JP2011051078A - 位置決めステージ - Google Patents
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Abstract
【課題】ステージの移動方向の剛性を向上させる。
【解決手段】位置決めステージにおいて、ステージ1の移動方向の位置検出点とステージ1が振動して姿勢変化したときにステージ1の位置が変動しない節の位置を合わせる。この位置を合わせるために、ステージ1の重量分布を調整するための第1の錘11及び第2の錘12を有している。そして、ステージ1の伝達特性の振動モードが0dBに近づくように第1の錘11及び第2の錘12の調整量を決定する。
【選択図】図2
【解決手段】位置決めステージにおいて、ステージ1の移動方向の位置検出点とステージ1が振動して姿勢変化したときにステージ1の位置が変動しない節の位置を合わせる。この位置を合わせるために、ステージ1の重量分布を調整するための第1の錘11及び第2の錘12を有している。そして、ステージ1の伝達特性の振動モードが0dBに近づくように第1の錘11及び第2の錘12の調整量を決定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ステージの移動方向の剛性を向上させる位置決めステージに関するものである。
超精密加工機の形状精度、ワークの表面粗さ向上のため、ワークや治具が搭載されるステージのガイドに流体軸受を用い、ステージのアクチュエータにリニアモータを用いた、非接触ステージが知られている。非接触ステージは、ステージとの摩擦がなく、また、流体軸受の流体膜の平均化効果によりステージの運動精度が高精度である。ステージの位置決め制御は、ステージの位置を検出し、アクチュエータによる駆動を、位置検出部により検出した位置が目標位置になるように、常にフィードバック制御している。この種の位置決めステージとして、マグネットヨーク及び錘を有し、マグネットヨーク及び錘を移動させてステージの重心位置を調整し、ステージのヨーイング及びピッチングを抑えたものが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の技術は、ステージの傾きを調整する駆動方法であり、加工機の場合、ステージに加工外乱が入力されるので、ステージが振動する場合には、重心駆動だけでは不十分である。
具体的に説明すると、ステージの移動方向の剛性、つまり、外力(振動)によるステージの位置誤差と外力に応答するアクチュエータの力との関係は、移動方向にステージの支持機構がないため、ステージの位置決め制御の特性により決定される。外力は動的な振動であり、アクチュエータは外力が入力された直後に素早く適切な力の反力を生じる必要がある。すなわち、ステージの移動方向の剛性を上げるためには、ステージの位置決め制御の応答性を向上することが必要である。
ステージの位置決め制御の応答性の向上には、ステージの振動モード(固有振動数)が制約条件となる。振動モードと同じ周波数の外力が入力されると、ステージが共振してしまい、アクチュエータが応答できず、制御不可能となる。この状態を避けるために、振動モードを上げる必要がある。ステージの振動モードを上げるためには、ステージの軸受剛性を上げることが必要であるが、流体軸受においては限界がある。このため、ステージが振動的になり、移動方向の位置決め制御の応答性の向上が妨げられてしまう。その結果、移動方向の剛性を上げることができない。
さらに加工機では加工形態に応じてステージ上に多種多様な被加工物や治具を搭載させる必要がある。この被加工物や治具の重量変化によりステージの伝達特性が一様ではなく、加工形態により変化してしまうことも、この応答性を向上させる障害となっている。また、複数のアクチュエータにより、振動モードを制御で抑える方法も提案されているが、この方法は、機構が複雑かつ大型になるため、総合的な剛性が劣化する場合がある。この改善のために小型・軽量化等の新たな問題が発生する。
そこで、本発明は、ステージの移動方向の剛性を向上させることができる位置決めステージを提供することを目的とするものである。
