JP2011064529A - 力検出用デバイス及び加速度検出装置 - Google Patents

力検出用デバイス及び加速度検出装置 Download PDF

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JP2011064529A JP2009214135A JP2009214135A JP2011064529A JP 2011064529 A JP2011064529 A JP 2011064529A JP 2009214135 A JP2009214135 A JP 2009214135A JP 2009214135 A JP2009214135 A JP 2009214135A JP 2011064529 A JP2011064529 A JP 2011064529A
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Jun Watanabe
潤 渡辺
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Abstract

【課題】小型、低背化型で、温度特性の良好な力検出感度の高い力検出デバイスを得る。
【解決手段】力検出デバイスは、平面内の一方向に沿って発生する力を検出するための第
1力センサー10と、前記一方向に沿って並び、且つ前記第1力センサーを間に挟むよう
に配置されると共に、前記第1力センサーと連結した第1基部5と、第1梃子7と、を備
えている。前記第1梃子7は、前記第1力センサー10との連結子13が第1作用点であ
ると共に、前記平面内であって前記一方向と交差又は平行する方向に沿って延び、慣性力
F1が加わる第1力点となる第1上腕部7bを有し、前記第1作用点と前記第1力点との
中間に第1支点を有するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、力検出用デバイス及び加速度検出装置に関し、特に力検出用デバイスに発生
する力(慣性力)を梃子で増大(増幅)して応力感応素子(力センサー)に加えると共に
、応力感応素子(力センサー)を差動動作させるように構成した力検出用デバイスと、該
力検出用デバイスを用いた加速度検出装置に関する。
力検出用デバイス、加速度センサー等は従来から自動車、航空機、ロッケットから各種
プラントの異常振動監視等にまで、広く使用されている。特許文献1には、図6に示すよ
うな一体形プッシュプル力変換器が開示されている。この力変換器は、取付部材72、7
4と、力感知部材76、78と、から成る本体70を有している。力感知部材78は、取
付部材72に接続した第1の端部82と、取付部材74に接続した第2の端部84と、第
1及び第2の端部82、84の間に形成された一対の振動ビーム86と、を有している。
力感知部材76の第1の端部92は、変換器軸心80と平行に取付部材74から取付部材
72に向かって延びるアーム98の端部に接続されている。力感知部材76の第2の端部
94は、変換器軸心80と平行に取付部材72から取付部材74に向かって延びるアーム
100の端部に接続されている。力感知部材76、78の力感知軸心は、変換器軸心80
と平行に形成した振動ビーム86、96と平行となるように構成されている。
各取付部材72、74は、夫々構造部分102、104に取付けられていて、力変換器
が構造部分102、104によって伝達される引張力又は圧縮力の測定を行う。取付部材
72に作用する力は、力感知部材76の第2の端部94と、力感知部材78の第1の端部
82に伝達される。同様に、取付部材74に作用する力は力感知部材76の第1の端部9
2と、力感知部材78の第2の端部84に伝達される。連結構造に形成されているため、
力感知軸心80に直交した取付部材72、74に作用する力は引張力であれ、圧縮力であ
れ、一方の感知部材には圧縮力が、他方の感知部材には引張力が作用すると開示されてい
る。
なお、本体70は一体構造をしており、例えば、水晶やシリコンウエファからなる基板
をエッチングして形成することができる。また、力感知部材76、78は複振動ビーム型
の例を示しているが、表面音響変換器、単振動ビーム変換器、ピエゾ抵抗歪み計のような
他の変換器のものも使用できる。
