JP2011054734A - 裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持することで、金属汚染を抑制し、イメージセンサの白傷欠陥の発生を低減させることができる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成する工程と、前記高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層を形成する工程と、該第1エピタキシャル層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程とを具え、前記ゲッタリングシンクを形成する工程は、前記高酸素シリコン基板に、650〜1150℃の温度で長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域を形成することを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成する工程と、前記高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層を形成する工程と、該第1エピタキシャル層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程とを具え、前記ゲッタリングシンクを形成する工程は、前記高酸素シリコン基板に、650〜1150℃の温度で長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域を形成することを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法に関し、特に、デジタルビデオカメラや携帯電話等に用いられる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法に関する。
裏面照射型イメージセンサは、配線層などをセンサー部よりも下層に配置することで、外からの光をセンサーに直接取り組み、暗所などでもより鮮明な画像や動画を撮影することができるという点から、近年、広く用いられている。このような裏面照射型イメージセンサを製造する際、半導体基板に、不純物として金属が混入する場合がある。半導体基板に混入した金属は、イメージセンサの暗電流を増加させる要因となり、白傷欠陥と呼ばれる欠陥を生じさせる。
半導体基板に金属が混入する要因は、半導体エピタキシャル基板の形成工程およびイメージセンサの形成工程にある。前者の半導体エピタキシャル基板の形成工程における金属汚染は、エピタキシャル成長炉の構成材からの重金属パーティクルあるいは、塩素系ガスを用いるために、その配管材料が金属腐食して発生する重金属パーティクルによるものであると考えられる。近年、これら金属汚染は、エピタキシャル成長炉の構成材を耐腐食性のある材料に交換するなどの努力により改善されてきてはいるものの、半導体エピタキシャル基板形成工程における金属汚染を完全に回避することは困難である。一方、後者のイメージセンサの形成工程においては、イオン注入、拡散および酸化熱処理等の各処理中で、半導体基板の重金属汚染が懸念される。
そのため、従来は、半導体基板に、金属を捕獲するためのゲッタリングシンクを形成するか、あるいは高濃度ボロン基板などの金属の捕獲能力(ゲッタリング能力)が高い基板を用いて、半導体基板への金属汚染を回避していた。
ここで、半導体基板にゲッタリングシンクを形成するには、半導体基板の内部に酸素析出物を形成するイントリンシックゲッタリング(IG)法、または、半導体基板の裏面にゲッタリングシンクを形成するエキシントリックゲッタリング(EG)法を用いるのが一般的である。しかしながら、上記EG法を用いる場合、裏面にバックサイドダメージなどの損傷を形成することから、半導体エピタキシャル基板またはイメージセンサの形成工程中に、裏面からパーティクルが発生して、イメージセンサにさらなる不良要因を形成してしまうといった問題があった。
特許文献1は、上記IG法の一つである炭素イオン注入法を用いて、半導体基板に炭素注入領域を形成した後、イメージセンサの形成工程における熱処理により、ゲッタリングシンクを形成する技術が開示されている。
しかしながら、この技術は、イメージセンサの形成工程における熱処理によりゲッタリングシンクを形成するものであって、この工程におけるゲッタリング能力が十分でないという問題があった。また、特許文献1では、炭素注入領域が形成された半導体基板に高温の熱処理を施すと、炭素注入で形成された結晶欠陥(結晶格子歪など)が緩和され、ゲッタリングシンクとしての機能が低下するという問題があることから、処理温度に上限が設けられるという問題もあった。
本発明の目的は、上述した問題を解決し、デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持することで、金属汚染を抑制し、イメージセンサの白傷欠陥の発生を低減させることができる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成する工程と、前記高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層を形成する工程と、該第1エピタキシャル層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程とを具え、前記ゲッタリングシンクを形成する工程は、前記高酸素シリコン基板に、650〜1150℃の温度で長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域を形成することを含むことを特徴とする裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
(1)高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成する工程と、前記高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層を形成する工程と、該第1エピタキシャル層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程とを具え、前記ゲッタリングシンクを形成する工程は、前記高酸素シリコン基板に、650〜1150℃の温度で長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域を形成することを含むことを特徴とする裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
