JP2011055965A - コーティング用モップヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な四辺形のシート状モップを、作業者が、単独で、その四辺から上方に折り返してその四辺で容易かつ確実に保持し得るようにすること。
【解決手段】上面に外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2を立設した長方形板状の底板部3と、その上に配する上板部4であって、上板主部4a及びその両側の上板副部4b、4bからなり、上板主部4aには内側連結ボルト2、2貫通用の円孔5、5を、上板副部4b、4bには外側連結ボルト1、1貫通用の長孔6を、それぞれ開口させ、上板主部4aの中央部には操作棒7を起伏自在に連結した上板部4と、上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁に相互に離間させて配した複数の突片8、8…と、外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2に螺合する連結ナット9、9…とで構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コーティング用のシート状モップを取り付け、該シート状モップにコート剤を付着させた上で、建築物の床面等のコーティングを行うためのコーティング用モップヘッドに関する。
このようなコーティング用モップヘッドには、専用のそれは提供されておらず、床の清掃用等に用いられているモップヘッドがコーティング用に転用されている場合がある程度である。
特許文献1は、床磨き用掃除具を提案するものであり、そのモップヘッドは、種々のコート剤の塗布のために転用され得るもの又はその類似品ということができる。これは、ほぼ長方形板状のホルダー1と、該ホルダー1に、その中央に配したユニバーサルジョイント2を介して結合する柄棒3とからなるものであり、モップ本体の刷毛部4を、その上部両端に構成したポケット部5、5’を利用して該ホルダー1に取り付けることで、清掃用に用いることができるものである。
該ホルダー1は剛体で構成され、屈曲しないようになっているが、モップ本体の刷毛部4に構成した一方のポケット部5’が結合分離自在な二つのポケット部構成片6、6からできており、該ホルダー1に取り付ける際は、該ポケット部構成片6、6を開いた状態にしておいた上で、該ホルダー1を、その一端を、他方のポケット部5に挿入しながら、該モップ本体の刷毛部4の背面側に載せ、その後、開いているポケット部構成片6、6を該ホルダー1の他端側を巻くように配して両者を結合する。こうしてホルダー1は、剛体で構成されていても、二つのポケット部5、5’でモップ本体の刷毛部4を容易に取り付けることができるようになっている。
特許文献2は、先端アタッチメント着脱式室内清掃具を提案するものであり、伸縮式柄Bに、モップヘッドA又はローラーヘッドKからなる先端アタッチメントを交換可能に取り付けるように構成し、該伸縮式柄Bと先端アタッチメントとの接続を、方向調節こま2を介して方向変更自在であるようにしたものである。これも前記したコーティング用に転用され得るものの一つと考えられる。
前記モップヘッドAは、ほぼ長方形状の板材であり、布モップE等は、モップ取付シートCを該板材に取り付け、該モップ取付シートCを介して、その下面に取り付けるようになっている。モップ取付シートCは、板状のモップヘッドAに巻き付け、それに配してある面ファスナーを利用してその巻き付け状態を固定する。またその状態のモップ取付シートCのモップヘッドAの下面側に位置する部分には、やはり面ファスナーが施してあり、前記布モップE等は、同様に対面する部位に配してある対応する面ファスナーを介して該モップ取付シートEの下面に取り付けられるものである。
また前記モップヘッドAには、紙シート15も取り付けることが可能である。該紙シート15は、板状のモップヘッドAにその下面側から直接に巻き付け、上面に位置する両側の端部を、該モップヘッドAの上面に形成してある溝切り込み4に押し込み結合することで、その取付状態を保持することができるようにしたものである。
布モップE等又は紙シート15は、それぞれ以上の状態で、それに適する部位の拭き掃除に使用することができる。
特許文献3は、モップ保持具であり、起伏自在な柄14と、これに継手16を介して連結する上部カバー24と、更にこれに取付機構20、22を介して固定される保持部材26と、該保持部材26の下部に緩衝材30を介して配した底板部材28と、該保持部材26に起伏自在に配した可動部材56、56であって、底板部材28の下面に配したモップMの両側部分を該保持部材26の両側上部に折り返し、その両側部分を該保持部材26上に構成した挟持部60とともに挟持して保持する可動部材56、56と、保持部材26の一部から立ち上がる突出部62であって、前記上部カバー24の下部とで該モップMの両側部を挟持して補助的に保持する突出部62とで構成したものである。これもまた前記したコーティング用に転用され得るものの一つと考えられる。
