JP2011058460A - ポンプ制御装置 - Google Patents

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Hideo Kobayashi
日出夫 小林
Akihito Hosoi
章仁 細井
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Masahide Ishikawa
雅英 石川
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Abstract

【課題】クラッチ機構を備えたポンプの制御装置において、クラッチの耐久限度を超える磨耗を抑え、ポンプの駆動を維持し、エンジンのオーバーヒートを抑制することを課題とする。
【解決手段】ポンプ制御装置1は、クランクシャフト11から動力を得て回転するシャフト21とこのシャフト21に連結されたインペラ22とを有するウォータポンプ2と、係合状態においてクランクシャフト11から得られる動力をシャフト21へ伝達し、開放状態においてのクランクシャフト11からシャフト21への動力の伝達を遮断するクラッチ板211と、ECU3とを備え、ECU3は、クラッチ板211の温度、シャフト21の回転数、クラッチ板211の累積磨耗量に基づいて、クラッチ板211の磨耗状態を推定するとともに、推定されたクラッチ板211の磨耗状態に基づいて、クラッチ板211の係合と開放とを切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに搭載される水冷却用ポンプの制御装置に関する。
水冷式エンジンに用いられるウォータポンプは、エンジンのクランクシャフトから動力を得て、インペラの接続された回転シャフトを回転することにより、ラジエータで冷却した冷却水をエンジン内のウォータジャケットへ供給する。このようなウォータポンプの回転シャフトは、ベルト等を介してクランクシャフトと連結されているため、エンジンの始動によるクランクシャフトの回転開始と同時に回転する。このため、エンジンの始動とともにウォータポンプが稼働し、エンジンの冷間始動時にも冷却水がエンジン内を循環し、エンジンの暖機促進の面では不利であった。
特許文献1のエンジンの冷却装置は、ウォータポンププーリをクランクプーリで駆動するものであり、ウォータポンププーリとウォータポンプのインペラとの間にクラッチ機構を設け、クラッチ機構をエンジン冷却水の温度に係らしめて結合、遮断するように構成している。これにより、冷却水の温度が一定値に達しない場合、ウォータポンプを停止し、冷却水の循環を停止させるようにしている。
特開2000−34923号公報
上記のようにクラッチ機構を備えたエンジンの冷却装置は、冷却水の温度によりクラッチ機構の係合、開放が行われるため、運転状態によっては、頻繁にクラッチを係合し、冷却水の循環を行わなければならない場合がある。ところが、このようにクラッチの係合と開放とが繰り返されることによりクラッチ板が磨耗し、耐久限度を超えてしまうことが考えられる。クラッチ板が耐久限度を超えてしまうと、クラッチ板が滑りを起こし、係合できず、ポンプを駆動することができなくなる。これにより、エンジンの冷却時においても冷却水の循環ができず、エンジンがオーバーヒートを起こしてしまうことが考えられる。
そこで、本発明は、クラッチ機構を備えたポンプの制御装置において、クラッチの耐久限度を超える磨耗を抑え、ポンプの駆動を維持し、エンジンのオーバーヒートを抑制することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のポンプ制御装置は、クランクシャフトから動力を得て回転するシャフトと当該シャフトに連結されたインペラとを有するポンプと、係合状態において前記クランクシャフトから得られる動力を前記シャフトへ伝達し、開放状態において前記動力の前記シャフトへの伝達を遮断するクラッチと、前記クラッチの累積磨耗量に基づいて、前記クラッチの磨耗状態を推定する磨耗状態推定手段と、前記磨耗状態推定手段により推定された前記クラッチの磨耗状態に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える切替手段と、を備える。
このような構成により、クラッチの磨耗状態を推定し、クラッチが耐久限度を超えて磨耗することを抑制することができる。これにより、クラッチが係合不能となることを避け、ポンプの運転を可能にし、エンジンのオーバーヒートを抑制することができる。この磨耗量の積算値が、耐久限度の許容値以下となるようにクラッチの切り替えを制御し、クラッチが耐久限度を超えて磨耗することを抑制することができる。