本発明は、ガイドに沿って移動可能なステージと、前記ステージを移動方向に駆動するアクチュエータと、前記ステージの移動方向の位置を検出する位置検出部と、前記ステージに設けられ、前記ステージの移動方向と直交方向に移動可能な第1の錘と、前記ステージに設けられ、前記ステージの移動方向と平行方向に移動可能な第2の錘と、前記第1の錘を前記直交方向に駆動する第1の錘駆動部と、前記第2の錘を前記平行方向に駆動する第2の錘駆動部と、前記各錘駆動部を動作させて前記各錘の位置を調整する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記アクチュエータの駆動力を入力とし前記位置検出部の位置データを出力とした伝達特性を求め、前記伝達特性における前記ステージの姿勢変化の振動モードのゲインを0dBに近づけるための前記各錘の位置の調整量を求めたことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の錘及び第2の錘の位置を求めた調整量で調整することにより、位置検出部によるステージの位置検出点にステージの姿勢変化の節を一致させることが可能になる。これにより、位置検出部の検出結果においてステージの振動の影響が低減され、ステージの位置決め制御の応答特性が向上し、ステージの移動方向の剛性が向上する。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る位置決めステージ100の概略構成を示す説明図である。位置決めステージ100は、ステージ1と、ベース2と、ステージ1を移動方向(矢印X方向)に駆動するアクチュエータ3と、ステージ1の移動方向の位置を検出する位置検出部4と、ステージ1を移動方向に案内するガイド5と、を備えている。ガイド5は、ステージ1の移動方向に延びる一対のガイド部材5A,5Aを有しており、所定の間隔で配置されている。ステージ1は、一対のガイド部材5A,5Aにより支持されて、一対のガイド部材5A,5Aに沿って水平方向に移動する。アクチュエータ3は、ステージ1の両側に配置された一対のリニアモータ3A,3Aであり、各リニアモータ3A,3Aは、ステージ1の両側端に設けられた可動子となる磁石部3aと、ガイド部材5Aに設けられた固定子となるコイル部3bとからなる。各ガイド部材5A,5Aは、ベース2に固設され、流体を噴出する不図示の流体軸受パッドを有している。これにより、ステージ1は、ガイド部材5A,5Aに非接触で案内される。位置検出部4は、ステージ1の両側端に設けられた一対の検出ヘッド4a,4a(一方は不図示)と、一対の検出ヘッド4a,4aのそれぞれに対向する一対のリニアスケール4b,4bと、からなる。具体的には、検出ヘッド4aは、ステージ1の側端に固定された磁石部3aに固定されている。また、位置決めステージ100は、装置全体を制御する制御装置6(図2)を備えている。
図1は、本発明の第1実施形態に係る位置決めステージ100の概略構成を示す説明図である。位置決めステージ100は、ステージ1と、ベース2と、ステージ1を移動方向(矢印X方向)に駆動するアクチュエータ3と、ステージ1の移動方向の位置を検出する位置検出部4と、ステージ1を移動方向に案内するガイド5と、を備えている。ガイド5は、ステージ1の移動方向に延びる一対のガイド部材5A,5Aを有しており、所定の間隔で配置されている。ステージ1は、一対のガイド部材5A,5Aにより支持されて、一対のガイド部材5A,5Aに沿って水平方向に移動する。アクチュエータ3は、ステージ1の両側に配置された一対のリニアモータ3A,3Aであり、各リニアモータ3A,3Aは、ステージ1の両側端に設けられた可動子となる磁石部3aと、ガイド部材5Aに設けられた固定子となるコイル部3bとからなる。各ガイド部材5A,5Aは、ベース2に固設され、流体を噴出する不図示の流体軸受パッドを有している。これにより、ステージ1は、ガイド部材5A,5Aに非接触で案内される。位置検出部4は、ステージ1の両側端に設けられた一対の検出ヘッド4a,4a(一方は不図示)と、一対の検出ヘッド4a,4aのそれぞれに対向する一対のリニアスケール4b,4bと、からなる。具体的には、検出ヘッド4aは、ステージ1の側端に固定された磁石部3aに固定されている。また、位置決めステージ100は、装置全体を制御する制御装置6(図2)を備えている。
ステージ1には、図2に示すように、ステージ1の重量分布を調整する重量分布調整機構10が設けられている。重量分布調整機構10は、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と直交方向(ステージ1の移動方向を含む水平面に対する垂直方向:矢印Z方向)に移動可能な第1の錘11を有している。重量分布調整機構10は、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と平行方向(矢印X方向)に移動可能な第2の錘12を有している。また、重量分布調整機構10は、第1の錘11を矢印Z方向に駆動する第1の錘駆動部13と、第2の錘12を矢印X方向に駆動する第2の錘駆動部14と、を有している。そして、制御装置6は、各錘駆動部13,14を動作させて各錘11,12の位置を調整する。第1の錘11及び第2の錘12は、円筒形状又は直方体形状に形成されている。
