JP2011058363A - 電動巻取式開閉装置の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャッターケース等の収納部内に巻回されて収納されるシャッターカーテン等の開閉体と開閉機との配置関係を改善し、収納部内のデッドスペースを縮減させる
【解決手段】シャッターカーテン19の最大巻径DmにクリアランスCを加えた外径線Dc上に位置して天板5、背板7、正面板13の各内側面部が位置するとともに、巻取中心Oを通る垂線Lo上であって最大巻径Dmより下方で最小巻径Dsの下端から挿通間隙Iを有して底板9の内側面部が位置し、底板9と背板7との接合部分に内隅部23を備えてシャッターケース3が形成され、内隅部23における外径線Dcより外方に開閉機35が脱着自在に配設され、シャッターカーテン19をガイドするガイドレール17の位置が巻取中心Oを通る垂線Loと最大巻径Dmを通る垂線Lfとの間であって、底板9に導入口17aが配設される
【選択図】 図5

Description

本発明は、住宅やビルなどの建物における窓部などの開口部分に設置される電動シャッターなどの電動巻取式開閉装置の構造に関するものである。
住宅やビルなどの窓などの開口部分に配設される電動巻取式開閉装置としての電動シャッターは、開閉体であるシャッターカーテンの巻き取り及び巻き戻しを、巻取軸に連結された電動モータを備える開閉機によって、この巻取軸を回動させることで行うが、この開閉機と巻取軸とは、シャッターカーテンを巻回状態で収納する収納部であるシャッターケース内に配設されるようになっており、これら開閉機と巻取軸とを並列させ、開閉機の出力軸と巻取軸とをチェーンで連結させる構成となっている。そして、シャッターケースは、窓部分などの建物開口の一部をふさぐことのないように、その開口部分の上縁部分に建物外壁に対して突出するように配設される。
しかしながら、上述した従来の電動シャッターでは、駆動源である開閉機のメンテナンス作業性を考慮した配置構造とされており、収納部分であるシャッターケースの形状が、その作業性をより配慮した設計とされ、すなわち、シャッターケースの内部空間が大きく、結果的にシャッターケースが大型化され、そのためシャッターケース内に多くのデッドスペースを有している場合がある。一方、使用者(ユーザー)の側としては、躯体への納まりを良くしたい、見栄えを良くしたい等の理由から、なるべくシャッターケース等の収納部を小型化して欲しいというニーズがある。
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、シャッターケースなどの収納部内に巻回されて収納されるシャッターカーテンなどの開閉体と開閉機との配置関係を改善し、収納部内のデッドスペースを縮減させ、そのスペースをより有効に利用させる構造となる電動巻取式開閉装置の構造を提供することを目的としている。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体収納部3内における前記開閉体19の最大巻径Dmの外方に位置するとともに、前記開閉体収納部3内の底面9上における最奥部となる屋内側に位置して前記開閉機35が配設されることを特徴としている。
また、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体収納部3を構成し屋内側となる背面7と底面9との接合部分における内隅部23に位置するとともに、前記開閉体19の最大巻径Dmの外方に例えば所定のクリアランスCを介して前記開閉機35が配設されることを特徴としている。
さらに、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体19の最大巻径Dmに所定のクリアランスCを加えた外径線Dc上の上方頂点Uに位置して天面5が位置するとともに、前記外径線Dc上の後方頂点Bに位置して背面7が位置し、かつ、前記外径線Dc上の前方頂点Fに位置して正面13が位置するとともに、巻取中心Oを通り、垂下方向に延びる線Lo上であって前記最大巻径Dmより下方となり、最小巻径Dsの下端から所定の挿通間隙Iを有して底面9が位置し、少なくとも該底面9と前記背面7との接合部分に内隅部23を備えて開閉体収納部3が形成され、
前記背面7と前記底面9とで形成される内隅部23における前記外径線Dcより外方に位置して前記開閉機35が脱着自在に配設され、
前記開閉体19の幅方向側縁を支持し開閉をガイドするガイドレール17の位置が、前記巻取中心Oを通る垂線Loと前記最大巻径Dmの前方頂点Faを通る垂線Lfとの間であって、前記開閉体収納部3における前記底面9に前記ガイドレール17上端の導入口17aが配設されることを特徴としている。
上記のような構成により、開閉体収納部3を構成する、天面5,背面7,底面9,正面13の各配置位置と、この開閉体収納部3内に配置される開閉機35の位置、これら各部と巻取状態の開閉体19との位置、及び開閉体19の開閉を案内するガイドレール17の配置位置とを上述のように構成させたので、開閉体収納部3内のデッドスペースである無駄な容積部分が縮小でき、開閉体収納部3の外形状を小型化することが可能となり、すなわち開閉体収納部3の縦寸法Dh及び奥行き寸法Dbを縮減させることが可能となる。これにより、建物等の躯体の外壁に対して、開閉体収納部3は、外壁Wからの突出長さが削減され、建物外観としての見栄えが良好となるとともに、開閉体収納部3の大きさが小型化されたことから、窓部分等の建物開口部分2への配設状態がコンパクトになり、この開口部分2を大きく塞ぐような圧迫感のある構造にならずに、巻取式開閉装置の機能を窓部分に付設させることが可能となる。
また、開閉体の巻取方向を内巻として屋内側方向に設定したことから、ガイドレールの位置に対する巻取軸の中心位置が屋内側となり、ガイドレールに対する開閉体収納部の突出方向を屋内側方向とすることとなる。これにより、躯体等の建物外壁に対して、開閉体収納部は、外壁からの突出長さが削減することが可能となる。
さらに、開閉体収納部3内に配置される開閉機35の位置が、収納部3内の底面9上であることから、建物開口2側から容易に手の届く位置となり、メンテナンス作業が行い易くなる。
また、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体収納部3内における前記開閉体19の最大巻径Dmの外方に位置するとともに、前記開閉体収納部3内の底面9上における最奥部となる屋内側に位置して前記開閉機35が配設されることを特徴としている。
さらに、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体収納部3を構成し屋内側となる背面7と底面9との接合部分における内隅部23に位置するとともに、前記開閉体19の最大巻径Dmの外方に例えば所定のクリアランスCを介して前記開閉機35が配設されることを特徴としている。
