JP2012058336A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型かつ低コストでクリーニング性の高い、高寿命、高信頼の画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写体eに対向配備された潤滑剤塗布装置fに少なくとも疎水性有機化合物と無機微粒子と無機潤滑剤を含む潤滑剤を備えることにより、中間転写体からの潤滑剤をすべての作像ユニット(a、b、c、d)の像担持体1に転写し、その潤滑剤を用いて表面摩擦係数を下げることで、像担持体1や中間転写体eのクリーニング性が向上し、低コストかつ小型でクリーニング不良の発生しにくい画像形成装置とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の画像作像ユニット内の像担持体からのトナーを中間転写体に重ね転写した上で、複数色の転写画像を記録材に転写する画像形成装置に係り、特に、クリーニング性を保持するための潤滑剤を像担持体および中間転写体に塗布する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成は、光導電現象を利用して像担持体上に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成し、この静電潜像に着色した帯電微粒子(トナー)を静電力で付着させて可視像とするプロセスである。
この電子写真方式の画像形成装置において、その主要部品である像担持体や中間転写ベルトに、各種ワックスやフッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)や高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛等)を潤滑剤として塗布する技術がある。この技術は電子写真のクリーニングプロセス、すなわち、像担持体や中間転写ベルトに残留したトナーや不純物をクリーニングブラシやクリーニングブレードで掻き取るというプロセスで起こる不具合を解消するために用いられるものである。
潤滑剤塗布による不具合解消は、像担持体表面からのトナーのクリーニング性の向上である。潤滑剤を表面に塗布することにより、表面の摩擦係数が減少し、表面に付着した付着物を表面から容易に除去することができる。すなわち、紙等の最終的な記録媒体に転写しきれず像担持体や中間転写ベルト上に残留してしまったトナーを、容易に除去することができるようになる。
近年、重合法により調整された球形状トナーが用いられ始めているが、これらは粒径分布が揃っており、かつ、小粒径化も効率良くおこなえることから、画質が向上することが明らかになっている一方で、像担持体上からのクリーニングが難しくなるという問題点もある。そのような技術的背景からも、潤滑剤を用いることによるクリーニング性向上は、今後、更に重要な技術となると考えられる。
さらに、潤滑剤塗布による不具合解消としては、像担持体表面の放電による酸化劣化を防止することである。像担持体に静電的な電荷の像(静電潜像)を形成するためには帯電手段によって像担持体表面を一様に帯電させる必要がある。具体的な帯電手段としては、近年では帯電ローラ部材に高電圧を印加して像担持体に直接放電させて帯電させる手段がある。しかしながら、像担持体に対して直接放電するため、像担持体表面が劣化するという問題が発生する。特に帯電ローラ部材を像担持体に接触させない、いわゆる非接触帯電ローラ方式においてはローラ部材に交流電圧を印加する必要があり、像担持体表面が劣化しやすいことが分かっている。劣化した像担持体表面は主にクリーニング部材であるクリーニングブラシやクリーニングブレードとの機械的摺擦により、摩耗しやすくなることが明らかになっている。
したがって、像担持体表面に潤滑剤を塗布する技術は放電による像担持体へのダメージを低減させるためにも重要な技術である。
一般的に、潤滑剤は微量ずつ粉体の形態で像担持体表面に供給されるが、その具体的な方法としては、ブラシなどの塗布手段によりブロック状に固形成形された潤滑剤を削り取って粉体とし、ブラシに保持した粉体状の潤滑剤を像担持体に接触させて塗布する方法がある。
しかしながら、カラー画像形成装置など複数の作像ユニットを有する場合、作像ユニット個別に固形成形された潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を配置すると、画像形成装置を小型化することが困難である。さらに、複数の固形潤滑剤および塗布するための機構が必要となりコストが高くなってしまい、低コスト化や小型化に限界がある。
これらの問題を解決するために、特許文献1(特開2008−276103)では、中間転写体に粉体状潤滑剤を塗布した上で、その粉体の潤滑剤を転写させたい像担持体と中間転写体を挟んで相対する転写部材に潤滑剤の極性と同極性のバイアスを印加して、中間転写体の潤滑剤を像担持体に転写し、像担持体上で潤滑剤を薄膜化し、感光面のクリーニング性、耐久性を保持している。更に、特許文献2(特開2008−276083)では、潤滑剤を転写させたい画像作像ユニットの像担持体を中間転写体に当接させた上で、中間転写体に粉体の潤滑剤を当接させた像担持体に転写し、その像担持体上で潤滑剤を薄膜化し、感光面のクリーニング性、耐久性を保持している。
このような特許文献1や特許文献2では、中間転写体からの潤滑剤を用いて複数の像担持体の表面摩擦係数を下げることで、複数の作像ユニットに潤滑剤塗布装置を配置させる必要のない構成とし、コスト低減と小型化を狙った構成を採っている。
しかし、これら従来の画像形成装置では、一般に、潤滑剤に脂肪酸金属塩を使用している。このような高級脂肪酸金属塩は帯電の影響により潤滑性が低下してしまい、クリーニング部材をトナーがすり抜けて、クリーニング不良が発生してしまう。また、脂肪酸金属塩の塗布量過多となると脂肪酸金属塩自体が、帯電部材に飛翔して付着し、帯電部材汚染も引き起こしてしまう。逆に塗布量が不足すると感光体を保護する役割が果たせなくなり、フィルミングの発生に繋がる。このようなことから、潤滑剤塗布量のチューニングが重要となる。
なお、作像ユニット内の潤滑剤塗布装置で使用する潤滑剤(像担持体保護剤)として、トナークリーニングのすり抜けを長期に渉り防止する技術が検討されている。