特開2006−51194号公開公報 特開2003−52601号公開公報 特開2004−187910号公開公報
本発明は、転用して用いられる以上の清掃用のモップヘッド類の問題点を解消し、モップヘッドの底部に配した、基本的に単純な四辺形のコーティング用のシート状モップを、単独で、その両側ばかりでなく、両端も含めて、四辺から上方に折り返し、その四辺で容易かつ確実に保持し得るようにしたコーティング用モップヘッドを提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、長さ方向両端の近傍に立設した外側連結軸及び該外側連結軸より中央寄りの位置に立設した内側連結軸を備えた長方形板状の底板部と、
該底板部の上に離接自在に接合する上板部であって、上板主部及びその両側に起伏自在に連結した上板副部からなり、該上板主部には、前記内側連結軸を貫通させる円孔を、該上板副部には、前記外側連結軸を貫通させる該上板部の長さ方向に長い長孔を、それぞれ開口させ、該上板主部の中央部には、その長さ方向に直交する向きに起伏自在に操作棒を連結した、上板部と、
前記底板部又は前記上板部のいずれか又は双方に、対面する他方の周縁部付近に当接すべく突出させた、シート状モップ類を保持する保持補助部材と、
前記底板部に前記上板部を載置し、かつ前者の内側連結軸を後者の円孔に、前者の外側連結軸を後者の長孔に、それぞれ貫通させた場合に、内側連結軸及び外側連結軸のそれぞれの外端側に結合して該底板部と該上板部との載置状態を確保する同数の連結手段と、
で構成したコーティング用モップヘッドである。
本発明の2は、本発明の1のコーティング用モップヘッドにおいて、前記内側連結軸及び前記外側連結軸として、それぞれボルト部材を採用し、前記連結手段として、該ボルト部材に螺合可能なナット部材を採用したものである。
本発明の3は、本発明の1又は2のコーティング用モップヘッドにおいて、前記保持補助部材として、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁に相互に離間させて配した複数の突片を採用したものである。
本発明の4は、本発明の1又は2のコーティング用モップヘッドにおいて、前記保持補助部材として、下端に連設した矩形凸部を備えた垂下板であって、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁の各々に配した垂下板を採用したものである。
本発明の5は、本発明の1又は2のコーティング用モップヘッドにおいて、前記保持補助部材として、下端に三角凸部を連設した垂下板であって、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁の各々に配した垂下板を採用したものである。
本発明の1のコーティング用モップヘッドによれば、これをコート剤の床面への塗布のために使用する際には、コート剤の種類に応じた種々のシート状モップを、これに作業者が単独で容易にかつ確実に取り付け、コート剤を均一な厚みで良好に塗布することができる。シート状モップの着脱が極めて容易であるので、一つのコーティング用モップヘッドで、たとえば、清掃用のシート状モップ、下地コート用のシート状モップ及びトップコート用のシート状モップを順次付け替えてそれぞれ対応する清掃又はコーティング作業に用いることも可能である。またシート状モップは、基本的に単純な四辺形のシート状で良く(四角に面取りが施してあればより好ましい)、これ自体に面状ファスナー等の取り付け手段を要するものではない。
シート状モップのこのコーティング用モップヘッドへの取り付けは以下のように行う。
前記連結手段を、上板主部側の内側連結軸では、外すか緩め、上板副部側の外側連結軸では外した上で、底板部の下にシート状モップを敷く。前記上板部を浮かして、シート状モップの両側を底板部の両側上面上に折り返し、また上板部を底板部上に載せる。底板部の両側上面上に折り返したシート状モップの折り返し部を該底板部と上板部とで挟持状態とする訳である。この状態を保持しながら、前記連結手段を上板部の上板主部に開口した円孔から突き出る内側連結軸に連結し又は締め付けて、該上板主部と底板部とによるシート状モップの折り返し部の挟持状態を確保する。