このようなポンプ制御装置において、前記累積磨耗量は、前記クラッチの温度と前記シャフトの回転数との積から算出した磨耗量をポンプの駆動ごとに積算した値とすることができる。ここで、クラッチの温度はエンジン内を循環する冷却水の温度と外気温度等から推定することができる。さらに、磨耗量は、クラッチの温度と係合時のシャフトの回転数とから算出することができる。磨耗量の積算値である累積磨耗量が、耐久限度の許容値以下となるようにクラッチの切り替えを制御し、クラッチが耐久限度を超えて磨耗することを抑制することができる。
また、前記切替手段は、前記クラッチの磨耗状態が許容限界を超えていると判断する場合、前記クラッチを係合状態とし、ポンプを運転することができる。これにより、クラッチの磨耗状態が許容限界を超えるような場合でも、エンジン運転中のポンプ停止を防ぐことができる。このため、冷却水の循環が維持されオーバーヒートを抑制できる。
また、前記切替手段は、エンジン負荷に基づいて前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替えることができる。高負荷でエンジンが運転されている場合、冷間始動から暖機完了までに要する時間が短くなる。したがって、エンジンが高負荷で運転される場合は、ウォータポンプを運転し、冷却水を循環させても、低負荷の場合に比べて燃費悪化の影響が小さい。このため、エンジンが高負荷で運転される場合、暖機促進よりもクラッチの磨耗進行の抑制を優先し、ウォータポンプの停止制御を禁止することができる。
また、ポンプ制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、を備え、前記切替手段は、前記車速検出手段により車両の停止を検出し、前記アクセル開度検出手段により所定以上のアクセル開度を検出した場合、前記クラッチを係合状態とすることができる。このように、停車中にアクセル開度が一定以上である場合、レーシング(空吹かし)が行われていると予想され、クランクシャフトの回転数が急激に上昇した状態でのクラッチの係合、開放を防止し、クラッチの磨耗を抑制することができる。
また、ポンプ制御装置において、前記切替手段は、車両の走行モード情報を取得し、当該走行モード情報に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替えることができる。
これにより、走行モードに適した冷却水の供給とクラッチの磨耗防止を図ることができる。例えば、ある走行モードにおいて、高回転、高負荷となると想定する場合は、クラッチを係合、開放する条件を下げ、反対に、低回転、低負荷となる場合には、クラッチを係合、開放する条件を上げることができる。
さらに、ポンプ制御装置において、前記切替手段は、ナビゲーション装置から走行経路情報を取得し、当該走行経路情報に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替えることができる。
これにより、ナビゲーションの情報により、走行経路の条件に適したクラッチの磨耗防止を図ることができる。例えば、上り坂や高速道路の走行のようなエンジンが高負荷、高回転となると想定される場合、クラッチを係合、開放する条件を下げることができる。
本発明のポンプ制御装置は、クラッチの磨耗を把握し、クラッチの耐久限度を超える磨耗を抑制することにより、エンジンのオーバーヒートの発生を抑制することができる。
ポンプ制御装置の概略構成を示した説明図である。 ウォータポンプの概略構成を示した説明図である。 実施例1のクラッチ板の係合、開放の判断に関する制御フローである。 累積磨耗量の許容領域を示すマップである。 実施例2のクラッチ板の係合、開放の判断に関する制御フローである。 ウォータポンプの運転と停止とを決定するマップである。 累積磨耗量の許容領域の変更を示す説明図である。 実施例3のクラッチ板の係合、開放の判断に関する制御フローである。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例のポンプ制御装置1の概略構成を示した説明図である。ポンプ制御装置1はエンジンを備える車両に搭載される。このポンプ制御装置1は、ウォータポンプ2、ECU(Electronic Control Unit)3、アクセル開度センサ4、エンジン回転センサ5、エンジン水温センサ6、外気温センサ7、車速センサ8、走行モードセレクトスイッチ9、ナビゲーションシステム10を備えている。
ウォータポンプ2は、ラジエータ(図示しない)で冷却された冷却水をウォータジャケット(図示しない)内へ循環させる。ウォータポンプ2はプーリ24を備えており、プーリ24は、クランクシャフト11のクランクプーリ12とベルト26で接続されている。このベルト26を介してクランクプーリ12の回転がプーリ24へ伝達される。
