JP3820373B2 - 開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、効率よく配線作業ができる開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の開閉装置としては、例えば図6および図7に記載の開閉装置が知られている。
【0003】
この従来の開閉装置は、図示しないシャッタカーテン等の開閉体と、この開閉体を昇降させる開閉体作動手段1と、この開閉体作動手段1を室内空間2から操作するための室内スイッチユニット3とを備えている。
【0004】
この室内スイッチユニット3は、内壁4の孔部4aに嵌め込まれ、表面には操作スイッチ部5が設けられ、裏面には制御線接続部6が設けられている。
【0005】
そして、開閉体作動手段1から導出された制御線7は、中間部が外壁8の孔部8aに挿通され、先端部が室内スイッチユニット3の制御線接続部6に接続されている。なお、開閉体作動手段1から導出された電源線9は、中間部が外壁8の孔部8aに挿通され、先端部が図示しないジョイントボックスに接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の開閉装置では、例えば開閉体作動手段1から導出された制御線7の中間部を外壁8の孔部8aに挿通するのに手間がかかり、効率よく配線作業ができないおそれがある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、効率よく配線作業ができる開閉装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉装置は、開口部の室外側部分を開閉する開閉体と、この開閉体を作動させる開閉体作動手段と、この開閉体作動手段を室内空間から操作するための室内スイッチユニットと、前記開閉体作動手段と前記室内スイッチユニットとを電気的に接続し、前記開口部の室内側部分を開閉する引戸体を案内するレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通される制御線とを備えるものである。
【0009】
そして、開閉体作動手段と室内スイッチユニットとを電気的に接続する制御線をレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通することにより、効率よく配線作業が行われる。
【0010】
請求項2記載の開閉装置は、開口部の室外側部分を開閉する開閉体と、この開閉体を作動させる開閉体作動手段と、この開閉体作動手段を室内空間から操作するための室内スイッチユニットと、前記開口部の室内側部分を開閉する引戸体と、この引戸体を案内するレール付下枠と、前記開閉体作動手段と前記室内スイッチユニットとを電気的に接続し、前記レール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通される制御線とを備えるものである。
【0011】
そして、開閉体作動手段と室内スイッチユニットとを電気的に接続する制御線をレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通することにより、効率よく配線作業が行われる。
【0012】
請求項3記載の開閉装置は、請求項1または2記載の開閉装置において、制御線は、可撓性を有する偏平形状に形成されているものである。
【0013】
そして、制御線が可撓性を有する偏平形状に形成されているので、制御線が引戸体の開閉に悪影響を与えるようなことがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の開閉装置の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0015】
図5において、11は個人住宅等の建物で、この建物11は、室内空間12と室外空間13とを仕切る仕切り部である壁14を備えており、この壁14には開口部である窓開口部15が形成されている。そして、この窓開口部15の室内側部分が引戸装置であるサッシ16によって開閉され、この窓開口部15の室外側部分が開閉装置である電動式の窓シャッタ17によって開閉される。
【0016】
サッシ16は、図1ないし図5に示すように、窓開口部15に対応した矩形状をなす四方枠である窓枠等のサッシ枠体21を備えている。このサッシ枠体21は、窓開口部15の室内側部分を囲むように配置され、建物11の所定部位にねじ等の固定具22で固定されている。
【0017】
