JP2011062638A - 分級装置 - Google Patents

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【課題】分級精度を向上させることができ、しかも設備コストを抑えることができる分級装置を提供する。
【解決手段】円柱状の分級室11と、この分級室11内と連通する入口管21及び出口管22とを有し、粉体を含むガスG1が、入口管21を通して分級室11内に接線流入されて外周部を下降旋回し、分級室11内の中心部を上昇するガスG2が、出口管22を通して排出される構成とされた分級装置1であって、分級室11の底面11bが閉じられ、この底面11b上に分級室11内のガスG1に旋回力を及ぼす旋回手段30が備えられ、分級室11の内周面11aに上下方向に延びるスリット40が形成され、このスリット40を通して分級室11内の外周部を旋回する粉体を含むガスG1が排出される構成とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、セメント、食品粉体等の粉体製品や、金属微粉、セラミックなどの粉体を含むガスを分級する分級装置に関するものである。
現在、粉体を含むガスの分級装置としては、当該ガスを旋回させ、遠心力を利用して分級するサイクロンを利用した分級装置が存在する。サイクロンを利用した分級装置は、単に重力を利用して分級する分級装置に比べて、数百倍もの分級効率を有するとされ、汎用化されている。このサイクロンを利用した分級装置は、例えば、ガス中の粉体を全て集塵・除塵して、清浄ガスと粉体とに分離する場合や、ガス中の所定の粒径(以下、単に「分級点」ともいう。)を超える粉体(粗粒子)を集塵・除塵して、当該粗粒子と、分級点以下の粉体(微粒子)とに分離する場合などに利用される。前者の例としては、例えば、工場から排出されるガス中の粉塵等を除塵する場合(ガスの清浄化)や、セメント、食品粉体(例えば、小麦、米、大豆など。)等の粉体製品を集塵する場合(粉体回収)などがある。
そして、前者の場合は、数μm以下、ときにはサブミクロンオーダーの小さな粒径の粉体まで集塵・除塵できることが望まれ、また、後者の場合は、分級点を、数μm以下、ときにはサブミクロンオーダーにまで小さくできることが望まれる。つまり、どのような利用形態であっても、分級装置は、できる限り小さな粒径の粉体まで分級可能であることが望まれる(分級精度の向上)。
そこで、現在では、分級精度の向上を図るために、サイクロンを利用した分級装置について、さまざまな改良形態が提案されている。
具体的には、例えば、従来のサイクロンは、サイクロン本体が、筒状部とこの筒状部の下側において連続する円錐部とで構成されていたのに対して、これら筒状部と円錐部との間に拡径部を介在させた形態(例えば、特許文献1参照。)や、粉体を含むガスをサイクロン本体内に流入するための入口管を水平面に対して上方向に傾斜角を持つように構成した形態(例えば、特許文献2参照。)、入口管に微粉を捕集する微粉凝集部を設けた形態(例えば、特許文献3参照。)などが提案されている。しかしながら、これらいずれの形態においても、分級精度を十分に向上することができず、更に分級精度を向上することができないかが模索されている。
この点、分級精度を向上するためには、サイクロン本体の直径を小さくするのが有効とされている。この点を詳細に説明すると、次の通りである。
まず、一般に、サイクロンの分級効率(精度)は、以下の式1で表される。
H ∝ (P1−P2)d2u/(yD) … 式1
ここで、H:分級効率、P1:粒子(粉体)密度、P2:流体密度、d:粒子径、u:入口流体速度、y:流体粘度、D:サイクロン本体の直径を意味する。
この式から分級効率Hについては、以下のことが分かる。
(1)粒子密度P1と流体密度P2との差が大きいほど、分級効率が向上する。
(2)粒子径dが大きいほど、分級効率が向上する(2乗で向上)。
(3)入口流体速度uが速いほど、分級効率が向上する。
(4)流体粘度yが小さいほど、分級効率が向上する。
(5)サイクロン本体の直径Dが小さいほど、分級効率が向上する。
このようなことから、現在では、直径の小さなサイクロンを複数並列配置したマルチサイクロンやこの改良形態なども提案されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、マルチサイクロンは、粉体を含むガスの分配が複雑であり、また、装置が大型化するため、設備コストが増加するとの問題を有している。
また、そもそもサイクロンは、一度設計して運用すると分級効率が固定されるとされているが、実際の運用では、粉体の流入量増加に伴って入口流体速度が遅くなったり、温度の変化に伴って流体密度P2や流体粘度yが変化したりするため、分級効率を維持するのが困難である。現在のところ、一般的な分級効率(精度)は、粒径15μm以上に対して50%程度が限界となっている。