(2)前記長時間熱処理は、前記高酸素シリコン基板を0.5〜3℃/分で650〜900℃の範囲内の第1温度まで加熱後、この第1温度で20分〜4時間保持する低温熱処理を行い、次いで、3〜5℃/分で1000〜1150℃の範囲内の第2温度まで加熱後、この第2温度で30分〜4時間保持する高温熱処理を行うことを含む上記(1)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
(3)前記ゲッタリングシンクを形成する工程の後で、かつ前記第1エピタキシャル層を形成する前に、前記高酸素シリコン基板を研磨および洗浄する工程をさらに具える上記(1)または(2)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
(4) 前記ゲッタリングシンクを形成する工程の前の高酸素シリコン基板の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲である上記(1)、(2)または(3)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法によって製造される裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板であって、前記酸素析出物領域の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲であることを特徴とする裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
(6)前記ゲッタリングシンクを形成する工程の後で、かつ前記第1エピタキシャル層を形成する前、前記酸素析出物領域における酸素析出物の密度は、1×105〜1×107/cm2である上記(5)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
(7)前記第1エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1016〜1×1020atom/cm3の範囲である上記(5)または(6)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
(8)前記第2エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1014〜1×1016atom/cm3の範囲である上記(5)、(6)または(7)に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
本発明によれば、高酸素シリコン基板に、長時間熱処理を施すことにより、デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持することで、金属汚染を抑制し、イメージセンサの白傷欠陥の発生を低減させることができる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法を提供することができる。
次に、本発明の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1(a)〜(c)は、本発明に従う裏面照射型イメージセンサの製造方法を説明するための模式的断面図である。なお、図1は、説明の便宜上、厚さ方向を誇張して描いたものである。
本発明に従う裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板100は、図1(a)〜(c)に示すように、高酸素シリコン基板1を用意し(図1(a))、その表面直下にゲッタリングシンク2を形成する工程(図1(b))と、高酸素シリコン基板1の表面上に、第1エピタキシャル層3を形成する工程と、この第1エピタキシャル層3上に、第2エピタキシャル層4を形成する工程(図1(c))とを具え、ゲッタリングシンク2を形成する工程(図1(b))は、高酸素シリコン基板1に、長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域2を形成することを含むことを特徴とし、かかる構成を有することにより、デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持することで、金属汚染を抑制し、イメージセンサの白傷欠陥の発生を低減させることができる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法を提供することができるものである。
ここで、上記デバイス工程とは、半導体エピタキシャル基板形成工程におけるエピタキシャル層成長工程およびイメージセンサの形成工程を意味する。
ゲッタリングシンクを形成する工程の前の高酸素シリコン基板1の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲とするのが好ましい。酸素濃度が1.0×1018atom/cm3未満では、ゲッタリングシンク2として作用する酸素析出物を十分に形成することができず、一方、酸素濃度が1.0×1020atom/cm3を超えた場合、酸素析出物の1個当たりのサイズが50nm未満となり、十分なゲッタリング能力を保持することができないためである。
長時間熱処理は、650〜1150℃の範囲とする。特に、長時間熱処理は、高酸素シリコン基板1を0.5〜3℃/分で650〜900℃の範囲内の第1温度まで加熱し、この第1温度で20分〜4時間保持する低温熱処理を行い、その後、3〜5℃/分で1000〜1150℃の範囲内の第2温度まで加熱後、この第2温度で30分〜4時間保持する高温熱処理を行うことを含むのが好ましい。この処理により、上述したように酸素析出物が析出し、高酸素シリコン基板1に酸素析出物領域2が形成される。
このようにして形成された酸素析出物領域2の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲である。酸素濃度が1.0×1018atom/cm3未満だと析出が促進されないため低酸素析出密度となり、一方、1.0×1020atom/cm3を超えると析出過多となるためである。このとき、高酸素シリコン基板1の格子間酸素濃度は、上記ゲッタリングシンクを形成する工程の前よりも減少する。
また、酸素析出物領域における酸素析出物の密度は、1×105〜1×107/cm2であるのが好ましい。酸素析出密度を高めることがゲッタリング能力を向上させることに有効であるためである。ただし、酸素析出物の密度が1×107/cm2を超えると、酸素析出物のサイズは減少する傾向にあり、歪エネルギーが緩和されてゲッタリング能力が低下するおそれがある。
