JP2011061471A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置へ作用する重力加速度における、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分を検出する第1の検出手段と、撮像装置へ作用する重力加速度における、第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する第2の検出手段と、撮像装置へ作用する、第1の検出軸と平行でありかつ反対方向の第3の検出軸に沿った方向の第3の重力加速度成分を検出する第3の検出手段と、撮像装置へ作用する、第2の検出軸と平行でありかつ反対方向の第4の検出軸に沿った方向の第4の重力加速度成分を検出する第4の検出手段と、第1及び第3の重力加速度成分の差分値と、第2及び第4の重力加速度成分の差分値との少なくとも一方を用いることにより、撮像装置の傾き量を演算する演算手段とを備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、撮像装置に関する。
近年のデジタルカメラは、低価格化、小型化が進み、多様なユーザ層を開拓して急速な普及を遂げている。また、デジタルカメラの操作性向上及び差別化を図るために、デジタルカメラの傾きを検出する技術も開発されている。特許文献1には、デジタルカメラの傾きを検出することにより、撮影された画像を撮影後に補正可能とし、ユーザの操作性を向上する技術が開示されている。
特開2004−343476号公報 特開平9−166619号公報 特開平9−311140号公報
OMRON TECHNICS Vol.44 No.2 2004
特許文献1には、図10に示すような電子スチルカメラ100が開示されている。電子スチルカメラ100では、傾き検出センサ101が、撮像素子102の水平方向及び鉛直方向のそれぞれを基準軸として動作する1組のセンサにより構成される。具体的には、傾き検出センサ101は、重力加速度が検出可能な2軸加速度センサで構成される。図11は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用して作られるピエゾ抵抗型の2軸加速度センサの一例を示すものである。この2軸加速度センサは、4本の梁111A〜111Dにより支えられた錘112が、重力の影響により移動することにより、4本の梁に歪みが生じ各梁の抵抗値が変化する。より具体的には、各梁の長さが伸縮すると共に各梁の断面積が変化することにより各梁の抵抗値が変化する。その結果、2軸加速度センサでは、X軸及びY軸の各梁にかかる重力の大きさに応じて、それぞれ、水平軸に対するX軸及びY軸の傾きが検出される。図12は、この2軸加速度センサを反時計方向に回転させた時に得られるX軸の出力例を示したものである。回転角度が0(deg)及び180(deg)のとき、X軸の出力は0(V)になる。回転角度が90(deg)のとき、1(g;重力加速度の単位)の重力に対応してX軸の出力は最大値=1(V)になる。回転角度が270(deg)のとき、−1(g)の重力に対応してX軸の出力は最小値=−1(V)になる。図12に示されるように、X軸の出力は、概して、重力に対する正弦波関数で与えられる。Y軸の出力は、図示しないが、X軸の出力に対して90(deg)位相の異なる正弦波関数として与えられる。
しかしながら、このピエゾ抵抗型の2軸加速度センサでは、X軸及びY軸の梁の断面積や、梁に対する錘の位置が必ずしも対照的にならない。そのため、2軸加速度センサは、その出力感度が固体ごとにばらつくことにより、図12の破線Aに示すように、X軸及びY軸の各軸の出力に構造上±5%程度の感度ばらつきによる誤差が発生する。更に、2軸加速度センサは、周囲温度の変化により、図12の破線Bに示すように、X軸及びY軸の各軸の出力にオフセットが発生して±1(mg/℃)程度のオフセット誤差が発生する。更には、X軸及びY軸の各軸の出力に、これらの感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とが同時に発生することもある。これらより、特許文献1に開示された電子スチルカメラでは、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて2軸加速度センサの各軸に対する感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差のそれぞれを低減するよう予め調整する必要がある。この結果、特許文献1に開示された電子スチルカメラでは、その製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整に多くの工数が必要となる。また、特許文献2に記載された半導体加速度センサに用いられるブリッジ回路では、各補償用抵抗をトリミングして温度補償を行うこととされている。この半導体加速度センサでは、ブリッジ回路における補償用抵抗毎に個別のトリミングが必要になるので、その製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整に多くの工数が必要となる。さらに、特許文献3に記載された制御ユニット3では、出力信号処理回路に加速度センサが取り付けられた状態で、指定温度範囲内にある複数の測定ポイントでの温度特性を計測しそのデータを記録することとされている。この制御ユニットでは、複数の測定ポイント毎に温度特性を計測しそのデータを記録することが必要になるので、その製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整に多くの工数が必要となる。
本発明の目的は、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することにある。
