JP2011055519A - フレーム同期取得および初期シンボルタイミング捕捉システムおよび方法 - Google Patents

フレーム同期取得および初期シンボルタイミング捕捉システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強固な初期フレーム検出およびシンボル同期取得システムおよび方法を提供する。
【解決手段】システムおよび方法は、第1のパイロットが3つの捕捉段階とともに用いられる。第1の段階では、第1のパイロットシンボルと結合された相関曲線の立ち上がりを観察することが試みられる。第2の段階では、相関曲線の平坦部および(または)立ち下がりを観察することを試みることによって、第1段階で立ち上がりが検出されたのかについての判断がなされる。また、この第2の段階では、周波数ループが更新されて周波数オフセットを補償することができる。第3の段階は、立ち下がりが第2段階で未だ観察されていない場合に、これを観察するためのものである。第1のパイロットの受信が検出および確認されると、続いて第2のパイロットが精密シンボルタイミングを捕捉するために用いられることができる。
【選択図】図1

Description

関連出願の表示
本願は、「A Procedure to Acquire Frame Synchronization and Initial OFDM Symbol Timing from the Detection of TDM Pilot」と題する2004年1月28日に出願された米国仮出願番号60/540,089の利益を請求する。本願は、「Synchronization in a Broadcast OFDM System using Time Division Multiplexed Pilots」と題する2004年8月3日に出願された米国出願番号10/931,324(代理人番号030569)にも関連する。上記出願の全体は、参照することによって本明細書に包含される。
以下の記載は、概してデータ通信に関し、より具体的には信号捕捉および同期取得に関する。
高容量および信頼のおける通信システムに対する要求が高まっている。今日、データトラフィックは、主に携帯電話、デスクトップまたはポータブルコンピュータから発せられる。時代が経過し、技術が進歩するに連れて、未だ開発されていないものを含む通信機器からの要求が多くなることが予想される。例えば、家電製品または他の家庭用機器のような、現在通信装置として考えられていない機器が、大量のデータを送信に向けて生成するようになる。また、例えば携帯電話または携帯情報端末(PDA)のような現在の機器は、より広く行き渡るのみでなく、大規模かつ複雑な双方向性およびマルチメディア用途のためにこれまでにない帯域を要求するであろう。
データトラフィックは配線を用いて送信されることが可能であるが、無線通信に対する要求は、現在急増しており、また将来も継続するであろう。我々の社会の人々の移動がより多くなることによって、それらに関連する技術もが、ポータブルであることが要求される。よって、今日、多くの人々は、携帯電話およびPDAを音声およびデータ通信(例えば、モバイルウェブ、電子メール、インスタントメッセージ)を利用する。また、より多くの人が、無線の家庭用またはオフィスネットワークを構築し、学校、喫茶店、空港、および他の公共の場所でのインターネットへの接続を可能とするホットスポットを期待している。さらに、車、船、飛行機、電車等の移動用車両でのコンピュータおよび通信技術の統合に向けた大きな動きが続いている。つまり、コンピュータを用いた技術および通信技術がよりあらゆるところに広まるに連れて、多くの場合最も実用的で便利な通信媒体であるが故に無線分野における要求が高まり続けている。
概して、無線通信のプロセスは、送信器と受信器との両方を含んでいる。送信器は、データを搬送波(キャリア)信号上で変調し、続いてこの搬送波信号を送信媒体(例えば無線周波数)に乗せて送信する。そして、受信器は、送信媒体上の搬送波信号の受信を担う。より具体的には、受信器は、受信信号の同期を取り、信号の開始位置と、信号に含まれる情報と、信号がメッセージを含んでいるかと、を判定することを課される。しかしながら、同期を取ることは、雑音、干渉および他の要素によって複雑になる。このような障害があるにも関わらず、受信器は信号を検出および認識し、その内容を、通信を行うために解釈しなければならない。
現在、多くの常套的な拡散周波数変調技術が採用されている。これらの技術によって、狭域情報信号の電力は、広い送信周波数帯域に沿って拡散される、すなわち広げられる。この拡散は、このような送信が、少なくとも、小さなスペクトル電力密度であることに起因してシステム雑音に概して強いために、有効である。しかしながら、このような常套的なシステムについて知られている問題は、マルチパス遅延拡散が、複数の使用者間での干渉を引き起こすことである。
市場で急速に受け入れられている規格の1つは、直交周波数分割多重(OFDM)である。OFDMは、並列送信する通信手法であり、高レートデータストリームが多数の低レートストリームに分割され、特定の周波数またはトーンだけ離れた複数のサブキャリア上で同時に送信される。周波数間に正確な間隔を設けることによって、トーン間で直交性が得られる。直交周波数は、通信信号間でのクロストークまたは干渉を最小にしまたは除去する。高い通信レートおよび干渉に対する耐性に加えて、周波数が相互に干渉することなく重なり合うことができるので高いスペクトル効率が得られる。
しかしながら、OFDMシステムにまつわる1つの問題は、このシステムが受信器の取った同期の誤りに対して特に敏感であることである。このことは、システム性能の低下を引き起こす。具体的には、このシステムは、サブキャリア間で、ひいてはネットワーク利用者間での直交性を失うことがある。直交性を保つためには、送信器および受信器は、同期されていなければならない。つまり、受信器による同期取得が、OFDM通信を成功させるために最も重要である。
よって、迅速で信頼の置ける初期フレーム同期取得の新規のシステムおよび方法に対する需要がある。
以下は、本明細書で開示される幾つかの側面および実施形態の基本的な理解を提供するために、簡略化された概略を提示する。この概略は、広域な概要ではなく、主要なまたは重要な要素を特定することを意図されている。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な記載への前置きとして、簡略化された形態で幾つかの概念または原理を提示することである。
簡単に記載すると、フレーム、周波数、シンボルタイミングの初期捕捉を促進するための様々なシステムおよび方法が、本明細書において提示される。主題的システムおよび方法は、第1のパイロットシンボル(例えば、OFDM環境中のTDMパイロットシンボル)を検出することによって、初期フレーム同期取得を行う。パイロットシンボル検出を容易にするために、遅延相関器が用いられる。遅延相関器は、入力サンプルのストリームを受信し、入力サンプルを入力サンプルの遅延された形態と相関させ、多数の検出メトリックまたは相関出力を生成する。検出メトリックまたは相関出力は、パイロットシンボルの検出に用いられることができる。検出メトリックまたは相関値がある期間に亘って観察されたとき、それらは、立ち上がり、平坦部、立ち下がりを含み且つ本明細書において相関曲線と称されるものを生成する。相関曲線は、遅延相関器によるエネルギー分布出力である。第1のパイロットシンボルの検出は、3つの段階へと分割されることができる。相関曲線の立ち上がりを検出すること、相関曲線の平坦部を検出または観察することによって立ち上がりの検出の確認すること、最後に相関曲線の立ち下がりを検出すること、である。
第1の段階では、相関曲線の立ち上がりを観察または検出することが試みられる。相関器出力またはメトリックの絶対値、またはそれらの何らかの関数(例えば2乗された出力)は、プログラム可能な閾値と比較される。相関器出力が、入力サンプルの所定回数(例えば、64)に亘って連続して閾値を超えていた場合、本システムまたは方法は、第2の段階へと進行する。
第2の段階では、立ち上がりの検出を確認することおよび相関曲線の平坦部を観察することが試みられる。このことおよび他の機能を容易にするために幾つかのカウントまたはカウンタが用いられることができる。例えば、第1のカウントが、新たなサンプルが受信および相関される度に増分されることができる。第2のカウントが、相関器出力が同じ閾値を超える度に増分されることができる。さらに、第3のカウントが用いられて相関器出力が閾値未満であった連続回数を追うことができる。これらのカウンタが用いられて、例えば雑音に起因して立ち上がりが誤って検出されたことを判断することができる。誤検出が有った場合、第1段階において新たな立ち上がりが発見されなければならない。立ち上がりの検出が誤りでなかった場合、本システムまたは方法は、所定期間に亘ってまたは立ち下がりが矛盾なく観察されるまで、第2段階に留まる。少なくとも1つのさらなる同期取得機能が、第2段階の間に提供されることができることに留意されたい。具体的には、周波数ループ累算器(例えば、周波数ロックループ、自動周波数制御ループ)が、周波数オフセットを検出するために周期的にゼロへと更新される。また、この段階でパイロット相関曲線の立ち下がりが検出された場合、この検出に先立つ時刻が、精密タイミングシステムおよび方法による使用のために保存されることができる。
第3段階は、立ち下がりが第2段階で未だ観察されていない場合に、これを観察することに関する。この段階では、少なくとも1つのカウンタが用いられて、相関器出力が連続して閾値未満であった回数が追跡されることができる。このカウンタ値が所定のまたはプログラムされた値(例えば、32)を超えた場合、立ち下がりが検出されたことになる。立ち下がりの検出の直前の時刻に一致する時刻が保存されてもよい。この時刻は、次の無線シンボル(例えば、OFDMシンボル)によって用いられることができる。この、次の無線シンボルは、1つの例示的な実施形態では第2のTDMパイロットである。1つの具体的な実施形態によれば、この時刻は第2のパイロットシンボルの256番目のサンプルに一致する。しかしながら、この値がプログラム可能な閾値未満である場合、またはタイムアウト期間(例えば、1024個の入力サンプル)の間に立ち下がりが矛盾なく観察されなかった場合、本システムまたは方法は、カウンタおよび周波数累算器をリセットし、第1段階において別の立ち上がりの探知を開始する。
1つの具体的な例では、第1のTDMパイロット−1が首尾よく検出された際に、TDMパイロット−2が用いられて精密OFDMシンボルタイミングを取得することができる。その後、OFDMシンボルデータの復号が試みられる。周波数ループは、第1のTDMシンボルの検出後、追尾モードで動作することができる。OFDMシンボルデータの復号が失敗した場合、周波数制御ループが集束できなかったと推定され、全捕捉処理が次のフレームまたはスーパーフレームについて繰り返される。
具体的には、初期フレーム検出および同期取得のための方法が、本明細書において開示される。まず、少なくとも幾つかがパイロットシンボルと結合された入力信号のストリームが受信される。信号と信号の遅延された複製とから相関曲線を形成する相関出力が生成される。相関出力から相関曲線の見込み立ち上がりが検出される。次に、相関出力から立ち上がりが確認され、相関出力から曲線の立ち下がりが検出される。
同様に、本明細書において開示されるフレーム検出および同期取得システムは、遅延相関器要素と、立ち上がり検出要素と、確認要素と、立ち下がり要素と、を具備する。遅延相関器要素は、入力サンプルのストリームを受信し、入力サンプルを入力サンプルの遅延された複製と相関させ、相関曲線を形成する複数の出力を生成する。立ち上がり検出要素は、出力を受信し、出力を閾値と比較し、相関曲線の見込み立ち上がりを検出した際に信号を生成する。確認要素は、立ち上がり要素からの前記信号を受信した際に、さらなる出力を閾値と比較して立ち上がりが検出されたことを確認する。立ち下がり要素は、確認要素からの信号を受信し、さらなる出力を閾値と比較して相関曲線の立ち下がりの位置を特定する。
上記のおよび関連する目的を達成するために、ある例示的な側面および実施形態が、以下の説明および添付の図面と関連して本明細書において開示される。
