JP2011059345A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向及び第2の方向に配列された画素配列を有する撮像素子を備えた撮像装置であって、前記撮像装置へ作用する、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分と、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する加速度センサと、前記第1の検出軸によって測定された第1の重力加速度成分の大きさと、前記第2の検出軸によって測定された第2の重力加速度成分の極性とを検出することにより、前記撮像装置の傾きを演算する演算手段とを有し、前記加速度センサでは、前記第1の検出軸が前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差する方向に沿っており、かつ、前記第2の検出軸が、前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差し、前記第1の検出軸と異なる方向に沿っている。
【選択図】図7
【解決手段】撮像装置は、光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向及び第2の方向に配列された画素配列を有する撮像素子を備えた撮像装置であって、前記撮像装置へ作用する、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分と、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する加速度センサと、前記第1の検出軸によって測定された第1の重力加速度成分の大きさと、前記第2の検出軸によって測定された第2の重力加速度成分の極性とを検出することにより、前記撮像装置の傾きを演算する演算手段とを有し、前記加速度センサでは、前記第1の検出軸が前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差する方向に沿っており、かつ、前記第2の検出軸が、前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差し、前記第1の検出軸と異なる方向に沿っている。
【選択図】図7
Description
本発明は、撮像装置に関する。
近年のデジタルカメラは、低価格化、小型化が進み、多様なユーザ層を開拓して急速な普及を遂げている。また、デジタルカメラの操作性向上及び差別化を図るために、デジタルカメラの傾きを検出する技術も開発されている。特許文献1には、デジタルカメラの傾きを検出することにより、撮影された画像を撮影後に補正可能とし、ユーザの操作性を向上する技術が開示されている。
OMRON TECHNICS Vol.44 No.2 2004
特許文献1には、図10に示すような電子スチルカメラ100が開示されている。電子スチルカメラ100では、傾き検出センサ101が、撮像素子102の水平方向及び鉛直方向のそれぞれを基準軸として動作する1組のセンサにより構成される。具体的には、傾き検出センサ101は、重力加速度が検出可能な2軸加速度センサで構成される。図11は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用して作られるピエゾ抵抗型の2軸加速度センサの一例を示すものである。この2軸加速度センサは、4本の梁111A〜111Dにより支えられた錘112が、重力の影響により移動することにより、4本の梁に歪みが生じ各梁の抵抗値が変化する。より具体的には、各梁の長さが伸縮すると共に各梁の断面積が変化することにより各梁の抵抗値が変化する。その結果、2軸加速度センサでは、X軸及びY軸の各梁にかかる重力の大きさに応じて、それぞれ、水平軸に対するX軸及びY軸の傾きが検出される。図12は、この2軸加速度センサを反時計方向に回転させた時に得られるX軸の出力例を示したものである。回転角度が0(deg)及び180(deg)のとき、X軸の出力は0(V)になる。回転角度が90(deg)のとき、1(g;重力加速度の単位)の重力に対応してX軸の出力は最大値=1(V)になる。回転角度が270(deg)のとき、−1(g)の重力に対応してX軸の出力は最小値=−1(V)になる。図12に示されるように、X軸の出力は、概して、重力に対する正弦波関数で与えられる。Y軸の出力は、図示しないが、X軸の出力に対して90(deg)位相の異なる正弦波関数として与えられる。
しかしながら、このピエゾ抵抗型の2軸加速度センサでは、X軸及びY軸の梁の断面積や、梁に対する錘の位置が必ずしも対照的にならない。そのため、2軸加速度センサは、その出力感度が固体ごとにばらつくことにより、図12の破線Aに示すように、X軸及びY軸の各軸の出力に構造上±5%程度の感度ばらつきによる誤差が発生する。更に、2軸加速度センサは、周囲温度の変化により、図12の破線Bに示すように、X軸及びY軸の各軸の出力にオフセットが発生して±1(mg/℃)程度のオフセット誤差が発生する。更には、X軸及びY軸の各軸の出力に、これらの感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とが同時に発生することもある。これらのことから、特許文献1に開示された電子スチルカメラ100では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、2軸加速度センサのX軸及びY軸のそれぞれの出力特性の誤差を低減するよう予め調整をしておく必要がある。この結果、特許文献1に開示された電子スチルカメラ100では、その製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整に多くの工数が必要となる。
本発明の目的は、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することにある。