本発明の1つの側面に係る撮像装置は、被写体を撮像する撮像装置であって、前記撮像装置へ作用する重力加速度における、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分を検出する第1の検出手段と、前記撮像装置へ作用する重力加速度における、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する第2の検出手段と、前記撮像装置へ作用する、前記第1の検出軸と平行でありかつ反対方向の第3の検出軸に沿った方向の第3の重力加速度成分を検出する第3の検出手段と、前記撮像装置へ作用する、前記第2の検出軸と平行でありかつ反対方向の第4の検出軸に沿った方向の第4の重力加速度成分を検出する第4の検出手段と、前記第1の重力加速度成分及び前記第3の重力加速度成分の差分値と、前記第2の重力加速度成分及び前記第4の重力加速度成分の差分値との少なくとも一方を用いることにより、前記撮像装置の傾き量を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することができる。
実施形態に係る撮像装置の外観構成例を示す図。 本発明が適用された撮像装置のブロック図。 撮像素子と2軸加速度センサとの配置関係を示す図。 代表的な2軸加速度センサの出力感度特性。 ピエゾ抵抗型2軸加速度センサの例。 実施形態における2軸加速度センサの出力と姿勢との関係を示す図。 実施形態における2軸加速度センサの出力と姿勢との関係を示す図。 実施形態におけるフローチャート 変形例における4軸加速度センサの構成を示す図。 背景技術を説明するための図。 背景技術を説明するための図。 背景技術を説明するための図。
本発明の実施形態に係る撮像装置1の外観構成について、図1を用いて説明する。
撮像装置1は、静止画及び/又は動画を撮影可能な装置であり、例えばデジタル一眼レフカメラを含む。より詳細には、撮像装置1は、静止画及び/又は動画の撮影時に、撮像装置1の基準軸に対する傾き量を検出する。その検出された傾き量は、撮像装置1に設けられた表示部(例えば液晶ディスプレイ)5に表示される。ユーザは、表示部5に表示された傾き量に応じた姿勢で、撮像装置1(例えば撮像装置1)を構えることが可能となる。これにより、撮影時におけるユーザの意図しない画像の傾きを低減することが可能となる。
より具体的には、図1に示すように、撮像装置1では、その上面にモードダイヤル2及びシャッターボタン3が配されている。モードダイヤル2には、例えば、撮像モードを指定するための指示が入力される。シャッターボタン3には、例えば、撮像を実行するための指示が入力される。撮像装置1では、その背面における上部及び下部にそれぞれ光学ファインダー4及び表示部5が配されている。光学ファインダー4は、(撮像装置1の前面に配された)レンズ(図示せず)を通して入射した被写体の像を光学的に観察可能に構成されている。表示部5には、例えば、レンズにより撮像素子10の画素配列PA(図3参照)に形成された被写体の像に応じた画像が表示される。なお、本願発明においては光学ファインダ4を用いたが、光学ファインダの代わりに電子ファインダを用い、撮像素子10上に形成された被写体の像や表示部5に表示した画像を観察できるような構造でもよい。撮像装置1では、破線で示すように、その内部に第1の加速度センサ6及び第2の加速度センサ7が配されている。第1の加速度センサ6及び第2の加速度センサ7は、ともに、基準軸(すなわち、水平軸)に対する撮像装置1の傾斜角度(傾き量)を検出するために用いられる。第1の加速度センサ6の出力と第2の加速度センサ7の出力とは、撮像装置1を水平又は鉛直に構えるための指標とされる。
次に、本発明の実施形態に係る撮像装置1の概略構成について、図2を用いて説明する。撮像装置1は、光学系(図示せず)、撮像素子10、A/D変換部11、画像信号処理部12、第1の記憶部16、制御部17、記録媒体I/F部14、表示部5、第2の記憶部18、第1の加速度センサ6、及び第2の加速度センサ7を備える。光学系は、主として、シャッター、レンズ及び絞りを備える。シャッターは、光路(光軸)上においてレンズの手前に設けられ、露出を制御する。レンズは、入射した光を屈折させて、撮像素子10の画素配列(撮像面)PAに被写体の像を形成する。絞りは、光路上においてレンズと撮像素子10との間に設けられ、レンズを通過後に撮像素子10へ導かれる光の量を調節する。撮像素子10は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)センサである。この撮像素子10は、画素配列PAに形成された被写体の像を画像信号に変換し、その画像信号を画素配列PAから読み出して出力する。なお画素配列PAでは、光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向DR1及び第2の方向DR2に配列されている(図3参照)。撮像素子10は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)センサを含む。A/D変換部11は、撮像素子10から出力された画像信号(アナログ信号)を量子化して画像信号(デジタル信号)へ変換する。撮像素子10及びA/D変換部11は、これらの露光動作を行う。
画像信号処理部12は、A/D変換部11から出力された画像信号(デジタル信号)に各種の補正等の演算処理を行い、画像データを生成する。例えば、画像信号処理部12は、量子化された画像信号中のノイズ成分を軽減したり、量子化された画像信号のホワイトバランスを調整したりするなど、様々な処理を施すことにより、量子化された画像信号から画像データを生成する。画像信号処理部12は、これらの現像動作を行う。画像信号処理部12は、例えば、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)を含む。この画像データは、データバス13を介して、第1の記憶部16、制御部17、記録媒体I/F部14、及び表示部5などへ供給される。第1の記憶部16は、例えばRAM(Random Access Memory)を含み、画像信号処理部12から出力された画像データを記憶する。本実施形態においては、第1の記憶部16は、画像データを撮像装置1で高速に処理をするためのバッファメモリとして機能する。第1の記憶部16は、データバス13を介して、画像信号処理部12、記録媒体I/F部14、制御部17や表示部5に接続されている。