次いで、該上板主部の一端の上板副部をその境界部で起こし、底板部の端部側からのシート状モップの折り返しを行った上で、また該上板副部を倒し、該上板副部と該底板部とで該シート状モップの端部側の折り返し部を挟持状態とする。この後、該上板副部の長孔から突き出ている外側連結軸に前記連結手段を結合し、該上板副部と該底板部とによる該部位におけるシート状モップの折り返し部の挟持状態を確保する。同様の操作を該上板主部の他端側の上板副部についても行う。
こうして、シート状モップは、この状態で、その底板部上面周縁上への折り返し部が、該底板部又は該上板部のいずれか又は双方に、対面する他方の周縁部付近に当接すべく突出させた保持補助部材によりその状態に確実に保持されることになる。
なお、該底板部の下に配した状態のシート状モップは、その四辺の底板部周縁上への折り返し及びその上板部による押圧保持を作業者が単独で同時に行うことは困難であるが、以上のように、まず初めにシート状モップの両側の折り返し、及び該底板部と該上板部の上板主部とによる挟持保持を行い、次いで該底板部の一端側のシート状モップの折り返し、該底板部と該上板部の上板副部とによる挟持保持を行い、更にその後に他端側で同様に操作することができるようにしてあるため、作業者の単独でのそのような操作が容易に行い得ることになるものである。
このように、第1段階で、底板部下に配したシート状モップの両側部の折り返し保持を行い、第2段階で、シート状モップの両端側の折り返し保持を順次行うと云うような段階的な操作が可能となっているのは、以上において、上板部の両端部分に位置する上板副部が中央側の上板主部に起伏自在に結合しているからであり、またこの上板副部の上板主部への起伏自在な結合は、底板部に立設している外側連結軸が上板副部の長孔(上板部の長さ方向に沿って長い孔)に貫通状態となっており、そのため、該上板副部の起伏動作に支障を生じさせないようになっているためである。
また、前記のように、シート状モップは、底板部の下面側に配し、その四辺を該底板部の周側上面側に折り返し、該底板部と上板部とで該折り返し部を挟持保持するようにし、これによってモップヘッドに保持するようにしたものであるため、それ自体に面状ファスナーのような取付手段を付設する必要もない。それ故、形状的には、前記したように、ほぼ長方形状のシートであり、できれば、更にその四角部に面取りが施してあるものであれば良好に使用することができる。また種々のコート剤に対応する種々の材質・構成の布又は不織布、或いは紙類等を自由に採用することが可能である。
以上のように、シート状モップを取り付けたコーティング用モップヘッドは、そのシート状モップに対応するコート剤を付着含滲させて、対象の建築物の床面等のコーティングに使用することができる。
このとき、操作棒が、上板主部の中央に、上板部の長さ方向に直交する向きに起伏自在に連結してあるため、特に床面の内、壁面の立ち上がる縁部や隅部において、該操作棒を起立させる等により、逆戻り移動を回避しながら、汚れの生じない適切良好な塗布操作を行うことができる。なお、逆戻り移動は、シート状モップの進行方向前縁に付着している可能性のある汚れを塗布対象の床面上に残してくる可能性があるので、これを回避する必要がある。
本発明の2のコーティング用モップヘッドによれば、前記内側連結軸及び前記外側連結軸と前記連結手段との着脱が容易であり、底板部への上板部の載置状態の保持・解除が極めて簡単であり、操作が容易になる利点がある。
本発明の3、4、5のコーティング用モップヘッドによれば、シート状モップのこれへの取付が極めて確実なものとなる。
(a)は一実施形態のコーティング用モップヘッドの一部切欠平面図、(b)は一部切欠右側面図。 (a)は底板部及び連結用ナットの平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図。 (a)は上板部の平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は上板部に結合する操作棒の一部切欠側面図。 シート状モップの平面図。 (a)は両側部を仮装線で示した底板部の側部上面上に折り返した状態を示す平面図、(b)は更に両端部を仮装線で示した底板部の端部側に折り返した状態を示す平面図。 (a)は一実施形態のコーティング用モップヘッドの底板部の下面側にシート状モップを配し、その両側部を底板部の両側上面上に折り返した状態を示す正面図、(b)は上板部の上板主部で底板部の両側上面上に折り返したシート状モップの該当部分を抑えてその状態を保持し、更に上板副部を起立させて、シート状モップの両端側の部分を底板部の端部上面上に折り返した状態を示す正面図、(c)は上板副部を倒して、更にシート状モップの端部側の折り返し部も底板部上に抑えた状態を示した正面図、(d)は(c)のX部の拡大図。 (a)は矩形凸部を連設した垂下板を備えた上板部の平面図(操作棒を外した状態)、(b)は正面図、(c)は(b)のY部の拡大図、(d)は三角凸部を連設した垂下板を備えた上板部の正面図(操作棒を外した状態)、(e)は(d)のZ部の拡大図。