しかし、このような潤滑剤を長期に渉り使用したとしても、潤滑剤塗布装置を作像ユニットが備えた構成のため、作像ユニットを複数有した構成の画像形成装置においては、低コスト化や小型化に限界がある。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、本発明の第1の課題は、小型かつ低コストでクリーニング性の高い、高寿命、高信頼の画像形成装置を提供することにある。
更に、本発明の課題は、クリーニング不良が発生しにくく、異常画像の発生しにくい、画像形成装置を提供することにある。
更に、本発明の課題は、効率的に潤滑剤を像担持体および中間転写体に塗布できる、画像形成装置を提供することにある。
本発明は前記課題を達成するため以下の構成とした。
第1の発明は、少なくとも像担持体と現像装置と帯電装置とクリーニング装置からなる作像ユニットと、作像ユニットで作像されたトナーを転写して画像を記録材へと搬送する中間転写体を有し、中間転写体に配置された潤滑剤塗布装置により中間転写体に塗布された粉体状潤滑剤を作像ユニットの像担持体に転写させる構成を有する画像形成装置において、潤滑剤塗布装置に備えられる潤滑材は少なくとも疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)を含むことを特徴とする。
第2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体に転写された粉体状潤滑剤を前記クリーニング部材により膜状潤滑剤にする潤滑剤塗布モードの動作を制御することを特徴とする。
第3の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、印刷情報をもとに前記像担持体への潤滑剤塗布モードの動作を制御することを特徴とする。
第4の発明は、請求項1、2又は3記載の画像形成装置において、像担持体への潤滑剤塗布モードの実行を制御する印刷情報が出力画像枚数であることを特徴とする。
第5の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、像担持体への潤滑剤塗布モードの実行を制御する印刷情報が出力画像の平均画像面積または平均面積率であることを特徴とする。
第6の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、潤滑剤塗布モードでの制御内容は潤滑剤の塗布を行う潤滑剤塗布時間であることを特徴とする。
第7の発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像形成装置において、複数の作像ユニットを有し、該複数の作像ユニットのうち選択された作像ユニットを潤滑剤塗布モードに切換える手段を備え、前記選択された作像ユニットを潤滑剤塗布モードで駆動制御することを特徴とする。
第8の発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、潤滑剤塗布モードの実行は作像前、作像後、作像間といった非作像時に行うことを特徴とする。
本発明によれば、疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)とを含む潤滑剤を中間転写体を経由させて像担持体へ塗布することで、作像ユニットに潤滑剤塗布装置を配置させる必要がなく、中間転写体に配置された潤滑剤塗布装置の潤滑剤だけで、像担持体の表面摩擦係数を下げ、クリーニング不良の発生を防止できる。しかも、作像ユニットを複数備える構成の場合には、全ての作像ユニットに潤滑剤塗布装置を配置させる必要がなくなる。特に、ステアリン酸亜鉛といった従来の潤滑剤よりも効果的に像担持体と中間転写体のトナークリーニングのすり抜けを長期に渉り、防止することができ、これにより、小型かつ低コストでクリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項1)。
また、本発明によれば、潤滑剤塗布モードの動作において、中間転写体側の一つの潤滑剤塗布装置より中間転写体を介して複数の作像ユニットの像担持体に粉体状潤滑剤を容易に転写でき、それを各作像ユニットでクリーニング部材により膜状潤滑剤とするので、一つの潤滑剤塗布装置により複数の作像ユニットの像担持体に潤滑剤を容易に塗布できる。(請求項2)。
また、本発明によれば、中間転写体からの潤滑剤を用いて像担持体の表面摩擦係数を下げることができる画像形成装置において、印刷情報をもとに像担持体への潤滑剤塗布モードの動作を制御することで、像担持体の表面摩擦係数が上昇するタイミングで塗布の必要な像担持体に選択的に潤滑剤の塗布が行える。従って、長期に渡ってクリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項3)。
また、本発明によれば、印刷動作において、帯電装置からの電気的ストレスが像担持体上の潤滑材を劣化させ表面摩擦係数を上昇させる。出力画像枚数で潤滑剤塗布モードの動作を制御することで、印刷動作によって像担持体の摩擦係数が上昇するタイミングで潤滑剤の塗布を行い、摩擦係数の上昇を抑制することができる。したがって、長期にわたって、クリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項4)。
また、本発明によれば、画像面積の高い画像が出力される場合、クリーニング不良の原因となる転写残トナーの量が多くなることでクリーニング装置への負荷が増え、クリーニング不良の発生がしやすくなる。平均画像面積または平均画像面積率で潤滑剤塗布モードの動作を制御することで、クリーニング装置への負荷が増えるタイミングで潤滑剤の塗布を行い、クリーニング余裕度を上昇させる。したがって、長期にわたって、クリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項5)。
また、本発明によれば、潤滑剤の塗布が不足するとクリーニング装置の余裕度が低下し、潤滑剤の塗布量が多すぎるとクリーニング装置をすり抜けた潤滑剤が帯電装置を汚染し濃度ムラ等の異常画像が発生することが分かっている。潤滑剤の塗布時間を制御することで像担持体に塗布する潤滑剤の量を適量とし、像担持体への潤滑剤の塗布量の過不足をなくすことができる。したがって、長期にわたって、クリーニング不良や異常画像の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項6)
また、本発明によれば、出力される画像によって各作像ユニットで作像される画像面積は異なる。これにより、各作像ユニットで転写残トナーの量が異なりクリーニング装置への負荷が異なる。潤滑剤の塗布を行う作像ユニットを制御することで、クリーニング装置への負荷が増える作像ユニットだけに潤滑剤の塗布を行い、無駄な潤滑剤塗布をなくしてクリーニング余裕度を上昇させる。これにより、長期にわたって、クリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。(請求項7)