入力部4は、図1のモードダイヤル2及びシャッターボタン3を含み、ユーザからの指示を受け付けて制御部17へ供給する。モードダイヤル2が撮影モードに設定された状態でシャッターボタン3が半押しされることにより撮影準備動作の指示(第1の指示)を受け付け、シャッターボタン3が全押しされることにより撮影開始の指示(第2の指示)を受け付ける。また、入力部4は、モードダイヤル2が再生モードに設定された状態で、後述の外部記録媒体15に記録された画像データを再生するための再生指示を受け付ける。
制御部17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含み、撮像装置1における各部を全体的に制御する。また制御部17は、決定部17aを含む。例えば、制御部17は、シャッターボタン3が半押しされることにより撮影準備動作の指示を受け、露出制御、焦点調節制御、及びホワイトバランス制御などの撮影前に行う所定の制御動作を行うよう各部を制御する。また制御部17は、シャッターボタン3が全押しされることにより撮影開始の指示を受け、撮像素子10及びA/D変換部11に露光動作を行わせ、その露光された画像信号に対して画像信号処理部12に現像動作を行わせて撮影動作を行うよう各部を制御するる。さらに、制御部17は、撮影動作によって現像された画像データに対して、記録媒体I/F部14に外部記録媒体15への記録動作を行わせる。また、制御部17は、再生指示を受けて、記録媒体I/F部14経由で外部記録媒体15にアクセスし、外部記録媒体15に記録された画像データを読み出して表示部5へ供給する。制御部17は、記録媒体I/F部14には、外部記録媒体15が着脱可能に接続される。
記録媒体I/F部14は、画像信号処理部12から出力された画像データを受けて、その画像データを記録用の圧縮画像データに変換して外部記録媒体15に記録する記録動作を行う。外部記録媒体15は、例えば、メモリーカードを含むが、必ずしも着脱可能な外部メモリである必要は無く、撮像装置1に内蔵されたメモリであっても良い。表示部5は、画像信号処理部12から供給された画像データを表示用の画像信号に変換して、その表示用の画像信号に応じた画像(スルー画像)を表示する。あるいは、表示部5は、記録媒体I/F部14経由で外部記録媒体15から読み出された画像データを表示用の画像信号に変換して、その表示用の画像信号に応じた画像(再生画像)を表示する。また、表示部5は、撮像装置1の各種設定情報や後述の傾き状態の情報の表示などにも使用される。第2の記憶部18は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。第2の記憶部18は、撮像時の設定データを電源OFF状態でも記憶可能な不揮発性メモリである。第2の記憶部18は、撮像装置1に固有なデータを記憶したり、加速度センサ6の特性を記憶したりすることにも用いられる。
加速度センサ6は、本実施形態においては2方向の加速度を検出可能な2軸加速度センサであり、撮像装置1へ作用する重力の方向、すなわち基準軸(すなわち、水平軸)に対する撮像装置1の傾斜角度(傾き量)を検出して制御部17へ出力する。制御部17の決定部17aは、加速度センサ6により検出された情報に基づいて、後述のようにして、撮像装置1の傾き量を決定し、その決定した情報を傾き情報として表示部5へ供給する。これにより、表示部5は、撮像装置1の傾き状態を示す傾き情報を表示する。その結果、撮像装置1により撮影時における画像の傾き状態をユーザに的確に知らせることを可能とし、より高品質な撮像が可能となる。なお、表示するのは表示部5に限定されず、例えば光学ファインダ4の代わりに電子ファインダを用いて、ファインダに撮像装置1の傾き状態を示す傾き情報を表示しても同様の効果が得られる。
次に、本実施形態における第1の加速度センサ6及び第2の加速度センサ7に関して詳述する。図3は、撮像装置1に内蔵されている撮像素子10、第1の加速度センサ6、及び第2の加速度センサ7の配置関係の一例を示すものである。第1の加速度センサ6は、図3に示すように、撮像装置1へ作用する重力加速度(ベクトル)における互いに交差する(例えば直交する)X1軸及びY1軸に沿った方向の成分を、それぞれ、X1軸出力及びY1軸出力として検出可能なものである。X1軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるX1軸(第1の検出軸)に沿った方向の成分(第1の重力加速度成分)の大きさである。Y1軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるY1軸(第2の検出軸)に沿った方向の成分(第2の重力加速度成分)の大きさである。第2の加速度センサ7は、図3に示すように、撮像装置1へ作用する重力加速度(ベクトル)における互いに交差する(例えば直交する)X2軸及びY2軸に沿った方向の成分を、それぞれ、X2軸出力及びY2軸出力として検出可能なものである。X2軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるX2軸(第3の検出軸)に沿った方向の成分(第3の重力加速度成分)の大きさである。Y2軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるY2軸(第4の検出軸)に沿った方向のベクトル成分(第4の重力加速度成分)の大きさである。図3には、撮像素子10の画素配列PAにおける第1の方向DR1が水平軸に沿っており、画素配列PAにおける第2の方向DR2が鉛直軸に沿っているような姿勢で、撮像装置1が構えられた状態(これを横位置とする)が示されている。
