JP2011055584A - Ipmモータ用回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁束短絡量を極力小さくすることで高効率化を図ると共に強度的な面においても優れているIPMモータ用回転子を提供する。
【解決手段】回転軸芯と同芯に配置されるリング状の第1永久磁石1と、この第1永久磁石1の外周側に円周方向に沿って等ピッチで配置される極数分の円柱状の第2永久磁石2と、前記第2永久磁石2を内部に埋設するヨークと、を備え、第2永久磁石2は、前記ヨーク外周に形成されるN極とS極の間に配置される。第2永久磁石2は等方性磁石であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石をヨークの内部に埋設した構造を有するIPMモータ用回転子に関する。
エアコンのコンプレッサーモータやブロアモータ等では、高速回転、高効率、かつ、低騒音という特性が要求され、永久磁石をヨークの内部に埋設した構造を有するIPM(Interior Permanent Magnet)モータが注目を浴びている。
かかる構造のIPMモータは、SPM(Surface Permanent Magnet )モータに比べると、永久磁石を鉄ヨーク内部へ埋め込む構造であるため、接着不良による磁石剥離の問題がなく、構造信頼性が極めて高いものということができる。
一方で、上記構造のIPMモータには、鉄ヨーク内部での磁束短絡ロスという問題がある。回転子内部における磁束の短絡分は、モータの出力に何ら寄与しないために、磁力を無駄にしていることになる。このことは、高効率のモータを提供する上で障害となる。
かかる問題を解決した技術として、下記特許文献1に開示される回転子(ロータ)が知られている。この回転子の構成を概念的に示したのが図17である。図示するように、回転子100は、鉄ヨーク110の内部に4つの板状の永久磁石101が埋設されている。永久磁石101の両端部には、空隙部として磁束短絡防止用穴111が形成されている。これにより、磁束短絡防止用穴111の部分に鉄ヨークが存在した場合に比べ、永久磁石101の両端部から発生する磁束の短絡量を最小限にとどめ、永久磁石101の端部の磁束をステータに有効に作用させることができる。その結果、高効率のモータを提供することが可能になる。
特開平11−98731号公報
かかる構成を有する回転子の課題は次の通りである。すなわち、図17にも示すように、磁束短絡防止用穴111と鉄ヨーク110の外周面110aとは、わずかな連結部110bで連結されている。前記の永久磁石101の端部にて発生する磁束短絡量を極力小さくするためには、磁束短絡防止用穴111の端面をできるだけ外周面110aに近接させるのがよい。鉄ヨーク110は、例えば、打ち抜き加工されたケイ素鋼板の薄板を積層させることで形成されるが、加工限界を考慮すれば、連結部110bの幅寸法は、0.3〜0.5mm程度のレベルとなる。
一方、図17に示すような磁束短絡防止用穴111の形状は、連結部110bの幅寸法が急激に変化しているため、エッジ部分で応力集中が生じやすい。したがって、上記寸法レベルと相まって強度的な面で破損等の問題が生じやすい。
また、図17に示す構成は、永久磁石101として板状のものを使用するため、磁気特性に優れた異方性磁石(例えば、Nd−Fe−B系焼結磁石)の使用が容易であり、高トルクを要求されるIPMモータには適するものの、磁気回路を工夫する余地が少なく、特に、比較的磁気特性が低い等方性磁石を使用する構成としては、等方性磁石の本来有する特徴を効果的に発現できる構成とは言い難いものであった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、磁束短絡量を極力小さくすることで高出力化、および高効率化を図ると共に、強度的な面においても優れているIPMモータ用回転子を提供することである。また、磁石の配置構成を工夫することで、形状の自由度や着磁の自由度など、等方性磁石が有する本来的な特徴を効果的に実現できるIPMモータ用回転子を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係るIPMモータ用回転子は、
外周面に複数の磁極を形成するヨークと、
回転軸芯と同芯に配置されるリング状の第1永久磁石と、この第1永久磁石の外周側に円周方向に沿って等ピッチで配置される前記磁極と同数分の円柱状の第2永久磁石とを備え、
前記第2永久磁石を前記ヨークの内部に埋設するとともに、
前記複数の磁極のうち互いに隣接するN極とS極の間に配置されることを特徴とするものである。