また、前記ゲッタリングシンクを形成する工程(図1(b))の後で、かつ前記第1エピタキシャル層を形成する工程の(図1(c))前に、高酸素シリコン基板1を研磨および洗浄する工程をさらに具えるのが好ましい。なお、洗浄方法としては、SC-1およびSC-2を組み合わせたRCA洗浄等が挙げられる。
前記第1エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1016〜1×1020atom/cm3の範囲であるのが好ましい。不純物濃度が1×1016atom/cm3未満だと、高抵抗となりすぎるおそれがあり、一方、不純物濃度が1×1020atom/cm3を超えると、ミスフィット転位が生じるおそれがあるためである。また、添加元素としては、例えばB、P等を用いるのが好ましい。
前記第2エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1014〜1×1016atom/cm3の範囲であるのが好ましい。不純物濃度が1×1014atom/cm3未満だと、PN接合の空間電荷層第一エピタキシャル層と接触し電気特性に悪影響を与えるおそれがあり、一方、不純物濃度が1×1016atom/cm3を超えると、エピタキシャル層界面でのミスフィット転位が生じるおそれがあり、加えて、不純物濃度が大きくなることにより、エッチングレートが遅くなるおそれがあるためである。また、添加元素としては、例えばB、P等を用いるのが好ましい。
なお、図1は、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
次に、本発明に従う裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板をサンプルとして作製し、性能を評価したので、以下で説明する。
(実施例1)
実施例1は、図1に示すように、高酸素シリコン基板(酸素濃度:1.6×1018atom/cm3)に、長時間熱処理(1℃/分で900℃まで加熱し、この状態を1時間保持して低温熱処理を行い、その後、3℃/分で1000℃まで加熱し、この状態を1時間保持)を施すことにより、酸素析出物領域(酸素濃度:1.6×1018atom/cm3、酸素析出物密度1×107/cm2)を形成して高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成し、この高酸素シリコン基板を研磨および洗浄した後、高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層(B添加、B濃度:1×1016atom/cm3)および第2エピタキシャル層(B添加、B濃度:1×1015atom/cm3)を順に形成し、サンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板を得た。
実施例1は、図1に示すように、高酸素シリコン基板(酸素濃度:1.6×1018atom/cm3)に、長時間熱処理(1℃/分で900℃まで加熱し、この状態を1時間保持して低温熱処理を行い、その後、3℃/分で1000℃まで加熱し、この状態を1時間保持)を施すことにより、酸素析出物領域(酸素濃度:1.6×1018atom/cm3、酸素析出物密度1×107/cm2)を形成して高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成し、この高酸素シリコン基板を研磨および洗浄した後、高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層(B添加、B濃度:1×1016atom/cm3)および第2エピタキシャル層(B添加、B濃度:1×1015atom/cm3)を順に形成し、サンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板を得た。
(実施例2)
上記長時間熱処理を、高酸素シリコン基板を2℃/分で850℃まで加熱し、この状態を2時間保持して低温熱処理を行い、その後、4℃/分で1150℃まで加熱し、この状態を4時間保持することにより施したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
上記長時間熱処理を、高酸素シリコン基板を2℃/分で850℃まで加熱し、この状態を2時間保持して低温熱処理を行い、その後、4℃/分で1150℃まで加熱し、この状態を4時間保持することにより施したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(実施例3)
上記高酸素シリコン基板に研磨および洗浄を行わないこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
上記高酸素シリコン基板に研磨および洗浄を行わないこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(実施例4)
酸素濃度が1.7×1018atom/cm3の高酸素シリコン基板を用いたこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
酸素濃度が1.7×1018atom/cm3の高酸素シリコン基板を用いたこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(実施例5)
P添加、P濃度:1×1016atom/cm3の第1エピタキシャル層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
P添加、P濃度:1×1016atom/cm3の第1エピタキシャル層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(実施例6)
P添加、P濃度:1×1015atom/cm3の第2エピタキシャル層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
P添加、P濃度:1×1015atom/cm3の第2エピタキシャル層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(比較例1)
上記長時間熱処理を行わないこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
上記長時間熱処理を行わないこと以外は、実施例1と同様の工程によりサンプルとなる裏面照射型イメージセンサ用ウェーハを得た。
(評価)
上記実施例1〜6および比較例1で作製した各サンプルについて、酸素析出物領域の炭素濃度および酸素濃度ならびに酸素析出物の密度を赤外吸収分光法で測定した結果、ならびに、金属汚染および白傷欠陥について評価した結果を表1に示す。評価方法は次の通りである。