また、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体19の最大巻径Dmに所定のクリアランスCを加えた外径線Dc上の上方頂点Uに位置して天面5が位置するとともに、前記外径線Dc上の後方頂点Bに位置して背面7が位置し、かつ、前記外径線Dc上の前方頂点Fに位置して正面13が位置するとともに、巻取中心Oを通り、垂下方向に延びる線Lo上であって前記最大巻径Dmより下方となり、最小巻径Dsの下端から所定の挿通間隙Iを有して底面9が位置し、少なくとも該底面9と前記背面7との接合部分に内隅部23を備えて開閉体収納部3が形成され、
前記背面7と前記底面9とで形成される内隅部23における前記外径線Dcより外方に位置して前記開閉機35が脱着自在に配設され、
前記開閉体19の幅方向側縁を支持し開閉をガイドするガイドレール17の位置が、前記巻取中心Oを通る垂線Loと前記最大巻径Dmの後方頂点Baを通る垂線Lbとの間であって、前記開閉体収納部3における前記底面9に前記ガイドレール17上端の導入口17aが配設されることを特徴としている。
上記のような構成により、開閉体収納部3を構成する、天面5,背面7,底面9,正面13の各配置位置と、この開閉体収納部3内に配置される開閉機35の位置、これら各部と巻取状態の開閉体19との位置、及び開閉体19の開閉を案内するガイドレール17の配置位置とを上述のように構成させたので、開閉体収納部3内のデッドスペースである無駄な容積部分が縮小でき、開閉体収納部3の外形状を小型化することが可能となり、すなわち開閉体収納部3の縦寸法Dh及び奥行き寸法Dbを縮減させることが可能となる。これにより、建物外壁に対して、開閉体収納部3は、大きさが小型化され、窓部分等の建物開口部分2への配設状態がコンパクトになり、この開口部分2を大きく塞ぐような圧迫感のある構造にならずに、巻取式開閉装置の機能を窓部分に付設させることが可能となる。
また、開閉体の巻取方向を外巻とした構成としたので、躯体等の建物の外壁の屋外側に巻取軸の中心が位置することとなるが、ガイドレールの配置位置、開閉機の配置位置、開閉体の移動軌跡のそれぞれの位置関係が、外壁よりも屋内側(躯体側)に配置されることとなり、機構部分などが建物外壁の厚さ内に配置されることとなって、表出する部分は、開閉体収納部を構成する正面部分のみとすることができ、収納される開閉体の最大巻径に沿った形状で構成でき、見栄えの良い省スペース化を考慮された形状に構成可能となる。
さらに、開閉体収納部3内に配置される開閉機35の位置が、収納部3内の底面9上であることから、建物開口2側から容易に手の届く位置となり、メンテナンス作業が行い易くなる。
なお、前記開閉体収納部3の正面13およびまたは前記ガイドレール17が脱着自在とされていると好ましい。
これにより、開閉体収納部3内に対する開閉機35の出し入れを容易に行うことが可能となる。
また、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を躯体側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体収納部3内における前記開閉体19の巻取中心Oよりも躯体側で、かつ該巻取中心Oよりも前記開口部2側に位置して前記開閉機35が配置されることを特徴としている。
このような構成によれば、開閉機35が、躯体外部から見て奥方に位置することとなり、開閉体収納部3として、巻回状態の開閉体19の巻取中心よりも躯体外側を覆う部分で構成されればよく、すなわち開閉体収納部3の内側部分の無駄な空間を削減でき、これにより、この開閉体収納部3の外見を見栄えよく構成させることが可能となる。
さらに、この発明の電動巻取式開閉装置の構造は、開口部2の一側縁に配置される開閉体収納部3内へ電動の開閉機35にて開閉体19を巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
前記開閉体19の巻取中心Oを通り、前記開口部2の方向に延びる線上であって前記開閉体19の最大巻径Dmより前記開口部2側となり、前記開閉体19の最小巻径Dsの前記開口部2側から前記開閉機35の通過が可能な挿通間隙Iを有して前記開閉体収納部3の一部を構成する配置面が位置し、
前記開閉体収納部3内における前記開閉体19の最大巻径Dmの外方に位置するとともに、前記開閉体19の巻取中心Oよりも躯体側で、かつ該巻取中心Oよりも前記開口部2側に位置する前記配置面上に前記開閉機35が脱着自在に配置されることを特徴としている。
このような構成によれば、脱着自在な開閉機35を、挿通間隙Iを通して開閉体収納部3から取り出し及び取り付けを行うことが可能となる。すなわち、開閉体19が最大巻径Dmである場合には開閉機35が脱着できず、最小巻径Dsとなってる場合に挿通間隙Iが形成されて開閉機35が挿通可能となり脱着できる。このことから、開口部2に対する開閉体収納部3の配設状態をコンパクトに構成でき、かつ開閉機35のメンテナンス性も向上する。
なお、上記構成において、開閉機35の配置される位置である配置面は、開閉体19の最小巻径Dsの際に開閉機35が挿通間隙Iを介して挿通可能である位置とされればよく、また、この挿通間隙Iに対して、開閉機35の挿通幅長(高さ寸法Hm)としてこの挿通間隙I以下の長さ位置で構成されることとしてもよい。また、開閉機35の開口部2に対する配置位置としては、開口部側とされる上記配置面に限らず、開口部2とは反対の方向の側(反開口部側)に位置させて配置させる構成でもよい。
以上説明したように本発明による電動巻取式開閉装置の構造では、開閉機の配置位置を開閉体収納部内での背面と底面との接合部分における内隅部に位置させるとともに、開閉体の最大巻径の外方に配設したので、開閉体収納部内のスペース効率を向上させ、より有効に利用することが可能となり、開閉体収納部の小型化を図ることができる。
そして、開閉体収納部を構成する、天面,背面,底面,正面の各配置位置と、この開閉体収納部内に配置される開閉機の位置、これら各部と巻回状態となってる開閉体との位置、及び開閉体の開閉を案内するガイドレールの配置位置とを効率よく配置構成させたので、開閉体収納部内のデッドスペースである無駄な容積部分が縮小でき、開閉体や開閉機を収納する開閉体収納部の外形状を小型化することが可能となり、すなわち開閉体収納部の奥行き寸法等の各寸法を縮減させることが可能となる。
また、開閉体の巻取方向を内巻として屋内側方向に設定したことから、ガイドレールに対する開閉体収納部の突出方向を屋内側方向とすることとなる。これにより、躯体等の建物外壁に対して、開閉体収納部は、外壁からの突出長さが削減することが可能となる。
