JP2011049969A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色成分毎のラインセンサのうち、所定のラインセンサに対応する画像読取位置に付着した異物を適切に検出することが可能な複合機を提供する。
【解決手段】ライン間補正後の色成分毎の画像データのうち、選択された一の色成分の画像データの一次微分値の絶対値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出する仮異物領域検出手段502と、前記仮異物領域に対応する他の色成分の開始画素の画像データと、当該他の色成分の仮異物領域内の画像データの平均値との差が第二基準値未満であることを判定することによって、一の色成分の画像データを読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定する異物判定手段503と、を備えることを特徴とする複合機100を提供する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像読取装置に関し、詳しくは、色成分毎のラインセンサのうち、所定のラインセンサに対応する画像読取位置に付着した異物を適切に検出することが可能な画像読取装置に関する。
デジタル複写機、スキャナ、ファクシミリ等の画像読取装置では、主として2種類の原稿の画像を読み取る手法が存在する。1つは、原稿をガラス台に載置させることで原稿位置を固定させながら、光学系を移動させて画像を読み取る手法(光学系移動方式)である。もう一つは、光学系の位置を固定し、原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)によって原稿を搬送させながら画像を読み取る手法(原稿移動方式)である。
前記原稿移動方法では、原稿の画像を読み取る場合、画像を読み取る読取部の原稿台ガラスが常に固定された状態であるから、当該原稿台ガラス上にゴミ等の付着物が付着すると、当該付着物が副走査方向の筋となって、画像に現れてしまうという問題がある。
前記問題を解決するために、特開2006−173933号公報(特許公報1)には、原稿を搬送しながらその画像を読み取る画像読取装置であって、原稿台上において原稿を搬送する原稿搬送部と、前記原稿台上を搬送される前記原稿の画像を読み取る画像読取部とを備える画像読取装置が開示されている。当該画像読取装置は、更に、読み取られた前記原稿の画像において、前記原稿の搬送方向に連なった複数の画素からなる第1の画素グループが存在する場合であって、かつ、該第1の画素グループが、前記原稿台上の固定的な不着ゴミまたは浮遊ゴミの存在による独立した画素グループである場合には、該第1の画素グループを異常として検出する異常画素検出部を備えている。
当該構成により、原稿台ガラスへの固定不着ゴミだけでなく、浮遊ゴミをも好適に検出できるとしている。又、ゴミによるものと思われる画素を検出できることで、当該画素を好適に補正することや、ユーザ等に好適に通知することも可能となるとしている。
又、特開2004−112611号公報(特許文献2)には、原稿を読み取り位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって前記読み取り位置に搬送された原稿を当該原稿の搬送方向に直交する方向に対応する主走査方向に走査しつつ複数の色成分について原稿画像の読み取りを行う第一の読取手段とを備えることを特徴とする画像読取装置が開示されている。当該画像読取装置は、更に、前記第一の読取手段に対して原稿の搬送方向に対応する副走査方向において所定の間隔だけ離れて設けられ、前記搬送手段によって前記読み取り位置に搬送された原稿を主走査方向に走査しつつ前記複数の色成分のうちいずれか一つの色成分について原稿画像の読み取りを行う第二の読取手段と、前記第一の読取手段と前記第二の読取手段との読み取りによって得られた複数の画像データに基づいて、前記第一の読取手段または前記第二の読取手段によって読み取られた画像データ上のノイズ成分を検出するノイズ検出手段とを備えている。
当該構成により、自動原稿搬送装置(ADF)によってシート状原稿を移動させながら当該原稿上の画像を読み取る画像読取装置において、カラー画像に対応する場合であっても、回路規模や消費電力、光電変換素子からの発熱量を増大させることなく、ゴミなどの付着によって発生する読み取り画像の筋を精度良く検出しかつそれを除去することが可能となるとしている。
