JP3602392B2 - 永久磁石埋め込みモータ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子コイルを有する固定子と、磁石収容孔に埋め込まれた永久磁石を有する回転子とを備える永久磁石埋め込みモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機等の駆動源として、固定子コイルを有する固定子と、磁石収容孔に埋め込まれた永久磁石を有する回転子、すなわち埋め込み磁石構造の回転子とを備えた永久磁石埋め込みモータが用いられている。永久磁石埋め込みモータは、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、回転子の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用するモータである。従来、永久磁石埋め込みモータとしては、例えば図16、図17に記載されている構造のものが知られている。なお、図17は、図16の部分拡大図である。
図16、図17において、永久磁石埋め込みモータは、回転子180と固定子190を備えている。回転子180は、回転子コア181と、永久磁石184を有している。回転子コア181の中心に設けられた軸孔には、回転子軸182が嵌入されている。また、回転子コア181には、軸方向の断面形状が、凸部側が中心側を向いた円弧状の磁石収容孔183が各磁極毎に設けられている。図16に示した回転子180は、4極構造である。そして、この磁石収容孔183に円弧状の永久磁石184が埋め込まれている。
固定子190は、回転子180とエアギャップ196を介して対向配置されている固定子コア191を有している。固定子コア191には、歯部192によってスロット193が設けられている。そして、このスロット193に、固定子巻線195が巻回されている。
固定子巻線195にインバータ等の電源供給源を介して電源を供給することにより、回転子180が回転する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造の永久磁石埋め込みモータにおいては、永久磁石184としてフェライト磁石や希土類磁石が用いられている。フェライト磁石は、温度が高くなると磁束密度が低下する特性を有している。これに対し、希土類磁石は、温度が高くなっても磁束密度の低下が少ない特性を有している。ここで、圧縮機の内部は温度が高くなるため、永久磁石埋め込みモータを圧縮機の駆動源として用いる場合、永久磁石の材料として希土類磁石を用いた永久磁石埋め込みモータを用いるのが好ましい。
しかしながら、固定子巻線195の電源供給源としてPWM制御(パルス幅制御)によるインバータを用いた場合、PWM制御による高調波が発生し、この高調波による影響が回転子コア181の外周表面付近に集中するため、回転子コア181の外周表面付近が発熱し、鉄損を増加させる。このような現象は、表皮効果によって発生する。
通常、磁石収容孔183の端部壁185の厚さは薄く形成されているため、磁石収容孔183に埋め込まれている永久磁石184の端部は、この回転子コア181の外周表面より流出入する高調波磁束の影響を強く受けることになる。特に、希土類磁石は金属系磁石のため、永久磁石184の端部が高調波磁束の影響を受けやすく、その結果永久磁石184の端部が発熱し鉄損を増加させることとなり、モータ効率が低下する。また、希土類磁石は高価であるため、永久磁石184使用量をできる限り少なくし、モータ効率を向上させることが望まれている。
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点を解決するために創案されたものであり、モータ効率を低下させることなく、永久磁石使用量を減少させることができる永久磁石埋め込みモータを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項1に記載の永久磁石埋め込みモータでは、回転子コアと、該回転子コア内部の永久磁石とによって構成される回転子を備えている。そして該回転子コア内部には、マグネットトルクとリラクタンストルクとが生ずるように回転軸方向を突方向とする凸型形状の磁石収容孔を極数分だけ形成してある。また該磁石収容孔内部には、永久磁石を設けてある。また該回転子コアの外周面には、該磁石収容孔の該凸型形状の両終端部と対向してそれぞれ切欠部が形成してある。また該切欠部と該磁石収容孔とは端部壁によって遮蔽されている構成である。
この構成によれば、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、回転子の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用することができる。
また切欠部によって永久磁石の両終端部を該回転子コアの外周面から離れて配設させることができるため、PWM制御等による高調波磁束の影響を受けることがなく、永久磁石の端部発熱を減少させて、鉄損を減少させることができる。このことにより、モータ効率を低下させることなく永久磁石の使用量も減少させることができる。
また切欠部によってマグネットトルクを生じさせる磁束の漏れを減少させることができるため、モータトルクの減少を防止できる。
