JP2007069737A - 膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置を得る。
【解決手段】共通のインフレータ26の周囲には、インフレータ26から噴出されたガスを頭部・胸部保護用バッグ16内へ導く第1整流用開口部34と、当該ガスを膝部保護用バッグ20内へ導く第2整流用開口部36とが形成されたディフューザ28が配設されている。インフレータ26のガス噴出孔32は軸方向の一端部側に形成されており、当該ガス噴出孔32に近接して第2整流用開口部36を配置し、当該ガス噴出孔32から離間した位置に第1整流用開口部34を配置することとした。これにより、膝部保護用バッグ20が頭部・胸部保護用バッグ16に先行して展開される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、頭部・胸部保護用バッグの他に膝部保護用バッグを備えた膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、ニーエアバッグ一体型の助手席用エアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、助手席用エアバッグ装置のエアバッグ本体の下部側に小型のサブバッグを一体に形成し、エアバッグ本体が膨張展開した際にサブバッグにもガスが流入されることにより、サブバッグがインストルメントパネルと乗員の膝部との間で膨張展開するようになっている。これにより、インフレータを共通化でき、コストダウンを図ることができる。
実開平07−17662号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、以下の点において改良の余地がある。
すなわち、上記先行技術による場合、助手席用エアバッグの展開方向が概ね車両後方側であるのに対し、助手席用エアバッグの下部から展開するニーエアバッグの展開方向は略車両下方側と直角に近い関係にあるので、先に助手席用エアバッグが膨張してからニーエアバッグが膨張して展開することになる。すなわち、ニーエアバッグの展開が助手席用エアバッグの展開よりも遅れる。しかし、着座状態の乗員の膝とインストルメントパネルとの距離は近いことから、ニーエアバッグを助手席用エアバッグよりも早期に展開させることが望ましい。従って、この点において、上記先行技術は改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部と、インストルメントパネルの後面部に設けられた第2のバッグ膨出用開口部と、インストルメントパネル内において第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方に連通する位置に配置されると共に複数のガス噴出孔を備え、作動することによりガス噴出孔からガスを噴出する共通のインフレータと、このインフレータの周囲に配置され、インフレータから噴出されたガスを第1のバッグ膨出用開口部側へ導く第1の整流用開口部と、当該ガスを第2のバッグ膨出用開口部側へ導く第2の整流用開口部とを備えた整流手段と、インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納され、第1のバッグ膨出用開口部から膨出して展開される頭部・胸部保護用バッグと、第2のアバッグ膨出用開口部から膨出して展開される膝部保護用バッグとを有し、共通のインフレータから噴出されたガスによって膨張展開する助手席用エアバッグと、を有し、前記第1の整流用開口部よりも前記第2の整流用開口部の方を前記ガス噴出孔に近接して配置した、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置において、前記インフレータは、略円柱形状に形成されていると共に軸方向の一方の端部側に前記複数のガス噴出孔が形成されている、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置において、前記第2の整流用開口部の開口面積の方が、前記第1の整流用開口部の開口面積よりも小さく設定されている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、前面衝突時になると、共通のインフレータが作動してガス噴出孔からガスが噴出される。噴出されたガスはインフレータの周囲に配置された整流手段によって整流される。すなわち、ガスの多くは第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部へ導かれ、ガスの残りは第2の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部へ導かれる。これにより、インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納されていた助手席用エアバッグが膨張して展開される。具体的には、インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部から頭部・胸部保護用バッグが膨出され、助手席に着座する乗員の頭部・胸部へ向けて展開される。また、これとは別に、第2のバッグ膨出用開口部から膝部保護用バッグが膨出され、助手席に着座する乗員の膝とインストルメントパネルの後面部との隙間に展開される。