さらに、上記のような配置構成によれば、開閉体を巻き取る位置に対する開閉体をガイドレールに導く導入口の位置が、開閉機の高さ寸法が考慮された配置関係となる構成であるので、開閉体の最大巻径の位置から導入口を結ぶ移動軌跡線と最小巻径の位置から導入口を結ぶ移動軌跡線とによる角度が浅くなり、これにより導入口への開閉体の移動がスムーズなものとなる。
また、開閉体の巻取方向を外巻とした構成によれば、躯体等の建物の外壁の屋外側に巻取軸の中心が位置することとなるが、開閉機の配置位置、開閉体の移動軌跡のそれぞれの位置関係が、外壁よりも屋内側(躯体側)に配置されることとなる。よって、表出される部分は、開閉体収納部を構成する正面部分のみとすることができ、収納される開閉体の最大巻径に沿った形状で構成でき、見栄えの良い省スペース化を考慮された形状に構成可能となる。
このようなことから、開閉体収納部の大きさが小型化されることとなり、窓部分等の建物開口部分への配設状態がコンパクトに構成でき、この開口部分を大きく塞ぐような圧迫感のある構造にならずに、巻取式開閉装置の機能を窓部分に付設させることが可能となり、躯体の外観、例えば建物外観としての見栄えが良好とすることができる。
また、開閉体収納部内に配置される開閉機の位置を、収納部内の底面上とすることで、この開閉機に対して、建物開口側から容易に手の届く位置となり、メンテナンス作業を行い易くする効果を得られる。特に、正面とガイドレールとを脱着可能な構造とすることで、開閉体収納部内に対する開閉機の出し入れ等の作業を容易に行うことが可能となる。
本発明による電動巻取式開閉装置の構造の一実施の形態を示す概略側断面図 同電動巻取式開閉装置の一部拡大斜視図 同電動巻取式開閉装置の一部拡大分解斜視図 同電動巻取式開閉装置を構成する開閉機の側面図 同電動巻取式開閉装置の各部配置位置関係を示す概念図 (a)他の実施の形態の電動巻取式開閉装置の各部配置位置関係を示す概念図 (b)他の実施の形態の電動巻取式開閉装置の各部配置位置関係を示す概念図 他の実施の形態の電動巻取式開閉装置の構造を示す概略側断面図 同電動巻取式開閉装置の一部拡大斜視図 同電動巻取式開閉装置の各部配置位置関係を示す概念図
図1は本発明による電動巻取式開閉装置の構造の一実施の形態を示す概略側断面図である。
本実施の形態の電動巻取式開閉装置は、開閉体が、左右方向に長尺な短冊板状のスラットを上下方向に多数連結して構成される構造のシャッターカーテンとされ、このシャッターカーテンを上下に昇降移動して開閉が行われる所謂電動シャッターとされる。この電動シャッター1は、住宅やビルなどの建物などの躯体の開口部に配置される。この開口部は、シャッターカーテンなどの開閉体によって閉鎖、仕切り、区画等、空間を分かつための部分であり、例えば、住宅などの場合には窓部に相当する部分等である。そして、この電動シャッター1は、開口部を構成する部分におけるいずれか一方の面、例えば屋内と屋外を分かつ場合であれば、屋内側若しくは屋外側のいずれかの面に配置される。
本実施の形態では、住宅等の建物躯体の開口部である窓部2における屋外側に配置される例として説明する。
電動シャッター1を構成する開閉体収納部としてのシャッターケース3は、窓部分2の一側縁である上縁に配設され、略短冊矩形状の天面となる天板5,建物である躯体側とされ屋内側となり背面となる背板7,開口部側である閉鎖方向側の面となり底面となる底板9,及び略矩形状の左右側面となる左右側板11により屋外側となる前方が開口した略長方箱状に形成されているとともに、屋外側の前方開口部分を閉塞する正面となる正面板としての外装ケース13が脱着自在または開閉自在に取り付けられている。
本実施の形態では、外装ケース13は、躯体側であり屋内側となる後方が開口した略箱状に形成されているとともに、上縁に係止片14が突設され、下縁に固定片15が延設されている。
そして、この外装ケース13は、上縁の係止片14が天板5の前端縁に形成される嵌合凹部16に嵌入して係合し、下縁の固定片15が左右ガイドレール17にネジなどの固定手段(図示せず)にて固定され、すなわち、脱着自在とされている。
また、底板9と外装ケース13の底板部13aとの間にはスリット状の開口21が形成され、シャッターカーテン19が出入りする。開口21の左右端部にはそれぞれガイドレール17の上端が接続される。
屋外側からみて最奥部となる背板7と底板9との接合部分である内隅部23には、後述する開閉機35が取り付けられる。本実施の形態では、シャッターケース3の底板9を配置面とされて開閉機35が配設されるが、この内隅部23に略L字状に形成されるブラケット25が配設され、すなわちこのブラケット25を介して開閉機35がシャッターケース3に配設される。このブラケット25は、図2に示すように、開口21側の前端縁25aが上向きに折曲形成され、上端縁25bが開口21側に延出するように折曲形成されている。
なお、左右の各ガイドレール17は、下端にて水切枠27で連結される。
左右の側板11には、対向する内面にそれぞれ軸受(図示せず)が配設されている。これら軸受は巻取軸29の端部を支持しており、この巻取軸29をシャッターケース3内にて水平に渡設する。この巻取軸29には一端側に従動スプロケット30が固設されている。なお、各軸受は、左右側板11の板面における略中央に位置して設けられる。
また、巻取軸29には、シャッターカーテン19の上端が連結され、すなわち巻取軸29が回転することでシャッターカーテン19を巻き取るようになる。
なお、本実施の形態では、このシャッターカーテン19の巻取方向は、屋外側となるシャッターカーテン19の一方の面が巻取状態で外周面となる所謂内巻とされ、巻取方向が屋内(躯体)側へ向かう(図1中時計回り方向)ようになっている。
また、従動スプロケット30が設けられる巻取軸29の一端側を支持する側板11内面には、軸受の斜め下方に位置し、この軸受に略並列して軸継手33を備えた従動スプロケット30よりも小径の小スプロケット31が回動自在に軸支されている。
この小スプロケット31は、図3に示すように、基板12を介して側板11の内面に設けられる。この基板12には、板面に対して突設された軸34を有し、この軸34に小スプロケット31が回動自在に取り付けられる。
また、この小スプロケット31と略一体構造とされた軸継手33は、図3に示すように、端部外周面に複数の凹部33a、例えば、互いに等間隔に形成される略扇形状の凹部が形成されている。
そして、この小スプロケット31は、従動スプロケット30とともに、シャッターケース3内における側板11の板面に沿うチェーン32が巻回され、このチェーン32を介して連動するようになっている。
なお、基板12は、側板11に対して固定する際に、従動スプロケット30と小スプロケット31とに巻回されるチェーン32の張設具合を見て固定される。また、従動スプロケット30の設けられる巻取軸29の一端は、後述する開閉機35の設置位置に対応させ、すなわち、建物(躯体)に配設される電動シャッター1としての左右勝手に合わせて適宜変更させ、例えば、開閉機35の位置が、電動シャッター1の正面視で右方であれば、右方である一端側にそれぞれを構成させる。
