JP2017083793A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を複数の人に向けて表示させることができる画像表示装置を提供する。【解決手段】画像表示装置は、画像を投影する投影部と、投影部の光軸に対する光軸との接触面が、互いに異なる角度で配置されている複数枚の凹面反射鏡と、を備え、複数枚の凹面反射鏡のうちの第1の凹面反射鏡は、投影部によって投影された画像の少なくとも一部を反射し、画像に基づく第1の像を形成し、複数枚の凹面反射鏡のうちの第2の凹面反射鏡は、投影部によって投影された画像の一部を透過し、画像の一部を反射し、画像に基づく第2の像を形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、画像表示装置に関する。
運転情報を運転者の視界に重ねて、車両のフロントガラスに表示させるHUD(ヘッドアップディスプレイ)が開発されている。運転情報とは、例えば速度、カーナビゲーションに関する情報等である。従来のHUDでは、視野角が狭かったため、運転者と、助手席の座る同乗者の両方に対して、車両情報を視認させることができなかった。
このため、表示体と表示部との間にハーフミラーを配置して、画像が表示される表示面の角度を変えることで、運転者と同乗者とが運転情報を視認できる表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、表示体は、蛍光表示管や液晶表示板等であり、表示体には、運転情報が表示される。また、表示部は、車両のフロントガラス内面に設けられた半透明鏡であり、表示部には、表示体から投影された表示光が投影される。特許文献1に記載の技術では、ハーフミラーを透過して表示部に表示される運転情報を運転者が視認でき、ハーフミラーによって反射された運転情報を同乗者が視認できる。
さらに、フロントガラスにホログラフィック光学系を配置し、プロジェクターから運転情報をホログラフィック光学系に投影する表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の表示装置では、投影された運転情報の画像が、2層以上のホログラフィック光学系に予め記録されている干渉パターンによって2つの角度へ回折させることで、運転者と同乗者とが運転情報を視認できる。特許文献2に記載の技術では、1層目のホログラフィック光学素子による第1の回折光を運転者が視認でき、2層目のホログラフィック光学素子による第2の回折光を同乗者が視認できる。
実開昭63−158428号公報 特開2011−180177号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ハーフミラーを用いているので、運転者と同乗者とが視認できる画像の明るさが異なる場合がある。
また、特許文献2に記載の技術では、1層目を透過後に2層目のホログラフィック光学素子によって第2の回折光を得ているため、第1の回折光と第2の回折光とで視認できる画像の明るさが異なる場合がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、より表示画像同士の明るさの近い表示画像を複数の人に向けて表示させることができる画像表示装置を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る画像表示装置は、プロジェクターの投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム上に、または通常の拡散フィルム上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズを密着設置し、この集光レンズからほぼ距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズを設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面からほぼ距離b離れた位置に1次画像の空中実像をほぼ拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズがほぼ(b/a)dの空中像近傍に、複数枚の、焦点距離f:((1/b)+(1/c)=(1/f))の反射率4%〜50%程度の透明凹面反射鏡を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/b))程度変化さて、互いに接触する程度の間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向にほぼ距離c離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像を、拡大倍率がほぼc/b倍であるサイズ(c/b)dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(c/b)d≧(b/a)dの場合、無限遠5角形視域、(c/b)d<(b/a)dの場合、ダイヤモンド形視域を形成する。
(2)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る画像表示装置は、プロジェクターの投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム上に、または通常の拡散フィルム上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズを密着設置し、この集光レンズからほぼ距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズを設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面からほぼ距離b離れた位置に1次画像の空中実像をほぼ拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズがほぼ(b/a)dの空中像からほぼ距離c:(c≦f)離れた位置に、複数枚の、焦点距離f:((1/c)−(1/d)=(1/f))の反射率4%〜50%程度の透明反射凹面鏡を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/(b+c))程度変化さて、互いに接触する程度の間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の奥方向に距離d離れた位置に1次画像の虚像を、拡大倍率bd/ac倍のサイズ(bd/ac)dで形成し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向にほぼ距離e離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像を、拡大倍率がほぼe/(b+c)倍であるサイズ(e/(b+c))dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(e/(b+c))d≧(bd/ac)dの場合、無限遠5角形視域、(e/(b+c))d<(bd/ac)dの場合、ダイヤモンド形視域、を形成する。
(3)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る画像表示装置は、画像を投影する投影部と、前記投影部の光軸に対する凹面反射鏡の光軸との接触面が、互いに異なる角度で配置されている複数枚の凹面反射鏡と、を備え、前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第1の凹面反射鏡は、前記投影部によって投影された画像の少なくとも一部を反射し、前記画像に基づく第1の像を形成し、前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第2の凹面反射鏡は、前記投影部によって投影された画像の一部を透過し、前記画像の一部を反射し、前記画像に基づく第2の像を形成する。
なお、投影部の光軸に対する凹面反射鏡の光軸との接触面とは、投影部の光軸の垂線を含む面と接触する、各凹面反射鏡の光軸を含む面または光軸の垂線を含む面である。
(4)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記投影部は、前記画像を結像する結像レンズ、を備え、前記第1の凹面反射鏡、前記第2の凹面反射鏡、および前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡との間の位置うちのいずれか1つが、前記結像レンズによって結像される実像の位置に配置され、前記第1の像は、前記第1の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つに基づいて形成され、前記第2の像は、前記第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つに基づいて形成され、前記第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像の種類は、前記第1の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像の種類と異なっているようにしてもよい。
(5)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、投影部は、前記画像を結像する結像レンズ、を備え、前記第2の凹面反射鏡は、前記結像レンズからの距離が、前記結像レンズによって結像される実像の位置より遠くに配置され、前記第1の像は、虚像に基づく像であり、前記第2の像は、虚像に基づく像であるようにしてもよい。
(6)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の像および前記第2の像それぞれの拡散角は、前記複数枚の凹面反射鏡それぞれと対応する前記空中像との距離に基づいてそれぞれ算出される角度以内であるようにしてもよい。
(7)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記投影部は、前記投影された画像の光線を拡散する拡散フィルムと、前記拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズと、を備え、前記結像レンズは、前記集光レンズによって集光された光線を結像させ、前記投影部が投影する画像の大きさがdであり、前記結像レンズのレンズ瞳径がdであり、前記集光レンズと前記結像レンズとの距離がaであり、前記結像レンズと前記第2の凹面反射鏡との光軸方向の距離がbであり、前記結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、前記第1の像および前記第2の像は、前記光軸方向に前記実像から距離cの位置に形成され、前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、(1/b)+(1/c)=(1/f)}の関係式を満たし、前記第1の像および前記第2の像それぞれの大きさは、(c/b)dであるようにしてもよい。
(8)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面と、前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面との角度θは、{|θ|≧(1/2)tan−1(d/b)}の関係式を満たすようにしてもよい。
(9)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の像および前記第2の像の前後に、{(c/b)d≧(b/a)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{(c/b)d<(b/a)d}の場合、六角形の視域を形成するようにしてもよい。
(10)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記投影部は、前記投影された画像の光線を拡散する拡散フィルムと、前記拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズと、を備え、前記結像レンズは、前記集光レンズによって集光された光線を結像させ、前記集光レンズのレンズ瞳径がdであり、前記結像レンズのレンズ瞳径がdであり、前記集光レンズと前記結像レンズとの距離がaであり、前記結像レンズと前記結像レンズによって結像される実像の光軸方向の距離がbであり、前記複数枚の凹面反射鏡のうちのいずれか1つと前記実像との光軸方向の距離、または前記複数枚の凹面反射鏡の間の位置と前記実像との光軸方向の距離がeであり、前記結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、前記第1の像および前記第2の像は、前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの反射光の進行方向に、前記複数枚の凹面反射鏡のうちのいずれか1つから距離hの位置、または前記複数枚の凹面反射鏡の間の位置から距離hの位置に形成され、前記第2の凹面反射鏡による虚像と、前記第2の凹面反射鏡との距離がgであり、前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、[{(1/e)−(1/g)}=(1/f)]の関係式を満たし、かつ[{1/(b+e)}+(1/h)=(1/f)]の関係式を満たし、前記第1の像および前記第2の像それぞれの大きさは、{h/(b+e))}dであるようにしてもよい。
(11)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面と、前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面との角度θは、[|θ|≧(1/2)tan−1{d/(b+e)}}の関係式を満たすようにしてもよい。
(12)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の像および前記第2の像の前後に、{h/(b+e)}d≧{(bg/ae)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{h/(b+e)}d<{(bg/ae)d}の場合、六角形の視域を形成するようにしてもよい。
(13)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記複数枚の凹面反射鏡は、3枚以上であり、前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡は、前記投影部と前記第1の凹面反射鏡との間に配置され、前記投影部によって投影された画像の一部を反射し、前記画像に基づく第3の空中像を形成し、前記第2の凹面反射鏡は、前記第1の凹面反射鏡と前記第3の凹面反射鏡との間に配置されているようにしてもよい。
(14)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記複数枚の凹面反射鏡は、3枚以上であり、前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡は、前記投影部と前記第1の凹面反射鏡との間に配置され、前記投影部によって投影された画像の一部を反射し、前記画像に基づく第3の空中像を形成し、前記第2の凹面反射鏡は、前記第1の凹面反射鏡と前記第3の凹面反射鏡との間に配置され、前記光軸の垂線に対する前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第1の角度と、前記光軸の垂線に対する前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第2の角度との第1の差と、前記第2の角度と、前記光軸の垂線に対する前記第3の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第3の角度との第2の差とが互いに異なっているようにしてもよい。
(15)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記複数枚の凹面反射鏡それぞれの焦点距離が同じ値のfであるようにしてもよい。
(16)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記複数枚の凹面反射鏡それぞれの焦点距離が互いに異なる値であるようにしてもよい。
