JP2011051795A - 油圧エレベータのリニューアル方法 - Google Patents

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邦夫 桑原
Kazunori Tajima
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Abstract

【課題】油圧エレベータを運転させつつリニューアル工事を行うことができるようにする。
【解決手段】リニューアル作業が行われる最上階の床レベルに足場24を設ける。かご2が最上階より所定の下方階までしか来ないようにするため、安全装置としての過巻検出装置13、強制停止装置14、強制減速装置15、および頂上部距離確保検出装置16を、既設の最上階から、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階(昇降路の最上階よりある一定の下方階)へ移設する。かご2がリニューアル作業中にサービスする最上階より上方階のかご呼びおよび乗場呼びが無効となるように、油圧エレベータ制御盤10の制御回路を変更する。そして、新設のロープ式機械室レスエレベータの部材として、巻上機31および機械室レスエレベータ制御盤32などが搬入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧エレベータのリニューアル方法に関し、特に、油圧エレベータをロープ式機械室レスエレベータにリニューアルする、油圧エレベータのリニューアル方法に関する。
油圧エレベータは、昇降行程にほぼ等しい長さの油圧シリンダを昇降路下部に固定し、油圧シリンダ内を油圧力により上下に伸縮するプランジャで、直接、かごを昇降させるものである。
従来、油圧エレベータのロープ式機械室レス方式へのリニューアル工事を行うには、エレベータを停止させなければならなかった。
なぜなら、油圧エレベータとロープ式機械室レスエレベータでは、構造が全く異なるため、リニューアルに際して、既設の油圧シリンダおよびプランジャを解体して最下階乗場出入り口より搬出した後、新設のロープ式機械室レスエレベータに必要な巻上機や制御盤などの主要部材を搬入して設置作業を行わなければならない。そのため、作業労力がかかる上にリニューアル期間の長期化を招いていた。また、工事に必要の無い階でも、かごの運転が出来なくなり、リニューアル期間中はエレベータの使用が全く出来なかった。
そこで、特許文献1には、既設の油圧シリンダおよびプランジャを撤去することなく、これらを新設のロープ式エレベータの電動巻上機の基台として活用することで、油圧シリンダおよびプランジャを搬出する作業労力の削減と工事期間の短縮を図る技術が提案されている。
特開2003−34474号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、作業労力の削減と工事期間の短縮を目的とするものの、結局リニューアル期間中を通してかごの運転を中止しなければならない。従ってリニューアル期間中も、リニューアル工事を行いながら、工事に関係の無い階でエレベータを利用することはできない課題が残る。
従って、エレベータが利用できなくなることによる住人やテナントへの影響は大きく、また、エレベータが利用できなくなることが理由でリニューアルに踏み切ることができない建物もあった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧エレベータからロープ式機械室レスエレベータへのリニューアル期間中も、油圧エレベータを運転させつつリニューアル工事を行うことができるようにする、油圧エレベータのリニューアル方法を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、昇降路内の最上階にリニューアル作業スペースを設け、かつ、リニューアル作業スペースを設けた最上階のかご呼びおよび乗場呼びを無効とし、最上階を除く下方階で油圧エレベータを運転させつつ、リニューアル作業スペースに機械室レスエレベータの主要部材を新設する油圧エレベータのリニューアル方法であって、リニューアル作業スペースに安全装置を移設するステップと、プランジャが所定の高さを超えて上昇し、油圧シリンダから離脱しないようにするための第1のプランジャ離脱防止検出装置とは別に、かごの上昇によってプランジャの端部に設けられた回転シーブが、所定の高さを超えないようにするための第2のプランジャ離脱防止検出装置を設置するステップと、第2のプランジャ離脱防止検出装置の動作を開始するステップと、油圧エレベータの制御盤の制御回路を変更するステップと、戸開検出装置を短絡するステップとを備える。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、昇降路内の最下階にリニューアル作業スペースを設け、かつ、リニューアル作業スペースを設けた最下階のかご呼びおよび乗場呼びを無効とし、最下階を除く上方階で油圧エレベータを運転させつつ、リニューアル作業スペースに機械室レスエレベータの主要部材を新設する油圧エレベータのリニューアル方法であって、リニューアル作業スペースに安全装置を移設するステップと、油圧エレベータの制御盤の制御回路を変更するステップと、戸開検出装置を短絡するステップとを備える。
