JP2011053479A - 画像形成装置 - Google Patents

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薫 吉野
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Abstract

【課題】複雑な制御を必要としないでブラシ部材による像担持体への潤滑剤研磨量および像担持体の表面摩擦係数を一定に保つ画像形成装置を提供すること。
【解決手段】像担持体を帯電する帯電装置と、静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像を転写材に転写する転写装置と、像担持体表面に付着した不要トナーを除去するクリーニング装置と、固形状潤滑剤、像担持体に固形状潤滑剤を研磨および塗布するブラシ部材、ブラシ部材に付着した付着物を除去する除去部材から成る潤滑剤塗布装置とを有する画像形成装置は、潤滑剤塗布装置の像担持体回転方向上流側に像担持体上の残留トナーを均一化する回転するブラシ体であるトナー規制部材を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置の部品に潤滑剤として塗布する技術に関する。
電子写真方式の画像形成は、光導電現象を利用して像担持体上に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成し、この静電潜像に着色した帯電微粒子(トナー)を静電力で付着させて可視像とするプロセスである。
この電子写真方式の画像形成装置において、その主要部品である像担持体や中間転写ベルトに、各種ワックスやフッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)や高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛等)を潤滑剤として塗布する技術がある。この技術は電子写真のクリーニングプロセス、すなわち、像担持体や中間転写ベルトに残留したトナーや不純物をクリーニングブラシやクリーニングブレードで掻き取るというプロセスで起こる不具合を解消するために用いられるものである。
潤滑剤塗布による不具合解消は、像担持体表面からのトナーのクリーニング性の向上である。潤滑剤を表面に塗布することにより、表面の摩擦係数が減少し、表面に付着した付着物を表面から容易に除去することができる。すなわち、紙等の最終的な記録媒体に転写しきれず像担持体や中間転写ベルト上に残留してしまったトナーを、容易に除去することができるようになる。近年、重合法により調整された球形状トナーが用いられ始めているが、これらは粒径分布が揃っており、かつ、小粒径化も効率良くおこなえることから、画質が向上することが明らかになっている一方で、像担持体上からのクリーニングが難しくなるという問題点もある。そのような技術的背景からも、潤滑剤を用いることによるクリーニング性向上は、今後、更に重要な技術となると考えられる。
さらに、潤滑剤塗布による不具合解消としては、像担持体表面の放電による酸化劣化を防止することである。像担持体に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成するためには帯電手段によって像担持体表面を一様に帯電させる必要がある。具体的な帯電手段としては、近年では帯電ローラ部材に高電圧を印加して像担持体に直接放電させて帯電させる手段がある。しかしながら、像担持体に対して直接放電するため、像担持体表面が劣化するという問題が発生する。特に帯電ローラ部材を像担持体に接触させない、いわゆる非接触帯電ローラ方式においてはローラ部材に交流電圧を印加する必要があり、像担持体表面が劣化しやすいことが分かっている。劣化した像担持体表面は主にクリーニング部材であるクリーニングブラシやクリーニングブレードとの機械的摺擦により、摩耗しやすくなることが明らかになっている。
したがって、像担持体表面に潤滑剤を塗布する技術は放電による像担持体へのダメージを低減させるためにも重要な技術である。
一般的に、これらの潤滑剤は微量ずつ粉体の形態で像担持体表面に供給されるのであるが、その具体的な方法としては、ブラシ部材などの塗布手段によりブロック上に固形成形された潤滑剤を削り取って粉体とし、ブラシ部材に保持した粉体状の潤滑剤を像担持体に接触させて塗布する。
通常、ブラシ部材は像担持体と接触しているため、像担持体の転写残トナーのクリーニング手段を兼ねている。このような場合、ブラシ部材はトナーを多く付着した状態で固形潤滑剤を研磨する。
しかしながら、ブラシ部材に付着しているトナーが固形潤滑剤の研磨力に大きく寄与していることがわかった。例えば縦帯画像などトナー付着量が多い部分とトナーがほとんどいない部分があるパターンを連続して出力する場合、固形潤滑剤の消費量と像担持体への潤滑剤塗布量の関係が逆転し、像担持体の表面性、特に表面摩擦係数が不均一になることがある。