以下本発明の一つの実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施の形態のコーティング用モップヘッドは、図1〜図3に示すように、上面に外側連結ボルト(外側連結軸)1、1及び内側連結ボルト(内側連結軸)2、2を立設した長方形板状の底板部3と、上板主部4a及びその両側の上板副部4b、4bからなり、該上板主部4aには円孔5、5を、該上板副部4b、4bには長孔6を、それぞれ開口させ、該上板主部4aの中央部には操作棒7を連結した上板部4と、該上板部4の上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁に相互に離間させて配した複数の突片(保持補助部材)8、8…と、前記外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2に螺合する連結ナット(連結手段)9、9…とで構成したものである。
前記底板部3は、特に図2(a)〜(c)に示すように、長方形板状の部材であり、この実施の形態ではステンレススチールの板材を用いて作成した。前記外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2は、ステンレススチール製のボルト部材であり、該底板部3に固着立設してある。該外側連結ボルト1、1は、それぞれ該底板部3の端部近傍で幅方向の中央部に立設する。該底板部3上に配される前記上板部4の上板副部4b、4bの中央付近に対応させて立設する訳である。また内側連結ボルト2、2は、それぞれ両端側の外側連結ボルト1、1より中央寄りの位置で底板部3の幅方向中央に立設する。各々該底板部3上に配される該上板部4の上板主部4a、4aの両端近傍に対応させて立設する。
前記上板部4は、特に図3(a)〜(c)に示すように、中央側の上板主部4aとその両側に起伏自在に接続した上板副部4b、4bとで構成したものである。この上板部4は、特に図1(a)、(b)に示すように、幅及び長さのいずれの面でも前記底板部3より小さく構成してある。いずれも、この実施の形態では、ステンレススチールで構成した。
特に図3(a)〜(c)に示すように、以上の上板主部4aは、長方形板状の部材であり、これが上板部4の大部分を占める長さを有している。該上板副部4b、4bは、それぞれヒンジh1を介して、該上板主部4aの両端に起伏自在に接続する。前記のように、該上板主部4aには、二つの円孔5、5が開口しているが、これらは、この上板部4を前記底板部3上に配した場合に、該底板部3から立ち上がる内側連結ボルト2、2がこれらに貫通状態となり得るように位置決めしてあるものである。また、前記のように、該上板副部4b、4bには、それぞれ一つの長孔6が開口してあるが、これらは、同様に、上板部4を前記底板部3上に配した場合に、該底板部3の外側連結ボルト1、1を貫通させ得、かつそれぞれ上板副部4b、4bを起伏させることに不都合を生じさせないように、該上板部4の長さ方向に沿って長く構成されているものである。
前記操作棒7は、図1(a)、(b)及び図6(a)〜(c)に示すように、前記上板部4の上板主部4aの中央部に配したヒンジ部h2を介して起伏自在に配してある。該ヒンジ部h2は、同図に示すように、上板主部4aの長さ方向に直交する向きに配してあり、その一方のヒンジ片h2aが該上板主部4aの中央部に固設され、他方のヒンジ片h2bが該操作棒7の下端の連結片7aとボルト・ナットBで回動可能に結合できるようになっている。図3(d)に示すように、操作棒7の下端は、薄い板状で中央付近にボルト孔を開口した連結片7aに構成してある。図1(a)、(b)は、ボルト・ナットBで操作棒7の下端の連結片7aが該ヒンジ部h2の他方のヒンジ片h2bと回動可能に結合している状態が示されている。該操作棒7は、該ヒンジ部h2の作用により起伏自在であることは云うまでもないが、以上のように、ボルト・ナットBのボルトを中心として回動も可能であり、特に、保管の場合には、操作棒7の向きと底板部3及び上板部4の長さ方向の向きを一致させ、コンパクトにできる利点もある。図3(a)〜(c)は、操作棒7を連結していない状態で示してある。ヒンジ部h2、操作棒7及びボルト・ナットBは、いずれもこの実施の形態では、ステンレススチールを用いて作成したものである。