ここで、本発明では、整流手段に設けた第1の整流用開口部よりも第2の整流用開口部の方をインフレータのガス噴出孔に近接して配置したので、膝部保護用バッグが頭部・胸部保護用バッグに先行して展開される。従って、最初に膝部保護用バッグで乗員の膝をしっかりと拘束して乗員の挙動を安定させ、続いて頭部・胸部保護用バッグで乗員の頭部・胸部を受け止めることができる。
請求項2記載の本発明によれば、インフレータが略円柱形状に形成されており、その軸方向の一方の端部側に複数のガス噴出孔が形成されている。従って、ガスはインフレータの軸方向の一方の端部側から噴出されることになる。
本発明では、上記構成のインフレータのようにガスの噴出位置がインフレータに対して片寄った位置或いは非対称な位置にある場合においても、インフレータのガス噴出孔の位置を基準としてこれに近接した位置に整流手段の第2の整流用開口部を配置したので、インフレータの形式や構造に拘わらず、上述した膝部保護用バッグの先行展開を担保することができる。
請求項3記載の本発明によれば、第2の整流用開口部の開口面積の方を、第1の整流用開口部の開口面積よりも小さく設定したので、以下の作用が得られる。
すなわち、一般に膝部保護用バッグの方が頭部・胸部保護用バッグよりも容量が小さくなるが、前記のように開口面積の大小関係を設定しておけば、バッグの容量に応じた開口面積の設定が可能となり、膝部保護用バッグの先行展開を確保しつつ、共通のインフレータのガス発生量を効率良く利用することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、整流手段の第1の整流用開口部よりも第2の整流用開口部の方をインフレータのガス噴出孔に近接して配置したので、膝部保護用バッグを頭部・胸部保護用バッグに先行して展開させることができ、その結果、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、略円柱形状に形成されかつ軸方向の一方の端部側に複数のガス噴出孔が形成されたインフレータに対しても、膝部保護用バッグの先行展開を担保することができ、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させるという所期の目的を達成することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、第2の整流用開口部の開口面積の方を、第1の整流用開口部の開口面積よりも小さく設定したので、膝部保護用バッグの先行展開を確保しつつ、インフレータの有効利用率を高めてインフレータの小型軽量化及びコスト削減を図ることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図2には、本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10の全体構成の側面図が示されている。また、図1には、当該膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10の要部に係るインフレータ26及びディフューザ28を拡大した分解斜視図が示されている。さらに、図3には、当該インフレータ26及びディフューザ28の組付状態の平面図が示されている。
これらの図に示されるように、助手席12の車両前方側には、車両用内装部材であるインストルメントパネル14が配設されている。このインストルメントパネル14内の助手席12と対向する側には、膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10が配設されている。
インストルメントパネル14の上面部14Aは略水平に配置されており、頭部・胸部保護用バッグ16が膨出される平面視で略矩形状の第1のバッグ膨出用開口部18が形成されている。また、インストルメントパネル14の後面部14Bは略垂直に配置されており、膝部保護用バッグ20が膨出される正面視で(乗員側から見て)略矩形状の第2のバッグ膨出用開口部22が形成されている。なお、図示は省略するが、第1のバッグ膨出用開口部18及び第2のバッグ膨出用開口部22には、所定のバッグ膨張圧で破断して展開するエアバッグドアがそれぞれ配設されている。
上述した第1のバッグ膨出用開口部18と第2のバッグ膨出用開口部22とを連通する位置には、箱体形状のモジュールケース24が配設されている。図1に示されるように、モジュールケース24の上面側は開放されており、その開口部38の前側2/3程度が第1のバッグ膨出用開口部18と対向した状態で連通されている。さらに、モジュールケース24の後壁部24Aには膝部保護用バッグ20の膨出用開口部40が形成されている。