像担持体が上述したような状態になると、クリーニング不良の発生、像担持体の放電による劣化の問題が発生する。
通常、ブラシ部材による固形潤滑剤の研磨量(消費量、または消費率)が多いと感光体ドラムには多くの潤滑剤が塗布され、感光体ドラム表面の摩擦係数は低い値を示すが、ブラシ部材にトナーが介在することで固形潤滑剤の研磨量が多いにもかかわらず感光体摩擦係数が高い値を示す。
このように、画像パターンによって感光体ドラム上の表面摩擦係数に偏りが生じ、ブレード部材や感光体ドラムそのものの偏摩耗や部分的なクリーニング不良などの異常画像の原因となってしまう。
これらの問題を解決するために、以下のような発明が考案されているが、それぞれに課題を有している。
特許文献1では、トナー入力がない、また、少ない領域が存在する画像を像担持体上に作像する場合においては、その領域に対応する小片を潤滑剤塗布手段から離間、または、当接圧を減少させることを特徴とする潤滑剤塗布装置を提案している。
また、特許文献2では、像担持体に付着するトナーの付着量を検知可能な付着量検知センサと、付着量検知センサによる検知結果に応じて塗布部材の動作態位を設定可能な制御部とを備え、制御部は、複数の潜像担持体間で前段(n−1番目)の潜像担持体に形成されるトナー付着量検出用の付着物識別部に含まれるトナーが次段(n番目)で逆転写する量を検出し、その検出結果に応じて検出結果が所定の逆転写量以上である場合に所定量以上の逆転写が発生している潜像担持体を対象として塗布部材による潤滑剤の塗布制御を行うことを特徴とする画像形成装置を提案している。
しかしながら、特許文献1、特許文献2とも複雑な制御が必要となる問題がある。
本発明は、複雑な制御を必要としないでブラシ部材による像担持体への潤滑剤研磨量および像担持体の表面摩擦係数を一定に保つ画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、トナー像を担持して表面移動する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、帯電された像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像を転写材に転写する転写装置と、像担持体表面に付着した不要トナーを除去するクリーニング装置と、固形状潤滑剤、像担持体に固形状潤滑剤を研磨および塗布するブラシ部材、ブラシ部材に付着した付着物を除去する除去部材から成る潤滑剤塗布装置とを有する画像形成装置において、潤滑剤塗布装置の像担持体回転方向上流側に像担持体上の残留トナーを均一化するトナー規制部材を有し、トナー規制部材は回転するブラシ体であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1の画像形成装置において、トナー規制部材であるブラシ体のブラシ繊維抵抗が105〜1010(Ω・cm)の低抵抗繊維であり、トナー規制部材の芯金には電源から電圧が印加されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、自画像形成装置にデータ入力され、出力するパターンによってトナー規制部材の回転速度および芯金に印加する電圧を可変することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、固形状潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置をプロセスカートリッジとし、装置本体に対して着脱自在にすることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、複雑な制御を必要としないでブラシ部材による像担持体への潤滑剤研磨量および像担持体の表面摩擦係数を一定に保つことができる。
本発明の実施形態における画像形成装置の構成を示した図である。 本発明の実施の形態におけるブラシ部材9と固形潤滑剤8の接触部を拡大した図である。 本発明の実施の形態におけるトナーを保持したブラシ部材9と固形潤滑剤8の接触部を拡大した図である。 本発明の実施の形態における潤滑剤消費率(=潤滑剤8の研磨量)を示した図である。 本発明の実施の形態における感光体ドラム1の表面摩擦係数を示した図である。 本発明の実施の形態におけるトナー規制部材12を用いた時の固形潤滑剤8とブラシ部材9の接触部の拡大図である。 本発明の実施の形態における画像部が多い入力パターンを示す図である。 本発明の実施の形態におけるプロセスカートリッジ化した概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態における画像形成装置について詳しく説明する。