特開2006−173933号公報 特開2004−112611号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、固定不着ゴミまたは浮遊ゴミの存在による独立した画素グループの存在を検知するために、画像データ全体の画素を確認する必要があり、検知処理に時間が掛かるという問題がある。又、当該技術では、画像データに現れる異物(副走査方向のすじ画像)と、文字、風景等の画像(例えば、原稿の搬送方向に延びる縦線に対応する画像等)との区別をすることが出来ず、縦線が多く付された原稿に対して実効的にゴミを検知することが出来ないという問題がある。
特に、固定不着ゴミまたは浮遊ゴミは、主として用紙が擦れることにより生じる紙粉であることが多いとともに、当該紙粉は非常に微小であるため、通常の異物検出技術では検出し難いという特徴がある。更に、固定不着ゴミまたは浮遊ゴミは、用紙を搬送させることによって当該用紙の画像を読み取る自動原稿搬送装置に現れやすいとともに、固定不着ゴミまたは浮遊ゴミは、常に移動を伴うので、当該固定不着ゴミまたは浮遊ゴミを特定して読取位置から排除し難いという特徴がある。そのため、所定の位置に固定付着される付着物を検出する通常の技術では、適切に対応できないという問題がある。
又、特許文献2に記載の技術では、例えば、カラーセンサとモノクロセンサとの2本のセンサを用いることで異物の検知と補正を行う技術であるが、当該センサ、センサ駆動回路、センサ出力をデジタル化して画像処理を行う回路を各センサ毎に備える必要があり、高価な画像読取装置になるという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、色成分数のラインセンサのうち、所定のラインセンサの読取位置に付着した異物を適切に検出することが可能な画像読取装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像読取装置は、画素に対応する複数の受光素子を一次元に配列させたラインセンサを色成分毎に配置させたCCDラインセンサに、原稿が搬送されるコンタクトガラス上の読取位置からの反射光を導くことによって、当該反射光の強度が画素毎に濃度値に変換された色成分毎のカラー画像データを取得する画像読取装置を前提とする。
前記画像読取装置において、ライン間補正後の色成分毎の画像データのうち、選択された一の色成分の画像データの一次微分値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出する仮異物領域検出手段を備える。
前記第一基準値とは、ユーザにより予め色成分毎に設定される値であり、主として異物に対する光の反射率に応じてユーザが適宜設計変更する値である。当該第一基準値は、異物の種類、画像読取装置の品種、ラインセンサに採用される受光素子の品種、材質等も加えて任意に設計変更される。
更に、当該画像読取装置は、前記仮異物領域に対応する他の色成分の開始画素の画像データと、当該他の色成分の仮異物領域内の画像データの平均値との差が第二基準値未満であることを判定することによって、一の色成分の画像データを読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定する異物判定手段を備える。
前記第二基準値とは、ユーザにより予め色成分毎に設定される値であり、主として原稿や異物に対する光の反射率に応じてユーザが適宜設計変更する値である。当該第二基準値は、異物の種類、画像読取装置の品種、ラインセンサに採用される受光素子の品種、材質等も加えて任意に設計変更される。
前記異物とは、通常のコンタクトガラスに付着する付着物は、もちろんのこと、コンタクトガラス上に一時的に付着される固定不着ゴミまたは浮遊ゴミも含み、文字等の画像でなければ、当該異物に含まれる。
更に、前記異物判定手段が、一の色成分の画像データを読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定すると、当該一の色成分の仮異物領域の画像データを、当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更することによって、当該一の色成分の画像データを補正する補正手段を備えるよう構成できる。
又、前記仮異物領域検出手段が、一の色成分の画像データが前記開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とした後に、当該一の色成分の仮異物領域を構成する画素数が第三基準値未満であることを判定することによって、仮異物領域を検出するよう構成できる。
