ難く見易い単眼方式の表示装置及び表示方法を提供する。
【解決手段】映像情報を含む複数の光束112を観視者100に向けて投影する表示装置が提供される。観視者の位置100pにおける複数の光束どうしの間隔(光束間隔Wxs)は、観視者の両目の間隔Wxeよりも広く、観視者の位置における複数の光束の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかは、観視者の両目の間隔Wxeよりも狭い。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置及び表示方法に関する。
奥行き感を知覚させる高品質の表示装置の開発が進められている。
従来、奥行き感を知覚させる表示としては、両眼視差に基づく構成が各種提案されているが、左右の眼用の複数の画像の生成のために高度の画像処理装置が必要であり、また表示のための光学系も複雑になる。
車載用のヘッドアップディスプレイHUD(Head-Up Display)においては、ナビゲーション情報等の表示情報をフロントガラスに投影して、外界情報と表示情報とを同時に視認するが、両眼視のHUDにおいては、外界情報と表示情報とで両眼視差が発生し、見難い表示となる。
これに対し、片目で表示を観視する単眼用の表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、背景にマッチした奥行き位置に、表示オブジェクトの虚像を知覚させることができ、奥行き感や立体感が増強された表示を提供できる。
このような単眼視の表示装置は、例えば、車載用のヘッドアップディスプレイHUDに応用でき、外界情報と表示情報とを同時に視認したときにおいても両眼視差は発生せず、所望の奥行き位置に表示を呈示して知覚させることができる。
また、このように片目で観視する表示装置は、車載用のHUDの他、ゲームなどのアミューズメント用途にも応用でき、奥行き感や立体感が増強され、高臨場感の表示を提供できる。
単眼用の表示装置においては、表示が両目で観視されないように表示内容を含む光束の投影領域が狭く制御される。このため、観視する片目がその投影領域から外れると、観視者は表示を見失ってしまう。単眼用の表示装置において、表示を見易く使い易くするために、改良の余地がある。
特開2009−128565号公報
本発明は、観視する目が光束の投影領域から外れ難く見易い単眼方式の表示装置及び表示方法を提供する。
本発明の一態様によれば、映像情報を含む複数の光束を観視者に向けて投影する表示装置であって、前記観視者の位置における前記複数の光束どうしの間隔は、前記観視者の両目の間隔よりも広く、前記観視者の位置における前記複数の光束の幅の少なくともいずれかは、前記観視者の両目の間隔よりも狭いことを特徴とする表示装置が提供される。
本発明の別の一態様によれば、映像情報を含み、互いの間隔が両目の間隔よりも広く、幅が両目の間隔よりも狭い複数の光束を観視者に向けて投影することを特徴とする表示方法が提供される。
本発明によれば、観視する目が光束の投影領域から外れ難く見易い単眼方式の表示装置及び表示方法が提供される。
第1の実施形態に係る表示装置の構成と動作を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る表示装置の構成の概要を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る表示装置の特性を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る表示装置の分割素子の特性を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る表示装置の特性を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の要部の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の動作を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の分割素子を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。 第2の実施形態に係る表示装置の構成を例示する模式図である。 第3の実施形態に係る表示方法を例示するフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、片目で観視する表示装置であり、車載用のHUDの他、ゲームなどのアミューズメント用途にも適用でき、奥行き感や立体感が増強され、高臨場感の表示を提供できる。以下では、例として本実施形態に係る表示装置が、車載用の表示装置であるHUDとして応用される場合として説明する。
図1は、第1の実施形態に係る表示装置の構成と動作を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、模式的斜視図であり、同図(b)は、動作状態を例示する模式的平面図である。
図2は、第1の実施形態に係る表示装置の構成の概要を例示する模式図である。
まず、図2により、本実施形態に係る表示装置10の構成の概要について説明する。
図2に表したように、表示装置10は、映像情報を含む複数の光束112を観視者100に向けて投影する表示装置である。複数の光束112は、例えば、第1光束112a及び第2光束112bである。光束112の数は、後述するように3つ以上でも良い。以下では、説明を簡単にするために、複数の光束112が2つであり、第1光束112a及び第2光束112bである場合として説明する。
表示装置10は、複数の光束112を、像形成部715に反射させて観視者100の片目101に向けて投影する映像投影部115を備える。
像形成部715は、複数の光束112を反射して複数の光束112に基づいた像を形成する。本具体例では、像形成部715は、例えば、車両730(移動体)のフロントガラス710である。すなわち、像形成部715が、反射性と透光性とを有しており、観視者100は、像形成部715で反射した光束112に含まれる映像情報と、像形成部715を透過する外界の外界情報と、を同時に観視することができる。ただし、本発明はこれに限らず、像形成部715は反射性を有していれば良く、複数の光束112を反射して複数の光束112に基づいた像を形成できれば良い。なお、像形成部715は、映像投影部115に含まれても良く、また、像形成部715と映像投影部115とが別体と見なされても良い。以下では、像形成部715が映像投影部115とは別体として設けられるものとして説明する。
なお、映像情報は、例えば表示オブジェクト180を含む。表示オブジェクト180は、表示装置10が観視者100に呈示する映像に設けられるものであり、例えば、表示装置10が搭載される車両730の運行情報に関する、進行方向を示す「矢印」等の各種の表示内容である。
映像投影部115は、複数の光束112を観視者100の頭部105に向けて投影する。すなわち、映像投影部115から出射された複数の光束112は、像形成部715の反射面712で反射され、頭部105に入射する。この時、光束112の発散角が制御されており、複数の光束112のうちのいずれかが、観視者100の片目101に入射する。これにより、観視者100は、光束112に含まれる映像情報を片目101で観視する。
なお、像形成部715(この例でフロントガラス710)は、観視者100からの距離が21.7cm以上の位置に配置される。これにより、特許文献1に記載された効果によって、観視者100が知覚する奥行き感が増強され、また、表示オブジェクト180を所望の奥行き位置に知覚させることができる。なお、ヘッドマウントディスプレイ(HMD: Head Mounted Display)において、片目(単眼)に映像呈示を行うことがあるが、目のごく近傍(21.7cmよりも近い位置)に配置された表示部による映像を知覚するだけであり、奥行き感を持った高い臨場感の表示はできない。
なお、図2に例示したように、表示装置10は、例えば車両730の中、すなわち、例えば、操縦者である観視者100から見て車両730のダッシュボード720の奥に設けられることができる。
映像投影部115は、例えば、映像データ生成部130と、映像形成部110と、投影部120と、を有する。
映像データ生成部130は、表示オブジェクト180を含む映像に対応する映像信号を生成し、映像形成部110に供給する。
映像形成部110としては、例えば、液晶表示装置(LCD)やDMD(Digital Micromirror Device)、及び、MEMS(Micro-electro-mechanical System)等の各種光スイッチを用いることができる。そして、映像形成部110は、映像データ生成部130から供給された映像信号に基づいて、映像形成部110の画面に映像を形成する。
一方、投影部120には、例えば、各種の光源、レンズ、ミラー、及び、発散角(拡散角)を制御する各種の光学素子が用いられる。
本具体例では、投影部120は、光源121と、テーパライトガイド122と、光源側レンズ123と、画像出射側レンズ124と、光路変化用ミラー127と、分割素子128と、出射側ミラー126と、を含む。