本発明の1つの側面に係る撮像装置は、光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向及び第2の方向に配列された画素配列を有する撮像素子を備えた撮像装置であって、前記撮像装置へ作用する、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分と、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する加速度センサと、前記第1の検出軸によって測定された第1の重力加速度成分の大きさと、前記第2の検出軸によって測定された第2の重力加速度成分の極性とを検出することにより、前記撮像装置の傾きを演算する演算手段とを有し、前記加速度センサでは、前記第1の検出軸が前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差する方向に沿っており、かつ、前記第2の検出軸が、前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差し、前記第1の検出軸と異なる方向に沿っていることを特徴とする。
本発明によれば、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置1の外観構成について、図1を用いて説明する。
撮像装置1は、静止画及び/又は動画を撮影可能な装置であり、例えばデジタル一眼レフカメラを含む。より詳細には、撮像装置1は、静止画及び/又は動画の撮影時に、撮像装置1の基準軸に対する傾き量を検出する。その検出された傾き量は、撮像装置1に設けられた表示部(例えば液晶ディスプレイ)5に表示される。ユーザは、表示部5に表示された傾き量に応じた姿勢で、撮像装置1(例えば撮像装置1)を構えることが可能となる。これにより、撮影時におけるユーザの意図しない画像の傾きを低減することが可能となる。
より具体的には、図1に示すように、撮像装置1では、その上面にモードダイヤル2及びシャッターボタン3が配されている。モードダイヤル2には、例えば、撮像モードを指定するための指示が入力される。シャッターボタン3には、例えば、撮像を実行するための指示が入力される。撮像装置1では、その背面における上部及び下部にそれぞれ光学ファインダ4及び表示部5が配されている。光学ファインダ4は、(撮像装置1の前面に配された)レンズ(図示せず)を通して入射した被写体の像を光学的に観察可能に構成されている。表示部5には、例えば、レンズにより撮像素子10の画素配列PA(図3参照)に形成された被写体の像に応じた画像が表示される。なお、本願発明においては光学ファインダ4を用いたが、光学ファインダの代わりに電子ファインダを用い、撮像素子10上に形成された被写体の像や表示部5に表示した画像を観察できるような構造でもよい。撮像装置1では、破線で示すように、その内部に加速度センサ6が配されている。加速度センサ6は、基準軸(すなわち、水平軸)に対する撮像装置1の傾斜角度(傾き量)を検出するために用いられる。加速度センサ6の出力は、撮像装置1を水平又は鉛直に構えるための指標とされる。
次に、本発明の第1実施形態に係る撮像装置1の概略構成について、図2を用いて説明する。撮像装置1は、光学系(図示せず)、撮像素子10、A/D変換部11、画像信号処理部12、第1の記憶部16、制御部17、記録媒体I/F部14、表示部5、第2の記憶部18、及び加速度センサ6を備える。光学系は、主として、シャッター、レンズ及び絞りを備える。シャッターは、光路(光軸)上においてレンズの手前に設けられ、露出を制御する。レンズは、入射した光を屈折させて、撮像素子10の画素配列(撮像面)PAに被写体の像を形成する。絞りは、光路上においてレンズと撮像素子10との間に設けられ、レンズを通過後に撮像素子10へ導かれる光の量を調節する。撮像素子10は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)センサである。この撮像素子10は、画素配列PAに形成された被写体の像を画像信号に変換し、その画像信号を画素配列PAから読み出して出力する。なお画素配列PAでは、光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向DR1及び第2の方向DR2に配列されている(図3参照)。A/D変換部11は、撮像素子10から出力された画像信号(アナログ信号)を量子化して画像信号(デジタル信号)へ変換する。撮像素子10及びA/D変換部11は、これらの露光動作を行う。
画像信号処理部12は、A/D変換部11から出力された画像信号(デジタル信号)に各種の補正等の演算処理を行い、画像データを生成する。例えば、画像信号処理部12は、量子化された画像信号中のノイズ成分を軽減したり、量子化された画像信号のホワイトバランスを調整したりするなど、様々な処理を施すことにより、量子化された画像信号から画像データを生成する。画像信号処理部12は、これらの現像動作を行う。画像信号処理部12は、例えば、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)を含む。この画像データは、データバス13を介して、第1の記憶部16、制御部17、記録媒体I/F部14、及び表示部5などへ供給される。第1の記憶部16は、例えばRAM(Random Access Memory)を含み、画像信号処理部12から出力された画像データを記憶する。本実施形態においては、第1の記憶部16は、画像データを撮像装置1で高速に処理をするためのバッファメモリとして機能する。第1の記憶部16は、データバス13を介して、画像信号処理部12、記録媒体I/F14、CPU17や表示部5に接続されている。
入力部4は、図1のモードダイヤル2及びシャッターボタン3を含み、ユーザからの指示を受け付けて制御部17へ供給する。モードダイヤル2が撮影モードに設定された状態でシャッターボタン3が半押しされることにより撮影準備動作の指示(第1の指示)を受け付け、シャッターボタン3が全押しされることにより撮影開始の指示(第2の指示)を受け付ける。また、入力部4は、モードダイヤル2が再生モードに設定された状態で、後述の外部記録媒体15に記録された画像データを再生するための再生指示を受け付ける。