図1は、粗フレーム検出システムのブロック図である。 図2aは、理想的なシングルパス環境における相関曲線のグラフである。 図2bは、実際のマルチパス環境における相関曲線のグラフである。 図3は、確認要素の実施形態のブロック図である。 図4は、立ち下がり要素の実施形態のブロック図である。 図5は、遅延相関器要素の実施形態のブロック図である。 図6は、精密フレーム検出システムの実施形態のブロック図である。 図7は、初期粗フレーム検出方法のフローチャート図である。 図8は、立ち上がり検出方法のフローチャート図である。 図9は、立ち上がり確認および平坦部検出方法のフローチャート図である。 図10aは、立ち上がり確認および平坦部検出方法のフローチャート図である。 図10bは、立ち上がり確認および平坦部検出方法のフローチャート図である。 図11は、立ち下がり検出方法のフローチャート図である。 図12は、フレーム同期取得方法のフローチャート図である。 図13は、様々な側面および実施形態に適する動作環境の概略的なブロック図である。 図14は、OFDMシステムでの用途のためのスーパーフレーム構造の実施形態の図である。 図15aは、TDMパイロット−1の実施形態の図である。 図15bは、TDMパイロット−2の実施形態の図である。 図16は、基地局におけるTXデータおよびパイロットプロセッサの実施形態のブロック図である。 図17は、基地局におけるOFDM変調器の実施形態のブロック図である。 図18aは、時間領域で表されたTDMパイロット−1の図である。 図18bは、時間領域で表されたTDMパイロット−2の図である。 図19は、無線機器における同期取得およびチャネル推定の実施形態のブロック図である。 図20は、パイロット−2OFDMシンボルに基づいたタイミング同期取得を行うシンボルタイミング検出器の実施形態のブロック図である。 図21aは、TDMパイロット−2OFDMシンボルのための処理のタイミング図である。 図21bは、IDFTユニットからのL2タップチャネルインパルス応答のタイミング図である。 図21cは、異なる窓開始位置におけるチャネルタップのエネルギーのプロットである。 図22は、TDMおよびFDMパイロットの組み合わせを用いたパイロット送信方法の図である。
上記したまたは別の側面は、以下の詳細な説明および後に簡単に説明する添付の図面から明確になるであろう。
ここで、様々な側面および実施形態が、添付の図面を参照して説明される。この図面を通じて、同様の数字は、同様のまたは一致する要素を指している。しかしながら、図面およびそれに対する詳細な説明は、実施形態を開示される特定の形態に限定することを意図されていないことを理解されたい。むしろ、その狙いは、全ての変形例、同等物、および代替物を網羅することである。
本願で用いられているように、用語「要素(component)」および「システム」は、コンピュータ関連のエンティティ、またはハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアを指すことが意図されている。例えば、要素は、プロセッサ上で動作中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、エクセキュータブル(executable)、実行のスレッド、プログラム、および(または)コンピュータ(例えば、デスクトップ、ポータブル、ミニ、パーム)であり得るが、これらに限定されない。例として、コンピュータ機器上で動作中のアプリケーションと機器そのものの両方が要素であり得る。1つ以上の要素が、プロセスおよび(または)実行のスレッド内に存在し得、要素は、1つのコンピュータ上に留まっていてもよく、また(または)2つ以上のコンピュータ間で分配されてもよい。
また、各側面は、開示された側面を実行するためにコンピュータを制御するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはこれらのあらゆる組み合わせを製造するための標準プログラムおよび(または)工学技術を用いた製品、方法、装置として実現されることができる。本明細書で用いられている「製品」(またはコンピュータプログラム製品)という用語は、コンピュータによる読み取りが可能なあらゆる装置、回線、または媒体からのアクセスが可能なコンピュータプログラムを含んでいる。例えば、コンピュータが読み取りを行う媒体は、磁気記憶装置(例えばハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光学ディスク(例えばコンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリ装置(例えばカード、スティック)を含み得るが、これらに限定されない。また、搬送波は、電子メールの送受信またはインターネットまたはローカルエリアネットワーク(LAN)のようなネットワークへのアクセスに用いられるような、コンピュータによる読み取りが可能な電子データを搬送するために用いられ得ることを理解されたい。
対応する開示に従って、様々な側面が、加入者局との関連で説明される。加入者局は、システム、加入者ユニット、移動局、モバイル、遠隔局、アクセスポイント、基地局、遠隔端末、アクセス端末、使用者端末、使用者エージェント、または使用者装置、とも称される。加入者局は、携帯電話、無線電話、セッションイニシエーションプロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有する携帯型装置、または他の無線モデムに接続される処理装置であり得る。
まず、図1に目を向けると、フレーム検出システム100が描かれている。より具体的には、システム100は、無線シンボル送信(例えば、OFDMシンボル)の同期取得に関する、受信器側のサブシステムである。同期取得とは、概して、受信器により実行される、フレームおよびシンボルタイミングの両方を取得するためのプロセスを指している。後の項においてより詳細に説明されるが、フレーム検出は、フレームまたはスーパーフレームの始点において送信されたパイロットまたはトレーニングシンボルを認識することに基づいている。一実施形態では、パイロットシンボルは、時間分割多重(TDM)パイロットである。具体的には、特に、第1パイロットシンボルがシンボル境界におけるフレームの大まかな推定のために用いられ得、一方、第2パイロットシンボルはそのような推定を改善するために用いられ得る。システム100は、主に、フレーム検出に向けて第1パイロットシンボルの検出に関与する。しかしながら、第1シンボルは他のトレーニングシンボルの検出と共に用いられてもよい。システム100は、遅延相関器要素110、立ち上がり検出要素120、確認要素130、立ち下がり検出要素130を含んでいる。
遅延相関器要素110は、無線装置受信器(図示せぬ)からのデジタル入力信号を受信する。遅延相関器要素110は、この入力信号を処理し、これに関する検出メトリックまたは相関出力(Sn)を生成する。検出メトリックまたは相関出力は、1つのパイロットシーケンスについてのエネルギーを示している。入力信号のストリームから検出メトリックを生成する計算メカニズムは後に詳述する。検出メトリックは、さらなる処理のために、立ち上がり要素120、確認要素130、立ち下がり要素140に供給される。
図2a、図2bに軽く目を向けると、パイロット相関出力を例示する2つの例示的な図が、認識され克服される問題の1つを明確にし、また理解を容易にするために、提示されている。この相関図は、時間に亘って検出メトリックの大きさで捉えられたものとして相関器出力を描いている。図2aは、雑音の無いチャネル中での相関器出力を描いている。この相関器出力は、明らかに立ち上がり、平坦部、そして立ち下がりを有している。図2bは、マルチパス効果(例えば、チャネル上で雑音が生じている)を受けたチャネル内での例示的な相関曲線を例示している。パイロットが存在しているが、チャネル雑音およびマルチパス効果によって分かりにくくなっていることが分かる。従来は、パイロットシンボルを検出するために1つの閾値が採用されている。具体的には、この閾値が用いられて、相関値が設定されたまたは所定の閾値より大きいときにシンボルが開始したと判断される。図2aの理想的な例では、閾値は、平坦部に近い位置に設定され、シンボルがこの値を超えたときにシンボルが検出される。そして、立ち下がりを判断するために計数が開始される。または、立ち下がりは、単に曲線の値が閾値を下回ったときに検出されてもよい。残念なことに、この従来の方法および技術は、実際のマルチパス環境では有効でない。図2bから分かるように、立ち上がりは、マルチパス効果が相関値を拡散させまたは雑音が立ち上がりをさらに分かり難くするが故に、相関値から容易に割り出せない。このことは、多くの誤検出に繋がる。また、信号が拡散することは、立ち下がりの検出のためのサンプルを計数することに資せず、雑音が、値が閾値を下回った際の立ち下がりの検出を邪魔する。本明細書に開示されている技術は、少なくとも現実の世界で有効な、パイロットおよびフレーム検出の、強固なシステムおよび方法を提供する。
図1に戻って、立ち上がり要素120が、相関曲線の見込み(potential)立ち上がりを検出するために用いられることができる(ここで、相関曲線は、時間に亘るエネルギー分布を表している)。立ち上がり要素120は、遅延相関要素120から、一連の検出メトリック値(Sn)を受信する。受信されると、この値は、固定のまたはプログラム可能な閾値(T)と比較される。具体的には、Sn≧Tであるかどうかについての決定が行われる。真である場合、計数またはカウンタ(例えば、ランカウント)が増分される。または、Sn<Tの場合、カウンタはゼロに設定されることができる。カウンタは、閾値を越えている相関出力値の連続数を記憶する。立ち上がり要素120は、所定のまたはプログラムされた数のサンプルが解析されたことを保証するためにこのカウンタを監視する。一実施形態によれば、このことは、ランカウント=64となったときに対応する。しかしながら、この値は、ある具体的な環境での特定のシステムにおける検出を最適にするために変更されることができることに留意されたい。この技術は、サンプルがある長さの期間に亘って連続して閾値を超え続けていなければならないので、立ち上がりが初期の雑音または拡散に起因する誤検出を生じ難くする点で有効である。この条件が一旦満たされると、立ち上がり要素は、見込み立ち上がりが検出されたことを宣言する。そして、このことを示す信号が確認要素130に供給されることが可能となる。
その名前が示すとおり、確認要素130は、立ち上がり要素120によって立ち上がりが本当に検出されたことを確認するように動作可能となっている。立ち上がりに続いて、長期の平坦期間が予想される。よって、平坦部が検出されれば、このことによって、立ち上がり要素120によってパイロットシンボルの立ち上がりが検出された確度が増す。検出されなければ、新たな立ち上がりが検出される必要がある。立ち上がり要素120からの信号を受けると、確認要素130は、さらなる検出メトリック値(Sn)の受信および解析を開始することができる。
図3に目を向けると、確認要素130を例示的に実現するブロック図が、理解をより明確にするために描かれている。確認要素130は、プロセッサ310、閾値320、内部カウント330、ヒットカウント340、ランカウント350、周波数累算器360、を含み得、またはこれらと接続され得る。プロセッサ310は、閾値320、内部カウンタ330、ヒットカウンタ340、ランカウンタ350、周波数累算器360と通信可能に接続されている。また、プロセッサ310は、相関値Snを受け取り、また(または)回収し、また立ち上がり要素120(図1)および立ち下がり要素140(図1)と通信するように動作可能である。閾値320は、立ち上がり要素120(図1)で用いられたものと同じとすることができる。また、閾値は確認要素130の一部として例えばハードにプログラムされた値で例示されているが、閾値320は、例えばそのような値をプログラムすることを容易にするためにこの要素外から受け取られたり、また(または)回収されたりしてもよいことに留意されたい。簡単に言うと、内部カウント330は、周波数オフセットを決定するために周波数累算器360を用いていつ周波数ロックループを更新するかの決定、および立ち下がりの検出に際して用いられることができる。ヒットカウント340は、シンボルの平坦部を検出するために用いられることができ、ランカウンタ350は立ち下がりを検出するために用いられる。
相関値の初期処理に先立って、プロセッサ310は、各カウンタ330、340、350、周波数累算器360を、例えばゼロへと初期化することができる。次に、プロセッサ310は、相関出力Snおよび閾値420を受信または回収することができる。次に、インターバルカウンタ430は、新たなサンプルが回収されたことを示すために増分されることができる。インターバルカウンタ430は、新たな相関サンプルが回収される度に増分されることができる。次に、プロセッサ310は、相関値を閾値320と比較する。Snが閾値以上である場合、ヒットカウンタが増分されることができる。ランカウンタについては、Snが閾値320未満である場合に増加させられることができ、そうでない場合、ゼロに設定される。よって、立ち上がりと同様に、ランカウントは、閾値未満の連続するサンプルの数を示す。これらのカウント値は、例えば立ち上がりが検出された、誤検出があった、または立ち上がりが無かった(例えば、到着が遅れた)ことを判断するために解析されることができる。
一実施形態では、確認要素130は、ランカウントおよびヒットカウントを検査することによって、立ち上がり要素120が誤って立ち上がりを検出したことを判定することができる。確認要素が、値が閾値以上である相関曲線平坦部を検出すべきものであるため、ヒットカウントが十分に低く且つランカウントがある設定値より大きいか、ヒットカウントおよびランカウントがほぼ等しい場合、雑音によって立ち上がりが誤って検出されたかもしれないと判断されることができる。具体的には、受信された相関値は、期待されるものと一致していないことが認識され得る。一実施形態によれば、この誤った立ち上がりであるとの判断は、ランカウントが128以上で且つヒットカウントが40未満である場合に下され得る。