前記第三基準値とは、ユーザにより予め設定される値であり、主として異物の大きさ、異物の種類に応じてユーザが適宜設計変更する値である。当該第三基準値は、例えば、3画素又は6画素とユーザが特定したい微小な異物に対応させて任意に設計変更される。
更に、前記仮異物領域検出手段が、ライン間補正後の色成分毎の画像データの一次微分値が画像濃度の暗くなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とする暗部仮異物領域検出手段と、一次微分値が画像濃度の明るくなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以下となる画素を仮異物領域の終了画素とする明部仮異物領域検出手段とから構成されることによって、黒筋に起因する異物の仮異物領域と、白筋に起因する異物の仮異物領域との両者を検出するよう構成できる。
本発明の画像読取装置によれば、ライン間補正後の色成分毎の画像データのうち、選択された一の色成分の画像データの一次微分値の絶対値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出する仮異物領域検出手段と、前記仮異物領域に対応する他の色成分の開始画素の画像データと、当該他の色成分の仮異物領域の画像データの平均値との差が第二基準値未満であることを判定することによって、一の色成分を変換したラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定する異物判定手段とを備えるよう構成している。
これにより、複数のラインセンサのうち、どのラインセンサに対応する読取位置に異物が存在するのか、確実に検知することが可能となるとともに、一の色成分で検出された仮異物領域が、異物に対応する領域なのか画像に対応する領域なのかを確実に検知することが可能となる。そのため、補正も当該一の色成分に対して実行することとなるから、適切な補正も実行可能となる。
特に、自動原稿給送装置を用いて原稿のカラーコピーを実行する画像読取装置では、異物に起因する副走査方向の筋画像と、原稿の搬送方向に延びる縦線画像とを明確に区別することが困難であった。色成分毎のラインセンサに対応する読取位置に付着した異物の検出を、ラインセンサの各色成分毎に実行することが可能となるため、原稿画像に縦線画像が含まれる場合であっても、異物画像と縦線画像とを適切に区別するとともに、異物を画像と誤認して検出することを防止し、精度の高い異物検出を実現することが可能となる。
更に、自動原稿給送装置で見られる固定不着ゴミまたは浮遊ゴミの存在も、前記仮異物領域検出手段と、前記異物判定手段とを採用すれば、容易に検出することが可能となるため、従来技術と比較すると、処理回路等の部品点数を削除することが可能となり、コストパフォーマンスに優れた画像読取装置を提供することが可能となる。
又、前記異物判定手段が、一の色成分を読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定すると、当該一の色成分の仮異物領域の画像データを、当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更することによって、当該一の色成分の画像データを補正する補正手段を備えるよう構成できる。
これにより、一の色成分に存在する仮異物領域の画像データが当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更されるので、補正後の一の色成分における補正箇所が、仮異物領域以外の領域である他の領域と比較して著しく低い濃度値を取るということが発生せず、全体として濃度値にばらつきのない補正がなされる。その結果、補正箇所に違和感のない適切な補正を実行することが可能となる。又、自動原稿給送装置を用いてカラー画像データを読み取る場合、異物に起因するスジ画像が印刷物に表れることを防止することができる。
又、前記仮異物領域検出手段が、一の色成分の画像データが前記開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とした後に、当該一の色成分の仮異物領域を構成する画素数が第三基準値未満であることを判定することによって、仮異物領域を検出するよう構成できる。
これにより、微小な異物に対応させた第三基準値未満の画素数で構成される仮異物領域のみを異物領域として特定することが可能となり、ユーザに対する利便性を向上させるとともに、微小な異物を対象とした異物検出を実現することが可能となる。