図2は、ウォータポンプ2の概略構成を示した説明図である。ウォータポンプ2は、シャフト21と、シャフト21の一端に連結されたインペラ22と、を備えている。シャフト21はベアリング23により支持されている。また、シャフト21の半径方向外周側にプーリ24が配置されている。プーリ24は、ベアリング25に支持されて、シャフト21と同軸を中心に回転自在に配置されている。このプーリ24の半径方向外周側には、ベルト26が架けられている。上述したように、このベルト26を介してクランクシャフト11の回転がプーリ24へ伝達されるように構成されている。また、プーリ24の内部にはコイル27が配置されている。コイル27はECU3と電気的に接続されている。
さらに、シャフト21には、インペラ22が連結された側とは反対側の端部にアーマチュア28が配置されている。アーマチュア28は、シャフト21の一部である固定部210と板バネ29とを介してシャフト21に組み付けられ、シャフト21からの距離がプーリ24内部のコイル27にほぼ等しくなるように配置されている。さらに、このアーマチュア28のプーリ24側にクラッチ板211が固定されている。また、アーマチュア28は鉄、ニッケル、コバルト、その他強磁性を有する合金等の材料で形成されており、コイル27がECU3から電流を供給されて磁界を発生すると、アーマチュア28がプーリ24側に引き寄せられてクラッチ板211がプーリ24に接続し係合する。クラッチ板211がプーリ24に係合した状態でクランクシャフト11が回転する場合、動力が伝達されてシャフト21が回転する。このように、シャフト21はクランクシャフト11から動力を得て回転し、ウォータポンプ2が冷却水を循環させる。一方、クラッチ板211を開放する場合は、コイル27への通電を停止し、板バネ29によりアーマチュア28が元の位置へ戻り、クラッチ板211がプーリ24から離間し開放する。
アクセル開度センサ4は、ドライバが踏み込んだアクセルペダル41の状態からアクセル開度を検出するセンサである。エンジン回転センサ5は、クランクシャフト11の回転数を検出するセンサである。エンジン水温センサ6はウォータジャケット内の冷却水の温度を検出するセンサである。外気温センサ7はエンジン外部の温度を検出するセンサである。車速センサ8は、出力軸(図示しない)の回転数を検出するセンサである。これらのアクセル開度センサ4、エンジン回転センサ5、エンジン水温センサ6、外気温センサ7、車速センサ8はECU3と電気的に接続されており、ECU3は、アクセル開度、エンジン回転数、冷却水温度、外気温度、出力軸の回転数の各情報を取得する。ECU3は、アクセル開度からエンジンの負荷を算出し、出力軸の回転数から車両の速度を算出する。
走行モードセレクトスイッチ9は、ユーザが走行モードを選択するためのスイッチであり、通常の走行モードである「NORMAL」以外に、高回転域までエンジンのポテンシャルを利用する「SPORTS」モード、環境を配慮し、排気を抑える「ECO」モードを選択できる。「SPORTS」モードを選択した場合、エンジンは高回転、高負荷で運転される傾向があり、「ECO」モードを選択した場合、エンジンは低回転、低負荷で運転される傾向がある。この走行モードセレクトスイッチ9はECU3と電気的に接続されており、ECU3は、走行モードセレクトスイッチ9がどのモードを選択しているかの情報を取得する。
ナビゲーションシステム10は、目的地まで車両を案内する情報をドライバへ提供する案内装置である。ナビゲーションシステム10には車両が走行する経路の情報が予め登録されており、車両が走行する経路の情報を取得する。ここでの経路の情報とは、経路の傾斜や、経路が一般道であるか高速道路であるかなどである。ナビゲーションシステム10は、ECU3と電気的に接続されており、ECU3は、ナビゲーションシステム10から、車両が走行する経路の情報を取得する。
ECU3は上記のセンサ類等から得られた情報から算出したクラッチ板211の累積磨耗量に基づいて、クラッチ板211の磨耗状態を推定するとともに、推定された前記クラッチの磨耗状態に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える。
次に本実施例で行われるクラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御について説明する。図3は、クラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御フローである。この制御はECU3により実行される。以下、図3のフローに従って説明する。