図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した図である。
本発明の画像形成装置は、図中矢印A方向に回転する像担持体としての感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1は、アルミニウム基体の外周面に有機感光体からなる感光層を形成したものを用い、そのドラム表層がポリカーボネート製のものである。
この感光体ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電装置2と、潜像形成手段としての露光装置3、現像手段としての現像装置4、転写手段としての転写装置5、クリーニング手段としてのクリーニング装置6及び感光体ドラム1表面の残留電荷を除電する手段としての除電装置7が配置されている。また、転写装置5により転写が行われる転写領域に対して、紙などの記録材Pが搬送される記録材搬送方向(図中矢印の方向)の下流側には、記録材P上のトナー像を定着させる定着手段としての定着装置が配置されている。
さらに、感光体ドラム1に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布装置として、固定潤滑剤8、固定潤滑剤8を削って感光体ドラム1に潤滑剤を塗布するブラシ部材9、固定潤滑剤8をブラシ部材9に押し当てるバネ部材10、ブラシ部材9に付着した付着物を除去するフリッカ部材11が配置されている。
上記帯電装置2は、感光体ドラム1の表面を一様に帯電するものである。この帯電装置2は、帯電部材を感光体ドラム1の表面に接触させ、又は感光体ドラム1の表面と微小な空隙を空けて配置し、これに帯電バイアスを印加することによって感光体ドラム1表面を所望の極性及び所望の電位に一様帯電する。この帯電部材としては、例えば弾性体からなる帯電ローラや、ワイヤー電極とグリッド電極を用いたスコロトロン帯電器などを用いることができる。
上記露光装置3は、帯電装置2によって帯電された感光体ドラム1の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成するものである。この露光装置3は、例えば、発光素子としてLD(Laser Diode)あるいはLED(Light Emitting Diode)を使用し、一様に帯電された感光体ドラム1表面に対して画像データに基づく光を照射することにより、その感光体ドラム1表面に静電潜像を形成する。なお、露光装置3としては、このような構成に限らず、広く公知のものを利用することができる。
上記現像装置4は、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。この現像装置4は、固定配置された磁界発生手段としてのマグネットローラを内部に有する現像剤担持体としての現像ローラを備えている。この現像ローラは、表面に現像剤を担持しながら回転することによって、現像剤を感光体ドラム1と対向する現像領域へ搬送する。本実施形態では、現像剤としてトナーとキャリアからなる二成分現像剤を用い、マグネットローラの磁力により現像領域でキャリアを穂立ちさせてブラシ状にして現像を行う磁気ブラシ現像方式を採用している。なお、現像剤としては、キャリアを用いずにトナーのみからなる一成分現像剤を用いてもよい。上記現像ローラには、現像バイアス電源から現像バイアスが印加される。これにより、現像領域において、現像ローラ表面の電位と感光体ドラム1表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が生じ、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、現像剤中のトナーが静電潜像へ付着する。これにより、感光体ドラム1上の静電潜像がトナー像になる。なお、現像装置4としては、このような構成に限らず、広く公知のものを利用することができる。
上記転写装置5は、感光体ドラム1上のトナー像を、図中矢印の方向に搬送されてくる記録材P上へ転写するものである。この転写装置5は、転写ローラ等の転写部材を感光体ドラム1の表面に所定の押圧力で接触させ、その転写部材と感光体ドラム1との間に転写ニップを形成する。そして、この転写ニップで記録材Pを挟み込んだ状態で、転写バイアス電源からトナーとは逆極性の転写バイアスを転写部材に印加することによって形成される転写電界により、感光体ドラム1表面上のトナー像を記録材P上へ転写させる。なお、転写部材としては、例えば弾性体からなる転写ローラや転写ベルトを用いることができる。さらに、直接記録材Pに転写せず、複数のトナー像を重ねてから記録材Pに転写を行う中間転写ベルトを用いることができる。
このようにしてトナー像が転写された記録材Pは、上記定着装置へ搬送され、ここでトナー像が定着された後、機外へ排出される。