更に、前記仮異物領域検出手段が、ライン間補正後の色成分毎の画像データの一次微分値が画像濃度の暗くなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とする暗部仮異物領域検出手段と、一次微分値が画像濃度の明るくなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以下となる画素を仮異物領域の終了画素とする明部仮異物領域検出手段とから構成されることによって、黒筋に起因する異物の仮異物領域と、白筋に起因する異物の仮異物領域との両者を検出するよう構成できる。
これにより、付着する異物のうち、黒色の異物の他に、白筋に起因する白色の異物も検知することが可能となる。そのため、黒色異物や白色異物など、様々な種類の異物に対応して、適切に異物検出処理を実行することが可能となる。読取位置に付着される異物を適切かつ確実に検知することが可能となる。
特に、自動原稿給送装置を用いて原稿のカラーコピーを実行する画像読取装置では、白色の異物の付着により、暗い画像の領域に、副走査方向に伸びる白筋画像が印刷物に現れる場合がある。そのような白筋画像の検出、補正に関しても有効である。
本発明の実施形態に係る複合機内部の全体構成を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る複合機の読取部の構成図である。 本発明の実施形態に係る複合機の制御系ハードウェアの概略構成図である。 本発明の実施形態に係るCCDラインセンサ(図4(A))とコンタクトガラス上の読取位置(図4(B))との対応関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る複合機の機能ブロック図である。 本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。 「B」読取位置115xBに異物709が付着した場合の画像データの一例と示すと(図7(A))とコンタクトガラス上の読取位置(図7(B))との対応関係を示す図である。 原稿の画像領域を含む場合の画像データの一例を示す図である。 「B」読取位置115xBと「G」読取位置115xGとに大きい異物が付着した場合の画像データ(図9(A))と、「B」読取位置115xBと「G」読取位置115xGとに異物902が付着した状態を示すコンタクトガラス(図9(B))との対応関係を示す図である。 「B」読取位置115xBに異物709が付着した場合の補正前後の一例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の画像読取装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。また、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
<画像形成装置>
以下に、本発明に係る画像形成装置について説明する。
図1は、画像形成装置の概略模式図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。なお、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピーサービス、スキャナサービス、ファクシミリサービス、プリンタサービス等を備えた画像形成装置として機能する。以下に、例えばコピーサービスを利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
ユーザが複合機100を利用して、例えば、原稿の印刷を行う場合、原稿を図1に示す原稿台103或いは載置台105に配置し、原稿台近傍に供えられた操作パネルに対して印刷の指示を行う。当該指示があると、以下に示す各部(駆動部)が動作することで、印刷が行われる。
即ち、図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置100は、本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102を備える。本体101の上面には原稿台103が設けられており、原稿台103は、プラテンカバー102によって開閉されるようになっている。プラテンカバー102には、自動原稿給紙装置104と載置台105と排紙台109が設けられている。
自動原稿給紙装置104は、プラテンカバー102の内部に形成された原稿搬送路108と、プラテンカバー102の内部に備えられたピックアップローラ106や搬送ローラ107等で構成される。原稿搬送路108は、載置台105から、本体101に設けられた読取部110にて読み取りが行なわれる読取位置Xを経由して、排紙台109に通じる原稿の搬送路である。