ECU3はステップS11でクラッチ板211をプーリ24に係合する。具体的には、ECU3はコイル27へ電流を供給する。これにより、コイル27を流れる電流により磁界が発生し、アーマチュア28がプーリ側へ引き寄せられ、クラッチ板211がプーリ24に接触し係合される。クラッチ板211がプーリ24へ係合することにより、クランクシャフト11の回転がシャフト21へ伝達されて回転する。これによりインペラ22が回転し、ラジエータやウォータジャケット内の冷却水が循環する。
次にECU3はステップS12で係合回転数と温度から磨耗量を算出する。具体的には、ECU3はエンジン回転センサ5から取得するエンジン回転数からウォータポンプ2のシャフト21の回転数(係合回転数)を算出する。また、ECU3はエンジン水温センサ6、外気温センサ7とから取得した冷却水温度、及び外気温度からクラッチ板211の温度を推定する。クラッチ板211の温度は予め実験等により冷却水温度、及び外気温度との関係から作成されたマップを参照して推定する。そして、ECU3は推定したクラッチ板211の温度と算出した係合回転数の積を磨耗量として取得する。ECU3は取得した磨耗量をウォータポンプ2が稼働するごとに積算し、累積磨耗量として取得する。
次にECU3はステップS13で累積磨耗量が磨耗許容量以内であるか否かを判定する。累積磨耗量が磨耗許容量以内であるか否かは図4に示すマップを参照して判定する。図4の縦軸は累積磨耗量を示し、横軸は走行時間を示している。また、図4中の網かけ部は磨耗許容領域を示している。ステップS12で取得した累積磨耗量が現在の走行時間における許容量域内であれば、累積磨耗量は磨耗許容量以内である。一方、ステップS12で取得した累積磨耗量が現在の走行時間における危険領域内であれば、累積磨耗量は磨耗許容量を超えている。ECU3はステップS13においてYES、すなわち、図4のマップに基づき、累積磨耗量が磨耗許容量以内であると判断すると、ステップS14へ進む。
ECU3はステップS14で、クラッチ板211の操作を許可する。すなわち、クラッチ板211をプーリ24へ係合する処理、およびクラッチ板211をプーリ24から開放する処理のいずれも制限しない。これにより、早期暖機の要求などにより、ウォータポンプ2の運転を停止する要求がある場合、ECU3はコイル27への通電を停止し、クラッチ板211を開放することにより、クランクシャフト11からの動力の伝達を遮断し、ウォータポンプ2を停止する。また、ウォータポンプ2の運転要求がある場合は、クラッチ板211の係合状態を維持する。ECU3はステップS14の処理を終えるとリターンする。
一方、ECU3はステップS13においてNO、すなわち、図4のマップに基づき、累積磨耗量が磨耗許容量以内でないと判断すると、ステップS15へ進む。
ECU3はステップS15で、クラッチ板211の開放動作を禁止し、クラッチ板211をプーリ24へ係合する。これにより、エンジンの運転時、クランクシャフト11の動力がシャフト21に伝達され、ウォータポンプ2が稼働するため、冷却水がエンジン内を循環し、エンジンのオーバーヒートが抑制される。また、ECU3は、ステップS15の処理を終えるとリターンする。
上記のとおり、ポンプ制御装置1は、クラッチ温度と係合回転数から算出した磨耗量を積算した累積磨耗量に基づき、クラッチ板211を磨耗による損傷から保護する。これにより、クランクシャフト11からウォータポンプ2への動力伝達を維持し、冷却水の循環を維持することにより、エンジンのオーバーヒートを抑制する。また、クラッチ板211の磨耗量が許容領域を超える場合、クラッチ板211をプーリ24に係合するようにフェイルセーフが働き、ウォータポンプ2の運転停止を禁止して、エンジンのオーバーヒートを抑制する。なお、ここでは、クラッチ板211の温度は、冷却水温度、外気温度から推定しているが、これらの温度のみならず、その他クラッチ板211の温度を推定できる情報から推定しても良い。
次に実施例2について説明する。本実施例は実施例1とほぼ同様であるが、クラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御に相違点がある。本実施例では、エンジン負荷、及びエンジン回転数に基づいてクラッチ板211の係合状態と開放状態とを切り替える点で、実施例1と相違する。なお、ポンプ制御装置1は実施例1と同様であり、その詳細な説明は省略する。
図5は、本実施例におけるクラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御フローである。この制御はECU3により実行される。以下、図5のフローに従って説明する。なお、図5で示すフロー中において、図3のフローと同一のステップに関してその説明は省略する。