上記実施例1〜6および比較例1で作製した各サンプルについて、酸素析出物領域の炭素濃度および酸素濃度ならびに酸素析出物の密度を赤外吸収分光法で測定した結果、ならびに、金属汚染および白傷欠陥について評価した結果を表1に示す。評価方法は次の通りである。
(金属汚染)
得られたサンプルについて、スピンコート汚染法により、サンプルの表面をニッケル(1.0×1012atoms/cm2)で汚染させた後、900℃で1時間熱処理を施し、その後、サンプルの表面を選択エッチングすることによりサンプル表面の欠陥密度(個/cm2)を測定し、以下の基準で評価した。
◎:5個/cm2未満
○:5個/cm2以上、50個/cm2未満
×:50個/cm2以上
得られたサンプルについて、スピンコート汚染法により、サンプルの表面をニッケル(1.0×1012atoms/cm2)で汚染させた後、900℃で1時間熱処理を施し、その後、サンプルの表面を選択エッチングすることによりサンプル表面の欠陥密度(個/cm2)を測定し、以下の基準で評価した。
◎:5個/cm2未満
○:5個/cm2以上、50個/cm2未満
×:50個/cm2以上
(白傷欠陥)
得られたサンプルを用いて裏面照射型イメージセンサを作製し、その後、この裏面照射型イメージセンサについて、半導体パラメータ解析装置を用いて、フォトダイオードの暗時リーク電流を測定し画素データ(白傷欠陥の個数データ)に変換することで、単位面積(1cm2)辺りの白傷欠陥の個数を測定し、白傷欠陥の発生の抑制について以下の基準で評価した。
◎:5個以下
○:5個超え、50個以下
×:50個超え
得られたサンプルを用いて裏面照射型イメージセンサを作製し、その後、この裏面照射型イメージセンサについて、半導体パラメータ解析装置を用いて、フォトダイオードの暗時リーク電流を測定し画素データ(白傷欠陥の個数データ)に変換することで、単位面積(1cm2)辺りの白傷欠陥の個数を測定し、白傷欠陥の発生の抑制について以下の基準で評価した。
◎:5個以下
○:5個超え、50個以下
×:50個超え
表1の結果から、実施例1〜6は、比較例1に比べて、金属汚染および白傷欠陥の発生を抑制でき、デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持していることがわかる。
本発明によれば、高酸素シリコン基板に、長時間熱処理を施すことにより、デバイス工程中、十分なゲッタリング能力を維持することで、金属汚染を抑制し、イメージセンサの白傷欠陥の発生を低減させることができる裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板およびその製造方法を提供することができる。
1 高酸素シリコン基板
2 酸素析出物領域
3 第1エピタキシャル層
4 第2エピタキシャル層
100 裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板
2 酸素析出物領域
3 第1エピタキシャル層
4 第2エピタキシャル層
100 裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板
Claims (8)
- 高酸素シリコン基板の表面直下にゲッタリングシンクを形成する工程と、
前記高酸素シリコン基板の表面上に、第1エピタキシャル層を形成する工程と、
該第1エピタキシャル層上に、第2エピタキシャル層を形成する工程と
を具え、
前記ゲッタリングシンクを形成する工程は、前記高酸素シリコン基板に、650〜1150℃の温度で長時間熱処理を施すことにより、酸素析出物領域を形成することを含むことを特徴とする裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記長時間熱処理は、前記高酸素シリコン基板を0.5〜3℃/分で650〜900℃の範囲内の第1温度まで加熱後、この第1温度で20分〜4時間保持する低温熱処理を行い、次いで、3〜5℃/分で1000〜1150℃の範囲内の第2温度まで加熱後、この第2温度で30分〜4時間保持する高温熱処理を行うことを含む請求項1に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記ゲッタリングシンクを形成する工程の後で、かつ前記第1エピタキシャル層を形成する前に、前記高酸素シリコン基板を研磨および洗浄する工程をさらに具える請求項1または2に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記ゲッタリングシンクを形成する工程の前の高酸素シリコン基板の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲である請求項1、2または3に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
- 上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板の製造方法によって製造される裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板であって、
前記酸素析出物領域の酸素濃度は、1.0×1018〜1.0×1020atom/cm3の範囲であることを特徴とする裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。 - 前記ゲッタリングシンクを形成する工程の後で、かつ前記第1エピタキシャル層を形成する前、前記酸素析出物領域における酸素析出物の密度は、1×105〜1×107/cm2である請求項5に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
- 前記第1エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1016〜1×1020atom/cm3の範囲である請求項5または6に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
- 前記第2エピタキシャル層の不純物濃度は、1×1014〜1×1016atom/cm3の範囲である請求項5、6または7に記載の裏面照射型イメージセンサ用エピタキシャル基板。
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JPWO2014041736A1 (ja) * | 2012-09-13 | 2016-08-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 窒化物半導体構造物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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