制御部17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含み、撮像装置1における各部を全体的に制御する。また制御部17は、決定部17aを含む。例えば、制御部17は、シャッターボタン3が半押しされることにより撮影準備動作の指示を受け、露出制御、焦点調節制御、及びホワイトバランス制御などの撮影前に行う所定の制御動作を行うよう各部を制御する。また制御部17は、シャッターボタン3が全押しされることにより撮影開始の指示を受け、撮像素子10及びA/D変換部11に露光動作を行わせ、その露光された画像信号に対して画像信号処理部12に現像動作を行わせて撮影動作を行うよう各部を制御するる。さらに、制御部17は、撮影動作によって現像された画像データに対して、記録媒体I/F部14に外部記録媒体15への記録動作を行わせる。また、制御部17は、再生指示を受けて、記録媒体I/F部14経由で外部記録媒体15にアクセスし、外部記録媒体15に記録された画像データを読み出して表示部5へ供給する。制御部17は、記録媒体I/F部14には、外部記録媒体15が着脱可能に接続される。
記録媒体I/F部14は、画像信号処理部12から出力された画像データを受けて、その画像データを記録用の圧縮画像データに変換して外部記録媒体15に記録する記録動作を行う。外部記録媒体15は、例えば、メモリーカードを含むが、必ずしも着脱可能な外部メモリである必要は無く、撮像装置1に内蔵されたメモリであっても良い。表示部5は、画像信号処理部12から供給された画像データを表示用の画像信号に変換して、その表示用の画像信号に応じた画像(スルー画像)を表示する。あるいは、表示部5は、記録媒体I/F部14経由で外部記録媒体15から読み出された画像データを表示用の画像信号に変換して、その表示用の画像信号に応じた画像(再生画像)を表示する。また、表示部5は、撮像装置1の各種設定情報や後述の傾き状態の情報の表示などにも使用される。第2の記憶部18は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。第2の記憶部18は、撮像時の設定データを電源OFF状態でも記憶可能な不揮発性メモリである。第2の記憶部18は、撮像装置1に固有なデータを記憶したり、加速度センサ6の特性を記憶したりすることにも用いられる。
加速度センサ6は、本実施形態においては2方向の加速度を検出可能な2軸加速度センサであり、撮像装置1へ作用する重力の方向、すなわち基準軸(すなわち、水平軸)に対する撮像装置1の傾斜角度(傾き量)を検出して制御部17へ出力する。制御部17の決定部17aは、加速度センサ6により検出された情報に基づいて、後述のようにして、撮像装置1の傾き量を決定し、その決定した情報を傾き情報として表示部5へ供給する。これにより、表示部5は、撮像装置1の傾き状態を示す傾き情報を表示する。その結果、撮像装置1により撮影時における画像の傾き状態をユーザに的確に知らせることを可能とし、より高品質な撮像が可能となる。なお、表示するのは表示部5に限定されず、例えば光学ファインダ4の代わりに電子ファインダを用いて、ファインダに撮像装置1の傾き状態を示す傾き情報を表示しても同様の効果が得られる。
次に、本実施形態における加速度センサ6に関して詳述する。図3は、撮像装置1に内蔵されている撮像素子10、加速度センサ6の配置関係の一例を示すものである。加速度センサ6は、図3に示すように、撮像装置1に加わる重力加速度(ベクトル)における互いに交差する(例えば直交する)X軸及びY軸に沿った方向の成分を、それぞれ、X軸出力及びY軸出力として検出可能なものである。X軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるX軸に沿った方向の成分(第1の重力加速度成分)の大きさである。Y軸出力は、重力加速度(ベクトル)におけるY軸に沿った方向の成分(第2の重力加速度成分)の大きさである。図3には、撮像素子10の画素配列PAにおける第1の方向DR1が水平軸に沿っており、画素配列PAにおける第2の方向DR2が鉛直軸に沿っているような姿勢(これを横位置とする)で、撮像装置1が構えられた状態が示されている。
図3に示すように、加速度センサ6のX軸(第1の検出軸)は、第1の方向DR1及び第2の方向DR2によって成される平面上にあり、かつ第1の方向DR1及び第2の方向DR2のそれぞれに交差する方向に沿っている。加速度センサ6のY軸(第2の検出軸)は、第1の方向DR1及び第2の方向DR2によって成される平面上にあり、かつ第1の方向DR1及び第2の方向DR2のそれぞれに交差する方向に沿っている。加速度センサ6のX軸及びY軸のそれぞれが画素配列PAの第1の方向DR1及び第2の方向DR2のそれぞれと成す角度は、画素配列PAにおけるY軸に沿った方向に並ぶ最大画素数に対するX軸に沿った方向に並ぶ最大画素数の比率に応じて決定されている。例えば、X軸及びY軸のそれぞれが第1の方向DR1及び第2の方向DR2のそれぞれと成す角度は、画素配列PAにおけるY軸に沿った方向に並ぶ最大画素数に対するX軸に沿った方向に並ぶ最大画素数の比率と「1」との差が閾値以下となるように決定されている。これにより、画素配列PAを基準として加速度センサ6を本実施形態における傾き検出処理に適した向きで取り付けることができる。例えば、図3に示すように、加速度センサ6は、前記した撮像のための光軸(レンズから撮像素子10へ至る光路)と直交する平面に配置される。そして、加速度センサ6のX軸及びY軸のそれぞれは、画素配列PAの第1の方向DR1及び第2の方向DR2のそれぞれに対して45(deg)傾斜するように加速度センサ6が取り付けられている。即ち、加速度センサ6のX軸及びY軸は、画素配列PAの第2の方向DR2を軸にして線対称に取り付けられている。
ここで、加速度センサ6のX軸出力は重力に対する正接関数として与えられる。
X軸出力=α1×sinΘ1+β1・・・数式1
数式1において、Θ1は、X軸と水平軸との角度であり、α1は、加速度センサの感度誤差であり、β1は、加速度センサのオフセット誤差である。