特開平10‐384号公報 特開2006‐102657号公報 特開2003‐190838号公報 特開10‐263439号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、分級精度を向上させることができ、しかも設備コストを抑えることができる分級装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、次の通りである。
〔請求項1記載の発明〕
円柱状の分級室と、この分級室内と連通する入口管及び出口管とを有し、
粉体を含むガスが、前記入口管を通して前記分級室内に接線流入され、当該分級室内の外周部を下降旋回し、
前記分級室内の中心部を上昇するガスが、前記出口管を通して排出される構成とされた分級装置であって、
前記分級室の底面が閉じられ、
この底面上に前記分級室内のガスに旋回力を及ぼす旋回手段が備えられ、
前記分級室の内周面に上下方向に延びるスリットが形成され、このスリットを通して前記分級室内の外周部を旋回する粉体を含むガスが排出される構成とされた、
ことを特徴とする分級装置。
〔請求項2記載の発明〕
前記スリットの上端縁が、前記入口管開口の下端縁と同じか、下方に位置し、
前記スリットからのガス排出量が、前記入口管からのガス流入量の5〜10%となるように構成されている、
請求項1記載の分級装置。
〔請求項3記載の発明〕
前記スリットから排出された粉体を含むガスの除塵手段が設けられ、
この除塵手段を経たガスが、前記入口管を通して前記分級室内に再流入される構成とされている、
請求項1又は請求項2記載の分級装置。
〔請求項4記載の発明〕
前記分級室の底面は、中心部に向かって上方に突出する円錐台状とされ、
この円錐台状部の頂面上に、回転軸が前記分級室の軸と一致する回転羽根が備えられている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の分級装置。
本発明によると、分級精度を向上させることができ、しかも設備コストを抑えることができる分級装置となる。
本実施の形態の分級装置の平面図である。 本実施の形態の分級装置の側面図である。
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、本形態の分級装置は、ガス中の粒径の大きな粉体(粗粒子)と粒径の小さな粉体(微粒子)とを分離するために利用することも可能であるが、以下では、微粒子まで含めた全ての粉体を回収し、清浄ガスと粉体とに分離する場合を例に説明する。
図1及び図2に示すように、本形態の分級装置1は、内空部が円柱状の分級室11とされた、適宜の形状の、図示例では円筒状のサイクロン本体10と、分級室11内と連通する入口管21、出口管22及び回収手段50とを主に有する。
本形態の分級装置1においては、粉体を含むガスG1が、入口管21を通して分級室11内に接線流入される。この分級室11内に流入された粉体を含むガスG1は、当該分級室11内の外周部(内周面11aに近い側の部位)を下降旋回し、この下降旋回過程において、ガスG1中の粉体が遠心力によって内周面11a側に集まる。結果、粉体を含むガスG1は、内周面11a側の粉体を含むガスG1と、中心部側(軸心X側)の粉体を含まない清浄ガスG2とに分離される。この中心部側の粉体を含まない清浄ガスG2は、その流れの方向を下方から上方に変えて、分級室11内の中心部(軸心Xの近傍部)を上昇する(反転上昇)。この中心部を上昇する清浄ガスG2は、出口管22を通して排出される。この排出は、出口管22の下流に設けられた図示しない吸引ファンなどによって促進することができる。
本形態の分級装置1において、処理の対象となる粉体を含むガスG1の種類は、特に限定されない。粉体を含むガスG1としては、例えば、セメント、食品粉体等の粉体製品を含むガスや、工場から排出される金属微粉等の粉塵を含むガス、あるいはコークスやカーボンを含むガスなどを例示することができる。
また、分級装置1の入口管21は、粉体を含むガスG1を分級室11内に接線方向に流入(接線流入)することができるものであれば足り、その形状、材質等は、特に限定されない。図示例では、上流側が断面円形状とされ、かつ下流側が上下方向に長い断面長方形状とされた管状とされており、分級室11内に面する開口21aも上下方向に長い長方形状とされている。