(17)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記複数枚の凹面反射鏡の表面または裏面に反射防止のモスアイ構造フィルムおよびARコートのうち、少なくとも1つが施されているようにしてもよい。
(18)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記第1の凹面反射鏡は、裏面が黒色であるようにしてもよい。
(19)また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記投影部は、プロジェクター、または液晶パネルとレンズとの組み合わせのうち、少なくとも1つを含むようにしてもよい。
(1)によれば、実像による表示画像を見ることができる範囲を複数人に対応させ、かつ複数人に明るく、かつほぼ同じ明るさで表示画像を表示することができる。また、(1)によれば、複数人の設定した観察者以外の位置には光エネルギーをほぼ伝搬させない光利用効率のよい、透過率の高いシースルー性の良い画像表示装置を提供することができる。
(2)によれば、虚像による表示画像を見ることができる範囲を複数人に対応させ、かつ複数人に明るく、かつほぼ同じ明るさで表示画像を表示することができる。これにより、(2)によれば、コンバイナーの光軸方向に複数のコンバイナーの全ての虚像が形成されるため、観察者は、水晶体の調節をほとんど行わずに表示画像を見ることができる。また、(2)によれば、複数人の設定した観察者以外の位置には光エネルギーをほぼ伝搬させない光利用効率のよい、透過率の高いシースルー性の良い画像表示装置を提供することができる。
(3)、(7)、(10)によれば、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を複数の人に向けて表示させることができる。
(4)によれば、コンバイナーがn枚の場合、n人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、n人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
(5)によれば、コンバイナーの光軸方向に複数のコンバイナーの全ての虚像が形成されるため、観察者は、水晶体の調節をほとんど行わずに表示画像を見ることができる。
(6)によれば、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を複数の人に向けて表示させることができる。
(8)、(11)によれば、第1コンバイナーによる空間結像アイリス面と、第2コンバイナーによる空間結像アイリス面とが重なることを防ぐことができる。この結果、(6)によれば、2人の観察者が同じ表示画像を重ならずに互いに視認することができる。
(9)、(12)によれば、観察者に視認させたい領域の光軸方向の範囲に応じて、無限遠五角形の視域を形成させるか、六角形(ダイヤモンド型)の視域を形成させることができる。無限遠五角形の視域を形成させた場合は、車両において、例えば運転者と、その後部座席に着席している同乗者に、表示画像を視認させることができる。一方、六角形(ダイヤモンド型)の視域を形成させた場合は、車両において、例えば運転者のみに視認可能であり、その後部座席に着席している同乗者に視認できない表示画像を表示させることができる。
(13)によれば、複数のコンバイナーから、観察者が3人以上であっても、画像の大きさが等しく、かつ画像の明るさがほぼ同等の画像を3人以上の観察者に提供することができる。
(14)によれば、運転者や助手席に着席している同乗者、後部座席の観察者の位置に応じて空間結像アイリス面の空中像が形成される角度、および光軸に垂直な方向の間隔を、コンバイナー毎に調整することができる。
(15)によれば、複数のコンバイナーから、光軸方向において、ほぼ同じ位置に着席している運転者と同乗者とに、画像の大きさが等しく、かつ画像の明るさがほぼ同等の画像を提供することができる。
(16)によれば、画像表示装置から観察者が見る位置までの距離を、異なるようにすることができる。
(17)によれば、コンバイナーの厚みが厚い場合であっても、裏面反射による2重像の発生を低減することができる。
(18)によれば、コンバイナーによって表示される表示画像のコントラストを向上させることができる。
(19)によれば、投影部が、液晶パネルとランプ光学系を備える場合、拡散フィルムによって形成された角度的、空間的均一光学面を液晶パネルのバックライトとして用いることで、拡散フィルム面と、液晶画像表示面が分離される。この結果、(17)によれば、表示画像面のシンチレーションが低減され、画質が改善される。
第1実施形態に係る画像表示装置の構成と第1コンバイナーの実像による空間結像アイリス面を示す図である。 第1実施形態に係る画像表示装置の構成と第2コンバイナーの虚像による空間結像アイリス面を示す図である。 第1実施形態に係る画像表示装置の構成と第3コンバイナーの空中像による空間結像アイリス面を示す図である。 図1〜図3を合成した図である。 第1実施形態に係る空間結像アイリス面の空中像の明るさについて説明する図である。 コンバイナーが2枚のモデルにおける光の多重反射、透過について説明する図である。 コンバイナーが3枚のモデルにおける光の多重反射、透過について説明する図である。 3枚積層のコンバイナー全てを透過する場合の画像歪のモデルを示す図である。 第2実施形態に係る画像表示装置の構成と第1コンバイナーの虚像による空間結像アイリス面を示す図である。 第2実施形態に係る画像表示装置の構成と第2コンバイナーの虚像による空間結像アイリス面を示す図である。 第2実施形態に係る画像表示装置の構成と第3コンバイナーの虚像による空間結像アイリス面を示す図である。 図9〜図11を合成した図である。 第3実施形態に係る画像表示装置1Cの構成と、第1コンバイナーによる空間結像アイリス面、第2コンバイナーによる空間結像アイリス面、第3コンバイナーによる空間結像アイリス面を示す図である。 第3実施形態に係る画像表示装置1Dの構成と、第1コンバイナーによる空間結像アイリス面、第2コンバイナーによる空間結像アイリス面、第3コンバイナーによる空間結像アイリス面を示す図である。 第4実施形態に係る画像表示装置の構成と第1コンバイナーの実像による空間結像アイリス面を示す図である。 第4実施形態に係る画像表示装置の構成と第2コンバイナーの虚像による空間結像アイリス面を示す図である。 第4実施形態に係る画像表示装置の構成と第3コンバイナーの空中像による空間結像アイリス面を示す図である。 図15〜図17を合成した図である。 第1実施形態における第1の変形例に係る画像表示装置の構成と、第1コンバイナーによる空間結像アイリス面、第2コンバイナーによる空間結像アイリス面、第3コンバイナーによる空間結像アイリス面を示す図である。 第1実施形態における第2の変形例に係る画像表示装置の構成と、第1コンバイナーによる空間結像アイリス面、第2コンバイナーによる空間結像アイリス面、第4コンバイナーによる空間結像アイリス面を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。また、以下の説明では、画像表示装置として、車両に設置されるHUD(ヘッドアップディスプレイ;Head−Up Display)を例にして説明を行う。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る画像表示装置1の構成と第2コンバイナー52の実像g111による空間結像アイリス面g112を示す図である。図2は、本実施形態に係る画像表示装置1の構成と第1コンバイナー51の虚像g121による空間結像アイリス面g122を示す図である。図3は、本実施形態に係る画像表示装置1の構成と第3コンバイナー53の空中像g131による空間結像アイリス面g132を示す図である。図4は、図1〜図3を合成した図である。
<画像表示装置1の構成>
図1〜図4に示すように、画像表示装置1は、プロジェクター10(投影部)、拡散フィルム20(投影部)、集光レンズ30(投影部)、結像レンズ40(投影部)、および多重積層コンバイナー50を含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50は、第1コンバイナー51(第1の凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(第2の凹面反射鏡)、および第3コンバイナー53(第3の凹面反射鏡)を備えている。
図1〜図4において、線b7は、プロジェクター10の光軸を表している。また、図1〜図4において、光軸(線b7)方向をx軸方向とし、光軸に垂直な方向をy軸方向とする。
図1〜図4に示すように、画像表示装置1は、プロジェクター10の光軸方向に従って、プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40、第3コンバイナー53、第2コンバイナー52、第1コンバイナー51が順に配置されている。また、プロジェクター10からコンバイナーに入射する光を入射光線、コンバイナーによって形成される実像、虚像、または空中像に基づく光を主光線という。
拡散フィルム20と集光レンズ30とは、x軸方向に密着されて配置されている。
集光レンズ30の主平面と結像レンズ40の主平面との距離が、x軸方向に向かって距離a離れて配置されている。なお、距離aは、集光レンズ30の焦点距離fである。また、集光レンズ30と結像レンズ40それぞれの光軸は、プロジェクター10の光軸(線b7)に合わせて配置されている。なお、レンズの主平面とは、光軸の垂線と接触する面である。
結像レンズ40と第2コンバイナー52とは、x軸方向に向かって距離b離れて配置されている。
第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53は、下端が密着されている。第1コンバイナー51の光軸との接触面は、光軸の垂線との角度が略0°であり、光軸との角度は略90°である。第2コンバイナー52の光軸との接触面は、光軸の垂線との角度が+θであり、光軸との角度は略90°+θである。第3コンバイナー53の光軸との接触面は、光軸の垂線との角度が−θであり、光軸との角度は略90°−θである。なお、実施形態において、光軸に対して反時計回りを正の角度とし、時計回りの角度を負の角度とする。換言すると、第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対して角度+θ傾いて配置されている。また、第3コンバイナー53の光軸の垂線との接触面は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対して角度−θ傾いて配置されている。なお、各コンバイナーの光軸とは、各コンバイナーの結像中心を通る対称軸である。また、投影部(プロジェクター10)の光軸(線b7)に対する凹面反射鏡(コンバイナー)の光軸との接触面とは、プロジェクター10の光軸(線b7)の垂線を含む面と接触する、各コンバイナーの光軸を含む面または光軸の垂線を含む面である。
<画像表示装置1の光学系>
プロジェクター10には、画像出力装置(不図示)が接続されている。プロジェクター10は、画像出力装置が出力した画像を拡散フィルム20に投影する。光線b1は、プロジェクター10から照射される画像の光線を示している。なお、プロジェクター10が投影する画像は、空間均一な画像である。また、プロジェクター10が投影する画像は、例えば運転に必要な速度情報、カーナビゲーション情報等の運転情報である。
拡散フィルム20は、例えば±15°内で角度的均一拡散フィルム(Diffused Light Control film;D.L.C.−film)(例えば、特開2006−171074号公報等参照)である。なお、D.L.C.−filmとは、空間的・角度的均一・空間結像アイリス面結像を実現するために必要な角度的均一拡散を実現する拡散フィルムである。このため、拡散フィルム20の出力面からは、空間的にも角度的にも均一な光が出射される。また、空間結像アイリス面とは、空間的にも角度的にも均一な面であり、画像を利用者が視認する場合、利用者の両目近くだけに全画像情報の光が集光される面である。プロジェクター10から投影された画像は、拡散フィルム20上に結像する。拡散フィルム20は、結像した画像を角度的均一拡散する。このため、拡散フィルム20から拡散される画像は、空間的にも角度的にも光学的に均一となっている。なお、拡散フィルム20は、ピッチの非常に小さいレンティキュラーレンズを用いた直交積層レンティキュラーレンズシート等のD.L.C.−film以外の拡散フィルムであってもよい。
集光レンズ30の焦点距離はfであり、集光レンズ30のレンズ瞳の大きさはdである。集光レンズ30は、拡散フィルム20によって拡散された画像の光線(光線b2)を結像レンズ40のレンズ瞳内へ方向を変えて入射する。ここで、集光レンズ30と結像レンズ40との主平面間距離がa=fであるため、ほぼ全ての光が結像レンズ40のレンズ瞳内へ方向を変える。これにより、光利用効率が向上し、明るい画像の結像が可能になる。
結像レンズ40は、レンズ瞳径がd、焦点距離がfである。なお、結像レンズ40は、複数枚構成による合成レンズであってもよい。結像レンズ40は、集光レンズ30から入射された光線(光線b2)を結像し、結像した画像(光線b5、b6)を放射する。図1〜図4において、線b4は、光線b5と光線b6との中心線である。なお、結像レンズ40の焦点距離fは、次式(1)の関係を満たしている。
Figure 2017083793
第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、透明アクリルまたは透明ガラスの透明凹面反射鏡である。なお、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、プロジェクター10側に凹面を有する。第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53は、透明凹面反射鏡であるため、第1コンバイナー51に対して入射光線の進行方向に存在する背景が、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53を介して、利用者に視認される。
第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれの反射率Rは、例えば4〜8%であり、焦点距離はfであり、透過率Tは、例えば92〜96%である。例えば各コンバイナーの反射率が4%、透過率が96%の場合、第3コンバイナー53は、4%の光を反射し、96%の光を透過する。
そして、第2コンバイナー52には、第3コンバイナー53を透過した光が入射する。第2コンバイナー52に入射する光は、第3コンバイナー53に入射する光の強度の0.96倍(96%)であり、第2コンバイナー52を透過する光の強度は、第3コンバイナー53に入射する光の強度の約0.92倍(=0.96)である。第2コンバイナー52は、4%の光を反射し、96%の光を透過する。
さらに、第1コンバイナー51には、第3コンバイナー53と第2コンバイナー52を透過した光が入射する。第1コンバイナー51に入射する光は、第3コンバイナー53に入射する光の強度の約0.92倍(=0.96)であり、第1コンバイナー51を透過する光の強度は、第3コンバイナー53に入射する光の強度の約0.88倍(=0.96)である。第1コンバイナー51は、4%の光を反射し、96%の光を透過する。
なお、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれの反射率Rは、4%〜50%程度であることが望ましい。
図1〜図4に示す例では、第2コンバイナー52の表面に結像レンズ40が照射した画像を結像させる例を示している。なお、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれのx軸方向に向かって凹面方向を、主光線の進行方向または正面方向といい、反対方向の凸面側を、入射光線の進行方向または背面方向という。
また、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれの焦点距離fは、次式(2)の関係を満たしている。
Figure 2017083793
図1に示す例において、実像g111(1次画像の空中実像ともいう)は、第2コンバイナー52の表面に結像した画像である。実像g111の上端はp1であり、下端はp2である。実像g111の拡大倍率は、b/aであるため、実像g111のy軸方向の大きさは、上端p1から下端p2までの(b/a)dである。なお、実像g111は、像面湾曲を第2コンバイナー52に合わせてある。