開閉機35は、少なくとも電動モータを備えた構造物であり、駆動源を構成するものである。
本実施の形態では、この電動モータと、その他の部材、例えば、減速ギア部と、ブレーキ機構部と、制御部などとともにユニット構成されている。そして、これら各部がケース36内に構成される。
なお、開閉機35は、ユニット構成された開閉機の構成部材が比較的容易に相互分解・組立が可能な構成とされていてもよく、この場合において開閉機を分解して脱着する場合でも、それぞれの開閉機の構成部材は、開閉体19が最大巻径Dmの状態であるときには脱着できない配置となっている。
ケース36は、本実施の形態では、図1及び図2に示すように、側部の一対の稜部が約45°の面取り角にて面取り形成されて一対の傾斜面を形成し、略六角柱形状に形成されている。
また、このケース36には、図4に示すように、取付ブラケット37が設けられる。
取付ブラケット37は、中途が屈曲形成された板状部材で、基端側37bがケース36上面に固定され、中途部分がケース36の一方の傾斜面に沿って斜め下方に延出し、さらに先端縁が垂下方向に延出形成されて取付片37aとされている。
そして、この開閉機35は、シャッターケース3内における屋内側となり最奥部となる背板7と底板9との接合部分の内隅部23に配設されたブラケット25上に、長手方向を巻取軸29の軸線方向と平行、すなわち開閉機35の出力軸の軸線方向と巻取軸29の軸線方向とが平行に並列状態となり、かつ、上記一方の傾斜面が巻取軸29の周面に向き合い配置される。
この開閉機35のブラケット25への取付状態は、図4に示すように、ブラケット25の上端縁25bの下面に取付ブラケット37の基端37bが当接状態となり、すなわちブラケット25の底板と上端縁25bとの間に開閉機35が略挟持状態となるように配置され、ブラケット25の前端縁25aの前面に取付ブラケット37の取付片37aを当接状態として、これら前端縁25aと取付片37aとをネジなどの固定部材41を用いて取り付けるようになっている。すなわち、固定部材41の脱着により、開閉機35はブラケット25からの脱着を可能としている。この脱着の際には、シャッターケース3の底板9に沿って開閉機35のブラケット25への脱着が行われ、シャッターケース3の前方開口部分からの作業にて行えるようになる。
開閉機35の出力軸には、連結部39が設けられている。この連結部39は、上述した小スプロケット31の軸継手33に嵌合して連結されるようになっている。すなわち、連結部39は、図3に示すように、略円板状の端面に複数の凸部39a、例えば、互いに等間隔に形成される略扇形状の凸部が形成されており、これら凸部39aと、軸継手33の凹部33aとが互いに軸線方向を一致させて嵌合しあい、開閉機35の出力軸と小スプロケット31とを連動連結させるようになっている。
そして、制御部からの駆動信号により電動モータが回転駆動し、その回転駆動力が連結部39,軸継手33,小スプロケット31を介してチェーン32を駆動し、従動スプロケット30を回転させて、上記巻取軸29を回動させるようになっている。
なお、開閉機35の連結部39と軸継手33とは、上記したように軸線方向に互いに嵌め合うことで回転を伝達する連結構造であり、すなわち側板11側に設けられる軸継手33に対し、開閉機35をブラケット25上で軸線方向にスライドさせることで、脱着される構造とされる。
次に、上述した各部の配置位置について図5を参照して説明する。
まず、シャッターカーテン19の昇降をガイドする両ガイドレール17は、建物外壁Wと略面一となり、シャッターカーテン19が屋外に面するように配置される。
シャッターケース3は、建物開口2部分の上縁に位置し、本実施の形態ではこのシャッターケース3を構成する正面板である外装ケース13を除く天板5,背板7,底板9の部分が建物壁の厚さDw内に納まり、すなわち、天板5及び底板9の前端縁が建物外壁側となって配置される。
シャッターケース3を構成する天板5,背板7,外装ケース13の各部の位置は、それぞれの内側面部が、左右側板11に両端を支持される巻取軸29の中心軸線Oの位置に対し、シャッターカーテン19を全て巻き取った状態(開口部(窓部)2を全て開放した状態)である最大巻径Dmに所定のクリアランスC、例えば10mmの間隙を加えた距離、すなわちシャッターカーテン19の最大巻径DmにクリアランスCを加えた外径線Dc上に位置し、この外径線Dcの上方頂点Uに位置して天板5の内側面部が位置し、外径線Dcの後方頂点Bに位置して背板7の内側面部が位置し、外径線Dcの前方頂点Fに位置して外装ケース13の内側面部が位置するようにそれぞれ構成される。
また底板9の位置は、背板7と底板9との接合部分である内隅部23に取り付けられる開閉機35が、最大巻径DmにクリアランスCを加えた外径線Dc上に、ケース36若しくは取付ブラケット37の表面が位置する状態での位置となり、巻取中心Oを通り、垂下方向に延びる線Lo上であって最大巻径Dmより下方となって、シャッターカーテン19の最小巻径Dsの下端から所定の挿通間隙Iを有して内側面部が位置するように設定される。なお、最小巻径Dsとは、開口部(窓部)2を全て閉鎖した状態で、シャッターカーテン19を繰り出した状態である。
すなわち、シャッターケース3としての奥行き長さDbは、シャッターカーテン19の最大巻径Dmに前方と後方のクリアランスCを加えた長さになり、またシャッターケース3の高さDhは、シャッターカーテン19の最大巻径Dmの半径分(Dm/2)に上方のクリアランスCを加え、かつ最小巻径Dsの半径分(Ds/2)に挿通間隙Iを加えた長さとされる。
なお、上記した各クリアランスCは、シャッターカーテン19やその巻径、シャッターケース3の各部の形状・寸法等の特性や取付等による誤差やズレ等の諸事情・条件を勘案して設定される所定の寸法であり、なるべく小さく設定することが好ましい。
底板9上に設定される挿通間隙Iは、シャッターケース3内に配置される開閉機35が、通過可能な間隙長さとされ、すなわち開閉機35の高さ寸法Hmより長く、また、シャッターカーテン19を巻き取った際の最大巻径Dmとされた場合での底板9とシャッターカーテン19との間隙長さSは開閉機35の高さ寸法Hmより小さく、この開閉機35が容易に取り出せない間隔長さに設定される。この最大巻径Dmでの底板9とシャッターカーテン19との間隙長さSは、開閉機35の配置により生ずる間隔、別言すると、開閉機35の形状や大きさにより必要となる間隙長さでもあり、また、シャッターケース3内に配置された状態での開閉機35に対してメンテナンス作業を行うことの可能な、すなわち、点検等の作業のためにメンテナンス作業者の手や工具等を通過させることの可能な間隙長さでもあり、好ましくは、この間隙長さSを有した構成とされる。
