JP2011051269A - 筆記具の軸筒 - Google Patents

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【課題】緩衝材4を圧縮することにより、内軸1に対して外軸5を長手方向及び径方向に揺動可能に構成し、柔らかい筆記感で筆記できる筆記具の軸筒に適用できる。
【解決手段】内軸1の把持部1Aに軟質材で構成された緩衝材4を設ける。更に、緩衝材4より硬い材質で構成された外軸5の内面に前段5Aと後段5Bを形成する。この外軸5を緩衝材4の外側に被せ、外軸5の前段5Aと後段5Bに緩衝材4を接触させるとともに外軸5の内面に緩衝材4を接触させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボールペン、シャープペンシル等の筆記具の軸筒において、内軸と外軸の間に軟質材で構成された緩衝材を設けた筆記具の軸筒に関する。
従来、下グリップカバーの硬度を上グリップカバーの硬度と比較して小さくし、かつ下グリップカバーと軸筒とを同時成形した筆記具のグリップ構造が知られている。(特許文献1参照)
しかしながら、上記筆記具のグリップ構造は、筆記者の指先にフィットして長時間の筆記による疲労を予防する利点はあるが、内グリップカバーに対して外グリップカバーが長手方向に移動することは不可能であった。
特開2004−66560号公報
解決しようとする問題点は、外グリップカバーが内グリップカバーに対して長手方向に揺動できず、筆記時において柔らかい筆記感を得ることが出来ない点である。
本発明は、筆記具の内軸と、内軸の把持部に設けられかつ軟質材で構成された緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に前段と後段を形成し、前記外軸の前段と後段に緩衝材を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを第1の要旨とする。
また、内軸に周方向に伸びた凹溝を前後に2つ形成し、この凹溝のそれぞれにリング状の緩衝材を取り付け、前記緩衝材を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させたことを第2の要旨とする。
更に、緩衝材の表面に周方向に伸びた突条を前後に2つ形成し、この突条を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に接触させたことを第3の要旨とする。
更にまた、緩衝材の表面の前側に周方向等間隔に複数の前突部を形成するとともに、表面の後側に周方向等間隔に複数の後突部を形成し、この前突部を外軸の前段及び内面に接触させるとともに後突部を外軸の後段及び内面に接触させたことを第4の要旨とする。
更にまた、筆記具の内軸と、内軸の把持部に設けられかつ軟質材で構成された緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に内鍔を形成し、かつ緩衝材に前突部と後突部を形成し、外軸の内鍔前端及び内面に緩衝材の前突部を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材の後突部を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを第5の要旨とする。
更にまた、筆記具の内軸と、先部材及び内軸の把持部にそれぞれ設けられかつ軟質材で構成された複数の緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に前段と後段を形成し、前記外軸の前段と後段に緩衝材を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを第6の要旨とする。
更にまた、先部材及び内軸の把持部に周方向に伸びた凹溝をそれぞれ形成し、この凹溝のそれぞれにリング状の緩衝材を取り付け、前記緩衝材を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させたことを第7の要旨とする。
更にまた、外軸を変形不能な非軟質材で構成したことを第8の要旨とする。
本発明の筆記具の軸筒は、内軸の把持部に設けられかつ軟質材で構成された緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、内軸に対して外軸が長手方向及び径方向に揺動することにより、筆記した時に柔らかい筆記感を得ることができる。
図1は本発明の実施例1の筆記具の軸筒を示す部分断面図である。(実施例1) 図2は図1の主要部を示す拡大部分断面図である。(実施例1) 図3は本発明の実施例2の筆記具の軸筒を示す主要部拡大部分断面図である。(実施例2) 図4は本発明の実施例3の筆記具の軸筒を示す主要部拡大部分断面図である。(実施例3) 図5は図4のA−A線を示す拡大断面図である。(実施例3) 図6は本発明の実施例4の筆記具の軸筒を示す主要部拡大部分断面図である。(実施例4)
筆記時に外軸が長手方向及び径方向に揺動し、シャープペンシルやボールペンといった芯やペン先が硬い材質で構成されていても柔らかい筆記感を得ることができる筆記具の軸筒を実現した。
