以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像記録装置の外観を示す斜視図である。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9を定義する。
複合機10は、高さ(上下方向7の長さ)に対して横幅(左右方向9の長さ)及び奥行き(前後方向8の長さ)が大きい薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10の下部にインクジェット記録方式のプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能、プリント機能、スキャン機能、及びコピー機能などの各種の機能を有している。プリント機能としては、記録用紙の表面(第1面)及び裏面(第2面)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。なお、プリント機能以外の機能は任意であり、例えば、スキャン機能やコピー機能、ファクシミリ機能を有しないプリント機能のみを有するプリンタとして本発明の画像記録装置が実施されてもよい。
プリンタ部11は、正面に開口13が形成されたケーシング(筐体)14を有する。ケーシング14内にプリンタ部11の各構成要素が配設されている。開口13からケーシング14の内部側へ連続するように収容室16が区画されている。この収容室16に給紙カセット78(図2参照)が装着されている。なお、図1では、給紙カセット78の図示が省略されている。給紙カセット78は、開口13からケーシング14内に前後方向8に挿抜可能に構成されている。給紙カセット78は、各種サイズの記録用紙(本発明のシートの一例)を保持可能なメイントレイ20(本発明の供給トレイの一例)を有する。なお、給紙カセット78の構成については後段で詳述する。
[プリンタ部11の構成]
次に、図2が参照されながら、プリンタ部11の構成が説明される。図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。なお、図2では、給紙カセット78の前方側(紙面右側)の図示が省略されている。
プリンタ部11は、上述した給紙カセット78に加えて、給紙カセット78から記録用紙をピックアップして給紙(給送)する給送部15と、給送部15によって給紙された記録用紙にインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット記録方式の記録部24(本発明の画像記録部の一例)と、経路切換部41と、を備えている。これらがケーシング14内に設けられている。なお、記録部24は、インクジェット方式に限られず、電子写真方式、或いは感熱記録方式など、種々の記録方式のものが適用可能である。
[搬送路65]
プリンタ部11の内部には、メイントレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙保持部79に至る搬送路65が形成されている。搬送路65は、メイントレイ20の先端から記録部24に至る間に形成された湾曲路65Aと、記録部24から排紙保持部79に至る間に形成された排紙路65Bとに区分される。なお、排紙保持部79は、給紙カセット78と一体に構成されていてもよく、或いはプリンタ部11のフレームなどに固定されたものであってもよい。
図2に示されるように、湾曲路65Aは、メイントレイ20に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。この湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって区画されている。外側ガイド部材18は、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面18Aを有しており、内側ガイド部材19は、同様に、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面19Aを有している。これらのガイド面18A,19Aによって区画された空間が湾曲路65Aである。なお、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19、更に、後述する上側ガイド部材82、下側ガイド部材83、上側傾斜ガイド部材32、下側傾斜ガイド部材33は、いずれも、図2の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びている。
排紙路65Bは、記録部24よりも搬送方向の下流側(以下、単に「下流側」と略称する。)に設けられた下側ガイド部材82と上側ガイド部材83とによって区画されている。ここで、搬送方向とは、記録用紙が搬送路65及び後述する反転搬送路67(本発明のスイッチバック搬送路の一例)を搬送される向き(図2において矢印付きの二点鎖線で示される向き)を指す。