なお、シャッターカーテン19を巻き取った際の最大巻径Dmとされた場合でのシャッターカーテン19と底板9との間隙長さSは、より小さく、例えば最大巻径Dmの下方のクリアランスCと同等の長さに設定することで、シャッターケース3の高さDhを最小な構成とすることが出来る。すなわち、図6(a)に示すように、底板9と背板7との内隅部23に位置して外径線Dcより外方となり、最小巻径Dsによる挿通間隙Iの範囲内となる外形状の開閉機35(図中斜線部分)を構成することでシャッターケース3である開閉体収納部としての最小の構成を得ることができる。
また、シャッターケース3を構成する背板7の形状、すなわち開閉体収納部としての背面の形状が、図6(b)に示すように、略平面状でなく底板9側の奥行き長さDbを建物壁の厚さDw内で十分に長尺に形成し、内隅部23を屋内側に近接させて構成することで、開閉機35の外形状(図中斜線部分)に対応しながらもシャッターケース(開閉体収納部)3としての高さDhを最小に構成することが可能である。
また、ガイドレール17の配設位置は、上記したように建物外壁Wと略面一な位置に設定されるとともに、図5に示すように、巻取軸29に対する配置位置として、巻取中心Oを通る垂線Loとシャッターカーテン19の最大巻径Dmの前方頂点Faを通る垂線Lfとの間P1とされ、好ましくは最大巻径Dmの前方頂点Faを通る垂線Lfと最小巻径Dsの前方頂点Fbを通る垂線Lsとの間P2とされて、シャッターケース3の背板7からの距離が、底板9の奥行き長さEと略同一とされる位置に設定される。そして、ガイドレール17上端の導入口17aが底板9より上方に延びシャッターケース3内に位置する。
なお、本実施の形態の電動シャッター1は、図1に示すように、窓部分2に配設されるサッシ窓50の枠体とともにユニット化されている。
すなわち、電動シャッター1を構成するシャッターケース3の底板9下面に、サッシ枠の上枠51が固設され、また左右の縦サッシ枠52に左右ガイドレール17が外枠53を介して略一体となるように構成され、さらにサッシ枠の下枠54と電動シャッター1の水切枠27とが一体構成とされる。
また、左右のガイドレール17は、左右各外枠53に対し、脱着自在に設けられており、メンテナンス時などに各ガイドレール17が取り外せるようになっている。
そして、この電動シャッター1での、メンテナンス時には、まず、シャッターケース3の外装ケース13を取り外す。この外装ケース13は、下縁の固定片15を固定している固定部材を取り外した後、この固定片15側を上方へ回動させるように持ち上げ(図1中一点鎖線)、その後に上縁の係止片14を抜脱することで取り外す。
次に、左右のガイドレール17を取り外して、シャッターカーテン19を所定長さ巻き戻し、底板9とシャッターカーテン19の巻取外径の下縁との間に十分な間隙、すなわち開閉機35が通過可能な間隙(図5中I)を形成させ、下端縁が自由になっているシャッターカーテン19を捲くり上げるように屋外側へ持ち上げて、屋外側から間隙間に手を延ばしてシャッターケース3内の開閉機35を取り出すことでメンテナンス等の作業を行う。
この開閉機35の取り出し手順としては、ブラケット25の前端縁25aと取付ブラケット37の取付片37aとを固定している固定部材41を外し、互いの固着状態を解除し、次に、開閉機35をブラケット25上で軸線方向にスライドさせて開閉機35の連結部39と軸継手33との嵌合状態を解除し、その後、ブラケット25から開閉機35をシャッターケース3の底板9に沿ってシャッターケース3の前方開口部分へと移動させることで取り出す。
従ってこのように構成された電動シャッターの構造によれば、シャッターケース3を構成する、天板5,背板7,底板9,外装ケース(正面板)13の各配置位置と、このシャッターケース3内に配置される開閉機35の位置、これら各部とシャッターカーテン19を巻き取る巻取軸29との位置、及びシャッターカーテン19の開閉を案内する左右ガイドレール17の配置位置とを上述のように構成させたので、シャッターケース3内のデッドスペースである無駄な容積部分が縮小でき、巻取軸29や開閉機35を収納するシャッターケース3の外形状を小型化することが可能となり、すなわちシャッターケース3の縦寸法Dh及び奥行き寸法Dbを縮減させることが可能となる。
また、シャッターカーテン19の巻取方向を内巻として屋内側方向に設定したことから、ガイドレール17に対するシャッターケース3の突出方向を屋内側方向とすることとなる。
これにより、建物外壁Wに対して、シャッターケース3は、その外壁の厚さDw内に大半が位置するようになり、外壁Wからの突出長さが削減され、本実施の形態では外装ケース13のみとなり、建物外観としての見栄えが良好となるとともに、シャッターケース3の大きさが小型化されたことから、窓部分2等の建物開口部分への配設状態がコンパクトになり、この開口部分2を大きく塞ぐような圧迫感のある構造にならずに、シャッターの機能を窓部分に付設させることが可能となる。
また、シャッターケース3内に配置される開閉機35の位置が、ケース3内の底板9上であることから、容易に手の届く位置でありメンテナンス作業が行い易く、特に、正面板となる外装ケース13とガイドレール17とを脱着可能な構造としたので、シャッターケース3内に対する開閉機35の出し入れを容易に行うことが可能となる。
さらに、上記のような配置構成によれば、シャッターカーテン19を巻き取る位置に対するシャッターカーテン19をガイドレール17に導く導入口17aの位置が、開閉機35の高さ寸法Hmが考慮された配置関係となる構成であるので、シャッターカーテン19の最大巻径Dmの位置から導入口17aを結ぶ移動軌跡線(図5中G1)と最小巻径Dsの位置から導入口17aを結ぶ移動軌跡線(図5中G2)とによる角度θが浅くなり、これにより導入口17aへのシャッターカーテン19の移動がスムーズなものとなる。
なお、上述した実施の形態では、シャッターカーテン19の巻取方向が、屋外側となるシャッターカーテン19の一方の面が巻取状態で外周面となる所謂内巻とされ、巻取方向が屋内側に向かう構成として説明したが、開閉体であるシャッターカーテン19の巻取方向が、屋外側となるシャッターカーテン19の一方の面が巻取状態で内周面となる所謂外巻とされ、巻取方向が屋外側に向かう構成(図7中反時計回り方向)とされる電動シャッター(電動巻取式開閉装置)としてもよい。
この外巻構成の電動シャッター1’の場合、図7に示すように、シャッターケース3の左右側板11に支持される巻取軸29の巻取中心に対して屋内(躯体)側からシャッターカーテン19がガイドレール17に導かれるよう構成されている。すなわち、この電動シャッター1’の場合では、巻取軸29に対するシャッターカーテン19の移動軌跡の位置が、巻取軸29の巻取中心に対して屋内(躯体)側であって、かつ底板9側であり、すなわち、巻取軸29に対するシャッターケース3の内隅部23にやや近接する構造となる。