ランカウントおよびヒットカウントの値を比較することによって、立ち上がりが見逃され、または適当なタイミングに対してあまりに遅れて検出されたと、確認要素130によって判断されることができる。具体的には、ヒットカウントおよびランカウントが十分に大きい場合、このような決定が下されることができる。一実施形態では、これは、ランカウントが786以上で且つヒットカウントが400以上となったときに決定されることができる。もちろん、本明細書で提示されている全ての具体的な値について、これらの値は、具体的なフレーム構造および(または)環境に合わせて最適化または調整されることが可能である。
確認要素130が、適当な立ち上がりが検出されたかどうかを判断するために平坦部を解析する一方で、曲線の立ち下がりの検出を開始してもよいことに留意されたい。立ち下がりが検出された場合、確認要素は首尾よく終了される。立ち下がりを検出するために、インターバルカウントおよびランカウントが用いられることが可能である。上記したように、インターバルカウントは、受信され且つ相関された入力サンプルの数を含んでいる。平坦部の長さは、ある特定のカウントの範囲内であることが知られている。よって、見込み立ち上がりを検出し且つ適当な数の平坦部サンプルを受信した後に立ち下がりを示す何らかの証拠がある場合、確認要素は立ち下がりの検出を宣言することができる。立ち下がりの証拠は、相関値が閾値未満であった連続数を計数するランカウントによって供給されることが可能である。一実施形態では、確認要素130は、インターバルカウントが34×128(4352)以上で且つランカウントがゼロを超えているときに、立ち下がりの検出を宣言することができる。
確認要素は、上記の3つの条件のいずれか1つを検出しなかった場合、相関値の受信とカウンタの更新を単に継続する。条件のうちの1つが検出された場合、プロセッサはカウンタについて1つ以上のさらなる検査を行って、条件のうちの1つが本当に発生したという確度を上げる。具体的には、プロセッサ310は、平坦部におけるヒットの最小値を、これこそが立ち上がり後に観測されることが期待されるものであるので、これを気にかけることが可能である。例えば、プロセッサは、ヒットカウントが2000のような設定値を超えているかを検査することができる。本明細書で開示されているフレーム構造の一実施形態によれば、平坦部において期待されるヒット数は、34×128であり、これは4000を超えている。しかしながら、雑音が実際の結果を変動させるので、閾値は4000未満に設定されてもよい。このさらなる条件が満たされた場合、確認要素130は、立ち下がり要素に信号を供給することができる。または、確認要素130は、新たな立ち上がりの位置を特定するために、立ち上がり要素に信号を送ることができる。
確認要素13は、時刻の保存および周波数の更新のようなさらなる機能を提供しても良いことに留意されたい。図1の対象のフレーム検出システム100は、フレームおよびシンボル境界を大まかに検出する。したがって、より正確に同期を取るために、後に何らかの微調整がなされねばならない。よって、少なくとも1つの参照時刻が、微調整システムおよび(または)方法による後の使用のために取り置きされねばならない。一実施形態によれば、ランカウントがゼロとなる度に、時刻が、相関曲線平坦部の最後または立ち下がりの検出の直前の推定として保存されることができる。また、適当な同期取得には、適当な周波数での固定が要求される。よって、プロセッサ310は、入力が周期的であるとき等の特定のときに周波数累算器360を用いて周波数ロックループを更新することができる。一実施形態によれば、周波数ロックループは、例えばインターバルカウンタによる追跡によって、128入力サンプルごとに更新されることができる。
図1に戻って、立ち下がり要素140が用いられて、確認要素130によって立ち下がりが検出されなかった場合に立ち下がりを検出することができる。つまり、立ち下がり要素140は、立ち下がりを検出するか、別の立ち下がりが立ち下がり要素120によって検出され得る等のタイムアウトを単に検出するように動作可能である。
図4に目を向けて、立ち下がり要素140の実施形態が例示されている。立ち下がり要素140は、プロセッサ410、閾値420、インターバルカウント430、ランカウント440を含み得、またはこれらと接続され得る。他の検出要素と同様に、立ち下がり要素140は、遅延相関器要素110からの複数の相関値を受け取ることができ、第1パイロットシンボル(例えばTDMパイロットシンボル)と関連する相関曲線の立ち下がりの検出を容易にするために適当なカウントを増加することができる。具体的には、プロセッサ410は、相関値を閾値420と比較し、インターバルカウント430およびランカウント440の一方または両方を増分することができる。閾値420は、立ち下がり要素の一部として例示されているが、中央プログラマチックロケーションからのように要素外から受信または取得されてもよいことに留意されたい。また、プロセッサ410は、第1の比較に先立って、インターバルカウント430およびランカウント440をゼロへと初期化することができる。インターバルカウント430は、受信された相関出力の数を保存する。よって、相関値が受信または取得される度に、プロセッサ410はインターバルカウント430を増分することができる。ランカウントは、連続する、相関値または出力が閾値420未満であった回数を保存する。相関値が閾値未満の場合、プロセッサ410はランカウント440を増分し、そうでない場合、ランカウント440はゼロに設定され得る。立ち下がり要素140は、プロセッサ410を介して、例えば、インターバルカウント値またはランカウント値が満足されたかを、インターバルカウント430またはランカウント440を用いて検査することができる。例えば、ランカウント440がある値に達した際、立ち下がり要素は、立ち下がりの検出を宣言することができる。達していない場合、立ち下がり要素140は、相関値の受信およびカウントの更新を継続することができる。しかしながら、インターバルカウント430が十分に大きくなった場合、このことは立ち下がりが検出されないであろうことおよび新たな立ち上がりを見つけることが必要であることを示し得る。一実施形態では、この値は8×128(1024)とすることができる。一方、ランカウント440がある値に達したまたは超えた場合、これは、立ち下がりが検出されたことを意味する。一実施形態では、この値は32とすることができる。
また、立ち下がり要素140は、精密なタイミングを把握する用途のために、時刻を保存することができる。一実施形態によれば、立ち下がり要素140は、ランカウントがゼロになったときの時刻を保存し、これによって立ち下がりの検出の直前の時刻を提供することができる。一実施形態および後述するフレーム構造によれば、保存された時刻は、次のOFDMシンボル(TDMパイロット−2)中の256番目のサンプルに一致することができる。精密フレーム検出システムは、次いで、後の項で説明するように、この値を改善する。
図5は、一実施形態に従った、遅延相関器要素110をより詳細に例示している。遅延相関器要素110は、フレームを検出するために、パイロット−1OFDMシンボルの周期的な特徴を利用する。一実施形態では、相関器110は、フレーム検出を容易にするために、以下の検出メトリックを用いる。
Figure 2011055519
ただし、
nは、サンプル周期nについて検出メトリック
*は、複素共役
|x|2は、2乗されたxの絶対値
である。
等式(1)は、2つの連続するパイロット−1シーケンスにおける2つの入力サンプルriとri-L1間の遅延された相関、すなわちci=ri-L1・ri *を計算する。この遅延された相関は、チャネル増幅率の推定を必要とすることなく通信チャネルの影響を除去し、通信チャネルを介して受信されたエネルギーをコヒーレントに結合する。次に、等式(1)は、パイロット−1シーケンスのL1個の全てのサンプルについての相関の結果を累積して累積された相関出力Cnを得る。Cnは複素値である。次に、等式(1)は、サンプル周期nについての決定メトリックまたは相関出力Snを、2乗されたCnの絶対値として導き出す。決定メトリックSnは、遅延された相関のために用いられる2つのシーケンスが一致した場合の、長さL1の1つの受信されたパイロット−1シーケンスのエネルギーを示している。
遅延相関器要素110内において、(長さがL1の)シフトレジスタ512は、入力サンプル{rn}を受信し、保存し、シフトさせ、L1サンプル周期だけ遅延された入力サンプル{rn-L1}を供給する。サンプルバッファが、シフトレジスタ512の代わりに用いられてもよい。ユニット516も入力サンプルを受信し、複素共役化された入力サンプル{rn *}を供給する。各サンプル周期nに亘って、乗算器514は、シフトレジスタ512からの遅延された入力サンプルrn-L1を、ユニット516からの複素共役入力サンプルrn *で乗算し、(長さがL1)のシフトレジスタ522および加算器524に相関結果Cnを供給する。ロアーケースcnは、1つの入力サンプルについての相関結果を示し、アッパーケースCnは、L1個の入力サンプルについて累積された相関結果を示している。シフトレジスタ522は、乗算器514からの相関結果{cn}を受信し、保存し、遅延させ、L1サンプル周期だけ遅延された相関結果{cn-L1}を供給する。各サンプル周期nに亘って、加算器524は、レジスタ526の出力cn-L1を受信し、これを乗算器514からの結果cnと加算し、シフトレジスタ522からの遅延された結果cn-L1を減じ、レジスタ526に出力Cnを供給する。加算器524およびレジスタ526は、等式(1)における加算動作を実行する累算器を構成する。シフトレジスタ522および加算器524は、また、L1個の直近の相関結果cn−L1+1のランニングサメーション(running summation)およびスライディングサメーション(sliding summation)を実行するように構成されている。これは、乗算器514からの直近の相関結果cnを加算し、L1個のサンプル周期先行する相関結果cn-L1を減ずることによって達成される。相関結果cn-L1は、シフトレジスタ522から供給されている。ユニット532は、加算器524からの累積された出力Cnの2乗の絶対値を計算し、検出メトリックSnを供給する。
図6は、精密フレーム検出システム600を描いている。システム600は、精密タイミング要素610およびデータ復号器要素620を含んでいる。精密タイミング要素610は、粗フレーム検出システム100(図1)によって保存されていた時刻を受信することができる。上記したようにこの時刻は、次のOFDMシンボルの256番目のサンプル(これは、TDMパイロット−2であり得る)に一致することができる。しかしながら、マルチパス効果を受けたチャネルに対して任意に最適化されることができる。次に、精密タイミング要素610は、TDMパイロット−2シンボルを用いて、この粗タイミング推定(Tc)を改善することができる。精密タイミングを容易にするための公知のものを含む多くのメカニズムが存在している。本明細書における一実施形態によれば、周波数ロックループまたは自動周波数制御ループが、捕捉から追尾モードへと変更されることができる。これは、誤りおよび異なる追尾ループ帯域を計算するために異なるアルゴリズムを用いる。データ復号器要素620は、1つ以上のデータOFDMシンボルを復号することを試みることができる。これは、同期が達成されたというさらなる確度を提供する付加的なステップである。データが復号されない場合、新たな立ち上がりが、立ち上がり要素120(図1)によって再度検出されなければならない。精密タイミングに関するさらなる詳細は、後述する。
上記した例示的なシステムを考慮して、実行されることが可能な方法が、図7乃至図12のフローチャートを参照して、より良く理解されるであろう。説明を簡略化するために、この方法は、一連のブロックとして示され、対象とされている方法は、ブロックの順番に限定されず、幾つかのブロックは異なる順序および(または)本明細書で記載および開示されている他のブロックと同時に実行され得ることを理解および認識されたい。また、全ての例示されるブロックが、提示される方法の実行のために要求されないこともあり得る。
また、以下および本明細書を通じて開示される方法は、この方法をコンピュータ製品へ移動および転送することを容易にするために、製品上に保存されることが可能である。用いられている、製品という文言は、あらゆる、コンピュータによる読み取りが可能な装置、回線、媒体によってアクセス可能なコンピュータプログラムを含んでいる。