図3は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。図3に示されるように、下側ガイド部材82は、後述する第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63のニップ位置から前方側(図3の紙面右側)へ水平に延出されている。排紙路65Bは、第2搬送ローラ62によって搬送された画像記録済の記録用紙の下面を支持しつつ、下流側へ案内する。下側ガイド部材82の下流側端部よりも下流側に分岐口36が形成されている。両面画像記録の際は、排紙路65Bを搬送された記録用紙は、分岐口36の下流側でスイッチバックされた後に、分岐口36から下方へ向けて搬送される。
下側ガイド部材82には、前後方向8に長い細幅の凹部85が形成されている。この凹部85は、下側ガイド部材82の下流側端部に形成されている。凹部85は、前後方向8に長い細幅形状に形成されおり、その下流側は分岐口36に開放されている。凹部85のサイズ及び位置は、後述する補助ローラ47が凹部85の内部に没入可能に設計されている。
上側ガイド部材83は、下側ガイド部材82よりも上方に配置されている。上側ガイド部材83と下側ガイド部材82とは、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側ガイド部材83は、分岐口36を超えて、排紙保持部79の上方まで延出されている。
[反転搬送路67]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、反転搬送路67が形成されている。反転搬送路67は、分岐口36で排紙路65Bから分岐され、給紙カセット78とその上方に配置された記録部24との間を通って、記録部24よりも搬送方向の上流側(以下、単に「上流側」と略称する。)の合流部に接続されている。なお、合流部は、湾曲路65Aの始端(上流側の端部)と反転搬送路67の終端(下流側の端部)とが合流する部分である。
反転搬送路67は、分岐口36から後方斜め下向きに傾斜する傾斜面を有する上側傾斜ガイド部材32と、下側傾斜ガイド部材33とによって区画されている。本実施形態では、上側傾斜ガイド部材32と下側傾斜ガイド部材33とによって、反転搬送路67の一部、詳細には、分岐口36側の傾斜路67Aが区画されている。上側傾斜ガイド部材32と下側ガイド部材82とは、一体に形成されている。これらのガイド部材32,33は、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側傾斜ガイド部材32は,下側傾斜ガイド部材33よりも上方に配置されている。これらのガイド部材32,33は、分岐口36から下方へ延出されており、より詳細には、後方斜め下向きへ延出されている。
また、反転搬送路67は、給紙カセット78に設けられた後述のスライドガイド34(本発明のガイドの一例)によっても区画される。図2において破線で示される案内位置(本発明の第1位置に相当)に配置されたスライドガイド34の上面によって、反転搬送路67の一部、詳細には、湾曲路65A側の直線状の直線路67Bが区画されている。スライドガイド34は、メイントレイ20の上部で前後方向8へスライド可能に支持されている。スライドガイド34については後述する。
このように搬送路65及び反転搬送路67が形成されているため、給送部15によってメイントレイ20から給紙された記録用紙は、湾曲路65Aを通って、記録部24へ搬送される。この搬送過程において、記録用紙は、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって、給送部15の給紙ローラ25が当接した面とは反対の面が記録部24と対向するように反転される。記録部24を通過した記録用紙は、排紙路65Bを通って排紙保持部79へ搬送されるか、或いは、経路切換部41により搬送経路が切り換えられて、反転搬送路67を通って再び記録部24へ搬送される。なお、経路切換部41については後述する。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、給紙カセット78の上方に配置されている。記録部24は、図2の紙面垂直方向(主走査方向)に延出されたガイドレール(不図示)に沿って往復動するように構成されている。記録部24の下方にプラテン42が設けられている。プラテン42は、記録部24によって画像記録が行われる際に、記録用紙を水平に支持するものである。記録部24は、主走査方向への往復移動過程において、図示しないインクカートリッジから供給されたインクをノズル39から微小なインク滴としてプラテン42上を搬送される記録用紙に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。
湾曲路65Aの終端と記録部24との間、つまり、湾曲路65Aにおける下流側の端部と記録部24との間には、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61が設けられている。これらは対をなしている。ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60の下方に配置されており、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、湾曲路65Aを搬送してきた記録用紙を狭持してプラテン42上へ送る。