本発明によれば、油圧エレベータからロープ式機械室レスエレベータへのリニューアル期間中も、油圧エレベータを運転させつつリニューアル工事を行うようにすることで、油圧エレベータの停止期間を短縮して利用者の利便性を確保するとともに作業効率の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る油圧エレベータからロープ式機械室レスエレベータへのリニューアル方法を説明する外観図である。 リニューアル時の油圧エレベータ制御盤の電気的構成例を示すブロック図である。 油圧エレベータから機械室レスエレベータへのリニューアル方法を説明するフローチャートである。 図3のステップS1,S2のリニューアル方法の詳細を説明するフローチャートである。 プランジャ離脱防止検出処理を説明するフローチャートである。 かごが上昇した場合における報知処理を説明するフローチャートである。 かご上点検用リモコン装置や点検用操作盤が操作された場合における昇降制御処理を説明するフローチャートである。 リニューアル作業スペースを最下階に設けた場合の油圧エレベータからロープ式機械室レスエレベータへのリニューアル方法を説明する外観図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る油圧エレベータからロープ式機械室レスエレベータへのリニューアル方法を説明する外観図である。
図1に示すように、既設の油圧エレベータは、昇降路1内を昇降するかご2、昇降路1の下部に固定された油圧シリンダ3、油圧シリンダ3内に配設されるプランジャ4、プランジャ4の端部の取付台に回転可能な状態で取付けられる回転シーブ5、一方の端がかご2の下部に固定され、他方の端が回転シーブ5を介し油圧シリンダ3の下部に固定される主索6、プランジャ4が昇降路1内の端部付近まで上昇したことを検出するプランジャ離脱防止検出装置7、機械室8内に設置される油圧ユニット9および油圧エレベータ制御盤10、油圧シリンダ3と油圧ユニット9を結合する油圧配管11、最上階の乗場ドアの戸開閉を検出する戸開検出装置12を有している。
また昇降路1内には、安全装置として、主索6の過巻を検出する過巻検出装置13、かご2の昇降を強制的に停止する強制停止装置14、かご2の昇降速度を強制的に減速する強制減速装置15、および点検運転時におけるかご2の頂上部の距離を確保する頂上部距離確保検出装置16が設置されている。
さらに、かご2上部には、かご上点検スイッチ17およびかご上点検用リモコン装置18が設けられている。これらのスイッチは、油圧エレベータの点検運転時に作業員Pによって操作される。
油圧シリンダ3には、油圧配管11を介して油圧ユニット9から給油された作動油によって油圧力が加わる。プランジャ4は、油圧シリンダ3内を油圧力により上下に伸縮する。
プランジャ離脱防止検出装置7は、プランジャ4が昇降路1内の端部付近まで上昇する位置に設けられおり、プランジャ4が昇降路1内の端部付近まで上昇することによってスイッチが作動すると、上昇運転を停止させるための信号を油圧エレベータ制御盤10に出力する。つまり、プランジャ離脱防止検出装置7は、プランジャ4が所定の高さを超えて上昇し、油圧シリンダ3から離脱しないようにするための安全装置である。
油圧ユニット9には、図示せぬ作動油タンク、ポンプ、および電動機などが設けられており、油圧エレベータ制御盤10の制御に基づいて、作動油タンク内の作動油を、ポンプと電動機により油圧配管11を介して所定の流量で油圧シリンダ3へ送る。この油圧力により油圧シリンダ3がプランジャ4を上下に伸縮させる。かご2は、プランジャ4上部の回転シーブ5を介し主索6により連結されているため、プランジャ4が伸縮することでかご2が昇降路1内を昇降することとなる。
油圧エレベータ制御盤10は、図示せぬ乗場呼びボタンやかご2内に設置されたかご呼びボタンが押下されることに応じて、かご2の方向性を決定し、油圧ユニット9を制御する。
油圧エレベータ制御盤10には、制御盤内点検用スイッチ10aおよび制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bが設けられている。これらのスイッチは、油圧エレベータの点検運転時に作業員Pによって操作される。