図7に移って、強固な、初期フレーム検出方法が例示されている。この方法は、基本的に3つの段階を含んでいる。第1段階である710において、パイロットシンボルの立ち上がりを見つけることが試みられる。立ち上がりは、遅延相関器によって生成される複数の相関出力値または検出メトリックを解析することによって検出されることができる。具体的には、検出メトリック(Sn)または、これの何らかの関数(例えばSn 2)が、閾値と比較されることができる。次に、見込み立ち上がり検出は、このメトリックが閾値以上であった回数に基づいて断定されることができる。720において、検出された立ち上がりは、さらなる相関値を観察し、これらを閾値と比較することによって、確認されることができる。ここで、相関器出力は、閾値と再度比較され、相関出力が閾値を超えた回数が観察される。本プロセスは、所定の周期数(平坦部に一致する)以上に亘ってまたは立ち下がりが矛盾の無く検出されるまでこの段階に留まることができる。周波数オフセットは、ここで周波数累算器を定期的に更新することによって得ることができる。いずれの確認条件もが満たされない場合、立ち上がりは誤検出であり、本手順は最初に戻って710から再度、開始される。730において、立ち上がりが、先に発見されていない場合、これの発見が試みられる。相関器出力が、ある数(例えば32)連続するサンプルに亘って閾値を下回っている場合、TDMパイロットが検出されたことが宣言され、初期周波数捕捉が完了したとみなされる。この条件が満たされない場合、本プロセスは初期化され、710から再度、開始されることができる。初期OFDMシンボルの推定時刻は、立ち下がりに基づいている。立ち下がりの探知中に相関器出力が始めて閾値を下回った時刻は、次のOFDMシンボル(ここでは、例えばTDMパイロット−2)へのインデックス(例えば256番目のサンプル)としてみなされることができる。
図8は、立ち上がり検出方法800を描くフローチャート図である。810において、送信された入力サンプルが受信される。820において、この受信入力およびこれの遅延された形態に対して遅延相関が実行される。次に、相関出力は、判断ブロック830に供給される。830において、相関出力は、固定またはプログラムされた閾値と比較される。相関値が閾値以上である場合、840において、ランカウントまたはカウンタが増分される。相関値が閾値未満である場合、850において、ランカウントはゼロに設定される。次に、860において、ランカウントは、マルチパス環境における立ち上がりの検出に合わせて最適化された所定の値と比較される。一実施形態では、この値は、64個の入力サンプルとされることができる。ランカウントが、この所定の値と等しい場合、プロセスは終了される。ランカウントがこの値と等しくない場合、さらなる入力値が810において受信され、本プロセスが繰り返される。
図9は、立ち上がり確認方法900のフローチャート図である。方法900は、粗いまたは初期フレーム検出方法における第2の段階を示している。この方法において、立ち上がりの検出が、さらに期待される結果、すなわち平坦部および(または)立ち下がりの検出を用いて確認(または否定)される。910において、無数の入力サンプルの1つが受信される。920において、遅延相関が、この入力サンプルおよびこれの遅延された形態に対して実行されて、相関出力が生成される。次に、複数の相関器出力は、これに続く判定を行うためにプログラム可能な閾値と比較される。930において、立ち上がりが、例えばチャネル雑音によって誤って検出されたかについての判断が行われる。この判断は、十分な数の相関出力値が閾値を超えていない場合に下されることができる。940において、立ち上がりの検出が遅すぎたかについての判断が行われる。換言すれば、立ち上がりが、パイロットの平坦部まで十分に達するまでに検出されていない。950において、立ち下がりが観察されたかについての判断が行われる。これらのいずれの条件もが、ここまでで受信された相関出力に基づいて真でない場合、本プロセスは910へと続いて、さらなる入力サンプルが受信される。これらの条件のいずれか1つが真である場合、本プロセスは960へと続き、ここで立ち上がりが検出されたとの確度を提供するために十分に長い平坦部が観察されたかについてのさらなる判断が行われる。観察された場合、処理は終了されることができる。観察されなかった場合、本プロセスは、新たな立ち上がりを検出するために、方法800(図8)等の別の方法へと移行する。一実施形態では、新たなパイロットシンボルは、1つ前のパイロットシンボルの一秒後に送信される。
図10は、具体的な実施形態に従った、平坦部の検出および立ち上がりの検出の確認の方法をより詳細に示している。この具体的な処理では、3つのカウントまたはカウンタが用いられる。それは、インターバルカウント、ヒットカウント、ランカウントである。1010において、これらのカウンタはゼロへと初期化される。1012において、入力サンプルが受信される。インターバルカウントは、1014において、入力サンプルの受信を示すために増分される。ブロック図において具体的に指し示されていないが、周波数ループは、インターバルカウントによる追跡に従って128個のサンプルごとに更新されることができることを理解されたい。1016において、入力サンプルおよびこれの時間遅延された形態を用いて遅延された相関が実行されて相関出力(Sn)が生成される。次に、1018において、Snが閾値(T)以上であるかについて判断が行われる。Sn≧Tであった場合、1020において、ヒットカウントが増分され、本方法は、1028へと移行する。Sn≧Tでなかった場合、1022において、Sn<Tであるかの判断が行われる。真である場合、ランカウントは1024で増分される。真でない場合、ランカウントは、ゼロへと初期化され、その時刻が保存される。よって、保存された時刻は、立ち下がりの観察に先立つ時刻を提示する。判断ブロック1022は、ここで必須ではなく、説明のために設けられており、またこの方法の順序は図示のものに決まっている必要はないことを理解されたい。本方法は、1028へと続行し、ここでヒットカウントおよびランカウントが、立ち上がりが誤って検出されたかを判断するために検査される。一実施形態では、これは、ランカウントが128以上であって、ヒットカウントが400未満であることに対応することができる。誤検出であったと判断された場合、本処理は1036へと移行し、ここで、新たな立ち上がりの特定が行われる。誤検出であったと判断されなかった場合、プロセスは判断ブロック1030へと移行する。1030において、ランカウントおよびヒットカウントは、立ち上がりが遅れて検出されたかを判断するために検査される。1つの具体的な実施形態によれば、これは、ランカウントが768以上であり、ヒットカウントが400以上であることに対応することができる。真の場合、本プロセスは1034へと続行する。立ち上がりが遅れて検出されたのではなかった場合、本プロセスは1032へと移行し、ここでインターバルカウントおよびランカウントが解析されて立ち下がりが観察されるかが判断される。一実施形態では、これは、インターバルカウントが4532(34×128)以上であり、ランカウントがゼロを超えている場合であり得る。換言すれば、平坦部の全長が検出され、閾値未満への下落が観察される。偽の場合、3つ全ての条件が満たされず、本プロセスは1012へと移行し、ここでさらなる入力サンプルが受信される。真の場合、1034において、本方法が、平坦部が検出されたことを確信できるように、十分な値が閾値を越えたところで観察されたかの判断が行われる。より具体的には、ヒットカウントがあるプログラム可能な値より大きい。一実施形態では、この値は2000とすることができる。しかしながら、これは、いくらか任意とすることができる。理想的には、プロセスは、34×128(4352)個のサンプルが閾値を超えていることを観察すべきであるが、雑音によって計数は変化し得る。よって、このプログラム可能な値は、平坦部が検出されたというある程度の確信をもたらす適切な値に設定されることができる。ヒットカウントがこの設けられた値より大きい場合、本プロセスは終了する。そうでない場合、プロセスは1036に移行し、ここで、新たなエッジが検出される必要がある。
図11は、立ち下がり検出方法1100の一実施形態を例示している。立ち下がり方法が用いられて、パイロットシンボルと関連付けられた相関曲線の立ち下がりを、先に検出されていない場合に、検出することができる。1110において、インターバルおよびランカウンタを含むカウンタがゼロへと初期化される。1112において、入力サンプルが受信される。1114において、インターバルカウントが、受信されたサンプルに応答して増分される。1116において、各入力サンプルが遅延相関器によって用いられて相関出力Snが生成される。1118において、相関出力Snがプログラム可能な閾値(T)未満であるかについての判断が行われる。Sn<Tであった場合、ランカウントが増分され、本処理は1126へと移行する。相関出力が閾値未満でなかった場合、1122において、ランカウンタはゼロへと設定され、時刻が1124で保存されることができる。1126において、十分な相関出力が連続して観察されたかが、これが首尾よく確実に検出されたことを宣言するために、判断される。一実施形態では、これは、ラン時間が32以上であることに対応する。ラン時間が十分に大きい場合、本プロセスは、首尾よく終了する。ラン時間が十分に大きくない場合、本プロセスは判断ブロック1128へと移行する。1128において、インターバルカウンタが用いられて、検出方法1100がタイムアウトとされるべきかが判断される。一実施形態において、インターバルカウントが8×128(1024)であった場合、立ち下がり検出方法1100はタイムアウトとなる。本方法が1128においてタイムアウトでなかった場合、1112において、さらなるサンプルの受信および解析が再度開始される。本方法が1128においてタイムアウトであった場合、本方法1110が立ち下がりを観察できなかったことになるので、新たなパイロット立ち上がりの検出が必要となる。
図12は、フレーム同期取得方法1200を例示している。1210において、本プロセスは、まず、自動利得制御(AGC)が落ち着くのを待つ。自動利得制御は、入力信号を、信号が適切に処理されるような一定の信号強度を供給するように、調整する。1220において、周波数ロックループ(FLL)累算器が初期化される。1214において、見込み立ち上がりが検出される。1216において、立ち上がりは、平坦部および(または)立ち下がりを検出することによって確認されることができる。1218において有効な立ち上がりが検出されなかった場合、本方法は、1212へと移行する。周波数ロックループが、周波数累算器を用いて例えば初期周波数オフセットを取得するために定期的に更新されることができるのはこの時点であることに留意されたい。1220において、立ち下がりが、先に検出されていなかった場合、検出されることができる。後の精密タイミングでの使用のために時刻が保存されることが可能であるのは、立ち下がりの最初の落ち込みの直前のこの時点である。立ち下がりが1222で検出されず且つ以前に検出されていなかった場合、方法は1212に移行する。立ち下がりが検出された場合、最初の粗検出が終了する。本手順は、1224へと続行し、ここで、周波数ロックループが追尾モードへと切り替えられる。精密タイミングが、第2のTDMパイロットシンボルおよび先の粗い推定によって得られた情報を用いて、捕捉される。具体的には、保存された時刻(Tc)は、第2パイロットシンボル内のある具体的なサンプルオフセットに一致していることができる。一実施形態によれば、この保存された時刻サンプルは、第2パイロットシンボル内の256番目のサンプルに一致することができる。後の項で説明するように、具体的なアルゴリズムが用いられて、このタイミングが改善されることができる。精密タイミング取得の終了の際、1つ以上のデータシンボルが取り上げられ、このシンボルの復号が、1228で試みられることができる。1230において、復号が成功した場合、本プロセスは終了する。しかしながら、プロセスが成功しなかった場合、本方法は、1212に移行する。
以下は、上記の本発明の具体的な側面についての背景状況を提供するための、複数の適切な動作環境の1つについての説明である。また、説明および理解のために、時分割多重パイロットTDMパイロット−1およびTDMパイロット−2の一実施形態についての詳細な説明が提供される。
以下および本明細書を通じて記載される同期取得技術は、様々なマルチキャリアシステムおよび下りリンクおよび上りリンクに対して用いられる。下りリンクは、基地局から無線装置への通信リンクを意味しており、上りリンクは、無線装置から基地局への通信リンクを意味している。明確化のために、これらの技術は、OFDMシステム内の下りリンクに関して以下に説明される。
図13は、OFDMシステム1300内の基地局1310および無線装置1350のブロック図である。基地局1310は、概して、固定局であり、基地トランシーバシステム(BTS)、アクセスポイント、または他の用語で称され得る。無線装置1350は、固定されまたは携帯性であり得、使用者端末、移動局、または他の用語で称され得る。無線装置1350は、携帯電話、携帯型装置、無線モジュール、携帯情報端末(PDA)等のような携帯性ユニットでもあり得る。
基地局1310において、TXデータおよびパイロットプロセッサ1320は、異なるタイプのデータ(例えば、トラフィック/パケットデータおよびオーバーヘッド/制御データ)を受信し、受信されたデータを処理(例えば、符号化、インターリーブ、シンボルマッピング)してデータシンボルを生成する。本明細書で用いられている、「データシンボル」は、データについての変調シンボルであり、「パイロットシンボル」は、パイロットについての変調シンボルであり、変調シンボルは、変調方法(例えばM−PSK、M−QAM等)についての信号配置における点についての複素値である。プロセッサ1320は、また、パイロットデータを処理してパイロットシンボルを生成し、データおよびパイロットシンボルをOFDM変調器1330に供給する。