このサッシ枠体21は、上下方向に細長い左右一対の縦枠であるサッシ縦枠23を有し、両サッシ縦枠23の下端部相互が左右方向に細長い下横枠であるレール付下枠24にて一体に連結され、両サッシ縦枠23の上端部相互が左右方向に細長い上横枠であるレール付上枠25にて一体に連結されている。
【0018】
ここで、左右一対のサッシ縦枠23の各々は、上下方向に長手方向を有する細長板状の基板部27を有し、この基板部27から複数、例えば4つの突出板部28が窓開口部15に向って突出している。
【0019】
また、レール付下枠24は、左右方向に長手方向を有する細長状で上面が階段状になっている基台部30を有し、この基台部30の上面には細長板状の複数のレール部、すなわち例えば互いに平行な3つの第1レール部31、第2レール部32および第3レール部33が、室内側から順に基台部30の長手方向に沿って突設されている。
【0020】
なお、図3から明らかなように、各レール部31,32,33は、基台部30の全長にわたって設けられておらず、基台部30の長手方向両端部には、レール部31,32,33の端部が切り欠かれてレール切欠部34が形成されている。そして、例えばサッシ16の清掃時等に、排水やごみ等をレール切欠部34から室外空間13に容易に排出できる。
【0021】
さらに、レール付上枠25は、左右方向に長手方向を有する細長状の基台部35を有し、この基台部35の下面には、レール付下枠24のレール部31,32,33に対応して3つの第1レール部31a、第2レール部32aおよび第3レール部33aが室内側から順に基台部35の長手方向に沿って突設されている。
【0022】
そして、このサッシ枠体21には、窓開口部15に沿って左右方向に移動してこの窓開口部15の室内側部分を開閉する矩形板状の複数、例えば2枚の引戸体であるガラス戸41,42と1枚の網戸43とが、それぞれ嵌め込まれている。各ガラス戸41,42および網戸43は、それぞれ左右方向の長さ寸法が窓開口部15の左右方向の長さ寸法に比べて短く、例えば略半分の値に設定されている。
【0023】
室内側のガラス戸41は、上下に互いに離間対向した第1レール部31,31aにて案内されながら左右方向に移動して窓開口部15の室内側部分の一方の半部である室内側からみて右側半部を開閉する。室外側のガラス戸42は、上下に互いに離間対向した第2レール部32,32aにて案内されながら左右方向に移動して窓開口部15の室内側部分の他方の半部である室内側からみて左側半部を開閉する。網戸43は、上下に互いに離間対向した第3レール部33,33aにて案内されながら左右方向に移動して窓開口部15の室内側部分の左右いずれか一方の半部を開閉する。
【0024】
一方、窓シャッタ17は、例えば後付けシャッタつまり建物11の施工後に取付け可能なもので、窓開口部15に対応した矩形状をなす四方枠である窓シャッタ枠体51を備えている。この窓シャッタ枠体51は、窓開口部15の室外側部分を囲むように配置され、建物11の所定部位にねじ等の固定具52で固定されている。
【0025】
この窓シャッタ枠体51は、上下方向に細長い左右一対の縦枠であるガイド枠53を有し、両ガイド枠53の下端部相互が左右方向に細長い下横枠である水切枠等の下枠54にて連結されている。
【0026】
ここで、両ガイド枠53は、左右対称形状のもので、図2に示されるように、上下方向に長手方向を有する細長状の基台部57を有し、この基台部57には断面略コ字状のガイド溝部58が基台部57の長手方向に沿って設けられている。
【0027】
このガイド溝部58からは、短手方向の中間の2箇所で直角に折り曲げられ上下方向に長手方向を有する細長板状の突出板部59が室内側に向って突出している。この突出板部59の一部とサッシ縦枠23の基板部27の一部とが、間隙60を介して左右に互いに離間対向しており、これら対向部分相互が図示しないねじで一体に連結されている。
【0028】
なお、図3から明らかなように、左右いずれの一方、例えば室外側からみて右側のガイド枠53の突出板部59における基板部27との対向部分の下端部には、制御線挿通用孔部61が形成されている。この右側のガイド枠53の基台部57の下端部には、図示しない電源線挿通用孔部が形成されている。また、図2に示されるようにサッシ縦枠23とガイド枠53とにて空間部62が区画形成されている。
【0029】
また、窓シャッタ17は、窓シャッタ枠体51の両ガイド枠53にて案内されながら窓開口部15に沿って昇降してこの窓開口部15の室外側部分を開閉する可撓性を有する面状の開閉体であるシャッタカーテン64と、このシャッタカーテン64を作動つまり昇降させる開閉機等の開閉体作動手段65とを備えている。