以下、図1及び図2に基づいて本発明における実施例1の筆記具の軸筒を説明する。また、図1の左側を前方とし、右側を後方とする。先ず、内軸1の後部に後軸2が着脱可能に螺合され、この後軸2にクリップ3が一体に形成される。前記内軸1の把持部1Aの前後に周方向に伸びた凹溝1Bを並列に2つ形成する。この内軸1の凹溝1Bに、ゴム等の軟質材からなるOリングで構成された緩衝材4を2つ並列に嵌合させて取り付ける。また、合成樹脂製あるいは金属製で非軟質材の外軸5を構成する。尚、外軸5は緩衝材4より硬いゴム製で構成しても良い。更に、前記外軸5の内面に前段5Aと後段5Bをそれぞれ形成するとともに、外軸5の後端に突起5Cを形成する。この外軸5を緩衝材4の外側に被せ、外軸5の前段5A及び内面に前側の緩衝材4を接触させるとともに後段5B及び内面に後側の緩衝材4を接触させ、かつ外軸5の突起5Cを後軸2の切欠部2Aに係合させる。尚、外軸5の突起5Cと後軸2の間には適度の隙間が構成される。従って、後軸2に対し外軸5は長手方向及び径方向には揺動可能となるが回動不能に構成される。
前記内軸1の前部に先部材6が着脱可能に螺合される。また、先部材6と外軸5、及び外軸5と後軸2の間に隙間が構成され、内軸1に対して外軸5を長手方向及び径方向に揺動可能に構成する。前記内軸1、緩衝材4、外軸5及び後軸2により筆記具の軸筒が構成される。
この筆記具の軸筒内には、従来一般的に知られているシャープペンシルの機構部やボールペンのレフィール等が内蔵され筆記具が構成される。
上記筆記具で筆記を行うと、緩衝材4が撓んで外軸5が長手方向に揺動するとともに、緩衝材4を圧縮して外軸5が径方向に揺動し、筆記した時に毛筆で筆記した様な柔らかい筆記感で筆記を行うことができる。また、外軸5を非軟質材で構成した場合には外軸5を強く保持しても外軸5が変形しないので、外軸5が確実に揺動することができる。
次に、図3に基づいて本発明における実施例2の筆記具の軸筒を説明する。尚、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、ゴム等の軟質材からなる緩衝材14の表面の前部及び後部に周方向に伸びた突条14Aを形成する。この緩衝材14を内軸11の把持部11Aに外嵌する。
更に、合成樹脂製あるいは金属製で非軟質材の外軸15を構成する。尚、外軸15は緩衝材14より硬いゴム製で構成しても良い。この外軸15に前段15Aと後段15Bを形成する。この外軸15を前記緩衝材14の外側に外嵌し、外軸15の前段15A及び内面に緩衝材14の前側の突条14Aを接触させるとともに外軸15の後段15B及び内面に緩衝材14の後側の突条14Aを接触させ、緩衝材14に外軸15を外れないように取り付ける。また、緩衝材14は、外軸15が揺動可能に構成するためにはゴム硬度を15程度に構成することが好ましい。
前記内軸11の前部に先部材16が着脱可能に螺合される。また、先部材16と外軸15、及び外軸15と後軸2の間に隙間が構成され、内軸11に対して外軸15を長手方向及び径方向に揺動可能に構成する。前記内軸11、緩衝材14、外軸15及び後軸2により筆記具の軸筒が構成される。
上記筆記具で筆記を行うと、緩衝材14の突条14Aが撓んで外軸15が長手方向に揺動するとともに、緩衝材14を圧縮して外軸15が径方向に揺動し、筆記した時に毛筆で筆記した様な柔らかい筆記感で筆記を行うことができる。
次に、図4及び図5に基づいて本発明における実施例3の筆記具の軸筒を説明する。尚、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、内軸21の後部に後軸12を一体成形により構成する。更に、内軸21の把持部21Aに熱可塑性エラストマー等の軟質材からなる緩衝材24を2色成型により構成する。更に、この緩衝材24の表面の前部及び後部には周方向等間隔に前突部24Bと後突部24Cが形成される。
更に、合成樹脂製あるいは金属製で非軟質材の外軸25を構成する。尚、外軸25は緩衝材24より硬いゴム製で構成しても良い。この外軸25の前部内面に内鍔25Dを形成し、この内鍔25Dの前端面は垂直に形成されるとともに後端は傾斜面に形成される。
この外軸25を前記内軸21に2色成型で構成された緩衝材24に前方より被せ、外軸25の内鍔25Dが緩衝材24の前突部24Bを乗り越えて取り付けられる。また、緩衝材24の前突部24Bが外軸25の内鍔25Dの前端と内面に接触するとともに、緩衝材24の後突部24Cが外軸25の内面に接触する。更に、外軸25の後端が後軸12の段部12Bに接触する。
前記内軸21の前部に先部材6が着脱可能に螺合される。また、先部材6と外軸25の間に隙間が構成され、内軸21に対して外軸25を長手方向前方及び径方向に揺動可能に構成する。前記内軸21、緩衝材24、外軸25及び後軸12により筆記具の軸筒が構成される。
この筆記具の軸筒内には、従来一般的に知られているシャープペンシルの機構部やボールペンのレフィール等が内蔵され筆記具が構成される。
上記筆記具で筆記を行うと、緩衝材24の前突部24Bが撓んで外軸25が長手方向に揺動するとともに、緩衝材24の前突部24B及び後突部24Cを圧縮して外軸25が径方向に揺動し、筆記した時に毛筆で筆記した様な柔らかい筆記感で筆記を行うことができる。
次に、図6に基づいて本発明における実施例4の筆記具の軸筒を説明する。尚、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。また、筆記具の軸筒内にシャープペンシルの機構部を内蔵した筆記具で説明する。先ず、内軸31の後部に後軸2が着脱可能に螺合される。前記内軸31の把持部31Aの後部に周方向に伸びた凹溝31Bを形成する。この内軸31の凹溝31Bにゴム等の軟質材からなるOリングで構成された緩衝材34を嵌合して取り付ける。