OFDM変調器1330は、後述のように、このデータおよびパイロットシンボルを適当なサブバンドおよびシンボル周期へと多重化し、この多重化されたシンボルにOFDM変調を施してOFDMシンボルを生成する。送信ユニット(TMTR)1332は、OFDMシンボルを1つ以上のアナログ信号へと変換し、さらに、このアナログ信号を整え(例えば、増幅、濾波、周波数アップコンバート)て変調された信号を生成する。次に、基地局1310は、この変調信号をアンテナ1334から、システム内の無線装置に送信する。
無線装置1350において、基地局1310から送信された信号1310は、アンテナ1352によって受信され、受信ユニット(RCVR)1354に供給される。受信ユニット1354は、この受信信号を整え(例えば、濾波、増幅、周波数ダウンコンバート)、この変形された信号をデジタル化して入力サンプルのストリームを取得する。OFDM復調器1360は、入力サンプルにOFDM復調を施して受信データおよびパイロットシンボルを取得する。OFDM復調器1360は、また、受信データシンボルに対して、チャネル推定(例えば、周波数応答推定)を用いて検出(例えば、整合フィルタリング)を行って検出されたデータシンボルを取得する。この検出データシンボルは、基地局1310によって送信されたデータシンボルの推定である。OFDM復調器1360は、この検出データシンボルを受信(RX)データプロセッサ1370に供給する。
同期取得/チャネル推定ユニット1380は、この入力サンプルを受信ユニット1354から受け取り、同期を取ってフレームおよびシンボルのタイミングを上記および後述のように判断する。ユニット1380は、また、OFDM復調器1360から受信したパイロットシンボルを用いてチャネル推定を導き出す。ユニット1380は、シンボルタイミングおよびチャネル推定をOFDM復調器1360に供給し、フレームタイミングをRXデータプロセッサ1370および(または)コントローラ1390に供給する。OFDM復調器1360は、シンボルタイミングを用いてOFDM復調を行い、チャネル推定を用いて受信データシンボルの検出を行う。
RXデータプロセッサ1370は、OFDM復調器1360からの検出されたデータシンボルを処理(例えば、シンボル逆マッピング、逆インターリーブ、復号)し、復号されたデータを供給する。RXデータプロセッサ1370および(または)コントローラ1390は、フレームタイミングを用いて基地局1310によって送られた異なるタイプのデータを復元する。概して、OFDM復調器1360およびRXデータプロセッサ1370による処理は、基地局1320におけるOFDM変調器1330およびTXデータおよびパイロットプロセッサ1320の処理に対して、それぞれ相補的である。
コントローラ1340および1390は、基地局110および無線装置1350における動作を、それぞれ指揮する。メモリユニット1342および1392は、プログラムコードおよびコントローラ1340および1390によってそれぞれ用いられるデータのための記憶領域を提供する。
基地局1310は、ポイントツーポイント発信を1つの無線装置に送信し、マルチキャスト発信を無線装置の組に送信し、同報通信発信を受信地域内の全ての無線装置に送信し、またはこれらの組み合わせによって送信する。例えば、基地局1310は、パイロットおよびオーバーヘッド/コントロールデータを受信地域内の全ての無線装置へと同報通信し得る。基地局1310は、使用者に特定のデータを特定の無線装置に送信し、マルチキャストデータを無線装置の組に送信し、および(または)同報通信データを全ての無線装置に送信し得る。
図14は、OFDMシステム1300で使用され得るスーパーフレーム構造を示している。データおよびパイロットは、スーパーフレームで送信され得る。各スーパーフレームは、所定の持続時間(例えば1秒)を有する。スーパーフレームは、フレーム、時間スロット、または他の用語でも称され得る。図14に示す実施形態において、各スーパーフレームは、第1TDMパイロット(またはTDMパイロット−1)用のフィールド1412、第2TDMパイロット(またはTDMパイロット−2)用のフィールド1414、オーバーヘッド/コントロールデータ用のフィールド1416、トラフィック/パケットデータ用のフィールド1418を含んでいる。
4つのフィールド1412乃至1418は、各スーパーフレームにおいて、1つのフィールドのみがある瞬間において送信されるように時分割されている。4つのフィールドは、同期取得およびデータ復元を容易にするために図14に示すような順序で配置されている。フィールド1412、1414内のパイロットOFDMシンボルは、各スーパーフレーム内で最初に送信され、このスーパーフィールド内で次に送信されるフィールド1416中のオーバーヘッドOFDMシンボルの検出のために用いられ得る。次に、フィールド1416から取得されたオーバーヘッド情報は、このスーパーフレーム中の最後に送信されるフィールド1418において送信されるトラフィック/パケットデータの復元のために用いられ得る。
例示的な実施形態において、フィールド1412は、TDMパイロット−1用の1つのOFDMシンボルを搬送し、フィールド1414は、TDMパイロット−2用の1つのOFDMシンボルを搬送する。概して、各フィールドは、あらゆる長さであり得、フィールドはあらゆる順序で配置され得る。TDMパイロット−1およびTDMパイロット−2は、無線装置による同期取得を容易にするために各フレームにおいて定期的に同報通信される。オーバーヘッドフィールド1416および(または)データフィールド1418は、後述のように、データシンボルと周波数分割多重されたパイロットシンボルを含んでいてもよい。
OFDMシステムは、システム全体で、OFDMを用いてN個の直交サブバンドへと分割されたBWMHzの帯域を有している。隣接するサブバンド間の距離は、BW/NMHzである。全N個のサブバンドのうち、M(ここでM<N)個のサブバンドがパイロットおよびデータ送信のために用いられ、残りのN−M個のサブバンドは使用されず、ガードサブバンド(ガードインターバル)として機能する。一実施形態では、OFDMシステムは、全N=4096個のサブバンド、M=4000個の使用可能なサブバンド、N−M=96個のガードサブバンドとするOFDM構造を用いている。概して、あらゆる数の総サブバンド、使用可能サブバンド、ガードサブバンドを用いたあらゆるOFDM構造が、OFDMシステムにおいて用いられることができる。
上記したように、TDMパイロット−1、2は、システム内の無線装置による同期取得を容易にするために設計されている。無線装置はTDMパイロット−1を用いて、各フレームの開始を検出し、シンボルタイミングを大まかに推定し、周波数誤りを推定することができる。次に、無線装置は、TDMパイロット−2を用いてより正確なシンボルタイミングを得ることができる。
図15aは、周波数領域におけるTDMパイロット−1の実施形態を示している。この実施形態について、TDMパイロット−1は、L1個のサブバンド上で送信されるL1個のパイロットシンボル、TDMパイロット−1用のサブバンド毎に1つのパイロットシンボル、を具備している。L1個のサブバンドは、全N個のサブバンドに亘って均等に分布しており、S1個のサブバンドだけ均等に離れている。ここで、S1=N/L1である。例えば、N=4096であり、L1=128であり、S1=32である。しかしながら、N、L1、S1に関して、他の値が用いられてもよい。TDMパイロット−1についてのこの構造は、後述のように、(1)厳しいマルチパスチャネルを含む様々なタイプのチャネルにおけるフレーム検出に関して良好な結果をもたらし、(2)十分に正確な周波数誤り推定および複数のマルチパスチャネルにおける大まかなシンボルタイミングを提供し、(3)無線装置での処理を簡略化する。
図15bは、周波数領域におけるTDMパイロット−2の実施形態を示している。この実施形態について、TDMパイロット−2は、L2サブバンドで送信されるL2個のパイロットシンボル(L2>L1)を具備している。L2個のサブバンドは、全N個のサブバンドに亘って均等に分布しており、S2個のサブバンドだけ均等に離れている。ここで、S2=N/L2である。例えば、N=4096であり、L2=2048であり、S2=2である。やはり、N、L2、S2に関して、他の値が用いられてもよい。TDMパイロット−2についてのこの構造は、厳しいマルチチャネルを含む様々なタイプチャネルにおいて正確なシンボルタイミングを提供することができる。無線装置は、また、後述のように、(1)TDMパイロット−2を、TDMパイロット−2の直後に生じ得る次のOFDMシンボルの到着前に、シンボルタイミングの取得を得るために処理でき、(2)このシンボルタイミングを、この、次のOFDMシンボルに適用できる。
より大きな周波数誤りがTDMパイロット−1を用いて訂正されるように、より小さな値がL1に関して用いられる。より大きな値がL2について用いられれば、パイロット−2シーケンスがより長くなって、これにより、無線装置がパイロット−2シーケンスからより長いインパルス応答推定を取得できるようになる。TDMパイロット−1についてのL1個のサブバンドは、S1個の同一のパイロット−1シーケンスがTDMパイロット−1について生成されるように選択される。同様に、TDMパイロット−2についてのL2個のサブバンドは、S2個の同一のパイロット−2シーケンスがTDMパイロット−2について生成されるように選択される。
図16は、基地局1310におけるTXデータおよびパイロットプロセッサ1320の実施形態のブロック図を示している。プロセッサ1320内において、TXデータプロセッサ1610は、トラフィック/パケットデータを受信し、符号化し、インターリーブし、シンボルマップしてデータシンボルを生成する。
一実施形態において、擬似ランダム数(PN)生成器1620が用いられて、TDMパイロット−1、2の両方についてのデータが生成される。PN生成器1620は、例えば、生成多項式g(x)=x15+x14+1を実現する15タップ線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)によって実現され得る。この場合、PN生成器1620は、(1)直列接続された15個の遅延要素1622a乃至1622o、(2)遅延要素1622n、1622o間に接続された加算器1624、を含む。遅延要素1622oは、パイロットデータを供給し、このパイロットデータは、遅延要素1622aの入力および加算器1624の入力の1つに供給される。PN生成器1620は、TDMパイロット−1、2について、異なる状態、例えば、TDMパイロット−1については「011010101001110」に、TDMパイロット−2については「010110100011100」に初期化される。概して、あらゆるデータが、TDMパイロットについて用いられ得る。パイロットデータは、パイロットOFDMシンボルのピーク振幅と平均振幅の違いを減ずるように(すなわち、TDMパイロットについての時間領域の波形におけるピーク対平均変動を最小にするように)選択される。TDMパイロット−2についてのパイロットデータは、データにスクランブルをかけるために用いられるPN生成器と同じものを用いて生成されてもよい。無線装置は、TDMパイロット−2について用いられるデータの知識を有しているが、TDMパイロット−1について用いられるデータを知得している必要はない。
ビット対シンボルマッピングユニット1630は、PN生成器1620からのパイロットデータを受信し、パイロットデータのビットを変調方法に基づいてパイロットシンボルへとマッピングする。TDMパイロット−1、2に対して、同じまたは異なる変調方法が用いられ得る。一実施形態では、QPSKがTDMパイロット−1、2の両方に対して用いられる。この場合、マッピングユニット1630は、パイロットデータを2ビットの2値へと組分けし、各2ビット値を特定のパイロット変調シンボルへとマッピングする。各パイロットシンボルは、QPSK用の信号配置における複素値である。QPSKがTDMパイロットに用いられる場合、マッピングユニット1630は、TDMパイロット−1についての2L1個のパイロットデータビットをL1個のパイロットシンボルへとマッピングし、TDMパイロット−2についての2L2個のパイロットデータビットをL2個のパイロットシンボルへとマッピングする。マルチプレクサ(Mux)440は、TXデータプロセッサ1610からデータシンボルを受信し、マッピングユニット1630からパイロットシンボルを受信し、コントローラ1340からTDM_Ctrl信号を受信する。マルチプレクサ1640は、図14に示すように、OFDM変調器1330に、TDMパイロット−1、2フィールドについてのパイロットシンボル、および各フレームのオーバーヘッドおよびフィールドについてのデータシンボルを供給する。