光源121は光束112となる光を生成する。光束112となる光の進行方向に沿って、光源121と出射側ミラー126との間にテーパライトガイド122が配置され、テーパライトガイド122と出射側ミラー126との間に光源側レンズ123が配置され、光源側レンズ123と出射側ミラー126との間に画像出射側レンズ124が配置され、画像出射側レンズ124と出射側ミラー126との間に光路変化用ミラー127が配置され、光路変化用ミラー127と出射側ミラー126との間に分割素子128が設けられる。
なお、光路変化用ミラー127に画像出射側レンズ124の機能を持たせることもできる。また、光源121、テーパライトガイド122、光源側レンズ123及び画像出射側レンズ124の配置によっては、光路変化用ミラー127は省略可能である。
本具体例では、光源側レンズ123と画像出射側レンズ124との間に、映像形成部110(例えばLCD)が配置されている。
光源121には、LED(Light Emitting Diode)や高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、レーザなど各種のものを用いることができる。光源121にLEDを用いることで、消費電力を低減でき、また装置を軽量化でき、小型化できる。
映像データ生成部130、映像形成部110及び投影部120のそれぞれの構成は、種々の変形が可能である。映像形成部110に含まれる要素と、投影部120に含まれる要素と、の配置は任意であり、例えば、投影部120に含まれる要素どうしの間に、映像形成部110(及びそれに含まれる要素)が挿入されていても良い。
光源121から出射された光は、テーパライトガイド122において発散角がある程度の範囲に制御される。そして、その光は、映像形成部110を経ることで、所定の表示オブジェクト180を含む映像を含む1次光束112oとなる。
そして、1次光束112oが、分割素子128を経ることで、複数の光束112(例えば、第1光束112a及び第2光束112b)となる。複数の光束112の発散角は、映像投影部115に含まれる種々の光学素子によって制御される。
このように、本具体例の映像投影部115は、まず1次光束112oを生成し、その1次光束112oを分割し複数の光束112を生成することができる。従って、映像投影部115に含まれる映像形成部110及び投影部120を、1次光束112oを生成する部分(1次光束生成部140)と、1次光束112oを分割して、観視者100に向けて投影する部分(分割投影部141)とに、分けることができる。
1次光束生成部140は、例えば、上記の投影部120に含まれる光源121、テーパライトガイド122及び光源側レンズ123、並びに、映像形成部110を含む。分割投影部141は、例えば、投影部120に含まれる画像出射側レンズ124、光路変化用ミラー127、分割素子128及び出射側ミラー126を含む。
このように、映像投影部115は、1次光束生成部140と、分割投影部141と、を有する。
1次光束生成部140は、映像情報を含む1次光束112oを生成する。
分割投影部141は、1次光束112oを複数の光束112に分割する分割素子128を有し、複数の光束112どうしの間隔と、複数の光束の幅と、を制御する。
1次光束生成部140、並びに、分割投影部141に含まれる分割素子128の具体例については、後述する。
本具体例では、出射側ミラー126は、凹面状であり、これにより、光束112に含まれる映像情報の像を拡大して観視者100に投影できる。
図2に表したように、複数の光束112は、出射側ミラー126で反射した後、車両730の像形成部715で反射して、観視者100の片目101に到る。
観視者100は、像形成部715を介して、像形成位置181pの位置に形成された表示オブジェクト180の像181(虚像)を知覚する。このように、表示装置10は、HUDとして使用できる。
なお、出射側ミラー126は可動式とすることができ、例えば、観視者100の頭部105の位置や動きに合わせて、手動で、または、自動で、出射側ミラー126の位置や角度を調節し、光束112を片目101に適切に投影させることができる。
なお、映像投影部115は、上記の具体例の他に、各種の変形が可能である。
表示装置10は、片目で観視する表示装置であるため、両目で観視されないように、複数の光束112の広がりが制御され、複数の光束112のいずれかが片目に投影され両目には投影されない。
すなわち、図1(a)に表したように、複数の光束112のうちの第1光束112aの、観視者100の位置100pにおける第1投影領域114aの大きさは、片目だけが入り、両目が入らない大きさに設定される。同様に、複数の光束112のうちの第2光束112bの、観視者100の位置100pにおける第2投影領域114bの大きさは、片目だけが入り、両目が入らない大きさに設定される。そして、第1投影領域114aと第2投影領域114bとは、互いに離間しており、その間の距離は、観視者100の両目の間の距離よりも大きく設定される。
例えば、映像投影部115から、第1光束112aが出射され、第1光束112aは、像形成部715で反射して、観視者100に向かって投影される。同様に、映像投影部115から、第2光束112bが出射され、第2光束112aは、像形成部715で反射して、観視者100に向かって投影される。これにより、観視者100は、像形成部715によって形成される表示オブジェクト180の像181(虚像)を知覚する。
ここで、表示装置10から出射した光束112が像形成部715で反射した後の光束112の方向をZ軸方向とする。そして、2つの光束112(第1光束112a及び第2光束112b)が互いに対向する方向をX軸方向とする。すなわち、2つの光束112(第1光束112a及び第2光束112b)は互いにX軸方向に沿って離間しておる。そしてZ軸方向とX軸方向とに対して垂直な方向をY軸方向とする。なお、像形成部715は、例えば車両730のフロントガラス710であり、鉛直軸に対して傾斜していても良い。
例えば、観視者100の位置100pと、像形成部715において光束112が反射す位置と、表示オブジェクト180の像181の位置(像形成位置181p)と、は、Z軸方向に沿って並ぶ。すなわち、観視者100は、像形成部715において光束112が反射する位置のZ軸方向の延長上において、表示オブジェクト180の像181を観視する。そして、観視者100の左右方向はX軸方向に対応し、観視者100の上下方向はY軸方向に対応する。このように、観視者100の位置100pとは、光束112に沿った方向の位置であり、すなわち、Z軸方向に沿った位置である。
図1(b)は、観視者100の位置100pにおける複数の光束112を例示している。
図1(b)に表したように、第1光束112の観視者100の位置100pにおける第1投影領域114aと、第2光束112の観視者100の位置100pにおける第2投影領域114bと、の間の間隔である光束間隔Wxsは、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広い。
そして、第1投影領域114aのX軸方向に沿った長さである第1投影領域幅Wxaと、第2投影領域114bのX軸方向に沿った長さである第2投影領域幅Wxbと、は、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭い。ただし、後述するように、第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxbのいずれかが、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭ければ良い。以下では、第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxbの両方が、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭い場合として説明する。
このように、表示装置10においては、観視者100の位置100pにおける複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)は、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかが、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭いことで、複数の光束112のいずれかの領域(第1投影領域114a及び第2投影領域114bのいずれか)の中に観視者100の両目が同時に入ることがない。
そして、複数の光束112のいずれか一方の領域(例えば第1投影領域114a)に観視者100の一方の片目101が入っているときに、複数の光束112のいずれか他方の領域(例えば第2投影領域114b)に観視者100の他方の片目102が入ることがない。
このように、表示装置10によれば、観視者100に両目で表示を見させることがなく、観視者100に片目で表示を見させることができる。
そして、光束112が複数設けられることで、観視者100の一方の片目101が、光束112の投影領域(例えば第1投影領域114a)から外れ、観視者100が表示を見失いそうになった時に、観視者100の他方の片目102が別の投影領域(例えば第2投影領域114b)に入ることで、観視者100は他方の片目102で表示を見ることができ、観視者100が表示を見失うことを抑制できる。
このように、表示装置10によれば、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