強制減速装置15および頂上部距離確保検出装置16は、いわゆるリミットスイッチであり、かご2に取り付けた接触板(いわゆる「弓」)19が、これらのリミットスイッチに接触すると、強制的にかご2の減速制御を行い、かご2の現在位置を検出して頂上部距離の確保を行うようにしている。
リニューアル作業を行うにあたり、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階(図1では、「最上階−1」と図示)には、第2のプランジャ離脱防止検出装置21が設けられる。
ここで、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階とは、例えば、10階建ての建物の場合、なるべく運転できない階床を少なくするため、例えば、9階であることが望ましい。しかしながら、天井の高さが低い場合や天井厚が薄い場合には、9階までかご2が通常運転してしまうと、10階のリニューアル作業スペースに回転シーブ5やプランジャ4の先端部分が突き抜けてしまう恐れがあり、リニューアル作業範囲が制約されてしまう。そこで、建物の構造条件によって、昇降路1の通常の最上階よりある一定の下方階を、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階とする。
またリニューアル作業を行うにあたり、リニューアル作業が行われる最上階には、報知装置22や点検用操作盤23が設けられるとともに、床レベルに足場24が設けられる。そして、新設のロープ式機械室レスエレベータの主要部材として、巻上機31および機械室レスエレベータ制御盤32などが搬入される。
第2のプランジャ離脱防止検出装置21は、いわゆるリミットスイッチであり、リニューアル作業を行う最上階の床レベルであって、プランジャ4の端部に取り付けられた回転シーブ5の近傍に設けられる。
第2のプランジャ離脱防止検出装置21は、回転シーブ5に取り付けた接触盤21aが接触すると、上昇運転を停止させるための信号を油圧エレベータ制御盤10に出力する。つまり、第2のプランジャ離脱防止検出装置21は、油圧エレベータの上昇運転により、かご2がサービスする最上階に着床しようとするときに、プランジャ4の上昇する高さが所定の高さを超えて上昇しようとした場合、安全装置動作により上昇運転を停止させるものである。
なお、第2のプランジャ離脱防止検出装置21は、プランジャ離脱防止検出装置7が既設されている場合に限り新たに設置されるものである。
報知装置22は、最上階でリニューアル作業を行っている作業員Pに対して、プランジャ4の先端が最上階付近に接近中である旨をブザーや表示灯などで報知する。
なぜなら、リニューアル作業中の油圧エレベータでは、かご2がサービスする最上階まで上昇すると、プランジャ4の先端がリニューアル作業中の最上階の乗場床レベルを超えてしまう場合がある。従って、作業員Pの安全を確保するとともにリニューアル作業に支障を来さないようにするために、かご2がサービスする最上階のかご呼びまたは乗場呼びが登録されると、作業員Pに対してプランジャ4の最上階への接近が事前に報知される。
点検用操作盤23には、点検スイッチ23a、緊急停止スイッチ23b、および上昇・下降スイッチ23cが設けられており、これらのスイッチは、リニューアル作業中に作業員Pが点検を行う場合に操作されるものである。
また点検用操作盤23は、リニューアル作業終了後の機械室レスエレベータに搭載される保守点検装置として機能するものである。すなわち、リニューアル作業終了後、点検用操作盤23は、新設されるかご2内の操作盤の裏に配置され、保守点検時など必要に応じて作業員Pにより使用される。
巻上機31は、ロープを駆動してかごを昇降させる装置であって、固定台31a,31bに固定される。機械室レスエレベータ制御盤32は、乗場呼びボタンやかご2内に設置されたかご呼びボタンが押下されることに応じて、かご2の方向性を決定し、機械室レスエレベータの各部を制御する。
図1では、機械室レスエレベータに新設される主要部材として、巻上機31および機械室レスエレベータ制御盤32が図示されているが、この他にも、かごの速度が規定値を超えたことを検出してかごを停止させる調速機、回転シーブやマシンビーム、およびそれらに付随する部材なども設置される。
図2は、リニューアル時の油圧エレベータ制御盤の電気的構成例を示すブロック図である。