図3に示すように、第1の加速度センサ6のX1軸(第1の検出軸)は、第2の加速度センサ7のX2軸(第3の検出軸)と平行であり、180°の角度をなすように反対方向を向いている。第1の加速度センサ6のY1軸(第2の検出軸)は、第2の加速度センサ7のY2軸(第4の検出軸)と平行であり、180°の角度をなすように反対方向を向いている。すなわち、第1の加速度センサ6と第2の加速度センサ7とは、略同等の誤差特性を有しているとともに、撮像装置1の背面から前面へ向かう方向を軸として互いに180°の角度で回転した向きをなすように設けられている。なお、第1の加速度センサ6と第2の加速度センサ7とは、略同等の(誤差特性を含む)出力特性を有していてもよい。ここで、第1の加速度センサ6のX1軸出力は重力に対する正接関数として与えられる。
X1軸出力=α1×sinΘ1+β1・・・数式1
数式1において、Θ1は、X1軸と水平軸との角度であり、α1は、加速度センサの感度誤差であり、β1は、加速度センサのオフセット誤差である。同様に、第1の加速度センサ6のY1軸出力も重力に対する正接関数として与えられる。
Y1軸出力=α2×sinΘ2+β2・・・数式2
数式2において、Θ2は、Y1軸と水平軸との角度であり、α2は、加速度センサの感度誤差であり、β2は、加速度センサのオフセット誤差である。また、第2の加速度センサ7のX2軸出力は、重力に対する正接関数として与えられる。
X2軸出力=α1×sinΘ3+β1
=−α1×sinΘ1+β1・・・数式3
数式3において、Θ3は、X2軸と水平軸との角度であり、Θ3=Θ1+180°としている。同様に、第2の加速度センサ7のY2軸出力も重力に対する正接関数として与えられる。
Y2軸出力=α2×sinΘ4+β2
=−α2×sinΘ2+β2・・・数式4
数式4において、Θ4は、Y2軸と水平軸との角度であり、Θ4=Θ2+180°としている。
図4の実線Aは、第1の加速度センサ6の出力感度が、1(g)の重力加速度で1(V)の出力を生じるものとした場合の代表的な出力特性を示すグラフである。図3に示す状態では、第1の加速度センサ6のX1軸にはsin0°(g)の重力加速度が作用するため、約0.0(V)の出力が得られる。更に第1の加速度センサ6及び撮像素子10を反時計方向に90(deg)回転させた時、X1軸にはsin90°(g)の重力加速度が作用するため、約1.0(V)の出力が得られる。このようにして、第1の加速度センサ6及び撮像素子10が、水平軸に対してなす角度に応じて、−1.0(V)〜1.0(V)の出力がX1軸出力として得られる。同様に、図4の実線Bは、第2の加速度センサ7の出力感度が、1(g)の重力加速度で1(V)の出力を生じるものとした場合の代表的な出力特性を示すグラフである。図3に示す状態では、第2の加速度センサ7のX2軸には−sin0°(g)の重力加速度が作用するため、約0.0(V)の出力が得られる。更に第2の加速度センサ7及び撮像素子10を反時計方向に90(deg)回転させた時、X2軸には−sin90°(g)の重力加速度が作用するため、約−1.0(V)の出力が得られる。このようにして、第2の加速度センサ7及び撮像素子10が、水平軸に対してなす角度に応じて、−1.0(V)〜1.0(V)の出力がX2軸出力として得られる。つまり、第2の加速度センサ7のX2軸出力は、第1の加速度センサ6のX1軸出力と逆極性で出力される。同様に、第2の加速度センサ7のY2軸出力は、第1の加速度センサ6のY1軸出力と逆極性で出力される。
図5は、本実施形態における2軸加速度センサに適用可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用して作られるピエゾ抵抗型2軸加速度センサの一例を示すものである(非特許文献1参照)。第1の加速度センサ6では、4本の梁20A6〜20D6により支えられた錘216が、重力の影響により移動することにより、4本の梁に歪みが生じ各梁20A6〜20D6の抵抗値が変化する。具体的には、各梁20A6〜20D6の長さが伸縮すると共に各梁20A6〜20D6の断面積が変化することにより各梁20A6〜20D6の抵抗値が変化する。その結果、第1の加速度センサ6のX1軸及びY1軸の梁にかかる重力の大きさに応じて、水平軸に対する傾きを示す信号が出力される。より具体的には、X1軸(第1の検出軸)に沿って延びた梁20B6及び20D6(第1の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力におけるX1軸に沿った方向のX1軸出力(第1の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。Y1軸(第2の検出軸)に沿って延びた梁20A6及び20C6(第2の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力におけるY1軸に沿った方向のY1軸出力(第2の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。
同様に、第2の加速度センサ7では、4本の梁20A7〜20D7により支えられた錘217が、重力の影響により移動することにより、4本の梁に歪みが生じ各梁20A7〜20D7の抵抗値が変化する。具体的には、各梁20A7〜20D7の長さが伸縮すると共に各梁20A7〜20D7の断面積が変化することにより各梁20A7〜20D7の抵抗値が変化する。その結果、第2の加速度センサ7のX2軸及びY2軸の梁にかかる重力の大きさに応じて、水平軸に対する傾きを示す信号が出力される。より具体的には、X2軸(第3の検出軸)に沿って延びた梁20B7及び20D7(第3の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力におけるX2軸に沿った方向のX2軸出力(第3の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。梁20B7及び20D7(第3の検出手段)は、梁20B6及び20D6(第1の検出手段)と等しい誤差特性を有している(図1、3、数式1、3参照)。Y2軸(第4の検出軸)に沿って延びた梁20A7及び20C7(第4の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力におけるY2軸に沿った方向のY2軸出力(第4の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。梁20A7及び20C7(第4の検出手段)は、梁20A6及び20C6(第2の検出手段)と等しい誤差特性を有している(図1、3、数式2、4参照)。