観視者100の両目の間隔Wxeは、人によるばらつきもあるが、60mm(ミリメートル)程度から65mm程度である。このため、観視者100の位置100pにおける複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)は、60mm程度から65mm程度の幅よりも広い間隔に設定される。そして、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)は、60mm程度から65mm程度の幅よりも狭い幅に設定される。第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxbは例えば約55mmであり、観視者100の位置100pにおける光束間隔Wxsは例えば約70mmである。
観視者100の位置100pにおける光束間隔Wxsが小さいと、光束112(例えば第1光束112a)から一方の片目101が外れたときに、他方の片目102が別の光束112(例えば第2光束112b)に直ぐに入る。この場合には、観視者100は一方の片目101から、他方の片目102に直ちに切り替えて表示を見ることになる。
観視者100の位置100pにおける光束間隔Wxsが大きいと、光束112(例えば第1光束112a)から一方の片目101が外れたときに、他方の片目102が別の光束112(例えば第2光束112b)に直ぐには入らない。この場合には、観視者100は一方の片目101から、他方の片目102に直ちに切り替えて表示を見るのではなく、例えば、観視者100は頭部105を動かして表示オブジェクト180の像181を探し、その結果として、再び光束112(例えば第1光束112a)を一方の片目101に入射させ、観視者100は一方の片目101で像181を見るか、他方の片目102に別の光束112(例えば第2光束112b)を入射させ、他方の片目102に切り替えて表示を見る。
このように、光束間隔Wxsが小さい場合は、頭部105の位置と光束112との位置がずれた場合には、観視する目が、一方の片目101と他方の片目102とに切り替わる頻度が高くなると考えられ、光束間隔Wxsが大きい場合は、頭部105の位置と光束112との位置がずれた場合に、観視者100がそのずれを補償する動作を行うことが推定され、観視する目が、一方の片目101を維持することが多くなると推測される。
ヒトには、優位眼があるとされている。表示装置10が表示を呈示する場合に、観視者100の優位眼に光束112を入射しても良く、非優位眼に光束112を入射させても良い。光束112が入射されない方の目は、外界の背景像を観視し、光束112が入射された方の目は、外界の背景像と共に、表示オブジェクト180の像181を観視する。観視者100の好みによって、光束112を入射させる目を主に優位眼とするか、主に非優位眼にするかを選択できる。
そして、観視者100の好みによって、頭部105の位置と光束112との位置がずれた場合に一方の片目101と他方の片目102とに切り替わる頻度が高くするか、一方の片目101に維持し易くするか、を選択できる。このように、光束間隔Wxsは、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広い条件の中で、観視者100の好みによって設定することができる。
ただし、光束間隔Wxsは、観視者100の両目の間隔Wxeの2倍以下とすることが望ましい。すなわち、光束間隔Wxsが観視者100の両目の間隔Wxeの2倍よりも大きくなると、例えば、光束112(例えば第1光束112a)から一方の片目101が外れたときに、観視者100は頭部105を動かしても、他方の片目102に別の光束112(例えば第2光束112b)を入射させることの容易さが低減され、使い難くなる。これに対し、光束間隔Wxsが観視者100の両目の間隔Wxeの2倍以下の場合には、光束112(例えば第1光束112a)から一方の片目101が外れたときにも、簡単に他方の片目102に別の光束112(例えば第2光束112b)を入射させることができ、使い易くなる。
なお、表示装置10においては、光束112が両目に入射されないようにされれば良いので、光束112の縦方向の幅(例えば第1投影領域114a及び第2投影領域114bのY軸方向の長さ)は、任意である。また、光束112の断面形状(例えば第1投影領域114a及び第2投影領域114bをZ軸方向から見たときのパターン形状)は任意であり、楕円形、円形、長方形、角部が曲線とされた長方形など種々の形状を適用できる。
複数の光束112のそれぞれ境界は、例えば、光束112において明るさが実質的に零である部分の境界に限定されず、光束112の中で明るさが相対的に高い部分と、周辺部において明るさが相対的に低い部分との明るさの比に基づいて定めることができる。すなわち、複数の光束112のそれぞれにおいて、明るさが相対的に高い部分と、それに対して明るさが相対的に低い部分と、の境界を光束112の境界とすることができ、明るさが相対的に高い部分において観視者100は表示を観視できるものとされ、明るさが相対的に低い部分において観視者100は表示を観視しないものとされる。
表示装置10を車載用のHUDに応用する場合、周囲が明るい条件(例えば日中など)で表示を見る場合と、周囲が暗い条件(例えば夜間など)で表示を見る場合とで、表示装置10から出射される光束112の明るさを変えることができる。この時、光束112の境界は、それぞれの条件において、光束112の明るさの絶対値ではなく、明るさが高い部分と明るさが低い部分との相対的な関係によって光束112の境界が定められる。この相対的に定められた境界に基づいて、光束間隔Wxsが観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く、複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかが観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定される。
なお、光束112の境界を、明るさの相対的な比(明るさが低い部分の明るさ/明るさが高い部分の明るさ)で定めた場合において、相対的な比を高く(大きく)設定すると、光束間隔Wxsが広がると共に複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)が狭まる。一方、相対的な比を低く(小さく)設定すると、光束間隔Wxsが狭まると共に複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)が広がる。
以下、映像投影部115の具体例について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る表示装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、映像投影部115の構成を例示しており、同図(b)は、映像投影部115に用いられる分割素子128の構成を例示している。
図3(a)に表したように、映像投影部115は、映像情報を含む1次光束112oを生成する1次光束生成部140と、分割投影部141と、を有する。
1次光束生成部140には、既に説明した光源121、テーパライトガイド122及び光源側レンズ123、並びに、映像形成部110が用いられている。
分割投影部141は、1次光束112oを複数の光束112に分割する分割素子128を有し、複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)と、複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)と、を制御する。
図3(b)に表したように、分割素子128は、反射面128rと、透過反射面128tと、を有する。
分割素子128の反射面128rは、1次光束112oを反射する。透過反射面128tは、反射面128rに対して非平行に配置され、1次光束112oに対して透過性と反射性とを有する。
分割素子128には、光学的に透明な、例えばガラス等が用いられ、分割素子128は例えば、三角柱状の形状を有する。三角柱の軸方向に対して垂直な方向で分割素子128を切断した時の形状は例えば、直角三角形であり、直角三角形の底辺に相当する面が、反射面128rとされ、直角三角形の斜辺に相当する面が透過反射面128tとされる。このような分割素子128は、ガラスなどによる三角柱の反射面128rとなる面に例えば銀などの反射膜を形成し、透過反射面128tとなる面に例えば金属酸化膜や有機樹脂膜などを形成することによって得られる。なお、光束112の波長は例えば可視光であり、分割素子128は可視光に対して透過性を有することができる。分割素子128は、実質的に透明であれば良く、分割素子128には、ガラスの他、種々の樹脂を用いても良い。
透過反射面128tの透過率は、例えば、62%程度であり、透過反射面128tの反射率は、例えば、38%程度とすることができる。一方、反射面128rの反射率は理想的には100%であり、すなわち、入射する光の全てを反射する。
図3(b)に表したように、分割素子128の透過反射面128tに入射する1次光束112oのうちの一部は、透過反射面128tで反射され、第1光束112aとなり、出射側ミラー126を経て、観視者100に向かって投影される。そして、第1光束112aは、観視者100の位置100pにおいて、第1投影領域114aを有する。