ステージ1は、図1に示すように、一対のガイド部材5A,5A上に突出し、上面が不図示のワークや治具が取り付けられる取り付け面である平板部1aを有している。また、ステージ1は、平板部1aの下方に突出し、一対のガイド部材5A,5Aに挟まれて配置され、第1の錘11及び第2の錘12を収容する収容部1bを有する。ステージ1の収容部1bには、図2に示すように、第1の錘11が移動可能に収容される第1の中空部1cと、第2の錘12が移動可能に収容される第2の中空部1dとが形成されている。各中空部1c,1dは、図2に示すように、ステージ1の移動方向に対して中央に形成されている。
そして、第1の中空部1c内には、第1の錘11を矢印Z方向に案内する第1の案内軸15が設けられており、第1の錘11は、第1の案内軸15に沿って移動する。同様に、第2の中空部1d内には、第2の錘12を矢印X方向に案内する第2の案内軸16が設けられており、第2の錘12は、第2の案内軸16に沿って移動する。
第1の錘駆動部13は、第1の錘11を付勢する第1の付勢ばねとしての第1の引張ばね21を有している。また、第1の錘駆動部13は、第1の中空部1cに液体給排口17を介して液体を給排し、液体の圧力で第1の引張ばね21の付勢力に抗して第1の錘11を移動させる第1の液体給排部22を有している。第1の錘11の側面と、第1の中空部1cの側壁との間には、液体を封入するためのOリング18が設けられている。
第2の錘駆動部14は、第2の錘12を付勢する第2の付勢ばねとしての第2の引張ばね23を有している。また、第2の錘駆動部14は、第2の中空部1dに液体給排口19を介して液体を給排し、液体の圧力で第2の引張ばね23の付勢力に抗して第2の錘12を移動させる第2の液体給排部24を有している。第2の錘12の側面と、第2の中空部1dの側壁との間には、液体を封入するためのOリング20が設けられている。これにより、各錘11,12は、給排された液体の圧力による発生力と、各引張ばね21,23による復元力とがつりあう位置に移動する。したがって、各液体給排部22,24による液体の給排量(圧力)を調整することで、錘11,12の位置を調整することができる。そして、第1の錘11を移動させることで、ステージ1の重心が矢印Z方向に移動し、第2の錘12を移動させることで、ステージ1の重心が矢印X方向に移動する。
ところで、本第1実施形態の位置決めステージ100の構成では、ステージ1が振動によりローリングの姿勢変化をしても、検出ヘッド4aがリニアスケール4bに対して上下方向に移動するだけなので、検出ヘッド4aの検出結果にローリングの影響を受けない。したがって、ステージ1のローリングの姿勢変化は位置検出部4に検出されないので、ローリングの姿勢変化の影響を無視することができる。さらに、ステージ1のヨーイングの姿勢変化に関しては、ステージ1を挟むように等間隔で配置された一対の検出ヘッド4a,4aからの信号の平均値を求めることで、重心に検出点を置くことと同じとなり、ヨーイングの回転中心の位置を検出できる。そのため、ステージ1のヨーイングの振動モードを検出しないようにできる。しかし、ステージ1のピッチングの姿勢変化に関しては、姿勢変化により移動方向に検出点が移動してしまうので、振動しているステージ1が位置検出部4で検出されてしまい、また、ヨーイングの場合のように位置検出部4の信号を処理することもできない。ここで、ステージ1は剛体振動であり、ステージ1の姿勢変化の振動モード(姿勢変化モード)では振動の節がステージ1の重心にある。つまり、ステージ1が姿勢変化する際に、姿勢変化の変動しない節が存在する。
そこで、本第1実施形態では、位置検出部4の検出点をステージ1におけるピッチングの姿勢変化の節と一致させる調整を行う。各錘11,12の位置の調整は、制御装置6が各錘駆動部13,14の液体給排部22,24を動作させることで行う。
以下、具体的に説明すると、図3(a)に示すように、制御装置6は、制御・演算部6aと、演算部6bとを有している。制御装置6の制御・演算部6aは、ステージ1の位置データを入力し、ステージ1が目標位置となるようアクチュエータ3を動作させる。アクチュエータ3は、ステージ1を移動させ、位置検出部4は、ステージ1の位置データを出力する。
制御装置6の演算部6bは、アクチュエータ3の駆動力を入力とし位置検出部4の位置データを出力とした伝達特性を導出する。そして、演算部6bは、求めた伝達特性からステージ1の姿勢変化モードのゲインを導出する。ここで、伝達特性は、重量分布の条件を変化させて複数導出される。重量分布の条件は、第1の錘11及び第2の錘12の位置を変えることで変化させている。
本第1実施形態では、図3(b)に示すように、重量分布を3つの条件に変化させて、それぞれの条件で伝達特性を導出している。つまり、演算部6bは、まず、第1の条件による伝達特性を導出し(S1)、次に、第2の条件による伝達特性を導出し(S2)、次に、第3の条件による伝達特性を導出する(S3)。次いで、演算部6bは、これら3つの伝達特性からそれぞれ姿勢変化モードのゲインを導出する(S4)。