また、この例の電動シャッター1’では、上述した実施の形態の電動シャッター1と同様に、シャッターケース3の内隅部23に位置して開閉機35が配置される。この開閉機35の配置位置は、シャッターケース3を構成する背板7と底板9との接合部分である内隅部23であって、シャッターケース3の屋外側からの最奥部に位置して脱着自在に取り付けられる。
なお、この電動シャッター1’では、図7に示すように、底板9と背板7との接合部分である内隅部23に、上述した実施の形態と同様に開閉機35が配置されるが、図8に示すように、背板7の内面に設けられる略L字状の支持ブラケット42と、スリット状開口21の後縁に折曲形成される支持片43とに取り付けられるようになっている。
すなわち、図8に示すように、開閉機35のケース36は、上記した実施の形態と同様に、側部の一対の稜部が約45°の面取り角にて面取り形成されて一対の傾斜面を形成し、略六角柱形状に形成され、このケース36には、中途が屈曲形成された板状部材よりなる取付ブラケット37が設けられる。取付ブラケット37は、基端側37bがケース36上面に固定され、中途部分がケース36の一方の傾斜面に沿って斜め下方に延出し、さらに先端縁が垂下方向に延出形成されて取付片37aとされている。そして、この開閉機35は、シャッターケース3内における屋内側となり最奥部となる背板7と底板9との接合部分の内隅部23に、長手方向を巻取軸29の軸線方向と平行、すなわち開閉機35の出力軸の軸線方向と巻取軸29の軸線方向とが平行に並列状態となって配置される。
この開閉機35の取付状態は、図7に示すように、支持ブラケット42の下面に取付ブラケット37の基端37bが当接状態となり、すなわち支持ブラケット42と底板9との間に開閉機35が略挟持状態となるように配置され、支持片43の前面に取付ブラケット37の取付片37aを当接状態として、これら支持片43と取付片37aとをネジなどの固定部材41を用いて取り付けるようになっている。すなわち、固定部材41の脱着により、開閉機35の脱着を可能としている。この脱着の際には、シャッターケース3の底板9に沿って開閉機35の脱着が行われ、シャッターケース3の前方開口部分からの作業にて行えるようになる。
なお、支持片43と取付片37aとの固定の際に、シャッターケース3の底板9の下面に位置するサッシ上枠51とともに固定することとしてもよく、例えば、このサッシ上枠51に上方へ延出される固定片51aなどを突出形成し、この固定片と、上記支持片43及び取付片37aとをともにネジなどの固定部材41にて固定させる構造とすることで、ユニット構造を得ることとなる。
また、開閉機35の出力軸には、上記実施の形態と同様に、連結部39が設けられ、小スプロケット31の軸継手33に軸方向より嵌合して連結されるようになっている。
そして、この外巻構成の電動シャッター1’の場合では、各部の配置位置を、好ましくは、図9に示すような構成とする。
すなわち、シャッターケース3を構成する天板5,背板7,外装ケース13の各部の位置は、それぞれの内側面部が、左右側板11に両端を支持される巻取軸29の中心軸線Oの位置に対し、シャッターカーテン19を全て巻き取った状態である最大巻径Dmに所定のクリアランスC、例えば10mmの間隙を加えた距離、すなわちシャッターカーテン19の最大巻径DmにクリアランスCを加えた外径線Dc上に位置し、この外径線Dcの上方頂点Uに位置して天板5の内側面部が位置し、外径線Dcの後方頂点Bに位置して背板7の内側面部が位置し、外径線Dcの前方頂点Fに位置して外装ケース13の内側面部が位置するようにそれぞれ構成される。
また底板9の位置は、背板7と底板9との接合部分である内隅部23に取り付けられる開閉機35が、最大巻径DmにクリアランスCを加えた外径線Dc上に、ケース36若しくは取付ブラケット37の表面が位置する状態での位置となり、巻取中心Oを通り、垂下方向に延びる線Lo上であって最大巻径Dmより下方となって、シャッターカーテン19の最小巻径Dsの下端から所定の挿通間隙Iを有して内側面部が位置するように設定される。
すなわち、シャッターケース3としての奥行き長さDbは、シャッターカーテン19の最大巻径Dmに前方と後方のクリアランスCを加えた長さになり、またシャッターケース3の高さDhは、シャッターカーテン19の最大巻径Dmの半径分(Dm/2)に上方のクリアランスCを加え、かつ最小巻径Dsの半径分(Ds/2)に挿通間隙Iを加えた長さとされる。
底板9上に設定される挿通間隙Iは、シャッターケース3内に配置される開閉機35が、通過可能な間隙長さとされ、すなわち開閉機35の高さ寸法Hmより長く、また、シャッターカーテン19を巻き取った際の最大巻径Dmとされた場合での底板9とシャッターカーテン19との間隙長さSは開閉機35の高さ寸法Hmより小さく、この開閉機35が容易に取り出せない間隔長さに設定される。なお、開閉機35は、シャッターカーテン19のシャッターケース3内での移動軌跡に干渉しない位置に配置される。
また、ガイドレール17の配設位置は、例えば建物外壁Wと略面一な位置に設定されるとともに、図9に示すように、巻取軸29に対する配置位置として、巻取中心Oを通る垂線Loとシャッターカーテン19の最大巻径Dmの後方頂点Baを通る垂線Lbとの間P1とされ、好ましくは最小巻径Dsの後方頂点Bbを通る垂線Lcと巻取中心Oを通る垂線Loとの間P2とされる。そして、ガイドレール17上端の導入口17aが底板9より上方に延びシャッターケース3内に位置する。
このような外巻構成の電動シャッター1’によれば、上述した内巻構成の電動シャッター1と同様に、外装ケース13を取り外し、屋外側からシャッターケース3内の開閉機35を取り外してメンテナンス等を行うことが可能となる。
そして、この電動シャッター1’の構造によれば、シャッターケース3を構成する、天板5,背板7,底板9,外装ケース(正面板)13の各配置位置と、このシャッターケース3内に配置される開閉機35の位置、これら各部とシャッターカーテン19を巻き取る巻取軸29との位置、及びシャッターカーテン19の開閉を案内する左右ガイドレール17の配置位置とを上述のように構成させたので、シャッターケース3内のデッドスペースである無駄な容積部分が縮小でき、巻取軸29や開閉機35を収納するシャッターケース3の外形状を小型化することが可能となり、すなわちシャッターケース3の縦寸法Dh及び奥行き寸法Dbを縮減させることが可能となる。