一方、分割素子128の透過反射面128tに入射する1次光束112oのうちの他の一部は、分割素子128の内部を進行し、反射面128rで反射され、外部に取り出され、第2光束112bとなり、出射側ミラー126を経て、観視者100に向かって投影される。そして、第2光束112bは、観視者100の位置100pにおいて、第2投影領域114bを有する。
このように、分割素子128が、反射面128rと、反射面128rに非平行に配置された透過反射面128tと、の組み合わせを有することで、分割素子128に入射する1次光束112oを2つに分離することができ、2つの光束112を観視者100に投影することができる。
なお、分割素子128の光学特性と、分割素子128の光路上での配置と、によって、2つの光束112の進行方向の差が制御される。
そして、映像投影部115に含まれるアパーチャの機能を有する光学素子の特性と、映像投影部115(場合によっては像形成部715も含む)の全体の光学系としての拡大率と、によって、複数の光束112の間の間隔(光束間隔Wxs)と、複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)が制御される。
本具体例では、映像投影部115に含まれるアパーチャの機能を有する制御素子129として、画像出射側レンズ124が用いられる。
映像形成部110を経た1次光束112oが、画像出射側レンズ124及び光路変化用ミラー127を介して、分割素子128に入射する。そして、分割素子128の例えば透過反射面128tに1次光束112oに含まれる映像情報の像が形成される。すなわち、透過反射面128tが像形成面となる。この時、画像出射側レンズ124の大きさや形状によって、画像出射側レンズ124から分割素子128に入射する1次光束112oの断面の大きさや形状が制御される。そして、1次光束112oが分割されて生成される複数の光束112の投影領域も、画像出射側レンズ124によって制御される。このように、本具体例では、画像出射側レンズ124が制御素子129として機能する。
映像投影部115に含まれる制御素子129のアパーチャのサイズは、映像投影部115(場合によっては像形成部715も含む)の全体の光学系としての拡大率を考慮した上で、例えば、複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)が観視者100の両目の間隔Wxeよりも小さくなるように、適切に設定される。
このように、映像投影部115の分割投影部141は、複数の光束112の幅を制御する制御素子129(この例では、画像出射側レンズ124)をさらに有することができる。そして、複数の光束112の光路上において、制御素子129の位置と観視者100の位置100pとは結像関係とすることができる。
すなわち、観視者100の位置100pは、光束112に含まれる映像情報を観視する位置とすることができるので、制御素子129(画像出射側レンズ124)の光束112に沿った位置と、観視者100の位置100pと、が互いに光学的に共役の関係とされ、制御素子129の光束112に沿った位置と、観視者100の位置100pと、は互いに結像関係とされる。
図4は、第1の実施形態に係る表示装置の特性を例示する模式図である。
図4に表したように、例えば、アパーチャとなる制御素子129と観視者100との間の光路上にレンズ等の光学素子が設けられるとする。その光学素子の位置と、アパーチャとなる制御素子129と、の光束112に沿った距離dとする。そして、その光学素子の位置と、観視者100の位置100pと、の光束112に沿った距離を距離dとする。そして、その光学素子の焦点距離を焦点距離fとしたとき、(1/d)+(1/d)=(1/f)の関係を満たすように、距離d、距離d及び焦点距離fが設定される。
さらに、例えば、アパーチャとなる制御素子129と観視者100との間の光路上に複数の光学素子が設けられる場合には以下となる。すなわち、その複数の光学素子を光学的に統合して得られる主点と、アパーチャとなる制御素子129と、の光束112に沿った距離を距離dとする。その主点と、観視者100の位置100pと、の光束112に沿った距離を距離dとする。そして、その複数の光学素子を光学的に統合して得られる焦点距離を焦点距離fとしたとき、(1/d)+(1/d)=(1/f)の関係を満たすように、距離d、距離d及び焦点距離fが設定される。
本具体例の場合、制御素子129(画像出射側レンズ124)と観視者100との間の光路上に設けられる光学素子は、光路変化用ミラー127と、分割素子128と、出射側ミラー126と、像形成部715と、である。
このような関係により、例えば、映像投影部115の映像形成部110によって形成された映像情報の像が、観視者100の位置において結像され、観視者100は、像形成位置181pに形成された像181を、ピントが合った良好な状態で観視することができる。
ここで、分割素子128の特性について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る表示装置の分割素子の特性を例示する模式図である。
図5に表したように、分割素子128は、反射面128rと透過反射面128tとを有しており、反射面128rと透過反射面128tとがなす角を傾斜角θ1とする。そして、反射面128rと透過反射面128tとの間の空間の媒質の屈折率を媒質屈折率nとする。分割素子128として例えばガラスの三角柱を用いた場合には、媒質屈折率nとして、例えば、1.33が用いられる。分割素子128を除く空間の屈折率は、1とする。
分割素子128の透過反射面128tに対して、1次光束112oが入射角θiで入射したとき、分割素子128の透過反射面128tで反射した第1光束112aは、第1出射角θjaで出射し、分割素子128の反射面128rで反射した第2光束112bは、第2出射角θjbで出射するとする。第1光束112aの方向と、第2光束112bの方向と、のなす角である出射角度差α(すなわち第1出射角θjaと第2出射角θjbとの差の絶対値)は、分割素子128の傾斜角θ1と、媒質屈折率nと、入射角θiと、に依存し、これらの値の関係は、以下の式(1)で表される。

θ1=(1/2)・sin−1((sinα)/n) (1)

そして、第1光束112aの出射方向と第2光束112bの出射方向とのなす角である出射角度差αと、光学系全体の倍率と、観視者100の位置100pと分割素子128との間の光束112に沿った距離(分割素子128と出射側ミラー126との間の光束112に沿った距離と、出射側ミラー126と観視者100の位置100pとの間の光束112に沿った距離d)と、によって、観視者100の位置100pにおける第1光束112aと第2光束112bとの間の距離(第1投影領域幅Wxaの中心と、第2投影領域幅Wxbの中心と、の間の距離)が定まる。
図6は、第1の実施形態に係る表示装置の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)及び(b)は、出射側ミラー126が平面ミラーである場合と凹面ミラーである場合とにおける第1光束112a及び第2光束112bの光路を例示している。なお、これらの具体例では、説明を簡単にするために、フロントガラス710(像形成部715)は平板である場合としている。
図6(a)に表したように、出射側ミラー126が平面ミラーである場合には、観視者100の位置100pにおいて、第1光束112aの方向(第1光束112aの中心光線の方向)と、第2光束112bの方向(第2光束112bの中心光線の方向)と、のなす角は、上記の出射角度差αとなり、上記の式(1)で表される分割素子128の傾斜角θ1及び媒質屈折率nに依存する。すなわち、観視者100の位置100pにおいて、第1投影領域114aの中心(第1光束112aの中心)と、第2投影領域114bの中心(第2光束112bの中心)と、の間の光束中心間距離Wxscは、分割素子128の傾斜角θ1及び媒質屈折率nに依存する。なお、光束中心間距離Wxscは、Wxsc=Wxs+(Wxa+Wxb)/2の関係を有する。
図6(b)に表したように、出射側ミラー126が凹面ミラーである場合には、出射側ミラー126における光束112の入射位置IPによって、法線角θrが変わる。ここで、観視者100の位置100pにおける第1光束112の第1投影領域114aの中心の位置と、分割素子128の位置と、凹面ミラー126の曲面の中心と、が直線上に配置され、第1投影領域114aの中心の位置と、出射側ミラー126における光束112の入射位置IPと、のX軸方向の距離を入射位置距離xIPとし、出射側ミラー126の曲率半径を曲率半径rとしたとき、法線角θrは、以下の式(2)で表される。

θr=sin−1(xIP/r) (2)

この法線角θrを用いると、観視者100の位置100pにおいて、第1光束112aの方向(第1光束112aの中心光線の方向)と、第2光束112bの方向(第2光束112bの中心光線の方向)と、のなす角は、(α−2θr)となる。すなわち、観視者100の位置100pにおいて、第1投影領域114aの中心と、第2投影領域114bの中心と、の間の光束中心間距離Wxscは、分割素子128の傾斜角θ1及び媒質屈折率n、出射側ミラー126における光束112の入射位置IP、並びに、出射側ミラー126の曲率半径rに依存する。
分割素子128の傾斜角θ1は、所望の光束中心間距離Wxsc、観視者100の所望の位置100p、及び、光学系全体の倍率(例えば出射側ミラー126の曲率半径rなどを含む)などによって適正に設定することができる。