第1コンバイナー51は、実像g111に基づく画像を、プロジェクター10の光軸方向に反射させる。図1において、光線b8と光線b9は、主光線である。なお、図1〜図4において、角度θは、tan−1{(b/2ac)d}である。
図2に示すように、第1コンバイナー51には、第3コンバイナー53と第2コンバイナー52を透過した光線b5と光線b6が入射し、第1コンバイナー51上の点p11、p12、p14、p15に光線b5と光線b6の焦点が結像する。
また、第1コンバイナー51は、第2コンバイナー52に対して入射光線の進行方向に光軸の垂線に対して角度が+2θ傾いた虚像g121を形成する。虚像g121のy軸方向の大きさは、(b/a)dである。第1コンバイナー51上の点p11とp12に結像した光線は、虚像g121上の点p13に結像し、第1コンバイナー51上の点p14とp15に結像した光線は、虚像g121上の点p16に結像する。
第1コンバイナー51は、虚像g121に基づく画像を、プロジェクター10の光軸に対して上方の角度が+2θ方向に反射させる。図2において、光線b12と光線b13は、主光線であり、線b11は、光線b12と光線b13との中心線である。
図3に示すように、第3コンバイナー53には、プロジェクター10から投影された光線b5と光線b6が入射し、第3コンバイナー53上の点p21、p22、p24、p25に光線b5と光線b6の焦点が結像する。
また、第3コンバイナー53は、第2コンバイナー52に対して主光線の進行方向に光軸の垂線に対して角度が−2θ傾いた空中像g131を形成する。空中像g131のy軸方向の大きさは、(b/a)dである。第3コンバイナー53上の点p21とp22に結像した光線は、空中像g131上の点p23に結像し、第3コンバイナー53上の点p24とp25に結像した光線は、空中像g131上の点p26に結像する。
第3コンバイナー53は、空中像g131をプロジェクター10の光軸(線b7)に対して下方の角度が−2θ方向に反射させる。図3において、光線b22と光線b23は、主光線であり、線b21は、光線b22と光線b23との中心線である。
<空間結像アイリス面>
次に、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、および第3コンバイナー53それぞれによる結像レンズ40のレンズ瞳の空中像について説明する。
まず、第2コンバイナー52による結像レンズ40のレンズ瞳の空中像について説明する。
図1に示すように、第2コンバイナー52による実像g111の主光線b8と主光線b9は、第2コンバイナー52の焦点距離がfであり、式(2)の関係を満たしているため、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面または光軸と実像との接触面からx軸方向に距離c離れた位置に、結像レンズ40のレンズ瞳の拡大像を空中に結像させる。実施形態において、この結像レンズ40のレンズ瞳の拡大空中像を、空間結像アイリス面という。この空間結像アイリス面のy軸方向サイズは、結像レンズのレンズ瞳径dをc/b倍に拡大したものなので、(c/b)dとなる。
結像レンズ40のレンズ瞳には、画像の全ての画素情報の光が位置情報を角度情報に変えて混りあっている。このため、共役関係にある空間結像アイリス面内に人間の眼が存在するとき、人間の目の水晶体が角度情報を位置情報に変換し、網膜上に表示画像を結像させるので、画像表示装置1による画像を見ることができる。また、前述したように、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれが半透明であるため、入射光線の進行方向に存在する背景を、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53を介して見ることができる。
また、前述したように、拡散フィルム20上の結像画像面は空間的にも角度的にも均一であるため、角度情報と位置情報を入れ替えた結像レンズ40のレンズ瞳も空間的にも角度的にも均一な光学面となっている。従って、本実施形態によれば、空間結像アイリス面は、空間的にも角度的にも均一面である。この結果、図1の領域g113が示す空間結像アイリス面の視域内で観察者が移動しても、光強度は変化せず、空間的に均一な綺麗な画像を見ることが可能となる。図1に示すように、領域g113は、空間結像アイリス面g112と拡散フィルム20との間、すなわち、空間結像アイリス面g112に対してx軸方向の前方向(入射光線の進行方向)、および空間結像アイリス面g112に対してx軸方向の後方(主光線b8、主光線b9の進行方向)に形成される。なお、観察者が移動しても、光強度は変化せず、空間的に均一な綺麗な画像を見ることが可能な領域を、実施形態では視域という。
空間結像アイリス面g112の大きさ(c/b)dと、画像表示装置1の表示画像の大きさ(b/a)dとの関係が次式(3)を満たす場合、主光線b8と主光線b9とが平行となり、視域の形状は無限遠五角形型(無限遠5角形型)となる。
Figure 2017083793
なお、無限遠五角形型とは、五角形の底辺が、空間結像アイリス面g112の位置から無限遠の位置にある五角形である。なお、図1に示した例では、視域の形状は無限遠五角形型の例を示している。
また、空間結像アイリス面g112の大きさ(c/b)dと、画像表示装置1の表示画像の大きさ(b/a)dとの関係が次式(4)を満たす場合、主光線b8と主光線b9とが平行ではなくなるため、視域の形状はダイヤモンド型となる。
Figure 2017083793
なお、ダイヤモンド型とは、空間結像アイリス面g112のx軸方向の前方向(入射光線の進行方向)の2辺より、x軸方向の後方(主光線b8、主光線b9の進行方向)の2辺の方が長い四角形である。
無限遠五角形型は、空間結像アイリス面g112から無限に離れても画像表示装置1の画像を観察者が見ることが可能であるので、車両の後部座席などに着席している同乗者が視認する場合にも非常に有効である。このため、画像表示装置1の設計者は、式(3)または式(4)の設計条件を目的に応じて選択するようにしてもよい。
次に、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面について説明する。
図2に示すように、光軸の垂線に対して角度が+2θ傾いた虚像g121の主光線b12と主光線b13は、光軸に対して上方方向の角度が+2θ方向に反射する。このため、第1コンバイナー51は、第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面から距離c離れた位置に、空間結像アイリス面g122を、大きさ(c/b)dで結像させる。この空間結像アイリス面g122前後にも、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112(図1)と同様に、領域g123で示した無限遠五角形型またはダイヤモンド型の視域を形成する。また、空間結像アイリス面g122とこの視域の機能は、第2コンバイナー52と同様である。
図1に示した第2コンバイナー52の視域g113と、図2に示した第1コンバイナー51の視域g123が、図4のようにオーバーラップせずクロストークを回避するための条件は、次式(5)である。
Figure 2017083793
第2コンバイナー52と第1コンバイナー51とが互いに式(5)の角度θの絶対値以上離れるように傾けて配置することで、表示画像同士にクロストークが発生しない。
次に、第3コンバイナー53による空間結像アイリス面について説明する。
図3に示すように、第2コンバイナー52の主平面に対して主光線の進行方向に2θ傾いた空中像g131の主光線b22と主光線b23は、光軸に対して下方方向の角度が−2θ方向に反射する。このため、第3コンバイナー53は、第3コンバイナー53の光軸の垂線との接触面から距離c離れた位置に、空間結像アイリス面g132を、大きさ(c/b)dで結像させる。この空間結像アイリス面g132前後にも、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112(図1)と同様に、領域g133で示した無限遠五角形型またはダイヤモンド型の視域を形成する。また、空間結像アイリス面g132とこの視域の機能は、第2コンバイナー52と同様である。
図1に示した第2コンバイナー52の視域g113と、図3に示した第3コンバイナー53の視域g133が、図4のようにオーバーラップせずクロストークを回避するための条件は、上述した式(5)である。
ここで、第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面と、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対する角度+θ、または、第3コンバイナー53の光軸の垂線との接触面と、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対する角度−θを大きくすると、図1〜図4に示した視域g113、g123、g133同士が離れていく。このため、観察者の方向に、それぞれクロストーク回避条件を満たして角度を変えることで、見る位置を変えることができる。
<空間結像アイリス面の空中像の明るさ>
次に、空間結像アイリス面の空中像の明るさについて説明する。なお、以下の説明では、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112の空中像について説明するが、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面g122の空中像、および第3コンバイナー53による空間結像アイリス面g132の空中像についても同様である。
ここで、仮に車両のフロントガラスに1つの透明凹面反射鏡を貼り付け、透明凹面反射鏡にプロジェクターから画像を投影した場合を説明する。透明凹面反射鏡の反射率が、例えば4%である場合、透明凹面反射鏡によって反射されて形成される空中像の表示画像は反射率に基づく明るさであり、一般的に暗くなり、観察者にとって見づらい。反射率Rが4%による暗さを補うには、投影部から投影する画像の明るさを25倍明るくする必要があり、例えばプロジェクターのランプを25倍明るくする必要があり、部品の寿命や消費電力から考えると実用的ではない。
図5は、本実施形態に係る空間結像アイリス面の空中像の明るさについて説明する図である。図5において、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)の上下方向をx軸方向、LCDの左右方向をy軸方向、LCDの奥行き方向をz軸方向とする。
図5を用いて、まず、一般的なLCDの明るさについて説明する。図5において、角度θは、図1〜図4の視域g113の光軸(線b7)または、g123、g133の中心線(線b11、線b21)と主光線(b9、b12、b22)とのなす角に相当する角度である。なお、実施形態では、角度θを拡散角ともいう。また、面積Sは、LCD面上の半径rの半球の表面積であり、球の表面式の公式より、面積S=4πr/2=2πrである。また、面積Sは、拡散角θ、高さrの円錐と半球とが重なっている曲面部分の面積であり、面積S=π(rθ)であり、面積Sを平面として近似すると、π(r・tan(θ))となる。
半球の面積Sに占める面積Sの割合を明るさ効果と定義すると、明るさ効果は、次式(6)のようになる。
Figure 2017083793
画像表示装置1では、シースルー性を重視した場合、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの透過率Tが例えば96%、反射率Rが例えば4%である。
反射率が4%の場合でも、LCDと同じ明るさを実現するためには、明るさを25倍にする必要がある。このためには、S/Sが25になる拡散角θを選択すればよい。式(6)が25であるため、この条件の拡散角θは15.8゜である。
従って、図1〜図4において、拡散角θを15,8゜以下になるようにすれば、反射率が4%の第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53を用いた場合であっても、表示画像の明るさを25倍明るくすることができる。この結果、反射率Rが4%の第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53を用いた場合であっても、LCDと同等の明るさの表示画像を、画像表示装置1を用いて提供できる。
ここで、画像表示装置1から距離H離れた位置における空間結像アイリス面g112の大きさは、2H・tan(θ)である。H=1[m]、拡散角θを15.8゜とすると、空間結像アイリス面g112の大きさは、直径が約57cmとなるので、十分観察者の視域をカバー可能である。なお、観察者は、例えば、車両における運転者、助手席に着席している同乗者、後部座席に着席している同乗者である。
このように、本実施形態では、反射率R=4%、透過率T(=1−R)=96%の透過率が反射率より非常に大きい特性を有する第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53を積層することにより、異なる視域間の表示画像の明るさが、ほぼ同じになる特性を実現できる。
また、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53のx軸方向の厚みが厚い場合、裏面反射による2重像が発生するので、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの裏面には反射防止用のフィルムであるモスアイ構造フィルムまたはARコートなどを施すことが望ましい。
なお、図1〜図4に示した例では、多重積層コンバイナー50が、3枚のコンバイナーを備える例を説明したが、コンバイナーは2枚、4枚以上であってもよい。例えば、コンバイナーが2枚の場合、多重積層コンバイナー50は、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53のうちの2枚を備えていればよい。例えば、多重積層コンバイナー50が、第1コンバイナー51と第3コンバイナー53を備える場合、第1コンバイナー51と第3コンバイナー53との間に実像が形成されるように第1コンバイナー51と第3コンバイナー53を配置するようにしてもよい。この場合、第1コンバイナー51は、光軸の垂線に対して、光軸との接触面の角度が+(1/2)θであり、第3コンバイナー53は、光軸の垂線に対して、光軸との接触面の角度が−(1/2)θであるように配置されていてもよい。
<多重積層コンバイナー50による光の多重反射、透過>
ここで、多重積層コンバイナー50による光の多重反射、透過について説明する。
図6は、コンバイナーが2枚のモデルにおける光の多重反射、透過について説明する図である。図6に示す例では、第1コンバイナー51と第2コンバイナー52の一部をモデルとして示した図である。座標系は、図1〜図4と同じである。また、第1コンバイナー51と第2コンバイナー52の下端は密着され、第1コンバイナー51の光軸との接触面は、第2コンバイナー52の光軸との接触面に対して角度が+θ傾いて配置されている。
図6では、説明のため、第1コンバイナー51と第2コンバイナー52の一部分に着目し、第1コンバイナー51と第2コンバイナー52それぞれを直線として考える。また、図6に示した例では、第1コンバイナー51と第2コンバイナー52それぞれの裏面にはモスアイ構造フィルム等の無反射処理が施してあるとし、裏面反射を考慮していないが、考慮する場合、裏面反射Rを、例えば8%とすればよい。
図6の下側にプロジェクター10から投影された光が100%で、第2コンバイナー52に略垂直に入射し、表示画像を第2コンバイナー52上に結像する。
第2コンバイナー52を一部が透過した透過率Tが96%の光は、第1コンバイナー51の表面で、上側に2θの方向に反射率Rが4%で反射する。よって反射光強度はTRである。この反射光は、第2コンバイナー52を再度通過し、一部が反射、一部が透過する。一部が反射した光の強度はTR、一部が透過した光の強度はTRであり、この一部が透過した光が上側に2θの方向に反射する1次光となり、図2、図4における空間結像アイリス面g122と視域g123を形成する。
この一部が反射した光は、再度第1コンバイナー51に達し、表面で上側4θ方向に再度一部が反射する。この反射光の強度は、TRである。