また端部壁によって、永久磁石が磁石収容孔から飛び出るのを防止し、また回転時における回転子コアの磁極部による回転応力が回転子コアの外周部側の部分に作用して回転子コアが変形するのを防止する。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項2に記載の永久磁石埋め込みモータでは、切欠部の側面がほぼ平行に形成されている。これにより、切欠部のプレス打ち抜きによる成形が容易となる。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項3に記載の永久磁石埋め込みモータでは、切欠部の側面が、磁石収容孔の端部壁のほぼ中心と回転子コアの中心とを結ぶ直線にほぼ平行な直線に沿って形成されている。これにより、回転子コアの外周面における切欠部の開口面積を少なくすることができ、モータ効率の低下を少なくすることができる。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項4に記載の永久磁石埋め込みモータでは、切欠部の側面が回転子コアの中心点を通る直線に沿って形成されている。これにより、切欠部の成形が容易となる。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項5に記載の永久磁石埋め込みモータでは、切欠部の幅が収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向に延びて形成されている。これにより、リラクタンストルク等による音や振動による影響を減少させることができる。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項6に記載の永久磁石埋め込みモータでは、切欠部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向及び磁極中心方向に延びて形成されている。これにより、リラクタンストルク等による音や振動による影響を減少させることができるとともに、損失を減少させることができる。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項7に記載の永久磁石埋め込みモータでは、回転子コアと、該回転子コア内部の永 久磁石とによって構成される回転子を備えている。そして該回転子コア内部には、マグネットトルクとリラクタンストルクとが生ずるように回転軸方向を突方向とする凸型形状の磁石収容孔を極数分だけ形成してある。また該磁石収容孔内部には、永久磁石を設けてある。また該磁石収容孔の該凸型形状の両終端部のそれぞれ外周面方向には、空隙部が形成してある。また該空隙部と該磁石収容孔とは端部壁によって遮蔽されている構成である。
この構成によれば、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、回転子の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用することができる。
また空隙部によって永久磁石の両終端部を該回転子コアの外周面から離れて配設させることができるため、PWM制御等による高調波磁束の影響を受けることがなく、永久磁石の端部発熱を減少させて、鉄損を減少させることができる。このことにより、モータ効率を低下させることなく永久磁石の使用量も減少させることができる。
また空隙部によってマグネットトルクを生じさせる磁束の漏れを減少させることができるため、モータトルクの減少を防止できる。
また端部壁によって、永久磁石が磁石収容孔から飛び出るのを防止し、また回転時における回転子コアの磁極部による回転応力が回転子コアの外周部側の部分に作用して回転子コアが変形するのを防止する。
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項8に記載の永久磁石埋め込みモータでは、空隙部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向に延びて形成されている。これにより、リラクタンストルク等による音や振動による影響を減少させることができる。
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項9に記載の永久磁石埋め込みモータでは、空隙部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向及び磁極中心方向に延びて形成されている。これにより、リラクタンストルク等による音や振動による影響を減少させることができるとともに、損失を減少させることができる。
また、本発明の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項10に記載の永久磁石埋め込みモータでは、永久磁石として希土類磁石を用いている。これにより、小型、軽量で効率のよい永久磁石埋め込みモータを得ることができる。
また、本発明の第11発明は、請求項11に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項11に記載の永久磁石埋め込みモータでは、磁石収容孔の凸型形状は、凸型の台形状または弧形状に形成されている。これにより、マグネットトルクとリラクタンストルクを十分に引き出すことができる。
また、本発明の第12発明は、請求項12に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項12に記載の永久磁石埋め込みモータでは、磁石収容孔の凸型形状は、円弧形状またはVの字形状に形成されている。これにより、磁石収容孔と軸孔との間に磁束の通路を幅広くとることができるため、大きなリラクタンストルクを発生することが可能になる。