数式1において、Θ1は、X軸と水平軸との角度であり、α1は、加速度センサの感度誤差であり、β1は、加速度センサのオフセット誤差である。
同様に、加速度センサ6のY軸出力も重力に対する正接関数として与えられる。
Y軸出力=α2×sinΘ2+β2・・・数式2
数式2において、Θ2は、Y軸と水平軸との角度であり、α2は、加速度センサの感度誤差であり、β2は、加速度センサのオフセット誤差である。
数式2において、Θ2は、Y軸と水平軸との角度であり、α2は、加速度センサの感度誤差であり、β2は、加速度センサのオフセット誤差である。
図4の実線は、加速度センサ6の出力感度が、1(g)の重力加速度で1(V)の出力を生じるものとした場合の代表的な出力特性を示すグラフである。図3に示す状態では、加速度センサ6のX軸にはsin45°(g)の重力加速度が作用するため、約0.707(V)の出力が得られる。更に加速度センサ6及び撮像素子10を反時計方向に45(deg)回転させた時、X軸にはsin90°(g)の重力加速度が作用するため、約1.0(V)の出力が得られる。このようにして、加速度センサ6及び撮像素子10が、水平軸に対してなす角度に応じて、−1.0(V)〜1.0(V)の出力がX軸出力として得られる。
図5は、本実施形態における加速度センサ6に適用可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用して作られるピエゾ抵抗型2軸加速度センサの一例を示すものである(非特許文献1参照)。4本の梁20A〜20Dにより支えられた錘21が、重力の影響により移動することにより、4本の梁に歪みが生じ、各梁20A〜20Dの長さが伸縮すると共に各梁20A〜20Dの断面積が変化することにより各梁20A〜20Dの抵抗値が変化する。その結果、加速度センサ6のX軸及びY軸の梁にかかる重力の大きさに応じて、水平軸に対する傾きを示す信号が出力される。より具体的には、X軸(第1の検出軸)に沿って延びた梁20B及び20D(第1の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力加速度におけるX軸に沿った方向の第1の成分(第1の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。また、Y軸(第2の検出軸)に沿って延びた梁20A及び20C(第2の検出手段)が、撮像装置1へ作用する重力加速度におけるY軸に沿った方向の第2の成分(第2の重力加速度成分)を検出して制御部17へ出力する。
これにより、制御部17の決定部17aは、第1の成分の値と第1の成分の極性(符号)と第2の成分の極性(符号)とを用いることにより、後述のようにして、撮像装置1の傾き量を決定し、その決定した情報を傾き情報とする。しかしながら、このピエゾ抵抗型の加速度センサ6では、X軸及びY軸の梁の断面積や、各梁に対する錘の位置が必ずしも対照的にならない。そのために固体ごとに出力感度がばらつき、構造上±5%程度の誤差が発生する。更には、周囲温度の変化により出力にオフセットが発生し、そのオフセット誤差は±1(mg/℃)程度のばらつきがある。その結果、加速度センサ6のX軸出力(又はY軸出力)には、図4の破線Aに示すように、出力感度のばらつきによる誤差が発生したり、図4の破線Bに示すように、オフセット誤差が発生する。更には、これら感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とが同時に発生することもある。そのため、本実施形態における撮像装置1は、感度ばらつきによる誤差とオフセット誤差とについての加速度センサ6に対する校正データを、第2の記憶部18に記憶している。
次に、本実施形態における加速度センサ6を用いた傾き量の検出に関して、図6及び図7を用いて詳述する。図6は、撮像装置1を反時計回りに回転させた時の加速度センサ6の出力関係を示すものである。この場合、本実施形態においては、横位置を第1の姿勢とし、加速度センサ6は鉛直方向に対して45°傾いて配置されているため、撮像装置1を略水平(正位置)に構えた時の姿勢を回転角度Θ=45°とし、第1の姿勢の基準位置とする。撮像装置1の背面から前面へ向かう方向を軸として、撮像装置1を反時計回りに90(deg)ごと回転させた姿勢を第2の姿勢、第3の姿勢、第4の姿勢としてそれぞれ説明する。なお、この場合各姿勢での基準位置は、第2の姿勢の基準位置が回転角度Θ=135°、第3の姿勢の基準位置が回転角度Θ=225°、第4の姿勢の基準位置が回転角度Θ=315°となる。
例えば、図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=0〜90°の領域PR11にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=45°)から±45°の範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第1の姿勢にあるとする。同様にして、図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=90〜180°の領域PR12にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=135°)から±45°の範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第2の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=180〜270°の領域PR13にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=225°)から±45°の範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第3の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=270〜360°の領域PR14にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=315°)から±45°の範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第4の姿勢にあるとする。