図3(c)には、3つの条件のゲインを示している。演算部6bは、導出した3つのゲインをカーブフィットすることでゲインが0dB(もしくは至近点)となる重量分布の条件を求め、第1の錘11及び第2の錘12の位置の調整量の最適値(目標量)を導出する。なお、本第1実施形態では、重量分布を3つの条件に変化させたが、これに限定するものではなく、重量分布を2以上(複数)の条件に変化させて、各条件で伝達特性を求めればよい。
このように、制御装置6は、アクチュエータ3の駆動力を入力とし位置検出部4の位置データを出力とした伝達特性を求め、伝達特性におけるステージ1の姿勢変化モードのゲインを0dBに近づけるための各錘11,12の位置の調整量を求めている。ここで、各調整量は、各錘11,12の基準位置からの調整量である。そして、制御装置6は、各錘駆動部13,14の液体給排部22,24を動作させて第1の錘11及び第2の錘12の位置の調整を行うことで、重心位置を検出点に一致させることができる。
図4に各錘11,12の調整前と調整後の伝達特性を示す。調整前の初期状態では、図2に示す第1の錘11が上下方向最上部の基準位置にあり、第2の錘12が横方向中心部の基準位置にある。この状態においては位置検出部4の検出点とピッチング姿勢変化の節の位置は一致していないため、伝達特性を演算すると、ピッチングの振動モード(固有振動数)Aでピークが生じる。そして、制御装置6は、求めた調整量で各錘11,12を基準位置から移動させ、ステージ1の重量分布を調整することで、ステージ1のピッチングの姿勢変化の節を位置検出部4の検出点に一致させている。
ステージ1におけるピッチングの姿勢変化の節と位置検出部4の検出点とを一致させた場合、ピッチングの姿勢変化(振動)は位置検出部4に検出されなくなる。そのため、伝達特性の演算結果上では、ピッチングの固有振動数でピークが生じない。つまり、位置決め制御の伝達特性には振動モードAが現れない。これによりピッチングの振動モードAでステージ1が発振しなくなるので、ステージ1の位置決め制御の応答特性が向上し、ステージ1の移動方向の剛性が向上する。
なお、ステージ1の変形モードが姿勢変化モードよりも低い周波数で生じてしまうと、伝達特性を向上させることが困難となるので、ステージ1の構造材は高い剛性を持つ形状が望ましい。これにより位置決めステージの変形モードが姿勢変化モードよりも低い周波数で生じることを予防できる。
図5には、位置決めステージ100が正面旋削加工する加工機200へ適用されている構成を示す。図5において、位置決めステージ100は、加工機200のXYステージに適用されている。Xステージ31は上述したステージ1に対応し、一対のガイド部材5A,5AがYステージ32に固定されている。Yステージ32は、ベース33に支持されている。また、位置検出部4の一対のリニアスケール4b,4bは、Yステージ32に配置されている。なお、Yステージ32の矢印X方向に直交する矢印Y方向の位置は、位置検出部40により検出される。Xステージ31上には、バイト台34が固定され、バイト台34には、バイト35が保持されている。Zステージ36は、X方向及びY方向に直交するZ方向に移動可能に支持されており、Zステージ36には、ワークWを保持するスピンドル37が設けられている。バイト35のワークWへの切り込み方向は、Xステージ31の移動方向と同一である。
ワークWを旋削加工する際には、バイト35をワークWに切り込ませるが、バイト台34が固定されているXステージ31が振動する。したがって、ワークWを加工する前に、上述したXステージ31の重量分布の調整を行うことにより、姿勢変化モードの周波数で発振しなくなり、より高い周波数で制御可能となり、バイト35の切り込み方向(X方向)の剛性が向上する。したがって、ワークWの表面粗さの高い加工が実現できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る位置決めステージについて説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。図6には、重量分布調整機構10Aとして、上記第1実施形態とは別の構造を示す。重量分布調整機構10A、は、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と直交方向(矢印Z方向)に移動可能な第1の錘11Aと、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と平行方向(矢印X方向)に移動可能な第2の錘12Aと、を有している。また、重量分布調整機構10Aは、第1の錘11Aを矢印Z方向に駆動する第1の錘駆動部13Aと、第2の錘12Aを矢印X方向に駆動する第2の錘駆動部14Aと、を有している。そして、制御装置6Aは、各錘駆動部13A,14Aを動作させて各錘11A,12Aの位置を調整する。第1の錘11A及び第2の錘12Aは、円筒形状又は直方体形状に形成されている。第1の錘11A及び第2の錘12Aの材質は高い密度を持つ超鋼などが望ましい。