他方、分級装置1の出口管22は、分級室11の天面11cの中央部を貫通しており、下端縁22a側の部位(下側部)が分級室11内に配置されている。また、この出口管22の下側部は、分級室11内の中央部に位置し、当該下側部の周りを、入口管21から流入した粉体を含むガスG1が旋回する構成とされている。したがって、出口管22の下側部は、少なくとも外周面が円形状とされ、特に本形態では出口管22が全長にわたって、分級室11と同軸の円筒状とされている。また、出口管22の下端縁22aによって形成された分級室11内に面する開口も、円形状とされている。さらに、出口管22の下端縁22aは、入口管21から流入した粉体を含むガスG1が、そのまま出口管22を通して排出されることのないよう、入口管21の開口21aの下端縁と同じか、それよりも下方に位置するように構成されている。
本形態の分級装置1は、分級室11の底面11bが閉じられている、という特徴を有する。つまり、本形態の分級装置1には、従来のサイクロンのように、筒状部の下方において連続する円錐部が設けられておらず、底面11bから粉体が重力によって下方に移動し、あるいは排出される構成となっていない。したがって、従来のサイクロンを利用した分級装置と比べて、円錐部を有しない分、高さ方向の寸法を小さくすることができ、分級装置1全体を小型化することができる。また、従来のサイクロにおいては、粉体を含むガスG1の筒状部での旋回速度が入口管からの流入速度とほぼ同じで、その速度を維持したまま、筒状部を下降し、円錐部に移動していくものであった。したがって、径の狭まる円錐部では、粉体を含むガスG1の旋回速度が速くなるため、円錐部内周面が摩耗し易く、この摩耗を防止するためのコストがかかった。しかしながら、本形態の分級装置1は、円錐部を有しないため、かかる摩耗対策のためのコストを要せず、設備コストを削減することができる。さらに、従来のサイクロンにおいても、粉体を含むガスG1は、サイクロン本体内の外周部を下降旋回し、この下降旋回過程において遠心力によって粉体が内周面側に集まり、当該粉体と分離された清浄ガスはサイクロン本体内の中心部を反転上昇するものであった。しかしながら、従来のサイクロンにおいては、サイクロン本体の円錐部で内周面と中心部との距離が近くなり、粉体が中心側に近づいてくる構造であったため、粉体の一部が上昇する清浄ガスG2中に取り込まれ、結果、分級精度が低下していた。しかしながら、本形態の分級装置1は、円錐部を有しないため、粉体の一部が上昇する清浄ガスG2中に取り込まれることがなく、分級精度の低下が防止される。
さらに、本形態の分級装置1は、分級室11の底面11b上に、分級室11内の粉体を含むガスG1に旋回力を及ぼす旋回手段30が備えられている、との特徴を有する。この点、従来のサイクロンにおいては、サイクロン本体内に接線流入する粉体を含むガスG1の流入力によって、サイクロン本体内のガスが旋回する原理が採用されていた。しかしながら、サイクロン本体の内周面の真円度や粗さに起因して気流剥離が生じたり、粉体が内周面と接触したりすることなどによって、当該旋回流には乱れが生じていた。そして、この旋回流の乱れによって、粉体の一部(特に、微粒子。)が中心部側に移動し、上昇する清浄ガスG2中に取り込まれ、分級精度が低下する原因となっていた。しかしながら、本形態の分級装置1においては、旋回手段30によって分級室11内のガスG1に旋回力を及ぼすため、粉体を含むガスG1の旋回が安定し、粉体の一部が上昇する清浄ガスG2中に取り込まれるということがなくなり、分級精度の低下が防止される。また、本形態の分級装置1のように、旋回手段30が備わると、分級室11内における粉体を含むガスG1の旋回速度を、入口管21からの流入速度に依存させず、旋回手段30によって制御することができるようになるため、この旋回速度を任意の所定の値に、例えば、15〜30m/sに制御することができる。結果、分級精度を安定化させることができ、また、例えば、旋回速度を変更することによって、分級点等を任意の値に変更することができる。
一方、本形態の分級装置1においては、分級室11の底面11bが、中心部に向かって上方に突出する円錐台状とされている。また、旋回手段30は、当該円錐台状部31の頂面中心部を貫き、分級室11の軸Xと同軸とされた回転軸32と、この回転軸32を軸として回転する回転羽根33と、円錐台状部32内に納められて、つまり分級室11外に配置されて、回転軸32に回転力を与える駆動源たるモーター34と、で主に構成されている。この点、分級室11の底面11bは、例えば、平面状とすることもできるが、本形態のように中心部に向かって上方に突出する円錐台状とすると、清浄ガスG2の反転上昇を円滑に誘導することができ、よりいっそう分級精度が向上する。また、通常のサイクロンにおいては、粉体の噛み込み等の問題から、駆動部の存在を嫌う傾向にある。しかしながら、本形態の分級装置1においては、旋回手段30の回転軸32が分級室11の中心部に位置し、当該中心部は粉体を含まない清浄ガスG2が存在する領域であるため、粉体の噛み込み等の問題がほとんど生じない。しかも、本形態においては、底面11aが円錐台状とされ、この円錐台状部31の頂面に回転軸32が位置するように設計されており、反転上昇する清浄ガスG2が円錐台状部31の円錐面(テーパー面)に沿って流れ、その後、上方へ上昇してしまい、回転軸32近傍(頂面に沿った部位)を流れない設計とされているため、よりいっそう粉体の噛み込み等の問題が生じない構成とされている。