図17は、基地局1310におけるOFDM変調器1330の実施形態のブロック図である。シンボル対サブバンドマッピングユニット1710は、TXデータおよびパイロットプロセッサ1320からデータおよびパイロットシンボルを受信し、これらのシンボルをコントローラ1340からのSubband_Mux_Ctrl信号に基づいて適当なサブバンド上にマッピングする。各OFDMシンボル期間において、マッピングユニット1710は、1つのデータまたはパイロットシンボルを、データまたはパイロット送信に用いられる各サブバンド上で供給し、ゼロシンボル(ゼロの信号値)を各非使用サブバンドに供給する。非使用のサブバンドに対して割り当てられたパイロットシンボルは、ゼロシンボルで置換される。各OFDMシンボル期間について、マッピングユニット1710は、N個の全サブバンドに対してN個の「送信シンボル」を供給する。各送信シンボルは、データシンボル、パイロットシンボル、またはゼロシンボルであり得る。離散逆フーリエ変換(IDFT)ユニット1720は、各OFDMシンボル期間の間、N個の送信シンボルを受信し、N個の送信シンボルをN点のIDFTで時間領域へと変換し、N個の時間領域サンプルを含んだ「変換された」シンボルを供給する。各サンプルは、1つのサンプル期間において送信されるべき複素値である。Nが2乗(典型的なケースである)の場合、N点の逆高速フーリエ変換(IFFT)が、N点のIDFTの代わりに実行されてもよい。並列直列(P/S)変換器1730は、各変換されたシンボルについて、N個のサンプルを順番に並べる。サイクリックプリフィックス生成器1740は、各変換されたシンボルの一部(またはC個のサンプル)を繰り返してN+C個のサンプルを含んだOFDMサンプルを生成する。サイクリックプリフィックスは、通信チャネル内での長い遅延拡散によって引き起こされる搬送波間干渉(ICI)およびシンボル間干渉(ISI)に対抗するために用いられる。遅延拡散は、受信器において最初に到着した信号と最後に到着した信号との間の時間差である。OFDMシンボル期間(または、単に「シンボル期間」)は、1つのOFDMシンボルの期間であり、N+Cサンプル期間に等しい。
図18aは、時間領域で表されたTDMパイロット−1を示している。TDMパイロット−1についてのOFDMシンボル(または、「パイロット−1OFDMシンボル」)は、長さがLの変換されたシンボルと長さがCのサイクリックプリフィックスとからなる。TDMパイロット−1についてのL1個のパイロットシンボルが、S1個のサブバンドで等間隔で隔離されたL1個のサブバンド上で送信され、またゼロシンボルが残りのサブバンド上で送信されるが故に、TDMパイロット−1についての変換されたシンボルは、それぞれがL1個の時間領域サンプルを含んだS1個の同一のパイロット−シーケンスを有する。各パイロット−1シーケンスは、TDMパイロット−1についてのL1個のパイロットシンボルに対してL1点IDFTを実行することによって生成されてもよい。TDMパイロット−1についてのサイクリックプリフィックスは、変換されたシンボルのC個の右端のサンプルからなり、変換されたシンボルの前に挿入される。よって、パイロット−1OFDMシンボルは、計S1+C/L1個のパイロット−1シーケンスを含んでいる。例えば、N=4096であり、L1=128であり、S1=32であり、C=512である場合、パイロット−1OFDMシンボルは、それぞれが128個の時間領域サンプルを含む36個のパイロット−1シーケンスを含むことになる。
図18bは、時間領域で表されたTDMパイロット−2を示している。TDMパイロット−2についてのOFDMシンボル(または、「パイロット−2OFDMシンボル」)も、長さがNの変換されたシンボルと長さがCのサイクリックプリフィックスとからなる。TDMパイロット−2についての変換されたシンボルは、それぞれがL2個の時間領域のサンプルを含んだS2個の同一のパイロット−2シーケンスを含んでいる。TDMパイロット−2についてのサイクリックプリフィックスは、変換されたシンボルのC個の右端のサンプルからなり、変換されたシンボルの前に挿入される。例えば、N=4096であり、L2=2048であり、S2=2であり、C=512である場合、パイロット−2OFDMシンボルは、それぞれが2048個の時間領域サンプルを含んだ2つの完全なパイロット−2シーケンスを含むこととなる。TDMパイロット−2についてのサイクリックプリフィックスは、パイロット−2シーケンスの一部のみを含むことになる。
図19は、無線装置1350(図13)における同期取得およびチャネル推定ユニット1380の実施形態のブロック図を示している。ユニット1380内において、フレーム検出器100(上で詳述済み)は、受信器ユニット1354からの入力サンプルを受信し、この入力サンプルを処理して各フレームの開始を検出し、フレームタイミングを供給する。シンボルタイミング検出器1920は、入力サンプルおよびフレームタイミングを受信し、入力サンプルを処理して受信されたOFDMシンボルの開始を検出し、シンボルタイミングを供給する。周波数誤り推定器1912は、受信されたOFMシンボル中の周波数誤りを推定する。チャネル推定器1930は、シンボルタイミング検出器1920からの出力を受信し、チャネル推定を導き出す。
図1において詳細に記載したように、フレーム検出器100は、例えば受信器ユニット1354からの入力サンプル内のTDMパイロット−1を検出することによって、フレームの同期を取る。簡略化のために、例示の詳細な説明は、通信チャネルが付加的な白色ガウス雑音(AWGN)チャネルであるとする。各サンプル期間の間の入力サンプルは、
n=xn+wn 式(2)
ただし、
nは、サンプル期間についての添え字
nは、サンプル期間n中に基地局によって送信された時間領域サンプル
nは、サンプル期間n中に無線装置によって取得された入力サンプル
nは、サンプル期間nについての雑音
と表され得る。
周波数誤り検出器1912は、受信されたパイロット−1OFDMシンボル中の周波数誤りを推定する。この周波数誤りは、様々な要素、例えば基地局と無線装置での発振器の周波数の違い、ドップラー偏移等に起因しているかもしれない。周波数誤り推定器1912は、各パイロット−1シーケンス(最後のパイロット−1シーケンスを除く)についての周波数誤り推定を、以下のように生成する。
Figure 2011055519
ただし、
l、iは、l番目のパイロット−1シーケンスについてのi番目の入力サンプル
Arg(x)は、xの実数成分に対するxの虚数成分の比のアークタンジェント、すなわちArg(x)=arctan[Im(x)/Re(x)]
GDは、検出器利得であり、すなわち、GD=2π・L1/fsamp
Δflは、l番目のパイロット−1シーケンスについての周波数誤り推定
である。
検出可能な周波数誤りの範囲は、以下のように与えられ得る。
Figure 2011055519
ただし、fsampは、入力サンプルレートである。式(2)は、検出される周波数誤りの範囲は、パイロット−1シーケンスの長さに、依存、および反比例する。周波数誤り推定器1912は、フレーム検出器要素100内で実現されることができ、より具体的には、遅延相関器要素110を用いて実現されることができる。なぜなら、累積された相関結果は、加算器524からも利用可能だからである。
Figure 2011055519
フレーム検出および周波数誤り推定が、パイロット−1OFDMシンボルに基づいて、異なる手法で行われてもよい。例えば、フレーム検出は、パイロット−1OFDMシンボルについての入力サンプルと基地局で生成された実際のパイロット−1シーケンスとの間の直接相関を求めることによって、達成されることができる。この直接相関は、各強信号(またはマルチパス)に対して高い相関結果をもたらす。2つ以上のマルチパスまたはピークが、ある基地局について求められ得るので、無線装置は、検出されたピークに対して後処理を行ってタイミング情報を取得することになる。フレーム検出は、遅延された相関および直接相関の組み合わせを用いて達成されてもよい。
図20は、シンボルタイミング検出器1920の実施形態のブロック図を示している。シンボルタイミング検出器1920は、パイロット−2OFDMシンボルに基づいてタイミング同期を取る。シンボルタイミング検出器1920内において、サンプルバッファ2012は、受信器ユニット1354から入力サンプルを受信し、パイロット−2OFDMシンボルについてのL2個の入力サンプルの「サンプル」窓を保存する。サンプルウィンドウの開始は、フレーム検出器100からのフレームタイミングに基づいてユニット2010によって決定される。
図21aは、パイロット−2OFDMシンボルについての処理のタイミング図を示している。フレーム検出器100は、パイロット−1OFDMシンボルに基づいて粗(大まかな)シンボルタイミング(TCとして示されている)を提供する。パイロット−2OFDMシンボルは、長さがL2のS2個の同一のパイロット−2シーケンス(例えば、N=4096、L2=2048の場合、長さが2048の2つのパイロット−2シーケンス)を含んでいる。L2個の入力サンプルの窓は、パイロット−2OFDMシンボル用のサンプルバッファ912によって、サンプル期間Twから収集を開始される。サンプル窓の開始は、粗シンボルタイミングから所期オフセットOSinitだけ遅延される。すなわち、TW=TC+OSinitである。初期オフセットは、正確である必要はなく、1つの完全なパイロット−2シーケンスがサンプルバッファ2012で収集されることが確実になるように選択される。初期オフセットは、パイロット−2OFDMシンボルについての処理が次のOFDMシンボルの到着前に完了でき且つパイロット−2OFDMシンボルから取得されたシンボルタイミングがこの次のOFDMシンボルに適用されるように、選択されてもよい。
図20に戻って、DFTユニット2014は、サンプルバッファ2012によって収集されたL2個の入力サンプルに対してL2点DFTを実行し、L2個の受信されたパイロットシンボルについてのL2個の周波数領域値を供給する。サンプル窓の開始が、パイロット−2OFDMシンボルの開始と一致していない場合(すなわち、TW≠TS)、チャネルインパルス応答は、循環的にシフトされている。これは、チャネルインパルス応答の前端が後端と重なっている(wrap around)ことを意味する。パイロット復調ユニット2016は、各パイロットサブバンドkについての受信されたパイロットシンボルRkをこのサブバンドについての既知のパイロットシンボルの複素共役Pk *で乗ずる、すなわちRk・Pk *によって、L2個の受信されたパイロットシンボルに施された変調を取り除く。ユニット2016は、また、非使用のサブバンドについての受信されたパイロットシンボルをゼロシンボルへと設定する。次に、IDFTユニット2018は、L2個のパイロット復調されたシンボルに対してL2点IDFTを実行し、L2個の時間領域値を供給する。L2個の時間領域値は、基地局110と無線装置150との間の通信チャネルのインパルス応答のL2個のタップである。
図21bは、IDFTユニット2018からのL2タップチャネルインパルス応答を示している。L2個のタップのそれぞれは、このタップ遅延における複素共役増幅率と関連付けされている。チャネルインパルス応答は、循環的にシフトされているかもしれず、このことは、チャネルインパルス応答の最後尾部がIDFTユニット2018からの出力の初期部と重なり、ここに現れていることを意味する。
図20に戻って、シンボルタイミング探索器2020は、チャネルインパルス応答のエネルギー内のピークを探索することによって、シンボルタイミングを判断する。ピーク検出は、図21bに示すように、「検出」窓をチャネルインパルス応答に沿ってずらすことによって達成されることができる。検出窓の大きさは、後述のように決定することができる。各窓の開始位置において、検出窓内に収まっている全てのタップのエネルギーが計算される。
図21cは、異なる窓開始位置でのチャネルタップのエネルギーのプロットを示している。検出窓は、右に向かって循環的に、検出窓の右端がインデックスL2での最後のタップに達した際に、窓がインデックス1における最初のタップと重なるように、シフトされる。このように、エネルギーが、各窓開始位置についてのチャネルタップと同じ数について収拾される。
検出窓のサイズLWは、システムの予想される遅延広がりに基づいて選択され得る。無線装置における遅延広がりは、無線装置において最も早く到達した信号要素と最も遅く到達した信号要素との間の時間差である。システムの遅延広がりは、システム内の全ての無線装置間の最大の遅延広がりである。検出窓サイズが、システムの遅延広がり以上である場合、検出窓は、適切に並べられた際にチャネルインパルス応答の全てのエネルギーを捕捉することになる。検出窓サイズLWは、チャネルインパルス応答の開始の検出が曖昧になることを回避するために、L2の半分以下に選択されてもよい(すなわちLW≦L2/2)。チャネルインパルス応答の開始は、(1)全てのL2窓開始位置中のピークエネルギーを判断すること、(2)複数の窓開始位置が同じピークエネルギーを持っている場合にピークエネルギーを伴った最も右の窓開始位置を特定すること、によって検出されることができる。異なる窓開始位置についてのエネルギーが平均化または濾波されて、雑音チャネル中でのチャネルインパルス応答の開始のより正確な推定値を取得することもできる。いずれにせよ、チャネルインパルス応答の開始は、TBと称され、サンプル窓の開始とチャネルインパルス応答との間のオフセットは、TOS=TB−TWである。精密シンボルタイミングは、チャネルインパルス応答の始点TBが一旦決定されれば、一様に計算されることができる。