ECU3はステップS11、S12を終えるとステップS21へ進む。ECU3はステップS21で、エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて、ウォータポンプ2の運転を判断する。図6はウォータポンプ2の運転と停止とを決定するマップを示した説明図である。図6の縦軸はエンジンの負荷、横軸はエンジン回転数を示している。ECU3は取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中のウォータポンプ停止領域に位置すると判断すると、コイル27への通電を停止し、クラッチ板211を開放することにより、動力の伝達を遮断し、ウォータポンプ2を停止する。また、ECU3は取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中のウォータポンプ運転領域に位置すると判断すると、コイル27へ通電し、クラッチ板211を係合させることにより、クランクシャフト11の動力をシャフト21へ伝達させてウォータポンプ2を運転させる。さらに、ECU3は取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中の累積磨耗量可変領域に位置すると判断すると、累積磨耗領域の上限を変更する(ステップS22)。
ECU3はステップS22で累積磨耗量の許容領域の変更要求があるか否かを判断する。累積磨耗量の許容領域の変更要求があるとは、ステップS21で取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中の累積磨耗量可変領域に位置する場合である。ECU3はステップS22でYESと判断した場合、すなわち、ステップS21で取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中の累積磨耗量可変領域に位置する場合、ステップS23へ進む。
ECU3はステップS23で、クラッチ板211の磨耗許容領域を変更する。図7は、累積磨耗量の許容領域の変更を示す説明図である。実線で示した領域上限は、図4に示したマップと同一である。ECU3は、エンジンの運転が低負荷であると判断する場合、図7中の破線が示す位置まで、磨耗許容領域の上限を上昇させる。一方、ECU3は、エンジンの運転が高負荷であると判断する場合、図7中の点線が示す位置へ磨耗許容領域の上限を低下させる。
次にECU3はステップS13へ進み、図7の磨耗許容量域の上限を変更したマップを用いて、累積磨耗量が磨耗許容量以内であるか否かを判定する。以下、判断によりステップS14、ステップS15へ進む。
ところで、ECU3はステップS22において、NOと判断した場合、すなわち、ステップS21で取得したエンジン負荷と回転数とが、図6中のウォータポンプ停止領域に位置すると判断する場合、あるいは、ウォータポンプ運転領域に位置すると判断する場合、リターンする。
また、本実施例の制御において、ステップS22の判断は、車両の走行モード情報を取得し、車両の走行モード情報、または、走行経路情報に基づいて行うこととしても良い。例えば、エンジンが高回転、高負荷で運転される傾向がある「SPORTS」モードが選択されている場合、ECU3はステップS23で磨耗許容領域の上限を低下させることができる。また、エンジンが低回転、低負荷で運転される傾向がある「ECO」モードが選択されている場合、ECU3はステップS23で磨耗許容領域の上限を上昇させることができる。
さらに、ステップS22の判断は、ナビゲーション装置から走行経路情報を取得し、当該走行経路情報に基づいて行うこととしても良い。車両が走行する経路が上り坂や高速道路である場合、エンジンが高回転、高負荷で運伝されると考えられるため、ECU3はステップS23で磨耗許容領域の上限を低下させることができる。
上記のように、エンジンが高負荷で運転される場合は、早期にクラッチ板211の開放を禁止し、ウォータポンプ2の運転を行うこととなる。エンジンが高負荷で運転される場合には、暖機に要する時間が短くなるため、ウォータポンプ2の停止時間が短くとも、低負荷の場合に比べて燃費悪化の影響が小さい。このため、エンジンが高負荷で運転される場合、暖機促進よりもクラッチの磨耗進行の抑制を優先する。これにより、クラッチ板211の磨耗量を減らして寿命を延ばし、エンジンのオーバーヒート発生を抑制する。
次に実施例3について説明する。本実施例は実施例1とほぼ同様であるが、クラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御に相違点がある。本実施例では、レーシングの有無に基づいてクラッチ板211の係合状態と開放状態とを切り替える点で、実施例1と相違する。なお、ウォータポンプ制御装置1は実施例1と同様であり、その詳細な説明は省略する。