また、本発明によれば、作像動作時はトナーの影響や、画像形成パターンにより塗布ムラが発生する。そこで、作像前後や作像間といった非作像時にそれぞれの作像ユニット内の像担持体、および中間転写体自体に潤滑剤を塗布し、膜化させてクリーニング性の向上を可能とする。(請求項8)
本発明に係るカラー画像形成装置の構成を示す図である。 作像ユニット(a、b、c、d)の構成を示す図である。 潤滑剤塗布装置の構成を示した図である。 中間転写体とブラシ部材の接触部の拡大図である。 粉体潤滑剤が転写部材により感光体ドラム1に転写され、クリーニング装置であるブレード部材により薄膜化される一連の動作を示した図である。 感光体ドラムとクリーニング装置としてのクリーニング部材が接触している拡大図である。 潤滑剤塗布装置により、作像ユニット(a)の感光体ドラムに潤滑剤を塗布している状態を示したものである。 潤滑剤塗布装置により、作像ユニット(b)の感光体ドラムに潤滑剤を塗布している状態を示したものである。 潤滑剤塗布装置により、中間転写体に潤滑剤を塗布している状態を示したものである。 演算手段、記憶手段、制御手段等で構成される制御部の概略図を示す。 画像面積(率)に基づいて行う潤滑剤塗布モードの制御処理を示し、(a)はそのフローチャートを、(b)はその値をマトリクスで決めるデータ列の一例である。 印刷枚数に基づいて行う潤滑剤塗布モードの制御処理を示し、(a)はそのフローチャートを、(b)はその値をマトリクスで決めるデータ列の一例である。 画像面積(率)と印刷枚数に基づいて行う潤滑剤塗布モードの制御処理を示し、(a)はそのフローチャートを、(b)はその値をマトリクスで決めるデータ列の一例である。
本発明の一実施形態に係るカラー画像形成装置について説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機を示し、符号99は装置本体、符号32は原稿を原稿読込部に搬送する原稿搬送部、原稿の画像情報を読み込む原稿読込部(図示しない)、符号30は出力画像が積載される排紙トレイ、符号26は転写紙等の記録媒体Pが収容され給紙ローラ27の作動時に給紙作動する給紙部、符号100は作像部、符号200は制御部を示す。
また、符号eは複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、符号19は中間転写ベルトe上のカラートナー像を搬送路Rの記録媒体P上に転写するための転写装置(2次転写バイアスローラ)、符号20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置、符号31は各色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のトナー(トナー粒子)を現像装置5に供給する各色のトナー容器、を示す。
図1のカラー画像形成装置は、作像部100に複数の作像ユニット(a、b、c、d)と複数色のトナー像が重ねて転写される、中間転写体(中間転写ベルト)eと潤滑剤塗布装置fを有している。作像ユニット(a、b、c、d)には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー色のトナーが充填され、フルカラーの画像を形成するが、作像ユニットのトナー色の順番は特にこれに限ったものでなくてもよい。
複数の作像ユニット(a、b、c、d)により作像された各色のトナーは、図中矢印B方向に回転する中間転写体e上で重ねられ、複数色のトナーで形成された画像パターンとなる。中間転写体eには転写装置19が配置され、転写装置19に転写バイアスを印加することにより、図中矢印C方向に移動する紙などの転写材Pに中間転写体e上のトナー像が転写される。
ここで転写装置19は、弾性ローラ部材等の転写部材を用いることができ、中間転写体eの表面に所定の押圧力で接触させ、その転写部材と中間転写体eとの間で転写ニップを形成する。この転写ニップで転写材Pを挟み込んだ状態で、転写バイアス電源からトナーとは逆極性の転写バイアスを転写部材に印加することによって形成される転写電界により、中間転写体e表面上のトナー像を転写材P上へ転写させる。このようにしてトナー像が転写された転写材Pは、図示していない定着装置へ搬送され、ここでトナー像が定着された後、画像装置機外へ排出される。
図2は、作像ユニットの構成図である。
作像ユニット(a、b、c、d)は、図中矢印A方向に回転する像担持体としての感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1は、アルミニウム基体の外周面に有機感光体からなる感光層を形成したものを用い、そのドラム表層がポリカーボネート製のものである。
この感光体ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電装置2と、現像手段としての現像装置3、クリーニング手段としてのクリーニング装置4が配置されており、帯電装置2と現像装置3の間の露光位置にはここにレーザー光を照射可能な露光装置(光学ユニット)13が対向配備される。
上記現像装置3は、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。この現像装置3は、現像剤担持体としての現像ローラ5と現像ローラ5にトナーを供給するトナー供給ローラ6を備えている。さらに現像装置の上部にはトナー充填部および廃トナー回収保持スペース部7を備えている。
あらかじめトナー充填部7に充填したトナーが自重によって現像装置3下部に補給され、補給されたトナーが回転するトナー供給ローラ6に供給され、トナー供給ローラ6によってトナーが現像ローラ5に供給され保持される。
現像ローラ5は、表面にトナーを担持しながら回転することによって、トナーを感光体ドラム1と対向する現像領域へ搬送する。現像ローラ5には、現像バイアス電源から現像バイアスが印加される。これにより、現像領域において、現像ローラ5表面の電位と感光体ドラム1表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が生じ、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、トナーが静電潜像へ付着する。これにより、感光体ドラム1上の静電潜像がトナー像になる。