また、本発明の第13発明は、請求項13に記載されたとおりの永久磁石埋め込みモータである。
請求項13に記載の永久磁石埋め込みモータでは、回転子コアの磁石収容孔に、軸方向に直角な断面形状が長方形に形成された複数の永久磁石が埋め込まれている。これにより、永久磁石を複雑な形状に加工や成形する必要がなく、型費や製造費を低減することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の永久磁石埋め込みモータの実施の形態を図面を用いて説明する。なお、本発明の永久磁石埋め込みモータの固定子の構成は従来技術と同様の構成であるため、以下では固定子の構成の説明は省略し、磁石埋め込み構造の回転子(以下、単に「回転子」という)の構成のみ説明する。
図1〜図3に、本発明の永久磁石埋め込みモータの第1の実施の形態で用いる回転子を示す。なお、図1は分解斜視図であり、図2は軸方向に垂直な断面図であり、図3は図2の部分拡大図である。本実施の形態では、4極の回転子を示している。
回転子は、回転子コア1、永久磁石10、端板20、カシメピン23等により構成されている。
回転子コア1は、例えば、順送プレス型によって打ち抜いた電磁鋼板等の鋼板を順次かしめながら積層するオートクランプ方式により、略円筒形状に積層したものである。勿論、オートクランプ方式以外の方法で回転子コア1を積層することもできる。また、積層以外の方法で回転子コア1を形成することもできる。
回転子コア1には、回転軸を挿通するための軸孔2が中心に設けられている。また、永久磁石10を挿通する(埋め込む)ための複数の磁石収容孔3及びカシメピン23を挿通するための複数のピン孔4が軸孔2と平行に設けられている。端板20には、回転軸を挿通するための軸孔21及びカシメピン23を挿通するための複数のピン孔22が設けられている。磁石収容孔3は、各極毎に設けられている。本実施の形態では、磁石収容孔3は、90度間隔で4個設けられている。
【0006】
回転子コア1に設けられる磁石収容孔3は、軸方向に垂直な断面が、凸部側が中心側を向き、凹部側が外周側を向いている凸型の形状に形成されている。本実施の形態では、磁石収容孔3は、凸部側の中央部3a及び回転子コア1の外周側の外周部3bを有する凸型の台形状に形成されている。
軸方向と垂直な断面における、磁石収容孔3の中央部3aと外周部3bとの角度、中央部3aや外周部3bの幅や長さ等は、モータの体格やモータ負荷点等に応じて適宜設定される。
また、磁石収容孔3の回転子コア1の外周部側には、端部壁(外周端部壁)5が設けられている。この端部壁5は、永久磁石10が磁石収容孔3から飛び出るのを防止し、また回転時における回転子コア1の磁極部による回転応力が回転子コア1の外周部側の部分に作用して回転子コア1が変形するのを防止する。端部壁5は、磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石の、回転子コア1の外周側の端部(外周端部)、本実施の形態では磁石収容孔3bに埋め込まれた永久磁石10bの外周端部とほぼ平行に形成されている。
回転子コア1の磁石収容孔3の端部壁5と対向する個所には、磁石収容孔3の端部壁5から回転子コア1の外周方向に向けて切り欠かれた切欠部6が設けられている。切欠部6の深さ、幅、形状等は、永久磁石10の外周端部が、回転子コア1の外周表面より流出入するPWM制御等による高調波磁束の影響を受け難いように設定される。
【0007】
本実施の形態では、切欠部6は、図3の部分拡大図に示すように設けられている。
磁石収容孔3の端部壁、本実施の形態では磁石収容孔3の外周部3bの端部壁5の、磁石収容孔3bと反対側の面が切欠部6の底面6aを形成している。
また、切欠部6の側面は、回転子コアの中心点Pと磁石収容孔3の端部壁5のほぼ中心点を結ぶ直線M1とほぼ平行な直線M2及びM3に沿って形成されている。直線M2及びM3は、端部壁5のほぼ両端部を通るように設定されている。すなわち、底面6aの幅は、端部壁5の幅にほぼ等しく形成されている。あるいは、磁石収容孔3の外周部3bに埋め込まれた永久磁石10bの回転子コア1の外周側の端部の幅にほぼ等しく設定されている。
なお、本発明は、磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部が回転子コア1の外周表面より流出入するPWM制御等による高調波磁束の影響を受け難いようにするために切欠部を設けている。したがって、本発明における「切欠部の底面は少なくとも端部壁の幅と同程度の幅を有している」という記載は、「切欠部の底面は少なくとも磁石収容孔に埋め込まれた永久磁石の端部(外周端部)の幅と同程度の幅を有する」という概念を含んでいる。
このように、切欠部6の側面6b及び6cをほぼ平行とすることにより、切欠部6のプレス打ち抜きによる成形が容易となる。また、回転子コア1の外周面における切欠部6の開口面積を少なくすることができるため、回転子コア1の外周側に切欠部を設けたことによるモータ効率の低下を少なくすることができる。
なお、回転子コア1の外径は40mm〜85mm、永久磁石10の厚さ(T2)は2.0〜3.5mm、端部壁5の厚さ(T3)は0.2mm〜1.0mmに設定するのが好ましい。
また、切欠部6の深さや幅は、高調波の周波数、固定子のスロット数等に応じて最適値に設定される。例えば、インバータから発生する高調波の周波数が高いと切欠部6の深さを浅くすることができるが、高調波の周波数が低いと切欠部6の深さを深くする必要がある。