特開平03−501531号公報
特許文献1に開示された一体形プッシュプル力変換器は、水晶基板やシリコンウエファ
基板等をエッチングして形成するため、小型の力変換器が構成できると共に、差動で動作
させることができるものの、取付部材72、74に係る力が直接力感知部材76、78に
加わる構成であるため、力の検出感度が小さく、精度も不足するいという問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、小型で力の検出感度が大きく、精
度がよい力検出用デバイスと加速度検出装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]小型で、力の検出感度大きく、精度がよい力検出用デバイスを売るため、
本発明に係る力検出用デバイスは、一つの平面内の一方向に沿って発生する力を検出する
ための第1力センサーと、前記一方向に沿って並び、且つ前記第1力センサーを間に挟む
ように配置されると共に、前記第1力センサーと連結した第1基部と、第1梃子と、を有
し、前記第1梃子は、前記第1力センサーとの連結子が第1作用点であると共に、前記平
面内であって前記一方向と交差又は平行する方向に沿って延び、慣性力F1が加わる第1
力点となる第1上腕部を有し、前記第1作用点と前記第1力点との中間に第1支点を有す
ることを特徴とする力検出用デバイスである。
第1梃子の第1作用点に第1力センサーの端部を連結するように力検出用デバイスを構
成することにより、力検出用デバイスに発生する力(慣性力)を前記第1梃子によって増
大(増幅)し、増大(増幅)された力を前記第1力検出センサーに加えることで、力検出
用デバイスの力検出感度を大幅に改善できるという効果がある。
[適用例2]また、力検出用デバイスは、前記第1支点が、連結部を介して前記第1基
部に連結した構成であって、前記連結部は、前記一方向に沿って発生した前記力を検出す
るための第2力センサーと第2梃子とから成り、前記第2力センサーの一端部と前記第1
支点とを連結し、前記第2センサーの他端部と前記第2梃子の第2作用点とを連結し、前
記第2梃子の第2支点と前記第1基部とを連結した構成であり、前記第2梃子は、前記平
面内であって、前記一方向と交差又は平行する方向に添って延び、慣性力F2が加わる第
2力点となる第2上腕部を前記第1力センサーと前記第2力センサーとの間に有する構成
であることを特徴とする適用例1に記載の力検出用デバイスである。
第1及び第2梃子を夫々第1及び第2力センサーと連結する構成であるので、力検出用
デバイスに発生する力(慣性力)を前記第1及び第2梃子により増大(増幅)して、第1
及び第2力センサーに加えることになり、力検出感度が向上する。更に、第1力センサー
と第2力センサーとを差動動作させるように構成するので、より力検出感度が改善され、
且つ本来の検出軸方向以外の感度を低減することができるという効果がある。
[適用例3]また、力検出用デバイスは、前記一方向に沿って並び前記第1力センサー
及び前記第1梃子と前記第2力センサー及び前記第2梃子とを、前記第1基部と共に挟む
ように前記平面内に配置した第2基部を有し、前記第1支点が前記第2基部と連結した構
成であり、且つ前記第1梃子の一方の端部と前記第1基部と、前記第2梃子の一方の端部
と前記第2基部と、を夫々第1及び第2バネ性部材で連結する構成であることを特徴とす
る適用例1に記載の力検出用デバイスである。
例えば、前記第1力センサー及び前記第1梃子と、前記第2力センサー及び前記第2梃
子とを、同一形状に構成すると、前記力検出用デバイスはその中心(重心)に対して点対
称に構成することができる。そのため、該力検出用デバイスに発生する慣性力を2等分し
、且つそれらの力を同じ増幅度で増大(増幅)して、前記第1及び第2力センサーに加え
ると共に、該第1及び第2力センサーを差動動作させることにより、力検出感度を大幅に
改善し、ノイズ等をキャンセルする効果がある。また、前記第1及び第2バネ性部材によ
り前記第1及び第2梃子の夫々の端部と第1及び第2基部とを連結することにより、前記
第1及び第2梃子のZ軸方向のブレを抑制するので、他軸(Y軸)感度を低減することが
できるという効果がある。
[適用例4]また、力検出用デバイスは、平面内の一方向に沿って発生する力を検出す