また、上記構成のモジュールケース24の底壁部24Bにおける前後方向中間部には、前面衝突時にガスを噴出するインフレータ26及び整流手段としての略円筒形状のディフューザ(リテーナ)28が配設されている。これらのインフレータ26及びディフューザ28の周囲には、助手席用エアバッグ30(図2参照)が折り畳み状態で格納されている。
図2に示されるように、助手席用エアバッグ30は頭部・胸部保護用バッグ16と膝部保護用バッグ20とを含んで構成されており、本実施形態では、これらの頭部・胸部保護用バッグ16及び膝部保護用バッグ20が一つのバッグによって構成されている。つまり、助手席用エアバッグ30の一部(大半)を頭部・胸部保護用バッグ16として利用し、他の一部(残りの部分)を膝部保護用バッグ20として利用するようになっている。
図1及び図3に示されるように、インフレータ26は円柱形状に形成されており、車両幅方向が軸方向となるようにモジュールケース24内に配設されるようになっている。また、インフレータ26の先端部(軸方向の一端部)には、インフレータ26の本体外径よりも小径とされた円筒状の突出部26Aが形成されている。この突出部26Aの周壁部には、周方向に複数のガス噴出孔32が所定の間隔で形成されている。なお、本実施形態では、一例としてインフレータ26の突出部26Aの全周に亘って1列にガス噴出孔32が形成されているが、2列に形成されていてもよいし、他の配列パターンで形成されていてもよい。
上記インフレータ26の内部には高圧ガスが封入されている。また、インフレータの軸芯部にはスクイブ(点火装置)が配設されており、車体前部及び車体中央に配設された図示しないエアバッグセンサによって前面衝突状態が検知されて、車体中央に配設された図示しないエアバッグECUによって「エアバッグ作動」と判断された場合に、インフレータ26が作動してスクイブに通電されるようになっている。スクイブに通電されると、高圧ガスを隔成していた部材が破断してガス噴出孔32からガスが発生するようになっている。なお、本実施形態では、軸方向の先端部に突出部26Aが形成された高圧ガス封入タイプのインフレータ26を使用したが、これに限らず、ガス発生剤充填タイプのインフレータを使用することも可能である。
一方、図1に示されるように、ディフューザ28はインフレータ26よりも一回り大きい有底円筒形状に形成されており、本実施形態では金属製とされている。前述したモジュールケース24の底壁部24Bの中央部には、ディフューザ28を下方側から装着できるように平面視で矩形状の開口42が形成されている。さらに、モジュールケース24の左右一対の側壁部24Cには、ディフューザ28を下方側から装着できるように半円形状の切欠44がそれぞれ形成されている。そして、これらの開口42及び左右一対の切欠44を使って、円筒形状のディフューザ28が下方側から装着され、溶接等によってモジュールケース24に一体的に取り付けられている。
上記ディフューザ28の車両幅方向内側の端部は閉止されているが、車両幅方向外側の端部はインフレータ26が挿入可能なように開放されている。この開放端部の内周面には雌ねじ46が形成されており、又インフレータ26の軸方向の他端部側(突出部26Aが形成される側と反対側の端部)の外周面には雄ねじ48が形成されている。そして、インフレータ26の軸方向の他端部にキャップ50が被嵌されて、内側の雌ねじ52(図3参照)がインフレータ26の雄ねじ48に螺合されることにより、キャップ50がインフレータ26に固定されている。さらに、インフレータ26にキャップ50が固定された状態で、インフレータ26がディフューザ28内へ挿入されてキャップ50の外側の雄ねじ54がディフューザ28の雌ねじ46に螺合されることにより、インフレータ26がディフューザ28内に挿入された状態で固定されている。
この状態では、キャップ50によってディフューザ28の車両幅方向外側の端部が閉塞され、後述する第1整流用開口部34及び第2整流用開口部36以外からはガスが噴出されないようにシールされる構造となっている。その意味では、上記キャップ50は広義には「シール材」又は「シール機能を有する固定手段」として把握される要素である。但し、このシール構造はあくまでも一例であるので、他の構成を適用することも当然可能である。
なお、図3に示されるように、本実施形態では、ディフューザ28の軸方向寸法よりもインフレータ26の軸方向寸法の方が長く設定されているため、インフレータ26のディフューザ28への組付後の状態では、インフレータ26の軸方向の他端部がディフューザ28から突出した状態となるが、ディフューザ28の軸方向寸法とインフレータ26の軸方向寸法とが略同一になるようにしてもよい。
