JP2011055639A - 車両の発電制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発電電圧を変更可能な発電機を備えた車両の発電制御システムにおいて、発電電圧の変更に伴うドライバビリティ低下を抑制することを課題とする。
【解決手段】本発明は、オルタネータの発電電圧に応じて低電圧系回路への給電と高電圧系回路への給電とを切り換える車両の発電制御システムにおいて、オルタネータの発電電圧を低電圧系回路と高電圧系回路の何れか一方に適した電圧から他方に適した電圧へ変更する過渡期に、運転者が要求する加減速度合に応じて発電電圧を調整するようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、減速走行時の運動エネルギを回生発電することができる車両の発電制御システムに関する。
自動車などの車両に搭載される発電システムとしては、発電電圧を変更可能な発電機と、高電圧用バッテリを含む高電圧系回路と、低電圧バッテリを含む低電圧系回路と、発電機が発生した電気エネルギを高電圧系回路または低電圧系回路の何れか一方に供給させるスイッチと、を備え、車両の制動時は発電機の発電電圧を高電圧化して高電圧系回路へ供給するシステムが知られている(たとえば、特許文献1を参照)。
特開平5−161202号公報 特開平9−261887号公報 特許第3632319号公報 特開2006−311632号公報 特許第4172094号公報 特開2004−336887号公報 特開2005−22562号公報
ところで、車両の制動時に発電電圧が低電圧から高電圧へ切り換えられると、回生制動力が急変するため、運転者に与える減速感が急変する。その結果、車両のドライバビリティが低下する可能性があった。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電電圧を変更可能な発電機を備えた車両の発電制御システムにおいて、発電電圧の変更に伴うドライバビリティ低下を抑制することにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、以下のような手段を採用した。すなわち、本発明は、オルタネータの発電電圧に応じて低電圧系回路への給電と高電圧系回路への給電とを切り換える車両の発電制御システムにおいて、オルタネータの発電電圧を低電圧系回路と高電圧系回路の何れか一方に適した電圧から他方に適した電圧へ変更する過渡期に、運転者が要求する加減速度合に応じて発電電圧を調整するようにした。
詳細には、本発明に係わる車両の発電制御システムは、
車両の原動機または車輪の運動エネルギを利用して作動し、発電電圧を変更可能なオルタネータと、
第一の蓄電装置が接続された低電圧系回路と、
前記第一の蓄電装置より高い電圧を入出力可能な第二の蓄電装置が接続された高電圧系回路と、
前記オルタネータの発電電圧に応じて該オルタネータが発電した電気の供給先を前記低電圧系回路または前記高電圧系回路の何れかに切り換える切換スイッチと、
車両に要求される加減速度合を検出する検出手段と、
前記オルタネータの発電電圧が低電圧系回路または高電圧系回路の何れか一方に適した電圧から他方に適した電圧へ変更される過渡期において前記検出手段の検出結果に応じて前記オルタネータの発電電圧を調整する制御手段と、
を備える。
オルタネータの発電電圧が変更されたときは、該オルタネータによって消費(回生)される運動エネルギ量が変化する。このため、原動機または車輪の運動エネルギを利用してオルタネータが発電を行う車両においては、オルタネータの発電電圧が変更されたときに車両の加減速度合が変化することになる。
たとえば、オルタネータの発電電圧が低電圧系回路に適した電圧(以下、「低電圧」と称する)から高電圧系回路に適した電圧(以下、「高電圧」と称する)へ変更された場合は、車両を減速させようとする力が大きくなる。このため、車両の減速度合が高くなったり、または車両の加速度合が低くなったりする。一方、オルタネータの発電電圧が高電圧から低電圧へ変更された場合は、車両を減速さようとする力が小さくなる。このため、車両の減速度合が低くなったり、または車両の加速度合が高くなったりする。
したがって、車両が減速状態にあるときはオルタネータの発電電圧を高電圧に設定し、車両が非減速状態(加速状態や定速状態)にあるときはオルタネータの発電電圧を低電圧に設定することが好ましい。
ただし、車両の走行状態が減速状態または非減速状態の何れか一方から他方へ変化した場合に、オルタネータの発電電圧が一時に変更されると、車両の加減速度合が急激に変化してしまい、車両の運転者にショックや違和感を与える可能性がある。
たとえば、運転者が比較的穏やかな加減速を要求しているときにオルタネータの発電電圧が急激に変更されると、車両の加減速度合が急激に変化する。そのため、車両の運転者が要求する加減速度合(以下、「要求加減速度合」と称する)と実際の加減速度合とが懸け離れてしまい、それを補正するための運転操作が必要になる場合がある。その結果、車両のドライバビリティが低下する可能性がある。
一方、運転者が比較的急な加減速を要求しているときは、運転者が加減速度合の急激な変化を予測可能である。このため、オルタネータの発電電圧が急激に変化されても、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離は小さくなると考えられる。