特に、シャッターカーテン19の巻取方向を外巻として設定したことから、図9に示すように、外壁Wの屋外側に巻取軸29の中心が位置することとなるが、開閉機35の配置位置、シャッターカーテン19の移動軌跡のそれぞれの位置関係が、外壁Wよりも屋内側に配置されることとなる。よって、表出される部分は、シャッターケース3を構成する外装ケース13のみとすることができ、すなわち、シャッターケース3としての正面側である外装ケース13の形状を、上記した外径線Dcに沿う湾曲面にて構成するなど見栄えの良い省スペース化を考慮された形状に構成可能となる。
そして、シャッターケース3の大きさが小型化されることから、窓部分2等の建物開口部分への配設状態がコンパクトになり、この開口部分2を大きく塞ぐような圧迫感のある構造にならずに、シャッターの機能を窓部分に付設させることが可能となる。また、シャッターケース3内に配置される開閉機35の位置が、ケース3内の底板9上であることから、容易に手の届く位置でありメンテナンス作業が行い易くなる。
また、上述した各実施の形態では、開閉体をスラットを連結して構成されるシャッターカーテン19とし、電動巻取式開閉装置をこのシャッターカーテン19を具備する電動シャッター1,1’とした例を示したが、開閉体としては、上記したスラットよりなるシャッターカーテン19の他に、多数のパネル材を連接して構成されるパネルカーテンや、多数のパイプ材をリンク部材にて連接して構成されるグリルカーテン、シート材よりなるカーテン、ネット材よりなるカーテン、さらにはこれらカーテンが組み合わされて構成される複合カーテンなどとしてもよく、またブラインドカーテンやスクリーンカーテンとしてもよく、電動巻取式開閉装置としては、上記した種々のカーテンを具備する、例えばパネルシャッター装置や、グリルシャッター装置、ロールブラインド装置やロールカーテン装置、ロールスクリーン装置、ロールオーニング装置としてもよい。
また、上述した各実施の形態では、開閉体としてのシャッターカーテン19が、建物開口2の上縁にて巻回されて収納され、建物開口に対して上方より降下することでこの開口を閉鎖するように、すなわち開閉体19の開閉方向が、上下方向とされ、昇降することで開口を開閉する構成とした例について述べたが、この開閉体による建物開口に対する開閉の方向は、これに限定されることはなく、左右方向としてもよく、また下方から開閉を行う構成としてもよい。
例えば、開口部の下縁を一側縁として開閉体収納部が配設され、この開口部の下部に位置する開閉体収納部に、シャッターカーテンなどの開閉体が巻取収納されて、上昇することで開口部の閉鎖を行う開閉装置、所謂上昇閉鎖式開閉装置にも適用が可能である。そしてこの構成の場合、開閉機の配設位置は、開閉体収納部の躯体側(屋内側)で、かつ開閉体の閉鎖方向側とされ、例えば開閉体収納部の背板と天板との接合部分である内隅部に配置させる。
また、開口部の右側縁或いは左側縁を一側縁として開閉体収納部が配設される構成としてもよく、すなわち、シャッターカーテンなどの開閉体が左右横方向に移動することで開閉となる開閉装置、所謂横引きシャッター装置などの横引き式開閉装置にも適用できる。この場合、開閉機の配設位置は、開閉体収納部の躯体側(屋内側)で、かつ開閉体の閉鎖方向側とされ、例えば開閉体収納部の背板と側板との接合部分である内隅部、例えば開口部の右側縁に開閉体収納部を配設する場合には、背板と左側板との内隅部とし、また開口部の左側縁に開閉体収納部を配設する場合には、背板と右側板との内隅部に開閉機が配置される構成とする。
さらに、上述の実施の形態では、建物開口として窓部2とした例であり、すなわち、略垂直な壁面に開口形成される開口部分に対して開閉体であるシャッターカーテン19が開閉動作を行う例として説明したが、この建物開口は、水平面や傾斜面に形成されることとしてもよく、すなわち、開閉体の開閉方向が、水平方向や傾斜方向とされて構成されてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、開閉体としてのシャッターカーテン19を巻回状態で収納する開閉体収納部3として、天板5、背板7、正面板13、底板9、側板11の各板状部材で略長方箱状に形成されるシャッターケース3にて構成する例について述べたが、この開閉体収納部3としては、シャッターカーテンなどの開閉体19を巻き取り、巻回状態で収納可能な空間部分とされればよく、例えば、建物の壁面の一部に形成される空間を収納部分として形成する構造としてもよく、すなわち、空間部分に巻回状態の開閉体19を覆い隠すように収納できれば、建物躯体の窪み部分や凹状部分、若しくは、これら空間に蓋状の被覆部材を組み合わせた構造としてもよい。このような構造の場合においても、上述した実施の形態で述べたように、開閉機の位置及び巻回状態とされる開閉体の位置を、それぞれ配置することで、上記同様に効果を得られる。
また、上述した実施の形態では、開閉体収納部としてのシャッターケース3の形状が、断面略矩形箱状とされているが、このシャッターケース(開閉体収納部)の形状は任意であり、多角形状、略多角形状等に形成されていればよく、少なくとも躯体側(屋内側)に内隅部が形成される形状であればその他の形状として構成しても良い。好ましくは、建物(躯体)の開口部の一側縁となる例えば上記したサッシ上枠の直上部分等の開閉体(シャッタカーテン)19の閉鎖方向側に内隅部が形成される形状がよい。
さらに、上述した実施の形態では、開閉機35の外形状を略六角柱形状とした例について説明したが、この開閉機35の外形状はこれに限らず、略四角柱形状などの多角形柱状などとしてもよく、シャッターケース3内にてシャッターカーテン(開閉体)19などと干渉しない形状であれば、その他の形状に形成されることとしてもよい。
また、この開閉機35のシャッターケース3内における配置状態について、開閉機35が、背板7と底板9との内隅部23に沿い、各板7,9に略密着状態とされている例として説明したが、各板7,9に対し必ずしも密着状態とされていなくともよく、例えば通線のための間隙を設けてやや斜めに配置する構成としてもよく、また、いずれかの板面(背板7或いは底板9)に対して所定の間隙を有して配置する構成としてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、シャッターカーテン19などの開閉体を巻き取る巻取軸29が、シャッターケース3内にて軸受を介して両端が支持される構成とされており、巻取中心としての軸心がシャッターケース3内において移動することのない構成であるが、この巻取軸29の軸心が移動しない構造の場合、上述したように、最小巻径Dsの状態と最大巻径Dmの状態のそれぞれの移動軌跡線G1,G2(図5参照)による角度θが発生することとなり、すなわちシャッターカーテン(開閉体)19のガイドレール17への導入に角度が生じるが、この角度θを極力発生させないように、巻取中心を移動させる構成、すなわち、巻取軸29によるシャッターカーテン(開閉体)19の巻き取り,巻き戻しの動作時に、巻取軸29に巻回されているシャッターカーテン19とガイドレール17の導入口17aとを結ぶ移動軌跡線が常に真直若しくは略真直となるようにガイドレール17の延長線上に位置させる構成としてもよい。この場合、巻取軸29は、シャッターカーテンの巻き取り,巻き戻しの回動に伴って、シャッターケース内を移動するよう構成され、すなわち、最大巻径の状態では巻取軸29の軸心がガイドレール導入口より離れた位置となり、最小巻径の状態では巻取軸29の軸心がガイドレール導入口に近接する位置となるように、例えば巻取軸29の回転に伴って転動する構成や、巻取軸29の両端を支持する軸受がスライド移動する構成とする。