この構成による回転子は、回転軸芯と同芯に配置されるリング状の第1永久磁石を備えている。リング状に形成することで磁石の形状がシンプルとなり製造しやすくなるとともに、極異方性的な磁路の形成が容易になる。この第1永久磁石は、後に詳述する着磁によって、図1の矢印40に示す方向に磁化される。また、第1永久磁石の外周側には、ヨーク外周面に形成される複数の磁極と同数分の、円柱状の第2永久磁石が配置される。この第2永久磁石は、前記ヨークに形成される複数の磁極のうち、互いに隣接するN極とS極の間、いわゆる極間(N極とS極が切り替わるゼロクロス部)に配置される。この第2永久磁石は、後に詳述する着磁によって、図1の矢印40に示す方向、すなわち前記第1永久磁石と同じ方向に磁化される。ここで、第1永久磁石から発生する磁束が短絡しようとするところに、第1永久磁石の磁極と同一方向に磁化された第2永久磁石が近接配置されるので、第1永久磁石から発生する磁束が短絡することなく、有効にステータに導かれ、モータ出力として作用することができる。また、第2永久磁石から発生される磁束も、第一永久磁石によって磁束の短絡が回避されるとともに、ヨーク外周面の連結部の幅寸法を非常に狭くすることが可能となるため、この連結部を介して発生する磁束の短絡をも極力なくすようにすることができる。ここで、第2永久磁石は円柱状であるから、シンプルな形状であり容易に製造することができ、さらに、第2永久磁石は円柱状であるから、ヨークの外周面側と第2永久磁石の外周面との間隔が、徐々に変化するように構成できる。したがって、仮に特許文献1における連結部に相当する部分の最薄部を0.3〜0.5mmに形成したとしても、急激な形状の変化がないので応力集中が生じにくく、破損等の問題が生じない。その結果、磁束短絡量を極力小さくすることで高効率化を図ると共に、強度的にも優れたIPMモータ用回転子を提供することができる。
本発明において、前記第2永久磁石の回転軸芯に垂直な方向の断面形状は真円であることが好ましい。円柱状に形成される第2永久磁石の上記断面形状は、例えば、楕円形、長円形などにすることができるが、真円形がシンプルであり、製造も容易であり、好ましい。
本発明において、前記第2永久磁石は等方性磁石であることが好ましい。等方性磁石は、製造過程で磁界中成形を行う必要がない。したがって、第2永久磁石をヨークに組み込む時に方向を気にしなくて良く、作業性が良好になる。その結果、低コストを実現することができる。
さらに前記第1永久磁石をも等方性磁石とすることによって、第1永久磁石、第2永久磁石およびヨークとを組み立ててから着磁することができるので、ヨークへの組立作業、着磁作業が一層良好になる。
本発明において、前記第1永久磁石の外周面と第2永久磁石の外周面は接するように配置されることが好ましい。
かかる配置構成とすることで、第1永久磁石と第2永久磁石の双方をシンプルな形状にすることができ、また、磁束短絡の防止も効率よく行うことができる。
本発明において、前記第2永久磁石のヨーク外周面側のヨークは切り欠かれていることが好ましい。これにより、ヨークの薄肉部分をなくすことができ、磁束短絡量をより少なくすることができる。さらに、薄肉連結部における破損等の問題も回避することができる。
本発明において、前記切り欠かれた箇所に樹脂をモールドしていることが好ましい。これにより、切り欠かれた箇所を樹脂で埋めることができ、第2永久磁石の保持を確実に行うことができる。
第1実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 図1に示す4極ロータを組み込んだモータを示す模式的な斜視図 図1に示す4極ロータの斜視図 図1に示す4極ロータを組み込んだモータを示す断面模式図 図4において磁化ベクトルを重ねて示した図 第2実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 第3実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 図7に示す4極ロータを組み込んだモータを示す模式的な斜視図 図8において磁化ベクトルを重ねて示した図 第3実施形態において回転シャフトを挿入し樹脂でモールドした状態を示す断面模式図 比較例1に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 比較例1における磁化ベクトルを示す図 比較例2に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 比較例2における磁化ベクトルを示す図 比較例3に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 比較例3における磁化ベクトルを示す図 従来技術に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 従来技術に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図 従来技術における磁化ベクトルを示す図
