JP2011056992A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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【課題】エアバッグとインストルメントパネルとの間に、ドア部の介在に起因する隙が発生することがない助手席用エアバッグ装置を提供する。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグドア24の上下方向中間部がヒンジ部26とされており、ヒンジ部26の上側が上側ドア部30とされ、ヒンジ部26の下側が下側ドア部34とされている。また、エアバッグ46は、バッグ本体部46Aとニーエアバッグ部46Bとを一体に有している。そして、インフレータ40が作動すると、バッグ本体部46Aが、上側ドア部30をヒンジ部26回りに下側へ展開させつつ助手席に着座した乗員の上半身側へ向けて膨張展開すると共に、ニーエアバッグ部46Bが、下側ドア部34をヒンジ部26回りに上側へ展開させつつ前記乗員の膝部側へ向けて膨張展開する。
【選択図】図1

Description

本発明は、前面衝突時に助手席に着座した乗員側へ向けてエアバッグを膨出展開させる助手席用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、乗員の上半身を拘束するバッグと、乗員の膝部を拘束するバッグ(ニーエアバッグ)とを、共通のインフレータで膨張展開させる構成のミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置が開示されている。
一方、下記特許文献2には、乗員の上半身を拘束するバッグ本体と、乗員の膝部を拘束するサブバッグ(ニーエアバッグ部)とが一体に構成されたミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置が開示されている。
特開昭51−23917号公報 実開平7−17662号公報
ところで、ミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置では、インストルメントパネルにH形のティアラインを設定し、前面衝突時のエアバッグの膨張圧によりティアラインを破断(開裂)させて、エアバッグドアを上下方向に観音開き状に展開させる構成のものがある(例えば、図6参照)。このような助手席用エアバッグ装置では、下側へ展開したドア部100が、エアバッグ102のニーエアバッグ部102Aとインストルメントパネル104との間に介在するため、当該ドア部100が邪魔になり、ニーエアバッグ部102Aとインストルメントパネル104との間に隙が発生してしまう。このため、車両前方側へ慣性移動する乗員の膝部をニーエアバッグ部102Aによって拘束する際に、ニーエアバッグ部102Aが上記隙の分だけ車両前方側へ空走することになり(図6の二点鎖線参照)、乗員の膝部の拘束が遅れる原因となる。
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグとインストルメントパネルとの間に、ドア部の介在に起因する隙が発生することがない助手席用エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネルにおける助手席に対向する位置に設けられ、上下方向中間部がヒンジ部とされると共に、前記ヒンジ部の上側が上側ドア部とされ、前記ヒンジ部の下側が下側ドア部とされたエアバッグドアと、前記インストルメントパネルの内側に設けられ、前面衝突時に作動してガスを発生するガス発生装置と、通常時には前記インストルメントパネルの内側に折り畳み状態で格納され、前記ガス発生装置によって発生したガスが内部に供給されると共に、前記上側ドア部を前記ヒンジ部回りに下側へ展開させつつ前記助手席に着座した乗員の上半身側へ向けて膨張展開するバッグ本体部、及び、前記下側ドア部を前記ヒンジ部回りに上側へ展開させつつ前記乗員の膝部側へ向けて膨張展開するニーエアバッグ部を一体に有するエアバッグと、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置では、通常時においてはインストルメントパネルの内側にエアバッグが折り畳み状態で格納されている。この状態から前面衝突時になると、ガス発生装置が作動し、エアバッグの内部にガスが供給される。これにより、エアバッグのバッグ本体部がエアバッグドアの上側ドア部をヒンジ部回りに下側へ展開させつつ助手席に着座した乗員の上半身側へ膨張展開すると共に、エアバッグのニーエアバッグ部がエアバッグドアの下側ドア部をヒンジ部回りに上側へ展開させつつ前記乗員の膝部側へ向けて膨張展開する。
ここで、本発明では、エアバッグドアのヒンジ部が上側ドア部と下側ドア部との間に設けられているため、上述の展開状態では、上側ドア部及び下側ドア部は、バッグ本体部とニーエアバッグ部との間に位置し、バッグ本体部とインストルメントパネルとの間、及びニーエアバッグ部とインストルメントパネルとの間には介在しない。したがって、エアバッグ(バッグ本体部及びニーエアバッグ部)とインストルメントパネルとの間に、ドア部の介在に起因する隙が発生することがない。