決定部17aは、X1軸出力(第1の重力加速度成分)及びX2軸出力(第3の重力加速度成分)の差分値と、Y1軸出力(第2の重力加速度成分)及びY2軸出力(第4の重力加速度成分)の差分値との少なくとも一方を用いて撮像装置1の傾き量を決定する。このことにより、後述のようにして、決定部17aは、その決定した情報を傾き情報とする。ここで、ピエゾ抵抗型の第1の加速度センサ6では、X1軸及びY1軸の梁の断面積や、各梁に対する錘の位置が必ずしも対照的にならない。そのために出力感度が固体ごとにバラツキ、構造上±5%程度の誤差が発生する。更には、周囲温度の変化により出力にオフセットが発生し、そのオフセット誤差は±1(mg/℃)程度のばらつきがある。その結果、第1の加速度センサ6のX1軸出力(又はY1軸出力)には、出力感度のばらつきによる誤差が発生したり(図12の破線A参照)、オフセット誤差が発生する(図12の破線B参照)。更には、これら感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とが同時に発生することもある。同様に、ピエゾ抵抗型の第2の加速度センサ7では、X2軸及びY2軸の梁の断面積や、各梁に対する錘の位置が必ずしも対照的にならない。そのために出力感度が固体ごとにばらつき、構造上±5%程度の誤差が発生する。更には、周囲温度の変化により出力にオフセットが発生し、そのオフセット誤差は±1(mg/℃)程度のばらつきがある。その結果、第2の加速度センサ7のX2軸出力(又はY2軸出力)には、出力感度のばらつきによる誤差が発生したり(図12の破線A参照)、オフセット誤差が発生する(図12の破線B参照)。更には、これら感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とが同時に発生することもある。
しかし、上記のように、制御部17の決定部17aが互いに誤差特性の等しいX1軸出力及びX2軸出力の差分値を用いることにより撮像装置1の傾き量を決定するので、後述のように、傾き量を求める際にオフセット誤差を相殺できる。あるいは、制御部17の決定部17aが互いに誤差特性の等しいY1軸出力及びY2軸出力の差分値を用いるので、後述のように、傾き量を求める際にオフセット誤差を相殺できる。そのため、本実施形態における撮像装置1は、オフセット誤差についての第1の加速度センサ6及び第2の加速度センサ7のそれぞれに対する校正データを、第2の記憶部18に記憶しておく必要がない。出力感度誤差(感度ばらつきによる誤差)についての第1の加速度センサ6及び第2の加速度センサ7のそれぞれに対する校正データを、第2の記憶部18に記憶しておけば十分である。
次に、本実施形態における加速度センサ6を用いた傾き量の検出に関して、図6及び図7を用いて詳述する。図6は、撮像装置1を反時計回りに360(deg)回転させた時の加速度センサの出力関係を示すものである。撮像装置1を略水平に構えた時の姿勢を第1の姿勢とし、撮像装置1の背面から前面へ向かう方向を軸として反時計回りに90(deg)回転させた毎の姿勢を、各々第2の姿勢、第3の姿勢、第4の姿勢として説明する。例えば、図6における第1の加速度センサ6のX1軸出力が、X1軸の水平軸に対する回転角度Θ=−15〜15°の領域PR1にあるとき、撮像装置1が第1の姿勢にあるとする。図6における第1の加速度センサ6のX1軸出力が、X1軸の水平軸に対する回転角度Θ=15〜165°の領域PR2にあるとき、撮像装置1が第2の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX1軸出力が、X1軸の水平軸に対する回転角度Θ=165〜195°の領域PR3にあるとき、撮像装置1が第3の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX1軸出力が、X1軸の水平軸に対する回転角度Θ=195〜345°の領域PR4にあるとき、撮像装置1が第4の姿勢にあるとする。図7は、傾き検出処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように第1の加速度センサ6のX1軸及びY1軸がそれぞれ画素配列PAの第1の方向DR1及び第2の方向DR2に沿っている場合を考える。この場合、第1の加速度センサ6のX1軸出力は、数式1で与えられ、第2の加速度センサ7のX2軸出力は、数式3で与えられる。ここで、第1の加速度センサ6のX1軸出力と第2の加速度センサ7のX2軸出力との差分値である「X軸出力」を求めると、
X軸出力=X1軸出力−X2軸出力
=α1×sinΘ1+β1−(−α1×sinΘ1+β1)
=2×α1×sinΘ1・・・数式5
となる。X1軸と水平軸との角度Θ1は、数式5を変形して、
Θ1=sin−1((X軸出力)/(2×α1))・・・数式6
となる。
数式6から、オフセット誤差β1を相殺できるので、オフセット誤差β1を用いることなく、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α1を用いることで、X軸出力による傾き量を検出できることが分かる。また、数式1又は数式3と数式5とを比較することにより、X軸出力は、その感度が、X1軸出力やX2軸出力に比べて約2倍であることが分かる。すなわち、X軸出力を用いてΘ1を求めることにより、X1軸出力又はX2軸出力を用いてΘ1を求めた場合に比べて、X1軸と水平軸との角度Θ1を求める際における精度を向上できる。