また、記録部24と排紙路65Bの始端との間、つまり、記録部24と排紙路65Bにおける上流側の端部との間には、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。これらは対をなしている。拍車ローラ63は、第2搬送ローラ62の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第2搬送ローラ62のローラ面に圧接されている。第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持してさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送する。
第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ(本発明の駆動源の一例、不図示)から駆動伝達機構を介して回転駆動力が伝達されて回転される。この駆動伝達機構は、遊星ギヤなどから構成されており、搬送用モータが正回転方向或いは逆回転方向のいずれに回転されても、記録用紙を一方向(図2の右側)へ搬送させるべく、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62を一回転方向へ回転させる。なお、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、画像記録時に間欠駆動される。そのため、記録用紙は、所定の改行幅で送られながら画像記録がなされる。
[給送部15]
給送部15は、給紙カセット78に収容された記録用紙を湾曲路65Aへ向けて搬送するためのものであり、給紙ローラ25と、給紙アーム26と、駆動伝達機構27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙カセット78の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット78のメイントレイ20に収容された記録用紙をピックアップして湾曲路65Aへ給紙するものであり、給紙アーム26の先端に回転自在に軸支されている。給紙ローラ25は、駆動源の一例である給紙用モータ(不図示)の回転力が駆動伝達機構27を介して伝達されると回転駆動される。なお、駆動伝達機構27は、給紙アーム26に軸支されており、概ね給紙アーム26の延出方向に沿って直線状に並ぶ複数のギヤで構成されている。
給紙カセット78の上方に形成された直線路67Bよりも更に上方であって、記録部24の下方に基軸28が設けられている。つまり、基軸28は、直線路67Bと記録部24との間に設けられている。給紙アーム26は、その基端部が基軸28に支持されており、基軸28を回動中心軸として回転可能に構成されている。このため、給紙アーム26は、給紙カセット78に対して接離可能に上下動することができる。給紙アーム26は、自重により又はバネ等の弾性部材による弾性力により、図2の矢印29の方向へ回動付勢されている。このため、給紙ローラ25は、給紙カセット78に収容された記録用紙の上面に圧接可能である。
本実施形態では、給紙カセット78がプリンタ部11に対して挿入される際に、給紙アーム26は、給紙カセット78の後端部(例えば、分離傾斜板22)に押圧されることによって、上方へ押し上げられるように構成されている。この場合に、スライドガイド34が前方側に配置されているときは、メイントレイ20の記録用紙の上面に給紙ローラ25が接触して、給紙アーム26はメイントレイ20の記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第1姿勢となる。また、スライドガイド34が後方側の図2において破線で示される案内位置に配置されているときは、スライドガイド34の上面に給紙ローラ25が接触して、給紙アーム26は上面に案内された記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第2姿勢となる。
[経路切換部41]
図3を参照しながら、経路切換部41について説明する。経路切換部41は、排紙路65Bにおける分岐口36、すなわち排紙路65Bと反転搬送路67との接続部分付近に配置されている。経路切換部41は、図3に示されるように、第3搬送ローラ45と、拍車ローラ46と、補助ローラ47及び補助ローラ48を有するフラップ49とにより構成されている。
第3搬送ローラ45は、記録部24よりも下流側であって、下側ガイド部材82よりも更に下流側に設けられている。第3搬送ローラ45は、左右方向8に延びる支軸44に固定されている。第3搬送ローラ45と下側ガイド部材82との間に分岐口36が形成されている。第3搬送ローラ45は、プリンタ部11のフレームなどに回転可能に支持されている。拍車ローラ46は、第3搬送ローラ45の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第3搬送ローラ45のローラ面に圧接されている。この拍車ローラ46は、上側ガイド部材83の下流側端部に回転可能の支持されている。第3搬送ローラ45は、搬送用モータから正逆回転方向の駆動力が伝達されて、正回転方向又は逆回転方向に回転駆動される。例えば、片面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45は正回転方向へ回転される。これにより、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に挟持されて下流側へ搬送され、排紙保持部79に排紙される。一方、両面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46が記録用紙の後端部を挟持した状態で、第3搬送ローラ45の回転方向が正回転方向から逆回転方向へ切り換えられる。
