JP2011057621A - 無水トリメリット酸ジエステルの製造方法 - Google Patents

無水トリメリット酸ジエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より経済的に効率よく、高純度の無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法を提供する。
【解決手段】無水トリメリット酸クロリドとジヒドロキシ化合物とを塩基存在下反応させて無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法において、反応後に酢酸を加えることで無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収する。
【選択図】なし

Description

本発明は、無水トリメリット酸クロリドをジヒドロキシ化合物と反応させて、ポリイミド樹脂等の原料として有用な無水トリメリット酸ジエステルを効率よく製造する方法に関する。
従来、無水トリメリット酸ジエステルの製造法としては、例えば共沸脱水剤を用いた無水トリメリット酸とジヒドロキシ化合物との脱水縮合(特許文献1)、無水トリメリット酸と予めエステル化したヒドロキノンとのエステル交換(特許文献2)などが知られている。
これらの反応はいずれも200℃以上の加熱を必要とし、熱的に安定でないジヒドロキシ化合物をこのような高温にさらすのは得策ではなく、工業的に高純度の無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法として採用するのは難しい。
一方、無水トリメリット酸クロリドおよびジヒドロキシ化合物を原料として脱塩酸し無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法が提案されている。例えば無水トリメリット酸クロリドおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールAと省略)を原料とした無水トリメリット酸ジエステルの製造において、特許文献3によれば、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、塩酸捕捉剤としてピリジンを添加して脱塩酸することで無水トリメリット酸ジエステルを合成し、反応後副生するピリジン塩酸塩を濾別後、溶媒を留去して得られた粗生成物を無水酢酸で再結晶して製造している。また特許文献4によれば、同じ原料で溶媒として脂肪族ケトン類と芳香族炭化水素類を用い、反応後水洗によりピリジン塩酸塩を除去し、溶媒を留去して粗生成物を得ている。
しかし、これらの方法ではいずれもピリジン塩酸塩の除去とその後の溶媒留去が別個に必要であり、操作が煩雑となる。得られる粗生成物が樹脂状物となる場合には取り扱いにも支障を来たすことから、工業的に製造する方法として採用するのは難しい。
特開平2−134376号公報 特開平11−199578号公報 特開平4−29986号公報 特開平8−53436号公報
本発明者らは、無水トリメリット酸クロリドおよび特定のジヒドロキシ化合物を原料とした無水トリメリット酸ジエステルの製造法において、アセトニトリルを反応溶媒として使用することにより、不純物の生成が抑制され生成物の純度が高まるという知見を得た。そして、この知見に基づく発明を特許出願した(特願2009−148719号)。
この方法によれば、反応後析出する生成物の濾別が塩酸塩除去を兼ねているため、効率的に高純度の無水トリメリット酸ジエステルを製造することが可能である。しかしながら、用いるジヒドロキシ化合物によっては生成物が析出しにくく粗生成物の収率が上がらない、あるいは過剰に加える必要のある原料の無水トリメリット酸クロリドやその加水分解副生物である無水トリメリット酸が濾過物に含まれる場合があり、この場合には瀘取した無水トリメリット酸ジエステルの粗体を高純度化することが困難となる。
本発明の目的は、上記の本発明者らの発明を基礎としつつ、より経済的に効率よく高純度の無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、無水トリメリット酸クロリドをジヒドロキシ化合物と反応させて無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法において、これまでに多く提案されている製造法の煩雑な操作、すなわち副生する塩酸塩の除去および溶媒留去を簡略化できる方法を鋭意検討した。水と任意に混和する反応溶媒を用い反応後に水を添加して生成物を晶析させることで、歩留は大いに向上し塩酸塩も濾別と同時に除去されるが、水添加後のスラリーでは酸無水物の加水分解が進行するため濾過を急ぐ必要があるなど安定性に欠ける問題が生じた。そこで、酸無水物と反応することなく生成物である無水トリメリット酸ジエステルを晶析させ、塩酸塩や未反応原料などを溶解しうる溶媒として、反応液またはその乾固物に酢酸を添加したところ、得られた懸濁液をそのまま濾別、あるいは懸濁液が反応溶媒を含む場合にはその懸濁液から反応溶媒を留去した後に濾別することで、高収率かつ高純度で生成物を取得できることを見出した。