油圧エレベータ制御盤10は、かご上点検スイッチ17が押下された否かを判断し、かご上点検スイッチ17が押下されていると判断した場合に、かご上点検用リモコン装置18の操作を受け付けるように制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、かご上点検用リモコン装置18が操作され、上昇または下降の指令が行われることに応じて、かご2を上昇または下降させるように油圧ユニット9を制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、点検用操作盤23上の点検スイッチ23aが押下されたか否かを判断し、点検スイッチ23aが押下されていると判断した場合に、点検用操作盤23の操作を受け付けるように制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、緊急停止スイッチ23bが押下されたとき、かご2の運転を緊急停止させるように油圧ユニット9を制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、上昇・下降スイッチ23cが操作されることに応じて、かご2を上昇または下降させるように油圧ユニット9を制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、第2のプランジャ離脱防止検出装置21から上昇運転を停止させるための信号が供給されたとき、それ以上かご2を上昇させないように油圧ユニット9を制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、制御盤内点検用スイッチ10aが押下されたか否かを判断し、制御盤内点検用スイッチ10aが押下されていると判断した場合に、制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bの操作を受け付けるように制御する。
油圧エレベータ制御盤10は、制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bが操作されることに応じて、かご2を上昇または下降させるように油圧ユニット9を制御する。
次に、図3のフローチャートを参照して、油圧エレベータから機械室レスエレベータへのリニューアル方法の全体の流れについて説明する。
ステップS1において、作業員Pは、リニューアル作業を開始するための準備として、昇降路1内にリニューアル作業スペースを設け、リニューアル作業中に必要な第2のプランジャ離脱防止検出装置21、報知装置22、および点検用操作盤23を設置し、制御回路変更などを行う。
ステップS2において、作業員Pは、ステップS1で設けたリニューアル作業スペースにてリニューアル作業を行いつつ、リニューアル作業スペースに支障を来さないように油圧エレベータを運転させる。
なお、ステップS1とステップS2のリニューアル方法の詳細は、図4のフローチャートを参照して後述する。
ステップS3において、作業員Pは、既設のかご2を最下階に下降させ、取り外したり、既設の油圧シリンダ3、プランジャ4、および油圧ユニット9など、機械室レスエレベータに必要のない部材を全て解体したりして搬出した後、油圧エレベータの全運転を中止する。
ステップS4において、作業員Pは、メインロープを巻上機31に巻き付け、そのメインロープに新設のかごと釣り合い重りを連結させる。その後、作業員Pは、新設した機械室レスエレベータの配線等の最終確認を行い、仮運転を行い、不具合がなければ本運転に切り替える。
以上のようにして、油圧エレベータから機械室レスエレベータへリニューアルが行われる。
次に、図4のフローチャートを参照して、図3のステップS1およびステップS2におけるリニューアル方法の詳細について説明する。
ステップS11において、作業員Pは、昇降路1内の最上階でリニューアル作業を行うため、最上階の床レベルに足場24を設置してリニューアル作業スペースを設ける。
ステップS12において、作業員Pは、かご2が最上階より所定の下方階までしか来ないようにするため、安全装置としての過巻検出装置13、強制停止装置14、強制減速装置15、および頂上部距離確保検出装置16を、既設の最上階から、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階(昇降路の最上階よりある一定の下方階)へ移設する。
ステップS13において、作業員Pは、リニューアル作業を行う最上階の床レベルであって、プランジャ4の端部に取り付けられた回転シーブ5の近傍に第2のプランジャ離脱防止検出装置21を設置し、最上階のリニューアル作業スペースに報知装置22および点検用操作盤23を設置する。
ステップS14において、作業員Pは、ステップS13で設置した第2のプランジャ離脱防止検出装置21、報知装置22、および点検用操作盤23の動作を開始する。これらの動作を開始させることによって、後述する、図5のプランジャ離脱防止検出処理、図6の報知処理、および図7の昇降制御処理が行われる。
ステップS15において、作業員Pは、かご2がリニューアル作業中にサービスする最上階より上方階のかご呼びおよび乗場呼びが無効となるように、油圧エレベータ制御盤10の制御回路を変更する。この制御回路変更によって、プランジャ4を、最上階に上昇させないようにし、最上階に、リニューアルするための作業スペースを確保することができる。