【0008】
本実施の形態の回転子を形成するには、例えば、先ず、積層された回転子コア1の軸孔2に回転軸を圧入等により挿通して固定する。
次に、回転子コア1の磁石収容孔3に永久磁石10を挿通する。
次に、回転子コア1の軸方向両端部に端板20を装着する。
次に、端板20のピン孔22及び回転子コア1のピン孔4にカシメピン23を挿通して回転子コア1を一体化固着する。カシメピン23としては、鉄等の磁性体や非磁性体を用いることができる。
なお、回転子コア1のピン孔4は、磁束の変化が少ない位置等モータ性能を悪化させない位置や機械応力を受け難い位置に設けるのが好ましい。図では、磁束の変化が少ない、磁石収容孔3より回転子コア1の外周側にピン孔4を設けている。また、永久磁石回転子を形成する方法は、上記方法に限定されない。
【0009】
磁石収容孔3には、永久磁石10が軸方向から挿通される。
本実施の形態では、永久磁石10として、軸方向に垂直な断面が長方形に形成された永久磁石10a、10bを用いている。永久磁石10として断面が長方形に形成された永久磁石を用いることにより、永久磁石10の加工及び成形が容易となる。また、磁石収容孔3の中央部3a及び外周部3bそれぞれに永久磁石10a及び10bを挿通している。
永久磁石10としては、希土類磁石を用いるのが好ましい。
永久磁石10a、10bは、厚さ方向に着磁されている。また、図2に示す状態において、各磁石収容孔3毎に交互にN極、S極が配置されるように、各磁石収容孔3に埋め込まれている永久磁石10a、10bが着磁されている。
【0010】
次に、図4〜図6に、本発明の永久磁石埋め込みモータの第2の実施の形態で用いる回転子を示す。なお、図4は分解斜視図であり、図5は軸方向に垂直な断面図であり、図6は図5の部分拡大図である。
第2の実施の形態の回転子は、第1の実施の形態の回転子では磁石収容孔の端部壁と回転子コアの外周部との間に切欠部を設けているのに対し、第2の実施の形態では磁石収容孔の端部壁と回転子コアの外周壁との間に空隙を設けている点で、第1の実施の形態の回転子と相違している。したがって、以下では、第1の実施の形態の回転子と相違している部分のみを説明する。なお、図4〜図6では、第1の実施の形態の回転子の構成要素と同等の構成要件には同じ符号を付してある。
【0011】
本実施の形態では、磁石収容孔3の端部壁、この場合磁石収容孔3の外周部3bの端部壁7と、回転子コア1の外周側の外周壁8との間に空隙部9が設けられている。
空隙部9の断面形状、断面積等は、永久磁石10の回転子コア1の外周側の端部(外周端部)、この場合には磁石収容孔3の外周部3bに埋め込まれている永久磁石10bの回転子コア1の外周側の端部が、回転子コア1の外周表面より流出入する高調波磁束の影響を受け難いように設定される。また、空隙部9の幅は、端壁部7の幅にほぼ等しく形成されている。あるいは、磁石収容孔3の外周部3bに埋め込まれた永久磁石10bの回転子コア1の外周側の端部の幅にほぼ等しく設定されている。
なお、本発明は、磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部が回転子コア1の外周表面より流出入するPWM制御等による高調波磁束の影響を受け難いようにするために空隙部9を設けている。したがって、本発明における「空隙部は少なくとも端部壁の幅と同程度の幅を有している」という記載は、「空隙部は少なくとも磁石収容孔に埋め込まれた永久磁石の端部(外周端部)の幅と同程度の幅を有する」という概念を含んでいる。
本実施の形態では、回転時における回転子コア1の磁極部による回転応力が回転子コア1の外周部側の部分に作用して回転子コア1が変形するのを防止する部材として端部壁7及び外周壁8が設けられている。このため、端部壁7の厚さ(T4)及び外周壁8の厚さ(T5)は、第1の実施の形態における端部壁5の厚さ(T3)に対し、T4+T5=T3となるように設定することができる。この場合、大きな回転応力が作用する外周壁8の厚さ(T5)を厚くし、端部壁7の厚さ(T4)を薄くするのが好ましい。
【0012】
以上のような第1及び第2の実施の形態の永久磁石埋め込みモータでは、回転子コアに設けられた切欠部や空隙部によって、磁石収容孔に埋め込まれている永久磁石の外周端部が回転子コアの外周表面より流出入する高調波磁束による影響を受け難い。このため、永久磁石の使用量も従来の永久磁石埋め込みモータの使用量より減少させることができるのにもかかわらず、従来の永久磁石埋め込みモータと同等のモータ効率を得ることができる。これにより、安価で、モータ効率の良い永久磁石埋め込みモータを得ることができる。
【0013】
ところで、前記した第1の実施の形態及び第2の実施の形態の永久磁石埋め込みモータでは、モータ効率の低下を防止することはできるが、音や振動が発生する。本発明者らは、種々検討した結果、リラクタンストルクを減少させることによってこの音や振動を低減することができることを見出した。音や振動を減少させることができる第3の実施の形態の永久磁石埋め込みモータで用いる回転子の断面図を図7に示す。
本実施の形態の回転子は、図2に示した第1の実施の形態の回転子と同様に、回転子コア1の磁石収容孔3の端部壁35と対向する個所に、磁石収容孔3の端部壁35から回転子コア1の外周方向に向けて切り欠かれた切欠部36が設けられている。本実施の形態では、切欠部36の幅(T6)が、磁石収容孔3の磁石収容孔に埋め込まれた永久磁石の回転子コアの外周側の端部の幅(T2)より大きく形成されている。また、切欠部36は、隣接する他の磁石収容孔の方向(磁極間方向)に延びて形成されている。