図7は、第1の実施形態に係る別の表示装置の要部の構成を例示する模式図である。
図7に表したように、本実施形態に係る別の表示装置10aにおいては、映像投影部115に含まれる分割素子128は、三角柱状ではなく、1次光束112oを反射する反射面128rを有する反射板128raと、反射面128rに対して非平行に配置され、1次光束112oに対して透過性と反射性とを有する透過反射面128tを有する透過反射板128taと、を有する。
すなわち、分割素子128に含まれる反射面128rと透過反射面128tとが別体として設けられており、これにより、反射面128rと透過反射面128tとがなす傾斜角θ1を可変にすることができる。これにより、複数の光束112の互いの角(出射角度差α)が可変にでき、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の間の光束間隔Wxsを可変にでき、より便利になる。
図8は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
図8に表したように、本実施形態に係る別の表示装置10bにおいては、映像投影部115に含まれる制御素子129としてアパーチャ125bが用いられる。
すなわち、既に説明した表示装置10においては、映像投影部115に含まれるアパーチャとして機能する光学素子(制御素子129)として、画像出射側レンズ124が用いられているが、本具体例の表示装置10bにおいては、映像投影部115に含まれるアパーチャとして機能する光学素子(制御素子129)として、アパーチャ125bが用いられている。
画像出射側レンズ124を経た1次光束112oは、アパーチャ125bを経て、アパーチャ出射側レンズ124aに入射し、さらに、光路変化用ミラー127を経て、分割素子128に入射する。そして、分割素子128によって複数の光束112が生成され、複数の光束112が観視者100に向かって投影される。
アパーチャ125bとしては、開口部の大きさが可変のアパーチャを用いることができる。この場合には、観視者100の位置における複数の光束112の幅を可変にできる。これにより、より使い易い表示装置が提供できる。
図9は、第1の実施形態に係る別の表示装置の動作を例示する模式図である。
なお、同図においては、複数の光束の1つである第1光束112aの光路が例示されている。
図9に表したように、アパーチャ125bの光束112に沿った位置と、観視者100の位置100pと、が互いに光学的に共役の関係とされる。すなわち、アパーチャ125bの光束112に沿った位置と、観視者100の位置100pと、において面光線の関係が同じである。
そして、光束112の像形成面128iの位置(この場合は、分割素子128の透過反射面128tの位置)と、表示オブジェクト180の像181の像形成位置181pと、は光学的に共役の関係とされる。すなわち、光束112の像形成面128iの位置と、像形成位置181pと、は結像関係であり、映像形成部110と、光束112の像形成面128iの位置と、像形成位置181pと、での像は、実質的に同じものと見なすことができる。
図10は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、同図は、本実施形態に係る表示装置11の動作状態を例示する模式的平面図である。
図10に表したように、表示装置11も、2つの光束(第1光束112a及び第2光束112b)を観視者100に向けて投影する。
そして、表示装置11においては、観視者100の位置100pにおける第1光束112aの第1投影領域幅Wxaは、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭いが、観視者100の位置100pにおける第2光束112bの第2投影領域幅Wxbは、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広い。そして、この場合も、第1光束112a及び第2光束112bとの間隔(光束間隔Wxs)は、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広い。これ以外は、表示装置10と同様にすることができる。
このような構成の表示装置11の場合、第1投影領域114aを、観視者100の観視する方の一方の目(例えば一方の片目101)に設定しておくことで、一方の片目101が第1投影領域114aから外れることはほとんど生じない。そして、観視者100の頭部105が大きく動き、第1投影領域114aから一方の片目101が外れた場合、他方の片目102が、第2投影領域114bに配置されることで、観視者100は、表示を見失うことがない。このように、第2投影領域114bの第1投影領域114aとは反対側の境界が第1投影領域114aから離れるように第2投影領域114bの第2投影領域幅Wxbが拡大しても、観視者100の片目での観視のし易さは大きくは低下しない。
さらに、頭部105を移動すると、観視者100の両方の目(一方の片目101及び他方の片目102)の両方が、第2投影領域114bの内部に入ることもあり得る。ただし、このような状況は、当初設定した片目101が第1投影領域114aに入る状況からかなり大きく頭部105を動かした特殊な状態であり、この場合には、表示を片目で観視することだけでなく、表示を両目で見えるようにしておく方が便利な場合がある。
すなわち、本実施形態に係る表示装置は、片目で表示を見ることにより、表示内容を背景像の任意の奥行き位置に配置して知覚させることができるが、このように、頭部105を大きく動かす場合は、表示装置の通常の使用状態ではなく、特殊な使用状態(例えば、片目の視力が突然低下するなどの事故など)であることが推測され、この場合には、表示装置による表示を両目でも見えるようにしておくことで、例えば、車載用途のHUDなどに応用する場合において安全性が高い表示が提供できる。
なお、本実施形態に係る表示装置において、必要に応じて、表示を片目で見る、または、表示を両目で見ることが切り替えられるように、光束112の幅を可変にすることもできる。このとき、複数設けられる光束112において、観視者100の位置100pにおける複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)が、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く設定されつつ、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかが観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定することができれば良く、表示装置の設定によっては、光束間隔Wxsが、両目の間隔Wxeよりも狭く設定される動作、または、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)が両目の間隔Wxeよりも狭く設定される動作が可能であっても良い。
図11は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、同図は、本実施形態に係る表示装置12の動作状態を例示する模式的平面図である。
図11に表したように、表示装置12は、映像情報を含む3つの光束112(第1光束112a、第2光束112b及び第3光束112c)を観視者に向けて投影する。
そして、この場合も、観視者100の位置における複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)は、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く、観視者100の位置における複数の光束112の幅(第1投影領域幅Wxa、第2投影領域幅Wxb及び第3投影領域幅Wxc)の少なくともいずれかは、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭い。なお、本具体例では、第2投影領域114bと第3投影領域114cとの間に第1投影領域114aが配置される。
これにより、実質的に、観視者100に両目で表示を見させることがなく、観視者100に片目で表示を見させる。観視者100の一方の片目101が、光束112の投影領域から外れ、観視者100が表示を見失いそうになった時に、観視者100の他方の片目102が別の投影領域に入ることで、観視者100は他方の片目102で表示を見ることができ、観視者100が表示を見失うことをさらに効果的に抑制できる。このように、表示装置12によれば、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
光束112を3つ設けることで、観視者100が表示を見失うことをより効率的に抑制できる。すなわち、光束112が3つ設けられる場合において、3つの光束112のうちの中央の第1光束112aの第1投影領域114aに、初期の設定状態として、観視者100の所望の目(例えば優位眼)を配置すれば、頭部105が左右のどちらの方向に移動した場合にも、左右方向に配置された第2投影領域114bまたは第3投影領域114cに片目(一方の片目101または他方の片目102)を入れることができ、観視する目が光束の投影領域からより外れ難い。
