JP4921129B2 - クリーニングユニット・ベルトユニット・画像形成装置 - Google Patents
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Description
その中でも、例えば特許文献1の図4bに示すように、クリーニング工程後に潤滑剤を塗布し、そのさらに下流でブレード部材を用いて潤滑剤を均一にならすためのならしブレードを配設する構成が、表面摩擦係数を安定化させる点で有効な構成であり、これにより清掃性が向上することが知られている。
この現象により、像担持体を回動駆動するモータへの過負荷や、像担持体へ過剰な加圧力が発生することによる像担持体の破損を引き起こす可能性がある。
特許文献4には、クリーニングブレードの上流近傍で潤滑剤を塗布する方式において、トナーの付着しない領域に潤滑剤が塗布されると潤滑剤過多となる点に着目し、クリーニングブレードの先端が潤滑剤のすり抜けで磨耗してダメージを受けることを抑制すべく、クリーニングブレードの幅を潤滑剤の塗布領域幅よりも大きくする構成が開示されている。
この種のクリーニングユニットにおいては、固形潤滑剤の無駄な消費を抑制することも望まれている。
特許文献4に記載の構成について考えて見ると、トナーの付着しない領域での潤滑剤過多は画像域外の問題であり、仮に当該部位において潤滑剤のすり抜けによりクリーニングブレードが磨耗したとしても、さほど大きな問題ではなく、潤滑剤が塗布されずに表面摩擦係数が上昇することによる「ブレードめくれ」の方がはるかに深刻である。
これにより、クリーニングブレード端部から外側の領域に相当する位置で固形潤滑剤を像担持体に塗布し難くなる現象が起こる。つまり、前記した端部部分のみ潤滑剤の塗布不足となり、その領域では像担持体の表面摩擦係数が上昇してしまい、その影響をならしブレードが受ける。
また、本発明は、清掃性を向上しながら、クリーニングブレード及び、ならしブレードのめくれの発生が無く、安定したクリーニング性能を長期に亘って発揮することができるようにすることを、その目的とする。
L4≦L1<L3<L2 、但し L4>作像幅
の関係を満たし、かつ、前記クリーニングブレードと前記ならしブレードは共に、前記像担持体の移動方向に対してカウンタ方向で前記像担持体の表面に当接していることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、複数の支持部材間に掛け回されて回転移動する無端状の像担持ベルトを有するベルトユニットにおいて、請求項1又は2記載のクリーニングユニットを有していることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項4記載のベルトユニットにおいて、前記ローラ部材の、前記像担持ベルトの移動方向と直交し該像担持体の表面に沿う方向の幅をL5としたとき、
L5>L3
の関係を満たすことを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項6記載の画像形成装置において、前記像担持ベルトが、作像終了後に作像中の回転方向とは逆方向に回転して停止し、次の作像に備える動作を行うことを特徴とする。
請求項9記載の発明では、画像形成装置において、請求項1又は2記載のクリーニングユニットを有することを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項9記載の画像形成装置において、前記像担持体が、作像終了後に作像中の回転方向とは逆方向に回転して停止し、次の作像に備える動作を行うことを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項6〜11のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置において、使用するトナーの平均円形度が0.90〜0.99であることを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項6〜11のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置において、使用するトナーの形状係数SF−1が120〜180であり、形状係数SF−2が120〜190であることを特徴とする。
また、クリーニングブレードと共にならしブレードのめくれを抑制でき、長期に亘って潤滑剤塗布機能に優れた安定したクリーニング機能を得ることができる。
まず、図5に基づいて本実施形態に係る画像形成装置の構成の概要を説明する。同図において符号100は画像形成装置としてのタンデム型中間転写式の電子写真装置本体、200は該本体を載せる給紙テーブルをそれぞれ示す。添え字Y、M、C、Kは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(黒)の各色をそれぞれ示す。
本体100には、中央付近に、無端ベルト状の像担持ベルトとしての中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10は、複数の支持部材としての支持ローラ間に掛け回されて支持され、図中時計回りに方向に回転移動する。
図中、支持ローラ16の左側には、中間転写ベルト用のクリーニングユニットとしてのクリーニング装置17が設けられている。クリーニング装置17は画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する。
タンデム画像形成装置20の上には、露光装置21を設けられている。タンデム画像形成装置20の各画像形成手段18は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム40Y、M、C、Kを有している。
支持ローラ14は中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラである。ブラック単色画像を中間転写ベルト10上に形成する場合には駆動ローラ以外の支持ローラ15、15’を移動させて、イエロー、シアン、マゼンタの感光体40Y、M、Cを中間転写ベルト10から離間させることも可能である。
本実施形態のようなタンデム型ではなく、感光体が一つしかない装置においても可能である。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てた構成を有している。
搬送ベルト24により、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送する。搬送ベルト24に代えて、固定されたガイド部材で搬送してもよい。