切欠部36の幅を磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部の幅より大きく形成し、かつ隣接する磁極方向に延びて形成した場合、リラクタンストルクは、隣接する磁石収容孔の間(磁極間)の回転子コアの外周部の面積から、切欠部により切り欠かれた部分の面積を減算した面積により定まる。例えば、図7に示す、磁極間の外周部から切欠部36の部分を除いた部分の角度θ2によってリラクタンストルクが定まる。このθ2を大きくする方がリラクタンストルク利用率が高くなるが、音、振動の影響が大きくなる。
したがって、本実施の形態では、切欠部36の形状、幅、深さ等は、モータ効率、音や振動の減少率、高調波の周波数、固定子のスロット数等に応じて適宜設定される。
【0014】
切欠部36の幅(T6)を磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部の幅(T2)より大きく形成し、且つ隣接する磁極方向に延びて形成している。切欠部36の形状としては種々の形状が考えられる。切欠部36の実施例を、図8〜図11に示す。
図8に示す実施例では、切欠部36は、底面36a、側面36b、36cにより形成されている。底面36aは、磁石収容孔3の外周部3bの端部壁35の内面にほぼ平行な直線に沿って形成されている。また、磁極間側の側面36b及び磁極中心側の側面36cは、回転子コア1の中心点Pを通る直線に沿って形成されている。本実施例では、切欠部36の磁極中心側の側面36cは、回転子コア1の中心点Pと端部壁35の磁極中心側の端部35bを通る直線に沿って形成されている。
【0015】
図9に示す実施例では、切欠部46は、底面46a1、46a2、側面46b、46cにより形成されている。磁極間側の側面46b及び磁極中心側の側面46cは、回転子コア1の中心点Pを通る直線に沿って形成されている。端部壁45に対抗し、端部壁45のほぼ同程度の幅を有する磁極中心側の底面46a1は、磁石収容孔3bの端部壁45の内面にほぼ平行な直線に沿って形成されている。
切欠部46の底面46a1の幅Txが、磁石収容孔3bの端部壁45bの幅、すなわち磁石収容孔3の外周部3bに埋め込まれた永久磁石10bの外周端部の幅T2より小さいと、永久磁石の磁束の漏れが多くなり、モータ効率が低下する。このため、磁石収容孔3bの底面46a1の幅Txは、磁石収容孔3bの外周端部壁、すなわち磁石収容孔3bに埋め込まれた永久磁石の外周端部の幅と同程度かそれ以上となるように設定するのが好ましい。
また、切欠部の断面積をできるだけ小さくして回転子コアの有効断面積を大きくし、リラクタンストルク利用率を高くするのが好ましい。
そこで、本実施例では、切欠部46の磁極間側の底面46a2は、回転子コア1の有効断面積を確保できるように、底面46a1とは異なる角度で形成されている。そして、底面46a1と46a2は、永久磁石収容孔3bの磁極間側端面に沿った直線で仕切られている。なお、端部壁45の磁極間側の端部45aと回転子コア1の中心点Pとを結んだ直線で仕切ってもよい。
【0016】
図10に示す実施例では、切欠部56は、底面56a、側面56b、56cにより構成されている。底面56aは、磁石収容孔3の端部壁55の内面にほぼ平行な直線に沿って形成されている。また、磁極間側の側面56b及び磁極中心側の側面56cは、回転子コア1の中心点Pを通る直線にほぼ平行な直線に沿って形成されている。本実施例では、側面56b及び56cは、回転子コア1の中心点と端部壁55の磁極間側の端部55aを通る直線M5にほぼ平行な直線M6及びM7に沿って形成されている。
【0017】
図11に示す実施例では、切欠部66は、底面66a1、66a2、側面66b、66cにより構成されている。磁極間側の側面66b及び磁極中心側の側面66cは、回転子コア1の中心点Pから引いた直線にほぼ平行な直線に沿って形成されている。本実施例では、図10に示した実施例と同様に、側面66b及び66cは、回転子コア1の中心点Pと端部壁65の磁極間側の端部65aを通る直線M10にほぼ平行な直線M11及びM12に沿って形成されている。
また、本実施例では、図9に示した実施例と同様に、端部壁65に対抗する磁極中心側の底面66a1は、磁石収容孔3bの端部壁65の内面にほぼ平行な直線に沿って形成されている。磁極間側の底面66a2は、回転子コアの有効断面積を確保できるように、底面66a1とは異なる角度で形成されている。底面66a1と66a2は、磁石収容孔3bの磁極間側端面に沿った直線で仕切られている。なお、端部壁65の磁極間側の端部65aと回転子コア1の中心点Pとを結んだ直線で仕切ってもよい。
【0018】
以上は、音や振動を減少させるために切欠部を磁極間方向に延ばして形成したが、切欠部を磁極間方向及び磁極中心方向に延ばして形成することもできる。前述したように、図7に示す角度θ2を小さくした場合、リラクタンス利用率は低くなるが、音や振動を減少させることができる。
また、図7に示す、磁極中心側の外周部から切欠部の部分を除いた残りの部分の角度θ1を小さくすると、永久磁石による磁束が集中して有効磁束量が多くなる。有効磁束量が多くなると、運転可能な回転数は低くなるが、同じモータトルクを得るのに少ない駆動電流ですむ。駆動電流が少なくなれば、固定子巻線抵抗によって発生する銅損が小さくなる。また、角度θ1を小さくすると、永久磁石の凹部側(磁極中心側)の鋼板の断面積が小さくなり、永久磁石の凹部側の鋼板の磁束密度が鋼板の断面積に反比例して高くなる結果、鉄損が増加する。