るための互いに平行な第1及び第2力センサーと、前記一方向に沿って並び前記第1及び
第2力センサーの夫々一方の端部と連結した第1及び第2梃子と、前記平面内に平行な枠
体と固定部とを備え、前記第1及び第2梃子は、前記第1及び第2力センサーの連結子が
第1及び第2作用点であると共に、前記平面内であって前記一方向と交差又は平行する方
向に添って延び、慣性力が加わる第1及び第2力点となる第1及び第2上腕部を夫々有し
、前記第1及び第2作用点と前記第1及び第2力点との中間に第1及び第2支点を有し、
前記第1及び第2梃子の一方の端部は夫々固定部と連結すると共に、他方の端部は前記
枠体と連結する構成であることを特徴とする力検出用デバイスである。
この場合も、前記第1及び第2力センサーと、前記第1及び梃子と、を夫々同一形状に
構成すると、力検出用デバイスはその中心(重心)に対して点対称の構造となる。適用例
3と同様に梃子による力検出感度向上と、差動動作による力検出感度倍増という効果と、
ノイズ低減という効果がある。更に、この力検出用デバイスは固定部をのみを支持すれば
よく、また前記枠体は質量となり慣性力を大きくし、力検出感度を改善するという効果が
ある。
[適用例5]また、力検出用デバイスは、適用例1乃至4の何れかに記載の力検出用デ
バイスを水晶で構成したことを特徴とする力検出用デバイスである。
化学的に安定で、量産化技術が確立して低コストであり、且つフォトリソグラフィ技法
とエッチング手法の経験の積み重ねのある水晶基板を用いて、適用例1乃至4の何れかに
記載の力検出用デバイスを構成することにより、小型、軽量で、温度特性が良く、力検出
感度と精度の優れた力検出用デバイスが得られるという効果がある。
[適用例6]本発明の加速度検出装置は、適用例1乃至5の何れかに記載の力検出用デ
バイスと、前記第1及び第2力センサーを励振するための発振回路及び演算回路を備えた
ICと、前記力検出用デバイスと前記ICとを収容するためのパッケージを備えたことを
特徴とする加速度検出装置である。
適用例1乃至5の何れかに記載の力検出用デバイスを用いて加速度検出装置を構成する
ので、発生した慣性力を梃子で増大(増幅)して力センサーに加えると共に、差動動作さ
せ、変化した周波数を前記ICで演算処理するような構成となっている。そのため力検出
感度が改善され、ノイズの少ない加速度検出装置が得られるという効果がある。更に、小
型、軽量で、温度特性が良く、力検出精度の優れた加速度検出装置が得られるという効果
がある。
本発明の第1の実施例の力検出用デバイス1の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図。 (a)は双音叉型圧電振動素子の振動モードを示す平面図、(b)はある瞬間に各電極上に発生する電荷、(c)は各電極の結線を示す断面図。 第2の実施例の力検出用デバイス2の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図。 第3の実施例の力検出用デバイス3の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図。 本発明の加速度検出装置の断面図。 従来の一体形プッシュプル力変換器の構成を示す平面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)は、本発明の
一実施形態に係る力検出用デバイス1の構成を示す概略平面図であり、同図(b)はQ−
Qにおける断面図である。
力検出用デバイス1は、図1(a)の平面図に示すように、座標軸のZ面である平面P
上に、固定するための第1基部5と、平面P内の一方向、図1(a)の座標軸のY軸方向
に沿って生じる力を検出する第1及び第2力センサー10、20と、力検出用デバイス1
のX軸方向に沿って発生する力(慣性力)を増大(増幅)する第1及び第2梃子7、8と
、を備えている。
例えば、図1(a)に示した座標軸の−X軸方向に加速度αを印加した場合に、平面P
内の一方向、即ちY軸方向に沿って生じる力(伸長力或るは圧縮力)を検出するための第
1力センサー10と、前記一方向に沿って並び、且つ第1力センサー10を間に挟むよう
に配置されると共に、第1力センサー10の一方の端部12bと連結した第1基部5と、