そこで、制御部17における決定部17aは、第2の記憶部18にアクセスして、出力感度誤差α1を第2の記憶部18から受ける(S1)。そして、決定部17aは、第1の加速度センサ6のX1軸出力を第1の加速度センサ6の梁20B6及び20D6(第1の検出手段)から受ける。決定部17aは、第2の加速度センサ7のX2軸出力を第2の加速度センサ7の梁20A6及び20C6(第2の検出手段)から受ける。決定部17aは、X1軸出力とX2軸出力との差分をとることにより両者の差分値であるX軸出力を求める。そして、決定部17aは、出力感度誤差α1、及びX軸出力を数式6に代入して0〜360°の範囲で2つのΘ1の値を求める。決定部17aは、求めた2つのΘ1の値を、基準軸(水平軸)に対する第1の加速度センサ6のX1軸の傾き量(傾き量)の候補とする(S2)。この段階では、2つのΘ1の値のいずれが傾き量であるのか特定されていない。ここで、X軸出力により求められた2つのΘ1の値のうち絶対値の小さい方の角度を(X軸出力による)検出角度とし、X1軸が水平軸となす角度を回転角度とした場合における検出角度と回転角度との関係を図7の実線Xに示す。
また、第1の加速度センサ6のY1軸出力は、数式2で与えられ、第2の加速度センサ7のY2軸出力は、数式4で与えられる。ここで、第1の加速度センサ6のY1軸出力と第2の加速度センサ7のY2軸出力との差分値である「Y軸出力」を求めると、
Y軸出力=Y1軸出力−Y2軸出力
=α2×sinΘ2+β2−(−α2×sinΘ2+β2)
=2×α2×sinΘ2・・・数式7
となる。Y1軸と水平軸との角度Θ2は、数式7を変形して、
Θ2=sin−1((Y軸出力)/(2×α2))・・・数式8
となる。
数式8から、オフセット誤差β2を相殺できるので、オフセット誤差β2を用いることなく、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α2を用いることで、Y軸出力による傾き量を検出できることが分かる。また、数式2又は数式4と数式7とを比較することにより、Y軸出力は、その感度が、Y1軸出力やY2軸出力に比べて約2倍であることが分かる。すなわち、Y軸出力を用いてΘ2を求めることにより、Y1軸出力又はY2軸出力を用いてΘ2を求めた場合に比べて、Y1軸と水平軸との角度Θ2を求める際における精度を向上できる。
そこで、制御部17における決定部17aは、第2の記憶部18にアクセスして、出力感度誤差α2を第2の記憶部18から受ける(S1)。そして、決定部17aは、第1の加速度センサ6のY1軸出力を第1の加速度センサ6の梁20A6及び20C6(第2の検出手段)から受ける。決定部17aは、第2の加速度センサ7のY2軸出力を第2の加速度センサ7の梁20A7及び20C7(第4の検出手段)から受ける。決定部17aは、Y1軸出力とY2軸出力との差分をとることにより両者の差分値であるY軸出力を求める。そして、決定部17aは、出力感度誤差α2、及びY軸出力を数式8に代入して0〜360°の範囲で2つのΘ2の値を求める。決定部17aは、求めた2つのΘ2の値を、基準軸(水平軸)に対する第1の加速度センサ6のY1軸の傾き量(傾き量)の候補とする(S2)。この段階では、2つのΘ2の値のいずれが傾き量であるのか特定されていない。ここで、Y軸出力により求められた2つのΘ2の値のうち絶対値の小さい方の角度を(Y軸出力による)検出角度とし、Y1軸が水平軸となす角度を回転角度とした場合における検出角度と回転角度との関係を図7の実線Yに示す。
図7では、図6と同様に、X軸出力が領域PR1,PR2,PR3,PR4にあるとき、それぞれ、撮像装置1が第1の姿勢、第2の姿勢、第3の姿勢、第4の姿勢にあるものとしている。このとき、図7の実線X及び実線Yに示すように、各々の姿勢に応じて、X軸出力による角度算出とY軸出力による角度算出とを切り替えることが、撮像装置1の傾き量の検出に適していることが分かる。具体的には、撮像装置1が第1の姿勢又は第3の姿勢にあるとき、X軸を中心軸として撮像装置1が回転すると、Y軸がZ軸方向への傾き成分の影響を受けて、Y軸出力による正確な角度検出が困難になる。
そこで、本実施形態では、撮像装置1が第1の姿勢又は第3の姿勢にあるとき、X軸出力を用いて撮像装置1の傾き量を検出する。なお、撮像装置1は、撮像装置1が第1の姿勢又は第3の姿勢にあるとき、X軸出力に加えて補足的に(X軸出力より小さい重みで)Y軸出力を用いて撮像装置1の傾き量を検出してもよい。同様に、撮像装置1が第2の姿勢又は第4の姿勢にあるとき、Y軸を中心軸として撮像装置1が回転すると、X軸がZ軸方向への傾き成分の影響を受けて、X軸出力による正確な角度検出が困難になる。そこで、本実施形態では、撮像装置1が第2の姿勢又は第4の姿勢にあるとき、Y軸出力を用いて撮像装置1の傾き量を検出する。なお、撮像装置1は、撮像装置1が第2の姿勢又は第4の姿勢にあるとき、Y軸出力に加えて補足的に(Y軸出力より小さい重みで)X軸出力を用いて撮像装置1の傾き量を検出してもよい。また、撮像装置1は、X軸及びY軸の両方がZ軸方向への傾き成分の影響を受けたと判断した場合、X軸出力とY軸出力とを同等の重みで用いて撮像装置1の傾き量を検出してもよい。
そこで、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1のうち絶対値の小さい方の角度である検出角度が閾値範囲(例えば、−15(deg)以上15(deg)以下の範囲)に収まっているかどうか判断する。決定部17aは、検出角度が閾値範囲に収まっていると判断する場合、撮像装置1が第1の姿勢又は第3の姿勢にあると判断して、処理をS4へ進める(S3)。決定部17aは、検出角度が閾値範囲に収まっていないと判断する場合、撮像装置1が第2の姿勢又は第4の姿勢にあると判断して、処理をS7へ進める(S3)。