本発明の方法においては、原料の無水トリメリット酸クロリド、その加水分解副生物である無水トリメリット酸、および反応中生成する塩酸塩は添加する酢酸に溶解し、目的とする無水トリメリット酸ジエステルは析出する。その結果、この混合物を濾別するだけで目的とする無水トリメリット酸ジエステルを高純度で回収することができる。
以下、本発明に係る無水トリメリット酸ジエステルの製造方法について詳細に説明する。
本発明においては、使用できるジヒドロキシ化合物は脂肪族、芳香族を問わないが、酢酸を添加し反応溶媒を留去した時点で生成物である無水トリメリット酸ジエステルが析出していればよい。具体的には、無水トリメリット酸ジエステルの25℃での酢酸100gに対する溶解度が10g以下であることが好ましく、5g以下であればさらに好ましい。そのような無水トリメリット酸ジエステルを与えるジヒドロキシ化合物の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,12−ドデカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールAなどの脂肪族ジオール、ヒドロキノン、レソルシノール、ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどの芳香族ジオールが挙げられる。
エステル化反応溶媒として特に使用する溶媒に制限はないが、酢酸添加後の留去が容易な低沸点のものが好ましく、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトニトリルなどのニトリル類等が用いられる。特に、エステル化反応が速やかなことから、アセトニトリルが好適に用いられる。
反応溶媒の使用量は、無水トリメリット酸クロリドおよびジヒドロキシ化合物を溶解し得る量であればよい。アセトニトリルの場合、無水トリメリット酸クロリドを溶解するのに使用する量は、通常、無水トリメリット酸クロリド仕込み質量の1.0〜6.0倍、好ましくは2.0〜4.0倍である。また、ジヒドロキシ化合物を溶解するのに使用するアセトニトリル量は、塩基を加えた上で溶液が滴下できる最低限の量であればよい。ジヒドロキシ化合物が液体の場合には使用しなくともよいが、通常、ジヒドロキシ化合物仕込み質量の0〜6.0倍、好ましくは1.0〜2.0倍である。これよりも少ないと反応中に析出した無水トリメリット酸ジエステルが反応器内壁に付着するなど攪拌が困難となり、多ければ経済的に不利である。
塩酸捕捉剤として使用する塩基は従来公知の塩基であって反応中生成する塩酸塩が加えた酢酸に溶解するものであればよい。具体的には、ピリジン、ピコリン、トリエチルアミンなどの3級アミンが好適に用いられるが、ピリジンが特に好ましい。塩基はジヒドロキシ化合物の溶液中に混合するのが一般的であるが、無水トリメリット酸クロリド溶液に混合してもよい。塩基の使用量は、原料である無水トリメリット酸クロリドに対して、等モル量以上が必要であり、好ましくは1.0〜1.5モル倍の範囲で用いられる。
無水トリメリット酸クロリドのジヒドロキシ化合物に対する比率は、モル比で2.0〜2.4とすることが好ましい。使用量が2モル倍より少ないと副生物が多くなり、多すぎる場合には経済的に不利である。
本発明において、原料である無水トリメリット酸クロリド、ジヒドロキシ化合物、塩基、および反応溶媒の仕込みの方法や順序について特に限定されるものではないが、通常は無水トリメリット酸クロリドを反応溶媒に溶解させ、これを反応容器に仕込み、次いで、これにジヒドロキシ化合物と塩基の混合溶液を滴下して反応させる。
滴下時は系内の温度を0〜25℃にすることが好ましい。滴下時間に制約はなく、所定温度を保時できる滴下速度でよい。滴下終了後は、系内の温度を0〜40℃、好ましくは0〜10℃で0.5〜2時間反応させる。
反応終了後、原料である無水トリメリット酸クロリド仕込み質量の2.0〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍の酢酸を反応液に添加する。添加される酢酸は室温(25℃程度)でよく、酢酸を添加するときの反応液の温度は反応時の温度のまま、すなわち0〜40℃、好ましくは0〜10℃でよい。この酢酸を含む反応液をそのまま濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収してもよいし、酢酸添加後に加熱および/または減圧下で反応溶媒(アセトニトリルなど)を留去し酢酸懸濁液とした後、この留去により得られた酢酸懸濁液を濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収してもよい。未反応の無水トリメリット酸クロリド、その加水分解物である無水トリメリット酸、および副生する塩酸塩はすべて酢酸に溶解するため、濾過することで生成物から除去される。