これに対し、本発明の車両の発電制御システムによれば、オルタネータの発電電圧が低電圧または高電圧の何れか一方から他方へ変更される過渡期において、要求加減速度合に応じてオルタネータの発電電圧が変更されることになる。そのため、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離を小さくすることができる。その結果、ドライバビリティの低下も抑制される。
たとえば、本発明の制御手段は、要求加減速度合が低いときは高いときに比べ、オルタネータの発電電圧の変更速度を低くしてもよい。その際、制御手段は、要求加減速度合に対して段階的に変更速度を変更してもよく、または連続的に変更速度を変更してもよい。
このように発電電圧の変更速度が調整されると、要求加減速度合が低いときは高いときより穏やかに発電電圧を変化させることができる。その結果、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離が一層小さくなる。
なお、制御手段は、検出手段により検出された加減速度合が予め定められた基準を超え
ている場合は、オルタネータの発電電圧を一時に変更してもよい。すなわち、運転者が急な加減速を要求している場合は、オルタネータの発電電圧が低電圧または高電圧の何れか一方から他方へ直ちに変更されてもよい。このような制御によると、車両の加減速度合を速やかに高めることができる。
また、本発明の制御手段は、オルタネータの発電電圧の変更を開始する前に、オルタネータの発電電圧を低電圧より低く設定された所定電圧まで一時低下させるとともに、オルタネータの発電電圧が所定電圧以下であるときに切換スイッチを切換動作させるようにしてもよい。なお、前記した所定電圧は低電圧より低い電圧であり、零を含むものとする。
この場合、オルタネータの発電電圧が所定電圧以下に一旦低下された後にオルタネータの発電電圧が低電圧または高電圧まで高められるため、車両の加減速度合が急激に変化する事態を回避することができる。さらに、オルタネータの発電電圧が所定電圧以下まで低下されたときに切換スイッチが切換動作するため、切換スイッチにかかる負荷を低減することも可能となる。
なお、制御手段は、検出手段により検出された加減速度合が予め定められた基準を超えている場合は、オルタネータの発電電圧を一旦低下させる処理をスキップして発電電圧の変更並びに切換スイッチの切換動作を開始してもよい。このような制御によると、車両の加減速度合を速やかに高めることができる。
ところで、運転者が要求する加速度合が高いときは低いときに比べ、アクセル開度が大きくなったり、アクセル開度の増加速度が高くなったりする。また、運転者が要求する減速度合が高いときは低いときに比べ、変速機の変速比が低速側へ変更(たとえば、シフトダウン操作)されたり、制動装置を作動させるための操作(たとえば、ブレーキペダルの踏み込み)がなされたり、制動装置の操作量(たとえば、ブレーキペダルの踏み込み量)が多くなったり、または制動装置の操作速度(たとえば、ブレーキペダルの踏み込み速度)が速くなったりする。このように、アクセル開度と制動装置の状態とトランスミッションの状態との少なくとも1つは、運転者が要求する加減速度合に相関する。
そこで、本発明の検出手段は、アクセル開度と制動装置の状態とトランスミッションの状態との少なくとも1つに基づいて加減速度合を検出してもよい。その場合、要求加減速度合をより正確に検出することができるため、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離を一層小さくすることができる。
制御手段は、車両の減速時において、制動装置を作動させるための操作がなされている場合、制動装置の操作量が予め定められた基準操作量より多い場合、トランスミッションの変速比が予め定められた基準変速比より低速側の変速比である場合等に、要求減速度合が基準を上回っていると判定してもよい。
また、制御手段は、車両の加速時において、アクセル開度が予め定められた基準開度より大きい場合、アクセル開度の増加速度が予め定められた基準速度より高い場合等に、車両に要求される加速度合が基準を上回っていると判定してもよい。
上記した基準操作量、基準開度、及び基準速度は、車両に要求される加減速度合と実際の加減速度合との乖離を運転者が感知し得ると認められる範囲の下限値に相当し、予め実験などを利用した適合作業により定められる。
本発明の制御手段は、オルタネータの発電電圧を変更する途中および/または変更後にいて、車両の実際の加減速度合を検出し、検出された加減速度合が要求加減速度合に一致
するように目標発電電圧をフィードバック制御してもよい。その場合、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離を極めて小さくすることが可能となる。
本発明によれば、発電電圧を変更可能な発電機を備えた車両の発電制御システムにおいて、発電電圧の変更に伴うドライバビリティの低下を抑制することができる。
本発明を適用する車両の概略構成を示す図である。 発電機構の概略構成を示す図である。 車速と切換スイッチの作動状態と目標発電電圧との相関関係を経時的に示すタイミングチャートである。 第1の実施例における目標発電電圧の変更方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施例における発電制御ルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施例における目標発電電圧の変更方法を示すタイミングチャートである。 第2の実施例における発電制御ルーチンを示すフローチャートである。 発電機構の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、本発明を適用する車両の概略構成を示す図である。