【0030】
このシャッタカーテン64は、例えば上下方向に沿った両側端部つまり左右方向両端部がガイド溝部58内に挿入された状態で、収容体であるシャッタボックス66内に配置された開閉体作動手段65の巻体である巻軸(図示せず)から巻き戻されながら下降して略平面状の閉鎖状態になって窓開口部15の室外側部分を全面的に閉じたり、その巻軸に巻き取られながら上昇して略円柱状の開口状態になって窓開口部15の室外側部分を全面的に開いたりするものである。
【0031】
また、このシャッタカーテン64は、左右方向に長手方向を有する細長板状の金属製の複数枚のスラット等にて構成された本体部67を有し、この本体部67の基端部である上端部が開閉体作動手段65の巻軸に取り付けられ、この本体部67の先端部である下端部には窓開口部15の閉鎖時に下枠54に当接する当接部である座板部68が設けられている。なお、開閉体作動手段65は、図示しないコントローラ、このコントローラに接続されたモータ、このモータに伝動手段を介して連結された巻軸等にて構成されている。
【0032】
さらに、窓シャッタ17は、開閉体作動手段65を室内空間12から操作するための室内スイッチユニット71を備えており、開閉体作動手段65と室内スイッチユニット71とが制御線72によって電気的に接続されている。
【0033】
この室内スイッチユニット71は、表面に操作スイッチ部73が設けられ、裏面が取付面となって壁14に接着材等にて固定的に取り付けられている。また、室内スイッチユニット71の下面には制御線接続部74が設けられている。
【0034】
一方、制御線72は、曲げ等に強い材料で可撓性を有する細長の偏平板形状に形成された隙間用ケーブル等で、この制御線72の片面には、粘着材が両面に塗られた両面粘着テープ(図示せず)が取り付けられており、この制御線72は任意の面に貼付け可能となっている。
【0035】
そして、シャッタボックス66内の開閉体作動手段65から導出された制御線72は、シャッタボックス66内から、空間部62、間隙60および制御線挿通用孔部61を順に通ってレール付下枠24の基台部30上面上に引き出され、その後、レール付下枠24の2つのレール切欠部34,34つまり第1レール部31に隣接したレール切欠部34と第2レール部32に隣接したレール切欠部34とに挿通されつつサッシ縦枠23の下端部内面に沿って配置され、その先端側が室内空間12に及んで室内スイッチユニット71の制御線接続部74に接続されている。
【0036】
すなわち、制御線72の一端側が、室外空間13に臨んだシャッタボックス66内の開閉体作動手段65のコントロ―ラに接続され、制御線72の他端側が室内空間12に臨んだ室内スイッチユニット71の制御線接続部74に接続され、制御線72の中間部の所定部分が空間部62、間隙60、制御線挿通用孔部61およびレール切欠部34に挿通されている。
【0037】
なお、開閉体作動手段65から導出された電源線75は、シャッタボックス66内から、空間部62および電源線挿通用孔部を順に通って室外空間13に引き出され、図示しない外部電源に接続されている。
【0038】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0039】
開閉体作動手段65から導出された制御線72を、壁14に固定された室内スイッチユニット71に接続する場合、制御線72の中間部を空間部62、間隙60、制御線挿通用孔部61およびレール切欠部34に挿通することで、制御線72の先端側を室内空間12に引き込み、この制御線72の先端部を室内スイッチユニット71の制御線接続部74に接続する。なお、制御線72の壁14に沿って位置する部分は、露出したままでもよいが、モール等の被覆部材で被覆することが制御線72の保護および見栄え上より好ましい。
【0040】
また、開閉体作動手段65から導出された電源線75を図示しない外部電源に接続する場合、電源線75の中間部を空間部62および電源線挿通用孔部に挿通することで、電源線75の先端側を室外空間13に引き出し、この電源線75の先端部を外部電源に接続する。なお、制御線72および電源線75の配線作業は、ガイド枠53を建物11に対して固定する前でも固定した後でもできる。
【0041】
このように、上記一実施の形態によれば、壁14に孔部を形成してその孔部に制御線72や電源線75を挿通するような作業をする必要がなく、効率よく配線作業ができ、よって、施工性を向上させることができ、工期短縮化を図ることができる。
【0042】