あるいは、本発明に係る別の態様として次の方法を行ってもよい。すなわち、反応終了後の反応液から加熱および/または減圧下で反応溶媒(アセトニトリルなど)を留去して反応生成物等を乾固させる。続いて、原料である無水トリメリット酸クロリド仕込み質量の2.0〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍の酢酸をこの乾固物に加えることにより酢酸懸濁液を得て、得られた酢酸懸濁液を濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収する。この場合も、加水分解物である無水トリメリット酸、および副生する塩酸塩は酢酸に溶解するため濾過物から分離される。
濾過後の無水トリメリット酸ジエステルの粗生成物の純度は上記の方法によって通常90%以上となるが、より高い純度を必要とする場合は再結晶による精製が可能である。再結晶溶媒は溶質である無水トリメリット酸ジエステルが溶解し化学変化をもたらさない溶媒であれば制限無く使用可能であるが、中でも例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、酢酸、プロピオン酸などの脂肪族カルボン酸、および無水酢酸、無水プロピオン酸などの脂肪族カルボン酸無水物が好適に用いられる。これらの中でも、酢酸、無水酢酸が好ましい。また、これらの溶媒は単独で使用してもいいし、複数を組み合わせて用いてもよい。複数の溶媒を組み合わせる場合、使用する溶媒の組成比に関しては任意である。
以上により得られる無水トリメリット酸ジエステルの純度は、通常96%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。純度は、試料を無水メタノールに加温溶解し、下記条件の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定した。なお、実施例において純度は面積%、収率はジヒドロキシ化合物基準のモル百分率で示した。
HPLC測定
カラム:Inertsil ODS−80A(ジーエルサイエンス株式会社製)
長さ250mm、内径4.2mm
移動相:アセトニトリル/0.1%リン酸水、
(混合容積比1:1を10分で1:0とするグラジェント)
検出器:UV(254nm)
(実施例1)
無水トリメリット酸クロリド100g(0.48モル)およびアセトニトリル300gを温度測定管およびメカニカルスターラーを備えた1000mlのガラス製反応容器に窒素雰囲気下仕込み、溶解して内温を5℃に冷却した。続いて、ビスフェノールA45.2g(0.20モル)、ピリジン37.6g(0.48モル)をアセトニトリル90gに溶解し、この溶液を反応器内温度5℃以下に保ちながら1時間かけて滴下した。
滴下後の反応容器内温度を5℃に維持しつつ容器内の液体を1時間攪拌した後、容器内に酢酸360gを加えた。続いて、酢酸添加後の液体からアセトニトリルを含む留分400gを減圧下留去して、酢酸を分散媒とするスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−2,2−プロピレン−ジ−4,1−フェニレンエステル粗体(乾燥収量換算106g、純度96.3%、収率89%)を得た。
この粗体に酢酸/無水酢酸=20/1の混合溶媒610gを加え、120℃で加熱溶解した後室温まで冷却し、結晶を析出させた。この析出した結晶を濾過した後、減圧下80℃で終夜乾燥して、純度99.0%の精製品94.1g(純度99.0%、収率82%)を得た。
(比較例1)
無水トリメリット酸クロリド5.53g(0.026モル)およびアセトニトリル16.5gを温度測定管およびメカニカルスターラーを備えた100mlのガラス製反応容器に窒素雰囲気下仕込み、溶解して内温を5℃に冷却した。続いて、ビスフェノールA2.50g(0.011モル)、ピリジン2.10g(0.026モル)をアセトニトリル5.0gに溶解し、この溶液を反応器内温度5℃以下に保ちながら1時間かけて滴下した。
滴下後の反応容器内温度を5℃に維持しつつ反応容器内の液体を1時間攪拌した後に、反応容器内に析出した生成物を濾過した。得られた濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−2,2−プロピレン−ジ−4,1−フェニレンエステル粗体3.20g(純度91.8%、収率46%)を得た。