一方、角度θ1が大きくすると、永久磁石による磁束の集中が少なくなって有効磁束量が少なくなる。有効磁束量が少なくなると、運転可能な回転数は高くなるが、同じモータトルクを得るのに多くの駆動電流が必要になる。駆動電流が多くなれば、固定子巻線抵抗によって発生する銅損が大きくなる。また、角度θ1を大きくすると、永久磁石凹部側の鋼板の断面積が大きくなり、永久磁石の凹部側の鋼板の磁束密度が広範の断面積に反比例して低くなる結果、鉄損が減少する。
したがって、本実施例では、切欠部の形状、幅、深さ等は、モータ効率、音や振動の減少率、高調波の周波数、固定子のスロット数、所望のモータ特性等に応じて適宜設定される。
なお、銅損と鉄損の和が小さくなるように角度θ1を設定すれば、モータ効率が向上する。本発明者らが検討した結果、θ1を電気角で100度〜150度の範囲内に設定するとモータ効率が向上することが判明した。
【0019】
図12に示す実施例は、切欠部76は、底面76a、側面76b、76cにより形成されている。底面76aは、磁石収容孔3の外周部3bの端部壁75の内面にほぼ平行な直線に沿って形成されている。また、磁極間側の側面76b及び磁極中心側の側面76cは、回転子コア1の中心点Pを通る直線に沿って形成されている。また、切欠部76は、磁極間方向及び磁極中心方向に延びて形成されている。
なお、第1及び第2の実施の形態では、カシメピンを挿通するピン孔4を磁束の変化の少ない位置、例えば図2に示すように、磁石収容孔の凹部側(磁極中心側)の位置に設けたが、本実施例では、図12に示すように、磁束の変化が少なく、機械応力を受け難い磁極間の位置に設けている。勿論、第1の実施の形態及び第2の実施の形態でも磁束の変化が少なく、機械応力を受け難い磁極間の位置に設けてもよいし、本実施例でも磁束の変化が少ない磁極中心の位置に設けることもできる。
【0020】
図13に示す実施例では、切欠部86は、底面86a、側面86b、86cにより形成されている。磁極間側の側面86b及び磁極中心側の側面86cは、回転子コア1の中心点Pを通る直線にほぼ平行な直線に沿って形成されている。本実施例では、側面86b及び86cは、回転子コア1の中心点Pと端部壁85の磁極間側の端部85aを通る直線M20にほぼ平行な直線M21及びM22に沿って形成されている。
また、本実施例では、ピン孔4を、磁束の変化が少なく、機械応力を受け難い磁極間の位置に設けている。
【0021】
次に、音や振動を減少させることができる第4の実施の形態の永久磁石埋め込みモータで用いる回転子の断面図を図14に示す。
図14に示す回転子は、図5に示した回転子と同様に、磁石収容孔3の回転子コアの外周側の端部壁、この場合磁石収容孔3の外周部3bの端部壁97と、回転子コア1の外周側の外周壁98との間に空隙部99が設けられている。本実施の形態では、空隙部99の幅(T7)が磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部の幅(T2)より大きく形成されている。また、空隙部99は、隣接する磁石収容孔の方向(磁極間方向)に延びて形成されている。
空隙部99の断面形状、断面積等は、モータ効率、音や振動の減少率、高調波の周波数、固定子のスロット数等に応じて適宜設定される。
なお、本実施の形態では、ピン孔4は、磁束の変化が少ない磁極中心側に設けている。
【0022】
また、図15に示すように、空隙部109の幅(T7)を磁石収容孔3に埋め込まれた永久磁石10の外周端部の幅(T2)より大きく形成し、且つ空隙部109を磁極間方向及び磁極中心方向に延ばして形成することもできる。
図15に示す実施例では、図12及び図13で示した実施例と同様に、角度θ2を調整することにより、リラクタンストルク利用率は低くなるが、音や振動を減少させることができる。また、角度θ1を調整することにより、駆動電流に基づいた銅損と回転子コアの断面積に基づいた鉄損の和を減少させることができる。角度θ1は、電気角で100度〜150度の範囲内で設定するのが好ましい。したがって、本実施例では、空隙部の形状、幅、深さ等は、モータ効率、音や振動の減少率、高調波の周波数、固定子のスロット数、所望のモータ特性等に応じて適宜設定される。
なお、本実施例では、ピン孔4を、磁束の変化が少なく、機械応力を受け難い磁極間の位置に設けている。
【0023】
以上のように、第3の実施の形態及び第4の実施の形態では、切欠部や空隙部を隣接する磁石収容孔寄りに形成しているため、リラクタンストルクは第1の実施の形態及び第2の実施の形態よりは減少するが、音や振動は第1の実施の形態及び第2の実施の形態より低減することができる。
なお、第3の実施の形態及び第4の実施の形態においても、切欠部や空隙部により、永久磁石の外周端部が、回転子コアの外周面より流出入する高調波磁束による影響を受け難いため、従来技術に比べて、永久磁石のモータ効率を低減することなく永久磁石の使用量も減少させることができる。
【0024】
本発明は、前記した実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を変更しない範囲以内で構成要件の変更、追加、削除等を行うことができる。