請求項2に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置において、前記ヒンジ部は、前記エアバッグドアを構成する樹脂の一部が前記インストルメントパネルの裏側へ膨出することにより形成された余長部によって構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグドアを構成する樹脂の一部がインストルメントパネルの裏側へ膨出することにより形成された余長部によってヒンジ部が構成されているため、上側ドア部及び下側ドア部の展開時におけるヒンジ部の屈曲を円滑なものにすることができる。したがって、その分、バッグ本体部及びニーエアバッグ部が上側ドア部及び下側ドア部から受ける展開抵抗が減るため、結果としてバッグ本体部及びニーエアバッグ部を円滑に膨張展開させることができる。
請求項3に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置において、前記下側ドア部は、前記上側ドア部よりも上下方向寸法が短く設定されていることを特徴としている。
請求項3に記載の助手席用エアバッグ装置では、ニーエアバッグ部を助手席着座乗員の膝部側へ向けて膨張展開させるための下側ドア部は、エアバッグのバッグ本体部を助手席着座乗員の上半身側へ向けて膨張展開させるための上側ドア部よりも上下方向寸法が短く設定されている。すなわち、ニーエアバッグ部の容積は、一般にバッグ本体部の容積よりも小さく設定されるため、本発明では、当該容積比に合わせて上下のドア部の上下方向寸法が設定されている。これにより、ニーエアバッグ部及びバッグ本体部を円滑に膨張展開させることができる。
請求項4に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の助手席用エアバッグ装置において、前記ガス発生装置によって発生したガスは、前記エアバッグに設けられた筒状部の筒内を通って前記ニーエアバッグ部の内部へ供給されると共に、前記筒状部には、自らの筒内と前記バッグ本体部の内部とを連通させる開口が形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の助手席用エアバッグ装置では、ガス発生装置によって発生したガスは、エアバッグに設けられた筒状部の筒内を通って優先的にニーエアバッグ部の内部に供給される。これにより、ニーエアバッグ部が膨張展開する。また、ニーエアバッグ部の膨張展開中には、筒状部の筒内を通るガスの一部が筒状部に形成された開口を通ってバック本体部の内部に供給され、バッグ本体部が膨張展開する。そして、ニーエアバッグ部の膨張展開が完了した後は、ガス発生装置によって発生するガスの全量又は大部分がバック本体部内に供給され、バッグ本体部が急速に膨張展開する。このように、このエアバッグ装置では、筒状部によってニーエアバッグ部に優先的にガスが供給されるため、助手席に着座した乗員の膝部を早期に保護することが要求されるニーエアバッグ部を、迅速に膨張展開させることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグとインストルメントパネルとの間に、ドア部の介在に起因する隙が発生することがない。
請求項2に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置では、バッグ本体部及びニーエアバッグ部を円滑に膨張展開させることができる。
請求項3に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置では、バッグ本体部及びニーエアバッグ部を円滑に膨張展開させることができる。
請求項4に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置では、ニーエアバッグ部を迅速に膨張展開させることができる。
本発明の第1実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を含む周辺部材の構成を示す縦断面図であり、エアバッグ展開時の様子を示す図である。 図1に示される助手席用エアバッグ装置のエアバッグ展開時の様子を車室内側から見た状態で示す斜視図である。 図1に示される助手席用エアバッグ装置のエアバッグドアの構成を示す拡大縦断面図であり、エアバッグドアの展開前の状態を示す図である。 図2に対応する斜視図であり、エアバッグの展開前の様子を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る助手席用エアバッグ装置のエアバッグドアが展開した状態を示す斜視図である。 従来の助手席用エアバッグ装置を含む周辺部材の構成を示す縦断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る助手席用エアバッグ装置の第1実施形態について説明する。なお、各図中矢印FRは車両前方側を示し、矢印UPは車両上方側を示し、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1及び図2に示されるように、助手席用エアバッグ装置10は、車両のインストルメントパネル12に設けられている。なお、図1において符号13が付された部材はウインドシールドガラスである。インストルメントパネル12は、図3に示されるように、所定の剛性を備えた樹脂製の基材14と、この基材14から車室内側へ所定距離だけ離間した位置に設けられた表皮16と、基材14と表皮16との間に設けられた発泡層18と、による三層構造によって構成されている。但し、必ずしも三層構造とする必要はなく、発泡層18を省略した二層構造のインストルメントパネルを採用してもよい。