また、図1に示されるように、上記構成のディフューザ28の上部28A(即ち、モジュールケース24の底壁部24Bよりも上側に位置する部分であり、モジュールケース24内に露出された部分)の上端側(キャップ50寄りの位置)には、平面視で矩形状の第1整流用開口部34が形成されている。この第1整流用開口部34は、前述した第1のバッグ膨出用開口部18に対向して配置されている。また、ディフューザ28の上部28Aの後端側でかつインフレータ26の突出部26Aに近接する位置には、正面視で(乗員側から見て)矩形状の第2整流用開口部36が形成されている。この第2整流用開口部36は、前述した第2のバッグ膨出用開口部22に対向して配置されている。
すなわち、本実施形態では、ディフューザ28の上部28Aに頭部・胸部保護用バッグ16内へガスを導くために第1整流用開口部34を形成し、又膝部保護用バッグ20内へガスを導くように第2整流用開口部36を形成しているが、インフレータ26のガス噴出孔32がインフレータ26の軸方向の一端部側(突出部26A)に集中して配置されることから、膝部保護用バッグ20内へガスを供給する第2整流用開口部36をインフレータ26の突出部26Aに対向しかつ近接した位置に配置し、頭部・胸部保護用バッグ16内へガスを供給する第1整流用開口部34をインフレータ26の突出部26Aのガス噴出孔32から離れた位置に配置する構成を採っている。
また、開口面積としては、第1整流用開口部34の開口面積の方が、第2整流用開口部36の開口面積よりも大きくなるように設定されている。一例として本実施形態では、「第1整流用開口部34の開口面積S1:第2整流用開口部36の開口面積S2=9:1乃至8:2」程度となるように設定されている。従って、インフレータ26のガス噴出孔32から噴出されたガスの大半が第1整流用開口部34から頭部・胸部保護用バッグ16内へ流入され、ガスの残りが第2整流用開口部36から膝部保護用バッグ20内へ流入される構成である。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
前面衝突時になると、エアバッグセンサによって前面衝突状態が検知され、エアバッグECUに検知信号が入力される。エアバッグECUでは膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10を作動させるべきか否かが判断され、作動させるべきと判断すると、インフレータ26のスクイブに所定の電流が通電される。これにより、インフレータ26が作動して突出部26Aのガス噴出孔32からガスが噴出される。噴出されたガスはインフレータ26の周囲に配置されたディフューザ28によって整流される。すなわち、ガスの一部はディフューザ28の第2整流用開口部36から膝部保護用バッグ20内へ流入される。また、ガスの大半は第1整流用開口部34から頭部・胸部保護用バッグ16内へ流入される。
これにより、インストルメントパネル14のモジュールケース24内に折り畳み状態で格納されていた助手席用エアバッグ30が膨張して展開される。具体的には、インストルメントパネル14の上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部18からは、頭部・胸部保護用バッグ16が膨出されて、助手席に着座する乗員の頭部・胸部へ向けて展開される。また、これとは別に、第2のバッグ膨出用開口部22からは、膝部保護用バッグ20が膨出され、助手席12に着座する乗員の膝とインストルメントパネル14の後面部14Bとの間の隙間に展開される。
ここで、本実施形態では、ディフューザ28に設けた第1整流用開口部34よりも第2整流用開口部36の方をインフレータ26のガス噴出孔32に近接して配置したので、膝部保護用バッグ20が頭部・胸部保護用バッグ16に先行して展開される。従って、最初に膝部保護用バッグ20で乗員の膝をしっかりと拘束して乗員の挙動を安定させ、続いて頭部・胸部保護用バッグ16で乗員の頭部・胸部を受け止めることができる。その結果、本実施形態によれば、助手席12に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる。
また、本実施形態では、ガスボンベタイプのインフレータ26を使用しているため、ガスが軸方向の一端部側から噴出される(別の言い方をすれば、一般にガスボンベタイプのインフレータでは、軸方向の一端部側からガスが噴出されるようになっていることが多い。)。換言すれば、ガスの噴出位置がインフレータ26に対して片寄った位置或いは非対称な位置にある。このような場合においても、インフレータ26のガス噴出孔32の位置を基準としてこれに近接した位置にディフューザ28の第2整流用開口部36を配置したので、このようなガスボンベタイプのインフレータ26に対しても、上述した膝部保護用バッグ20の先行展開を担保することができる。その結果、助手席12に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させるという所期の目的を達成することができる。