図1において、車両には、原動機としての内燃機関1が搭載されている。内燃機関1の出力軸はトランスミッション2の入力軸に連結されている。トランスミッション2の出力軸はプロペラシャフト3を介してデファレンシャルギア4に連結されている。デファレンシャルギア4には、二本のドライブシャフト5が接続され、ドライブシャフト5は左右の駆動輪6にそれぞれ接続されている。
前記したトランスミッション2としては、トルクコンバータまたはクラッチ機構と、変速比を段階的または無段階に変更する変速機構と、を組み合わせたものを例示することができる。
内燃機関1から出力された動力(出力軸の回転トルク)は、トランスミッション2により速度変換された後にプロペラシャフト3に伝達され、次いでデファレンシャルギア4により減速された後にドライブシャフト5及び駆動輪6に伝達される。
内燃機関1には、発電機構100が併設されている。発電機構100は、図2に示すように、オルタネータ101、高電圧系回路102、低電圧系回路103、切換スイッチ104を備えている。
オルタネータ101は、内燃機関1の出力軸(または、該出力に連動して回転する部材)とプーリやベルトなどを介して連結され、出力軸の運動エネルギ(回転エネルギ)を電気エネルギに変換する発電機である。
詳細には、オルタネータ101は、三相の捲線を有するステータコイルと、ロータに巻回されたフィールドコイルと、ステータコイルに発生した交流電流を直流電流に整流する整流器と、フィールドコイルに対する界磁電流(フィールド電流)の通電(オン)と非通電(オフ)を切り換えるレギュレータ101aと、を具備する三相交流発電機である。このように構成されたオルタネータ101は、フィールドコイルに界磁電流が通電されたときに、ステータコイルに誘起電流(三相交流電流)を発生させ、発生した三相交流電流を直流電流に整流して出力する。
オルタネータ101の出力は、切換スイッチ104の入力端子104aに入力されるようになっている。切換スイッチ104は、一つの入力端子104aと二つの出力端子104b,104cを具備し、入力端子104aの接続先を二つの出力端子104b,104cの何れか一方に切り換える回路である。二つの出力端子104b,104cの一方(以下、「第一出力端子」と称する)104bは、高電圧系回路102に接続されている。二つの出力端子104b,104cの他方(以下、「第二出力端子」と称する)104cは、低電圧系回路103に接続されている。
高電圧系回路102は、高電圧(たとえば、43.5V程度)の電気を入出力可能な回路であり、高電圧バッテリ102aや高電圧負荷102bが並列に接続された回路である。一方、低電圧系回路103は、低電圧(たとえば、14.5V程度)の電気を入出力可能な回路であり、低電圧バッテリ103aや低電圧負荷103bが並列に接続された回路である。
ここで図1に戻り、車両には、内燃機関1、トランスミッション2、及び発電機構100を電気的に制御するための電子制御ユニット(ECU)20が併設されている。なお、図1においては、ECU20は一つであるが、内燃機関1用のECUとトランスミッション2用のECUと発電機構100用のECUとに分割されていてもよい。
ECU20には、アクセルポジションセンサ21、シフトポジションセンサ22、ブレーキスイッチ23、クランクポジションセンサ24、車速センサ25等の各種センサの出力信号が入力されるようになっている。
アクセルポジションセンサ21は、アクセルペダルの操作量(踏み込み量)に応じた電気信号を出力するセンサである。シフトポジションセンサ22は、シフトレバーの操作位置に応じた電気信号を出力するセンサである。ブレーキスイッチ23は、ブレーキペダルが踏み込まれたときにオン信号を出力するセンサである。クランクポジションセンサ24は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に応じた電気信号を出力するセンサである。車速センサ25は、車両の走行速度に応じた電気信号を出力するセンサである。
ECU20は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の運転状態、トランスミッション2の変速状態、発電機構100の発電状態などを制御する。以下、発電機構100の発電状態を制御する方法について述べる。
ECU20は、レギュレータ101aのオン/オフをデューティ制御することにより、オルタネータ101の発電電圧を変更する。たとえば、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を高める場合は、レギュレータ101aのオン時間が長く(オフ時間が短く)なるようにデューティ比を決定する。一方、オルタネータ101の発電電圧を低める場合は、ECU20は、レギュレータ101aのオン時間が短く(オフ時間が長く)なるようにデューティ比を決定する。さらに、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電
電圧をセンシングし、実際の発電電圧と目標発電電圧との差に応じてデューティ比のフィードバック制御も行う。