この一部が反射した光は再再度第2コンバイナー52に達し、一部が透過、一部が反射する。一部が反射した光の強度はTR、一部が透過した光の強度はTであり、この一部が透過した光が上側に4θの方向に反射する2次光となる。この2次光の強度には、R=(0.04)の係数がかかっているので、1次光と比較して急激に減衰し、観察者から見えなくなる。
同様に一部が反射、一部が透過を繰り返し、3次光が、上側に6θの方向に一部が透過し、透過してくる光の光強度Tである。
n次光は、上側に2nθの方向に、光強度T(2n−1)で一部が透過してくる。
すなわち、0次光から1次光への減衰率は、T=(0.96)でありほとんど減衰しないのに対し1次光から2次光への減衰率は、R=(0.04)であり急激に減衰する。また、2次光から3次光への減衰率は、R=(0.04)であり急激に減衰する。さらに、n次光からn+1次光への減衰率は、R=(0.04)であり急激に減衰する。よって、2枚構成積層コンバイナーを有する画像表示装置では、0次光と1次光の表示画像のみが観察者に視認され、かつ0次光と1次光の表示画像の明るさはほとんど同じとなる。さらに、2次以上の光の表示画像は、観察者にとって、ほとんど見えない。
なお、上述した例で説明したように、透過率Tと反射率Rとの間には、T≫Rの関係が成り立っている。
次に、3枚のコンバイナーが多層された多重積層コンバイナーのモデルにおける光の多重反射、透過について説明する。
図7は、コンバイナーが3枚のモデルにおける光の多重反射、透過について説明する図である。座標系は、図1〜図4と同じである。また、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の下端は密着され、第1コンバイナー51の光軸との接触面は、第2コンバイナー52の光軸との接触面に対して角度が+θ傾いて配置され、第3コンバイナー53の光軸との接触面は、第2コンバイナー52の光軸との接触面に対して角度が−θ傾いて配置されている。
また、図6と同様に、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれを直線として考える。また、図7に示した例では、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの裏面にはモスアイ構造フィルム等の無反射処理が施してあるとし、裏面反射を考慮していない。
3枚のコンバイナーを積層した構成の3枚積層コンバイナーの場合、使用する光は観察者が3人分の0次光、1次光、2次光である。3次光は、図7で上側4θの方向に光強度3T+Tの光強度であり反射率R=0.04であるので、3次光以上は急激に減衰するので、観察者には、ほとんど見えなくなる。
図7の下側の下側2θの方向に反射する0次光の強度はRであり、この0次光は、図3、図4の空間結像アイリス面g132と視域g133を形成する。
また、図7の中央の0°の方向に反射する1次光の強度はTRであり、この1次光は、図1、図4の空間結像アイリス面g112と視域g113を形成する。
さらに、図7の上側の上側2θの方向に反射する2次光の強度はTR+Tであり、この2次光は、図2、図4の空間結像アイリス面g122と視域g123を形成する。
この2次光の強度は、TR+Tとなっており、図7に示したように、TRの2次光は一番奥の第1コンバイナー51から一部反射した光であり、Tの2次光は真ん中の第2コンバイナー52から一部反射した光である。すなわち、TRの2次光は、図4では、第1コンバイナー51の奥の虚像g121を表示し、Tの2次光は、図4では、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53、第2コンバイナー52と3回反射した鏡面対称の位置の像上を表示している。
これにより、図2、図4の空間結像アイリス面g122と視域g123の中では、第1コンバイナー51による虚像g121と、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53、第2コンバイナー52と3回反射した鏡面対称の位置の像が同時に見え、重畳するためクロストークが発生する。この二つの画像は同じでも、見える位置が空間的に異なるので、位置と奥行きおよび、画像の角度が異なる、立体的にスーパーインポーズされた画像となる。
しかしながら、この2つのクロストーク率は、T/TR=(R/T)=(0.04/0.96)2=1/576となる。よって、ノイズ成分が0.17%しか発生しないため、観察者には、ノイズ成分がほとんど見えない。
図7を用いて説明したように、コンバイナーが3枚多層されている場合、0次光から1次光への減衰率は、T=(0.96)でありほとんど減衰しない。1次光から2次信号光への減衰率は、T=(0.96)でありほとんど減衰しない。2次信号光から3次信号光への減衰率は、T=(0.96×0.04)であり急激に減衰する。2次ノイズ光から3次ノイズ光への減衰率は、R=(0.04)であり急激に減衰する。
これにより、本実施形態によれば、3枚の多重積層コンバイナー50を用いた画像表示装置1では、設定3人がほぼ同じ光強度の明るい表示画像を視認することが可能で、設定3人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
このような特性が可能になる理由は、透過率Tと反射率Rとの間に、T≫Rの関係が成立しているためである。これにより、反射率Rが例えば4%であっても、画像表示装置1における拡散角θを15.8°以内に設定することで、本実施形態の画像表示装置1では、4%反射率のロスを補え、直接液晶ディスプレイやプロジェクターのスクリーン画像を見るのと同じ明るさを実現できる。
<複数のコンバイナーによる透過光の多重屈折による表示画像の歪み>
次に、複数のコンバイナーによる透過光の多重屈折による表示画像の歪みについて説明する。
画像表示装置1では、コンバイナーを多重積層するため、入射光線の進行方向の奥に設置したコンバイナーの反射光で表示画像を表示する場合、上述したように、光は、手前のコンバイナーを数枚透過して表示される。この複数枚のコンバイナーを透過する場合に、複数のコンバイナー界面で屈折が複数回発生する。この物理現象により、光線の方向と位置が変化するため、表示画像に歪が発生する可能性がある。
図8は、3枚積層のコンバイナー全てを透過する場合の画像歪のモデルを示す図である。
人間の眼に入る光は、水晶体の瞳孔の直径2mm〜8mmのレンズ瞳を通過し網膜上に結像した像を見る。このため、この結像光線は、広がりのない、平行光が網膜上に結像するので、この主光線成分のみで画像歪を検討しても問題ないと考えられる。このため、図8では、画像情報は眼に入る主光線成分のみ記載してある。また、図8に示す例では、ほぼ平行光である。また、図8において、符号g301は、入力画像を表し、符号g302、g303は中間画像を表し、符号g304は出力画像を表している。ここで、中間画像とは、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53間で、形成される画像である。
第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53により、光の方向が大きく変わり、画像歪が大きく発生は、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53への入射角が最大の要因である。
第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの厚さをdとすると、厚みdに対し曲率半径が十分に大きい場合は、入射面と出射面がほぼ平行となる。入射界面で入射角をθ、屈折角をθとすると、出射界面で入射角はθ、屈折角はθとなる。空気の屈折率をn、コンバイナーの屈折率をnとすると、スネル則より、n・sinθ=n・sinθとなる。
入射面と出射面がほぼ平行の場合、屈折2回で光の方向は変化しないが、光線の位置が、図8のLだけシフトすることになる。Lは、{d・sin(θ−θ)}/cosθ=d・cosθ(tanθ−tanθ)である。なお、θ、θが小さい時、Lは、d(θ−θ)=d・θ(n−n)/nとなる。
ここで、空気の屈折率がn=1.0であり、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の屈折率をn=1.5とすると、Lは、d・θ/2となる。
第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の中心部では垂直入射であるため、θ=0°、θ=0である。この部分から入射角が大きくなるが、位置に対しリニアに入射角が増加する場合は、θも位置に対しリニアに増加することになる。これにより、Lは、d・θ/2より、Lも位置に対してリニアに増加する。この場合、画像はあまり歪まず、画像が縮小されるだけである。
θの最大値は、物理的に臨界角θcである。n=1.0、n=1.5の場合にθc=41.8°であるので、Lの最大値Lmaxは、0.36dとなる。コンバイナーが3枚積層の場合、3Lmaxである。3Lmaxは、1.08dとなり、ほぼコンバイナーの厚み分だけ画像が縮小されることになる。
上述した例は、90°入射の場合なので、45°入射では、Lの最大値が、上述した値の半分程度である。これにより、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の厚みが1cmあっても、5mm程度小さく見えるだけである。
このように、本実施形態の画像表示装置1では、ほとんど歪は発生しない。
なお、L=d・θ/2より、画像シフト距離は屈折角θと第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の厚みdの関数になっている。従って、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の厚みdが、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの部分によって変化している場合、歪みが問題となるので、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の厚みdは、均一であることが望ましい。
第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の曲率半径が急激に変化すると入射角θが変化し、屈折角θが変化するので、できるだけ一様な曲率半径が望ましい。
以上のように本実施形態の画像表示装置1は、プロジェクター10の投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム(拡散フィルム20)上に、または拡散フィルム(拡散フィルム20)上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズ30を密着設置し、この集光レンズから距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズ40を設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面から距離b離れた位置に1次画像の空中実像(例えば図1の実像g111)を拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズが(b/a)dの空中像近傍に、複数枚の、焦点距離f:((1/b)+(1/c)=(1/f))の反射率4%〜50%の透明凹面反射鏡(第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53)を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/b))変化さて、互いに接触するの間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向に距離c離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像(空間結像アイリス面g112、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132)を、拡大倍率がc/b倍であるサイズ(c/b)dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(c/b)d≧(b/a)dの場合、無限遠5角形視域、(c/b)d<(b/a)dの場合、ダイヤモンド形視域を形成する。
この構成によって、本実施形態では、実像による表示画像を見ることができる範囲を複数人に対応させ、かつ複数人に明るく、かつほぼ同じ明るさで表示画像を表示することができる。また、本実施形態によれば、複数人の設定した観察者以外の位置には光エネルギーをほぼ伝搬させない光利用効率のよい、透過率の高いシースルー性の良い画像表示装置を提供することができる。
以上のように本実施形態の画像表示装置1は、画像を投影する投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40)と、投影部の光軸b7に対する凹面反射鏡(コンバイナー)の光軸との接触面が、互いに異なる角度で配置されている複数枚の凹面反射鏡(第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53)と、を備え、複数枚の凹面反射鏡のうちの第1の凹面反射鏡(第1コンバイナー51)は、投影部によって投影された画像の少なくとも一部を反射し、画像に基づく第1の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうちの1つ)を形成し、複数枚の凹面反射鏡のうちの第2の凹面反射鏡(第2コンバイナー52)は、投影部によって投影された画像の一部を透過し、画像の一部を反射し、画像に基づく第2の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうち第1の像以外の1つ)を形成する。
この構成によって、本実施形態では、0次光〜(n−1)次光の減衰率がほとんど減衰せず、(n−1)次光以上の減衰率が急激に減衰するので、(n−1)次光以上は観察者からほとんど視認されない。さらに、本実施形態では、上記の条件(拡散角θに対する条件等)を満たしている場合、k(kは0以上の整数)次光とk+1次光の表示画像の明るさはほとんど同じとなる。この結果、本実施形態によれば、n人の観察者それぞれは、0次光〜(n−1)次光による表示画像のうちのいずれか1つのみを、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を視認できる。この結果、本実施形態によれば、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を複数の人に向けて表示させることができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40)は、画像を結像する結像レンズ40、を備え、第1の凹面反射鏡(第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53のうちの1つ)、第2の凹面反射鏡(第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53のうちの第1の凹面反射鏡以外の1つ)、および第1の凹面反射鏡と第2の凹面反射鏡との間の位置うちのいずれか1つが、結像レンズ40によって結像される実像g111の位置に配置され、第1の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうちの1つ)は、第1の凹面反射鏡によって形成される実像g111、虚像g121、および空中像g131のうちの1つに基づいて形成され、第2の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうちの1つ)は、前記第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの第1の像以外の1つ)に基づいて形成され、第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像(例えば、第2の凹面反射鏡が第2コンバイナー52の場合は実像)の種類は、第1の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像の種類(例えば、第1の凹面反射鏡が第1コンバイナー51の場合は虚像)と異なっている。