本実施形態では、キャリアを用いないトナーのみからなる一成分現像剤を用いて説明している。特に一成分現像剤に限ったものでははなく、キャリアとトナーを混合させた二成分現像剤を用いた現像装置を使用してもよい。
上記帯電装置2は、感光体ドラム1の表面を一様に帯電するものである。この帯電装置2は、帯電部材を感光体ドラム1の表面に接触させ、又は感光体ドラム1の表面と微小な空隙を空けて配置し、これに帯電バイアスを印加することによって感光体ドラム1表面を所望の極性及び所望の電位に一様帯電する。この帯電部材としては、弾性体からなる帯電ローラを用いることができる。
上記クリーニング装置4は、転写されずに感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーを感光体ドラム1の表面から除去するものである。クリーニング装置4としては、感光体ドラム1表面上の転写残トナーを掻き取って除去するためのクリーニングブレード部材を用いている。クリーニングブレード部材はポリウレタンのブレード部材を金属支持体に貼り付けたものを用い、感光体ドラム1との当接方法は感光体ドラム1の回転方向Aに対してカウンタ方向に接触させる。クリーニングブレード部材に関しては感光体ドラム1からのトナー除去のみならず、記録材として紙を使用したときの紙粉、帯電装置2によって感光体ドラム1を放電により生成する放電生成物、トナーに添加されている添加剤などの不純物を感光体ドラム1から除去する機能も有している。
感光体ドラム1から除去したトナーは、トナー搬送部材8により作像ユニットの端部に搬送され、廃トナー回収保持スペース部7に搬送される。このとき除去したトナーは、一成分現像剤を用いた場合は再び現像するトナーとして使用しないが、二成分現像剤を用いた場合は再び現像トナーとして使用することが可能である。
トナーに関しては、本実施形態では画質向上のために、円形度が0.98以上の球形トナーを使用している。ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150(ml)中に、分散剤として界面活性剤好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5(ml)加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5(g)程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1(万個/μl)となるようにしたものを上記分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
球形トナーとしては、従来から広く用いられている粉砕法により形状が歪な異形のトナー(粉砕トナー)を加熱処理等して球形化したものや、重合法により製造されたトナーなどを用いることができ、その製造方法に限定されない。
このような球形トナーにおいては、粉砕トナーを感光体ドラム1表面から除去するために用いられていた従来のクリーニングブレードあるいはクリーニングブラシでは、その球形トナーを感光体ドラム1表面から十分に除去しきれない。
したがって、本発明は感光体ドラム1からのトナー剥離性(除去性)を向上させるために中間転写体eを介して潤滑剤塗布装置fにより、作像ユニット(a、b、c、d)のそれぞれの感光体ドラム1に潤滑剤を塗布し、クリーニング性を向上させる構成となっている。
図3は、潤滑剤塗布装置fの構成図である。
潤滑剤塗布装置fは、図中矢印E方向に回転するローラ形状のブラシ部材9と、固形潤滑剤10と、固形潤滑剤10をローラ形状のブラシ部材9に押圧する押圧部材11を有している。さらに、潤滑剤塗布装置fは、中間転写体e表面の残留トナーおよび不純物を除去するためのブレード部材14を有している。中間転写体eは駆動ローラ15が図中矢印D方向に回転することにより、図中矢印B方向に移動する。
図4は、中間転写体eとブラシ部材9の接触部の拡大図である。
ブラシ部材9は固形潤滑剤10と接触するように設置され、ブラシ部材9が矢印E方向に回転することにより固形潤滑剤10をブラシ毛の先端部のエッジ部で削り取る。このとき、粉体となった潤滑剤はブラシ部材9を構成するブラシ繊維毛表面に付着して保持され、中間転写体eに塗布される。
本発明では、ブラシ部材9は矢印E、中間転写体eは矢印B方向に回転する。つまり、ブラシ部材9と中間転写体eの回転方向は同じ方向に回転し、カウンタ方向で接触するようになっている。
二つの部材を同じ回転方向にする効果について説明する。ブラシ部材9は中間転写体eに対して、一定の間隔(食い込み量)で接触させる構成とすることで、ブラシ部材9と中間転写体eにはニップが形成される。このニップ部ではブラシ部材9のブラシ毛はブラシ部材9の回転方向Eとは異なる方向に倒れる。ニップ部で倒れたブラシ毛はブラシ部材9が回転していることから、やがてニップ部出口側で開放されることになり、ブラシ毛は元の状態に戻ろうとする。このときブラシ毛は復元力により激しくブラシ回転方向に移動する。(反発力で移動することになる。)この反発力によりブラシ部材9に保持していた粉状の潤滑剤がブラシ部材9から離れ、飛翔して中間転写体eに塗布される。
このとき中間転写体eとブラシ部材9の回転方向が同じ方向のときは、ブラシニップ部出口側で中間転写体eに飛翔して塗布された粉状潤滑剤が再びブラシ部材9と中間転写体eのニップ部に進入するため、ブラシ部材9による均し効果が発揮され、中間転写体e表面での粉状潤滑剤の塗布ムラが発生しにくくなる。したがって、中間転写体eとブラシ部材9の回転方向を同じ方向とすることで潤滑剤の塗布ムラを改善することができる。
ローラ形状のブラシ部材9としては、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、ポリエステル、塩ビ等の樹脂繊維から構成されており、必要に応じては前述の樹脂繊維にカーボン等の導電付与剤を混ぜた導電繊維を使用してもよい。
ローラ形状のブラシ部材9は、金属からなる芯金に長さ0.2〜20(mm)好ましくは0.5〜10(mm)の範囲のブラシ毛が基布上に植毛されたブラシをスパイラル上に巻き付けて構成している。ブラシ毛の長さが20(mm)以上では、中間転写体eの稼動時間とともに固形潤滑剤10およびブラシ部材9との繰り返し摺擦により、ブラシ体の逆方向の傾斜角が減少して倒毛し、固形潤滑剤10のかき取り性、中間転写体eへの潤滑剤塗布性が低下する。ブラシの毛の長さが、0.2(mm)以下では、固形潤滑剤10に対する物理的な力が不足する。したがって、0.2〜20(mm)好ましくは0.5〜10(mm)の範囲にすることが好ましい。