第1力センサー10の他方の端部12aと連結子13を介して連結した第1梃子7と、を
有している。更に、力検出用デバイス1は、前記一方向に沿って生じた前記力を検出する
ための第2力センサー20と、第2梃子8とを有する。そして、第2力センサー20の一
方の端部22bは、連結子23bを介して第1梃子7の底辺部7aと連結し、第2力セン
サー20の他方の端部22aは、連結子23aを介して第2梃子8の底辺部8aと連結し
、該底辺部8aは連結子6を介して第1基部と連結している。
第1梃子7は、第1力センサー10と連結する連結子13が第1作用点であると共に、
前記平面P内であって前記一方向と交差又は平行する方向に沿って延びた第1上腕部7b
を備えている。力検出用デバイス1に−X軸方向の加速度αを印加する際に生じる慣性力
F1は、+X軸方向であり、該慣性力F1は第1梃子7の第1上腕部7bの第1力点に作
用する。第1支点は前記第1作用点と前記第1力点との中間に存在する。
更に、前記一方向に沿って発生した前記力(伸長力或るは圧縮力)を検出するための第
2力センサー20の一方の端部22bと第1梃子7の底辺部7aとを連結子23bを介し
て連結し、第2センサー20の他方の端部22aと、第2梃子8の第2底辺部8aとを連
結子23a介して連結する。連結子23aが第2作用点となる。更に、第2梃子8の底辺
部8aは、連結子6を介して第1基部5と連結されている。
つまり、第2力センサー20と第2梃子8とから成る連結部が、第1支点と第1基部5
とを連結した構成である。第2梃子8は、前記平面P内であって、前記一方向と交差又は
平行する方向に添って延びた第2上腕部8bを備えている。力検出用デバイス1に−X軸
方向の加速度αを印加した際に生じる、+X軸方向の慣性力F2は、第2梃子8の第2上
腕部8bの第2力点に作用する。第2上腕部8bは第1力センサー10と第2力センサー
20との間に位置する。第2支点は第2作用点である連結子23aと前記第2力点の中間
に存在する。
第1及び第2作用点の位置は、力検出用デバイス1の形状により決まる。また、第1及
び第2支点、第1及び第2力点の位置は、力検出用デバイス1の形状、厚み、材質に依存
する。
図1に示す第1力センサー10(第2力センサー20)は、所謂双音叉型圧電振動素子
であって、一対の端部12a、12b(22a、22b)及び該端部12a、12b(2
2a、22b)間を連設する一対の振動腕11a、11b(21a、21b)を備えた圧
電基板からなる応力感応部と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極(図示せず)
と、を備えている。
図2を用いて双音叉型圧電振動子について簡単に説明する。図2(a)は双音叉型圧電
(水晶)振動素子10の振動姿態を示す平面図である。双音叉型圧電振動素子10の振動
モードが、長手(振動腕)方向の中心軸に対して対称なモードで振動するように励振電極
を配置する。図2(b)は双音叉型圧電振動素子10に形成する励振電極と、ある瞬間に
励起される励振電極上の電荷の符号を示した平面図である。図2(c)は励振電極の結線
を示す模式断面図である。
双音叉型圧電振動素子は伸張・圧縮応力に対する感度が良好であり、高度計用、或いは
深度計用の応力感応素子として使用した場合には分解能力が優れるために僅かな気圧差か
ら高度差、深度差を知ることができる。
双音叉型水晶振動素子の例では、双音叉型水晶振動素子が呈する周波数温度特性は、上
方向に凸状の二次曲線であり、その頂点温度は水晶結晶のX軸(電気軸)の回りの回転角
度に依存する。一般的には頂点温度が常温(25℃)になるように各パラメータを設定す
る。
双音叉型水晶振動素子の2本の振動腕に外力Fを加えたときの共振周波数fFは以下の
如くである。
F=f0(1−(KL2F)/(2EI))1/2 (1)
ここで、f0は外力がないときの双音叉型水晶振動素子の共振周波数、Kは基本波モー
ドによる定数(=0.0458)、Lは振動ビームの長さ、Eは縦弾性定数、Iは断面2
次モーメントである。断面2次モーメントIはI=dw3/12より、式(1)は次式のよ
うに変形することができる。ここで、dは振動ビームの厚さ、wは幅である。
F=f0(1−SFσ)1/2 (2)