第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63から送られた記録用紙を狭持するものである。第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46のニップ部に記録用紙が進入すると、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46によって挟持されつつ、第3搬送ローラ45の回転方向に対応する方向(排紙保持部79側、又は、反転搬送路67側)へ搬送される。つまり、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、記録用紙を排紙路65Bに沿ってさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送可能であるとともに、記録用紙を反転搬送路67(図2参照)へ搬送可能である。
上側ガイド部材83に、図3の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びる支軸87が設けられている。支軸87は、分岐口36よりも上流側に設けられている。フラップ49は、支軸87から概ね下流側へ延出されている。フラップ49における延出端部49Bは、分岐口36の上方、詳細には、分岐口36の中央部36Aを超えて第3搬送ローラ45に近接した位置に達している。このフラップ49は、支軸87に軸支されている。具体的には、フラップ49における上流側の基端部49Aが支軸87に回動可能に支持されている。支軸87は、例えば、上側ガイド部材83、或いはプリンタ部11のフレームなどに設けることが可能である。なお、フラップ49の基端部49Aを例えばL字状に屈曲させ、更に支軸87を下側ガイド部材83に設けることにより、基端部49Aを下側ガイド部材83側で回動可能に支持する構成としてもよい。
フラップ49には、その延出方向に隔てられた補助ローラ47及び補助ローラ48が軸支されている。補助ローラ47は、フラップ49の基端部49A側に軸支されている。補助ローラ48は、フラップ49の延出端部49Bに軸支されている。これらの補助ローラ47,48のローラ面は、記録用紙の記録面に当接されるので、拍車ローラ63及び拍車ローラ46と同様に拍車状に形成されている。
フラップ49は、下側ガイド部材82よりも上方に位置する排出姿勢(図3(B)に示される姿勢)と、延出端部49Bが分岐口36よりも下方へ進入する反転姿勢(図3(A)に示される姿勢)との間で回動する。なお、本実施形態では、上側ガイド部材83には、フラップ49が没入可能な開口89が形成されており、フラップ49は、上記排出姿勢にあるときに開口89に没入して、排紙路65Bから退避する。また、上記反転姿勢にあるときは、フラップ49は開口89から露出されて、補助ローラ48が下側傾斜ガイド部材33に当接する。また、補助ローラ47が下側ガイド部材82の凹部85に没入されることにより、補助ローラ47が下側ガイド部材82の支持面82Bよりも下方に退避する。
[給紙カセット78]
以下、図4から図8を参照して、給紙カセット78の構成について詳細に説明する。 給紙カセット78は、給送部15の下方に設けられている。図4乃至図7に示されるように、給紙カセット78は、大別すると、メイントレイ20とスライドガイド34を有する。
[メイントレイ20]
メイントレイ20は、Letterサイズ(216mm×274mm)、リーガルサイズ(216mm×356mm)、A4サイズ(210mm×297mm)、及びこれらのサイズよりも小さいサイズの記録用紙を収容可能である。
メイントレイ20は、記録用紙が載置される底板54と、底板54の左右方向9の両端部から立設された側板55,56と、底板54の後方側の端部に立設された分離傾斜板22とを有している。このメイントレイ20は、上面が開放された概ね矩形箱状に構成されている。分離傾斜板22は、記録用紙を円滑に給紙可能なように後方側へ傾倒している。分離傾斜板22の内面22Aには図示しない複数の歯が突出している。そのため、仮に複数の記録用紙が重なった状態で給紙されても、分離傾斜板22の内面22Aに記録用紙の先端が当接したときに上記歯によって最上位の記録用紙だけが分離されて湾曲路65Aへ給紙される。
メイントレイ20の上部には、スライドガイド34を支持するための支持板20Aが設けられている。支持板20Aは、左右方向9の寸法がメイントレイ20の左右方向9の寸法とほぼ同じであり、前後方向8の寸法がメイントレイ20の前後方向の寸法よりも短い平板形状の部材である。支持板20Aの左右方向9の中央部に凹部122が形成されている。
図4及び図8に示されるように、凹部122の左右方向9の左端部には、前後方向に延びるレール118が設けられている。レール118は、スライドガイド34を支持板20A上において前後方向8へスライド可能に支持するためのものである。