自動原稿給紙装置104は、載置台105に載置された原稿1枚ずつをピックアップローラ106で搬送路内108に引き出し、搬送ローラ107等によって引き出した原稿を、読取位置Pを通過させて排紙台109に排紙する。読取位置Pを通過する時に原稿は読取部110にて読み取られる。
上記読取部110は、原稿台103の下方に設けられており、図2にその詳細を示す。読取部110は、原稿台103を照射する主走査方向に長い光源111と、原稿台からの光を選択的に通過させるスリット116と、原稿台からの光を導くミラー112とを備える第一の移動キャリッジ117を備えている。また、この第一の移動キャリッジ117からの反射光を再度反射するミラー113A、113Bを備える第二の移動キャリッジ118、ミラー112、113A、113Bで導かれた光を光学的に補正するレンズ群119を備えている。さらに、当該レンズ群119より補正された光(反射光)を受光するCCDラインセンサ(Charge Coupled Device ラインセンサ、撮像素子)115、CCDラインセンサ115にて受光した光の強度を電気信号に変換し、必要に応じて補正・修正などを行う画像データ生成部114を備えている。
自動原稿給紙装置104上の原稿を読み取る場合には、光源111は、自動原稿給送装置専用のコンタクトガラス上の読取位置Xを照射できる位置に移動して発光する。光源111からの光は、原稿台103を透過して読取位置Xを通過する原稿にて反射し、スリット116、ミラー112、113A、113B、レンズ群119によってCCDラインセンサ115に導かれる。CCDラインセンサ115は、受光した反射光の強度を電気信号に変換して画像データ生成部114に送信する。画像データ生成部114には、上記CCDラインセンサ115にて受光された光が「R」(レッド)、「G」(グリーン)、「B」(ブルー)のアナログ電気信号として入力され、ここでアナログ−デジタル変換され、デジタル化される。さらに、画像データ生成部114では、順次変換されたデジタル信号を単位データとし、これらの単位データを必要に応じて補正、修正等することで複数の単位データからなる画像データを生成し、第一の記憶部114Bに格納する(後述する)。
又、読取部110は、自動原稿給紙装置104で搬送される原稿だけでなく、原稿台103に載置された原稿も読み取ることが可能となっている。原稿台103に載置された原稿を読み取る場合は、第一のキャリッジ112は、光源111を発光しながら副走査方向に移動し、光源111から撮像素子115までの光路長を一定にするために、第二の移動キャリッジ118は第一の移動キャリッジ117の1/2の速度で撮像素子115方向に移動する。
撮像素子115は、自動原稿給紙装置104に搬送された原稿のときと同様に、ミラー112、113A、113Bに導かれた光に基づいて原稿台103に載置された原稿からの光を電気信号に変換し、これに基づいて画像データ生成部114が画像データを生成し、第一の記憶部114Bに記憶する。
本体101の読取部110の下方には、画像データを印刷する印刷部120を備えている。印刷部120が印刷できる画像データは、上記のように画像データ生成部114にて生成された画像データや、その他画像形成装置100とLAN等のネットワークで接続されたパソコン等の端末から、ネットワークインターフェイスを介して受信した画像データである。
印刷部120が行う印刷方式には、電子写真方式が用いられている。即ち、感光体ドラム121を帯電器122で一様に帯電させ、その後、レーザ123で感光体ドラム121を照射して感光体ドラム121に潜像(静電潜像)を形成し、現像器124で当該潜像にトナーを付着させてトナー像(可視像)を形成し、転写ローラ125Bにて当該トナー像を用紙に転写する方式である。
尚、フルカラー画像に対応する画像形成装置100では、上記現像器(ロータリー現像器)124が、図1の紙面に対して垂直方向に構成される回転軸を中心として周方向に回転させられ、対応する色のトナーが格納された現像ユニットが感光体ドラム121の対向位置に配置される。この状態で、感光体ドラム121上の潜像が、現像器124が格納するトナーにより現像され、中間転写ベルト(中間転写体)125Aに転写される。なお、現像器124は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各トナーをそれぞれ格納する4つの現像ユニット124(Y)、(C)、(M)、(K)を有している。上記中間転写ベルト125Aへの転写を上記各色毎に繰り返すことにより、当該中間転写ベルト125A上にフルカラー画像が形成される。