例えば、磁石収容孔としては、凸型の台形状に限定されず、凸部側が中心側を向いた凸型の弧形状、円弧形状、Vの字形状(例えば図2に示した磁石収容孔10aを省略し、外周部10bをVの字状に配置した構造)等であってもよい。なお、台形状という記載は、厳密に台形である必要はなく、ほぼ台形状であればよい。
また、永久磁石の軸方向に直角な断面形状は、長方形に限定されず、台形状、円弧状、三角形状等の種々の形状が可能である。断面が台形状の永久磁石を用いる場合、永久磁石を交互に反転させ、斜辺同士が対向するように磁石収容孔内に埋め込むことにより、永久磁石間の空隙を小さくすることができ、モータ性能を向上させることができる。
また、第1の実施の形態では、切欠部の側面を回転子コアの中心点と端部壁のほぼ中心点を結ぶ直線にほぼ平行な直線に沿って形成したが、図8に示したように、回転子コアの中心点を通る直線に沿って形成してもよい。
また、第1の実施の形態の切欠部の底面の幅及び第2の実施の形態の空隙部の幅を端部壁の幅(永久磁石の外周端部の幅)と同程度に設定したが、切欠部の底面の幅及び空隙の幅は少なくとも端部壁の幅(永久磁石の外周端部の幅)を有していればよい。
また、磁石収容孔の中央部、外周部にそれぞれ1個の永久磁石を埋め込んだが、複数の永久磁石を埋め込んでもよい。
また、磁石収容孔に同じ厚さの永久磁石を埋め込んだが、例えば磁石収容孔の中央部に厚さの大きい永久磁石、外周部に厚さの小さい永久磁石を埋め込む等厚さの異なる永久磁石を磁石収容孔に埋め込むことができる。磁石収容孔の中央部に外周部の永久磁石の厚さより大きい厚さの永久磁石を埋め込むことにより、主磁束トルクが増加する。
また、異なる特性の永久磁石を磁石収容孔に埋め込むこともできる。例えば、磁石収容孔の中央部に残留磁束密度が高く、保持力の低い材質の永久磁石を埋め込み、外周部に残留磁束密度は低いが、保持力が高い材質の永久磁石を埋め込むことにより、主磁束を高めることができるとともに、減磁耐力も高めることができる。
また、各磁極に磁石収容孔を1個設けて単層構造としたが、各磁極に磁石収容孔を所定間隔を開けて複数個設け、多層構造とすることもできる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、モータ効率を低下させることなく永久磁石の使用量を減少させることができる。また切欠部によってマグネットトルクを生じさせる磁束の漏れを減少させることができるため、モータトルクの減少を防止できる。
また、請求項2に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、プレス打ち抜きによる切欠部の成形が容易となる。
また、請求項3に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、モータ効率の低下を少なくすることができる。
また、請求項4に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、プレス打ち抜きによる切欠部の成形が容易となる。
また、請求項5に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、音や振動を減少させることができる。
また、請求項6に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、音や振動を減少させることができるとともに、損失を低減させることができる。
また、請求項7に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、モータ効率を低下させることなく永久磁石の使用量を減少させることができる。また空隙部によってマグネットトルクを生じさせる磁束の漏れを減少させることができるため、モータトルクの減少を防止できる。
また、請求項8に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、音や振動を減少させることができる。
また、請求項9に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、音や振動を減少させることができるとともに、損失を減少させることができる。
また、請求項10に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、小型、軽量で効率のよい永久磁石埋め込みモータを得ることができる。
また、請求項11及び請求項12に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、マグネットトルクとリラクタンストルクを十分に引き出すことができる。
また、請求項13に記載の永久磁石埋め込みモータを用いれば、永久磁石の加工や成形が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の永久磁石埋め込みモータの第1の実施の形態で用いる回転子の分解斜視図である。
【図2】本発明の永久磁石埋め込みモータの第1の実施の形態で用いる回転子の断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】本発明の永久磁石埋め込みモータの第2の実施の形態で用いる回転子の分解斜視図である。
【図5】本発明の永久磁石埋め込みモータの第2の実施の形態で用いる回転子の断面図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】本発明の永久磁石埋め込みモータの第3の実施の形態で用いる回転子の断面図である。