図21aを参照すると、精密シンボルタイミングは、受信されたOFDMシンボルの開始位置を示している。精密シンボルタイミングTSが用いられて、続いて受信されるOFDMのそれぞれについての「DFT」窓を正確且つ適切に配置することができる。DFT窓は、受信されたOFDMシンボルのそれぞれについて収集を行うために(N+C個の入力サンプルのうちの)具体的なN個のサンプルを意味している。DFT窓中のN個の入力サンプルがN点DFTによって変形されて、受信されたOFDMシンボルについてのN個の受信されたデータ/パイロットシンボルが得られる。受信されたOFDMシンボルのそれぞれについてDFT窓を正確に配置することは、(1)先行するまたは次のOFDMシンボルからのシンボル間干渉(ISI)、(2)チャネル推定の悪化(例えば、DFTを不適切に配置することは誤ったチャネル推定に繋がる)、(3)サイクリックプリフィックスに依存する、処理(例えば、周波数追尾ループ、自動利得制御(AGC)等)中の誤り、(4)他の悪影響、を回避するために必要である。
パイロット−2OFDMシンボルが用いられて、より正確な周波数誤り推定を得ることもできる。例えば、周波数誤りは、パイロット−2シーケンスを用いて、式(3)に基づいて推定されることができる。この場合、パイロット−2シーケンスについての(L1サンプルの代わりに)L2サンプルに亘る加算が実行される。
IDFTユニット2018からのチャネルインパルス応答が用いられて、基地局1310と無線装置1350との間の通信チャネルについての周波数応答推定を導き出すことができる。ユニット2022は、L2タップチャネルインパルス応答を受信し、このチャネルインパルス応答を、チャネルインパルス応答の開始がインデックス1に位置するように循環的にシフトし、循環的にシフトされたチャネルインパルス応答の後に適当な数のゼロを挿入し、Nタップチャネルインパルス応答を供給する。次に、DFTユニット2024は、Nタップチャネルインパルス応答に対してN点DFTを実行し、周波数応答推定を供給する。この周波数応答推定は、N個の全サブバンドについてのN個の複素チャネル利得率からなる。OFDM復調器1360は、後のOFDMシンボル中の受信されたデータシンボルを検出するために周波数応答推定を用いることができる。チャネル推定は、他の手法において導き出されてもよい。
図22は、TDM、FDMパイロットの組み合わせを用いたパイロット送信手法を示している。基地局1310は、無線装置による初期捕捉を容易にするために、各スーパーフレームにおいてTDMパイロット−1、2を送信し得る。TDMパイロットについてのオーバーヘッドは、2つのOFDMシンボルであり、これはスーパーフレームの大きさに比べて小さい。基地局1310は、各スーパーフレーム中の全て、ほとんど、または幾つかの残りのOFDMシンボルにおいてFDMパイロットを送信することもできる。図22に示される実施形態について、FDMパイロットは、パイロットシンボルが偶数番目のシンボル期間中の1つのサブバンド群上で送信され、奇数番目のシンボル期間中の別のサブバンド群上で送信されるように、サブバンド群で交互に送信される。各群は、チャネル推定および場合によっては無線装置による周波数および時間追尾をサポートするのに十分な数(Lfdm)のサブバンドを含んでいる。各群中のサブバンドは、N個の全サブバンドに亘って均等に分布しており、Sfdm=N/Lfdm個のサブバンドによって隔離されている。また、1つの群中のサブバンドは、他の群中のサブバンドに対して、ずらされ、すなわちオフセットされるようにすることができる。例として、N=4096、Lfdm=512、Sfdm=8であり、2つの群中のサブバンドは、4個のサブバンドだけずらされ得る。概して、FDMパイロットに対して、あらゆる数のサブバンドが用いられることができ、各群は、任意の数のサブバンドおよび全N個のサブバンドのうちの任意の1つを含み得る。
無線装置は、TDMパイロット−1、2を、初期同期取得、例えば(続くOFDMについて適切にDFT窓を配置するために)フレーム同期取得、周波数オフセット推定、精密シンボルタイミング取得を行うために用い得る。無線装置は、例えば基地局に始めてアクセスするとき、データの送受信を始めてまたは長期間の不動作の後に行うとき、初めて電源を投入されたとき等に、初期同期取得を行うことができる。
無線装置は、上記のように、パイロット−1シーケンスの遅延された相関を行って、パイロット−1OFDMシンボルの存在、ひいてはスーパーフレームの開始を検出することができる。次に、無線装置は、パイロット−1シーケンスを用いて、パイロット−1OFDMシンボル中の周波数誤りを推定し、パイロット−2OFDMシンボルの受信前にこの誤りを訂正することができる。パイロット−1OFDMシンボルは、データOFDMシンボルのサイクリックプリフィックス構造を用いた従来の方法よりも、大きな周波数誤りを推定すること、および次の(パイロット−2)OFDMシンボルについて高い信頼性でDFT窓を配置すること、を可能とする。よって、パイロット−1OFDMシンボルは、大きなマルチパス遅延広がりを伴った無線チャネルに対して、改善された性能をもたらすことができる。
無線装置は、パイロット−2シンボルを用いて、精密シンボルタイミングを取得して、続く受信されたOFDMシンボルについてより正確にDFT窓を配置することができる。無線装置は、パイロット−2OFDMシンボルを用いて、チャネル推定および周波数推定を得ることもできる。パイロット−2OFDMシンボルは、精密タイミングをより早くより正確に決定し、DFT窓を適切に配置することを可能とする。
無線装置は、FDMパイロットを用いて、チャネル推定および時刻追尾を行い、場合によっては周波数追尾を行うことができる。無線装置は、上記のように、パイロット−2シンボルに基づいて初期チャネル推定を取得することができる。無線装置は、図11に示すように、特にFDMパイロットがスーパーフレームを横断して送信される場合、FDMパイロットを用いてより正確なチャネル推定を得ることもできる。無線装置は、FDMパイロットを用いて、受信されたシンボル中の周波数誤りを訂正することができる周波数追尾ループを更新することもできる。無線装置は、さらに、FDMパイロットを用いて、入力サンプル中の(例えば、通信チャネルのチャネルインパルス応答中の変動に起因する)タイミング変動を補償できる時間追尾ループを更新することもできる。
本明細書で説明された同期取得技術は、様々な手段で実現され得る。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ソフトウェア、これらの組み合わせによって実現され得る。ハードウェアで実現するには、基地局で同期取得をサポートするために用いられる処理ユニット(例えば、TXデータおよびパイロットプロセッサ120)は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載された機能を実行するよう設計された他の電子ユニット、これらの組み合わせの1つ以上において実現され得る。同期取得を実行するために用いられる無線装置での処理ユニット(例えば、同期取得およびチャネル推定ユニット180)も、1つ以上のASIC、DSP等において実現され得る。
ソフトウェアで実現するには、同期取得技術は、本明細書において説明される様々な機能を実行するプログラムモジュール(例えば、ルーチン、プログラム、コンポーネント、手順、機能、データ構造、スキーマ)の組み合わせで実現され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニット(例えば図13のメモリユニット1392)内に保存され、プロセッサ(例えばコントローラ190)によって実行されることが可能である。メモリユニットは、プロセッサ内でまたはプロセッサの外部で実現されることができる。また、当業者は、主題の発明的方法は、他のコンピュータシステム構成を用いて実行されることを理解するであろう。このようなコンピュータシステム構成は、シングルプロセッサまたはマルチプロセッサコンピュータシステム、ミニコンピュータ装置、メインフレームコンピュータ、パーソナルコンピュータ、携帯用コンピュータ装置、マイクロプロセッサに基づいたまたはプログラム可能な消費者用電子装置等も含んでいる。
本明細書で用いられているOFDMは、使用者がOFDMチャネルを共用する直交周波数分割多重アクセスを含み得る。
ここまでになされた記載は、様々な側面および実施形態の例を含んでいる。もちろん、要素および方法の考え得る全ての組み合わせを記載することは不可能である。これらの実施形態に対する様々な変形は、当業者にとって容易に明確になるであろうし、本明細書で定義された包括的な原理は、上記の実施形態の思想および範疇から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。よって、開示された実施形態は、示された側面および実施形態に限定されることを意図されておらず、本明細書において開示されている原理、新規な特徴、技術と整合する最も広い範囲に一致する。また、「含む」という文言は、発明を実施するための最良の形態および請求の範囲において用いられているが、この文言は、「具備する」が請求の範囲において移行句として用いられた際と同様の意味に解釈されるインクルーシブ(inclusive)なものであることが意図されている。

Claims (78)

  1. 少なくとも幾つかがパイロットシンボルと関連付けされた入力信号のストリームを受信し、
    前記信号と前記信号の遅延された複製とから相関曲線を形成する相関出力を生成し、
    前記相関出力から前記相関曲線の見込み立ち上がりを検出し、
    相関出力から立ち上がりを確認し、
    相関出力から前記曲線の立ち下がりを検出する、
    ことを具備する初期フレーム検出および同期取得方法。
  2. 前記見込み立ち上がりの検出が、
    相関出力を閾値と比較し、
    前記出力が前記閾値以下の場合にカウンタを増分し、
    前記カウンタを解析して、前記カウンタが所定値と等しいかを判断する、
    ことを具備する、請求項1の方法。
  3. 前記所定値が64である、請求項2の方法。
  4. 立ち上がりの検出を確認することが、平坦部と立ち下がりの少なくとも一方を検出することを含む、請求項1の方法。
  5. 前記相関器値が閾値以上である回数を計数することによって、前記平坦部が検出される、請求項4の方法。
  6. 前記相関器出力が閾値未満である回数を計数することによって、前記立ち下がりが検出される、請求項4の方法。
  7. 立ち上がりの検出を確認することが、
    前記相関値が閾値以上の場合に第1のカウンタを増分し、
    前記相関値が前記閾値未満の場合に第2のカウンタを増分するとともに、そうでない場合に前記第2のカウンタをゼロに設定し、
    前記第1および第2のカウンタの値を検査して何が受信されているのかを解読する、
    ことを具備する、請求項1の方法。
  8. 前記第1のカウンタが前記第2のカウンタに実質的に等しいとき、誤った立ち上がりが検出される、請求項7の方法。
  9. 前記第2のカウンタがゼロのときの時刻を、精密タイミングアルゴリズムによる利用のために、保存することをさらに具備する、請求項7の方法。
  10. 受信され且つ相関された新たなサンプルごとに第3のカウンタを増分することをさらに具備する、請求項7の方法。
  11. 前記第3のカウンタが平坦部の全体が受信されたことと前記第2のカウンタがゼロを超えていることを示すときに前記立ち下がりが観察される、請求項10の方法。
  12. 平坦部または立ち下がりの検出を宣言する前に、前記第1のカウンタの値が雑音の変動(tempering)効果のないときの前記第1のカウンタの値の半分以上であることを要求することをさらに具備する、請求項7の方法。
  13. 前記立ち下がりの検出の前に周波数ロックループを周期的に更新することをさらに具備する、請求項1の方法。
  14. 前記立ち下がりを検出することが、
    前記相関の値が閾値未満のときに第1のカウンタを増分するとともに、そうでないときに前記第1のカウンタをゼロに設定し、
    前記第1のカウンタが所定値であるかを判断する、
    ことを具備する、請求項1の方法。
  15. 前記所定値が32である、請求項14の方法。
  16. 前記第1のカウンタがゼロのときの時刻を、精密タイミングアルゴリズムによる使用のために保存することをさらに具備する、請求項14の方法。
  17. サンプルが受信される度に第2のカウンタを増分して、所定数のサンプルの後の立ち下がりの検出処理のタイムアウト処理を助長する、ことをさらに具備する、請求項14の方法。
  18. 前記パイロットシンボルがTDMシンボルである、請求項1の方法。