本発明に係るIPMモータ用回転子の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。本発明に係るIPMモータは、トルクを重視するタイプのモータではなく、特に10000rpm以上の高速回転が要求される高速モータの効率を高めることを目的としている。かかるIPMモータは、エアコンのコンプレッサ・モータやブロア・モータ等に好適である。
IPMモータ用回転子は、ロータ内部に永久磁石を埋め込む形で配置を行う。永久磁石を埋め込むため、SPMと比較して接着不良等で永久磁石が剥離するという問題がなく、構造信頼性が高い。また、鉄心に突極性を持たせる(磁束を通しやすい磁路を設ける)ことでリラクタンス・トルクを発生させ、これをマグネット・トルクに重畳させることができる。したがって、特に10000rpm以上の高速回転が要求される高速モータの効率を高める点において有利である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るIPMモータ用回転子を示し、具体的には、4極ロータ(ヨーク外周面に4極の磁極を形成した構成)の断面模式図を示す。図2は、図1に示す4極ロータを組み込んだモータを示す模式的な斜視図である。図3は、図1に示す4極ロータの斜視図である。図4は、図1に示す4極ロータを組み込んだモータを示す断面模式図である。図5は、図4において、磁化ベクトルを重ねた図である。
図1に示すように、ロータ(回転子)Rは、紙面に垂直方向な回転軸芯Cと同芯に配置されるリング状の第1永久磁石1と、この第1永久磁石1の外周側に円周方向に沿って等ピッチ(図1の場合90°)で配置されるヨーク外周面に形成される複数の磁極と同数分(図1の場合4)の円柱状の第2永久磁石2を備えている。第1永久磁石1の外周部には、円弧状の凹部1aが形成されており、そこに第2永久磁石2の外周部が一部嵌まり込むように配置される。
第1永久磁石1はリング状であり、第2永久磁石2は円柱状である。したがって、形状が極めてシンプルであり、製造コストを抑制することができる。
ヨーク(鉄心)は、外側ロータ鉄心10と内側ロータ鉄心12により構成される。これらヨーク(鉄心)は、例えば、打ち抜き加工された薄板のケイ素鋼板の積層体から構成される。積層されたケイ素鋼板は、例えば、かしめピンにより一体結合することで積層体とすることができる。
図4等に示すように、例えばステータ(固定子)STは、ロータ(回転子)Rの外周を囲むように配置されており、ロータ(回転子)Rの外周に向かって6つのティース20が等ピッチ(60°間隔)で配置される。ティース20の先端部20aは、幅広に形成される。各ティース20には、コイル21が巻き付けられる(図2参照)。
円柱状の第2永久磁石2は、図1に示すように前記ヨークの外周面、すなわち外側ロータ鉄心10の外周に形成される複数の磁極のうち、互いに隣接するN極とS極の極間に配置される。また、第1永久磁石1と第2永久磁石2は、後に詳述する着磁によって図1の矢印40に示す同じ方向に磁化される。すなわち、第1永久磁石1から発生する磁束が短絡しようとするところに第1永久磁石1の磁極と同磁極の第2永久磁石2が近接配置される。したがって、ロータの隣り合う異極に磁束が流れ、磁束が短絡しようとするところに配置されるので、磁束の短絡を極力なくすようにすることができ、第1永久磁石から発生する磁束を有効にステータに作用させることができる。その結果、高出力で、尚且つ高効率なモータを実現することができる。
第2永久磁石2の外周面と、外側ロータ鉄心10の外周面との間には、幅の小さな連結部10aが形成される。外側ロータ鉄心10をケイ素鋼板の打ち抜き加工で形成する場合、連結部10aの幅は0.3mm程度まで狭めることができる。この場合でも、第2永久磁石2は断面が円形であるため、連結部10aの幅寸法の変化は徐々に変化するように形成することができる。したがって、応力集中の問題が生じにくくなり、所望の強度を確保することができる。