1,1’…巻取式開閉装置(電動シャッター)
2…開口部(窓部)
3…開閉体収納部(シャッターケース)
5…天面(天板)
7…背面(背板)
9…底面(底板)
13…正面(正面部,外装ケース)
17…ガイドレール
17a…導入口
19…開閉体(シャッターカーテン)
23…内隅部
35…開閉機
B…後方頂点
C…クリアランス
Db…開閉体収納部(シャッターケース)の奥行き長さ
Dc…外径線
Dh…開閉体収納部(シャッターケース)の高さ
Dm…最大巻径
Ds…最小巻径
F…前方頂点
I…挿通間隙
Lf…垂線
Lo…垂線
O…巻取中心
W…外壁

Claims (9)

  1. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体収納部内における前記開閉体の最大巻径の外方に位置するとともに、前記開閉体収納部内の底面上における最奥部となる屋内側に位置して前記開閉機が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  2. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体収納部を構成し屋内側となる背面と底面との接合部分における内隅部に位置するとともに、前記開閉体の最大巻径の外方に前記開閉機が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  3. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋内側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体の最大巻径に所定のクリアランスを加えた外径線上の上方頂点に位置して天面が位置するとともに、前記外径線上の後方頂点に位置して背面が位置し、かつ、前記外径線上の前方頂点に位置して正面が位置するとともに、巻取中心を通り、垂下方向に延びる線上であって前記最大巻径より下方となり、最小巻径の下端から所定の挿通間隙を有して底面が位置し、少なくとも該底面と前記背面との接合部分に内隅部を備えて開閉体収納部が形成され、
    前記背面と前記底面とで形成される内隅部における前記外径線より外方に位置して前記開閉機が脱着自在に配設され、
    前記開閉体の幅方向両側縁を支持し開閉をガイドするガイドレールの位置が、前記巻取中心を通る垂線と前記最大巻径の前方頂点を通る垂線との間であって、前記開閉体収納部における前記底面に前記ガイドレール上端の導入口が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  4. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体収納部内における前記開閉体の最大巻径の外方に位置するとともに、前記開閉体収納部内の底面上における最奥部となる屋内側に位置して前記開閉機が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  5. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体収納部を構成し屋内側となる背面と底面との接合部分における内隅部に位置するとともに、前記開閉体の最大巻径の外方に前記開閉機が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  6. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を建物の屋外側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体の最大巻径に所定のクリアランスを加えた外径線上の上方頂点に位置して天面が位置するとともに、前記外径線上の後方頂点に位置して背面が位置し、かつ、前記外径線上の前方頂点に位置して正面が位置するとともに、巻取中心を通り、垂下方向に延びる線上であって前記最大巻径より下方となり、最小巻径の下端から所定の挿通間隙を有して底面が位置し、少なくとも該底面と前記背面との接合部分に内隅部を備えて開閉体収納部が形成され、
    前記背面と前記底面とで形成される内隅部における前記外径線より外方に位置して前記開閉機が脱着自在に配設され、
    前記開閉体の幅方向両側縁を支持し開閉をガイドするガイドレールの位置が、前記巻取中心を通る垂線と前記最大巻径の後方頂点を通る垂線との間であって、前記開閉体収納部における前記底面に前記ガイドレール上端の導入口が配設されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  7. 前記開閉体収納部の正面およびまたは前記ガイドレールが脱着自在とされていることを特徴とする請求項3又は6記載の電動巻取式開閉装置の構造。
  8. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を躯体側方向に巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体収納部内における前記開閉体の巻取中心よりも躯体側で、かつ該巻取中心よりも前記開口部側に位置して前記開閉機が配置されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
  9. 開口部の一側縁に配置される開閉体収納部内へ電動の開閉機にて開閉体を巻き取って巻回状態に収納する電動巻取式開閉装置の構造において、
    前記開閉体の巻取中心を通り、前記開口部の方向に延びる線上であって前記開閉体の最大巻径より前記開口部側となり、前記開閉体の最小巻径の前記開口部側から前記開閉機の通過が可能な挿通間隙を有して前記開閉体収納部の一部を構成する配置面が位置し、
    前記開閉体収納部内における前記開閉体の最大巻径の外方に位置するとともに、前記開閉体の巻取中心よりも躯体側で、かつ該巻取中心よりも前記開口部側に位置する前記配置面上に前記開閉機が脱着自在に配置されることを特徴とする電動巻取式開閉装置の構造。
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