  19. 少なくとも複数の無線シンボルを送信する同報通信信号を受信し、
    第1のパイロットシンボルと関連付けされた相関器出力の見込み立ち上がりを検出し、
    相関器出力の平坦部を検出することによって立ち上がりの検出を確認し、
    前記相関器出力の立ち下がりを検出する、
    ことを具備する、コンピュータにより実行されるタイミング推定方法。
  20. 前記無線シンボルがOFDMシンボルである、請求項19の方法。
  21. 前記パイロットシンボルがTDMパイロットシンボルである、請求項19の方法。
  22. 遅延相関器の出力を解析して、前記出力が所定の回数に亘って連続して閾値を超えているかを判断することによって、前記見込み立ち上がりが検出される、請求項19の方法。
  23. 前記平坦部の観察の間に、周波数ループを周期的に更新することをさらに具備する、請求項19の方法。
  24. 立ち下がりの検出の直前の時刻を保存することをさらに具備し、
    前記時刻は、第2のパイロットシンボルのサンプルの具体的な数に関連する、
    請求項23の方法。
  25. 前記第2のパイロットシンボルがTDMパイロットシンボルである、請求項24の方法。
  26. 前記周波数ループを追尾モードに切り替えることをさらに具備する、請求項24の方法。
  27. 前記第2のパイロットシンボルと前記保存された時刻を用いて精密タイミングを捕捉することをさらに具備する、請求項26の方法。
  28. 前記平坦部を検出することが、
    新たな信号サンプルを前記新たな信号サンプルの遅延された複製と相関させることによって相関出力を生成し、
    前記相関出力を閾値と比較し、
    前記相関出力が前記閾値以上であるときにカウンタを増分する、
    ことを具備し、前記カウンタの値が、前記カウンタの値が理想的な環境において検出されるであろう値の少なくとも半分であるときに前記平坦部が検出される、請求項19の方法。
  29. 前記立ち下がりを検出することが、
    新たな信号サンプルを遅延された前記新たな信号サンプルの複製と相関させることによって相関出力を生成し、
    相関出力のそれぞれを閾値と比較し、
    前記相関出力が前記閾値未満であるときにカウンタを増分するとともに、そうでないときに前記ランカウンタをゼロに設定する、
    ことを具備し、前記第2のカウンタが所定値以上であるときに平坦部が検出される、請求項19の方法。
  30. 少なくとも幾つかがパイロットシンボルと関連付けされた同報通信入力信号のストリームを受信し、
    前記信号と前記信号の遅延された複製とから時間に亘る相関曲線を形成する相関出力を生成し、
    前記相関曲線の立ち上がりを検出し、
    前記相関曲線の平坦部を検出し、
    前記曲線の立ち下がりを検出する、
    ことを具備する、コンピュータにより実行される、初期無線シンボルフレーム検出および粗シンボルタイミング捕捉方法。
  31. 前記パイロットシンボルがOFDMパイロットシンボルである、請求項30の方法。
  32. 前記立ち上がりを検出することが、
    相関出力を閾値と比較し、
    前記出力が前記閾値以上である場合にカウンタを増分するとともに、そうでない場合に前記カウンタをゼロに設定し、
    前記カウンタを評価して、前記カウンタが所定値と等しいかを判断する、
    ことを具備する、請求項30の方法。
  33. 前記平坦部を検出することが、
    前記相関出力を閾値と比較し、
    前記相関出力が前記閾値以上であるときに第2のカウンタを増分し、
    前記カウンタ値を調べて、前記値が理想的な環境で予想される値である所定値以上であるかを判断する、
    ことを具備する、請求項32の方法。
  34. 周波数ループを周期的に更新して、信号周波数オフセットを補償することをさらに具備する、請求項33の方法。
  35. 前記立ち下がりを検出することが、
    前記相関値が前記閾値未満であるとき第3のカウンタを増分するとともに、そうでないときに前記カウンタをゼロに設定し、
    前記カウンタが所定値であるかおよび所定値となったときを判断する、
    ことを具備する、請求項33の方法。
  36. 前記第3のカウンタがゼロのときの時刻を保存することをさらに具備する、請求項35の方法。
  37. 入力サンプルのストリームを受信し、入力サンプルを前記入力サンプルの遅延された複製と相関させ、相関曲線を形成する複数の出力を生成する遅延相関器要素と、
    出力を受信し、前記出力を閾値と比較し、前記相関曲線の見込み立ち上がりを検出した場合に信号を生成する立ち上がり要素と、
    前記立ち上がり要素からの前記信号を受信した際に、さらなる出力を前記閾値と比較して前記立ち上がりが検出されたことを確認する確認要素と、
    前記確認要素からの信号を受信した際に、さらなる出力を前記閾値と比較して前記相関曲線の前記立ち下がりの位置を特定する立ち下がり要素と、
    を具備するフレーム検出および同期取得システム。
  38. 前記立ち上がり要素が、前記出力が所定数連続するサンプルに亘って前記閾値以上を維持しているときに前記信号を生成するように構成されている、請求項37のシステム。
  39. 前記サンプルの連続数が64である、請求項38のシステム。
  40. 前記確認要素が、
    前記出力が前記閾値以上であるときの回数を保存するヒットカウンタと、
    前記出力が前記閾値未満である連続数を保存するランカウンタと、
    出力を受信し、出力を閾値と比較し、カウンタを増分する処理要素と、
    を具備する、請求項37のシステム。
  41. 前記ランカウンタおよび前記ヒットカウンタが、立ち上がりが検出されていなかったことを示す、請求項40のシステム。
  42. 前記ランカウンタが128以上の値を有し、前記ヒットカウンタが400未満の値を有する、請求項41のシステム。
  43. 前記ランカウンタおよび前記ヒットカウンタが、前記立ち上がり要素による前記立ち上がりの検出が遅かったことを示す、請求項40のシステム。
  44. 前記ランカウンタが768以上であって、前記ヒットカウンタが400を超えている、請求項43のシステム。
  45. 生成され且つ解析された出力値の数を保存するインターバルカウンタをさらに具備する、請求項40のシステム。
  46. 前記インターバルカウンタおよび前記ランカウンタが、前記相関曲線の立ち下がりの検出を示す、請求項45のシステム。
  47. 前記インターバルカウンタが4352を超えており、前記ランカウンタがゼロを超えている、請求項46のシステム。
  48. 前記インターバルカウンタによって示されている128出力ごとに周波数ロックループを更新する要素をさらに具備する、請求項45のシステム。
  49. 前記確認要素が、前記ランカウンタがゼロのときの時刻を保存するように構成されている、請求項45のシステム。
  50. 前記立ち下がり要素が、
    前記相関値が前記閾値未満である連続数を保存するランカウンタと、
    前記相関値を受信し、前記相関値を前記閾値と比較し、立ち下がりの検出を示すランカウンタの値を増分するプロセッサと、
    を具備する、請求項37のシステム。
  51. 前記ランカウンタの値が32のときに前記立ち下がり要素が立ち下がりを検出する、請求項50のシステム。
  52. 新たな相関値が受信される度に増分され、前記立ち下がりの探知のタイムアウト処理に用いられるインターバルカウンタをさらに具備する、請求項50のシステム。
  53. 前記インターバルカウンタが8×128以上のときに、前記立ち下がりの探知をタイムアウトにする要素をさらに具備する、請求項52のシステム。
  54. 前記立ち下がり要素が、前記ランカウントがゼロのときの時刻を保存する、請求項52のシステム。
  55. 複数の無線シンボルフレームと、パイロットシンボルを具備する少なくとも1つのフレームを含んだ同報通信送信を受信する受信器要素と、
    前記パイロットシンボルの検出によってフレームの開始を特定するフレーム検出器要素と、
    を具備する無線装置。
  56. 前記無線シンボルフレームがOFDMフレームである、請求項55の装置。
  57. 前記パイロットシンボルがTDMパイロットシンボルである、請求項55の装置。
  58. 受信された信号と前記受信された信号の遅延された形態とから時間に亘る相関曲線を生成する出力値を生成する相関器をさらに具備する、請求項55の装置。
  59. 前記フレーム検出器要素が、
    第1のプログラム可能値、閾値、前記相関器出力に基づいて相関曲線の立ち上がりを検出する立ち上がり要素と、
    第2のプログラム可能値、前記閾値、前記相関器出力に基づいて前記相関曲線の平坦部を識別する平坦部要素と、
    第3のプログラム可能値、前記閾値、相関器出力に基づいて前記相関曲線の立ち下がりを検出する立ち下がり要素と、
    を具備する、請求項58の装置。
  60. 立ち下がり要素が、前記相関器出力が前記第1のプログラム可能値以上の回数に亘って連続して前記閾値以上であるときに立ち上がりを検出するように構成されている、請求項59の装置。
  61. 前記平坦部要素が、前記相関器出力が前記第2のプログラム可能値以上の回数に亘って前記閾値以上であるときに平坦部を検出するように構成されている、請求項60の装置。
  62. 前記立ち下がり要素が、前記相関器出力が前記第3のプログラム可能値以上の回数に亘って連続して前記閾値未満であるときに前記立ち下がりを検出するように構成されている、請求項61の装置。
  63. 少なくとも一部がパイロットシンボルと関連付けされた信号のストリームを受信するための手段と、
    前記信号と前記信号の遅延された複製とから相関出力を生成するための手段と、
    前記相関出力から立ち上がり、平坦部、立ち下がりを検出するための手段と、
    を具備する初期フレーム検出システム。
  64. 前記パイロットシンボルがTDMパイロットシンボルである、請求項63のシステム。
  65. 前記立ち上がりを検出するための手段が、出力値を閾値と比較するための手段を具備し、
    前記出力値が第1のプログラム可能な回数に亘って連続して前記閾値を超えるときに前記立ち上がりが検出される、請求項63のシステム。
  66. 平坦部を検出するための手段が、出力値を前記閾値と比較するための手段を具備し、
    前記出力値が第2のプログラム可能な回数に亘って前記閾値以上であるときに前記平坦部が検出される、請求項65のシステム。
  67. 大まかな周波数オフセットを検出する手段をさらに具備する、請求項66のシステム。
  68. 平坦部の検出後で前記立ち下がりの初期検出前の時刻を保存する手段をさらに具備する、請求項67のシステム。
  69. 立ち下がりを検出するための手段が、前記出力値を前記閾値と比較するための手段を具備し、
    前記閾値が第3のプログラム可能な回数に亘って前記閾値未満であるときに前記立ち下がりが検出される、請求項66のシステム。
  70. 信号サンプルと前記信号サンプルの遅延された複製とから相関メトリックを生成し、
    前記メトリックを閾値と比較することによって、立ち上がり、平坦部、立ち下がりを検出する、
    ことを具備する初期フレーム検出および同期取得方法を実行するための命令を実行するマイクロプロセッサ。
  71. 前記メトリックが第1の所定回数に亘って連続して前記閾値を超えるときに立ち上がりが検出される、請求項70の方法。
  72. 立ち上がりの検出後で前記メトリックが第2の所定回数に亘って前記閾値を超えるときに平坦部が検出される、請求項71の方法。
  73. 前記メトリックが第3の所定回数に亘って連続して前記閾値未満であるときに前記立ち下がりが検出される、請求項70の方法。
  74. 平坦部の検出とともに周波数オフセットを補償するために周波数ロックループを更新することをさらに具備する、請求項70の方法。
  75. 前記平坦部の少なくとも一部の検出後で初期立ち下がりの検出前の時刻を保存することをさらに具備する、請求項70の方法。
  76. 少なくともパイロットシンボルを具備する複数のデータパケットを受信する第1の要素と、
    前記データパケットから相関メトリックを生成する第2の要素と、
    前記メトリックを時間に亘って解析してパイロットシンボルが受信されたかを決定する第3の要素と、
    を具備し、
    メトリック値が第1の回数に亘って閾値未満を維持し、続いてメトリック値が第2の回数以上に亘って前記閾値以上であり、続いてメトリック値が第3の回数に亘って前記閾値未満を維持したことを検出した際に前記パイロットシンボルが受信される、フレーム検出および同期取得システム。
  77. 前記メトリック値が前記閾値以上であるときに周波数オフセットを補償する第4の要素をさらに具備する、請求項76のシステム。
  78. 前記第3の要素が、メトリック値が前記閾値以上であることを検出した後でメトリック値が前記閾値未満を維持していることを検出する直前の時刻を保存する、請求項77のシステム。
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