但し、応力感度SFと、応力σとはそれぞれ次式で表される。
F=12(K/E)(L/w)2 (3)
σ=F/(2A) (4)
ここで、Aは振動ビームの断面積(=w・d)である。以上から双音叉型水晶振動子に
作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向(引張り方向)を正としたとき、力Fと共振
周波数fFの関係は、力Fが圧縮力で共振周波数fFが減少し、伸張(引張り)力では増加
する。また応力感度SFは振動ビームのL/wの2乗に比例する。
また、応力感応素子としては、双音叉型水晶振動子に限らず、伸張・圧縮応力によって
周波数が変化する圧電振動素子であればどのようなものも用いることが可能である。
第1梃子7(第2梃子8)はL字又は逆L字形状であり、第1底辺部7a(第2底辺部
8a)と第1上腕部7b(第2上腕部8b)とからなる。第1底辺部7a(第2底辺部8
a)が連結子13(23a)を介して第1力センサー10(第2力センサー20)の端部
12a(22a)に連結している。第1上腕部7b(第2上腕部8b)の1点(力点)に
力を加えると、第1作用点(第2作用点)である連結子13(23a)に増大(増幅)さ
れた力が加わることは、周知の梃子の原理である。このとき第1支点(第2支点)は第1
力点(第2力点)と第1作用点(第2作用点)の中間にある。又第1基部5は力検出用デ
バイス1を基台に固定する部材であり、例えば矩形の板状をしている。
図1に示す力検出用デバイス1の動作について説明する。図1の座標軸の−X軸方向に
加速度αが印加される場合、力検出用デバイス1の質量をmとして、F=mαの力(慣性
力)が力検出用デバイス1の重心に対し、+X軸方向に働く。第1基部5は固定するので
、第1及び第2梃子7、8の第1及び第2力点夫々に、慣性力Fを分割した力F1、F2
が+X軸方向に働くことになる。ここでF1+F2=Fである。第1梃子7の第1力点に
+X軸方向の慣性力F1が作用すると、第1梃子7の第1支点を中心として第1上腕部7
aが+X軸方向に回転し、第1作用点である連結子13には梃子の原理に基づいて、F1
×(d1/d2)の圧縮応力が作用する。ここで、d1は第1力点と第1支点との距離、
d2は第1支点と第1作用点との距離である。
一方、第2梃子8の第2力点には慣性力F2が+X軸方向に働くので、第2支点を中心
として第2上腕部8bが+X軸方向に回転し、第2作用点である連結子23aには梃子の
原理に基づいて増大(増幅)した伸長(引張)応力が作用する。また、第1梃子7の第1
上腕部7bの第1力点に+X軸方向に働く慣性力F1により、連結子23bを第3作用点
として伸長(引張)応力が作用する。
−X軸方向の加速度αにより、第1力センサー10には増大(増幅)した圧縮応力が作
用してその共振周波数は減少し、第2力センサー20には増大(増幅)した伸長応力が作
用してその共振周波数は増加する。つまり、力検出用デバイス1は、第1及び第2力セン
サー10、20を差動動作させることで、検出感度が倍増し、また梃子の原理により第1
及び第2力センサー10、20には、増大(増幅)した圧縮応力或いは伸長(引張)応力
が加えられることにより、検出感度が大きく改善される。
第1及び第2梃子7、8の形状、質量を最適設計することにより、第1及び第2力点、
第1及び第2支点、第1及び第2作用点を最適化にし、梃子の原理による力の倍率を増大
することが可能である。
力検出用デバイス1に+X軸方向に加速度αが印加される場合は、第1力センサー10
には伸長(引張)応力が作用してその共振周波数は増加し、第2力センサー20には圧縮
応力が作用してその共振周波数は減少する。第1及び第2力センサー10、20の周波数
の増減を測定することにより、印加された加速度αの方向が検出でき、第1及び第2力セ
ンサー10、20の周波数の変化を測定し、演算することにより力検出用デバイスに印加
される加速度αの大きさを求めることができる。
力検出用デバイス1の特徴は、第1及び第2梃子を夫々第1及び第2力センサーと連結
する構成であるので、力検出用デバイスに発生する力(慣性力)を前記第1及び第2梃子
により増大(増幅)して、第1及び第2力センサーに加えることになり、力検出感度が向
上する。更に、第1力センサーと第2力センサーとを差動動作させるように構成するので