この構成によって、本実施形態では、コンバイナーが2層の場合、0次光から1次光への減衰率がほとんど減衰しないのに対し、1次光から2次光への減衰率、2次光から3次光への減衰率、およびn次光からn+1次光への減衰率が急激に減衰する。この結果、2枚積層コンバイナーを用いた画像表示装置では、2人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、2人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
また、例えばコンバイナーが3層であり、プロジェクター10に近い順に第3コンバイナー53、第2コンバイナー52、第1コンバイナー51が配置されている場合、第2コンバイナー52上に形成される実像g111に基づいて、入射光に対する0次光によって空間結像アイリス面g112の空中像が形成させる。また、第1コンバイナー51によって形成される虚像g121に基づいて、入射光に対する2次光によって空間結像アイリス面g122の空中像が形成させる。さらに、第3コンバイナー53によって形成される空中像g131に基づいて、入射光に対する0次光によって空間結像アイリス面g132の空中像が形成させる。これにより、本実施形態によれば、0次光から1次光への減衰率がほとんど減衰せず、1次光から2次信号光への減衰率ほとんど減衰しないのに対し、2次信号光から3次信号光への減衰率、2次ノイズ光から3次ノイズ光への減衰率が急激に減衰する。この結果、3枚の多重積層コンバイナー50を用いた画像表示装置1では、3人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、3人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
すなわち、本実施形態によれば、コンバイナーがn枚の場合、n人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、n人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、第1の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうちの1つ)および第2の像(空間結像アイリス面g112の空中像、空間結像アイリス面g122、空間結像アイリス面g132のうち第1の像以外の1つ)それぞれの拡散角θは、複数枚の凹面反射鏡(第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53)それぞれと対応する空中像(空間結像アイリス面g112、g122、g132)との距離cに基づいてそれぞれ算出される角度以内である。
この構成によって、本実施形態では、従来技術より明るさの近い表示画面を複数の人に向けて表示させることができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40)は、投影された画像の光線を拡散する拡散フィルム20と、拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズ30と、を備え、結像レンズ40は、集光レンズ30によって集光された光線を結像させ、投影部が投影する画像の大きさがdであり、結像レンズのレンズ瞳径がdであり、集光レンズと前記結像レンズとの距離がaであり、結像レンズと第2の凹面反射鏡(例えば、第2コンバイナー52)との光軸方向の距離がbであり、結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、第1の像(例えば、空間結像アイリス面g112)および第2の像(例えば、空間結像アイリス面g122)は、光軸方向に実像から距離cの位置に形成され、第1の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51)と第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、(1/b)+(1/c)=(1/f)}の関係式を満たし、第1の像および第2の像それぞれの大きさは、(c/b)dである。
この構成によって、本実施形態では、2人の観察者それぞれは、0次光〜1次光による表示画像のうちのいずれか1つのみを、従来技術より明るさの近い表示画面で視認でき、・・・、n人の観察者それぞれは、0次光〜(n−1)次光による表示画像のうちのいずれか1つのみを、従来技術より明るさの近い表示画面を視認できる。この結果、本実施形態によれば、従来技術より明るさの近い表示画面を複数の人に向けて表示させることができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、第1の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51)の光軸(線b7)との接触面と、第2の凹面反射鏡(例えば、第2コンバイナー52)の光軸との接触面との角度θは、{|θ|≧(1/2)tan−1(d/b)}の関係式を満たす。
この構成によって、本実施形態では、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面g122と、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112とが重なることを防ぐことができる。この結果、本実施形態では、2人の観察者が同じ表示画像を重ならずに互いに視認することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、第1の像(例えば、空間結像アイリス面g112)および前記第2の像(例えば、空間結像アイリス面g122)の前後に、{(c/b)d≧(b/a)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{(c/b)d<(b/a)d}の場合、六角形(ダイヤモンド型)の視域を形成する。
この構成によって、本実施形態では、観察者に視認させたい領域の光軸方向の範囲に応じて、無限遠五角形の視域を形成させるか、六角形の視域を形成させることができる。無限遠五角形の視域を形成させた場合は、車両において、運転者と、その後部座席に着席している同乗者に、表示画像を視認させることができる。一方、ダイヤモンド型の視域を形成させた場合は、車両において、運転者のみに視認可能であり、その後部座席に着席している同乗者に視認できない表示画像を表示させることができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、複数枚の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53)は、3枚以上であり、複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡(第3コンバイナー53)は、投影部と第1の凹面反射鏡(第1コンバイナー51)との間に配置され、投影部によって投影された画像の一部を反射し、画像に基づく第3の空中像(空間結像アイリス面g132の空中像)を形成し、第2の凹面反射鏡(第2コンバイナー52)は、第1の凹面反射鏡と第3の凹面反射鏡との間に配置されている。
この構成によって、本実施形態では、3枚のコンバイナー(第1コンバイナー〜第3コンバイナー53)から、観察者が3人であっても、画像の大きさが等しく、かつ従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を3人の観察者に提供することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、複数枚の凹面反射鏡(第1コンバイナー〜第3コンバイナー53)それぞれの焦点距離が同じ値のfである。
この構成によって、本実施形態では、複数のコンバイナー(第1コンバイナー〜第3コンバイナー53)から、x軸方向において、ほぼ同じ位置に着席している運転者と同乗者とに、画像の大きさが等しく、かつ従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1において、複数枚の凹面反射鏡(第1コンバイナー〜第3コンバイナー53)の表面または裏面に反射防止のモスアイ構造フィルムおよびARコートのうち、少なくとも1つが施されている。
この構成によって、本実施形態では、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53の厚みが厚い場合であっても、裏面反射による2重像の発生を低減することができる。
また、本実施形態では、コンバイナーを多重積層しているため、何枚積層して視域を広げても表示画像サイズが変化しない効果が得られる。
また、本実施形態では、上述したように拡散角θが所定の角度以下になるように設定されているので、同じ反射率のコンバイナーを用いた従来の画像表示装置と比較して表示画像を明るくすることができる。
また、本実施形態では、透過率96%程度なので、観察者は、明るい外界の景色を見ることができる。
また、本実施形態では、プロジェクター10から投光される光が、レーザー光ではなく通常のインコヒーレント光(LED光、UHP(ウルトラ・ハイ・パフォーマンス)ランプ等)なので、スペックルノイズが発生しない。
また、本実施形態では、光の回折、干渉を使用しないインコヒーレント光光学系であり、コンバイナーは1回の表面反射のみで視域を形成するため色分離、色収差は発生しない。そして、本実施形態では、コンバイナーは、例えばアクリルドームの一部の形状の簡単な凹面透明反射鏡であるので、製造は非常に容易である。
また、本実施形態では、コンバイナーでは1回の表面反射光を使用するため高次回折光は発生しない。従って、本実施形態では、透過光である外界の景色の色分離は発生しないため、フロントガラスをして見るのと同等のきれいな画像を見ることができる。
また、本実施形態では、視域サイズを関係式に基づいて決定している。これにより、観察者は、表示画像が明るく見え、かつ外界の景色も明るく見ることができる。
また、本実施形態では、コンバイナーは透明アクリル凹面反射鏡であるので、散乱要素はなく、強い太陽光線が照射されても、太陽光線の虹のようなノイズが重畳したり、コントラストが悪化することはない。
また、本実施形態によれば、コンバイナーは透明アクリル凹面反射鏡であるので、ホログラム等と比較し製造容易であり、安価な画像表示装置1であるHUDを実現することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、第2コンバイナー52上に実像が形成される画像表示装置1の例を説明した。
画像表示装置1が車両に搭載されている場合、観察者は、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53を介して見える外界の風景に焦点を合わせている。第1実施形態における画像表示装置1において、表示画像情報を見る場合、観察者は、図1〜図4に示した虚像、実像、または空中像に焦点を合わせる必要がある。
このため、本実施形態では、コンバイナーの背景方向の位置に、全てのコンバイナーによって虚像が形成させる例を説明する。このように、コンバイナーの奥1m程度の位置に虚像を表示しておけば、ほとんど水晶体の調節を行わずに観察者は表示画像を見ることができる。
図9は、本実施形態に係る画像表示装置1Aの構成と第2コンバイナー52の虚像g211による空間結像アイリス面g212を示す図である。図10は、本実施形態に係る画像表示装置1Aの構成と第1コンバイナー51の虚像g221による空間結像アイリス面g222を示す図である。図11は、本実施形態に係る画像表示装置1Aの構成と第3コンバイナー53の虚像g231による空間結像アイリス面g232を示す図である。図12は、図9〜図11を合成した図である。なお、図9〜図12に示す例は、視域の形状がダイヤモンド型の例を示しているが、第2実施形態における視域も無限遠五角形(無限遠5角形)であってもよい。また、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれの反射率Rは、第1実施形態と同様に、4%〜50%程度であることが望ましい。
<画像表示装置1の光学系>
図9〜図12に示すように、画像表示装置1Aの構成は、画像表示装置1の構成と同じである。画像表示装置1Aと画像表示装置1との差異は、結像レンズ40と多重積層コンバイナー50との間隔である。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。また、図1〜図4と同じ光線についても、同じ符号を用いる。また、図9〜図12の座標系は、図1〜図4と同じである。また、図9〜図12において、角度θは、tan−1{(bg/2ae(h+g))d}である。距離eは、実像g241(1次画像の空中実像)から第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面までのx軸方向の距離であり、距離gは、第2コンバイナー52の主平面から第2コンバイナー52の虚像g211(図9、図12)までのx軸方向の距離である。
結像レンズ40と第2コンバイナー52とは、x軸方向に距離b+e離れて配置されている。なお、実像g241は、結像レンズ40からx軸方向に距離bに形成される。また、結像レンズ40の焦点距離fは、式(1)の関係を満たしている。
第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53は、実像g241からx軸方向に距離e離れて配置されている。なお、距離eの長さは、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの焦点距離f以下(e≦f)である。また、焦点距離fは、次式(7)かつ次式(8)の関係を満たしている。
Figure 2017083793
Figure 2017083793
図9に示すように、第2コンバイナー52には、実像g241の上端の点p31と下端の点p32を通り、第3コンバイナー53を透過した光が光線b5と光線b6が入射し、第2コンバイナー52上の点p33、p34、p36、p37に光線b5と光線b6の焦点が結像する。
また、第2コンバイナー52は、光軸(線b7)の垂線方向に虚像g211を形成する。虚像g211のy軸方向の大きさは、(bg/ae)dである。第2コンバイナー52上の点p33とp34に結像した光線は、虚像g121上の点p35に結像し、第1コンバイナー51上の点p36とp37に結像した光線は、虚像g121上の点p38に結像する。
第2コンバイナー52は、虚像g211をプロジェクター10の光軸方向に反射させる。図9において、光線b32と光線b33は、主光線である。
図10に示すように、第1コンバイナー51には、第3コンバイナー53と第2コンバイナー52を透過した光線b5と光線b6が入射し、第1コンバイナー51上の点p43、p44、p46、p47に光線b5と光線b6の焦点が結像する。
また、第1コンバイナー51は、虚像g211に対して角度が+2θ傾いた虚像g221を形成する。虚像g221のy軸方向の大きさは、(bg/ae)dである。第1コンバイナー51上の点p43とp44に結像した光線は、虚像g221上の点p45に結像し、第1コンバイナー51上の点p46とp47に結像した光線は、虚像g221上の点p48に結像する。
第1コンバイナー51は、虚像g221をプロジェクター10の光軸に対して上方の角度が+2θ方向に反射させる。図10において、光線b42と光線b43は、主光線であり、線b41は、光線b42と光線b43との中心線である。
図11に示すように、第3コンバイナー53には、プロジェクター10から投影された光線b5と光線b6が入射し、第3コンバイナー53上の点p53、p54、p56、p57に光線b5と光線b6の焦点が結像する。
また、第3コンバイナー53は、虚像g211に対して角度が−2θ傾いた虚像g231を形成する。虚像g231のy軸方向の大きさは、(bg/ae)dである。第3コンバイナー53上の点p53とp54に結像した光線は、虚像g231上の点p55に結像し、第3コンバイナー53上の点p56とp57に結像した光線は、虚像g231上の点p58に結像する。
第3コンバイナー53は、虚像g231をプロジェクター10の光軸(線b7)に対して下方の角度が−2θ方向に反射させる。図11において、光線b52と光線b53は、主光線であり、線b51は、光線b52と光線b53との中心線である。
<空間結像アイリス面>
次に、第2コンバイナー52、第1コンバイナー51、および第3コンバイナー53それぞれによる空間結像アイリス面について説明する。