[スライドガイド34]
スライドガイド34は、メイントレイ20の上面にスライド可能に支持された平板形状の部材である。スライドガイド34は前後方向8へスライド可能に構成されている。
スライドガイド34の左端部143(図5及び図8参照)の裏面(支持板20A側の面)には、図7に示されるように、前後方向8へ延びる逆U字形状のレール溝119が形成されている。レール溝119の溝幅及び溝深さは、支持板20Aに設けられたレール118が挿入可能な寸法に形成されている。レール溝119にレール118が挿入される。レール溝119にレール118が挿入された状態で、スライドガイド34の右端部144が支持板20Aの上面に支持される。これにより、支持板20A上において、スライドガイド34がレール118によって前後方向8へスライド可能に支持される。もちろんこのような支持機構に限られず、支持板20A上において前後方向8へ移動可能に支持されていれば、如何なる支持機構でも適用可能である。
本実施形態では、スライドガイド34のスライド範囲は、前方側へは支持板20Aの上面からスライドガイド34が飛び出さない範囲であり、後方側へは分離傾斜板22に当接するまでの範囲である。つまり、スライドガイド34は、その前方側の前端34Aが支持板20Aの前方側の前端20Bと概ね一致する前方位置(本発明の第2位置に相当、図6及び図7に示される位置)と、その後方側の後端34Bが分離傾斜板22の内面22Aと概ね当接する後方位置(図4及び図5に示される位置)との間でスライドする。なお、スライドガイド34が前方位置に配置された状態では、反転搬送路67の直線路67Bは形成されない。
[ラックピニオン機構200]
レール118から支持板20Aの左端部120に至る延出部121には、ラックピニオン機構200が設けられている。ラックピニオン機構200は、搬送用モータからの回転駆動力を前後方向8の直線駆動力に変換してスライドガイド34に伝達するものである。ラックピニオン機構200からスライドガイド34に駆動力が伝達されると、スライドガイド34が支持板20A上において前後方向8へスライドする。
図8に示されるように、ラックピニオン機構200は、ピニオンギヤ202と、ラックギヤ204と、コイルバネ205(本発明の弾性部材の一例)と、ラッチ機構206と、中間ギヤ207,208とから構成されている。
ラックギヤ204は、スライドガイド34の左端部に形成されている。ピニオンギヤ202は、延出部121において延出部121に垂直な軸(不図示)を中心に回転可能に支持されている。ピニオンギヤ202の外周に形成された歯は、ラックギヤ204と噛合される。
ピニオンギヤ202に中間ギヤ207,208が順次噛合されている。中間ギヤ207,208は笠歯車である。中間ギヤ207は、延出部121において延出部121に垂直な軸(不図示)を中心に回転可能に支持されている。中間ギヤ208は、延出部121から垂直に立設された図示されていないギヤ支持板に軸支されている。詳細には、延出部121と平行であって、ギヤ支持板から左右方向9へ延びる軸(不図示)に中間ギヤ208が軸支されている。これにより、中間ギヤ208に回転駆動力が伝達されると、その回転駆動力が中間ギヤ208から中間ギヤ207及びピニオンギヤ202を介してラックギヤ204に伝達される。この駆動力を受けて、スライドガイド34が中間ギヤ208に入力された回転駆動力の回転方向の応じた方向へスライドする。
ピニオンギヤ202の外周は、ギヤの歯が一部範囲にわたって欠落されている。つまり、ピニオンギヤ202には、歯が形成されている有歯部202Aと、歯が形成されていない欠歯部202Bが設けられている。有歯部202Aがラックギヤ204と対向すると、ピニオンギヤ202とラックギヤ204が噛合し、駆動力がピニオンギヤ202からラックギヤ204に伝達され、スライドガイド34が前後方向8へスライドする。一方、欠歯部202Bがラックギヤ204と対向すると、ピニオンギヤ202とラックギヤ204は噛合せず、駆動力がピニオンギヤ202からラックギヤ204に伝達されない。したがって、スライドガイド34はピニオンギヤ202からの駆動力によっては前後方向8へスライドしない。
コイルバネ205は、支持板20Aの凹部122において、レール118の右側に隣接してレール118に沿って設けられている。コイルバネ205の一端は、支持板20Aの前方側において凹部122と凹部122以外の部分との段差を形成するための側壁123に連結されている。コイルバネ205の他端は、スライドガイド34に連結されている。詳細には、コイルバネ205の他端は、スライドガイド34の下面からレール118と垂直に立設されたガイド支持板(不図示)と、スライドガイド34の下側で連結されている。
コイルバネ205が自然長である場合、つまりスライドガイド34に外力が加えられていない状態では、スライドガイド34は、第2位置に配置されている。一方、スライドガイド34が、搬送用モータから駆動力を受けて第2位置から第1位置に向かってスライドするとともに、コイルバネ205が伸びる。このとき、コイルバネ205は、圧縮方向にバネ力を発生させて、スライドガイド34を前方(分離傾斜板22から離反する向き)へ付勢する。