図7に示すように、回転角度が0°である場合と180°である場合とでX軸出力による検出角度がともに0°になる。すなわち、第1の姿勢と第3の姿勢とで、X軸出力により得られる検出角度が同じになる。つまり、X軸出力による検出角度を用いた姿勢判別が困難になる。一方、図7に示すように、Y軸出力による検出角度の波形は、X軸出力による検出角度の波形に対して90(deg)位相が異なっている。このため、Y軸出力による検出角度は、回転角度が0°である場合と180°である場合とで、極性(符号)が反転する。すなわち、第1の姿勢と第3の姿勢とで、Y軸出力により得られる検出角度は極性が反転する。そこで、決定部17aは、Y軸出力による検出角度が正である(0以上である)場合、処理をS5へ進め、Y軸出力による検出角度が負である(0未満である)場合、処理をS6へ進める(S4)。S5では、決定部17aが、撮像装置1が第1の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち小さい方、即ち0°に近いほうの値を、水平軸に対する第1の加速度センサ6のX1軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち小さい方、即ち0°に近いほうの値を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。S6では、決定部17aが、撮像装置1が第3の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち大きい方の値を、水平軸に対する第1の加速度センサ6のX1軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち大きい方の値を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。
また、図7に示すように、回転角度が90°である場合と270°である場合とでY軸出力による検出角度がともに0°になる。すなわち、第2の姿勢と第4の姿勢とで、Y軸出力により得られる検出角度が同じになる。つまり、Y軸出力による検出角度を用いた姿勢判別が困難になる。一方、図7に示すように、X軸出力による検出角度の波形は、Y軸出力による検出角度の波形に対して90(deg)位相が異なっている。このため、X軸出力による検出角度は、回転角度が90°である場合と270°である場合とで、極性(符号)が反転する。すなわち、第2の姿勢と第4の姿勢とで、X軸出力により得られる検出角度は極性が反転する。そこで、決定部17aは、X軸出力による検出角度が正である(0以上である)場合、処理をS8へ進め、X軸出力による検出角度が負である(0未満である)場合、処理をS9へ進める(S7)。S8では、決定部17aが、撮像装置1が第2の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ2の値のうち小さい方、即ち0°に近いほうの値を、水平軸に対する第1の加速度センサ6のY1軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、(S2で求めた2つのΘ2の値のうち小さい方、即ち0°に近いほうの値)−90°を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。S9では、決定部17aが、撮像装置1が第4の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ2の値のうち大きい方の値を、水平軸に対する第1の加速度センサ6のY1軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、(S2で求めた2つのΘ2の値のうち大きい方の値)−90°を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。
ここで、仮に、X1軸出力(第1の重力加速度成分)の値とX2軸出力(第3の重力加速度成分)の値とのいずれかを用いることによりX軸出力による検出角度を求める場合を考える。このとき、Y1軸出力(第2の重力加速度成分)の値とY2軸出力(第4の重力加速度成分)の値とのいずれかを用いることによりY軸出力による検出角度を求めるものとする。そして、X軸出力による検出角度とY軸出力による検出角度との少なくとも一方を用いることにより、基準軸に対する撮像装置1の傾き量を決定するものとする。この場合、2軸加速度センサは、その出力感度が固体ごとにばらつくことにより、X軸及びY軸の各軸の出力に構造上±5%程度の感度ばらつきによる誤差が発生する(図12の破線A参照)。更に、加速度センサは、周囲温度の変化により、X軸及びY軸の各軸の出力にオフセットが発生して±1(mg/℃)程度のオフセット誤差が発生する(図12の破線B参照)。更には、X軸及びY軸の各軸の出力に、これらの感度ばらつきによる誤差(出力感度誤差)とオフセット誤差とが同時に発生することもある。これらのことから、撮像装置1では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、加速度センサの各軸に対して出力感度誤差だけでなくオフセット誤差も低減するよう予め調整をしておく必要がある。この結果、撮像装置1では、その製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整に多くの工数が必要となる。
それに対して、本実施形態によれば、互いに誤差特性が等しく向きが反対である2つの検出手段からそれぞれ出力されたX1軸出力(第1の重力加速度成分)とX2軸出力(第3の重力加速度成分)との差分をとることにより、両者の差分値であるX軸出力を求める。これにより、X1軸出力及びX2軸出力のそれぞれに含まれるオフセット誤差β1を相殺でき、オフセット誤差β1が低減されたX軸出力を得ることができる。また、互いに誤差特性が等しく向きが反対である2つの検出手段からそれぞれ出力されたY1軸出力(第2の重力加速度成分)とY2軸出力(第4の重力加速度成分)との差分をとることにより、両者の差分値であるY軸出力を求める。これにより、Y1軸出力及びY2軸出力のそれぞれに含まれるオフセット誤差β2を相殺でき、オフセット誤差β2が低減されたY軸出力を得ることができる。そして、X軸出力とY軸出力との少なくとも一方を用いることにより、撮像装置1の傾き量を求める。すなわち、オフセット誤差β1を用いることなく、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α1を用いることで、X軸出力による傾き量を検出できる(数式6参照)。あるいは、オフセット誤差β2を用いることなく、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α2を用いることで、Y軸出力による傾き量を検出できる(数式8参照)。