この粗体1.00gに酢酸/無水酢酸=20/1の混合溶媒6.4gを加え、120℃で加熱溶解した後室温まで冷却し、結晶を析出させた。この析出した結晶を濾過した後、減圧下80℃で終夜乾燥して精製品0.80g(純度98.7%、収率40%)を得た。
(実施例2)
無水トリメリット酸クロリド5.05g(0.024モル)およびアセトニトリル20gを温度測定管およびメカニカルスターラーを備えた100mlのガラス製反応容器に窒素雰囲気下仕込み、溶解して内温を5℃に冷却した。続いて、エチレングリコール0.62g(0.010モル)とピリジン1.90g(0.024モル)との混合溶液を反応器内温度5℃以下に保ちながら30分かけて滴下した。
滴下後の反応容器内温度を5℃に維持しつつ反応容器内の液体を1時間攪拌した後、反応容器内に酢酸20gを加えた。続いて、酢酸添加後の液体からアセトニトリルを含む留分20gを減圧下留去して、酢酸を分散媒とするスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,2−エチレンジエステル粗体3.38g(純度93.2%、収率77%)を得た。この粗体100mgに酢酸/無水酢酸=3/1の混合溶媒0.40gを加え、120℃で加熱溶解した後室温まで冷却し、結晶を析出させた。この析出した結晶を濾過した後、減圧下80℃で終夜乾燥して精製品83mg(純度99.1%、収率68%)を得た。
(比較例2)
実施例2と同様の仕込みを行い、反応後の酢酸添加および溶媒留去を行うことなく濾過し、得られた濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,2−エチレンジエステル粗体3.57g(純度81.5%、収率71%)を得た。
この粗体100mgに酢酸/無水酢酸=3/1の混合溶媒0.40gを加え、120℃で加熱溶解した後室温まで冷却し、結晶を析出させた。この析出した結晶を濾過した後、減圧下80℃で終夜乾燥して精製品77mg(純度95.6%、収率64%)を得た。
(実施例3)
比較例1と同様の仕込みを、反応溶媒をアセトニトリルからアセトンに換えて行い、比較例1と同様の反応を行わせた。その後、反応容器内に酢酸20gを加えた。続いて、酢酸添加後の液体からアセトニトリルを含む留分20gを減圧下留去して、酢酸を分散媒とするスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−2,2−プロピレン−ジ−4,1−フェニレンエステル粗体4.30g(純度95.2%、収率65%)を得た。
(実施例4)
比較例1と同様の仕込みを行い、反応後、反応容器内の溶液から減圧下留分20gを留去して乾固物を得た。得られた反応容器内の乾固物に酢酸20gを加えてスラリーとし、これを濾過し、濾過物を減圧下80℃で終夜乾燥して1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−2,2−プロピレン−ジ−4,1−フェニレンエステル粗体5.55g(純度95.5%、収率84%)を得た。

Claims (5)

  1. 無水トリメリット酸クロリドとジヒドロキシ化合物とを塩基存在下反応させて無水トリメリット酸ジエステルを製造する方法において、反応後に酢酸を加えて無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収することを特徴とする無水トリメリット酸ジエステルの製造方法。
  2. 無水トリメリット酸クロリドとジヒドロキシ化合物とを塩基存在下反応させて得られる反応液に酢酸を添加し、この酢酸を含む反応液をそのまま濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収する請求項1記載の無水トリメリット酸ジエステルの製造方法。
  3. 無水トリメリット酸クロリドとジヒドロキシ化合物とを塩基存在下反応させて得られる反応液に酢酸を添加し、この酢酸を含む反応液から反応溶媒を留去し、この留去により得られた酢酸懸濁液を濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収する請求項1記載の無水トリメリット酸ジエステルの製造方法。
  4. 無水トリメリット酸クロリドとジヒドロキシ化合物とを塩基存在下反応させて得られる反応液から反応溶媒を留去し、この留去により得られた乾固物に対して酢酸を加え、得られた酢酸懸濁液を濾過して無水トリメリット酸ジエステルを濾過物として回収する請求項1記載の無水トリメリット酸ジエステルの製造方法。
  5. 濾過物として得られる無水トリメリット酸ジエステルの25℃での酢酸100gに対する溶解度が10g以下である請求項1から4のいずれかに記載の無水トリメリット酸ジエステルの製造方法。
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