2次転写装置22および定着装置25の下には、タンデム画像形成装置20と略平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28が備えられている。
同時に、個々の画像形成手段18で各感光体40上にそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の移動とともに、それらの単色画像を転写部62で順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
また、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルト用のクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去され、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
中間転写ベルト10、支持ローラ14、15、15’、16及びクリーニング装置17等により本実施形態に係るベルトユニット70が構成されている。
クリーニング装置17は、中間転写ベルト10の表面にカウンタ方向に弾性力で当接して残トナーを除去するクリーニングブレード103を有している。クリーニングブレード103は、クリーニングベース114に軸115を介して回動自在に支持された支持ブラケット116に基端部を固定されている。支持ブラケット116の他端とクリーニングベース114との間にはバネ109が張設されている。
クリーニングブレード103の、中間転写ベルト10の移動方向(矢印A方向)上流側には、紙粉除去ローラ102が設けられており、クリーニングブレード103で除去された残トナーや紙粉除去ローラ102で除去された紙粉は回収コイル106で回収される。
固形潤滑剤107はクリーニングベース114に固定されたホルダ117に収容され、バネ108でブラシローラ104側に向けて付勢されている。
ブラシローラ104の下流側には、ブラシローラ104により供給された潤滑剤を中間転写ベルト10上に均一にならすためのならしブレード105が配置されている。ならしブレード105は中間転写ベルト10の表面にカウンタ方向に弾性力で当接している。
クリーニングブレード103と紙粉除去ローラ102に対向する中間転写ベルト10の内側の部位には、除去機能を高めるための対向ローラ111が配置されている。
同様に、ブラシローラ104とならしブレード105に対向する中間転写ベルト10の内側の部位には、塗布機能及びならし機能を高めるための対向ローラ112が配置されている。
但し、前者の連れ回り方向で回転した方が、ブラシローラ104へのダメージが少ないため、より長期間の使用が可能である。
ならしブレード105は中間転写ベルト10にカウンタ方向で当接しているが、トレーリング(順方向)方式で当接させてもよい。カウンタ方向で当接させた場合、クリーニングブレード103の除去機能を補完する機能を持たせることができる。
クリーニングブレード103の材質としては、ウレタンゴムで、反発弾性(K6301リュプケ式)が17、硬度(K6301 JIS−A)が70程度のものを使用している。
本発明で採用できるブレード物性を以下に示す。
硬度:60〜80(JIS−A k6301による) 好ましくは70程度
ヤング率:3〜10MPa 好ましくは6〜7MPa程度
反発弾性:10〜80(K6301リュプケ式) 好ましくは20程度
クリーニングブレード103の幅をL3、ブラシローラ104の幅をL2、固形潤滑剤107の幅をL3、ならしブレード105の幅をL4としたとき、L1〜L3の幅が
L4≦L1<L3<L2 、但し L4>作像幅
の関係を満たすように設定されている。
このとき、ブラシローラ104の幅L2を、L3<L2とすることで固形潤滑剤107の全領域をブラシローラ104で削りとることができるので、無駄無く潤滑剤を消費することができる。
この場合、ブラシローラの端部部分のみ潤滑剤の塗布不足となり、その領域では像担持体の表面摩擦係数が上昇してしまい、ならしブレードがカウンタ当接の場合にはならしブレードのめくれを引き起こす。
本実施形態では、ならしブレード105の幅をクリーニングブレード103の幅よりも狭くしており、両端におけるクリーニングブレード103との差mを2〜3mmに設定している。
したがって、クリーニング装置17内の各部材の幅を上記のように設定することで、清掃性を向上しながら、クリーニングブレード103及び、ならしブレード105のめくれの発生が無く、安定したクリーニング性能を長期に亘って発揮することができる。
L1<L3<L2、但し L1>作像幅
を満足するように設定した場合でも、クリーニングブレード103のめくれを防止できるとともに、潤滑剤の消費の無駄を無くすことができる。
単に逆転させるだけでもエッジ部分のリフレッシュはある程度できるが、本実施形態では、ならしブレード105のエッジに溜まった潤滑剤を粉砕するために、逆方向の回転による移動距離を、ならしブレード105が中間転写ベルト10に当接する位置から、ブラシローラ104が中間転写ベルト10に当接する位置までの距離よりも長く設定している。
中間転写ベルト10が停止して直ぐに図示しないベルト駆動モータを逆転させずに、停止時間tを設けて逆転させるようになっている。この停止時間tはベルト駆動モータのサージ電圧等の不具合を回避するための時間である。
中間転写ベルト10の表面側から押し当てて該展張領域をベルトループ内側に向けて湾曲させ、この湾曲領域内にクリーニング装置17の少なくとも一部を位置させることにより、省スペース化を図ることができ、設計の自由度を高めることができる。
L5>L3
の関係を満たすように設定されている。
固形潤滑剤107の幅L3と、それよりも下流にあるならしブレード105の幅L4の関係は、上記のようにL3>L4であるので、ならしブレード105の脇では、潤滑剤がならされない状態で中間転写ベルト10が搬送される。
その領域では紛体状の潤滑剤がベルト上に乗っているだけなので、長期に亘る使用状態ではそのベルト上の潤滑剤が飛散し、それによる装置の汚染を引き起こすことがある。
したがってモータや電装部品などに本来不要だったカバーなどを設ける必要が生じてくる。
換言すれば、ローラ部材63が固形潤滑剤107の幅よりも広く設定されているので、ならしブレード105の領域外である中間転写ベルト10の端部領域から潤滑剤が飛散することが防止される。
固形潤滑剤107の材料(自己潤滑性を有する物質)の例としては、有機物では以下のような、脂肪酸の安定した金属塩が挙げられる。