上記インストルメントパネル12の基材14における助手席(図示省略)に対向する位置には、段差部を介して矩形状の開口20が形成されている。そして、この開口20が形成された位置には、エアバッグモジュール22とエアバッグドア24とを含んで構成された助手席用エアバッグ装置10が配設されている。
エアバッグドア24は、基材14よりも軟らかい樹脂によって構成されており、基材14の開口20内に装着される略矩形平板状の平板部24Aと、この平板部24Aの裏面から面直角方向(車両前方側)へ延出された脚部24Bとを備えている。平板部24Aの上下方向中間部には、ヒンジ部26が設けられている。このヒンジ部26は、平板部24Aを構成する樹脂の一部がインストルメントパネル12の裏側(車両前方側)へ向けて断面略U字状に膨出することにより形成された余長部によって構成されており、車幅方向に沿って延在している。
ヒンジ部26の上側で平板部24Aの裏面側には、車両前後方向視で略逆U字状に形成された上側ティアライン28(図4参照)が形成されており、この上側ティアライン28とヒンジ部26によって囲まれた部分が上側ドア部30とされている。また、ヒンジ部26の下側で平板部24Aの裏面側には、車両前後方向視で略U字状に形成された下側ティアライン32(図4参照)が形成されており、この下側ティアライン32とヒンジ部26によって囲まれた部分が下側ドア部34とされている。上側ティアライン28及び下側ティアライン32は、所定値以上のバッグ膨張圧が作用することにより破断するティアラインであり、車室内側から視認できない所謂インビジブルタイプのものである。なお、本実施形態では、上側ドア部30の上下方向寸法L1と、下側ドア部34の上下方向寸法L2は、同じ寸法に設定されている(L1=L2)。
一方、図1に示されるように、エアバッグモジュール22は、図示しないインパネリインフォース等の強度部材にブラケットを介して支持された略箱体形状のエアバッグケース36を備えている。エアバッグケース36の上下の壁にはフック状の係止部が設けられており、この係止部にエアバッグドア24の脚部24Bに形成された取付用開口が係止されることにより、エアバッグドア24がエアバッグケース36に取り付けられている。
エアバッグケース36の底壁部36Aにおける上下方向中央部には、断面形状が半円形状とされた凹部38が形成されている。この凹部38内には略円柱形状に形成されたガス発生装置としてのインフレータ40が収容されている。このインフレータ40は、車体前部の所定位置に配置された図示しないフロントエアバッグセンサ及び車室中央部に配設された図示しないセンタエアバッグセンサによって前面衝突状態が検知された場合に、図示しないエアバッグECUによって作動され、周壁部に形成された複数のガス噴出孔からガスを噴出するようになっている。
インフレータ40の車両後方側でエアバッグケース36の内部には、金属製のリテーナ42が配設されている。リテーナ42は略矩形の枠状に形成された外周部と、この外周部の内側に形成された中空半円筒形状の半円筒部とを備えており、この半円筒部によってインフレータ40の後半分が覆われている。この半円筒部には図示しない複数の開口が形成されており、リテーナ42は、インフレータ40から噴出されたガスを整流するディフューザとしても機能するようになっている。
リテーナ42は、図示しないボルト及びナットによってエアバッグケース36の底壁部36Aに固定されており、リテーナ42と底壁部36Aとの間には、エアバッグ46の開口側端部が挟持状態で係止されている。
エアバッグ46は、袋状に形成されたバッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bと、筒状に形成された筒状部46Cとを有している。バッグ本体部46Aとニーエアバッグ部46Bは、開口部を共有する一体の袋体である。また、筒状部46Cは、基端側の開口がリテーナ42に対向した状態でバッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bに縫製されており、先端側がニーエアバッグ部46Bの内部に挿入されている。このため、インフレータ40から発生したガスは、筒状部46Cの筒内を通ってニーエアバッグ部46Bの内部へ供給されるようになっている。
また、筒状部46Cの周壁には、1乃至複数の開口48が形成されており、当該開口48を介して筒状部46Cの筒内とバッグ本体部46Aの内部とが連通している。なお、バッグ本体部46Aの容積は、例えば60リットル程度に設定されており、ニーエアバッグ部46Bの容積は、例えば10リットル程度に設定されている。
上記構成のエアバッグ46は、通常時にはエアバッグケース36の内部に折り畳み状態で格納される構成になっている。この格納状態では、バッグ本体部46Aが上側ドア部30に対向して配置され、ニーエアバッグ部46Bが下側ドア部34に対向して配置される。
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、図示しないエアバッグセンサによって車両の前面衝突状態が検知されると、その信号がエアバッグECUに入力される。エアバッグECUでは、インフレータ40を作動させるべきか否かを入力信号に基づいて判断し、「インフレータ作動」と判断すると、インフレータ40に所定の電流が通電される。これにより、インフレータ40が作動してガスが発生する。