まず、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面について説明する。
図9に示すように、第2コンバイナー52による虚像g211の主光線b32と主光線b33は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面からx軸方向に距離h離れた位置に、空間結像アイリス面g212を結像させる。この空間結像アイリス面g212のy軸方向サイズは、結像レンズのレンズ瞳径dをh/(b+e)倍に拡大したものなので、{h/(b+e)}dとなる。
空間結像アイリス面g212の大きさ{h/(b+e)}dと、画像表示装置1Aの表示画像の大きさ(bg/ae)dとの関係が次式(9)を満たす場合、主光線b32と主光線b33とが平行となり、視域の形状は無限遠五角形型となる。
Figure 2017083793
また、空間結像アイリス面g221の大きさ{h/(b+e)}dと、画像表示装置1Aの表示画像の大きさ(bg/ae)dとの関係が次式(10)を満たす場合、主光線b32と主光線b33とが平行ではなくなるため、視域の形状はダイヤモンド型となる。
Figure 2017083793
次に、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面について説明する。
図10に示すように、虚像g121の主光線b12と主光線b13は、x軸方向に対して角度が+2θ方向に反射する。このため、第1コンバイナー51は、第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面から距離h離れた位置に、空間結像アイリス面g222を、大きさ{h/(b+e)}dで結像させる。この空間結像アイリス面g222前後にも、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g212(図9)と同様に、領域g223で示した無限遠五角形型またはダイヤモンド型の視域を形成する。また、空間結像アイリス面g222とこの視域の機能は、第2コンバイナー52と同様である。
また、図9に示した第2コンバイナー52の視域g213と、図10に示した第1コンバイナー51の視域g223が、図12のようにオーバーラップせずクロストークを回避するための条件は、式(5)である。
第2コンバイナー52と第1コンバイナー51とが互いに式(5)の角度がθ以上離れるように傾けて配置することで、表示同士にクロストークが発生しない。
次に、第3コンバイナー53による空間結像アイリス面について説明する。
図11に示すように、虚像g231の主光線b52と主光線b53は、x軸方向に対して角度が−2θ方向に反射する。このため、第3コンバイナー53は、第3コンバイナー53の光軸の垂線との接触面から距離h離れた位置に、空間結像アイリス面g232を、大きさ{h/(b+e)}dで結像させる。この空間結像アイリス面g232前後にも、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g212(図9)と同様に、領域g233で示した無限遠五角形型またはダイヤモンド型の視域を形成する。また、空間結像アイリス面g232とこの視域の機能は、第2コンバイナー52と同様である。
また、図9に示した第2コンバイナー52の視域g213と、図11に示した第3コンバイナー53の視域g233が、図12のようにオーバーラップせずクロストークを回避するための条件は、式(5)である。
ここで、多重積層コンバイナー50による光の多重反射、透過について説明する。
例えば、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53が3枚の場合、図7において、TRの2次光は、一番奥の第2の虚像g212を表示し、TRの2次光は、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53、第2コンバイナー52と3回反射した鏡面対称の位置の像上を表示している。
このため、図9の空間結像アイリス面g212と視域g213の中では、一番奥の第2の虚像g221(図10)と第2コンバイナー52、第3コンバイナー53、第2コンバイナー52と3回反射した鏡面対称の位置の像が同時に見え、重畳するためクロストークが発生する。
しかしながら、このクロストークも第1実施形態と同様に、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの反射率が4%、透過率が96%の場合、観察者は、ノイズ成分が0.17%しか発生しないため、ノイズ成分がほとんど見えない。
なお、第2実施形態においてもコンバイナーは2枚、4枚以上であってもよい。
また、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53のx軸方向の厚みが厚い場合、裏面反射による2重像が発生するので、第2実施形態においても第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53それぞれの裏面には反射防止用のフィルムであるモスアイ構造フィルムまたはARコートなどを施すことが望ましい。
以上のように本実施形態の画像表示装置1Aにおいて、プロジェクター10の投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム(拡散フィルム20)上に、または拡散フィルム(拡散フィルム20)上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズ30を密着設置し、この集光レンズから距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズ40を設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面から距離b離れた位置に1次画像の空中実像(実像g241)を拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズが(b/a)dの空中像から距離c:(c≦f)離れた位置に、複数枚の、焦点距離f:((1/c)−(1/d)=(1/f))の反射率4%〜50%程度の透明反射凹面鏡(第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53)を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/(b+c))程度変化さて、互いに接触する程度の間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の奥方向に距離d離れた位置に1次画像の虚像を、拡大倍率bd/ac倍のサイズ(bd/ac)dで形成し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向に距離e離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像(空間結像アイリス面g212、空間結像アイリス面g222、空間結像アイリス面g232)を、拡大倍率がe/(b+c)倍であるサイズ(e/(b+c))dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(e/(b+c))d≧(bd/ac)dの場合、無限遠5角形視域、(e/(b+c))d<(bd/ac)dの場合、ダイヤモンド形視域、を形成する。
ただし、上記において、符号cは第2実施形態における符号eであり、符号dは第2実施形態における符号gであり、符号eは第2実施形態における符号hである。
この構成によって、本実施形態では、虚像による表示画像を見ることができる範囲を複数人に対応させ、かつ複数人に明るく、かつ同じ明るさで表示画像を表示することができる。これにより、本実施形態では、によれば、コンバイナーの光軸方向に複数のコンバイナーの全ての虚像が形成されるため、観察者は、水晶体の調節をほとんど行わずに表示画像を見ることができる。また、本実施形態では、によれば、複数人の設定した観察者以外の位置には光エネルギーを伝搬させない光利用効率のよい、透過率の高いシースルー性の良い画像表示装置を提供することができる。
以上のように本実施形態の画像表示装置1Aにおいて、投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40)は、画像を結像する結像レンズ40、を備え、第2の凹面反射鏡(第2コンバイナー52)は、結像レンズ40からの距離が、結像レンズによって結像される実像の位置より遠くに配置され、第1の像(空間結像アイリス面g222)は、虚像g221に基づく像であり、第2の像(空間結像アイリス面g212)は、虚像g211に基づく像である。
この構成によって、本実施形態では、多重積層コンバイナー50のx軸方向の奥(入射光線の進行方向)に多重積層コンバイナー50の全ての虚像が形成されるため、観察者は、水晶体の調節をほとんど行わずに表示画像を見ることができる。
また、本実施形態の画像表示装置1Aにおいて、投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、結像レンズ40)は、投影された画像の光線を拡散する拡散フィルム20と、拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズ30と、を備え、結像レンズ40は、集光レンズによって集光された光線を結像させ、集光レンズのレンズ瞳径がdであり、結像レンズのレンズ瞳径がdであり、集光レンズと結像レンズとの距離がaであり、結像レンズによって結像される実像の光軸方向の距離がbであり、複数枚の凹面反射鏡(第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53)のうちのいずれか1つと実像g241との光軸方向の距離、または複数枚の凹面反射鏡の間の位置と実像との光軸方向の距離がeであり、結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、第1の像および第2の像(例えば、(空間結像アイリス面g112、空間結像アイリス面g122)は、第1の凹面反射鏡(第1コンバイナー51)と第2の凹面反射鏡(第2コンバイナー52)それぞれの反射光の進行方向に、複数枚の凹面反射鏡のうちのいずれか1つから距離hの位置、または複数枚の凹面反射鏡の間の位置から距離hの位置に形成され、第2の凹面反射鏡による虚像g212と、第2の凹面反射鏡との距離がgであり、第1の凹面反射鏡と第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、[{(1/e)−(1/g)}=(1/f)]の関係式を満たし、かつ[{1/(b+e)}+(1/h)=(1/f)]の関係式を満たし、第1の像および第2の像それぞれの大きさは、{h/(b+e))}dである。
この構成によって、本実施形態では、第1実施形態と同様に、2枚積層コンバイナーを用いた画像表示装置では、2人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、2人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。また、3枚の多重積層コンバイナー50を用いた画像表示装置1Aでは、3人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、3人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
すなわち、本実施形態によれば、コンバイナーがn枚の場合、n人の観察者に、従来技術より表示画像同士の明るさが近い表示画像を提供でき、n人以外の方向には光エネルギーがほとんど伝搬しない優れた特性を実現することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1Aにおいて、第1の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51)の光軸との接触面と、第2の凹面反射鏡(例えば、第2コンバイナー52)の前記光軸との接触面との角度θは、[|θ|≧(1/2)tan−1{d/(b+e)}}の関係式を満たす。
この構成によって、本実施形態では、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面g212と、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g212とが重なることを防ぐことができる。この結果、本実施形態では、2人の観察者が同じ表示画像を重ならずに互いに視認することができる。
また、本実施形態の画像表示装置1Aにおいて、第1の像(例えば、空間結像アイリス面g212)および第2の像(例えば、空間結像アイリス面g222の)の前後に、{h/(b+e)}d≧{(bg/ae)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{h/(b+e)}d<{(bg/ae)d}の場合、六角形の視域を形成する。
この構成によって、本実施形態では、観察者に視認させたい領域の光軸方向の範囲に応じて、無限遠五角形の視域を形成させるか、六角形の視域を形成させることができる。無限遠五角形の視域を形成させた場合は、車両において、運転者と、その後部座席に着席している同乗者に、表示画像を視認させることができる。一方、ダイヤモンド型の視域を形成させた場合、車両において、運転者のみに視認可能であり、その後部座席に着席している同乗者に視認できない表示画像を表示させることができる。
[第3実施形態]
第1実施形態および第2実施形態では、第1コンバイナー51〜第3コンバイナー53が、透明凹面反射鏡である例を説明した。
本実施形態では、一番奥に配置されている第1コンバイナー51の表面または裏面が黒色に、例えば塗装または蒸着されている例を説明する。
まず、第1実施形態の画像表示装置1における一番奥に配置されている第1コンバイナー51の表面または裏面が黒色に、例えば塗装または蒸着されている例を説明する。
図13は、本実施形態に係る画像表示装置1Cの構成と第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112、第1コンバイナー51cによる空間結像アイリス面g122、第3コンバイナー53による空間結像アイリス面g132を示す図である。なお、図13に示す例は、視域の形状が無限遠五角形の例を示しているが、ダイヤモンド型であってもよい。また、図13の座標系は、図1〜図4と同じである。
<画像表示装置1Cの構成>
図13に示すように、画像表示装置1Cは、プロジェクター10(投影部)、拡散フィルム20(投影部)、集光レンズ30(投影部)、結像レンズ40(投影部)、および多重積層コンバイナー50Cを含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50Cは、第1コンバイナー51c(黒色凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(透明凹面反射鏡)、および第3コンバイナー53(透明凹面反射鏡)を備えている。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。なお、図13に示すように、第1コンバイナー51c、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、プロジェクター10側に凹面を有する。
<画像表示装置1Cの光学系>
第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、透明アクリルまたは透明ガラスの透明凹面反射鏡である。第1コンバイナー51cは、凹面反射鏡であり、裏面g441が、黒色に、例えば塗装または蒸着されている。実施形態では、表面または裏面に黒色面を備える凹面反射鏡を、黒色凹面反射鏡という。
次に、第2実施形態の画像表示装置1Aにおける一番奥に配置されている第1コンバイナー51の裏面g541が黒色に塗装されている例を、図14を用いて説明する。
図14は、本実施形態に係る画像表示装置1Dの構成と第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g212、第1コンバイナー51cによる空間結像アイリス面g222、第3コンバイナー53による空間結像アイリス面g232を示す図である。なお、図14に示す例は、視域の形状がダイヤモンド型の例を示しているが、無限遠五角形であってもよい。また、図14の座標系は、図1〜図4と同じである。