安定した疎水性金属塩が取出される代表的な脂肪酸には、カプロン酸、カプリル酸、エナンチル酸、ペラルゴン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデコイン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、ノンデサイクリック酸、アラキジン酸、ベヘン酸、スチリンギン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、ペテロセリニン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リカニン酸、バリナリン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、鯨油酸及びそれらの混合物がある。
脂肪酸の代表的な安定した金属塩には、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びそれらの混合物があるが、これに限るものではない。
無機物では、窒化ホウ素、黒鉛、炭化ホウ素、二硫化モリブデン、酸化鉛、フッ化カルシウム、セラミックスス、などがあるがこれに限るものではない。
また、ブラシ状の部材(ブラシローラ104)は固形潤滑剤供給部材として好ましく用いられるが、この場合、像担持体表面への機械的ストレスを抑制するためにはブラシ繊維は可撓性を持つことが好ましい。
可撓性のブラシ繊維の具体的な材料としては、一般的に公知の材料から1種乃至2種以上を選択して使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン);ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂(例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−ブタジエン樹脂;フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン);ポリエステル;ナイロン;アクリル;レーヨン;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;アミノ樹脂(例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂);などの内、可撓性を持つ樹脂を使用することができる。
ブラシ繊維は繊維径10〜500μm程度、ブラシの繊維の長さは1〜15mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり1万〜30万本(1平方メートル当たり1.5×107〜4.5×108本)のものが好ましく用いられる。
ブラシローラ104は、供給の均一性やその安定性の面から、極力ブラシ密度の高い物を使用することが好ましく、1本の繊維を数本〜数百本の微細な繊維から作ることも好ましい。例えば、333デシテックス=6.7デシテックス×50フィラメント(300デニール=6デニール×50フィラメント)のように6.7デシテックス(6デニール)の微細な繊維を50本束ねて1本の繊維として植毛することも可能である。
(円形度および円形度分布)
本発明におけるトナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度が0.90未満で、球形からあまりに離れた不定形の形状のトナーでは、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られない。
なお形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度が0.90〜0.99のトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効であることが判明した。
例えば、画像面積率の低い画像を出力する場合、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはないが、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合、さらには、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合、クリーニング不良が発生しやすい。上述したクリーニング不良を頻発するようになると、更には、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。
フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
ここでいう形状係数SF−1とは、図6に示すように、球形物質の形状の丸さの割合を示す値であり、球形物質を2次元平面上に投影して出来る楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−1は、次式、
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)
で定義されるものである。
このSF−1の値が100の場合には、物質の形状が真球状となり、SF−1の値が大きくなるほど、物質の形状は不定形となる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)で定義されるものである。
SF−2の値が100の場合には、物質の表面に凹凸が存在しないことになり、SF−2の値が大きくなるほど、物質の表面の凹凸は顕著となる。
トナーの形状が球形に限りなく近づく(SF−1、SF−2ともに100に近づく)と、転写効率が高くなることが本発明者の検討により明らかになった。これは、形状効果によりトナー粒子と該トナー粒子と接触するモノ(トナー粒子同士、像担持体 等)との間では点接触しかしないために、トナー流動性が高まったり、像担持体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まって、転写電界の影響を受けやすくなるためと考えられる。
一方、トナーの形状が球形に近づくと、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。
このことは上述したように、トナー流動性が高まったり、像担持体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まって、クリーニング部材と像担持体との僅かな間隙を容易にトナーが通過してしまう。よってクリーニング性の面からは、トナーの形状としては、ある程度異形化(SF−1の値が100より大きくなる方向)していたり、ある程度凸凹(SF−2の値が100より大きくなる方向)していた方が好ましい。