図7は、傾き検出処理の流れを示すフローチャートである。まず、第1の姿勢及び第2の姿勢について説明する。図3に示すように加速度センサ6のX軸及びY軸が画素配列PAの第1の方向DR1及び第2の方向DR2に対してそれぞれ反時計回りに45(deg)傾いている場合、第1の姿勢でのX軸出力を数式1より算出する。例えば、数式1に第1の姿勢の基準姿勢である回転角度(Θ=45°)すなわちΘ1=45°を代入して、
X軸出力=α1×sin45°+β1=0.707(V)・・・数式3
となる。同様に、第2の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=135°を代入して、
X軸出力=α1×sin135°+β1=0.707(V)・・・数式4
となる。また、X軸と水平軸との角度Θ1は、数式1を変形して、
Θ1=sin−1((X軸出力−β1)/α1)・・・数式5
となる。数式5から、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α1及びオフセット誤差β1を用いることで、傾き量が検出可能となることが分かる。
X軸出力=α1×sin45°+β1=0.707(V)・・・数式3
となる。同様に、第2の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=135°を代入して、
X軸出力=α1×sin135°+β1=0.707(V)・・・数式4
となる。また、X軸と水平軸との角度Θ1は、数式1を変形して、
Θ1=sin−1((X軸出力−β1)/α1)・・・数式5
となる。数式5から、第2の記憶部18に予め記憶されている出力感度誤差α1及びオフセット誤差β1を用いることで、傾き量が検出可能となることが分かる。
そこで、制御部17における決定部17aは、第2の記憶部18にアクセスして、出力感度誤差α1及びオフセット誤差β1を第2の記憶部18から受ける(S1)。そして、決定部17aは、加速度センサ6のX軸出力を加速度センサ6の梁20B及び20D(第1の検出手段)から受ける。決定部17aは、出力感度誤差α1、オフセット誤差β1、及びX軸出力を数式5に代入して0〜360°の範囲で2つのΘ1の値を求める。決定部17aは、求めた2つのΘ1の値を、基準軸に対する加速度センサ6のX軸の傾き量(傾き量)の候補とする(S2)。この段階では、2つのΘ1の値のいずれが傾き量であるのか特定されていない。数式3及び数式4に示されるように、第1の姿勢と第2の姿勢とで、加速度センサ6のX軸出力は、値の絶対値が均等であるとともにその極性(符号)が同じ(正)である。
一方、加速度センサ6のY軸出力は、X軸出力に対して位相が90(deg)異なるので、Θ2=Θ1+90°を数式2に代入して、
Y軸出力=α2×sin(Θ1+90°)+β2・・・数式6
となる。第1の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=45°を代入して、
Y軸出力=α2×sin135°+β2=0.707(V)・・・数式7
となる。同様に第2の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=135°を代入して、
Y軸出力=α2×sin225°+β2=−0.707(V)・・・数式8
で与えられる。数式7及び数式8に示されるように、第1の姿勢と第2の姿勢とで、加速度センサ6のY軸出力は、値の絶対値が均等であるが、その極性(符号)が反対である。つまり、加速度センサ6のX軸出力の極性(符号)とY軸出力の極性(符号)との組み合わせを用いることで撮像装置1の姿勢を判断することができる。
一方、加速度センサ6のY軸出力は、X軸出力に対して位相が90(deg)異なるので、Θ2=Θ1+90°を数式2に代入して、
Y軸出力=α2×sin(Θ1+90°)+β2・・・数式6
となる。第1の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=45°を代入して、
Y軸出力=α2×sin135°+β2=0.707(V)・・・数式7
となる。同様に第2の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=135°を代入して、
Y軸出力=α2×sin225°+β2=−0.707(V)・・・数式8
で与えられる。数式7及び数式8に示されるように、第1の姿勢と第2の姿勢とで、加速度センサ6のY軸出力は、値の絶対値が均等であるが、その極性(符号)が反対である。つまり、加速度センサ6のX軸出力の極性(符号)とY軸出力の極性(符号)との組み合わせを用いることで撮像装置1の姿勢を判断することができる。
そこで、制御部17の決定部17aは、加速度センサ6のX軸出力を加速度センサ6の梁20B及び20D(第1の検出手段)から受け、加速度センサ6のY軸出力を加速度センサ6の梁20A及び20C(第2の検出手段)から受ける。決定部17aは、X軸出力が正でありY軸出力が正である場合(S3でYes,S4でYes)、処理をS5へ進める。S5では、決定部17aが、撮像装置1が第1の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち小さい方の値を、水平軸に対する加速度センサ6のX軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、(S2で求めた2つのΘ1の値のうち小さい方の値)−45°を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。