ステップS16において、作業員Pは、かご2がリニューアル作業中にサービスする最上階より上方階の乗場ドアは使用しなくなるため、戸開検出装置12を短絡(常時閉)する。
ステップS17において、作業員Pは、新設の機械室レスエレベータの主要部材である、巻上機31および機械室レスエレベータ制御盤32などを搬入し、それらの組み立て、適正な位置への設置、および、配線などを行う。
以上のリニューアル方法により、昇降路1内の最上階でリニューアル作業を行いつつ、それ以外の下方階で油圧エレベータの運転を行うことができるようになる。
従って、リニューアル作業中に、新設する機械室レスエレベータの主要部材の搬入や仮置き、昇降路1内の最上階での据付工事を行うことができ、エレベータの停止期間の短縮を図るとともに、リニューアル作業における作業効率を高めることが可能となる。また、リニューアル作業中であっても、リニューアル作業スペース以外の下方階で油圧エレベータの運転を行うことができるため、エレベータ利用者の利便性を確保することができる。
次に、図5のフローチャートを参照して、リニューアル中におけるプランジャ離脱防止検出処理について説明する。この処理は、図4のステップS14によって、第2のプランジャ離脱防止検出装置21の動作が開始することによって実行される。
ステップS21において、油圧エレベータ制御盤10は、かご呼びや乗り場呼び、あるいは、かご上点検用リモコン装置18や上昇・下降スイッチ23cで上昇指令があったか否かを判定し、上昇指令があるまで待機する。そして、油圧エレベータ制御盤10は、ステップS21において、上昇指令があったと判定した場合、ステップS22に進み、油圧ユニット9を制御してプランジャ4を上昇させる。
ステップS23において、油圧エレベータ制御盤10は、第2のプランジャ離脱防止検出装置21が作動したか否かを判定し、第2のプランジャ離脱防止検出装置21が作動したと判定した場合、ステップS24に進む。
ステップS24において、油圧エレベータ制御盤10は、上昇指令を遮断し、油圧ユニット9を制御してプランジャ4の上昇を停止させる。
ステップS23において、油圧エレベータ制御盤10は、第2のプランジャ離脱防止検出装置21が作動していないと判定した場合、ステップS25に進み、上昇指令が止まったか否かを判定する。
ステップS25において、油圧エレベータ制御盤10は、上昇指令がまだ止まっていないと判定した場合、ステップS22に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。そして、ステップS25において、油圧エレベータ制御盤10は、上昇指令が止まったと判定した場合、ステップS26に進み、油圧ユニット9を制御してプランジャ4の上昇を停止させる。
以上のように、油圧エレベータの上昇運転により、かご2がサービスする最上階に着床しようとするときに、プランジャ4の端部に設けられた回転シーブ5の高さが、所定の高さを超えて上昇しようとした場合、安全装置動作により上昇運転を停止させる第2のプランジャ離脱防止検出装置21が作動し、リニューアル作業が行われている最上階まで上昇させないようにすることが可能となる。
次に、図6のフローチャートを参照して、リニューアル中、かご2が上昇した場合における報知処理について説明する。この処理は、図4のステップS14によって、報知装置22の動作が開始することによって実行される。
ステップS31において、油圧エレベータ制御盤10は、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階のかご呼びまたは乗場呼びが登録されたかを判定し、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階のかご呼びまたは乗場呼びが登録されるまで待機する。
そして、ステップS31において、油圧エレベータ制御盤10は、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階のかご呼びまたは乗場呼びが登録されたと判定した場合、ステップS32に進み、報知装置22を作動させる。報知方法としては、例えば、ブザーやアナウンスなどの聴覚に訴えるもの、表示灯の点滅や点灯あるいはメッセージなどの視覚に訴えるものにより、最上階でリニューアル作業を行っている作業員Pに対して、プランジャ4の先端が最上階付近に接近中である旨を報知する。
ステップS33において、油圧エレベータ制御盤10は、油圧ユニット9を制御してプランジャ4を上昇させ、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階まで運転させる。油圧エレベータ制御盤10は、かご2がサービスする最上階までの運転を完了すると、ステップS34において、最上階のかご呼びまたは乗場呼びの登録を消去し、ステップS35において、報知装置22の動作を停止させる。