インフレータ40によって発生したガスは、エアバッグ46の筒状部46Cの筒内を通ってニーエアバッグ部46B内へ供給される。これにより、ニーエアバッグ部46Bが膨張し、エアバッグドア24の下側ドア部34がニーエアバッグ部46Bによって車両後方側へ押圧される。この押圧力が所定値以上に上昇すると、下側ティアライン32が破断(開裂)し、下側ドア部34がヒンジ部26回りに車両後方上側へ展開する。これにより、エアバッグドア24の平板部24Aには、下側ドア部34と同形の開口52(バッグ膨出用下側開口)が形成され、当該開口52を介してニーエアバッグ部46Bが車室内へ膨出する。車室内へ膨出したニーエアバッグ部46Bは、下側ドア部34をヒンジ部26回りに車両後方斜め上方へ展開させつつ(押し上げつつ)、助手席に着座した乗員の膝部側へ向けて膨張展開する。これにより、前面衝突時の慣性力によって車両前方側へ移動する乗員の膝部がニーエアバッグ部46Bによって拘束される。
一方、ニーエアバッグ部46Bの膨張展開中には、筒状部46Cの筒内を流れるガスの一部が筒状部46Cの開口48を通ってバッグ本体部46A内へ供給される。これにより、バッグ本体部46Aが膨張し、エアバッグドア24の上側ドア部30がバッグ本体部46Aによって車両後方側へ押圧される。この押圧力が所定値以上に上昇すると、上側ティアライン28が破断(開裂)し、上側ドア部30がヒンジ部26回りに車両後方下側へ展開する。これにより、エアバッグドア24の平板部24Aには、上側ドア部30と同形の開口50(バッグ膨出用上側開口)が形成され、当該開口50を介してバッグ本体部46Aが車室内へ膨出する。車室内へ膨出したバッグ本体部46Aは、上側ドア部30をヒンジ部26回りに車両後方斜め下方へ展開させつつ(押し下げつつ)、助手席に着座した乗員の上半身側へ向けて膨張展開する。
そして、ニーエアバッグ部46Bの膨張展開が完了し、ニーエアバッグ部46Bの内圧が所定値以上に上昇すると、当該内圧によって筒状部46Cの先端側が押し潰される。これにより、筒状部46Cが逆止弁として機能し、ニーエアバッグ部46B内からインフレータ40側(バッグ本体部46A側)へのガスの逆流が防止される。これにより、ニーエアバッグ部46Bの内圧が維持される。
また、筒状部46Cの先端側が押し潰された状態では、インフレータ40から発生するガスの全量又は大部分が筒状部46Cの開口48を通ってバッグ本体部46A内へ供給される。これにより、バッグ本体部46Aの膨張速度が増加し、バッグ本体部46Aが助手席着座乗員の上半身側へ向けて急速に膨張展開する。これにより、前面衝突時の慣性力によって車両前方側へ移動する乗員の上半身がバッグ本体部46Aによって拘束される。
ここで、この助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグドア24のヒンジ部26が上側ドア部30と下側ドア部34との間に設けられているため、上述の如くバッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bが膨張展開した状態(図1図示状態)では、上側ドア部30及び下側ドア部34は、バッグ本体部46Aとニーエアバッグ部46Bとの間に位置し、バッグ本体部46Aとインストルメントパネル12との間、及びニーエアバッグ部46Bとインストルメントパネル12との間には介在しない。このため、エアバッグ46(バッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46B)とインストルメントパネル12との間に、ドア部30、34の介在に起因する隙が発生することがない。
したがって、前方へ慣性移動する乗員からバッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bに荷重が入力された際には、バッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bが直ちにインストルメントパネル12によって支持されることにより、バッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bによる乗員の拘束性能が向上する。
特に、早期展開が要求されるニーエアバッグ部46Bとインストルメントパネル12との間に隙が発生しないため、当該隙に起因するニーエアバッグ部46Bの空走を回避することができ、ニーエアバッグ部46Bによる乗員膝部の拘束性能を大幅に向上させることができる。
また、この助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグドア24を構成する樹脂の一部がインストルメントパネル12の裏側へ膨出することにより形成された余長部によってヒンジ部26が構成されているため、上側ドア部30及び下側ドア部34の展開時においてヒンジ部26が円滑に屈曲する。したがって、その分、バッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bが上側ドア部30及び下側ドア部34から受ける展開抵抗が減るため、結果としてバッグ本体部46A及びニーエアバッグ部46Bを円滑に膨張展開させることができる。
しかも、本助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグ46に設けられた筒状部46Cによってニーエアバッグ部46Bに優先的にガスが供給されるため、助手席着座乗員の膝部を早期に保護することが要求されるニーエアバッグ部46Bを迅速に膨張展開させることができる。したがって、ニーエアバッグ部46Bによる乗員膝部の拘束性能を一層良好にすることができる。