、より力検出感度が改善され、且つ本来の検出軸方向以外の感度を低減することができる
という効果がある。
図1に示す力検出用デバイス1は、平板状の圧電基板上にフォトリソグラフィ技法とエ
ッチング手法を用いて、図1(a)に示すようなパターンを格子状に形成し、真空蒸着等
で所要の電極及び引出電極を形成した後、個片に分割して得られる。圧電材料としては、
水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ランガサイト、シリコン等がある。
図1では第1及び第2力センサー10、20の2つの力センサーと、第1及び第2梃子
7、8を用いた実施例を示したが、第1力センサー10と、第1梃子7と、第1基部5と
、を用いて構造が簡易な力検出用デバイスを構成することができる。ただ、この場合は、
差動動作はできないが、力検出用デバイスに発生する力(慣性力)を前記第1梃子によっ
て増大(増幅)し、増大(増幅)された引張応力又は圧縮応力を前記第1力検出センサー
に加えることで、力検出用デバイスの力検出感度を大幅に改善できるという効果がある。
図3(a)は第2の実施例の力検出用デバイス2の構成を示す平面図であり、同図(b
)はQ1−Q1における断面図である。力検出用デバイス2は、図3(a)の平面図に示
すように同一平面P上に固定用の第1及び第2基部5、5bと、第1及び第2力センサー
10、20と、第1及び第2梃子7、8と、第1及び第2バネ性部材9a、9bと、を備
えている。
力検出用デバイス2は、前記一方向、つまり図3(a)の座標のY方向に沿って並び、
第1力センサー10及び第1梃子7と、第2力センサー20及び第2梃子8とを、第1基
部5と共に挟むように前記平面P内に配置した第2基部5bを有している。
第1梃子7の第1支点が第2基部5bと、第2梃子7の第2支点が第1基部5と、連結
した構成であり、且つ第1梃子7の第1上腕部bの端部と第1基部とが、第1バネ性部材
9aで連結されている。更に、第2梃子8の第2上腕部7bの端部と第2基部5bとが、
第1バネ性部材9aで連結されている。
力検出用デバイス2は、第1及び第2力センサー10、20と、第1及び第2梃子7、
8と、を夫々同一形状に形成すると、その重心に対し点対称に構造となる。第1及び第2
バネ性部材9a、9bで、第1及び第2梃子7、8の夫々の上腕部7b、8bと第1及び
第2基部5、5bを連結することにより、第1及び第2梃子7、8の動作が安定する。つ
まり、第1及び第2梃子7、8のZ軸方向の動きが抑制され、他軸感度を低減することが
可能となる。第1及び第2基部5、5bは基台に固定して用いる。
力検出用デバイス2の動作について説明する。図3の座標軸の−X軸方向に加速度αが
印加される場合、F=mα(m;力検出用デバイス2の質量)の力(慣性力)が力検出用
デバイス2の重心に対し、+X軸方向に働く。力Fを2つに分解した力F1、F2(F1
=F2)が第1及び第2梃子7、8の第1及び第2力点に対し+X軸方向に働く。第1梃
子7の第1力点に+X軸方向の慣性力F1が作用すると、第1梃子7の第1支点を中心と
して第1上腕部7bが+X軸方向に回転し、第1作用点である連結子13aには梃子の原
理に基づいて、F1を増大(増幅)した伸長(引張)応力が作用する。
第2梃子8の第2力点に+X軸方向の慣性力F2が作用すると、第2梃子8の第2支点
を中心として第2上腕部8bが+X軸方向に回転し、第2作用点である連結子23bには
梃子の原理に基づいて、F2を増大(増幅)した圧縮応力が作用する。
力検出用デバイス2の特徴は、その重心に対して点対称に構成すると、力検出用デバイ
ス2に加速度αを加えた場合、該力検出用デバイス2に発生する力(慣性力)FをF1、
F2に2等分し、且つ該力F1、F2を同じ増幅度で増大(増幅)して、前記第1及び第
2力センサー10、20に加えると共に、該第1及び第2力センサー10、20を差動動
作させることにより、力検出感度を大幅に改善し、ノイズ等をキャンセルする効果がある

第1及び第2バネ性部材9a、9bにより第1及び第2梃子7、8の夫々の端部と第1
及び第2基部とを連結することにより、第1及び第2梃子のZ軸方向のブレを抑制するの
で、他軸(Y軸)感度を低減することができるという効果がある。