ラックギヤ204及びピニオンギヤ202の近傍には、スライドガイド34を後方(分離傾斜板22に近づく向き)へスライドさせる向きのみにピニオンギヤ202を回転させ、スライドガイド34を前方へスライドさせる向きのピニオンギヤ202の回転を制止するラッチ機構206が設けられている。図8に示されるように、ラッチ機構206は、基軸206Aと、アーム206Bと、傾歯206Cとから構成されている。
基軸206Aは、延出部121から垂直に立設されている。アーム206Bは、その基端部が基軸206Aに支持されており、基軸206Aを回動中心軸として、ピニオンギヤ202及び傾歯206Cの上方を回転可能に構成されている。アーム206Bの先端には、アーム206Bの下面からピニオンギヤ202の上面に向かって伸びる爪部206BAが設けられている。爪部206BAは傾歯206Cに当接可能に設けられている。アーム206Bは、図8において基軸206Aを中心とした時計回りの向きに付勢されている。詳細には、例えば、アーム206Bは、基軸206Aに設けられたコイル巻バネ(不図示)によって図8において基軸206Aを中心とした時計回りの向きに付勢されている。
傾歯206Cは、ピニオンギヤ202の上面に立設されている。傾歯206Cは短歯206CAと長歯206CBによって「V」字状に形成されており、「V」字の頂点がピニオンギヤ202の上面における円周と反対側になるように配置されている。短歯206CAは、ピニオンギヤ202の上面の円周に対して垂直に近い第1角度で配置されており、長歯206CBは、当該円周に対して第1角度より水平に近い第2角度で配置されている。傾歯206Cは、図4及び図8(B)に示されるように、スライドガイド34が第1位置に位置しているときに、爪部206BAと短歯206CAが当接する位置に設けられている。
図8(A)に示されるように、ピニオンギヤ202がスライドガイド34を後方へ移動させる向き(図8(A)中の破線の矢印の向き)へ回転する過程で、爪部206BAは、長歯206CBと当接される。この場合、爪部206BAは、水平に近い第2角度の長歯206CBを容易に乗り越えることができる。つまり、スライドガイド34は後方へ移動可能である。一方、図8(B)に示されるように、スライドガイド34が第1位置に位置している場合に、ピニオンギヤ202がスライドガイド34を前方へ移動させる向き(図8(B)中の破線の矢印の向き)へ回転しようとすると、爪部206BAは、短歯206CAと当接される。この場合、爪部206BAは、垂直に近い第1角度の短歯206CAを乗り越えることができない。つまり、スライドガイド34は、第1位置に位置している場合に、前方へ移動不可能である。
本実施形態では、搬送用モータの駆動力をコイルバネ205による付勢力より大きくしている。したがって、搬送用モータが駆動している限り、スライドガイド34がコイルバネ205による付勢力によって第2位置に戻ることはない。つまり、本実施形態では、スライドガイド34が第1位置に位置しているときには、スライドガイド34の第2位置への移動はラッチ機構206によって防止され、スライドガイドが第2位置から第1位置に向かって移動しているときには、スライドガイド34の第2位置への移動は搬送用モータの駆動力によって防止される。なお、ラッチ機構206は、上述した機構に限られず、スライドガイド34が後方へ移動可能であるが前方へ移動不可能であるならば、如何なる機構でも適用可能である。
本実施形態では、スライドガイド34のスライド範囲は、ピニオンギヤ202の外周の長さの範囲内である。詳細には、ピニオンギヤ202の有歯部202Aの長さは、ラックギヤ204の長さ以下である。そのため、ピニオンギヤ202の回転によって、スライドガイド34が後方へ移動する間に、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204は必ず対向する関係にある。
図6に示されるように、スライドガイド34が第2位置にいる場合、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向している。この状態から、ピニオンギヤ202が図6の上から見て反時計回りに回転すると、ピニオンギヤ202の有歯部202Aとラックギヤ204が噛合する。ピニオンギヤ202とラックギヤ204が噛合するため、スライドガイド34は、ピニオンギヤ202の回転によって、後方へ移動する。ピニオンギヤ202の逆回転は搬送用モータの駆動力によって防止されている。
図4に示されるように、スライドガイド34が第1位置に到達しても、ピニオンギヤ202とラックギヤ204が噛合している。しかし、ピニオンギヤ202があと少し図4の上から見て反時計回りに回転することで、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態となる。ピニオンギヤ202の逆回転はラッチ機構206によって防止されている。
なお、図4では、スライドガイド34が第1位置に到達したときに、ピニオンギヤ202とラックギヤ204が6個の歯で噛合されている。したがって、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態となるためには、ピニオンギヤ202が6個の歯の分だけ回転する必要がある。しかし、スライドガイド34が第1位置に到達したときに、ピニオンギヤ202とラックギヤ204が噛合されている歯の数は少なくとも1つであればよく6個に限らない。