また、決定部17aは、X軸出力が正でありY軸出力が負である場合(S3でYes,S4でNo)、処理をS6へ進める。S6では、決定部17aが、撮像装置1が第2の姿勢にあると判定する。これにより、決定部17aは、S2で求めた2つのΘ1の値のうち大きい方の値を、水平軸に対する加速度センサ6のX軸の傾き量とする。すなわち、決定部17aは、(S2で求めた2つのΘ1の値のうち大きい方の値)45°を、水平軸に対する撮像装置1の傾き量とする。なお、S3、S4、S7では、X軸出力の極性(符号)を判断した後にY軸出力の極性(符号)を判断することとしているが、Y軸出力の極性(符号)を判断した後にX軸出力の極性(符号)を判断してもよい。また、Y軸出力を用いて撮像装置1の傾き量を検出しないため、Y軸出力に発生する、出力感度誤差α2及びオフセット誤差β2を予め第2の記憶部18に記憶する必要はない。
次に、第3の姿勢及び第4の姿勢について説明する。以下では、第1の姿勢及び第2の姿勢と異なる部分を中心に説明する。図3に示すように加速度センサ6のX軸及びY軸が画素配列PAの第1の方向DR1及び第2の方向DR2に対してそれぞれ反時計回りに45(deg)傾いている場合、第3の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=225°を代入して、
X軸出力=α1×sin225°+β1=−0.707(V)・・・数式9
同様に第4の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=315°を代入して、
X軸出力=α1×sin315°+β1=−0.707(V)・・・数式10
となる。数式9及び数式10に示されるように、第3の姿勢と第4の姿勢とで、加速度センサ6のX軸出力は、値の絶対値が均等であるとともにその極性(符号)が同じ(負)である。
X軸出力=α1×sin225°+β1=−0.707(V)・・・数式9
同様に第4の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=315°を代入して、
X軸出力=α1×sin315°+β1=−0.707(V)・・・数式10
となる。数式9及び数式10に示されるように、第3の姿勢と第4の姿勢とで、加速度センサ6のX軸出力は、値の絶対値が均等であるとともにその極性(符号)が同じ(負)である。
一方、加速度センサ6のY軸出力は、X軸出力に対して位相が90(deg)異なるので、Θ2=Θ1+90°を数式2に代入して、数式6に示されるようになる。第3の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=225°を代入して、
Y軸出力=α2×sin315°+β2=−0.707(V)・・・数式11
となる。同様に第4の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=315°を代入して、
Y軸出力=α2×sin45°+β2=0.707(V)・・・数式12
で与えられる。数式11及び数式12に示されるように、第3の姿勢と第4の姿勢とで、加速度センサ6のY軸出力は、値の絶対値が均等であるが、その極性(符号)が反対である。加速度センサ6のX軸出力の極性(符号)とY軸出力の極性(符号)との組み合わせをもちいることで撮像装置1の姿勢を判断することができる。そこで、決定部17aは、X軸出力が負でありY軸出力が正である場合(S3にてNo,S7にてYes)、処理をS8へ進める。そしてS8においては、決定部17aが、撮像装置1が第3の姿勢にあると判定する。決定部17aは、X軸出力が負でありY軸出力が負である場合(S3にてNo,S7にてNo)、処理をS9へ進める。その後、S5と同様の処理が行われる。S9では、決定部17aが、撮像装置1が第4の姿勢にあると判定する。その後、S6と同様の処理が行われる。
Y軸出力=α2×sin315°+β2=−0.707(V)・・・数式11
となる。同様に第4の姿勢では、例えば、数式6にΘ1=315°を代入して、
Y軸出力=α2×sin45°+β2=0.707(V)・・・数式12
で与えられる。数式11及び数式12に示されるように、第3の姿勢と第4の姿勢とで、加速度センサ6のY軸出力は、値の絶対値が均等であるが、その極性(符号)が反対である。加速度センサ6のX軸出力の極性(符号)とY軸出力の極性(符号)との組み合わせをもちいることで撮像装置1の姿勢を判断することができる。そこで、決定部17aは、X軸出力が負でありY軸出力が正である場合(S3にてNo,S7にてYes)、処理をS8へ進める。そしてS8においては、決定部17aが、撮像装置1が第3の姿勢にあると判定する。決定部17aは、X軸出力が負でありY軸出力が負である場合(S3にてNo,S7にてNo)、処理をS9へ進める。その後、S5と同様の処理が行われる。S9では、決定部17aが、撮像装置1が第4の姿勢にあると判定する。その後、S6と同様の処理が行われる。
本実施形態によれば、撮像装置1に対して45(deg)傾けて設けられた、加速度センサ6のX軸出力を出力感度誤差α1及びオフセット誤差β1で補正して用いる。これにより、X軸出力(第1の成分)の極性とY軸出力(第2の成分)の極性とに応じて撮像装置1の姿勢を判断する。そして、その判断した撮像装置1の姿勢に応じて、X軸出力により求められた2つの傾き量(水平軸に対する2つの傾斜角度)のうちどちらが撮像装置の傾き量を示しているのかを決定する。この結果、Y軸出力(第2の成分)の値(大きさ)を用いることなく、X軸出力(第1の成分)の値(大きさ)を用いることにより、撮像装置1の傾き量を決定することができる。