また、本助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグ46のバッグ本体部46Aとニーエアバッグ部46Bとが一体に構成されており、単一のインフレータ40によって膨張展開されるため、低コストで簡単な構成により効果的な乗員保護を実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
図5には、本発明の第2の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置のエアバッグドア24が展開した状態が車室内側から見た斜視図にて示されている。この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、エアバッグドア24の下側ドア部34は、上側ドア部30よりも上下方向寸法が短く設定されており、ニーエアバッグ部46Bを膨出させるためのバッグ膨出用下側開口52が、バッグ本体部46Aを膨出させるためのバッグ膨出用上側開口部50よりも小さく設定されている。換言すれば、エアバッグドア24の平板部24Aにおける上下方向中心線よりも下方にオフセットした位置にヒンジ部26が設定されている。なお、上側ドア部30の上下方向寸法L3と下側ドア部34の上下方向寸法L4の比は、例えば、L3:L4=5:3程度に設定されている。
すなわち、この実施形態では、前記第1実施形態と同様に、ニーエアバッグ部46Bの容積がバッグ本体部46Aの容積よりも小さく設定されているため、当該容積比に合わせて上側ドア部30と下側ドア部34の上下方向寸法が設定されている。これにより、ニーエアバッグ部46B及びバッグ本体部46Aを共に円滑に膨張展開させることができる。
なお、上記各実施形態では、エアバッグドア24のヒンジ部26が単一の余長部によって構成された場合について説明したが、請求項1に係る本発明はこれに限らず、上下に並んだ平行な二つの余長部によってヒンジ部を構成することもできる。この場合、上側ドア部が上側の余長部を中心として展開し、下側ドア部が下側の余長部を中心として展開する構成になる。
また、上記各実施形態では、エアバッグドア24を構成する樹脂の一部が前記インストルメントパネル12の裏側へ膨出することにより形成された余長部によってヒンジ部26が構成された場合について説明したが、請求項1に係る発明はこれに限るものではない。例えば、エアバッグドアを構成する樹脂の一部に設けられた脆弱部等によってヒンジ部を構成することもできる。
さらに、上記各実施形態では、エアバッグ46に設けられた筒状部46Cによってニーエアバッグ部46B内に優先的にガスが供給される構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限るものではない。例えば、エアバッグ46のバッグ本体部46Aとニーエアバッグ部46Bとが仕切り布(テザー)によって仕切られることで、ニーエアバッグ部46B内に優先的にガスが供給されると共に、当該仕切り布に形成された開口を通ってバッグ本体部46A内にガスが供給される構成にしてもよい。また例えば、ニーエアバッグ部46Bの内圧が所定値以上になると、仕切り布に設けられた所謂ティアシーム(縫製部)が破断することでバッグ本体部46A内にガスが供給される構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 助手席用エアバッグ装置
24 エアバッグドア
26 ヒンジ部
30 上側ドア部
34 下側ドア部
40 インフレータ(ガス発生装置)
46 エアバッグ
46A バッグ本体部
46B ニーエアバッグ部
46C 筒状部
48 開口

Claims (4)

  1. インストルメントパネルにおける助手席に対向する位置に設けられ、上下方向中間部がヒンジ部とされると共に、前記ヒンジ部の上側が上側ドア部とされ、前記ヒンジ部の下側が下側ドア部とされたエアバッグドアと、
    前記インストルメントパネルの内側に設けられ、前面衝突時に作動してガスを発生するガス発生装置と、
    通常時には前記インストルメントパネルの内側に折り畳み状態で格納され、前記ガス発生装置によって発生したガスが内部に供給されると共に、前記上側ドア部を前記ヒンジ部回りに下側へ展開させつつ前記助手席に着座した乗員の上半身側へ向けて膨張展開するバッグ本体部、及び、前記下側ドア部を前記ヒンジ部回りに上側へ展開させつつ前記乗員の膝部側へ向けて膨張展開するニーエアバッグ部を一体に有するエアバッグと、
    を備えた助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記ヒンジ部は、前記エアバッグドアを構成する樹脂の一部が前記インストルメントパネルの裏側へ膨出することにより形成された余長部によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記下側ドア部は、前記上側ドア部よりも上下方向寸法が短く設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記ガス発生装置によって発生したガスは、前記エアバッグに設けられた筒状部の筒内を通って前記ニーエアバッグ部の内部へ供給されると共に、前記筒状部には、自らの筒内と前記バッグ本体部の内部とを連通させる開口が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
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