これにより、本実施形態に係る撮像装置では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、2軸加速度センサの各軸に対して出力感度誤差を低減するよう予め調整をおけばよいことになる。言い換えると、本実施形態に係る撮像装置では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、2軸加速度センサの各軸に対するオフセット誤差を低減するような調整が不要になる。すなわち、本実施形態によれば、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することができる。また、X軸出力は、その感度が、X1軸出力やX2軸出力に比べて約2倍になる(数式1,3,5参照)。これにより、X軸出力を用いてΘ1を求めることにより、X1軸出力又はX2軸出力を用いてΘ1を求めた場合に比べて、X1軸と水平軸との角度Θ1を求める際における精度を向上できる。あるいは、Y軸出力は、その感度が、Y1軸出力やY2軸出力に比べて約2倍になる(数式2,4,8参照)。すなわち、Y軸出力を用いてΘ2を求めることにより、Y1軸出力又はY2軸出力を用いてΘ2を求めた場合に比べて、Y1軸と水平軸との角度Θ2を求める際における精度を向上できる。その結果、撮像装置1の傾き検出の精度を向上できる。
なお、本実施形態では2軸方向の加速度を測定する加速度センサを使用していたが、1軸方向の加速度センサを4つ使用して本実施形態に書かれている検出軸方向の加速度を検出させても良い。また、第1の加速度センサ6と第2の加速度センサ7とは、図9に示すように、1つの4軸加速度センサ32に含まれていても良い。ここで、シリコンウエハー30上には、多数の2軸加速度センサのチップ(31A,31B,31Cなど)が前述のMEMS技術を使って(同一のマスクパターンで)精度良く作りこまれる。しかしながら、同一のシリコンウエハー30から得られたチップであっても、そのシリコンウエハー30上における位置により精度が異なることがある。例えば、近くに位置する(例えば、隣接する)チップ31Aとチップ31Bとの相対的な特性差は十分に小さいが、離れた場所に作りこまれるチップ31Aとチップ31Cとの相対的な特性差は大きくなる場合がある。そこで、第1の加速度センサ6にすべきチップと第2の加速度センサ7にすべきチップとをシリコンウエハー30上における近くに位置する(例えば、隣接する)チップ31Aとチップ31Bとにする。そして、チップ31Aとチップ31Bとを互いに180(deg)回転させた状態で同一のボンディングフレーム33上に搭載することにより、1つの4軸加速度センサ32のパッケージとして実装する。4軸加速度センサ32から出力される信号は、チップ31AのX1軸出力及びY1軸出力と、チップ31BのX2軸出力及びY2軸出力とになる。4軸加速度センサ32を撮像装置1に適用することにより、より高精度な角度検出が可能となる。なお、4軸加速度センサ32は、X1軸出力とX2軸出力との差分をとることによりX軸出力を求める回路(チップ)と、Y1軸出力とY2軸出力との差分をとることによりY軸出力を求める回路(チップ)とをさらに含んでいても良い。

Claims (4)

  1. 被写体を撮像する撮像装置であって、
    前記撮像装置へ作用する重力加速度における、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分を検出する第1の検出手段と、
    前記撮像装置へ作用する重力加速度における、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する第2の検出手段と、
    前記撮像装置へ作用する、前記第1の検出軸と平行でありかつ反対方向の第3の検出軸に沿った方向の第3の重力加速度成分を検出する第3の検出手段と、
    前記撮像装置へ作用する、前記第2の検出軸と平行でありかつ反対方向の第4の検出軸に沿った方向の第4の重力加速度成分を検出する第4の検出手段と、
    前記第1の重力加速度成分及び前記第3の重力加速度成分の差分値と、前記第2の重力加速度成分及び前記第4の重力加速度成分の差分値との少なくとも一方を用いることにより、前記撮像装置の傾き量を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向及び第2の方向に配列された画素配列を有する撮像素子を備え、
    前記第1の検出軸及び前記第3の検出軸は、前記第1の方向もしくは前記第2の方向のいずれか一方と平行であり、
    前記第2の検出軸及び前記第3の検出軸は、前記第1の方向もしくは前記第2の方向のもう一方と平行である
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段とは、第1の加速度センサに含まれており、
    前記第3の検出手段と前記第4の検出手段とは、第2の加速度センサに含まれている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の加速度センサと前記第2の加速度センサとは、1つの加速度センサに含まれている
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
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