まず、第1永久磁石1と第2永久磁石2については、磁石単体成形により予め図示するような形状に成形する。なお、磁石単体成形時には磁化配向は行わない。第1永久磁石1、第2永久磁石2、外側ロータ鉄心10および内側ロータ鉄心12とを組み合わせ、回転子を組み立てた後の着磁によって磁化配向する。したがって、第2永久磁石2をヨークに組み込む際に方向を気にする必要がなく、作業性が良好になる。等方性磁石の具体例としては、飽和磁化の高いα−Fe系の軟磁性相を含むNd−Fe−B系ナノコンポジット磁石(例えば、日立金属株式会社製 SPRAX(登録商標))、R−B−B系ボンド磁石 Sm−Fe−N系磁石などが例示される。特性としては、Br≧0.8Tが好ましい。第1永久磁石1についても同様の材質で形成することができる。第1永久磁石1と第2永久磁石2とは、同じ材質でもよく違う材質でもよい。前記第1永久磁石1と第2永久磁石2を同じ材質の等方性磁石とすれば、第1永久磁石、第2永久磁石およびヨークとを組み立ててから着磁することができるので、ヨークへの組立作業、着磁作業が一層良好になる。なお、材質の選択に関しては、他の実施形態も同様である。また、外側ロータ鉄心10と内側ロータ鉄心12は、ケイ素鋼板ではなく、純鉄粉などの金属磁性粉末と樹脂を混合し、成形・熱硬化した圧粉磁心で構成してもよい。
ロータ(鉄心)Rの製造方法について説明する。第1永久磁石1は、極異方性の焼結リング磁石またはラジアル異方性の焼結リング磁石であってもよいが、等方性リング磁石が好ましい。等方性リング磁石は、製造過程で磁界中成形にて磁化配向をする必要がない。外側ロータ鉄心10と内側ロータ鉄心12については、ケイ素鋼板の積層体として予め組み立てておく。次に、外側ロータ鉄心10と内側ロータ鉄心12に対して第1・第2永久磁石1,2を組み込む。この組み込み時において、永久磁石の材質として等方性磁石を用いているので、方向性がなく組み込みが行える。したがって、組み立てが容易になり、コスト低減に寄与することができる。第1・第2永久磁石1,2を鉄心に組み込んだ後、着磁が行われる。着磁方法は公知の方法でよい。着磁の方法は、たとえば、第1・第2永久磁石1,2を鉄心に組み込んだ後、所望の磁極数に応じた鉄ヨークとコイルとで構成された着磁コイルに電流を印加して一体的に着磁する。ここで、第1永久磁石に極異方性磁石を用いた場合、第1永久磁石には凹部を形成することで磁化方向を誤りなく組立を行うことができる。
図5は、図4において磁化ベクトル30を重ねて図示している。第1永久磁石1と第2永久磁石2が接している近傍を見れば分かる通り、磁束の短絡が抑制されていることが理解できる。
図5の10a部では、磁化ベクトル30が集中して磁気飽和を生じている様子を示している。これに対して、第1永久磁石1と第2永久磁石2が近接している近傍では磁化ベクトル30の集中が見られず、磁束の短絡が抑制されていることが理解できる。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図である。第1実施形態では、4極ロータの構成を示したが、第2実施形態では8極ロータの構成を示す。8極である点以外の構成については、第1実施形態と同じである。本発明において、極数については特定の数値に限定されるものではない。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す図である。第1実施形態と同じく4極ロータである。異なる点を中心に説明する。第1実施形態の場合、第2永久磁石2のヨーク外周面側にはヨーク連結部10aが存在していたが、この第3実施形態では第2永久磁石2のヨーク外周面側にヨークがなく切り欠き部2bが形成される。すなわち、空隙部となっている。また、外側ロータ鉄心10には第2永久磁石2の近傍に貫通孔11が形成されている。
図8は、図7に示す4極ロータを組み込んだモータを示し、図9は、図8において磁化ベクトル30を重ねて示した図である。第1永久磁石1と第2永久磁石2が接している近傍を見れば分かる通り、図7の2b部は切り欠きとなっているため、磁束の短絡が生じていない。また、第1実施形態と同様に、第1永久磁石1と第2永久磁石2が近接している近傍では磁化ベクトルの集中が見られず、磁束の短絡が抑制されていることが理解できる。
図10は、第3実施形態に係るIPMモータ用回転子の構成を示す組み立て断面図である。外側ロータ鉄心10と内側ロータ鉄心12の軸方向両側に側板部13cが形成される様に樹脂モールドによりインサート成型で形成される。外側ロータ鉄心10には、貫通孔11が形成されており、この貫通孔11の内部にもモールド13aを充填させる。さらに、第1実施形態において連結部10aに相当する箇所に切り欠き2bが形成されており、この部分にもモールド13bが充填される。これにより、モールド13a,13bと軸方向両側の側板部13cが一体的に連結される。第1永久磁石、第2永久磁石、外側ロータ鉄心および内側ロータ鉄心を全て樹脂モールドで固めることで、鉄心と永久磁石を強固に一体化することができる。回転軸14は樹脂モールドの前、または後に、内側ロータ鉄心12の中心に圧入等の方法により固定される。