また、ECU20は、高電圧系回路102に電気を供給するときは、オルタネータ101の発電電圧を高電圧系回路102に適した電圧(高電圧)と一致するようにレギュレータ101aをデューティ制御するとともに、入力端子104aと第一出力端子104bとが接続されるように切換スイッチ104を制御する。
一方、低電圧系回路103に電気を供給するときは、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を低電圧系回路103に適した電圧(低電圧)と一致するようにレギュレータ101aをデューティ制御するとともに、入力端子104aと第二出力端子104cとが接続されるように切換スイッチ104を制御する。
ところで、車両の走行状態が非減速状態にあるとき、言い換えれば、加速状態や定速状態にあるときにオルタネータ101の発電電圧が高電圧まで高められると、内燃機関1が発生する動力(運動エネルギ)のうちオルタネータ101に消費される運動エネルギの割合が増加してしまう。そのため、駆動輪6の駆動力が過剰に減少する可能性がある。さらに、上記した駆動力の減少に対して内燃機関1の負荷が高められると、燃料消費量が増加する可能性もある。
一方、車両の走行状態が減速状態にあるときにオルタネータ101の発電電圧が低電圧まで低められると、駆動輪6がもつ運動エネルギのうちオルタネータ101によって回生される運動エネルギの割合が減少する。そのため、制動装置(たとえば、摩擦ブレーキ)によって消費(熱エネルギへ変換後に廃棄)される運動エネルギが増加する。
そこで、本実施例の発電制御では、図3に示すように、車両の走行状態が非減速状態にあるときはオルタネータ101の発電電圧が低電圧に抑制され、車両の走行状態が減速状態にあるときはオルタネータ101の発電電圧が高電圧まで高められるようにした。
なお、車両の走行状態は、アクセルポジションセンサ21及び車速センサ25の出力信号に基づいて判別される。たとえば、ECU20は、アクセル開度が零であり、且つ車速が減少傾向にあるときは、車両が減速状態にあると判別する。また、ECU20は、アクセル開度が零より大きく、且つ車速が増加傾向にあるときは、車両が加速状態にあると判別する。さらに、ECU20は、アクセル開度がパーシャル状態にあり、且つ車速の変化率が一定の範囲内にあるときは、車両が定速状態にあると判別する。
このように車両の加減速状態に応じてオルタネータ101の発電電圧を変更することにより、加速走行時や定速走行時に発電に費やされる運動エネルギの増加を抑えつつ、減速走行時に廃棄される運動エネルギを減少させることができる。
ただし、車両の走行状態が非減速状態から減速状態へ移行したときに、オルタネータ101の発電電圧が低電圧から高電圧へ一時に変更されると、車両の減速度合が急増する。そのため、運転者にショックや違和感を与える可能性がある。
特に、運転者が比較的穏やかな減速を要求しているときに、オルタネータ101の発電電圧が低電圧から高電圧へ一時に変更されると、運転者が意図する以上の減速力が発生するため、それを補正するための運転操作が必要となり、ドライバビリティの低下を招くことになる。
同様に、車両の走行状態が減速状態から非減速状態へ移行したときにオルタネータ10
1の発電電圧が高電圧から低電圧へ一時に変更されると、車両の減速度合が急減する。そのため、運転者にショックや違和感を与えるとともに、ドライバビリティの低下を招く可能性がある。
これに対し、本実施例の発電制御では、オルタネータ101の発電電圧を低電圧または高電圧の何れか一方から他方へ変更する場合に、オルタネータ101の目標発電電圧をなまし処理するようにした。
たとえば、車両の走行状態が非減速状態から減速状態へ移行した場合は、図4に示すように、オルタネータ101の目標発電電圧を低電圧から高電圧へ徐々に増加させる。その際、目標発電電圧が低電圧から高電圧に到達するまでの時間(時定数a)は、オルタネータ101に特有の時定数(オルタネータ101の発電電圧が低電圧から高電圧に到達するまでに要する応答遅れ時間)より大きく設定されるものとする。
また、図4に示す例では、目標発電電圧が直線的に変化する例を示しているが、二次曲線的に変化してもよく、またはステップ状に変化してもよい。さらに、図4に示す例では、車両の走行状態が非減速状態から減速状態へ移行した場合を示しているが、車両の走行状態が減速状態から非減速状態へ移行した場合もオルタネータ101の目標発電電圧がなまし処理されてもよい。
このようにオルタネータ101の目標発電電圧がなまし処理されると、運転者が要求する加減速度合と実際の加減速度合との乖離が小さくなる。
なお、要求加減速度合が予め定められた基準を上回っている場合は、上記したなまし処理が実施されないようにしてもよい。言い換えると、運転者が急な加減速を要求している場合は、オルタネータ101の目標発電電圧が低電圧または高電圧の何れか一方から他方へ一時に変更されるようにしてもよい。
このような方法によりオルタネータ101の目標発電電圧が変更されると、要求加減速度合と実際の加減速度合との乖離を小さくすることができる。よって、ドライバビリティの低下を抑制することができる。
次に、要求加減速度合が基準を上回っているか否かを判別する方法について述べる。本実施例においては、車両に要求される加減速度合は、アクセルポジションセンサ21、シフトポジションセンサ22、ブレーキスイッチ23の出力信号に基づいて判別される。
