JP2011058077A - アルミニウム合金板の連続処理装置および連続処理方法 - Google Patents
アルミニウム合金板の連続処理装置および連続処理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】連続処理装置10は、アルミニウム合金板Aを加熱する加熱帯4と、加熱帯4で加熱したアルミニウム合金板を冷却する冷却帯5と、を備えている。そして、冷却帯5は、冷却媒体として酸性水溶液を使用し、この酸性水溶液によってアルミニウム合金板Aの冷却および表面洗浄を同時に行なうことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
以下、実施形態に係るアルミニウム合金板の連続処理装置10について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、連続処理装置10は、最も上流に配設されてコイル状のアルミニウム合金板A(以下、合金板Aという)を繰り出すアンコイラ1と、予備洗浄装置2と、アキュームレータ3と、加熱帯4と、冷却帯5と、水洗帯6と、最も下流に配設されて合金板Aをコイル状に巻き取るリコイラ7と、を主な構成として備えている。
次に、図1を参照しながら、実施形態に係る連続処理装置10を用いた合金板Aの連続処理方法について説明する。
連続処理装置10を用いた合金板Aの連続処理方法は、主に予備洗浄工程と、加熱工程と、冷却工程とに分けることができる。
次に、図1を参照しながら、本実施形態に係る連続処理装置10の動作について具体例を挙げて説明する。
(合金、処理板温度)
本実施例では、板厚1mmの6022アルミニウム合金板(以下、6022合金板という)および5182アルミニウム合金板(以下、5182合金板という)の2種類を用いた。この6022合金板および5182合金板を加熱帯に搬送し、それぞれ板温度が540℃および450℃となるように急速加熱した後、30秒間保持した。そして、保持後の6022合金板および5182合金板を冷却帯に搬送し、それぞれ100℃となるように30℃/sで急速冷却し、純水による洗浄後に乾燥してサンプルを作製した。
冷却媒体としては、硫酸水溶液、リン酸水溶液、硫酸水溶液とリン酸水溶液の混合酸性水溶液、硝酸水溶液、水の5種類を用いた。また、酸性水溶液と混合酸性水溶液における酸成分の水に対する濃度は、0.005〜10質量%の範囲内とした。なお、表1における「硫酸」は硫酸水溶液のことを、「リン酸」はリン酸水溶液のことを、「硝酸」は硝酸水溶液のことを示している。
(酸化皮膜厚さ)
サンプルの酸化皮膜厚さは、グロー放電発光分光分析(以下、GD−OESという)の表面分析によって測定した。また、GD−OESの深さ方向組成分析の結果により、酸素濃度の最大値が1/2まで低下した厚みを、酸化皮膜厚さとして定義した。ここで、酸化皮膜厚さは、その値が小さい程(酸化皮膜が薄い程)、冷却帯における洗浄度が高いことを示している。
Mg/Al比も、GD−OESの表面分析によって測定した。Mg/Al比は、各合金板の最表層部のMg濃度とAl濃度を測定し、その比を算出して求めた。なお、アルミニウム合金板表面の酸化皮膜は、板表面のMgが酸化することによっても形成され、表面のMg濃度が高い場合には脱脂性が劣ることが知られている。本実施例では洗浄度の指標としてMg/Al比についても算出した。ここで、Mg/Al比は、その値が小さい程(Mg濃度の割合が低い程)、冷却帯における洗浄度が高いことを示している。
脱脂後水濡れ面積の測定は、アルミニウム板表面の酸化皮膜の厚さが厚く、かつ、Mg/Al比が高い程、すなわち冷却帯における洗浄度が低い程、防錆油が脱脂しにくい(防錆油が残留する)という性質に着目し、洗浄度を示す指標として実際の水濡れ面積を測定したものである。また、アルミニウム合金板に防錆油が残留すると、化成処理時に化成処理膜が付着しにくくなり、化成処理ムラが発生し、塗装外観および耐食性が低下する。したがって、脱脂後水濡れ面積が大きい程、塗装外観および耐食性に優れているということがいえる。
まず、それぞれのサンプルの表面に市販の防錆潤滑油「油研工業社製 RP−75N」を塗油して油切りを行った後,気温40℃×湿度90%の環境に7日間放置した。次に、これらのサンプルを、60℃に保持した市販のアルカリ系脱脂剤「日本パーカライジング社製 FC−L4460」の劣化液(pH11、防錆油3000ppm添加)に40℃で2分間浸漬させた後、水で30秒間水洗した。そして、水洗後30秒間垂直放置した後の水濡れ面積を目視によって確認し、測定した。本実施例では、脱脂後水濡れ面積が10%以上のものを合格とした。
2 予備洗浄装置
3 アキュームレータ
3a 上流側アキュームレータ
3b 下流側アキュームレータ
4 加熱帯
5 冷却帯
6 水洗帯
7 リコイラ(巻取装置)
10 連続処理装置(連続焼鈍装置)
A アルミニウム合金板(合金板)
Claims (4)
- 所望の板厚まで圧延したアルミニウム合金板を連続的に加熱および冷却処理する連続処理装置であって、
前記アルミニウム合金板を加熱する加熱帯と、
前記加熱帯で加熱した前記アルミニウム合金板を冷却する冷却帯と、を備え、
前記冷却帯は、冷却媒体として酸性水溶液を使用し、前記酸性水溶液によって前記アルミニウム合金板の冷却および表面洗浄を同時に行なうことを特徴とするアルミニウム合金板の連続処理装置。 - 前記酸性水溶液は、硫酸水溶液、リン酸水溶液、またはこれらを混合したもの、のいずれかであり、かつ、その酸濃度が0.005〜3.000質量%の範囲内であることを特徴とするアルミニウム合金板の連続処理装置。
- 所望の板厚まで圧延したアルミニウム合金板を連続的に加熱および冷却処理する連続処理方法であって、
前記アルミニウム合金板を加熱帯内に搬送し、前記アルミニウム合金板を加熱する加熱工程と、
加熱後の前記アルミニウム合金板を冷却帯内に搬送し、前記アルミニウム合金板を冷却する冷却工程と、を有し、
前記冷却工程は、冷却媒体として酸性水溶液を使用し、前記酸性水溶液によって前記アルミニウム合金板の冷却および表面洗浄を同時に行なうことを特徴とするアルミニウム合金板の連続処理方法。 - 前記酸性水溶液は、硫酸水溶液、リン酸水溶液、またはこれらを混合したもの、のいずれかであり、かつ、その酸濃度が0.005〜3.000質量%の範囲内であることを特徴とするアルミニウム合金板の連続処理方法。
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-
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