これにより、本実施形態に係る撮像装置では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、2軸加速度センサの1つの軸(例えば、X軸)の出力特性の誤差を低減するよう予め調整をおけばよいことになる。言い換えると、本実施形態に係る撮像装置では、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、加速度センサの2軸目例えば、Y軸)の出力特性の誤差を低減するような調整が不要になる。ここで出力特性の誤差を低減するような調整とは、例えばY軸出力における出力感度誤差α2及びオフセット誤差β2を予め求めておくことが挙げられる。すなわち、本実施形態によれば、製造・組み立てを行う際における傾き検出の調整の工数を低減することに適した撮像装置を提供することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る撮像装置1を、図2、図8及び図9を用いて説明する。以下では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態では、加速度センサ6のX軸が画素配列PAの第1の方向DR1に対して、加速度センサ6のY軸が第2の方向DR2のそれぞれに対して、それぞれ30(deg)傾斜するように加速度センサ6が取り付けられている。図8は、撮像装置1の背面から前面へ向かう方向を軸として、撮像装置1を反時計回りに回転させた姿勢における上記のように設けられた加速度センサ6の出力関係を示すものである。この場合、加速度センサ6のY軸は鉛直方向に対して30°傾いて配置されているため、撮像装置1を略水平(正位置)に構えた時の姿勢を回転角度Θ=30°とし、第1の姿勢の基準位置とする。撮像装置1の背面から前面へ向かう方向を軸として、撮像装置1を反時計回りに90(deg)ごと回転させた姿勢を、第2の姿勢、第3の姿勢、第4の姿勢とする。なお、この場合、各姿勢の基準位置は、第2の姿勢の基準位置が回転角度Θ=120°、第3の姿勢の基準位置が回転角度Θ=210°、第4の姿勢の基準位置が回転角度Θ=300°となる。
本実施形態においては、図8に示すように、加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=−45〜45°の領域PR21にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=30°)が含まれる領域内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第1の姿勢にあるとする。同様にして、図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=45〜135°の領域PR22にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=120°)が含まれる範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第2の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=135〜225°の領域PR23にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=210°)が含まれる範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第3の姿勢にあるとする。図6における加速度センサ6のX軸出力が、X軸の水平軸に対する回転角度Θ=225〜315°の領域PR24にあるとき、すなわち基準となる回転角度(Θ=300°)が含まれる範囲内の姿勢にあるとき、撮像装置1が第4の姿勢にあるとする。
図9は、傾き検出処理の流れを示すフローチャートである。主として、第1の姿勢及び第2の姿勢について説明する。本実施形態においては、数式1に第1の姿勢の基準姿勢である回転角度(Θ=30°)すなわちΘ1=30°を代入して、
X軸出力=α1×sin30°+β1=0.500(V)・・・数式13
となる。上記数式13からも分かるように本実施形態では、第1の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.500(V)であるため、前後に1°ずらした時の電圧の差(出力感度)は、約0.015(V/deg)となる。ここで、第1実施形態では、第1の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.707(V)であるため、出力感度は約0.012(V/deg)となる。よって本実施形態においては第1の実施形態よりも約25(%)程度、出力感度を向上させることが可能となる。
X軸出力=α1×sin30°+β1=0.500(V)・・・数式13
となる。上記数式13からも分かるように本実施形態では、第1の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.500(V)であるため、前後に1°ずらした時の電圧の差(出力感度)は、約0.015(V/deg)となる。ここで、第1実施形態では、第1の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.707(V)であるため、出力感度は約0.012(V/deg)となる。よって本実施形態においては第1の実施形態よりも約25(%)程度、出力感度を向上させることが可能となる。
同様に、第2の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=120°を代入して、
X軸出力=α1×sin120°+β1=0.866(V)・・・数式14
となる。上記数式14からも分かるように本実施形態では、第2の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.866(V)であるため、前後に1°ずらした時の電圧の差(出力感度)は、約0.009(V/deg)となる。ここで、第1実施形態では、第2の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.707(V)であるため、出力感度は約0.012(V/deg)の出力感度となる。よって本実施形態においては第1の実施形態よりも約25(%)程度、出力感度を低下させることになる。
X軸出力=α1×sin120°+β1=0.866(V)・・・数式14