本形態の分級装置1においては、円錐台状部31の円錐面の立ち上がり角θを、どの程度とするかが、特に限定されない。ただし、以上のように、清浄ガスG2を出口管22に向かって円滑に誘導し、また、回転軸32への粉体の噛み込みを防止するという観点からは、立ち上がり角θを、例えば、30〜75°とするのが好ましく、45〜60°とするのがより好ましい。また、円錐台状部31の高さL2をどの程度とするかも、特に限定されないが、同様の観点からは、円錐台状部31の高さL2が、分級室11の高さL1の1/3〜1/6となるようにするのが好ましく、1/4〜1/5となるようにするのがより好ましい。
一方、本形態の分級装置1においては、分級室11の内周面11aに、つまりサイクロン本体10の周壁に、上下方向に延びる直線状のスリット40が形成され、このスリット40を通して分級室11内の外周部を旋回する粉体を含むガスG1が、接線方向に排出(接線排出)される構成とされている。この点、分級室11内における粉体を含むガスG1の旋回速度は、回転半径に比例するため、粉体が受ける遠心力や動圧は、内周面11a近傍で最大となる。したがって、密度や粒径の大きい粉体(粗粒子)ほど内周面11a側に集まり、中心部に向かうに従って粒子径の小さな粉体が集まる傾向にある。結果、内周面11a近傍における粗粒子の旋回流によって、微粒子の内周面11a近傍への移動が阻害され、内周面11aに到達できない状態となるのが通常である。このようなことから、従来のサイクロンにおいては、微粒子が反転上昇する清浄ガスG2に取り込まれ易く、分級精度が低下する原因となっていた。しかしながら、本形態の分級装置1においては、スリット40を通して粗粒子を含む旋回流が排出されるため、微粒子が内周面11aまで到達し、また、この微粒子も当該スリット40から排出されるため、上昇する清浄ガスG2に取り込まれることがなく、分級精度が飛躍的に向上する。また、このように粗粒子が早期に排出されると、旋回による摩耗が減少するため、分級室11の耐摩耗性が向上する。さらに、分級精度の向上は、例えば、出口管22の後流に備わる吸引ファンの摩耗防止につながるなどの副次的効果をも生み出す。加えて、従来のサイクロンのように、出口管22からガスの全量を排出するのではなく、本形態のように、一部をスリット40から排出するように構成すると、清浄ガスG2に取り込まれる粉体の量をよりいっそう減らすことができ、分級精度が一段と向上する。なお、このようにして本形態の分級装置1においては、従来のサイクロンにおけるような円錐部での重力下降が不要となっているため、円錐部が設けられておらず、上下方向の高さL1を、例えば、従来のサイクロンの5分の1程度に抑えることができる。
本形態において、スリット40から排出されるガスG1の流量(排出量)は、特に限定されるものではないが、入口管21から流入するガスの流量(流入量)の5〜10%となるように構成されているのが好ましく、7〜10%となるように構成されているのがより好ましい。ガスG1の排出量を10%以下に抑えることにより、例えば、スリット40から排出されたガスG1中の粉体を、バグフィルターやサイクロン等の集塵・除塵装置を利用して回収する場合において、当該回収コストを大幅に削減することができる。また、特に、サイクロンを利用して回収する場合は、処理風量が少ないため、サイクロン本体の径を小さくすることができ、分級精度に優れる。
なお、スリット40からのガスG1の排出量は、清浄ガスG2とともに出口管22から排出される粉体(通常、微粒子。)が存在しなくなる範囲で、できる限り減らすのが好ましく、したがって、分級室11内におけるガスG1の旋回速度、つまり回転羽根33の回転速度にも依存する。一般には、回転羽根33の回転速度が速くなると、前述分級効率Hの式1において、入口流体速度uが速くなるのと同様に、分級効率が向上するため、スリット40からのガスG1の排出量を減らすことができる。
本形態の分級装置1において、スリット40は、上端縁40aが、入口管21の開口21aの下端縁と同じ上下位置か(図示例)、下方に位置するように形成するのが好ましい。この点、入口管21の開口21a近傍では、分級室11内を旋回する粉体を含むガスG1と、当該入口管21から流入する粉体を含むガスG1とが合流するため、乱流が生じる。したがって、粉体を含むガスG1の旋回が安定化しており、中心部側に粉体が確実に存在しない状態となった後、つまり、入口管21の開口21aの下端縁と同じ上下位置か、下方において、粉体を含むガスG1がスリット40から排出されるように構成するのが好ましい。なお、スリット40の下端縁の位置は、特に限定されず、図示例では、分級室11の下端縁、つまり底面11bに達する位置とされている。