<画像表示装置1Dの構成>
図14に示すように、画像表示装置1Dは、プロジェクター10(投影部)、拡散フィルム20(投影部)、集光レンズ30(投影部)、結像レンズ40(投影部)、および多重積層コンバイナー50Cを含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50Cは、第1コンバイナー51c(黒色凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(透明凹面反射鏡)、および第3コンバイナー53(透明凹面反射鏡)を備えている。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。
<画像表示装置1Dの光学系>
第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、透明アクリルまたは透明ガラスの透明凹面反射鏡である。第1コンバイナー51cは、黒色凹面反射鏡である。なお、図14に示すように、第1コンバイナー51c、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53それぞれは、プロジェクター10側に凹面を有する。
以上のように、本実施形態の画像表示装置(1Cまたは1D)において、第1の凹面反射鏡(例えば第1コンバイナー51c)は、裏面が黒色である。
この構成によって、本実施形態では、n枚のコンバイナーのうち最背面の第1コンバイナー51cが黒色凹面反射鏡であるため、プロジェクター10から投影された画像が黒背景に映し出される。この結果、本実施形態では、多重積層コンバイナー50Cによって表示される表示画像のコントラストを向上させることができる。
[第4実施形態]
第1実施形態〜第3実施形態では、プロジェクター10を用いて運転情報等の画像を投影する例を説明したが、画像を投影する装置は、プロジェクター10に限られない。
本実施形態では、液晶パネルを用いて画像を投影する例を説明する。なお、第1実施形態の画像表示装置1に液晶パネルを適用する例を説明するが、第2実施形態の画像表示装置1A、第3実施形態の画像表示装置1C、1Dにも、同様に液晶パネルを適用することができる。
図15は、本実施形態に係る画像表示装置1Eの構成と第2コンバイナー52の実像g111による空間結像アイリス面g112を示す図である。図16は、本実施形態に係る画像表示装置1Eの構成と第1コンバイナー51の虚像g121による空間結像アイリス面g122を示す図である。図17は、本実施形態に係る画像表示装置1Eの構成と第3コンバイナー53の空中像g131による空間結像アイリス面g132を示す図である。図18は、図15〜図17を合成した図である。なお、図15〜図18に示す例は、視域の形状が無限遠五角形の例を示しているがダイヤモンド型であってもよい。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。また、図1〜図4と同じ光線についても、同じ符号を用いる。また、図15〜図18の座標系は、図1〜図4と同じである。
<画像表示装置1Eの構成>
図15〜図18に示すように、画像表示装置1Eは、投影部60、および多重積層コンバイナー50を含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50は、第1コンバイナー51(透明凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(透明凹面反射鏡)、および第3コンバイナー53(透明凹面反射鏡)を備えている。すなわち、画像表示装置1Eと画像表示装置1との差異は、投影部60である。
投影部60は、LED(発光ダイオード)61、テーパーロッドライクインテグレータ62、ランプ光学系レンズ63、拡散フィルム20、液晶パネル65、集光レンズ30、結像レンズ40を含んで構成される。また、線b7は、投影部60の光軸を表している。
投影部60は、LED61、テーパーロッドライクインテグレータ62、ランプ光学系レンズ63、拡散フィルム20、液晶パネル65、集光レンズ30、結像レンズ40が光軸(線b7)に沿って順に配置されている。
また、拡散フィルム20には、液晶パネル65がx軸方向に密着されている。
なお、テーパーロッドライクインテグレータ62、ランプ光学系レンズ63、集光レンズ30、および結像レンズ40それぞれは、光軸(線b7)に合わせて配置されている。
<画像表示装置1Eの光学系>
LED61は、例えば赤色、青色、緑色の3個で構成される。LED61には、画像出力装置(不図示)が接続されている。LED61は、画像出力装置が出力した画像をテーパーロッドライクインテグレータ62、ランプ光学系レンズ63を介して拡散フィルム20に投影する。光線b61、光線b62は、テーパーロッドライクインテグレータ62から出射される画像の光線を示している。
テーパーロッドライクインテグレータ62は、位置的(空間的)均一性を高めるホモジェナイザーである。なお、ホモジェナイザーとは、光強度の均一性を高めるものである。テーパーロッドライクインテグレータ62は、LED61から出射された光線の強度分布の位置的均一性を高め、空間的均一光学面をテーパーロッドライクインテグレータ出射面に形成する。テーパーロッドライクインテグレータ62は、強度分布の位置的均一性が高められた光線をランプ光学系レンズ63に出射する。
ランプ光学系レンズ63は、開口数がNAの両面が凸型のレンズである。エタンデュー(Etendue)保存則より、LED61からの光は、ランプ光学系レンズ63の開口数NA内にはいる範囲の広がりに制限される。これにより、ランプ光学系レンズ63は、テーパーロッドライクインテグレータ62から入射された光線b61、光線b62の光利用効率を高めて、空間均一な光学面を拡散フィルム20上に結像させる。この結果、拡散フィルム20の出射面では、角度的・空間的均一光学面が実現する。なお、光線b63、光線b64は、ランプ光学系レンズ63から出射される画像の光線を示している。
拡散フィルム20は、液晶パネル65のバックライトとして働く。拡散フィルム20の出射面を液晶パネル65のバックライトとして用いると、拡散フィルム20面と、液晶画像表示面が分離されるため、表示画像面のシンチレーション(scintillation)が低減され、画質が改善される。ここで、シンチレーションとは、細かい輝度の変化が現れる現象である。このシンチレーションは、拡散フィルム20の拡大像が表示画像として表示さてるため、発生する場合がある。
液晶パネル65は、拡散フィルム20から入射した画像の光線を集光レンズ30に出射する。
集光レンズ30は、液晶パネル65から出射された画像の光線を結像レンズ40のレンズ瞳内へ方向を変えて入射する。
図15、図18に示すように、第2コンバイナー52によって実像g111が形成される。そして実像g111によって空間結像アイリス面g112および視域g113が形成される。
図16、図18に示すように、第1コンバイナー51によって虚像g121が形成される。そして虚像g121によって空間結像アイリス面g122および視域g123が形成される。
図17、図18に示すように、第3コンバイナー53によって空中像g131が形成される。そして空中像g131によって空間結像アイリス面g132および視域g133が形成される。
上述したように、本実施形態では、拡散フィルム20上に画像を結像させるのではなく、拡散フィルム20を液晶パネル65のバックライトとして用いる。テーパーロッドライクインテグレータ62、ランプ光学系レンズ63、および拡散フィルム20は、角度的、空間的均一光学面を作る。そして、表示画像は、角度的、空間的均一光学面からわずかに離した液晶パネル65で形成することにより、人間が見る光学面に拡散フィルム20が存在しない状態をつくることができる。これにより、本実施形態では、シンチレーションをぼかすことにより低減することができる。
以上のように本実施形態の画像表示装置(1、1A、1C、1D、1E)において、投影部は、プロジェクター10(図1〜図4、図8〜図14)、または液晶パネル65とレンズ(ランプ光学系レンズ63)との組み合わせのうち、少なくとも1つを含む。
投影部60が液晶パネル65とランプ光学系レンズ63を備える構成の場合は、拡散フィルム20によって形成された角度的、空間的均一光学面を液晶パネル65のバックライトとして用いることで、拡散フィルム20面と、液晶画像表示面が分離されるため、表示画像面のシンチレーションが低減され、画質が改善される。
<第1実施形態〜第4実施形態における第1の変形例>
第1実施形態〜第4実施形態では、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対する第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面の角度+θ(第1角度)の絶対値と、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対する第3コンバイナー53の光軸の垂線との接触面の角度−θ(第2角度)の絶対値とが同じ場合を説明したが、第1角度の絶対値と第2角度の絶対値とが、異なっていてもよい。
本実施形態では、第1角度の絶対値と第2角度の絶対値とが異なっている例を説明する。なお、第1実施形態の画像表示装置1を例に説明するが、第2実施形態の画像表示装置1A、第3実施形態の画像表示装置1C、1D、第4実施形態の画像表示装置1Eでも、第1角度の絶対値と第2角度の絶対値とが異なっていてもよい。
図19は、第1実施形態における第1の変形例に係る画像表示装置1’の構成と、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112、第1コンバイナー51’による空間結像アイリス面g122、第3コンバイナー53による空間結像アイリス面g132を示す図である。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。また、図19の座標系は、図1〜図4と同じである。また、図19では、図1〜図4に示した投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、および結像レンズ40)を省略しているが、画像表示装置1’は画像表示装置1と同様に、投影部を備えている。
画像表示装置1’は、プロジェクター10(不図示)、拡散フィルム20(不図示)、集光レンズ30(不図示)、結像レンズ40(不図示)、および多重積層コンバイナー50’を含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50’は、第1コンバイナー51’(透明凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(透明凹面反射鏡)、および第3コンバイナー53(透明凹面反射鏡)を備えている。
第1コンバイナー51’、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53は、下端が密着されている。また、第1コンバイナー51’の光軸の垂線との接触面は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対して角度が+θ’の関係で配置されている。さらに、第3コンバイナー53光軸の垂線との接触面は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対して角度が−θの関係で配置されている。
第1コンバイナー51’には、第3コンバイナー53と第2コンバイナー52を透過した光線が入射し、第1コンバイナー51’上に光線の焦点が結像する。また、第1コンバイナー51’は、第2コンバイナー52に対して入射光線の進行方向に角度が+2θ’傾いた虚像g121’を形成する。第1コンバイナー51’上に結像した光線は、虚像g121’上に結像し、第1コンバイナー51’上に結像した光線は、虚像g121’上に結像する。第1コンバイナー51’は、虚像g121’をプロジェクター10(図4)の光軸(線b7)に対して上方の角度が+2θ’方向に反射させる。
これにより、図19に示すように、空間結像アイリス面g122を、図1、図4とは異なる位置に形成することができる。また、図19に示すように、空間結像アイリス面g122を、空間結像アイリス面g112から離れた位置に形成することができる。
以上のように本実施形態の画像表示装置1’において、複数枚の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51’、第2コンバイナー52、第3コンバイナー53)は、3枚以上であり、複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡(第3コンバイナー53)は、投影部と第1の凹面反射鏡(第1コンバイナー51’)との間に配置され、投影部によって投影された画像の一部を反射し、画像に基づく第3の空中像(空間結像アイリス面g132)を形成し、第2の凹面反射鏡は(第2コンバイナー52)、第1の凹面反射鏡と第3の凹面反射鏡との間に配置され、光軸の垂線に対する第1の凹面反射鏡の光軸(線b7)との接触面の第1の角度(0°)と、光軸の垂線に対する第2の凹面反射鏡の光軸との接触面の第2の角度(θ)との第1の差(−θ)と、第2の角度と、光軸の垂線に対する第3の凹面反射鏡の光軸との接触面の第3の角度(θ’)との第2の差(−θ’)とが互いに異なっている。
この構成によって、本実施形態では、運転者やナビゲーター、後部座席の観察者の位置に応じて空間結像アイリス面が形成される角度およびy軸方向の間隔を、コンバイナー毎に調整することができる。
<第1実施形態〜第4実施形態における第2の変形例>
第1実施形態〜第4実施形態、第1実施形態〜第4実施形態における第1の変形例、第1実施形態〜第4実施形態における第2の変形例では、複数枚積層したコンバイナーが全て同じ焦点距離であるので、画像表示装置(1、1A、1C、1D、1E、1’)から画像が見る位置までの距離が、全てのコンバイナーからほぼ同じ距離の設定である。
本実施形態では、画像表示装置1’’から画像が見る位置までの距離が異なる例を説明する。
図20は、第1実施形態における第2の変形例に係る画像表示装置1’’の構成と、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112、第1コンバイナー51による空間結像アイリス面g122、第4コンバイナー54による空間結像アイリス面g142を示す図である。なお、画像表示装置1と同じ機能を有する機能部には同じ符号を用いて説明を省略する。また、図20の座標系は、図1〜図4と同じである。また、図20では、図1〜図4に示した投影部(プロジェクター10、拡散フィルム20、集光レンズ30、および結像レンズ40)を省略しているが、画像表示装置1’’は画像表示装置1と同様に、投影部を備えている。
画像表示装置1’’は、プロジェクター10(不図示)、拡散フィルム20(不図示)、集光レンズ30(不図示)、結像レンズ40(不図示)、および多重積層コンバイナー50’’を含んで構成される。また、多重積層コンバイナー50’’は、第1コンバイナー51(透明凹面反射鏡)、第2コンバイナー52(透明凹面反射鏡)、および第4コンバイナー54(透明凹面反射鏡)を備えている。
第1コンバイナー51と第2コンバイナー52は、下端が密着されている。また、第1コンバイナー51の光軸の垂線との接触面は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面に対して角度が+θより大きい角度の関係で配置されている。第2コンバイナー52、第1コンバイナー51それぞれの焦点距離はfである。
第4コンバイナー54は、第1コンバイナー51の入射光線の進行方向に配置されている。第4コンバイナー54は、透明アクリルまたは透明ガラスの透明凹面反射鏡である。第4コンバイナー54は、プロジェクター10側に凹面を有する。第4コンバイナー54の反射率は、例えば4〜8%であり、焦点距離はfとは異なるfであり、透過率は、例えば92〜96%である。焦点距離fは、例えば焦点距離fより大きい。
図20に示すように、第2コンバイナー52による空間結像アイリス面g112は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面からx軸方向に距離がcの位置に形成される。また、第4コンバイナー54による空間結像アイリス面g142は、第2コンバイナー52の光軸の垂線との接触面からx軸方向に距離がcの位置に形成される。なお、距離cは、距離cより長い。