さらに、本実施形態では、第2整流用開口部36の開口面積の方を、第1整流用開口部34の開口面積よりも小さく設定したので、以下の作用が得られる。すなわち、一般に膝部保護用バッグ20の方が頭部・胸部保護用バッグ16よりも容量が小さくなるが(概ね、頭部・胸部保護用バッグ16の容量は、膝部保護用バッグ20の容量の8倍から12倍程度)、前記のように開口面積の大小関係を設定しておけば、バッグの容量に応じた開口面積の設定が可能となり、膝部保護用バッグ20の先行展開を確保しつつ、共通のインフレータ26のガス発生量を効率良く利用することができる。その結果、本実施形態によれば、膝部保護用バッグ20の先行展開を確保しつつ、インフレータ26の有効利用率を高めてインフレータ26の小型軽量化及びコスト削減を図ることができる。
なお、上述した本実施形態では、ディフューザ28を有底円筒形状にしたが、これに限らず、種々の形状及び構造を採用することが可能である。例えば、モジュールケース24を略箱体形状とし、底部中央にインフレータの下部が納まる凹部を形成する一方で、上方側からインフレータの上部側へ被嵌されると共にモジュールケースの底壁部に固定され、モジュールケースの凹部とでインフレータを挟持する略半円筒形状のディフューザを用いてもよい。この場合においても、ガス噴出孔に対して近接した位置に第2整流用開口部が配置され、これよりも離間した位置に第1整流用開口部が配置されていればよい。
さらに、上述した本実施形態では、頭部・胸部保護用バッグ16と膝部保護用バッグ20とが一つの助手席用エアバッグ30によって構成されていたが、これに限らず、別個独立に設定する構成を採ってもよい。
また、前述した如く、インフレータの形式としてはガスボンベタイプ以外にもガス発生剤充填タイプも適用可能であるが、ガス発生剤充填タイプの場合にはガス噴出孔が長手方向の中央部に形成されたり、他の箇所に形成されたりするので、それに合わせてディフューザの膝部保護用バッグへのガス供給用の第2整流用開口部の位置を変更すればよい。
本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の要部に係るディフューザ、インフレータ、キャップの分解斜視図である。 本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の全体構成を示す側面図である。 図1に示されるディフューザ、インフレータ、キャップの組付状態の平面図である。
符号の説明
10 膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置
12 助手席
14 インストルメントパネル
14A 上面部
14B 後面部
16 頭部・胸部保護用バッグ
18 第1のバッグ膨出用開口部
20 膝部保護用バッグ
22 第2のバッグ膨出用開口部
26 インフレータ
28 ディフューザ(整流手段)
32 ガス噴出孔
34 第1整流用開口部
36 第2整流用開口部

Claims (3)

  1. インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部と、
    インストルメントパネルの後面部に設けられた第2のバッグ膨出用開口部と、
    インストルメントパネル内において第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方に連通する位置に配置されると共に複数のガス噴出孔を備え、作動することによりガス噴出孔からガスを噴出する共通のインフレータと、
    このインフレータの周囲に配置され、インフレータから噴出されたガスを第1のバッグ膨出用開口部側へ導く第1の整流用開口部と、当該ガスを第2のバッグ膨出用開口部側へ導く第2の整流用開口部とを備えた整流手段と、
    インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納され、第1のバッグ膨出用開口部から膨出して展開される頭部・胸部保護用バッグと、第2のアバッグ膨出用開口部から膨出して展開される膝部保護用バッグとを有し、共通のインフレータから噴出されたガスによって膨張展開する助手席用エアバッグと、
    を有し、
    前記第1の整流用開口部よりも前記第2の整流用開口部の方を前記ガス噴出孔に近接して配置した、
    ことを特徴とする膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記インフレータは、略円柱形状に形成されていると共に軸方向の一方の端部側に前記複数のガス噴出孔が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記第2の整流用開口部の開口面積の方が、前記第1の整流用開口部の開口面積よりも小さく設定されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
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