図8は、本実施例におけるクラッチ板211の係合、開放の判断に関する制御フローである。この制御はECU3により実行される。以下、図8のフローに従って説明する。なお、図8で示すフロー中において、図3のフローと同一のステップに関してその説明は省略する。
ECU3はステップS31でレーシングが行われているか否かを判断する。ECU3は、車速センサ8により車両の停止が検出され、アクセル開度センサ4により所定以上のアクセル開度が検出された場合、レーシングが行われていると判断する。ECU3はステップS31でYESと判断する場合、すなわち、車両が停止しており、アクセル開度が所定以上であると判断すると、次にステップS32へ進む。
ECU3はステップS32で、レーシング実行中にクラッチ板211の係合回数が2回以上あったか否かを判断する。ECU3はステップS32でYES、すなわち、レーシング実行中にクラッチ板211の係合回数が2回以上あったと判断する場合、ステップS13へ進む。一方、ECU3はステップS32でNO、すなわち、レーシング実行中にクラッチ板211の係合回数が2回以上なかったと判断する場合、ステップS15ヘ進む。
ところで、ECU3はステップS31でNOと判断する場合、すなわち、車両が走行している、または、アクセル開度が所定未満である場合、リターンする。
以上より、レーシング際中のクラッチ板211の係合、開放を抑制することにより、クラッチ板211の無駄な磨耗を抑制する。これにより、クラッチ板211の寿命を延ばし、エンジンのオーバーヒート発生を抑制する。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 ポンプ制御装置
2 ウォータポンプ
21 シャフト
22 インペラ
24 プーリ
26 ベルト
211 クラッチ板
3 ECU
4 アクセル開度センサ
5 エンジン回転センサ
6 エンジン水温センサ
7 外気温センサ
8 車速センサ
9 走行モードセレクトスイッチ
10 ナビゲーションシステム

Claims (7)

  1. クランクシャフトから動力を得て回転するシャフトと当該シャフトに連結されたインペラとを有するポンプと、
    係合状態において前記クランクシャフトから得られる動力を前記シャフトへ伝達し、開放状態において前記動力の前記シャフトへの伝達を遮断するクラッチと、
    前記クラッチの累積磨耗量に基づいて、前記クラッチの磨耗状態を推定する磨耗状態推定手段と、
    前記磨耗状態推定手段により推定された前記クラッチの磨耗状態に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える切替手段と、
    を備えるポンプ制御装置。
  2. 前記累積磨耗量は、前記クラッチの温度と前記シャフトの回転数との積から算出した磨耗量をポンプの駆動ごとに積算した値である請求項1記載のポンプ制御装置。
  3. 前記切替手段は、前記クラッチの磨耗状態が許容限界を超えていると判断する場合、前記クラッチを係合状態としてポンプを運転する請求項1または2記載のポンプ制御装置。
  4. 前記切替手段は、エンジンの負荷に基づいて前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える請求項1乃至3のいずれか一項記載のポンプ制御装置。
  5. 車速を検出する車速検出手段と、
    アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    を備え、
    前記切替手段は、前記車速検出手段により車両の停止を検出し、前記アクセル開度検出手段により所定以上のアクセル開度を検出した場合、前記クラッチを係合状態とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のポンプ制御装置。
  6. 前記切替手段は、車両の走行モード情報を取得し、当該走行モード情報に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える請求項1乃至5のいずれか一項記載のポンプ制御装置。
  7. 前記切替手段は、ナビゲーション装置から走行経路情報を取得し、当該走行経路情報に基づいて、前記クラッチの係合状態と開放状態とを切り替える請求項1乃至6のいずれか一項記載のポンプ制御装置。
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