この状態から、ピニオンギヤ202が更に図4の上から見て反時計回りに回転すると、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態となる。当該状態では、ピニオンギヤ202とラックギヤ204は噛合されないため、スライドガイド34は、コイルバネ205の付勢力によって第2位置へ移動される。その結果、スライドガイド34は図6に示される状態に戻る。
[移動制御]
上述の如く構成されたプリンタ部11においては、図9に示される手順にしたがって、スライドガイド34をスライドさせる移動制御が複合機10の全体動作を制御する制御部(不図示)によって行われる。以下、図4から図8を参照しながら、図9のフローチャートに基づいて、制御部によって実行される移動制御の処理手順について説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、搬送用モータが正回転された場合にスライドガイド34を前方(分離傾斜板22から離反する向き)へ移動させる駆動力が伝達されるものとし、搬送用モータが正回転とは反対の逆回転された場合にスライドガイド34を後方(分離傾斜板22に近づく向き)へ移動させる駆動力が伝達されるものとする。また、プリンタ部11が、画像記録指示を受けていない準備状態にあるときは、図6に示されるように、スライドガイド34が第2位置に配置された初期状態にあるものとする。
複合機10に画像記録指示が入力されると、制御部によって給紙ローラ25が回転される。これにより、給紙ローラ25がメイントレイ20上の記録用紙に接触した状態で回転されるので、メイントレイ20上の記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S10)。
次のステップS20では、両面画像記録の指示信号が入力されたかどうかが制御部によって判断される。かかる判断は、複合機10に入力された画像記録指示に、両面画像記録を実行させるためのコマンド信号が含まれているかどうかによって判断される。
ステップS20において、両面画像記録の指示信号が入力されていないと判断されると(S20のNo側)、次のステップS30において、次の印字データがあるかどうかが判断される。ここで、次の印字データが画像記録指示とともに入力されている場合は(S30のYes側)、再びステップS10以降の手順にしたがった処理が行われる。ステップS30において、次の印字データが無いと判断された場合は、一連の処理が終了する。
ステップS20において、両面画像記録の指示信号が入力されたと判断されると(S20のYes側)、次のステップS40において、支持板20A上でスライドガイド34を後方へ移動させる処理が実行される。具体的には、搬送用モータの逆回転の駆動力がラックピニオン機構200を介してスライドガイド34に伝達されて、スライドガイド34が前方位置から後方位置へ向けて移動される。このように、スライドガイド34が後方へ移動することによって、スライドガイド34は反転搬送路67の直線路67Bを形成可能な位置に近づく。なお、スライドガイド34は、コイルバネ205によって前方へ付勢されているが、搬送用モータの駆動力によって前方への移動は防止されている。
次に、スライドガイド34が後方位置に到達したかどうかが制御部によって判断される(S50)。かかる判断は、前方位置から後方位置までの距離や搬送用モータの回転量等に基づいてスライドガイド34がどの程度移動したかどうかを求めることによって判断できる。
スライドガイド34が後方位置に到達すると、スライドガイド34の上面によって反転搬送路67の直線路67Bが形成される。これにより、反転搬送路67を通る記録用紙は、スライドガイド34の上面によって支持され、湾曲路65Aへ案内可能となる。なお、スライドガイド34が後方位置へ移動する過程で、給紙アーム26が後端34Bによって後方へ押し付けられると、給紙アーム26が上方へ持ち上げられて、給紙ローラ25がスライドガイド34で支持された記録用紙に接触する。このように、反転搬送路67の記録用紙を湾曲路65Aへ案内可能な案内位置、つまり、スライドガイド34の後方位置が、本発明の第1位置に相当する。なお、図4及び図5には、スライドガイド34が後方位置に配置された状態が示されている。
スライドガイド34が後方位置に到達すると、ステップS10と同様にして、給紙ローラ25が回転される。このとき、スライドガイド34上の記録用紙に接触した状態で給紙ローラ25が回転されるので、スライドガイド34上の記録用紙が給紙ローラ25によって湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S60)。また、記録部24を通過した記録用紙が経路切換部41に到達するまでに、搬送用モータが逆回転から正回転に切り換えられる。これにより、経路切換部41に到達した記録用紙が排紙保持部79へ向けて排出される。