中間転写体eに均一に塗布された粉体潤滑剤16は、図中矢印B方向に運ばれ、やがて各作像ユニット(a、b、c、d)の転写部に搬送される。
図5は、粉体潤滑剤17が転写部材18により感光体ドラム1に転写され、クリーニング装置4であるブレード部材により薄膜化される一連の動作を示した図である。
本実施例では、感光体ドラム1を帯電手段2によりマイナスに帯電し、さらに、マイナスに帯電させたトナーを用いて現像装置3により感光体ドラム1の静電潜像を現像するため、転写部材18にはプラスの電圧あるいは電流を印加することにより、感光体ドラム1上のトナーを中間転写体eに転写させる。一方、中間転写体e上に均一に塗布された粉状潤滑剤16はブラシ部材9との接触摩擦帯電によってマイナス極性の電荷を保持するようになる。したがって、転写部材18にはマイナスの電圧あるいは電流を印加することで、粉体潤滑剤17は電界の作用により感光体ドラム1に転写されることになる。
図6は感光体ドラム1とクリーニング装置4としてのクリーニング部材が接触している拡大図である。
クリーニング部材は感光体ドラム1上の残留トナー、不純物を除去するものであるが、本発明では粉状潤滑剤16を薄膜化する手段を兼ねている。クリーニング部材は上述したように、短冊形状の弾性体であるゴム部材を用いる。ゴム部材を用いることにより、感光体ドラム1にある量食込ませて(押し込んで)接触させることができ、クリーニング部材と感光体ドラム1はニップ部npを形成することができる。粉状潤滑剤16はトナーと同じようにクリーニング部材のニップ部npに滞留し、クリーニング部材からの圧力によって感光体ドラム1表面に薄膜潤滑剤20となって通過する。
潤滑剤塗布装置fにより塗布する粉体状の潤滑剤は微粉であるほどクリーニング部材により感光体ドラム1表面上に分子膜レベルで薄膜化できる。潤滑剤の皮膜化が進行することで潤滑剤はその潤滑性を十分に発揮できるようになる。逆に潤滑剤が粗い粉状態でクリーニング部材のニップ部に進入してくると感光体ドラム1上に膜化する量以上の余った潤滑剤が残留してしまい、やがてニップ部を粉状体ですり抜けて感光体ドラム1に付着し、帯電手段の汚染の原因となってしまう。さらには、感光体ドラム1表面の潤滑膜ムラが発生し、現像、転写、クリーニングに対して悪影響が発生する。
本発明では、上述したように感光体ドラム1は図中矢印A方向に回転し、クリーニング部材であるゴム部材は回転方向Aに対してカウンタで接触するように配置している。カウンタで接触させたほうがクリーニング部材とのニップ部で均一に圧力が加わり、潤滑剤を感光体ドラム1に効果的に薄膜状態となって付着させることができる。
図7は、潤滑剤塗布装置fにより、作像ユニット(a)の感光体ドラム1に潤滑剤を塗布している状態を示したものである。
潤滑剤の作像ユニット(a)内の感光体ドラム1への塗布は同作像ユニットの作像動作時以外の非作像時に行う。さらに各作像ユニットに対して個別に行うため、作像ユニット(b、c、d)および転写装置19である転写ローラ18(b、c、d)は中間転写体eと非接触の状態とする。なお、各作像ユニット(a、b、c、d)は不図示のガイド手段及び切換え駆動手段を介して制御部200により選択的に中間転写体eに対して接離切換え制御される。
このような状態で作像ユニット(a)の感光体ドラム1と中間転写体eと潤滑剤を中間転写体eに塗布するブラシ部材9のみが所定の方向に回転することで、中間転写体eを介して感光体ドラム1に潤滑剤を供給し、感光体ドラム1に薄膜潤滑剤を形成する。
図8は、潤滑剤塗布装置fにより、作像ユニット(b)に潤滑剤を塗布している状態を示したものである。
その他の作像ユニット(a、c、d)および転写装置19である転写ローラ18(a、c、d)は中間転写体eと非接触の状態となっている。作像ユニット(a)の感光体ドラム1に潤滑剤を塗布する同様の動作が行われる。
このように作像ユニット(c、d)に関しても同様の動作が行われ、作像ユニットの感光体ドラム1すべてに潤滑剤が塗布される。
ブラシ部材9は中間転写体eと離接可能な構成となっており、通常の作像動作時はブラシ部材9と中間転写体eは非接触の状態で、固形潤滑剤10を中間転写体eに塗布しないようになっている。これは、固形潤滑剤10を塗布するブラシ部材9が常に中間転写体eに接触していると、作像動作時に複数ある作像ユニットのうち、潤滑剤塗布装置fに一番近い感光体ドラム1(本実施例では作像ユニット(a)の感光体ドラム1)にのみ潤滑剤が過剰に塗布されてしまうためである。したがって、個々の感光体ドラム1または中間転写体eに潤滑剤を塗布するときのみ、中間転写体eとブラシ部材9を接触させる。
図9は、潤滑剤塗布装置fにより、中間転写体e自体に潤滑剤を塗布する状態を示した図である。
すべての作像ユニット(a、b、c、d)および転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)が中間転写体eとは非接触となり、中間転写体eのみが図中矢印B方向に回転することにより、ブラシ部材9により中間転写体e表面に潤滑剤が塗布され、ブレード部材14により薄膜化される。この動作も非作像時に行う。
このように中間転写体eの表面摩擦係数を下げることにより、転写材Pへの転写効率の向上とブレード部材14でのクリーニング性向上を達成することが可能となる。
本実施例で用いている固形潤滑剤10としては、少なくとも疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)を含むもので、十分な潤滑性があるものを用いる。