図4(a)は第3の実施例である力検出用デバイス3の構成を示す平面図であり、同図
(b)はQ2−Q2における断面図である。力検出用デバイス3は、図4(a)の平面図
に示すように同一平面P上に力検出用デバイス3を固定するための固定部30と、前記平
面P内の一方向に沿って発生する力を検出するための互いに平行な第1及び第2力センサ
ー10、20と、第1及び第2梃子7、8と、第1及び第2バネ性部材9a、9bと、前
記第1及び第2力センサー10、20及び第1及び第2梃子7、8を支持し且つそれ自体
が質量となる枠体35と、を備えている。
第1力センサー10の一方の端部12aは連結子13bを介して枠体35の内辺に連結
し、他方の端部12bは連結子13aを介して第1梃子7の底辺部7aと連結している。
第1梃子7の第1上腕部7bは、連結子37aを介して固定部30と連結すると共に、第
1バネ性部材9aで枠体35の内辺と連結している。
また、第2力センサー20の一方の端部22bは連結子23b介して枠体35の内辺に
連結し、他方の端部22aは連結子23aを介して第2梃子8の底辺部8aと連結してい
る。第2梃子8の第2上腕部8bは、連結子37bを介して固定部30と連結すると共に
、第2バネ性部材9bで枠体35の内辺と連結している。
第1及び第2梃子7、8は、連結子13a、23aが第1及び第2作用点であると共に
、前記平面P内であって前記一方向と交差又は平行する方向に添って延びた第1及び第2
上腕部7b、8bを夫々有している。力検出用デバイス3に慣性力が生じる際に、第1及
び第2上腕部7b、8b上に第1及び第2力点が生じる。そして、前記第1及び第2作用
点と前記第1及び第2力点との中間に第1及び第2支点を存在する。
力検出用デバイス3は、第1及び第2力センサー10、20と、第1及び第2梃子7、
8と、を夫々同一形状に形成すると、その重心に対し点対称な構造となる。図4(a)の
座標軸のX軸方向に沿って加速度αが加えられると、第1力センサー7と第2力センサー
8とは互いに差動動作、つまり生じた慣性力により第1力センサー7に圧縮力が加えられ
ると、第2力センサー8に伸長(引張)力が加えられるように動作する。力検出用デバイ
ス3の動作は、図3に示した力検出用デバイス2の動作と同様であるので省略する。
力検出用デバイス3の特徴は、例えば前記第1及び第2力センサーと、前記第1及び梃
子と、を夫々同一形状に構成すると、力検出用デバイスはその中心(重心)に対して点対
称の構造となり、完全な差動型の力検出用デバイスを構成することができる。力検出用デ
バイス2の例と同様に梃子による力検出感度向上と、差動動作による力検出感度倍増とい
う効果と、ノイズ低減という効果がある。更に、この力検出用デバイスは固定部をのみを
支持すればよく、また前記枠体は質量となり慣性力を大きくし、力検出感度を改善すると
いう効果がある。
また、力検出用デバイス1、2、3を化学的に安定で、量産化技術が確立し、且つフォ
トリソグラフィ技法とエッチング手法の経験の積み重ねのある水晶材料を用いて、構成す
ることにより、小型、軽量で、温度特性が良く、力検出感度と精度の優れた力検出用デバ
イスが得られるという効果がある。
図5は本発明の加速度検出装置4の断面図であり、加速度検出装置4は、上記の力検出
用デバイス1(2、3)と、第1及び第2力センサーを励振するための発振回路及び演算
回路を備えたIC55と、力検出用デバイス1(2、3)とIC55とを収容するための
パッケージ50を備えている。パッケージ50は、パッケージ本体50aと、蓋部材50
bとからなり、パッケージ本体50aの外底部には外部接続端子51が形成されている。
パッケージ本体50aの内部には力検出用デバイス1(2、3)を例えば、導電性接着材
53を介して搭載するための台座52が設けられている。IC55はパッケージパッケー
ジ本体50aの内部に形成された内部電極に接続される。内部電極と外部接続端子51と
は導通されている。
加速度検出装置4の特徴は、発生した慣性力を梃子で増大(増幅)して力センサーに加
えると共に、差動動作させ、変化した周波数を前記ICで演算処理するような構成となっ
ている。印加された加速度の方向とその大きさを検出することができる。加速度検出感度
は改善され、ノイズの少なく、小型、軽量で、温度特性が良好で、力検出精度の優れた加