<比較例の構成>
次に、比較例1の構成について説明する。図11は、第1実施形態において第2永久磁石を省いた状態の構成を示す。省いた領域は空隙部としている。図12は、比較例1における磁化ベクトルを示す図である。第1実施形態の図5と比較すると分かるように、凹部1aと連結部10aの双方で磁束の短絡が見られ、ステータST内の磁束の大きさも小さくなっている。したがって、効率の面で本発明の構成よりも劣ることが分かる。
次に、比較例2の構成について説明する。図13は、第1実施形態において第1永久磁石を省いた状態の構成を示す。省いた領域は空隙部としている。図14は、比較例2における磁化ベクトルを示す図である。やはり、連結部10aで磁束の短絡が見られ、ステータST内の磁束の大きさも小さくなっている。したがって、効率の面で本発明の構成よりも劣ることが分かる。
次に、比較例3の構成について説明する。図15は、第1実施形態において第1永久磁石を省くと共に、第2永久磁石2以外の領域は鉄心としている。図16は、比較例3における磁化ベクトルを示す図である。この図からも分かるように、連結部10aで磁束の短絡が見られ、ステータSTの方に流れる磁束がほとんどなく、モータとして機能しないことが分かる。
次に、比較例4の構成について説明する。図18は、図17の回転子を用いている。図19は、比較例4による磁化ベクトルを示す図である。この図からも分かるように、110b部で磁束の短絡が見られ、ステータSTの方に流れる磁束が本発明の第1実施形態と比べ少なく、モータとしての機能が本発明の第1実施形態に劣っていることが分かる。
<別実施形態>
本実施形態において、第1永久磁石を極異方性着磁とすることで、内側ロータ鉄心12のバックヨークとしての機能は弱まるため、内側ロータ鉄心12は、強度的な面で問題なければ樹脂モールドにより形成してもよい。この場合、回転軸14と一体成型することが好ましい。これにより、ロータ(回転子)Rの重量を軽くすることができ、イナーシャ(慣性モーメント)を小さくすることができる。
本実施形態において、リング状の第1永久磁石1の凹部1aを形成して第2永久磁石2をはめ込む形にしているが、凹部1aを形成せずに、第1永久磁石1の外周に第2永久磁石2が接するように配置してもよい。この場合は、第1永久磁石1が完全なリング形状になる。
1 第2永久磁石
1a 凹部
2 第1永久磁石
2b 切り欠き
10 外側ロータ鉄心
11 貫通孔
12 内側ロータ鉄心
20 ティース
30 磁化ベクトル
40 磁化方向
ST ステータ(固定子)
R ロータ(回転子)
100 回転子
101 永久磁石
110 鉄ヨーク
110a 鉄ヨーク外周面
110b 鉄ヨーク連結部
111 磁束短絡防止用穴

Claims (7)

  1. 外周面に複数の磁極を形成するヨークと、
    回転軸芯と同芯に配置されるリング状の第1永久磁石と、
    この第1永久磁石の外周側に円周方向に沿って等ピッチで配置される前記磁極と同数分の円柱状の第2永久磁石と、を備え、
    前記第2永久磁石を、前記ヨーク内部に埋設するとともに、
    前記複数の磁極のうち互いに隣接するN極とS極の間に配置されることを特徴とするIPMモータ用回転子。
  2. 前記第2永久磁石の回転軸芯に垂直な方向の断面形状は真円であることを特徴とする請求項1に記載のIPMモータ用回転子。
  3. 前記第2永久磁石は等方性磁石であることを特徴とする請求項1又は2に記載のIPMモータ用回転子。
  4. 前記第1永久磁石は等方性磁石であることを特徴とする請求項3に記載のIPMモータ用回転子。
  5. 前記第1永久磁石の外周面と第2永久磁石の外周面は接するように配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のIPMモータ用回転子。
  6. 前記第2永久磁石のヨーク外周面側のヨークは切り欠かれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のIPMモータ用回転子。
  7. 前記切り欠かれた個所に樹脂をモールドしていることを特徴とする請求項6に記載のIPMモータ用回転子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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