【図8】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図9】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図10】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図11】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図12】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図13】第3の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図14】本発明の永久磁石埋め込みモータの第4の実施の形態で用いる回転子の断面図である。
【図15】第4の実施の形態で用いる回転子の例を示す図である。
【図16】従来の永久磁石埋め込みモータの断面図である。
【図17】図16の部分拡大図である。
【符号の説明】
10a、10b 永久磁石
3a、3b 磁石収容孔
4 ピン孔
5、7、35、45、55、65、75、85、97、107 磁石収容孔の端部壁
6、36、46、56、66、76、86 切欠部
8、98、108 回転子コアの外周壁
9、99、109 空隙部

Claims (13)

  1. 回転子コアと、該回転子コア内部の永久磁石とによって構成される回転子を備えた永久磁石埋め込みモータであって、
    該回転子コア内部には、
    マグネットトルクとリラクタンストルクとが生ずるように回転軸方向を突方向とする凸型形状の磁石収容孔を極数分だけ形成し、
    該磁石収容孔内部に永久磁石を設け、
    該回転子コアの外周面には、
    該磁石収容孔の該凸型形状の両終端部と対向してそれぞれ切欠部が形成してあり、
    該切欠部と該磁石収容孔とは端部壁によって遮蔽されていることを特徴とする永久磁石埋め込みモータ。
  2. 請求項1に記載の永久磁石埋め込みモータであって、切欠部の側面がほぼ平行に形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  3. 請求項2に記載の永久磁石埋め込みモータであって、切欠部の側面が、磁石収容孔の端部壁のほぼ中心と回転子コアの中心とを結ぶ直線にほぼ平行な直線に沿って形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  4. 請求項1に記載の永久磁石埋め込みモータであって、切欠部の側面が回転子コアの中心点を通る直線に沿って形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、切欠部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向に延びて形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、切欠部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向及び磁極中心方向に延びて形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  7. 回転子コアと、該回転子コア内部の永久磁石とによって構成される回転子を備えた永久磁石埋め込みモータであって、
    該回転子コア内部には、
    マグネットトルクとリラクタンストルクとが生ずるように回転軸方向を突方向とする凸型形状の磁石収容孔を極数分だけ形成し、
    該磁石収容孔内部に永久磁石を設け、
    該磁石収容孔の該凸型形状の両終端部のそれぞれ外周面方向に空隙部が形成してあり、
    該空隙部と該磁石収容孔とは端部壁によって遮蔽されていることを特徴とする永久磁石埋め込みモータ。
  8. 請求項7に記載の永久磁石埋め込みモータであって、空隙部の幅が磁石収容孔の幅より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向に延びて形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  9. 請求項7に記載の永久磁石埋め込みモータであって、空隙部の幅が磁石収容孔より大きく形成され、且つ隣接する磁極方向及び磁極中心方向に延びて形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、永久磁石として希土類磁石を用いた永久磁石埋め込みモータ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、磁石収容孔の凸型形状は、凸型の台形状または弧形状に形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、磁石収容孔の凸型形状は、円弧形状またはVの字形状に形成されている永久磁石埋め込みモータ。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の永久磁石埋め込みモータであって、磁石収容孔には、軸方向に直角な断面形状が長方形に形成された複数の永久磁石が埋め込まれている永久磁石埋め込みモータ。
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