次に、第2実施形態に係る位置決めステージについて説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。図6には、重量分布調整機構10Aとして、上記第1実施形態とは別の構造を示す。重量分布調整機構10A、は、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と直交方向(矢印Z方向)に移動可能な第1の錘11Aと、ステージ1に設けられ、ステージ1の移動方向と平行方向(矢印X方向)に移動可能な第2の錘12Aと、を有している。また、重量分布調整機構10Aは、第1の錘11Aを矢印Z方向に駆動する第1の錘駆動部13Aと、第2の錘12Aを矢印X方向に駆動する第2の錘駆動部14Aと、を有している。そして、制御装置6Aは、各錘駆動部13A,14Aを動作させて各錘11A,12Aの位置を調整する。第1の錘11A及び第2の錘12Aは、円筒形状又は直方体形状に形成されている。第1の錘11A及び第2の錘12Aの材質は高い密度を持つ超鋼などが望ましい。
ステージ1の収容部1bには、第1の錘11Aが移動可能に収容される第1の中空部1cと、第2の錘12Aが移動可能に収容される第2の中空部1dとが形成されている。各中空部1c,1dは、ステージ1の移動方向(矢印X方向)に対して中央に形成されている。そして、第1の中空部1c内には、第1の錘11Aを矢印Z方向に案内する第1の案内軸15Aが設けられており、第1の錘11Aは、第1の案内軸15Aに沿って移動する。同様に、第2の中空部1d内には、第2の錘12Aを矢印X方向に案内する第2の案内軸16Aが設けられており、第2の錘12Aは、第2の案内軸16Aに沿って移動する。なお、第1の案内軸15Aは、第1の錘11Aの回転止めとしても機能し、また、第2の案内軸16Aは、第2の錘12Aの回転止めとしても機能する。
第1の錘駆動部13Aは、第1の錘11Aの略中央に固定された第1のナット51と、第1のナット51に螺合し、第1の錘11Aを移動させる送りねじとしての第1の台形ねじ52と、第1の台形ねじ52を正逆回転させる第1の電動モータ53とを有している。第2の錘駆動部14Aは、第2の錘12Aの略中央に固定された第2のナット54と、第2のナット54に螺合し、第2の錘12Aを移動させる送りねじとしての第2の台形ねじ55と、第2の台形ねじ55を正逆回転させる第2の電動モータ56とを有している。
以上の構成により、制御装置6Aが各電動モータ53,56を動作させることにより、各電動モータ53,56が各台形ねじ52,55を回転駆動し、各ナット51,54によって各錘11A,12Aが直動する。そして、制御装置6Aは、各電動モータ53,56の回転角を調整することにより、各錘11A,12Aの位置を調整することが可能である。制御装置6Aの演算処理は、上述した制御装置6と同様である。したがって、本第2実施形態では、位置検出部4の検出結果においてステージ1の振動の影響が低減され、ステージ1の位置決め制御の応答特性が向上し、ステージ1の移動方向の剛性が向上するという第1実施形態と同様の効果を奏する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る位置決めステージについて説明する。なお、本第3実施形態において、上記第1又は上記第2実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。図7には、上記第1実施形態又は上記第2実施形態の重量分布調整機構10,10Aを内部に搭載したステージ1を示している。ステージ1の上面には、バイト35を保持したバイト台34が固定されている。本第3実施形態では、位置決めステージ100Bは、ステージ1の上面に設けられ、ステージ1の重心分布を粗調整する取り外し可能な粗調整用錘60を複数備えている。粗調整用錘60は、ステージ1の上面におけるバイト台34が搭載される箇所以外の箇所にねじ等で固定される。
次に、第3実施形態に係る位置決めステージについて説明する。なお、本第3実施形態において、上記第1又は上記第2実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。図7には、上記第1実施形態又は上記第2実施形態の重量分布調整機構10,10Aを内部に搭載したステージ1を示している。ステージ1の上面には、バイト35を保持したバイト台34が固定されている。本第3実施形態では、位置決めステージ100Bは、ステージ1の上面に設けられ、ステージ1の重心分布を粗調整する取り外し可能な粗調整用錘60を複数備えている。粗調整用錘60は、ステージ1の上面におけるバイト台34が搭載される箇所以外の箇所にねじ等で固定される。