前記突片8、8…は、図1(a)、(b)、図3(a)〜(c)及び図6(a)〜(d)に示すように、それぞれを、上板部4の上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁に、相互に離間させて固設してある。該突片8、8…は、いずれも薄い板状の部材であり、この実施の形態では、他の部材と同様に、ステンレススチールで作成してある。この薄い板状の部材である突片8、8…は、それぞれ上板部4の上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁側部に接合状態に固設したものである。
なお、この実施の形態では、前記保持補助部材は、以上のように突片8、8…に構成したが、図7(a)〜(c)に示すように、下端に連続する矩形凸部を備えた垂下板10、10…に構成し、これらを、前記上板部4の上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁側部に、それぞれ接合固定することとしても良い。或いは、該保持補助部材を、図7(d)、(e)に示すように、下端に三角凸部を連設した垂下板11、11…に構成し、これらを前記上板部4の上板主部4a及び上板副部4b、4bの周縁側部に、それぞれ接合固定することとしても良いのも云うまでもない。
前記連結ナット9、9…は、前記し、図2(a)〜(c)に示すように、前記外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2に螺合するナット部材であり、手指で容易に操作可能なように、そのサイズを大きく構成してある。これらの連結ナット9、9…は、図1(a)、(b)及び図6(a)〜(d)に示すように、前記底板部3に前記上板部4を載置し、かつ前者の内側連結ボルト2、2を後者の上板主部4aの円孔5、5に、前者の外側連結ボルト1、1を後者の上板副部4b、4bの各長孔6に、それぞれ貫通させた場合に、該内側連結ボルト2、2及び外側連結ボルト1、1のそれぞれの外端側に螺合して該底板部3と該上板部4との載置状態を確保する手段である。これらの連結ナット9、9…にも、この実施の形態では、ステンレススチール製のそれを採用している。
なお、この実施の形態のコーティング用モップヘッドでは、シート状モップ12は、コート剤の性質に応じて、種々材質又は構成のシート材を使用することが可能である。モップヘッドに取り付けるための特別な手段は不要であり、底板部3の平面サイズより若干大きな概ね長方形のシートであれば良い。より具体的には、図4に示すように、底板部3をその上に載せた場合に、その両側及び両端に該底板部3の上面側に折り返すための適切な余裕があれば良い。その四角部には、同図に示すように、折り返した場合に、四角部の折り返し部分が厚くなり過ぎないようにするために、面取り12aをしておくことが好ましい。この実施の形態では、すべてそのように処理することとした。
従ってこの実施の形態のコーティング用モップヘッドによれば、これをコート剤の建築物の床面への塗布のために使用する際には、コート剤の種類に応じた種々のシート状モップ12をこれに作業者が単独で容易にかつ確実に取り付けることが可能であり、またこれを用いてコート剤を均一な厚みで良好に塗布することができる。各コート剤毎のコーティング作業の終了後には、当該のシート状モップ12を取り外すことも容易である。
またコーティング作業も、容易かつ正確に行い得られ、特に、壁面が立ち上がる壁面近傍や隅部でもモップヘッドの後退動作をさせることなく、適切にコーティング作業を行うことが可能である。
この実施の形態のコーティング用モップヘッドによれば、また、前記のように、シート状モップ12の着脱が極めて容易であるので、一つのコーティング用モップヘッドで、たとえば、清掃用のシート状モップ12、下地コート用のシート状モップ12及びトップコート用のシート状モップ12を順次付け替えてそれぞれ対応する清掃又はコーティング作業に用いることも可能である。
シート状モップ12のこのコーティング用モップヘッドへの取り付けは以下のように行う。
たとえば、図6(a)に示すように、外側連結ボルト1、1に螺合している連結ナット9、9を取り外し、内側連結ボルト2、2に螺合している連結ナット9、9を緩める。そうした上で、図4に示すような位置関係、すなわち、底板部3がシート状モップ12の中心に位置することとなるように、該底板部3の下にシート状モップ12を敷く。この状態で、図6(a)に示すように、前記上板部4を浮かして、図5(a)に示すように、該シート状モップ12の両側を該底板部3の両側上面上に折り返し、上板部4を下降させて底板部3上に載せる。このとき、該上板部4の特に上板主部4aの側部に配してある突片8、8…が、シート状モップ12の、該底板部3の側部上面上に折り返されている折り返し部13、13上に当接状態となる。この状態から、図6(b)に示すように、内側連結ボルト2、2に螺合してある連結ナット9、9を締め付ければ、底板部3の側部上面に折り返したシート状モップ12の該当折り返し部13、13は、該突片8、8…と底板部3の側部上面の該当部分とで確実に挟持固定されることになる。