なお、3つの光束112のうちで中央に配置される第1光束112aの幅(第1投影領域幅Wxa)は、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定されることが望ましい。すなわち、光束112が3つ設けられる場合において、3つの光束112のうちの中央の第1光束112aの第1投影領域114aの第1投影領域幅Wxaを、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定することで、初期状態において、観視者100は表示を片目で観視できる。
なお、このように、3つ以上の光束112を用いる場合には、例えば、1次光束112oから第1光束112a及び第2光束112bを生成した後、第1光束112a及び第2光束112bのいずれかの光路上に、例えばさらに別の分割素子を配置することで、第1光束112a及び第2光束112bのいずれかを2つに分割することができ、これにより、3つ以上の光束112を形成することができる。
図12は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
図12に表したように、本実施形態に係る別の表示装置13においては、映像投影部115の構成が表示装置10とは異なる。すなわち、映像投影部115に含まれる分割素子128aが透過型であり、1次光束112oが分割素子128aの一方の主面に入射し、一方の主面に対向する他方の主面から出射する。
分割素子128aは、互いに非平行に配置された複数の界面を含む。この複数の界面の少なくともいずれかは、透過性と反射性とを有する界面であり、この複数の界面が、非平行に配置されることで、これらの複数の界面を通過する1次光束112oを複数の光束112に分割することができる。
本具体例では、光源121から出射した光は、映像形成部110を経て、映像情報を含む1次光束112oとなる。1次光束112oは、画像出射側レンズ124に入射し、その後、アパーチャ125b及びアパーチャ出射側レンズ124aを経て、分割素子128aに入射する。そして、分割素子128aによって、複数の光束112が生成される。
このように透過型の分割素子128を有する表示装置13によっても、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
図13は、第1の実施形態に係る別の表示装置の分割素子を例示する模式図である。
図13(a)に表したように、表示装置13の分割素子128aは、第1透過反射素子310と、第2透過反射素子320と、を有する。第1透過反射素子310は、第1三角柱素子311と第2三角柱素子312とを有す。第1三角柱素子311の斜面は、透過性と反射性とを有する第1透過反射膜311tを有する。第1三角柱素子311の第1透過反射膜311tが、第2三角柱素子312の斜面と対向するように、第1三角柱素子311と第2三角柱素子312とが配置される。
第2透過反射素子320は、第3三角柱素子313と第4三角柱素子314とを有す。第3三角柱素子313の斜面は、透過性と反射性とを有する第2透過反射膜313tを有する。第3三角柱素子313の第2透過反射膜313tが、第4三角柱素子314の斜面と対向するように、第3三角柱素子313と第4三角柱素子314とが配置される。
そして第1透過反射膜311tと第2透過反射膜313tとが互いに非平行になるように、第1透過反射素子310と第2透過反射素子320とが配置される。
第1透過反射膜311t及び第2透過反射膜313tには、金属や誘電体の薄膜が用いられ、例えば、第1三角柱素子311及び第3三角柱素子313の斜面に、蒸着やスパッタなどの手法によって金属や誘電体の薄膜を形成することで第1透過反射膜311t及び第2透過反射膜313tは形成される。
図13(b)に表したように、分割素子128aの第1三角柱素子311の底面に、1次光束112が入射すると、1次光束112oのうちの一部の光は、第1透過反射膜311t及び第2透過反射膜313tを透過して、第1光束112aとなって、分割素子128aから出射する。そして、1次光束112oのうちの別の一部の光は、第2透過反射膜313tで反射し、第4三角柱素子314及び第2三角柱素子312を経て第1透過反射膜311tに至り、第1透過反射膜311tで反射して、第2光束112bとなって、分割素子128aから出射する。このようにして、分割素子128aを用いることで、1次光束112oは、第1光束112aと第2光束112bとに分割される。
図13(c)に表したように、表示装置13に用いることができる別の分割素子128bは、第1三角柱素子311と、第3三角柱素子313と、第5三角柱素子315と、を有す。第1三角柱素子311の斜面は、透過性と反射性とを有する第1透過反射膜311tを有する。第3三角柱素子313の斜面は、透過性と反射性とを有する第2透過反射膜313tを有する。第1三角柱素子311の斜面と、第3三角柱素子313の斜面と、は互いに非平行であり、第1透過反射膜311tと第2透過反射膜313tとが非平行になるように、第1三角柱素子311と第3三角柱素子313とが配置される。第5三角柱素子315は、第1三角柱素子311の斜面に平行な斜面と、第3三角柱素子313の斜面に平行な斜面とを有する。そして、第1三角柱素子311と第3三角柱素子313との間に、第5三角柱素子315が配置される。
図13(d)に表したように、分割素子128bの第1三角柱素子311の底面に、1次光束112が入射すると、1次光束112oのうちの一部の光は、第1透過反射膜311t及び第2透過反射膜313tを透過して、第1光束112aとなって、分割素子128bから出射する。そして、1次光束112oのうちの別の一部の光は、第2透過反射膜313tで反射し、第5三角柱素子315を経て第1透過反射膜311tに至り、第1透過反射膜311tで反射して、第2光束112bとなって、分割素子128bから出射する。このようにして、分割素子128bを用いることで、1次光束112oは、第1光束112aと第2光束112bとに分割される。
このように、分割素子128a及び128bは、1次光束112oを反射する反射面(例えば第2透過反射膜313t)と、この反射面に対して非平行に配置され、1次光束112oに対して透過性と反射性とを有する透過反射面(例えば第1透過反射膜311t)と、を有する。
なお、上記の第1三角柱素子311、第2三角柱素子312、第3三角柱素子313、第4三角柱素子314及び第5三角柱素子315の屈折率は同じでも良く、また、互いに異なっていても良い。
図14は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
図14に表したように、本実施形態に係る別の表示装置13aにおいては、映像投影部115の制御素子129としてレンチキュラー板125lが用いられる。このレンチキュラー板125lは、透過型の分割素子128aの出射側(光路上において、分割素子128aの観視者100の側)に配置されている。
本具体例では、光源121から出射した光は、映像形成部110を経て、映像情報を含む1次光束112oとなり、その後、画像出射側レンズ124bを経て、分割素子128aに入射する。そして、分割素子128によって、複数の光束112が生成され、複数の光束112がレンチキュラー板125lに入射し、複数の光束112の発散角が制御され、観視者100に向かって投影される。
このように透過型の分割素子128aを有し、また、制御素子129としてレンチキュラー板125lを用いた表示装置13aによっても、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
図15は、第1の実施形態に係る別の表示装置の構成を例示する模式図である。
図15(a)に表したように、本実施形態に係る別の表示装置14においては、光源が複数設けられ、複数の映像形成部が設けられる。すなわち、既に説明した表示装置10等においては、1つの1次光束112oを複数の光束112に分割するが、本具体例の表示装置14においては、1次光束112oを分割するのではなく、光源を複数設け、光源から直接的に複数の光束112が生成される。
すなわち、表示装置14の映像投影部115は、1つ目の光学系として、光源121と、テーパライトガイド122と、光源側レンズ123と、映像形成部110と、画像出射側レンズ124と、アパーチャ125bと、アパーチャ出射側レンズ124aとを有す。
さらに、映像投影部115は、2つ目の光学系として、光源121yと、テーパライトガイド122yと、光源側レンズ123yと、映像形成部110yと、画像出射側レンズ124yと、アパーチャ125byと、アパーチャ出射側レンズ124ayとを有す。
なお、本具体例では、は、映像投影部115には、1つの出射側ミラー126が設けられている。
そして、映像投影部115の映像データ生成部130は、1つ目の映像形成部110と、2つ目の映像形成部110yとに、映像データを供給する。
図15(b)に表したように、本実施形態に係る別の表示装置14aにおいても、表示装置14の映像投影部115は、1つ目の光学系として、光源121と、テーパライトガイド122と、光源側レンズ123と、画像出射側レンズ124と、アパーチャ125bと、アパーチャ出射側レンズ124aとを有す。
さらに、映像投影部115は、2つ目の光学系として、光源121yと、テーパライトガイド122yと、光源側レンズ123yと、画像出射側レンズ124yと、アパーチャ125byと、アパーチャ出射側レンズ124ayとを有す。