次に、スライドガイド34を初期状態に戻す処理が行われる(S70)。具体的には、搬送用モータが正回転から逆回転に切り換えられ、スライドガイド34が後方位置から更に所定量後方へ移動される。ここで、所定量は、ピニオンギヤ202の回転により、ピニオンギヤ202の有歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態から、ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態へ遷移するまでの量である。ピニオンギヤ202の欠歯部202Bとラックギヤ204が対向する状態へ遷移すると、スライドガイド34は、コイルバネ205の付勢力によって前方位置へ移動される。その結果、スライドガイド34は図6に示される初期状態に戻る。
次のステップS80において、次の印字データがないと判断されると(S80のN
o側)、一連の処理が終了する。一方、ステップS80において、次の印字データがある判断されると(S80のYes側)、ステップS10以降の手順にしたがった処理が行われる。なお、図6及び図7には、スライドガイド34が後方位置に配置された状態が示されている。
[実施形態の効果]
上述したように本実施形態が構成されているため、ピニオンギヤ202とラックギヤ204とが噛合した状態で搬送用モータからの回転力によってピニオンギヤ202が回転すると、スライドガイド34が後方(分離傾斜板22に近づく向き)に移動し、第1位置に到達する。ラッチ機構206は、スライドガイド34を後方へ移動させる向きのみにピニオンギヤ202を回転させるので、ピニオンギヤ202とラックギヤ204とが噛合している限り、コイルバネ205の付勢によってスライドガイド34が前方(分離傾斜板22から離間する向き)に移動することはない。つまり、ピニオンギヤ202とラックギヤ204とが噛合している限り、スライドガイド34が第2位置へ移動することはない。
ピニオンギヤ202の欠歯部202Bがラックギヤ204と対向することによって、ピニオンギヤ202とラックギヤ204との噛合が解除されると、スライドガイド34はコイルバネ205の付勢によって前方(第2位置)へ移動する。
したがって、搬送用モータの正回転又は逆回転のみでスライドガイド34を前方及び後方へ移動させることが可能である。
スライドガイド34は、両面印刷が行われるときに記録用紙の表裏を入れ換えるための反転搬送路67の一部である直線路67Bを形成する。両面印刷が行われるときには、所定のタイミング(例えば、両面画像記録の指示信号が入力されてから、給紙ローラ25が回転されて記録用紙の給紙が開始されるまでの間のタイミング)で、スライドガイド34が第1位置へ移動される。片面印刷が行われるときには、スライドガイド34は第2位置に移動されて第2位置に維持される。
ピニオンギヤ202の歯の欠落部分がラックギヤ204に当接すると、スライドガイド34は第2位置へ移動する。したがって、スライドガイド34がピニオンギヤ202の外周の長さより長い範囲で移動可能に支持されていたとしても、スライドガイド34は、ピニオンギヤ202の歯の欠落部分がラックギヤ204に当接する直前までの範囲でしか移動できない。つまり、ラックギヤ204に当接することのない無駄な歯がピニオンギヤ202に存在することになる。しかし、上述した実施形態では、スライドガイド34の移動範囲がピニオンギヤ202の外周の長さより短いため、ピニオンギヤ202から上記のような無駄な歯をなくすことができる。その結果、使用するピニオンギヤ202を小さくすることができる。
[実施形態の変形例]
上述の実施形態では、給紙カセット78が1つの供給トレイ(メイントレイ20)のみを有していたが、給紙カセット78が複数の供給トレイを有していてもよい。例えば、図10に示されるように、複合機10が、プリント機能として両面画像記録機能を有しておらず、給紙カセット78が、メイントレイ20(本発明の第1供給トレイの一例)と、その上方で前後方向8へスライド可能なセカンドトレイ21(本発明の第2供給トレイの一例)とを有していてもよい。この場合、セカンドトレイ21が、上述の実施形態におけるスライドガイド34の代わりに複合機10に搭載される。スライドガイド34は、その上面によって反転搬送路67の一部である直線路67Bを形成するのに対して、セカンドトレイ21は、その上面に記録用紙が収容される点で異なる。セカンドトレイ21のその他の構成はスライドガイド34と同じである。
スライドガイド34の代わりにセカンドトレイ21を設けることで、セカンドトレイ21から記録用紙が給送されるときには、セカンドトレイ21はピニオンギヤ202の回転によって第1位置へ移動される。メイントレイ20から記録用紙が給送されるときには、セカンドトレイ21はコイルバネ205の付勢によって第2位置へ移動される。したがって、搬送用モータの正回転又は逆回転のみでセカンドトレイ21を前方及び後方へ移動させることが可能である。
セカンドトレイ21から記録用紙が給送されるとき、セカンドトレイ21は、ピニオンギヤ202の回転によって、後方(分離傾斜板22に近づく向き)に移動し、第1位置に到達する。メイントレイ20から記録用紙が給送されるとき、セカンドトレイ21は、コイルバネ205の付勢によって、前方(分離傾斜板22から離間する向き)に移動し、第2位置に到達する。したがって、搬送用モータの正回転又は逆回転のみでセカンドトレイ21を前方及び後方へ移動させることが可能である。