疎水性有機化合物(A)の例としては、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素、脂環式不飽和炭化水素や芳香族炭化水素に分類される炭化水素類の他に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロアルキルエーテル(PFA)、パーフルオロエチレン−パーフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂やフッ素系ワックス類、ポリメチルシリコーン、ポリメチルフェニルシリコーン等のシリコーン樹脂やシリコーン系ワックス類等が挙げられる。また前記のような脂肪酸金属塩、安定した疎水性金属塩が取出される代表的な脂肪酸には、カプロン酸、カプリル酸、エナンチル酸、ペラルゴン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデコイン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、ノンデサイクリック酸、アラキジン酸、ベヘン酸、スチリンギン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、ペテロセリニン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リカニン酸、バリナリン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、鯨油酸及びそれらの混合物がある。脂肪酸の代表的な安定した金属塩には、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びそれらの混合物があるが、これに限るものではない。また、これらを混合して使用してもよい。
無機潤滑剤(C)とは、その物質自身がへき開して潤滑する、または内部滑りを起こすものを指す。この例としては、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、グラファイト、などがあるがこれに限るものではない。例えば窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が、広い間隔で重なり、層と層とをつなげるのは、弱いファンデルワールス力のみであるため、その層間は容易にへき開して潤滑する。
それに対して無機微粒子(B)とは、物体と物体の間に挟まって、コロの役割はするものの、その物質自身での内部滑りや、へき開は起こさない粒子を指す。この例としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム等があるが、これに限る物ではない。また、これらを複数混合して使用してもよい。
本発明における潤滑剤塗布モードとは、画像形成動作を行わずに感光体ドラム1と中間転写体eを駆動させることで、潤滑剤塗布装置fから中間転写体eへ粉体状潤滑剤の供給し、中間転写体eに供給された粉体状潤滑剤を作像ユニットの感光体ドラム1に転写させるクリーニング装置4で薄膜化を行い、感光体ドラム1の摩擦係数を減少させるモードである。この時、中間転写体eは感光体1との摩擦による傷の発生を防止するために感光体ドラム1の駆動と同期して駆動する。
さらに潤滑剤塗布は各作像ユニット(a、b、c、d)に対して個別に行うため、塗布を実施する作像ユニット(a、b、c、dのいずれか)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、dのいずれか)のみを順次接触させ、塗布を行わない作像ユニット(a、b、c、d)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)は中間転写体eと非接触の状態とする。中間転写体への塗布を実施する場合には、全ての作像ユニット(a、b、c、d)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)を非接触の状態とする。また、感光体1の駆動時は感光体の表面電位と現像バイアスのポテンシャルが作像時と同様になるように帯電装置2と現像装置5にバイアス印加を行っても構わない(図7、8、9)。
図10に示すように、画像形成装置には通常使用されている画像形成のプロセス制御を行うために制御部200が設けられる。この制御部200は演算手段42、記憶手段41、制御手段(入出力回路)40等で構成されており、制御部200に格納されたプログラムに沿って、画像形成のプロセス制御を実行し、更に、後述する潤滑剤塗布モードの制御機能を担わせている。
なお、制御部200に代えて、演算手段、記憶手段、制御手段等で構成される専用の装置を別途設けてもよい。何れにしても、潤滑剤塗布モードは画像形成のプロセス制御を行う装置と情報の入出力を行い連携して動作する。
演算手段42は入力された印刷情報をもとに画像面積(率)や平均画像面積(率)を算出する算出手段であり、また印刷枚数カウントをするカウントする手段でもあり、記録手段41と情報の入出力をしながら行い、演算手段42の演算結果をもとに制御装置40によって潤滑剤塗布モードの動作である潤滑剤塗布時間や潤滑剤塗布を実施する作像ユニットが制御される。
このような画像形成装置の不図示の操作パネルにおけるスタートスイッチがオンされると、これに応じて、画像形成装置の制御部200は各色の階調データに対応して画像形成作動を作像部(画像形成部)100で行い、選択された記録材Pの供給動作を給紙部26で開始させ、搬送路Rの途中に設けられた定着装置50を待機状態より定着開始制御に入る。作像部(画像形成部)100は、制御部200で受信したカラー画像情報、画像形成モードに沿い、フルカラーモードでの画像形成行程がY、M、C、K用の各像形成ユニット6Y、6M、6C、6Bkにおいて行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて2次転写位置p1の転写装置19に運ばれる。
同時に、作像部(画像形成部)100の下側の給紙部26から選択された記録材Pは、レジストローラ対28に達し、ここでスキューを修正されて、所定のタイミングで二次転写位置p1で各色の重合したトナー像が記録材Pに二次転写され、定着装置50へ搬送され、そこで記録材に応じた加熱モードで定着処理が成され、排紙ローラ29を経て排紙トレイ30に排紙される。
このような画像形成作動の途中において、特に、本実施形態における潤滑剤塗布モードの制御を実行する。
次に、ここで本発明における潤滑剤塗布モードの制御方法について説明する。
まず、本発明の第1実施形態の画像形成装置の制御部200が行なう<潤滑モードの塗布塗ードの制御手順の例1>を図11(a)のを参照しつつ説明する。
制御部200が画像形成のプロセス制御を不図示のメインルーチンで実行し、その途中で潤滑剤塗布モードの制御手順の例1のルーチンに達するとする。まず、印刷命令、または紙間、または印刷終了後であるかを確認して以後の制御を進める。