まず、車両が減速状態にある場合においては、シフトポジションが高速段(または、トランスミッション2の変速比が基準変速比より高速側)にあり、且つブレーキスイッチ23がオフであれば、要求減速度合は低いと判別することができる。一方、シフトポジションが低速段(または、トランスミッション2の変速比が基準変速比より定速側)にある場合、および/またはブレーキスイッチ23がオンである場合は、要求減速度合は高いと判別することができる。
なお、ブレーキペダルの操作量を検出可能なセンサが車両に搭載されている場合は、ブレーキスイッチ23のオン/オフ信号の代わりに、ブレーキペダルの操作量が基準操作量より多いか否かの判別結果をパラメータとしてもよい。
次に、車両が加速状態にある場合においては、アクセル開度が基準開度より小さく、且つアクセル開度の増加速度が基準速度より低ければ、要求加速度合は低いと判別することができる。一方、アクセル開度が基準開度より大きい場合、またはアクセル開度の増加速
度が基準速度より高い場合は、要求加速度合が高いと判別することができる。
上記した基準変速比、基準操作量、基準開度、及び基準速度は、予め実験などを利用した適合作業により定めておくものとする。
以下、本実施例における発電制御について図5に沿って説明する。図5は、本実施例における発電制御ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、予めECU20のROMなどに記憶されており、ECU20によって周期的に実行される。
図5のルーチンでは、ECU20は、先ずS101においてアクセルポジションセンサ21及び車速センサ25の出力信号により車両の走行状態を取得する。
S102では、ECU20は、車両の走行状態が減速状態にあるか否かを判別する。S102において肯定判定された場合は、ECU20は、S103へ進む。
S103では、ECU20は、減速開始直後であるか否かを判別する。要するに、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧が低電圧Vlから高電圧Vhへ切り換えられていない状態にあるか否かを判別する。S103において肯定判定された場合は、ECU20は、S104へ進む。
S104では、ECU20は、低電圧停止条件が成立しているか否かを判別する。低電圧停止条件は、オルタネータ101から低電圧系回路103への給電を停止することができる場合に成立する条件である。オルタネータ101から低電圧系回路103への給電を停止することができる場合としては、低電圧バッテリ103aの充電状態(SOC)が予め定められた下限値以上である場合、および/または低電圧負荷103bの要求電力が予め定められた上限値以下である場合を例示することができる。
また、オルタネータ101が高電圧Vhを発電するためには、該オルタネータ101の回転数が一定回転数以上である必要がある。よって、上記の低電圧停止条件の一つとして、オルタネータ101の回転数が一定回転数以上であるという条件を加えることが望ましい。なお、オルタネータ101の回転数は内燃機関1の回転数(機関回転数)に相関するため、機関回転数が所定回転数以上であるという条件としてもよい。
S104において肯定判定された場合は、ECU20は、S105へ進む。S105では、ECU20は、入力端子104aと第二出力端子104cが接続された状態から入力端子104aと第一出力端子104bが接続された状態へ切り換わるように切換スイッチ104を制御する。すなわち、ECU20は、オルタネータ101と低電圧系回路103が接続された状態からオルタネータ101と高電圧系回路102が接続された状態へ切り換わるように切換スイッチ104を制御する。
S106では、ECU20は、運転者が要求する減速度合(要求減速度合)を取得する。要求減速度合の取得は、上述したようにシフトポジションセンサ22の出力信号及びブレーキスイッチ23の出力信号に基づいて行われる。
S107では、ECU20は、前記S106で取得された要求減速度合が基準以下であるか否かを判別する。S107において肯定判定された場合は、ECU20は、S108へ進む。一方、S107において否定判定された場合は、ECU20は、S108をスキップしてS109へ進む。
S108では、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を低電圧Vlから高電圧
Vhへ変更するときの目標発電電圧についてなまし処理を実施する。その際、目標発電電圧のなまし処理に用いられる時定数aは、予め適合された固定値であってもよく、または要求減速度合に応じて段階的もしくは連続的に変化する可変値であってもよい。
S109では、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧が前記S108で定められた目標発電電圧に一致するようにレギュレータ101aを制御する。なお、前記S107において否定判定された場合は、ECU20は、S108をスキップしてS109へ進むことになるが、その場合の目標発電電圧としてはなまし処理が施されていない目標発電電圧が用いられる。つまり、目標発電電圧は、低電圧Vlから高電圧Vhへ一時に変更されることになる。
また、目標発電電圧のなまし処理により実際の発電電圧が徐々に上昇させられている途中において、要求減速度合が基準を上回ったときはなまし処理を中止して目標発電電圧を直ちに高電圧Vhへ変更してもよい。
S110では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が高電圧Vh以上に上昇したか否かを判別する。S110において否定判定された場合は、ECU20は、S109へ戻る。一方、S110において肯定判定された場合は、ECU20は、S111へ進む。