上記クリーニング装置6は、転写されずに感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーを感光体ドラム1の表面から除去するものである。クリーニング装置6としては、感光体ドラム1表面上の転写残トナーを掻き取って除去するためのブレード部材を用いている。ブレード部材はポリウレタンのブレード部材を金属支持体に貼り付けたものを用い、感光体ドラム1との当接方法は感光体ドラム1の回転方向Aに対してカウンタ方向に接触させる。ブレード部材に関しては感光体ドラム1からのトナー除去のみならず、記録材Pとして紙を使用したときの紙粉、帯電装置2によって感光体ドラム1を放電により帯電するときの放電生成物、トナーに添加されている添加剤などの不純物を感光体ドラム1から除去する機能も有している。
さらに、ブレード部材は、ブラシ部材9により塗布された粉状潤滑剤を感光体ドラム1表面に膜状にする機能も有している。ブラシ部材9により塗布された潤滑剤は粉状の状態であるため感光体ドラム1上の潤滑性は十分に発揮されない。潤滑剤を発揮させるためには、感光体ドラム1表面に潤滑剤を膜状にする必要があるためである。
上記除電装置7は、感光体ドラム1表面の残留電荷を除去するものである。残留電荷が除去された感光体ドラム1の表面は、次の画像形成に寄与することになる。なお、この除電装置7は、LEDなどを用いた光除電方式を採用しているが、これに限られるものではない。
図2はブラシ部材9と固形潤滑剤8の接触部を拡大した図である。
ブラシ部材9は回転するローラ形状で、固形潤滑剤8と接触するように設置され、ブラシ部材9が矢印B方向に回転することにより固形潤滑剤8を削り取り粉体とする。この粉体となった潤滑剤はブラシ部材9を構成するブラシ繊維毛表面に付着保持される。
ブラシ部材9は、金属からなる芯金に長さ0.2〜20(mm)好ましくは0.5〜10(mm)の範囲のブラシ毛が基布上に植毛されたブラシをスパイラル上に巻き付けて構成している。ブラシ毛の長さが20(mm)以上では、ブラシ部材9の稼動時間とともに固形潤滑剤8および感光体ドラム1との繰り返し摺擦により、ブラシ体の逆方向の傾斜角が減少して倒毛し、固形潤滑剤8のかき取り性、感光体ドラム1への潤滑剤塗布性が低下する。ブラシの毛の長さが、0.2(mm)以下では、固形潤滑剤8に対する物理的な削り力が不足する。したがって、0.2〜20(mm)好ましくは0.5〜10(mm)の範囲にすることが好ましい。
上述したように、ブラシ部材9が矢印B方向に回転することにより、固形潤滑剤8を削り取り、粉状の潤滑剤として保持するが、ブラシ部材9にトナーが付着していない状態では固形潤滑剤8の研磨効果が小さくなることがわかっている。
一方、図3はトナーを保持したブラシ部材9と固形潤滑剤8の接触部を拡大した図である。
ブラシ部材9は感光体ドラム1に対して、一定の間隔(食い込み量)で接触させるため感光体ドラム1に潤滑剤を塗布するとともに、感光体ドラム1上の転写残トナーを回収する機能を有している。したがって、ブラシ部材9のブラシ毛中には多数のトナーが付着している。
このブラシ部材9に付着したトナーは固形潤滑剤8の研磨に大きく寄与していることがわかっている。トナーがブラシ毛に付着している状態は研磨効果が大きくなり、ブラシ部材9はトナーと粉状潤滑剤を多く付着した状態となる。
研磨効果が大きくなる要因としては、トナーには添加剤、例えばシリカ、酸化チタンなどが添加されており、それらが固形潤滑剤8の研磨に大きく寄与しているためである。シリカや酸化チタンなどの添加剤の大きさは、トナーが5〜10(μm)に対して10〜100(nm)と非常に小さな粒径であり、トナー表面に均一に多数付着している。
また、トナーが付着したブラシ毛自体もブラシ特性が変化する。通常、ブラシ部材9はブラシ毛の太さと密度により感光体ドラム1の残留トナーのクリーニングと固形潤滑剤8の研磨の両方を最適化する。しかしながら、ブラシ毛に多量のトナーが付着した状態ではブラシ毛の太さと密度が大きくなる方向に変化し、固形潤滑剤8の研磨量が多くなってしまう。
したがって、画像形成装置の画像パターンとして、縦帯画像パターンなどのトナーが多く付着している部分(画像部)とトナーがほとんどいない白紙部分(非画像部)が連続して出力される場合、固形潤滑剤8のブラシ部材9による研磨量(消費量、または、消費率)が感光体ドラム1長手方向で異なってしまう。
図4は図2および図3に示したように、ブラシ部材9がトナーを含まない状態、つまり非画像部や白画像を連続して出力し、転写残トナーが非常に少ない状態とブラシ部材9がトナーを多く含む状態、つまり画像部を連続して出力し、転写残トナーが非常に多い状態の両者の潤滑剤消費率(=潤滑剤8の研磨量)を示したものである。画像部のほうが、ブラシ部材9に多くのトナーを保持しているため、上述した理由により非画像部よりも潤滑剤の消費率が高い値を示している。