速度検出装置が得られるという効果がある。
1、2、3…力検出用デバイス、4…加速度検出装置、5…第1基部、5b…第2基部、
6、6a、6b、13、13a、13b、23a、23b、33a、33b、37a、3
7b…連結子、7…第1梃子、7a…第1底辺部、7b…第1上腕部、8…第2梃子、8
a…第2底辺部、8b…第2上腕部、9a…第1バネ性部材、9b…第2バネ性部材、1
0…第1力センサー、11a、11b、21a、21b…振動腕、12a、12b、22
a、22b…端部、20…第2力センサー、13、13a…第1作用点、23a…第2作
用点、30…固定部、35…枠体、50…パッケージ、50a…パッケージ本体、50b
…蓋部材、51…外部接続端子、52…台座、53…導電性接着材、55…IC

Claims (6)

  1. 一つの平面内の一方向に沿って発生する力を検出するための第1力センサーと、前記一
    方向に沿って並び、且つ前記第1力センサーを間に挟むように配置されると共に、前記第
    1力センサーと連結した第1基部と、第1梃子と、
    を有し、
    前記第1梃子は、前記第1力センサーとの連結子が第1作用点であると共に、前記平面
    内であって前記一方向と交差又は平行する方向に沿って延び、慣性力F1が加わる第1力
    点となる第1上腕部を有し、前記第1作用点と前記第1力点との中間に第1支点を有する
    ことを特徴とする力検出用デバイス。
  2. 前記第1支点が、連結部を介して前記第1基部に連結した構成であって、
    前記連結部は、前記一方向に沿って発生した前記力を検出するための第2力センサーと
    第2梃子とから成り、前記第2力センサーの一端部と前記第1支点とを連結し、前記第2
    センサーの他端部と前記第2梃子の第2作用点とを連結し、前記第2梃子の第2支点と前
    記第1基部とを連結した構成であり、
    前記第2梃子は、前記平面内であって、前記一方向と交差又は平行する方向に添って延
    び、慣性力F2が加わる第2力点となる第2上腕部を前記第1力センサーと前記第2力セ
    ンサーとの間に有する構成であることを特徴とする請求項1に記載の力検出用デバイス。
  3. 前記一方向に沿って並び前記第1力センサー及び前記第1梃子と前記第2力センサー及
    び前記第2梃子とを、前記第1基部と共に挟むように前記平面内に配置した第2基部を有
    し、
    前記第1支点が前記第2基部と連結した構成であり、且つ前記第1梃子の一方の端部と
    前記第1基部と、前記第2梃子の一方の端部と前記第2基部と、を夫々第1及び第2バネ
    性部材で連結する構成であることを特徴とする請求項1に記載の力検出用デバイス。
  4. 平面内の一方向に沿って発生する力を検出するための互いに平行な第1及び第2力セン
    サーと、前記一方向に沿って並び前記第1及び第2力センサーの夫々一方の端部と連結し
    た第1及び第2梃子と、前記平面内に平行な枠体と固定部とを備え、
    前記第1及び第2梃子は、前記第1及び第2力センサーの連結子が第1及び第2作用点
    であると共に、前記平面内であって前記一方向と交差又は平行する方向に添って延び、慣
    性力が加わる第1及び第2力点となる第1及び第2上腕部を夫々有し、前記第1及び第2
    作用点と前記第1及び第2力点との中間に第1及び第2支点を有し、
    前記第1及び第2梃子の一方の端部は夫々固定部と連結すると共に、他方の端部は前記
    枠体と連結する構成であることを特徴とする力検出用デバイス。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の力検出用デバイスを水晶で構成したことを特徴とする
    力検出用デバイス。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の力検出用デバイスと、前記第1及び第2力センサーを
    励振するための発振回路及び演算回路を備えたICと、前記力検出用デバイスと前記IC
    とを収容するためのパッケージを備えたことを特徴とする加速度検出装置。
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