次いで、図6(b)に示すように、上板部4の一端の上板副部4bを起立させ、底板部3の対応する端部側からのシート状モップ12の折り返しを行った上で、また該上板副部4bを倒し、図6(c)に示すように、該上板副部4bの端部及び側部に配した突片8、8…の下端と該底板部3の上面とで該シート状モップ12の端部側の折り返し部14を挟持状態とする。その後、該上板副部4bの長孔6から突き出ている外側連結ボルト1に前記連結ナット9を螺合締め付けし、該上板副部4bに配した突片8、8…と該底板部3とによる該部位におけるシート状モップ12の折り返し部14の挟持状態を確保する。
同様の操作を該上板主部4aの他端側の上板副部4bについても行い、図6(b)に示すように、該当する端部の上板副部4bを起立させ、該当端部にシート状モップ12の該当部分を折り返し、次いで、図6(c)に示すように、該上板副部4bを倒し、その側部及び端部の突片8、8…と底板部3の上面とで該シート状モップ12の折り返し部14を挟持保持し、その後、該上板副部4bの長孔6から突き出ている外側連結ボルト1に連結ナット9を螺合締め付けし、該上板副部4bと該底板部3とによるシート状モップ12の折り返し部4の挟持状態を確保する。
こうして、シート状モップ12は、この状態で、その底板部3上面周縁上への折り返し部13、13、14、14が、該底板部3と該上板部4の突片8、8…とによりその状態に確実に保持されることになる。
なお、シート状モップ12は、以上のように、底板部3の下部に配した後、その四辺の部分を該底板部3の周縁上に折り返し、かつその上板部4及びこれに配した突片8、8…と底板部3とによる挟持保持を行うものであるが、四辺のそれを同時に行うことは、作業者が単独である場合は困難である。しかしこの実施の形態では、前記のように、まず初めにシート状モップ12の両側を折り返し、該底板部3と該上板部4の上板主部4a及び突片8、8…とによるその挟持保持を行い、次いで該底板部3の一端側のシート状モップ12の折り返し、該底板部3と該上板部4の一端側の上板副部4b及び突片8、8…とによる挟持保持を行い、更にその後に他端側で同様の操作をすることができるように構成してあるため、一人の作業者でも、単独で容易にシート状モップ12の取り付けができるようになっているものである。
また、このように、第1段階で、底板部3の下に配したシート状モップ12の両側部の折り返し保持を行い、第2段階で、シート状モップ12の両端側の折り返し保持を順次行うと云うような段階的な操作が可能となっているのは、以上において、上板部4の両端部分に位置する上板副部4b、4bが上板主部4aにヒンジh1、h1を介して起伏自在に結合しているからであり、またこの上板副部4b、4bの上板主部4aへの起伏自在な結合は、底板部3に立設している外側連結ボルト1、1が上板副部4b、4bの長孔6、6に貫通状態となるようになっており、そのため、該上板副部4b、4bの起伏動作に支障を生じさせないためである。
また、前記のように、シート状モップ12は、底板部3の下面側に配し、その四辺を該底板部3の周側上面側に折り返し、該底板部3と上板部3及びそれに配した突片8、8…とで該折り返し部13、14を挟持保持するようにし、これによってモップヘッドに保持するようにしたものであり、それ自体に面状ファスナーのような取付手段を付設する必要もない。それ故、形状的には、前記したように、ほぼ長方形状のシートであり、この実施の形態では、前記のように、更にその四角に面取り12a、12a…を施したものであり、非常に良好に使用することができる。また種々のコート剤に対応する種々の材質・構成の布又は不織布、或いは紙類等を自由に採用することも可能である。
この実施の形態のコーティング用モップヘッドは、以上のように、シート状モップ12を取り付けて建築物の床面のコーティングを行うことができる。段階毎に、たとえば、最初の段階では、コーティング下地剤を塗布し、次の段階では、トップコートの塗布を行うことができる。もちろん、最初の段階と次の段階では、シート状モップ12の交換をすべきことは当然である。前記のように、その交換は極めて容易に行うことができる。なお、前記したように、最初のコーティング下地剤の塗布に先立って、床面の表面清掃をこのコーティング用モップヘッドを用い、それ用のシート状モップ12を取り付けて行うことも可能である。