S111では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が高電圧Vhに維持されるようにレギュレータ101aのデューティ比をフィードバック制御する。
次に、前記したS102において否定判定された場合、及び前記したS103において否定判定された場合は、ECU20は、S112へ進む。S112では、ECU20は、減速終了直後であるか否かを判別する。すなわち、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧が高電圧Vhから低電圧Vlへ切り換えられていない状態にあるか否かを判別する。
前記S112において否定判定された場合(オルタネータ101の発電電圧が高電圧Vhから低電圧Vlへ変更済みである場合)は、ECU20は、S119ヘ進み、オルタネータ101の発電電圧が低電圧Vlに維持されるようにレギュレータ101aのデューティ比をフィードバック制御する。
一方、前記S112において肯定判定された場合は、ECU20は、S113へ進む。S113では、ECU20は、入力端子104aと第一出力端子104bが接続された状態から入力端子104aと第二出力端子104cが接続された状態へ切り換わるように切換スイッチ104を制御する。すなわち、ECU20は、オルタネータ101と高電圧系回路102が接続された状態からオルタネータ101と低電圧系回路103が接続された状態へ切り換わるように切換スイッチ104を制御する。
S114では、ECU20は、運転者が要求する加速度合(要求加速度合)を取得する。続いて、ECU20は、S115へ進み、前記S114で取得された要求加速度合が基準以下であるか否かを判別する。S115において肯定判定された場合は、ECU20は、S116へ進む。
S116では、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を高電圧Vhから低電圧Vlへ変更するときの目標発電電圧についてなまし処理を実行する。その際、目標発電電圧のなまし処理に用いられる時定数aは、予め適合された固定値であってもよく、または要求加速度合に応じて段階的もしくは連続的に変化する可変値であってもよい。
S117では、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧が前記S116で定められた目標発電電圧に一致するようにレギュレータ101aを制御する。なお、前記S115において否定判定された場合は、ECU20は、S116をスキップしてS117へ進むことになるが、その場合の目標発電電圧としてはなまし処理が施されていない目標発電電圧が用いられる。つまり、目標発電電圧は、高電圧Vhから低電圧Vlへ一時に変更されることになる。
また、目標発電電圧のなまし処理により実際の発電電圧が徐々に低下させられている途中において、要求加速度合が高くなったときはなまし処理を中止して、目標発電電圧を低電圧Vlへ直ちに変更してもよい。
S118では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が低電圧Vl以下に低下したか否かを判別する。S118において否定判定された場合は、ECU20は、S117へ戻る。一方、S118において肯定判定された場合は、ECU20は、S119へ進む。
S119では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が低電圧Vlに維持されるようにレギュレータ101aのデューティ比をフィードバック制御する。
また、前記したS104において否定判定された場合は、ECU20は、S119へ進む。すなわち、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を低電圧Vlに維持する。その場合、低電圧系回路103において電力が不足する事態や、オルタネータ101の発電電圧が高電圧Vhまで上昇しない事態等を回避することができる。
このようにECU20が図5のルーチンを実行することにより、本発明に係わる検出手段及び制御手段が実現される。よって、運転者が要求する加減速度合に応じてオルタネータ101の発電電圧を変更することができるとともに、発電電圧の変更過渡期における車両のドライバビリティ低下を抑制することができる。
以上述べた本実施例では、要求加減速度合が基準を上回っている場合は目標発電電圧のなまし処理が実施されない例について述べたが、要求加減速度合が基準を上回っているときは要求加減速度合が基準以下であるときより小さな時定数を用いてなまし処理が実施されてもよい。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図6乃至図7に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、オルタネータ101の発電電圧を変更する過渡期において目標発電電圧を徐々に変更する例について述べた。これに対し、本実施例では、オルタネータ101の発電電圧を変更する過渡期において、発電電圧の変更を開始する前に発電電圧を低電圧Vlより低い電圧まで一旦低下させる例について述べる。
図6は、車両の走行状態が非減速状態から減速状態へ移行したときの目標発電電圧の変更方法並びに切換スイッチ104の切換タイミングを示すタイミングチャートである。