また、室内スイッチユニット71を壁14に固定するために壁14に孔部を形成する必要がないため、孔あけの失敗で壁14の美観を損ねるようなこともなく、また室内スイッチユニット71の固定位置を自由に決めることができる。
【0043】
なお、上記実施の形態においては、開閉体作動手段65から導出された電源線75は、図示しない外部電源に接続する構成について説明したが、例えば壁14の外壁の孔部を通して図示しないジョイントボックスに接続するようにしてもよく、或いは、制御線72と同じように、電源線75の中間部を空間部62、間隙60、制御線挿通用孔部61およびレール切欠部34に挿通することでこの電源線75の先端側を室内空間12に引き込み、この電源線75の先端部を室内空間12に臨んだ室内コンセントに接続するようにしてもよい。
【0044】
また、開閉装置は、窓開口部15の室外側部分を開閉する窓シャッタ17には限定されず、その他のシャッタ装置、雨戸等の引戸装置、網戸装置、ブラインド装置、スクリーン装置等でもよい。なお、開閉装置は、窓開口部15の室外側部分を開閉する開閉体等にて構成された窓シャッタ17等の第1開閉手段と、窓開口部15の室内側部分を開閉する引戸体等にて構成されたサッシ16等の第2開閉手段とからなるものであってもよい。
【0045】
さらに、シャッタカーテン64等の開閉体は、開閉体作動手段65のブレーキの解除により自重下降するものでもよく、開閉体作動手段65のモータから出力される動力で電動下降するものでもよい。
【0046】
また、開閉体の収納方式は、巻体の回転による巻取式であると説明したが、例えば、折り畳み式、送り込み式、分離重合式等の任意のものとしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、開閉体作動手段と室内スイッチユニットとを電気的に接続する制御線をレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通することにより、効率よく配線作業ができる。
【0048】
請求項2記載の発明によれば、開閉体作動手段と室内スイッチユニットとを電気的に接続する制御線をレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通することにより、効率よく配線作業ができる。
【0049】
請求項3記載の発明によれば、制御線が可撓性を有する偏平形状に形成されているので、制御線が引戸体の開閉に悪影響を与えるようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉装置の一実施の形態の縦断面図である。
【図2】同上開閉装置の横断面図である。
【図3】同上開閉装置の斜視図である。
【図4】同上開閉装置の斜視図である。
【図5】同上開閉装置の室内側視斜視図である。
【図6】従来の開閉装置の室外側視斜視図である。
【図7】同上従来の開閉装置の配線状態を示す図である。
【符号の説明】
12 室内空間
15 開口部である窓開口部
17 開閉装置である窓シャッタ
24 レール付下枠
34 レール切欠部
41,42 引戸体であるガラス戸
64 開閉体であるシャッタカーテン
65 開閉体作動手段
71 室内スイッチユニット
72 制御線

Claims (3)

  1. 開口部の室外側部分を開閉する開閉体と、
    この開閉体を作動させる開閉体作動手段と、
    この開閉体作動手段を室内空間から操作するための室内スイッチユニットと、前記開閉体作動手段と前記室内スイッチユニットとを電気的に接続し、前記開口部の室内側部分を開閉する引戸体を案内するレール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通される制御線と
    を備えることを特徴とする開閉装置。
  2. 開口部の室外側部分を開閉する開閉体と、
    この開閉体を作動させる開閉体作動手段と、
    この開閉体作動手段を室内空間から操作するための室内スイッチユニットと、
    前記開口部の室内側部分を開閉する引戸体と、
    この引戸体を案内するレール付下枠と、
    前記開閉体作動手段と前記室内スイッチユニットとを電気的に接続し、前記レール付下枠に形成されているレール切欠部に挿通される制御線と
    を備えることを特徴とする開閉装置。
  3. 制御線は、可撓性を有する偏平形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の開閉装置。
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