一方、スリット40の数は、少ない方が好ましく、図示例のように1本とするのが最適である。スリット40の数を多くすると、分級室11の内周面11aに近い粉体、つまり粗粒子のみがスリット40から排出され、微粒子が排出されなくなるため、分級精度が十分に向上しなくなるおそれがある。もちろん、個々のスリット40から排出されるガスG1の排出量を多くすれば、かかる問題は解決されるが、それではスリット40から排出されるガスG1の総排出量も多くなり、排出されたガスG1の処理負荷が増すことになる。
本形態においては、スリット40から排出された粉体を含むガスG1が、分級室11に対して接線方向に延びる断面長方形状の連通路51内を通して、回収手段50に、図示例では小型の回収サイクロンに送られる。この点、従来のサイクロンにおけるように、粉体を重力下降させ、装置底部に貯留する形態によると、貯留された粉体を所望の場所へ搬送する場合、ロータリーバルブやテーブルフィーダー等によって圧送管内に切り出し、ブロワからの圧縮エア等によって当該圧送管内を圧送する必要があり、装置コストが嵩むとの問題が存在する。しかしながら、本形態のように連通路51が接線方向に設けられていると、粉体を含むガスG1が接線方向に排出され、そのまま任意の場所に搬送することもできるため、装置コストが嵩むとの問題が生じない。
一方、本形態において、回収手段50は、連通路51と連続する第1の筒状部52と、この第1の筒状部52の下側において連続する円錐部53と、この円錐部53の下側において連続する第1の筒状部より小径の第2の筒状部54と、を主に有する。スリット40から排出された粉体を含むガスG1は、第1の筒状部52内において下降旋回し、円錐部53において旋回速度を速められ、第2の筒状部54を通して、通常は第2の筒状部54と連通するダクト、配管等を通して、任意の場所に搬送される。
ただし、第2の筒状部54から搬送される粉体を含むガスG1は、小風量のフィルターや、小型サイクロン等の除塵手段を通して粉体回収し、更に入口管21を通して分級室11内に再流入させると好適である。この形態によると、除塵手段によって除塵されなかった小さな粒径の粉体(微粒子)が再度分級装置1によって処理されることになるため、最終的には除塵され、分級精度が向上する。
本発明は、セメント、食品粉体等の粉体製品や、金属微粉、コークスなどの粉体を含むガスを分級する分級装置として適用可能である。
1…分級装置、10…サイクロン本体、11…分級室、11a…内周面、11b…底面、11c…天面、21…入口管、21a…開口、22…出口管、22a…下端縁、30…旋回手段、31…円錐台状部、32…回転軸、33…、回転羽根、34…モーター、40…スリット、50…回収手段、51…連通路、52…第1の筒状部、53…円錐部、54…第2の筒状部、G1…粉体を含むガス、G2…清浄ガス。

Claims (4)

  1. 円柱状の分級室と、この分級室内と連通する入口管及び出口管とを有し、
    粉体を含むガスが、前記入口管を通して前記分級室内に接線流入され、当該分級室内の外周部を下降旋回し、
    前記分級室内の中心部を上昇するガスが、前記出口管を通して排出される構成とされた分級装置であって、
    前記分級室の底面が閉じられ、
    この底面上に前記分級室内のガスに旋回力を及ぼす旋回手段が備えられ、
    前記分級室の内周面に上下方向に延びるスリットが形成され、このスリットを通して前記分級室内の外周部を旋回する粉体を含むガスが排出される構成とされた、
    ことを特徴とする分級装置。
  2. 前記スリットの上端縁が、前記入口管開口の下端縁と同じか、下方に位置し、
    前記スリットからのガス排出量が、前記入口管からのガス流入量の5〜10%となるように構成されている、
    請求項1記載の分級装置。
  3. 前記スリットから排出された粉体を含むガスの除塵手段が設けられ、
    この除塵手段を経たガスが、前記入口管を通して前記分級室内に再流入される構成とされている、
    請求項1又は請求項2記載の分級装置。
  4. 前記分級室の底面は、中心部に向かって上方に突出する円錐台状とされ、
    この円錐台状部の頂面上に、回転軸が前記分級室の軸と一致する回転羽根が備えられている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の分級装置。
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