図6に示すように、ECU20は、車両の走行状態が非減速状態へ移行した時点で、先ずオルタネータ101の目標発電電圧を低電圧Vlより低い所定電圧(図6に示す例では
“0”)まで低下させる。続いて、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が所定電圧まで低下したときに切換スイッチ104を切換動作させる。さらに、ECU20は、切換スイッチ104の切換動作後にオルタネータ101の目標発電電圧を高電圧Vhへ変更する。
このような手順により目標発電電圧が変更されると、オルタネータ101の発電電圧が低電圧Vlから高電圧Vhへ急激に変更される事態を回避することができる。そのため、車両の加減速度合が急変する事態を回避することができるとともに、切換スイッチ104やオルタネータ駆動用のベルトやプーリに作用する負荷を低減することができる。その結果、ドライバビリティの低下を抑制することが可能になるとともに、切換スイッチ104等の耐久性を高めることができる。
以下、本実施例における発電制御について図7に沿って説明する。図7は、本実施例における発電制御ルーチンを示すフローチャートである。図7において、前述した第1の実施例のルーチン(図5を参照)と同一のステップには同一の符号が付されている。
図7のルーチンでは、ECU20は、S104において肯定判定された場合にS106及びS107の処理を順次実行する。そして、S107において肯定判定された場合は、ECU20は、S201の処理を実行する。S201では、ECU20は、発電電圧低減処理を実行する。発電電圧低減処理は、図6の説明で述べたように、オルタネータ101の発電電圧を低電圧Vlから“0”へ低下(発電停止)させる処理である。
ECU20は、前記S201の処理を実行した後にS202の処理を実行する。S202では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が“0”まで低下したか否かを判別する。S202の処理は、オルタネータ101の実際の発電電圧が“0”となるまで繰り返し実行される。
前記S202において肯定判定された場合に、ECU20は、S203の処理を実行する。S203では、ECU20は、オルタネータ101と低電圧系回路103が接続された状態からオルタネータ101と高電圧系回路102が接続された状態へ切り換えるべく切換スイッチ104を制御する。続いて、ECU20は、S109−S111の処理を実行する。
また、S107において否定判定された場合は、ECU20は、前記したS201及びS202をスキップしてS203へ進む。すなわち、要求減速度合が基準を上回っている場合は、発電電圧低減処理を実行せずに切換スイッチ104の切換動作並びに発電電圧の変更が行われる。
次に、S112において肯定判定された場合に、ECU20は、S114及びS115の処理を順次実行する。そして、S115において肯定判定された場合は、ECU20は、S204の処理を実行する。S204では、ECU20は、発電電圧低減処理を実行する。この場合の発電電圧低減処理は、オルタネータ101の発電電圧を高電圧Vhから“0”へ低下(発電停止)させる処理である。
ECU20は、前記S204の処理を実行した後にS205の処理を実行する。S205では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が“0”まで低下したか否かを判別する。S205の処理は、オルタネータ101の実際の発電電圧が“0”となるまで繰り返し実行される。
前記S205において肯定判定された場合に、ECU20は、S206の処理を実行す
る。S206では、ECU20は、オルタネータ101と高電圧系回路102が接続された状態からオルタネータ101と低電圧系回路103が接続された状態へ切り換えるべく切換スイッチ104を制御する。続いて、ECU20は、S117の処理を実行する。
ECU20は、S117の処理を実行した後にS207の処理を実行する。S207では、ECU20は、オルタネータ101の実際の発電電圧が低電圧Vl以上まで上昇したか否かを判別する。S207において否定判定された場合は、ECU20はS117へ戻る。一方、S207において肯定判定された場合は、ECU20はS119へ進む。
また、S115において否定判定された場合は、ECU20は、前記したS204及びS205をスキップしてS206へ進む。すなわち、要求減速度合が基準を上回っている場合は、発電電圧低減処理を実行せずに切換スイッチ104の切換動作並びに発電電圧の変更が行われる。
なお、発電低減処理の実行途中において要求加減速度合が基準を上回った場合は、ECU20は、発電低減処理を中止して切換スイッチ104の切換動作並びに目標発電電圧の変更を直ちに実施するようにしてもよい。
このようにECU20が図7のルーチンを実行することにより、運転者が要求する加減速度合に応じてオルタネータ101の発電電圧を変更することができるとともに、発電電圧の変更過渡期における車両のドライバビリティ低下を抑制することができる。さらに、切換スイッチ104等の耐久性を向上させることも可能となる。
以上述べた本実施例では、要求加減速度合が基準を上回っている場合は発電電圧低減処理が実施されない例について述べたが、要求加減速度合が基準を上回っているときは要求加減速度合が基準以下であるときより所定電圧を高めつつ発電電圧低減処理が実施されるようにしてもよい。