となる。上記数式14からも分かるように本実施形態では、第2の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.866(V)であるため、前後に1°ずらした時の電圧の差(出力感度)は、約0.009(V/deg)となる。ここで、第1実施形態では、第2の姿勢における加速度センサ6のX軸出力=0.707(V)であるため、出力感度は約0.012(V/deg)の出力感度となる。よって本実施形態においては第1の実施形態よりも約25(%)程度、出力感度を低下させることになる。
また、第3の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=210°を代入して、
X軸出力=α1×sin210°+β1=−0.5(V)・・・数式15
同様に、第4の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=300°を代入して、
X軸出力=α1×sin300°+β1=−0.866(V)・・・数式16
となる。
X軸出力=α1×sin210°+β1=−0.5(V)・・・数式15
同様に、第4の姿勢では、例えば、数式1にΘ1=300°を代入して、
X軸出力=α1×sin300°+β1=−0.866(V)・・・数式16
となる。
そこで、決定部17aは、X軸出力が正の値でありかつ第1の閾値TH1(=0.7(V))より大きい(第1の閾値TH1以上である)場合(S3でYes,S24でYes)、処理をS6へ進める。これによってS6では、決定部17aが、撮像装置1が第2の姿勢にあると判定する。
あるいは、決定部17aは、X軸出力が正の値でありかつ第1の閾値TH1より小さい場合(S3でYes,S24にてNo)、処理をS37へ進める。
あるいは、決定部17aは、X軸出力が負の値でありかつ第2の閾値TH2(=−0.7(V))より小さい(第2の閾値TH2以下である)場合(S3でNo,S27でYes)、処理をS9へ進める。S9では、決定部17aが、撮像装置1が第4の姿勢にあると判定する。
あるいは、決定部17aは、X軸出力が負の値でありかつ第2の閾値TH1より大きい場合(S3でNo,S27にてNo)、処理をS37へ進める。
S37においては、決定部17が、加速度センサ6のY軸出力の符号を判定する。決定部17は、Y軸出力が負の場合(Y軸出力<0、S37でYes)は、処理をS8へと進める。S8では、決定部17aが、撮像装置1が第3の姿勢にあると判定する。S37において、決定部17は、加速度センサ6のY軸出力の符号が正の場合(Y軸出力>0、S37でNo)は、処理をS5へと進める。S5では、決定部17aが、撮像装置1が第1の姿勢にあると判定する。
本実施形態においては、第1の姿勢と第2の姿勢とで得られる出力レベルが約0.16(V)異なることを利用することにより、Y軸出力の符号を用いることなく、撮像装置1が基準位置にあれば姿勢を判断することができる。また、X軸出力(第1の成分)の値とY軸出力(第2の成分)の符号とに応じて基準位置以外の姿勢になっても第1から第4の姿勢に分類して、撮像装置1の姿勢を判断することができる。本実施形態によれば、撮像装置1に対して30°傾けて設けられた、加速度センサ6のX軸出力を出力感度誤差α1及びオフセット誤差β1で補正して用いることにより、X軸出力の値とY軸出力の極性とに応じて撮像装置1の姿勢を判断することができる。よって、傾き検出に要求される検出精度を得るために、その製造・組み立てにおいて、2軸加速度センサの1つの軸(例えば、X軸)の出力特性の誤差を低減するよう予め調整をおけばよいことになる。
なお、第1実施形態、第2実施形態ともに2軸方向の加速度を測定する加速度センサを使用していたが、3軸の加速度センサのうちの2軸を使用したり、1軸方向の加速度センサを2つ使用して本実施例に書かれている検出軸方向の加速度を検出させたりしても良い。
Claims (3)
- 光電変換部をそれぞれ含む複数の画素が第1の方向及び第2の方向に配列された画素配列を有する撮像素子を備えた撮像装置であって、
前記撮像装置へ作用する重力加速度における、第1の検出軸に沿った方向の第1の重力加速度成分と、前記第1の検出軸に交差する第2の検出軸に沿った方向の第2の重力加速度成分を検出する加速度センサと、
前記第1の検出軸によって測定された第1の重力加速度成分の大きさと、前記第2の検出軸によって測定された第2の重力加速度成分の極性とを検出することにより、前記撮像装置の傾きを演算する演算手段と、
を有し、
前記加速度センサでは、前記第1の検出軸が前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差する方向に沿っており、かつ、前記第2の検出軸が、前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれに交差し、前記第1の検出軸と異なる方向に沿っている
ことを特徴とした撮像装置。 - 前記第1の検出軸及び前記第2の検出軸のそれぞれが前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれと成す角度は、前記画素配列における前記第2の検出軸に沿った方向に並ぶ最大画素数に対する前記第1の検出軸に沿った方向に並ぶ最大画素数の比率に応じて決定されている
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段とは、少なくとも2つの検出軸を有する1つの加速度センサに含まれている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009208596A JP2011059345A (ja) | 2009-09-09 | 2009-09-09 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2009208596A Withdrawn JP2011059345A (ja) | 2009-09-09 | 2009-09-09 | 撮像装置 |
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2009
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