ここでは、Y、M、C、Kの各作像ユニット(a、b、c、d)の最近10枚の平均画像面積(率)(A、A、A、A)と中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niを取得する。取得した平均画像面積(率)Aと中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niから潤滑剤塗布の有無と塗布時間を判断する。本実施例においては、図11(b)の表m1のよう平均画像面積A、印刷枚数Nと塗布時間のマトリクスで決められる値に沿い、「A>50% → 30s」、「A>40% → 20s」、「A>30% → 15s」、「A>20% → 10s」、「A>10% → 5s」、「A>5% → 0s」、「Ni>100枚 → 30s」、「Ni≦100枚 → 0s」としている。上述した条件に従い、潤滑剤塗布モードが有りとなった作像ユニットは、塗布が実施される作像ユニット(a、b、c、dのいずれか)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、dのいずれか)が順次接触状態となり、条件の塗布時間分の塗布が行われる。中間転写体eへの潤滑剤塗布実施の際には作像ユニット(a、b、c、d)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)が全て非接触状態となり、中間転写体へ条件の塗布時間分の塗布が行われる。潤滑剤の塗布が行われたユニットの平均画像面積(率)または印刷枚数カウンタは0リセットされる。
以上のように、本発明の第1実施形態の画像形成装置では、高画質を要求されているため、トナーを小粒径化するが、この場合、像担持体のクリーニング不良が発生しやすくなる傾向にあるが、第1実施形態の画像形成装置では、上述のように潤滑剤の塗布により像担持体の表面摩擦係数を下げている。ここでは、特に、中間転写体に塗布された潤滑剤を像担持体に転写させ、像担持体の表面摩擦係数を下げることができ、特に本実施形態のように、作像ユニット(a、b、c、d)を複数備える場合でも、全ての作像ユニットに潤滑剤塗布装置を配置させる必要がないという利点がある。また、疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)とを含む潤滑剤は潤滑性に優れ、クリーニング部材を摩耗することなく、長期に渉り、トナークリーニングのすり抜けを防止することができる。
特に、本実施形態は疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)とを含む潤滑剤を中間転写体eを経由させて像担持体1へ塗布することで、作像ユニット(a、b、c、d)に潤滑剤塗布装置を配置させる必要がなく、中間転写体eに配置された潤滑剤塗布装置の潤滑剤だけで、ステアリン酸亜鉛といった従来の潤滑剤よりも効果的に像担持体と中間転写体のトナークリーニングのすり抜けを防止することができる。これにより、小型かつ低コストでクリーニング不良の発生しにくい画像形成装置を得ることが出来る。
また、潤滑剤塗布モードの動作において、一つの潤滑剤塗布装置fより、中間転写体eを介して複数の作像ユニットの像担持体1に粉体状潤滑剤を塗布し、それをクリーニング部材4により膜状潤滑剤20とするので、一つの潤滑剤塗布装置により容易に複数の作像ユニットの像担持体に潤滑剤を塗布できる。
また、印刷情報である、中間転写体eのこれまでの印刷枚数Ni、取得した平均画像面積(率)Aと中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niをもとに像担持体への潤滑剤塗布モードの動作(塗布時間)を制御することで、像担持体の表面摩擦係数が上昇するタイミングで塗布の必要な像担持体に選択的に潤滑剤の塗布が行える。
また、画像面積の高い画像が出力される場合、クリーニング不良の原因となる転写残トナーの量が多くなることでクリーニング装置への負荷が増え、クリーニング不良の発生がしやすくなる。ここでは、平均画像面積または平均画像面積率で潤滑剤塗布モードの動作を制御することで、クリーニング装置への負荷が増えるタイミングで潤滑剤の塗布を行い、クリーニング余裕度を上昇させる。
また、潤滑剤の塗布が不足するとクリーニング装置の余裕度が低下し、潤滑剤の塗布量が多すぎるとクリーニング装置をすり抜けた潤滑剤が帯電装置を汚染し濃度ムラ等の異常画像が発生することが分かっている。潤滑剤の塗布時間を制御することで像担持体に塗布する潤滑剤の量を適量とし、像担持体への潤滑剤の塗布量の過不足をなくすことができる。
このような各点からも、長期にわたって、クリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。
また、通常、作像動作時はトナーの影響や、画像形成パターンにより塗布ムラが発生する。そこで、本実施形態によれば、作像前後や作像間といった非作像時にそれぞれの作像ユニット内の像担持体、および中間転写体自体に潤滑剤を塗布し、膜化させてクリーニング性の向上を可能としている。
次に、本発明の第2実施形態の画像形成装置の制御部200が行なう<潤滑剤塗布モードの制御手順の例2>を説明する。
なお、この第2実施形態の画像形成装置は第1実施形態と対比し、<潤滑剤塗布モードの制御手順の例2>の制御機能のみが相違するので、重複説明を略す。
ここでは、図12(a)のを参照しつつ説明する。制御部200が画像形成のプロセス制御を不図示のメインルーチンで実行し、その途中で潤滑剤塗布モードの制御手順の例2のルーチンに達するとする。まず、印刷命令、または紙間、または印刷終了後であるかを確認して以後の制御を進める。
ここでは、Y、M、C、Kの各作像ユニット(a、b、c、d)のこれまでの印刷枚数(N、N、N、N)と中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niを取得する。取得した印刷枚数Nと中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niから潤滑剤塗布の有無と塗布時間を判断する。本実施例においては、
図12(b)の表m2のよう印刷枚数Nと塗布時間のマトリクスで決められる値に沿い、「N≧50枚 → 10s」、「N<50枚 → 0s」、「Ni>100枚 → 30s」、「Ni≦100枚 → 0s」としている。上述した条件に従い、潤滑剤塗布モードが有りとなった作像ユニットは、塗布が実施される作像ユニット(a、b、c、dのいずれか)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、dのいずれか)が順次接触状態となり、条件の塗布時間分の塗布が行われる。中間転写体eへの潤滑剤塗布実施の際には作像ユニット(a、b、c、d)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)が全て非接触状態となり、中間転写体へ条件の塗布時間分の塗布が行われる。潤滑剤の塗布が行われたユニットの平均画像面積(率)または印刷枚数カウンタは0リセットされる。