なお、図20に示した多重積層コンバイナー50’’は一例であり、これに限られない。例えば、運転者と助手席に着席している同乗者に加え、後部座席の3人の観察者に対応する場合、多重積層コンバイナー50’’は、コンバイナーが5枚積層されているようにしてもよい。この場合は、多重積層コンバイナー50’’の5枚中2枚を運転者と助手席に着席している同乗者に合わせた空間結像アイリス面が形成される焦点距離に設定し、5枚中3枚を後部座席に空間結像アイリス面が形成される焦点距離に設定するようにしてもよい。
さらに、画像表示装置1’’を車両のフロントガラス上部に設置し、天井から投射する場合、バンタイプの車両のように3列シートの2人、3人、3人と座っている状況では、コンバイナーを積層8枚とし、8枚のコンバイナーを、2枚、3枚、3枚の組とする。そして、2枚のコンバイナー、3枚のコンバイナー、3枚のコンバイナーそれぞれが互いに異なる3種類の焦点距離に設定するようにしてもよい。
以上のように本実施形態の画像表示装置1’’において、複数枚の凹面反射鏡(例えば、第1コンバイナー51、第2コンバイナー52、第4コンバイナー54)それぞれの焦点距離が互いに異なる値である。
この構成によって、本実施形態では、複数枚積層したコンバイナーの焦点距離が異なっているので、画像表示装置1’’から観察者が見る位置までの距離を、異なるようにすることができる。これにより、本実施形態は、例えば、車両の乗員が多人数であり、後部座席の列数が後ろに多くなった場合に有効である。
なお、第1実施形態〜第4実施形態、第1実施形態〜第4実施形態における第1の変形例、第1実施形態〜第4実施形態における第2の変形例では、空間結像アイリス面同士が互いに重ならない例を説明したが、これに限られない。用途に応じて、空間結像アイリス面の端が多少重なっても支障が無い場合、例えば第1実施形態において、コンバイナー同士の角度θが1/2{tan−1(d/b)}未満であってもよく、例えば第2実施形態において、コンバイナー同士の角度の絶対値が|θ|が1/2{tan−1(d/(b+e))}未満であってもよい。
なお、第1実施形態〜第4実施形態、第1実施形態〜第4実施形態における第1の変形例、第1実施形態〜第4実施形態における第2の変形例では、画像表示装置(1、1A、1C、1D、1E、1’、1’’)を車両に搭載する例を説明したが、これに限られない。画像表示装置(1、1A、1C、1D、1E、1’、1’’)は、車両以外に適用してもよい。この場合、プロジェクター10または液晶パネル65を含む投影部60から投影される画像は、運転者情報に限らず、適用する装置に合わせた画像であってもよい。
1、1A、1C、1D、1E、1’、1’’…画像表示装置、10…プロジェクター、20…拡散フィルム、30…集光レンズ、40…結像レンズ、50、50C、50’、50’’…多重積層コンバイナー、51、52、50c、52’、53…透明凹面反射鏡、60…投影部、61…LED、62…テーパーロッドライクインテグレータ、63…ランプ光学系レンズ、65…液晶パネル、g111…実像、g121、g211、g221、g231…虚像、g131…空中像、g112、g122、g132、g212、g222、g232…空間結像アイリス面、g113、g123、g133、g213、g223、g233…視域、b8、b9、b12、b13、b22、b23、b32、b33、b42、b43、b52、b53…主光線、b7…光軸

Claims (19)

  1. プロジェクターの投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム上に、または通常の拡散フィルム上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズを密着設置し、この集光レンズからほぼ距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズを設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面からほぼ距離b離れた位置に1次画像の空中実像をほぼ拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズがほぼ(b/a)dの空中像近傍に、複数枚の、焦点距離f:((1/b)+(1/c)=(1/f))の反射率4%〜50%程度の透明凹面反射鏡を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/b))程度変化さて、互いに接触する程度の間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向にほぼ距離c離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像を、拡大倍率がほぼc/b倍であるサイズ(c/b)dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(c/b)d≧(b/a)dの場合、無限遠5角形視域、(c/b)d<(b/a)dの場合、ダイヤモンド形視域を形成することを特徴とする画像表示装置。
  2. プロジェクターの投射画像をサイズdの1次画像として、角度的均一拡散フィルム上に、または通常の拡散フィルム上に結像させ、この拡散フィルムに、焦点距離fの集光レンズを密着設置し、この集光レンズからほぼ距離f=aだけ離れた位置に1枚または複数枚よりなる合成焦点距離f:((1/a)+(1/b)=(1/f))でレンズ瞳径がdの結像レンズを設置し、この結像レンズにより、この結像レンズ主平面からほぼ距離b離れた位置に1次画像の空中実像をほぼ拡大倍率b/a倍で、結像させ、このサイズがほぼ(b/a)dの空中像からほぼ距離c:(c≦f)離れた位置に、複数枚の、焦点距離f:((1/c)−(1/d)=(1/f))の反射率4%〜50%程度の透明反射凹面鏡を、互いに角度を、θ:(θ≧(1/2)tan−1(d/(b+c))程度変化さて、互いに接触する程度の間隔で積層し、それぞれの透明凹面反射鏡の奥方向に距離d離れた位置に1次画像の虚像を、拡大倍率bd/ac倍のサイズ(bd/ac)dで形成し、それぞれの透明凹面反射鏡の反射主光線方向にほぼ距離e離れた位置に、結像レンズのレンズ瞳の空中像を、拡大倍率がほぼe/(b+c)倍であるサイズ(e/(b+c))dで結像させ、このレンズ瞳の空中像の前後に、(e/(b+c))d≧(bd/ac)dの場合、無限遠5角形視域、(e/(b+c))d<(bd/ac)dの場合、ダイヤモンド形視域、を形成することを特徴とする画像表示装置。
  3. 画像を投影する投影部と、
    前記投影部の光軸に対する凹面反射鏡の光軸との接触面が、互いに異なる角度で配置されている複数枚の凹面反射鏡と、
    を備え、
    前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第1の凹面反射鏡は、前記投影部によって投影された画像の少なくとも一部を反射し、前記画像に基づく第1の像を形成し、
    前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第2の凹面反射鏡は、前記投影部によって投影された画像の一部を透過し、前記画像の一部を反射し、前記画像に基づく第2の像を形成する、
    画像表示装置。
  4. 前記投影部は、前記画像を結像する結像レンズ、を備え、
    前記第1の凹面反射鏡、前記第2の凹面反射鏡、および前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡との間の位置うちのいずれか1つが、前記結像レンズによって結像される実像の位置に配置され、
    前記第1の像は、前記第1の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つに基づいて形成され、
    前記第2の像は、前記第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つに基づいて形成され、
    前記第2の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像の種類は、前記第1の凹面反射鏡によって形成される実像、虚像、および空中像のうちの1つの像の種類と異なっている、請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記投影部は、前記画像を結像する結像レンズ、を備え、
    前記第2の凹面反射鏡は、前記結像レンズからの距離が、前記結像レンズによって結像される実像の位置より遠くに配置され、
    前記第1の像は、虚像に基づく像であり、
    前記第2の像は、虚像に基づく像である、請求項3に記載の画像表示装置。
  6. 前記第1の像および前記第2の像それぞれの拡散角は、
    前記複数枚の凹面反射鏡それぞれと対応する前記空中像との距離に基づいてそれぞれ算出される角度以内である、
    請求項4に記載の画像表示装置。
  7. 前記投影部は、
    前記投影された画像の光線を拡散する拡散フィルムと、
    前記拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズと、
    を備え、
    前記結像レンズは、前記集光レンズによって集光された光線を結像させ、
    前記投影部が投影する画像の大きさがdであり、
    前記結像レンズのレンズ瞳径がdであり、
    前記集光レンズと前記結像レンズとの距離がaであり、
    前記結像レンズと前記第2の凹面反射鏡との光軸方向の距離がbであり、
    前記結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、
    前記第1の像および前記第2の像は、前記光軸方向に前記実像から距離cの位置に形成され、
    前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、(1/b)+(1/c)=(1/f)}の関係式を満たし、
    前記第1の像および前記第2の像それぞれの大きさは、(c/b)dである、請求項4に記載の画像表示装置。
  8. 前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面と、前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面との角度θは、{|θ|≧(1/2)tan−1(d/b)}の関係式を満たす、請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記第1の像および前記第2の像の前後に、{(c/b)d≧(b/a)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{(c/b)d<(b/a)d}の場合、六角形の視域を形成する、請求項5または請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 前記投影部は、
    前記投影された画像の光線を拡散する拡散フィルムと、
    前記拡散フィルムによって拡散された光線を集光する集光レンズと、
    を備え、
    前記結像レンズは、前記集光レンズによって集光された光線を結像させ、
    前記集光レンズのレンズ瞳径がdであり、
    前記結像レンズのレンズ瞳径がdであり、
    前記集光レンズと前記結像レンズとの距離がaであり、
    前記結像レンズと前記結像レンズによって結像される実像の光軸方向の距離がbであり、
    前記複数枚の凹面反射鏡のうちのいずれか1つと前記実像との光軸方向の距離、または前記複数枚の凹面反射鏡の間の位置と前記実像との光軸方向の距離がeであり、
    前記結像レンズの焦点距離fは、{(1/a)+(1/b)=(1/f)}の関係式を満たし、
    前記第1の像および前記第2の像は、前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの反射光の進行方向に、前記複数枚の凹面反射鏡のうちのいずれか1つから距離hの位置、または前記複数枚の凹面反射鏡の間の位置から距離hの位置に形成され、
    前記第2の凹面反射鏡による虚像と、前記第2の凹面反射鏡との距離がgであり、
    前記第1の凹面反射鏡と前記第2の凹面反射鏡それぞれの焦点距離fは、[{(1/e)−(1/g)}=(1/f)]の関係式を満たし、かつ[{1/(b+e)}+(1/h)=(1/f)]の関係式を満たし、
    前記第1の像および前記第2の像それぞれの大きさは、{h/(b+e))}dである、請求項5に記載の画像表示装置。
  11. 前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面と、前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面との角度θは、[|θ|≧(1/2)tan−1{d/(b+e)}}の関係式を満たす、請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記第1の像および前記第2の像の前後に、{h/(b+e)}d≧{(bg/ae)d}の場合、無限遠五角形の視域を形成し、{h/(b+e)}d<{(bg/ae)d}の場合、六角形の視域を形成する、請求項10または請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 前記複数枚の凹面反射鏡は、3枚以上であり、
    前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡は、前記投影部と前記第1の凹面反射鏡との間に配置され、前記投影部によって投影された画像の一部を反射し、前記画像に基づく第3の空中像を形成し、
    前記第2の凹面反射鏡は、前記第1の凹面反射鏡と前記第3の凹面反射鏡との間に配置されている、請求項3から請求項11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  14. 前記複数枚の凹面反射鏡は、3枚以上であり、
    前記複数枚の凹面反射鏡のうちの第3の凹面反射鏡は、前記投影部と前記第1の凹面反射鏡との間に配置され、前記投影部によって投影された画像の一部を反射し、前記画像に基づく第3の空中像を形成し、
    前記第2の凹面反射鏡は、前記第1の凹面反射鏡と前記第3の凹面反射鏡との間に配置され、
    前記光軸の垂線に対する前記第1の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第1の角度と、前記光軸の垂線に対する前記第2の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第2の角度との第1の差と、
    前記第2の角度と、前記光軸の垂線に対する前記第3の凹面反射鏡の前記光軸との接触面の第3の角度との第2の差とが互いに異なっている、請求項3から請求項13のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  15. 前記複数枚の凹面反射鏡それぞれの焦点距離が同じ値のfである、請求項3から請求項14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 前記複数枚の凹面反射鏡それぞれの焦点距離が互いに異なる値である、請求項3から請求項14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  17. 前記複数枚の凹面反射鏡の表面または裏面に反射防止のモスアイ構造フィルムおよびARコートのうち、少なくとも1つが施されている、請求項3から請求項16のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  18. 前記第1の凹面反射鏡は、裏面が黒色である、請求項3から請求項17のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  19. 前記投影部は、プロジェクター、または液晶パネルとレンズとの組み合わせのうち、少なくとも1つを含む、請求項3から請求項18のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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