Dv/Dnとは、トナーの粒度分布を表すパラメータの一つである。
トナーの体積平均粒径(Dv)が4〜8μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.05〜1.30、好ましくは1.10〜1.25である乾式トナーによると、トナーの粒度分布が狭くなるため、以下のメリットが発生する。
トナー粒径面での選択現像(画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像される)といった現象が発生しにくいため、常時、安定した画像を形成することができる。
トナーリサイクルシステムを塔載している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされることになるが、もともとトナーの粒度分布が狭いため、上述した作用を受けにくく、このことからも常時、安定した画像を形成することができる。
一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られた。
また、これらの現象は微粉の含有率が本発明の範囲より多いトナーにおいても同様である。
また、体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.05より小さい場合には、トナーの挙動の安定化、帯電量の均一化の面から好ましい面もあるが、細線部分を小サイズ粒子で現像、一方、ベタ画像を大サイズ粒子を中心に現像するといったトナー粒径による機能分離ができにくくなるため、かえって好ましくない。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。
ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
14、15、15’、16 支持部材としての支持ローラ
17 クリーニング装置
63 ローラ部材
70 ベルトユニット
103 クリーニングブレード
104 塗布部材としてのブラシローラ
105 ならしブレード
107 固形潤滑剤
Claims (14)
- 像担持体上の残トナーを除去するクリーニングブレードと、前記像担持体の移動方向における前記クリーニングブレードの下流に設けられた固形潤滑剤及び該固形潤滑剤を削り取って前記像担持体の表面に塗布する塗布部材と、該塗布部材の下流に設けられ該塗布部材により上記像担持体に塗布された潤滑剤を均すためのならしブレードとを有するクリーニングユニットにおいて、
前記クリーニングブレードの、前記像担持体の移動方向と直交し該像担持体の表面に沿う方向の幅をL1、前記塗布部材の同方向の幅をL2、前記固形潤滑剤の同方向の幅をL3、前記ならしブレードの、前記像担持体の移動方向と直交し該像担持体の表面に沿う方向の幅をL4、としたとき、L1〜L4の幅が
L4≦L1<L3<L2 、但し L4>作像幅
の関係を満たし、かつ、前記クリーニングブレードと前記ならしブレードは共に、前記像担持体の移動方向に対してカウンタ方向で前記像担持体の表面に当接していることを特徴とするクリーニングユニット。 - 請求項1記載のクリーニングユニットにおいて、
前記塗布部材がブラシローラであることを特徴とするクリーニングユニット。 - 複数の支持部材間に掛け回されて回転移動する無端状の像担持ベルトを有するベルトユニットにおいて、
請求項1又は2記載のクリーニングユニットを有していることを特徴とするベルトユニット。 - 請求項3記載のベルトユニットにおいて、
前記像担持ベルトの全領域のうち、2つの支持部材間の展張領域に対してベルト表面側からローラ部材を押し当てて該展張領域をベルトループの内側に向けて湾曲させ、該湾曲領域内に前記クリーニングユニットの少なくとも一部を位置させたことを特徴とするベルトユニット。 - 請求項4記載のベルトユニットにおいて、
前記ローラ部材の、前記像担持ベルトの移動方向と直交し該像担持体の表面に沿う方向の幅をL5としたとき、
L5>L3
の関係を満たすことを特徴とするベルトユニット。 - 請求項3〜5のうちのいずれか一つに記載のベルトユニットを有する画像形成装置。
- 請求項6記載の画像形成装置において、
前記像担持ベルトが、作像終了後に作像中の回転方向とは逆方向に回転して停止し、次の作像に備える動作を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
前記塗布部材がブラシローラであり、前記像担持ベルトの逆方向の回転による移動距離は、前記ならしブレードが前記像担持ベルトに当接する位置から、前記塗布部材が前記像担持ベルトに当接する位置までの距離よりも長いことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2記載のクリーニングユニットを有する画像形成装置。
- 請求項9記載の画像形成装置において、
前記像担持体が、作像終了後に作像中の回転方向とは逆方向に回転して停止し、次の作像に備える動作を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
前記塗布部材がブラシローラであり、前記像担持体の逆方向の回転による移動距離は、前記ならしブレードが前記像担持体に当接する位置から、前記塗布部材が前記像担持体に当接する位置までの距離よりも長いことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6〜11のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置において、
使用するトナーの平均円形度が0.90〜0.99であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6〜11のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置において、
使用するトナーの形状係数SF−1が120〜180であり、形状係数SF−2が120〜190であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6〜11のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置において、
使用するトナーの体積平均粒径(μm)をDv、個数平均粒径(μm)をDnとするとき、Dv/Dnが1.05〜1.30であることを特徴とする画像形成装置。
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