そして、光源側レンズ123と画像出射側レンズ124との間、及び、光源側レンズ123yと画像出射側レンズ124yとの間に映像形成部110が設けられている。すなわち、映像形成部110が、1つ目の光学系と、2つ目の光学系と、で兼用されており、映像形成部110の2つの領域を2つの光束が通過し、2つの光束112となる。このように、映像形成部110は、映像投影部115に少なくとも1つ設けられれば良い。
このような構成を有する表示装置14及び14aによっても、映像情報を含む複数の光束112を観視者100に向けて投影することができ、1つ目の光学系と、2つ目の光学系と、の例えば光学軸の設定により、観視者100の位置100pにおける複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)を、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかを、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定することができ、これにより、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
(第2の実施の形態)
図16は、第2の実施形態に係る表示装置の構成を例示する模式図である。
図16に表したように、本実施形態に係る表示装置20は、複数の光束112に基づいた像を形成する像形成部715をさらに含む。すなわち、像形成部715は、例えば、映像投影部115に含まれる。
像形成部715は、光束112を反射して像を形成できれば良く、透光性と反射性とを有している透明なガラス板や、透明な樹脂板などを用いることができ、さらには、透光性がなく、実質的に反射性を有するいわゆるミラーであっても良い。
これにより、表示装置20の像形成部715で形成された像を観視者は片目で観視でき、奥行き感や立体感が増強され、高臨場感の表示を提供できる。表示装置20をゲームなどのアミューズメント用途に応用した場合に、特にその効果が効果的に発揮される。
そして、この場合も、観視者100の位置100pにおける複数の光束112どうしの間隔(光束間隔Wxs)を、観視者100の両目の間隔Wxeよりも広く、観視者100の位置100pにおける複数の光束112の幅(例えば第1投影領域幅Wxa及び第2投影領域幅Wxb)の少なくともいずれかを、観視者100の両目の間隔Wxeよりも狭く設定することができ、これにより、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
このように、映像投影部115は、複数の光束112を反射して複数の光束112に基づいた像を形成する像形成部715をさらに含むことができる。そして、複数の光束112の光路上における像形成部715と観視者100の目との距離は21.7cm以上とされる。これにより、観視者100が知覚する奥行き感が増強され、また、表示オブジェクト180を所望の奥行き位置に知覚させることができる。
(第3の実施の形態)
図17は、第3の実施形態に係る表示方法を例示するフローチャート図である。
すなわち、同図(a)は表示方法のフローチャート図であり、同図(b)は表示方法の具体例を示すフローチャート図である。
図17(a)に表したように、本実施形態に係る表示方法においては、映像情報を含み、互いの間隔が両目の間隔Wxeよりも広く、幅が両目の間隔Wxeよりも狭い複数の光束112を観視者100に向けて投影する(ステップS101)。
これにより、観視者100は、片目で表示を見ることができ、そのときに、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
この時、まず、映像情報を含む1次光束112oを生成し、その後、その1次光束112oを複数に分割する方法を採用できる。
すなわち、図17(b)に表したように、まず、映像情報を含む1次光束112oを生成する(ステップS110)。
そして、1次光束112oを複数に分割し、映像情報を含む複数の光束112を生成し、複数の光束112の間隔が両目の間隔Wxeよりも広く、複数の光束112の幅が両目の間隔Wxeよりも狭く制御して、複数の光束112を観視者100に向けて投影する(ステップS120)。
1次光束112oの分割には、例えば既に説明した分割素子128、128a及び128bを用いることができる。このように、1次光束112oを分割して複数の光束112を生成することで、光学系が簡略化され、装置が小型化できる。この方法によっても、観視する目が光束の投影領域から外れ難くでき、見易い単眼方式の表示が呈示できる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、表示装置を構成する映像投影部、映像データ生成部、映像形成部、投影部、1次光束生成部、分割投影部、制御素子、分割素子等の各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した表示装置及び表示方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置及び表示方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
10、10a、10b、11、12、13、13a、14、14a、20…表示装置、 100…観視者、 100p…観視者の位置、 101、102…片目、 105…頭部、 110、110y…映像形成部、 112…光束、 112a…第1光束、 112b…第2光束、 112c…第3光束、 112o…1次光束、 114a…第1投影領域、 114b…第2投影領域、 114c…第3投影領域、 115…映像投影部、 120…投影部、 121、121y…光源、 122、122y…テーパライトガイド、 123、123y…光源側レンズ、 124…画像出射側レンズ、 124、124b、124by…画像出射側レンズ、 124a、124ay…アパーチャ出射側レンズ、 125b、125by…アパーチャ、 125l…レンチキュラー板、 126…出射側ミラー、 127 光路変化用ミラー、 128、128a、128b…分割素子、 128i…像形成面、 128r…反射面、 128ra…反射板、 128t…透過反射面、 128ta…透過反射板、 129…制御素子、 130…映像データ生成部、 140…1次光束生成部、 141…分割投影部、 180…表示オブジェクト、 181…像、 181p…像形成位置、 310…第1透過反射素子、 311、312、313、314、315…第1〜第5三角柱素子、 311t…第1透過反射膜、 313t…第2透過反射膜、 320…第2透過反射素子、 710…フロントガラス、 712…反射面、 715…像形成部、 720…ダッシュボード、 730…車両(移動体)、 n…媒体屈折率、 r…曲率半径、 Wxa…第1投影領域幅、 Wxb…第2投影領域幅、 Wxc…第3投影領域幅、 Wxe…両目の間隔、 Wxs…光束間隔、 Wxsc…光束中心間距離、 xIP…入射位置距離、 α…出射角度差、 θ1…傾斜角、 θi…入射角、 θja、θjb…第1及び第2出射角、 θr…法線角

Claims (5)

  1. 映像情報を含む複数の光束を観視者に向けて投影する表示装置であって、
    前記観視者の位置における前記複数の光束どうしの間隔は、前記観視者の両目の間隔よりも広く、前記観視者の位置における前記複数の光束の幅の少なくともいずれかは、前記観視者の両目の間隔よりも狭いことを特徴とする表示装置。
  2. 映像情報を含む1次光束を生成する1次光束生成部と、
    前記1次光束を前記複数の光束に分割する分割素子を有し、前記複数の光束どうしの前記間隔と、前記複数の光束の前記幅と、を制御する分割投影部と、
    を有する映像投影部を備え、
    前記分割素子は、
    前記1次光束を反射する反射面と、
    前記反射面に対して非平行に配置され、前記1次光束に対して透過性と反射性とを有する透過反射面と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記分割投影部は、前記複数の光束の幅を制御する制御素子をさらに有し、
    前記複数の光束の光路上において、前記制御素子の位置と前記観視者の位置とは光学的に共役の関係にあることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
  4. 前記映像投影部は、前記複数の光束を反射して前記複数の光束に基づいた像を形成する像形成部をさらに含み、
    前記複数の光束の光路上における前記像形成部と前記観視者の目との距離は21.7cm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示装置。
  5. 映像情報を含み、互いの間隔が両目の間隔よりも広く、幅が両目の間隔よりも狭い複数の光束を観視者に向けて投影することを特徴とする表示方法。
JP2009214826A 2009-09-16 2009-09-16 表示装置及び表示方法 Pending JP2011064902A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009214826A JP2011064902A (ja) 2009-09-16 2009-09-16 表示装置及び表示方法