そして、不図示の制御装置の演算部により伝達特性を求めた結果、治具(バイト台34及びバイト35)の重量が大きく、振動モードにおけるピークが重量分布調整機構では調整しきれない場合には、ユーザが錘60の数、位置を調整する。そして、粗調整用錘60の調整後、演算部により伝達特性を求め、次いで、第1の錘及び第2の錘の調整量を求める。このように、ステージ1の上面の粗調整用錘60によって粗調整し、ステージ1の内部の第1の錘及び第2の錘で微調整することで、ステージ1に重量の大きいワーク又は治具を搭載した場合でも位置検出部の検出結果においてステージ1の振動の影響が低減される。したがって、ステージ1の位置決め制御の応答特性が向上し、ステージ1の移動方向の剛性が向上する。
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記第1〜第3実施形態では、ステージ1の左右両側に位置検出部の一対のリニアスケールを配置していたので、ステージ1のヨーイングの姿勢変化の中心点を重量分布で調整する必要なかった。これに対し、リニアスケールがステージ1の中央付近に1つだけ配置された場合には、ステージ1の重量分布の調整を、ヨーイングとピッチングの2方向に対して実施する必要がでてくる。この場合、この2方向の姿勢に対して、第1の錘及び第2の錘の位置の調整量を求めることで、上記第1〜第3実施形態と同様の効果を奏する。
また、上記第1実施形態では、液体給排部22,24が接続される液体給排口17,19側の空間に付勢ばねとして引張ばね21,23を配置した場合について説明したが、付勢ばねが圧縮ばねであってもよい。この場合、圧縮ばねを、錘11,12を挟んで液体給排口17,19と反対の空間に配置すればよい。
1 ステージ
3 アクチュエータ
4 位置検出部
5 ガイド
6,6A 制御装置
11,11A 第1の錘
12,12A 第2の錘
13,13A 第1の錘駆動部
14,14A 第2の錘駆動部
100,100B 位置決めステージ
3 アクチュエータ
4 位置検出部
5 ガイド
6,6A 制御装置
11,11A 第1の錘
12,12A 第2の錘
13,13A 第1の錘駆動部
14,14A 第2の錘駆動部
100,100B 位置決めステージ
Claims (5)
- ガイドに沿って移動可能なステージと、
前記ステージを移動方向に駆動するアクチュエータと、
前記ステージの移動方向の位置を検出する位置検出部と、
前記ステージに設けられ、前記ステージの移動方向と直交方向に移動可能な第1の錘と、
前記ステージに設けられ、前記ステージの移動方向と平行方向に移動可能な第2の錘と、
前記第1の錘を前記直交方向に駆動する第1の錘駆動部と、
前記第2の錘を前記平行方向に駆動する第2の錘駆動部と、
前記各錘駆動部を動作させて前記各錘の位置を調整する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記アクチュエータの駆動力を入力とし前記位置検出部の位置データを出力とした伝達特性を求め、前記伝達特性における前記ステージの姿勢変化の振動モードのゲインを0dBに近づけるための前記各錘の位置の調整量を求めたことを特徴とする位置決めステージ。 - 前記各錘は、前記ステージに形成された中空部に収容され、
前記各錘駆動部は、前記錘を付勢する付勢ばねと、前記中空部に液体を給排し、前記液体の圧力で前記付勢ばねの付勢力に抗して前記錘を移動させる液体給排部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の位置決めステージ。 - 前記各錘駆動部は、前記錘を移動させる送りねじと、前記送りねじを正逆回転させるモータと、を有することを特徴とする請求項1に記載の位置決めステージ。
- 前記位置検出部は、前記ステージの両側端に設けられた一対の検出ヘッドと、前記一対の検出ヘッドのそれぞれに対向する一対のリニアスケールと、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位置決めステージ。
- 前記ステージの上面に設けられ、前記ステージの重心分布を粗調整する取り外し可能な粗調整用錘を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位置決めステージ。
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