図5は感光体ドラム1の表面摩擦係数を示したものである。感光体ドラム1の表面摩擦係数の測定方法はオイラーベルト法といわれる一般的な測定方法により測定したものである。図4で示したように、画像部は非画像部よりも潤滑剤の消費量が多いにもかかわらず、感光体ドラム1の表面摩擦係数は非画像部よりも高い値を示している。
通常、ブラシ部材9による固形潤滑剤8の研磨量(消費量、または消費率)が多いと感光体ドラム1には多くの潤滑剤が塗布され、感光体ドラム1表面の摩擦係数は低い値を示すが、ブラシ部材9にトナーが介在することで固形潤滑剤8の研磨量が多いにもかかわらず感光体摩擦係数が高い値を示す。
このように、画像パターンによって感光体ドラム1上の長手方向で表面摩擦係数に偏りが生じ、ブレード部材6や感光体ドラム1の偏摩耗や部分的なクリーニング不良などの異常画像の原因となってしまう。
本実施形態は、上述したように画像パターンによるトナーの影響を受けないように、感光体ドラム1上の転写残トナーを回収し、画像パターンを均一化するトナー規制部材12を有している。このトナー規制部材12は感光体ドラム1上の転写残トナーをすべて回収する必要は無く、ブラシ部材9に進入するトナーのパターン、トナー量を均一化するものである。
図6は非画像部(感光体ドラム1の転写残トナーが少ない部分)におけるトナー規制部材12を用いた時の固形潤滑剤8とブラシ部材9の接触部の拡大図である。また、図7は画像部(感光体ドラム1の転写残トナーが非常に多い部分)におけるトナー規制部材12を用いた時の固形潤滑剤8とブラシ部材9の接触部の拡大図である。
トナー規制部材12は矢印C方向に回転するブラシ体であり、ブラシ毛を金属の芯金に貼り巻きつけて構成されている。トナー規制部材12のブラシ毛は繊維抵抗が105〜1010(Ω・cm)の低抵抗繊維であり、芯金には電源13から電圧が印加される構成となっている。また、トナー規制部材12のブラシ毛に付着したトナーをフリッキング除去するためのフリッカー15が配置されている。
さらに、トナー規制部材12には電源13により印加される電圧と回転速度を制御するための制御装置14が接続されている。制御装置14はスキャナやパソコンなどから画像形成装置に入力される画像パターンを識別し、トナー規制部材12の回転速度、印加電圧をコントロールするものである。
図6のように非画像部が多い入力パターンでは、制御装置14がそれを識別し電源13およびモータに信号を送り、転写残トナーを散らす必要の無い電圧および回転数でトナー規制部材12を制御するようになっている。
逆に、図7のように画像部が多い入力パターンでは、制御装置15がそれを識別し電源13およびモータに信号を送り、転写残トナーを回収する効果が高い電圧および回転速度でトナー規制部材12を制御するようになっている。
トナー規制部材12への印加電圧値、回転数に関して説明する。
本実施形態では画像形成装置に用いているトナーをマイナス極性に帯電させ、現像装置4によって感光体ドラム1に現像させるものである。したがって、感光体ドラム1から転写材Pにトナーを転写するために、転写ローラなどの転写装置5にプラスの電圧を印加することによって感光体ドラム1と転写装置5間に電界を形成し、マイナス帯電のトナーが転写材Pに移動して転写する。
このとき、すべての感光体ドラム1上のトナーが転写材Pに転写されることはなく、感光体ドラム1とトナーの付着力が強い場合は転写残トナーとして感光体ドラム1に残留する。これらの感光体ドラム1上の転写残トナーは転写電流の影響を受け、通常の帯電極性であるマイナス極性からプラス極性に帯電極性が変化する。
したがって、トナー規制部材12に電源13からマイナス(本来のトナーの極性)電圧を印加することで、トナー規制部材12のブラシ毛に残留トナーを付着させることができる。
図6のように非画像部が多い入力パターンでは、トナーが少ないためトナー規制部材12に印加するマイナス電圧は小さい値で、かつ、トナー規制部材12の回転速度も小さい値でよい。図7のように画像部が多い入力パターンでは、トナーが多いためトナー規制部材12に印加するマイナス電圧は大きな値で、かつ、トナー規制部材12の回転速度も大きくする必要がある。
トナー規制部材12のブラシ毛の材質としては、ブラシ繊維抵抗が105〜1010(Ω・cm)の低抵抗繊維を用いることが好ましい。ブラシ繊維抵抗が高いと、トナー規制部材12の芯金に電圧を印加してもブラシ繊維と感光体ドラム1に電場を形成することができない。したがって、電界の作用で極性を持ったトナーをトナー規制部材12に付着させることができない。さらに、ブラシ繊維抵抗が高いとトナー規制部材12が感光体ドラム1と摩擦帯電し、ブラシ繊維が電荷を保持した状態となる。
本実施形態で用いている固形潤滑剤8としては、ステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶解したもので、塗りすぎによる副作用がなく、十分な潤滑性があるものを用いる。