PCT/JP2010/005635 WO2011033766A1 (ja) 2009-09-16 2010-09-15 映像情報の表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009214826A JP2011064902A (ja) 2009-09-16 2009-09-16 表示装置及び表示方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011064902A true JP2011064902A (ja) 2011-03-31

Family

ID=43758380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009214826A Pending JP2011064902A (ja) 2009-09-16 2009-09-16 表示装置及び表示方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2011064902A (ja)
WO (1) WO2011033766A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047893A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Toshiba Corp 表示装置及び表示方法
JP2013156584A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Toshiba Corp 表示装置、移動体、及び、表示装置の設置方法
WO2013118549A1 (ja) * 2012-02-10 2013-08-15 日本精機株式会社 車両用表示装置
JP2015011217A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JP2017083793A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 本田技研工業株式会社 画像表示装置
WO2017134865A1 (ja) * 2016-02-05 2017-08-10 日立マクセル株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
US10989929B2 (en) 2016-02-05 2021-04-27 Maxell, Ltd. Head-up display apparatus

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5275963B2 (ja) 2009-12-08 2013-08-28 株式会社東芝 表示装置、表示方法及び移動体
JP2013068651A (ja) * 2011-09-20 2013-04-18 Tohoku Univ 画像表示装置
JP5930231B2 (ja) * 2014-08-20 2016-06-08 日本精機株式会社 投影装置及びヘッドアップディスプレイ装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0868630A (ja) * 1994-08-29 1996-03-12 Nissan Motor Co Ltd 車両用視線方向計測装置およびこれに用いる画像入力装置
JPH08146348A (ja) * 1994-11-22 1996-06-07 Hitachi Ltd 単眼観視距離感調節式ディスプレイ装置
WO1997034182A1 (fr) * 1996-03-11 1997-09-18 Seiko Epson Corporation Affichage porte sur la tete
US6752498B2 (en) * 2001-05-14 2004-06-22 Eastman Kodak Company Adaptive autostereoscopic display system
JP4847178B2 (ja) * 2006-03-30 2011-12-28 本田技研工業株式会社 車両用運転支援装置
JP2009128565A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Toshiba Corp 表示装置、表示方法及びヘッドアップディスプレイ
JP4852062B2 (ja) * 2008-03-28 2012-01-11 株式会社東芝 単眼用画像表示装置及び単眼用画像表示方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047893A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Toshiba Corp 表示装置及び表示方法
JP2013156584A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Toshiba Corp 表示装置、移動体、及び、表示装置の設置方法
WO2013118549A1 (ja) * 2012-02-10 2013-08-15 日本精機株式会社 車両用表示装置
JP2013164516A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Nippon Seiki Co Ltd 車両用表示装置
JP2015011217A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JP2017083793A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 本田技研工業株式会社 画像表示装置
WO2017134865A1 (ja) * 2016-02-05 2017-08-10 日立マクセル株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JPWO2017134865A1 (ja) * 2016-02-05 2018-12-20 マクセル株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
US10866415B2 (en) 2016-02-05 2020-12-15 Maxell, Ltd. Head-up display apparatus
US10989929B2 (en) 2016-02-05 2021-04-27 Maxell, Ltd. Head-up display apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011033766A1 (ja) 2011-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011064902A (ja) 表示装置及び表示方法
US11598968B2 (en) Image display device having maximum emission angle of image light smaller than maximum viewing angle of virtual image
KR101195653B1 (ko) 표시 장치, 표시 방법 및 헤드-업 디스플레이
US8693103B2 (en) Display device and display method
JP2015146011A (ja) 透過型スクリーン及びそれを用いた画像表示装置
JP5537337B2 (ja) 表示装置及び表示方法
JP2013225042A (ja) 虚像表示装置
JP2017125886A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2013123970A (ja) 表示装置
US11029517B2 (en) Virtual image display device
WO2018225309A1 (ja) 虚像表示装置、中間像形成部および画像表示光生成ユニット
CN113661432B (zh) 平视显示装置
JP4945691B2 (ja) 表示装置、表示方法及びヘッドアップディスプレイ
JP7424823B2 (ja) 画像表示装置
JP7111071B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP7111070B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2021096284A (ja) 画像表示装置
JP2021022851A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
WO2019077975A1 (ja) 映像表示装置と光学シースルーディスプレイ
US20240134190A1 (en) Image projection apparatus
US20230014232A1 (en) Image displaying device
WO2021010123A1 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
KR102087804B1 (ko) 허상 표시 장치
JP2021157117A (ja) 画像表示装置
JP2019066760A (ja) 画像表示装置