以上のように、リニューアル作業中にかご2がサービスする最上階のかご呼びまたは乗り場呼びが登録されると、昇降路1内の最上階に取り付けたブザーや表示灯などの報知装置22が作動する。これにより、プランジャ4の最上階への接近を事前に作業員Pに報知し、最上階でのリニューアル作業に支障を来たすことを防止することが可能となる。
次に、図7のフローチャートを参照して、リニューアル中、かご上点検用リモコン装置18や点検用操作盤23が操作された場合における昇降制御処理について説明する。この処理は、図4のステップS14によって、点検用操作盤23の動作が開始することによって実行される。
ステップS41において、油圧エレベータ制御盤10は、かご上点検スイッチ17が入っているか否かを判定し、かご上点検スイッチ17が入っていると判定した場合、ステップS42に進む。かご上点検スイッチ17が入った場合には、作業員Pが、かご上点検用リモコン装置18を操作することができるようになる。
ステップS42において、油圧エレベータ制御盤10は、かご上点検用リモコン装置18による上昇または下降の操作に基づいて、かご2の昇降を行わせるように油圧ユニット9を制御する。
ステップS41において、油圧エレベータ制御盤10は、かご上点検スイッチ17が入っていないと判定した場合、ステップS43に進み、最上階に設置した点検用操作盤23の点検スイッチ23aが入っているかを判定する。
ステップS43において、油圧エレベータ制御盤10は、点検用操作盤23の点検スイッチ23aが入っていると判定した場合、ステップS44に進む。点検スイッチ23aが入った場合には、作業員Pが、点検用操作盤23を操作することができるようになる。
ステップS44において、油圧エレベータ制御盤10は、点検用操作盤23の上昇・下降スイッチ23cによる操作に基づいて、かご2の昇降を行わせるように油圧ユニット9を制御する。
ステップS43において、油圧エレベータ制御盤10は、点検用操作盤23の点検スイッチ23aが入っていないと判定した場合、ステップS45に進み、油圧エレベータ制御盤10の制御盤内点検用スイッチ10aが入っているか否かを判定する。
ステップS45において、油圧エレベータ制御盤10は、油圧エレベータ制御盤10の制御盤内点検用スイッチ10aが入っていると判定した場合、ステップS46に進む。制御盤内点検用スイッチ10aが入った場合には、作業員Pが、制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bを操作することができるようになる。
ステップS46において、油圧エレベータ制御盤10は、制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bによる操作に基づいて、かご2の昇降を行わせるように油圧ユニット9を制御する。
ステップS45において、油圧エレベータ制御盤10は、油圧エレベータ制御盤10の制御盤内点検用スイッチ10aが入っていないと判定した場合、ステップS47に進み、平常運転を行うように油圧ユニット9を制御する。
以上のように、最上階でリニューアル作業を行っている際、昇降路1内の最上階にいる作業員Pが油圧エレベータのかご2の停止、上昇、または下降の操作を行いたい場合、リニューアル後の機械室レスエレベータで使用する保守点検装置としての点検用操作盤23を使用して、操作を行うことが可能となる。また作業員Pは、リニューアル作業中において、機械室8内の油圧エレベータ制御盤10に設けられている制御盤内点検用上昇・下降スイッチ10bを使用して操作を行うこともできる。
以上のような構成の油圧エレベータのリニューアル方法によれば、リニューアル作業スペースを最上階に設けてリニューアル作業を行いつつ、その下方階までは、油圧エレベータを運転させるようにすることで利用者の利便性を確保するとともに、工事期間の短縮になり、リニューアル作業における作業効率を高めることができる。
またリニューアル後は、油圧ユニット9や油圧エレベータ制御盤10が設置されていた機械室8は不要となり、他の用途として活用することが可能となる。
以上においては、巻上機等の機器を昇降路最上部に設置するためにリニューアル作業スペースを最上階に設けるようにしたが、これに限らず、巻上機等の機器を昇降路最下部、例えばピットスペースに設置する場合には、図8に示すように、リニューアル作業スペースを最下階に設けるようにしてもよい。
すなわち、昇降路1内の最下階でリニューアル作業を行うようにするため、最下階の床レベルに足場24を設置するとともに、報知装置22および点検用操作盤23を設置する。そして、リニューアル作業中にかご2がサービスする最下階(図8の例では、2階)より下方階のかご呼びおよび乗場呼びが無効となるように、油圧エレベータ制御盤10の制御回路を変更する。これにより、最下階に、リニューアルするための作業スペースを確保することができるため、作業員Pは、リニューアル作業中に、新設の機械室レスエレベータの主要部材である、巻上機31および機械室レスエレベータ制御盤32などを搬入することができる。