ブレード部材6と感光体ドラム1のニップ部には粉状の潤滑剤であるステアリン酸亜鉛が滞留するが、ブレード部材6の圧力により、粉状のステアリン酸亜鉛は押しつぶされ、分子レベルで感光体ドラム1表面に膜化し付着する。
ステアリン酸亜鉛のようなラメラ結晶紛体を使用することは好適である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、剪断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすくなる。この作用が低摩擦係数化につながり、剪断力を受けて均一に感光体ドラム1表面を覆っていくラメラ結晶の特性は少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム1表面を覆うことが出来る。この低摩擦係数化によって、クリーニング手段としてのブレード部材6がそのクリーニング性能を発揮することができる。
ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチュウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸基を持つものを使用することが出来る。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸バリウム、オレイン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様や、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸バリウム、パルチミン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様を使用して良い。他にも、脂肪酸基として、カプリル酸、リノレン酸、コリノレン酸なども使用出来る。更に、カンデリラワックス、カンルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、おおば油、みつろう、ラノリンなどのワックスも使用出来る。これらは有機系の固形潤滑剤となりやすく、トナーとの相性が良いため使い易い。
図8は、本発明をプロセスカートリッジ化した概略構成を示す断面図である。像担持体としての感光体ドラム1と感光体ドラム1を帯電するための帯電部材21と感光体ドラム1にトナーを現像する現像装置22と感光体ドラム1に残留するトナーを除去するためのクリーニング部材23と潤滑剤塗布装置24と本発明の特徴である散らし部材13で構成されている。
本実施形態ではプロセスカートリッジに潤滑剤塗布装置を搭載しても、縦帯画像などのトナー量が多い部分、少ない部分が明確なパターンを連続して出力しても、感光体ドラム1の表面摩擦係数を感光体ドラム1の長手方向で均一な値とすることができる。
また、一般に、このような電子写真方式の画像形成装置は、その構成が複雑で、これを構成する各装置を容易に交換したりすることが困難である場合が多いが、本実施形態のように交換等が必要な装置について一体に支持したプロセスカートリッジとすることで、その交換等が容易となり、利便性が向上する。
以下、各請求項ごとの目的・効果を述べる。
請求項1(目的)ブラシ部材による像担持体への潤滑剤研磨量および像担持体の表面摩擦係数を一定に保つ。
(効果)潤滑剤塗布装置のブラシ部材が回転することより固形状潤滑剤を機械的に削り取り、粉状となった潤滑剤をブラシ部材が保持し、ブラシ部材が像担持体と接触回転することによって潤滑剤が塗布される。一般的に、ブラシ部材は像担持体上の残留トナーを除去する機能も有しているため、ブラシ部材に付着したトナー量に応じて固形潤滑剤を削る効率が変化することがわかっている。つまり、ブラシ部材へのトナー付着が多いほど固形潤滑剤を削る効率が大きくなる。したがって、ブラシ部材へのトナー付着が多い部分(例えば、ベタ画像部の転写残トナー部)は、固形潤滑剤を削る効率が大きくなる。しかしながら、ブラシ部材にトナーが多く付着しているため像担持体への潤滑剤塗布効率は小さく、像担持体の表面摩擦係数が高い値となってしまう。一方、トナー付着が少ない部分(例えば、非画像部、白画像部)は、固形潤滑剤を削る効率が小さいが、ブラシ部材にトナーがあまり付着していないため像担持体への潤滑剤塗布効率が大きく、像担持体の表面摩擦係数が低い値となる。このように、出力する画像パターンによって像担持体の摩擦係数が部分的に変化し、異常画像の原因となる。
そこで、像担持体の回転方向に対して潤滑剤塗布装置の上流側に、像担持体上の残留トナーのパターンを均一化するトナー規制部材を設け、ブラシ部材に入力されるトナー量を均一、一定とすることにより、画像パターンによるの潤滑剤研磨量、像担持体の摩擦係数の変化を無くす。
請求項2(目的)トナー規制部材によるトナー散らし効率、均一化を上げる。