ここでも第1実施形態の画像形成装置と同様の効果が得られ、特に、印刷動作において、帯電装置2からの電気的ストレスが像担持体上の潤滑材を劣化させ表面摩擦係数を上昇させるが、ここでは、出力画像枚数で(塗布時間)を制御することで、印刷動作によって像担持体の摩擦係数が上昇するタイミングで潤滑剤の塗布を行い、摩擦係数の上昇を抑制することができる。従って、長期に渡ってクリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。
次に、本発明の第3実施形態の画像形成装置の制御部200が行なう<潤滑剤塗布モードの制御手順の例3>を説明する。
なお、この第3実施形態の画像形成装置は第1実施形態と対比し、<潤滑剤塗布モードの制御手順の例3>の制御機能のみが相違するので、重複説明を略す。
ここでは、図13(a)を参照しつつ説明する。制御部200が画像形成のプロセス制御を不図示のメインルーチンで実行し、その途中で潤滑剤塗布モードの制御手順の例2のルーチンに達するとする。まず、印刷命令、または紙間、または印刷終了後であるかを確認して以後の制御を進める。
ここでは、Y、M、C、Kの各作像ユニット(a、b、c、d)のこれまでの印刷枚数(N、N、N、N)と最近10枚の平均画像面積(率)(A、A、A、A)、中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niを取得する。取得した印刷枚数Nと平均画像面積(率)Aと中間転写体eのこれまでの印刷枚数Niから潤滑剤塗布の有無と塗布時間を判断する。本実施例においては、塗布条件と塗布時間は図13(b)の表m3のよう印刷枚数Nと平均画像面積(率)Aのマトリクスで決められる。上述した条件に従い、潤滑剤塗布モードが有りとなった作像ユニットは、塗布が実施される作像ユニット(a、b、c、dのいずれか)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、dのいずれか)が順次接触状態となり、条件の塗布時間分の塗布が行われる。中間転写体eへの潤滑剤塗布実施の際には作像ユニット(a、b、c、d)と転写装置19である転写ローラ18(a、b、c、d)が全て非接触状態となり、中間転写体へ条件の塗布時間分の塗布が行われる。潤滑剤の塗布が行われたユニットの平均画像面積(率)または印刷枚数カウンタは0リセットされる。
このように、本実施形態3は実施形態1と同様の効果が得られ、特に、出力される画像によって各作像ユニットで作像される画像面積は異なることより、ここでは、各作像ユニットで転写残トナーの量が異なりクリーニング装置への負荷が異なる。そこで、潤滑剤の塗布を行う作像ユニットを制御することで、クリーニング装置への負荷が増える作像ユニットだけに潤滑剤の塗布を行い、無駄な潤滑剤塗布をなくしてクリーニング余裕度を上昇させる。これにより、長期にわたって、クリーニング不良の発生しにくい画像形成装置となる。
また、本実施形態3においては中間転写体eの潤滑剤塗布条件は印刷枚数を判断条件としたが、これは画像面積(率)や印刷枚数と画像面積(率)のAND条件でも代用可能である。
なお、図1の画像形成装置で用いたと同様の構成を他の印刷装置や、ファクシミリに適用してもよく、またはそれらを含む複合機からなる他の画像形成装置に適用してもよい。これらの各実施形態の場合も、図1の画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 現像装置
4 クリーニング装置
5 現像ローラ
6 トナー供給ローラ
9 ブラシ部材
10 固形潤滑剤
11 押圧部材
14 ブレード部材
15 駆動ローラ
16 粉体潤滑剤
18(a、b、c、d) 転写ローラ
19 転写装置
20 薄膜潤滑剤
200 制御手段
40 制御手段(入出力回路)
41 記憶手段
42 演算手段
a、b、c、d 作像ユニット
e 中間転写体
f 潤滑剤塗布装置
P 転写材
特開2008−276083号公報 特開2008−276103号公報

Claims (8)

  1. 少なくとも像担持体と現像装置と帯電装置とクリーニング装置からなる作像ユニットと、作像ユニットで作像されたトナーを転写して画像を記録材へと搬送する中間転写体を有し、中間転写体に配置された潤滑剤塗布装置により中間転写体に塗布された粉体状潤滑剤を作像ユニットの像担持体に転写させる構成を有する画像形成装置において、潤滑剤塗布装置に備えられる潤滑材は少なくとも疎水性有機化合物(A)と、無機微粒子(B)と無機潤滑剤(C)を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 第2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体に転写された粉体状潤滑剤を前記クリーニング部材により膜状潤滑剤にする潤滑剤塗布モードの動作を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、印刷情報をもとに前記像担持体への潤滑剤塗布モードの動作を制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の画像形成装置において、像担持体への潤滑剤塗布モードの実行を制御する印刷情報が出力画像枚数であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、像担持体への潤滑剤塗布モードの実行を制御する印刷情報が出力画像の平均画像面積または平均面積率であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、潤滑剤塗布モードでの制御内容は潤滑剤の塗布を行う潤滑剤塗布時間であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像形成装置において、複数の作像ユニットを有し、該複数の作像ユニットのうち選択された作像ユニットを潤滑剤塗布モードに切換える手段を備え、前記選択された作像ユニットを潤滑剤塗布モードで駆動制御することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、潤滑剤塗布モードの実行は作像前、作像後、作像間といった非作像時に行うことを特徴とする画像形成装置。
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