なお、ECU20は、第1の実施例のなまし処理と本実施例の発電電圧低減処理とを組み合わせて実行してもよい。たとえば、ECU20は、発電電圧低減処理の実行後においてオルタネータ101の発電電圧を高電圧Vhまたは低電圧Vlまで上昇させる際になまし処理を実施するようにしてもよい。
また、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を変更する途中または変更後において、車両の実際の加減速度合を検出し、検出された加減速度合が要求加減速度合と一致するようにオルタネータ101の発電電圧をフィードバック制御するようにしてもよい。たとえば、実際の減速度合が要求減速度合を上回った場合や実際の加速度合が要求加速度合を下回った場合に、ECU20は、オルタネータ101の発電電圧を低下させるようにレギュレータ101aを制御してもよい。
実際の加減速度合の検出方法としては、車速センサ25の出力信号に基づいて演算する方法を例示することができる。また、車両に加速度センサが搭載されている場合には、加速度センサの出力信号を実際の加減速度合として利用してもよい。
また、本発明を適用する発電機構としては、図8に示すような構成の発電機構を利用することもできる。図8において、高電圧系回路102と低電圧系回路103とは直流−直流変換器(DC−DCコンバータ)105を介して電気的に接続されている。DC−DCコンバータ105は、内蔵されたパワートランジスタのスイッチング動作により、高電圧系回路102を流れる高電圧Vhを低電圧Vlへ降圧して低電圧系回路103へ供給する回路であり、ECU20によって制御される。
このように構成された発電機構によれば、前述した図5,7のS104において、低電圧バッテリ103aの充電状態(SOC)が予め定められた下限値未満であると判定された場合、および/または低電圧負荷103bの要求電力が予め定められた上限値を超えていると判定された場合であっても、オルタネータ101の発電電圧を低電圧Vlから高電圧Vhへ切り換えることが可能となる。その結果、低電圧系回路103において電力が不足する事態を回避しつつ運動エネルギの回生量を増加させることが可能となる。
1 内燃機関
2 トランスミッション
3 プロペラシャフト
4 デファレンシャルギア
5 ドライブシャフト
6 駆動輪
20 ECU
100 発電機構
101 オルタネータ
101a レギュレータ
102 高電圧系回路
102a 高電圧バッテリ
102b 高電圧負荷
103 低電圧系回路
103a 低電圧バッテリ
103b 低電圧負荷
104 切換スイッチ
104a 入力端子
104b 第一出力端子
104c 第二出力端子

Claims (7)

  1. 車両の原動機または車輪の運動エネルギを利用して作動し、発電電圧を変更可能なオルタネータと、
    第一の蓄電装置が接続された低電圧系回路と、
    前記第一の蓄電装置より高い電圧を入出力可能な第二の蓄電装置が接続された高電圧系回路と、
    前記オルタネータの発電電圧に応じて該オルタネータが発電した電気の供給先を前記低電圧系回路または前記高電圧系回路の何れかに切り換える切換スイッチと、
    車両に要求される加減速度合を検出する検出手段と、
    前記オルタネータの発電電圧が低電圧系回路または高電圧系回路の何れか一方に適した電圧から他方に適した電圧へ変更される過渡期において前記検出手段の検出結果に応じて前記オルタネータの発電電圧を調整する制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両の発電制御システム。
  2. 請求項1において、前記制御手段は、車両に要求される加減速度合が低いときは高いときに比べ、前記オルタネータの発電電圧の変更速度を遅くすることを特徴とする車両の発電制御システム。
  3. 請求項1において、前記制御手段は、前記オルタネータの発電電圧の変更を開始する前に、前記オルタネータの発電電圧を前記低電圧系回路に適した電圧より低く設定された所定電圧まで一時低下させるとともに、前記オルタネータの発電電圧が前記所定電圧以下であるときに前記切換スイッチを切換動作させることを特徴とする車両の発電制御システム。
  4. 請求項3において、前記制御手段は、前記検出手段により検出された加減速度合が予め定められた基準を超えている場合は、前記オルタネータの発電電圧の変更並びに前記切換スイッチの切換動作を直ちに開始することを特徴とする車両の発電制御システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか一において、前記検出手段は、アクセル開度と制動装置の状態とトランスミッションの状態との少なくとも1つに基づいて加減速度合を判別することを特徴とする車両の発電制御システム。
  6. 請求項4において、前記制御手段は、車両の減速時において制動装置の操作量が予め定められた基準操作量より多い場合、および/またはトランスミッションの変速比が予め定められた基準変速比より低速側にある場合に、車両に要求される減速度合が基準を上回っていると判定することを特徴とする車両の発電制御システム。
  7. 請求項4において、前記制御手段は、車両の加速時においてアクセル開度が予め定められた基準開度より大きい場合、またはアクセル開度の増加速度が予め定められた基準速度より高い場合に、車両に要求される加速度合が基準を上回っていると判定することを特徴とする車両の発電制御システム。
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