なお、図8の都合上、強制停止装置、強制減速装置等は図示していないが、作業員Pの安全性確保のためにこれらの装置が設けられていることはもちろんである。
従って、図8に示したような構成の油圧エレベータのリニューアル方法でも、リニューアル作業スペースを最下階に設けてリニューアル作業を行いつつ、その上方階までは、油圧エレベータを運転させるようにすることで利用者の利便性を確保するとともに、工事期間の短縮になり、リニューアル作業における作業効率を高めることができる。
なおこの発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化したり、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせたりすることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
2 かご
3 油圧シリンダ
4 プランジャ
7 プランジャ離脱防止検出装置
21 第2のプランジャ離脱防止検出装置
22 報知装置
23 点検用操作盤
31 巻上機
32 機械室レスエレベータ制御盤

Claims (6)

  1. 昇降路内の最上階にリニューアル作業スペースを設け、かつ、前記リニューアル作業スペースを設けた前記最上階のかご呼びおよび乗場呼びを無効とし、前記最上階を除く下方階で油圧エレベータを運転させつつ、前記リニューアル作業スペースに機械室レスエレベータの主要部材を新設する油圧エレベータのリニューアル方法であって、
    前記リニューアル作業スペースに安全装置を移設するステップと、
    プランジャが所定の高さを超えて上昇し、前記油圧シリンダから離脱しないようにするための第1のプランジャ離脱防止検出装置とは別に、かごの上昇によって前記プランジャの端部に設けられた回転シーブが、所定の高さを超えないようにするための第2のプランジャ離脱防止検出装置を設置するステップと、
    前記第2のプランジャ離脱防止検出装置の動作を開始するステップと、
    前記油圧エレベータの制御盤の制御回路を変更するステップと、
    戸開検出装置を短絡するステップと、
    を備えることを特徴とする油圧エレベータのリニューアル方法。
  2. 前記リニューアル作業スペースに報知手段を設けるステップを含み、前記報知手段は、リニューアル作業中、前記かごがサービスする最上階のかご呼びまたは乗場呼びが登録された場合に、前記プランジャが接近することを報知することを特徴とする請求項1に記載の油圧エレベータのリニューアル方法。
  3. 前記リニューアル作業スペースに前記機械室レスエレベータに搭載される保守点検装置を設けるステップを含み、前記保守点検装置は、前記リニューアル作業中に前記かごの停止、上昇、または下降の操作が行われた場合、前記油圧エレベータの運転を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油圧エレベータのリニューアル方法。
  4. 昇降路内の最下階にリニューアル作業スペースを設け、かつ、前記リニューアル作業スペースを設けた前記最下階のかご呼びおよび乗場呼びを無効とし、前記最下階を除く上方階で油圧エレベータを運転させつつ、前記リニューアル作業スペースに機械室レスエレベータの主要部材を新設する油圧エレベータのリニューアル方法であって、
    前記リニューアル作業スペースに安全装置を移設するステップと、
    前記油圧エレベータの制御盤の制御回路を変更するステップと、
    戸開検出装置を短絡するステップと、
    を備えることを特徴とする油圧エレベータのリニューアル方法。
  5. 前記リニューアル作業スペースに報知手段を設けるステップを含み、前記報知手段は、リニューアル作業中、前記かごがサービスする最下階のかご呼びまたは乗場呼びが登録された場合に、前記かごが接近することを報知することを特徴とする請求項4に記載の油圧エレベータのリニューアル方法。
  6. 前記リニューアル作業スペースに前記機械室レスエレベータに搭載される保守点検装置を設けるステップを含み、前記保守点検装置は、前記リニューアル作業中に前記かごの停止、上昇、または下降の操作が行われた場合、前記油圧エレベータの運転を制御することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の油圧エレベータのリニューアル方法。
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