コーティング操作は、対象の建築物の床面の塗布段階に応じて取り付けたシート状モップ12に対応するコート剤を付着含滲させて、該床面の上面を滑らせることによって行うことができる。操作棒7は、モップヘッドの底板部3及び上板部4に対して起伏自在に、かつそれに直交する方向へも回動自在に取り付けられているため、その操作により、該底板部3に被覆状態に取り付けたシート状モップ12の底面側を床面に確実に接触させた状態で滑らせることができる。
特に床面の内、壁面の立ち上がる縁部や隅部においては、該操作棒7を起立させる等により、逆戻り移動を回避しながら、汚れの生じない適切良好な塗布操作を行うことができる。なお、逆戻り移動は、シート状モップ12の進行方向前縁に付着している可能性のある汚れを塗布対象の床面上に残してくる可能性があるので、これを回避する必要がある。いずれにしても、以上のようにして、床面のどのような部位でも良好にコーティング作業を行うことができる。
作業の完了後は、前記外側連結ボルト1、1及び内側連結ボルト2、2から連結ナット9、9…を取り外すか、適切に緩めることにより、取り付けてあるシート状モップ12を取り外すことができる。シート状モップ12は、洗浄すれば、再使用することも可能である。
本発明のコーティング用モップヘッドは、これを製造する工業分野及び使用するコーティング分野その他で有効に利用することができる。
1 外側連結ボルト(外側連結軸)
2 内側連結ボルト(内側連結軸)
3 底板部
4 上板部
4a 上板主部
4b 上板副部
5 円孔
6 長孔
7 操作棒
7a 操作棒7の下端の連結片
8 突片(保持補助部材)
9 連結ナット(連結手段)
10 矩形凸部を連設した垂下板
11 三角凸部を連設した垂下板
12 シート状モップ
12a 面取り
13 シート状モップの側部の折り返し部
14 シート状モップの端部の折り返し部
B ボルト・ナット
h1 上板副部を上板主部接続するヒンジ
h2 操作棒を上板主部に接続するヒンジ部
h2a 上板主部に接続するヒンジ片
h2b 操作棒の連結片と接続するヒンジ片

Claims (5)

  1. 長さ方向両端の近傍に立設した外側連結軸及び該外側連結軸より中央寄りの位置に立設した内側連結軸を備えた長方形板状の底板部と、
    該底板部の上に離接自在に接合する上板部であって、上板主部及びその両側に起伏自在に連結した上板副部からなり、該上板主部には、前記内側連結軸を貫通させる円孔を、該上板副部には、前記外側連結軸を貫通させる該上板部の長さ方向に長い長孔を、それぞれ開口させ、該上板主部の中央部には、その長さ方向に直交する向きに起伏自在に操作棒を連結した、上板部と、
    前記底板部又は前記上板部のいずれか又は双方に、対面する他方の周縁部付近に当接すべく突出させた、シート状モップ類を保持する保持補助部材と、
    前記底板部に前記上板部を載置し、かつ前者の内側連結軸を後者の円孔に、前者の外側連結軸を後者の長孔に、それぞれ貫通させた場合に、内側連結軸及び外側連結軸のそれぞれの外端側に結合して該底板部と該上板部との載置状態を確保する同数の連結手段と、
    で構成したコーティング用モップヘッド。
  2. 前記内側連結軸及び前記外側連結軸として、それぞれボルト部材を採用し、前記連結手段として、該ボルト部材に螺合可能なナット部材を採用した請求項1のコーティング用モップヘッド。
  3. 前記保持補助部材として、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁に相互に離間させて配した複数の突片を採用した請求項1又は2のコーティング用モップヘッド。
  4. 前記保持補助部材として、下端に連設した矩形凸部を備えた垂下板であって、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁の各々に配した垂下板を採用した請求項1又は2のコーティング用モップヘッド。
  5. 前記保持補助部材として、下端に三角凸部を連設した垂下板であって、対面する前記底板部の上面の周縁付近に当接させるべく、前記上板部の上板主部及び上板副部の周縁の各々に配した垂下板を採用した請求項1又は2のコーティング用モップヘッド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104847097A (zh) * 2015-05-27 2015-08-19 王建虎 一种墙面自动揉搓机
CN105822346A (zh) * 2016-04-22 2016-08-03 中煤科工集团武汉设计研究院有限公司 一种简易的矿井水沟清理工具
CN112854684A (zh) * 2021-01-05 2021-05-28 临沂大学 装配式建筑加工装置

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