(効果)トナー規制部材のブラシ繊維抵抗が高いと、トナー規制部材の芯金に電圧を印加してもブラシ繊維と像担持体間に電場を形成することができない。したがって、電界の作用で極性を持ったトナーをトナー規制部材に付着、離脱させることができない。本発明では、トナー規制部材のブラシ繊維として低抵抗のブラシ毛を用い、トナー規制部材の芯金に電圧を印加することでブラシ繊維と像担持体間に電場を形成し、極性を持ったトナーをブラシ毛に電気的に付着、離脱させることで像担持体上の残留トナーの散らし効果、均一化を容易に行うことができる
請求項3(目的)転写残トナーを確実に散らし、均一化することで、潤滑剤塗布装置に入力するトナー量を一定に保つ。
(効果)トナー規制部材は回転するブラシ体である。ブラシ体の回転速度を可変することでブラシ体のブラシ毛が像担持体上の転写残トナーと接触する回数が変化し、トナーの散らし、均一化が行える。さらに、芯金に印加する電圧値を変化することで、物理的な作用以外に電気的な作用でトナーの散らし、均一化が行える。
具体的には、転写残トナーが多い場合はブラシ体の回転速度を速く、かつ印加電圧値を高くし、転写残トナーが少ない場合はブラシ体の回転速度を遅く、かつ印加電圧値を小さくすることにより、潤滑剤塗布装置に入力するトナー量を一定に保つことができる。
請求項4(目的)少量の潤滑剤によって効果的に像担持体表面を覆い潤滑性を発揮させる。
(効果)ステアリン酸亜鉛は代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。この作用が低摩擦係数化に効果があり、せん断力を受けて均一に像担持体表面を覆っていくラメラ結晶の特性は少量の潤滑剤によって効果的に像担持体表面を覆うことが出来る。
請求項5(目的)画像形成装置の利便性を向上、メンテナンス性の向上。
(効果)本発明の像担持体、帯電手段、現像手段、クリーニング装置、潤滑剤塗布装置の構成要素をプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成することによって、ユーザーによる交換が可能となる。また、画像形成装置の利便性を向上させることができる。
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更実施が可能である。
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 除電装置
8 固定潤滑剤
9 ブラシ部材
10 バネ部材
11 フリッカ部材
12 トナー規制部材
特開2007−147917号公報 特許第3973932号公報

Claims (5)

  1. トナー像を担持して表面移動する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、帯電された像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像を転写材に転写する転写装置と、像担持体表面に付着した不要トナーを除去するクリーニング装置と、
    固形状潤滑剤、像担持体に固形状潤滑剤を研磨および塗布するブラシ部材、ブラシ部材に付着した付着物を除去する除去部材から成る潤滑剤塗布装置とを有する画像形成装置において、
    前記潤滑剤塗布装置の像担持体回転方向上流側に像担持体上の残留トナーを均一化するトナー規制部材を有し、前記トナー規制部材は回転するブラシ体であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記トナー規制部材であるブラシ体のブラシ繊維抵抗が105〜1010(Ω・cm)の低抵抗繊維であり、前記トナー規制部材の芯金には電源から電圧が印加されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2記載の画像形成装置において、
    自画像形成装置にデータ入力され、出力するパターンによって前記トナー規制部材の回転速度および前記芯金に印加する電圧を可変することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記固形状潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置をプロセスカートリッジとし、装置本体に対して着脱自在にすることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016142879A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 株式会社リコー クリーニング装置および画像形成装置
JP2018031801A (ja) * 2016-08-22 2018-03-01 コニカミノルタ株式会社 潤滑剤塗布装置及び画像形成装置

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