また、合成樹脂製あるいは金属製で非軟質材の外軸35を構成する。尚、外軸35は緩衝材34より硬いゴム製で構成しても良い。更に、前記外軸35の内面に前段35Aと後段35Bをそれぞれ形成するとともに、外軸35の後端に突起35Cを形成する。この外軸35を緩衝材34の外側に被せ、外軸35の後段35B及び内面に前記内軸31に設けられた緩衝材34を接触させ、かつ外軸35の突起35Cを後軸2の切欠部2Aに係合させる。
更に、先部材26の後部表面に周方向に伸びた凹溝26Aを形成し、この凹溝26Aにゴム等の軟質材からなるOリングで構成された緩衝材34を嵌合して取り付ける。
前記内軸にシャープペンシルの機構部を内蔵した後、内軸31の前部に先部材26を着脱可能に螺合する。更に、先部材26の凹溝26Aに設けられた緩衝材34を外軸35の前段35A及び内面に接触させる。また、先部材26の外面と外軸35の内面の間に隙間が構成されるとともに、外軸35と後軸2の間に隙間が構成され、内軸31に対して外軸35を長手方向及び径方向に揺動可能に構成する。前記内軸31、緩衝材34、外軸35及び後軸2により筆記具の軸筒が構成される。
上記筆記具で筆記を行うと、緩衝材34が撓んで外軸35が長手方向に揺動するとともに、緩衝材34を圧縮して外軸35が径方向に揺動し、筆記した時に毛筆で筆記した様な柔らかい筆記感で筆記を行うことができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、内軸、後軸、芯タンクといった部材は説明を簡略化するためにそれぞれ1個の部品として図示しているが、それぞれ2個以上の部品を螺合、嵌合して一体化すれば良い。更に、外径形状も図示のものに限定されないことは勿論である。
筆記時に、内軸と外軸の間に設けた緩衝材を圧縮させて内軸に対して外軸を揺動し、柔らかい筆記感で筆記できる筆記具の軸筒に適用できる。
1 内軸
1A 内軸1の把持部
1B 内軸1の凹溝
4 緩衝材
5 外軸
5A 外軸5の前段
5B 外軸5の後段
11 内軸
11A 内軸11の把持部
14 緩衝材
14A 緩衝材14の突条
15 外軸
15A 外軸15の前段
15B 外軸15の後段
21 内軸
21A 内軸21の把持部
24 緩衝材
24B 緩衝材24の前突部
24C 緩衝材24の後突部
25 外軸
25C 外軸25の内鍔
31 内軸
31A 内軸31の把持部
31B 内軸31の凹溝
34 緩衝材
35 外軸
35A 外軸35の前段
35B 外軸35の後段

Claims (8)

  1. 筆記具の内軸と、内軸の把持部に設けられかつ軟質材で構成された緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に前段と後段を形成し、前記外軸の前段と後段に緩衝材を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを特徴とする筆記具の軸筒。
  2. 内軸の把持部に周方向に伸びた凹溝を前後に2つ形成し、この凹溝のそれぞれにリング状の緩衝材を取り付け、前記緩衝材を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させたことを特徴とする請求項1記載の筆記具の軸筒。
  3. 緩衝材の表面に周方向に伸びた突条を前後に2つ形成し、この突条を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に接触させたことを特徴とする請求項1記載の筆記具の軸筒。
  4. 緩衝材の表面の前側に周方向等間隔に複数の前突部を形成するとともに、表面の後側に周方向等間隔に複数の後突部を形成し、この前突部を外軸の前段及び内面に接触させるとともに後突部を外軸の後段及び内面に接触させたことを特徴とする請求項1記載の筆記具の軸筒。
  5. 筆記具の内軸と、内軸の把持部に設けられかつ軟質材で構成された緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に内鍔を形成し、この内鍔の前端面は垂直に形成するとともに後端は傾斜面に形成し、かつ緩衝材に前突部と後突部を形成し、外軸の内鍔前端及び内面に緩衝材の前突部を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材の後突部を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを特徴とする筆記具の軸筒。
  6. 筆記具の内軸と、先部材及び内軸の把持部にそれぞれ設けられかつ軟質材で構成された複数の緩衝材と、緩衝材の外側に被せられかつ緩衝材より硬い材質で構成された外軸とを有し、外軸の内面に前段と後段を形成し、前記外軸の前段と後段に緩衝材を接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させて、内軸に対して外軸を長手方向及び径方向に揺動可能に構成したことを特徴とする筆記具の軸筒。
  7. 先部材及び内軸の把持部に周方向に伸びた凹溝をそれぞれ形成し、この凹溝のそれぞれにリング状の緩衝材を取り付け、前記緩衝材を外軸の前段と後段に接触させるとともに外軸の内面に緩衝材を接触させたことを特徴とする請求項6記載の筆記具の軸筒。
  8. 外軸を変形不能な非軟質材で構成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の筆記具の軸筒。
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