又、レーザの照射、つまり、感光体ドラム121への露光のタイミングは、後述する中間転写ベルト125Aに備えられた基準マークと、当該基準マークを光学的に検知する検知部とに基づいてなされる(後述する)。
トナー像が印刷される印刷媒体、即ち用紙は、手差しトレイ131、給紙カセット132、133、134などの給紙トレイに載置されたものである。
印刷部120が印刷を行う際には、何れか1つの給紙トレイから用紙1枚を、ピックアップローラ135を用いて引き出し、引き出した用紙を搬送ローラ137(手差しトレイ131を利用する場合には搬送ローラ136)やレジストローラ138で中間転写ベルト125Aと転写ローラ125Bの間に送り込む。
印刷部120は、中間転写ベルト125Aと転写ローラ125Bとの間に送り込んだ用紙に、上記中間転写ベルト125A上のトナー像を転写すると、当該トナー像を定着させるために、搬送ベルト126で定着装置127に用紙を送る。定着装置127は、ヒータが内蔵された加熱ローラ128と、所定の圧力で加熱ローラ128に押し当てられた加圧ローラ129とで構成されている。加熱ローラ128と加圧ローラ129の間を用紙が通過すると、熱と用紙への押圧力によって可視像が用紙に定着する。印刷部120は、定着装置127を通過した用紙を排紙トレイ130に排紙する。
以上が、画像形成装置100における基本的なコピーサービスの処理である。
尚、上記画像形成装置100では、図3のハードウェア構成図に示すように、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304及び上記印刷処理における各駆動部に対応するドライバ305が内部バス306を介して接続されている。上記CPU301は、例えばRAM302を作業領域として利用し、ROM303やHDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ305とデータや命令を授受することにより上記図1、図2に示した各駆動部307の動作を制御する。専用回路を構成しても構わない。
<CCDラインセンサとコンタクトガラス上の読取位置との関係>
次に、図4を用いて、CCDラインセンサ115とコンタクトガラス上の読取位置Xとの対応関係について説明する。
図4(A)は、本発明の複合機に用いられるCCDラインセンサ115の一例を示す概略図である。尚、図4(A)の上下方向がCCDラインセンサ115の上下方向に対応し、図4(A)の左右方向がCCDラインセンサの左右方向に対応する。
自動原稿給送装置104により原稿の画像が読み取られる場合、コンタクトガラスの読取位置Xを介して原稿の画像から反射された反射光がレンズ群119により縮小されて、CCDラインセンサ115を構成する複数の受光素子115a上に結像される。前記CCDラインセンサ115は結像された反射光の強度を色成分毎の画像データに変換する。
図4(A)に示すように、CCDラインセンサ115は、主として、フォトダイオード等の画素に対応する受光素子115aが右方向(主走査方向とする)に一次元に複数配列されて構成される3個の光電変換素子列115b(以下、ラインセンサとする)によって構成されている。
3個のラインセンサ115bは、互いに分光感度が異なる光学フィルタを備えており、コンタクトガラス上の読取位置Xから導かれた反射光を、当該光学フィルタを介して受光する。図4(A)に示すように、3個のラインセンサ115bには、光の三成分である「R」(赤)、「G」(緑)、「B」(青)の各波長の光を透過する光学フィルタをそれぞれ備えている。「R」の光学フィルタを有するラインセンサ115bR(以下、「R」ラインセンサとする)は、反射光のうち赤色の光の強度(濃度値)を示す電気信号を出力する。当該電気信号は、主走査方向に配列される画素を横軸とし、濃度値を縦軸とする「R」画像データに対応する。「G」の光学フィルタを有するラインセンサ115bG(「G」ラインセンサ)は緑色の光の強度を示す電気信号を、「B」の光学フィルタを有するラインセンサ115bB(「B」ラインセンサ)は青色の光の強度を示す電気信号を出力する。
又、3個のラインセンサ115bは、下方向(副走査方向とする)に、相互に第一間隔115cをあけて、予め設定された順番で並列配置される。図4(A)に示すように、3個のラインセンサは、相互に3画素(3受光素子)だけ第一間隔115cをあけて、「R」ラインセンサ115bR、「G」ラインセンサ115bG、「B」ラインセンサ115bBの順番に配置される。
当該配置により、3個のラインセンサ115bは、同一の反射光を受光しても、原稿の異なる位置の反射光を受光することになる。具体的には、原稿の画像の所定の位置で反射した反射光は、最初に「R」ラインセンサ115bRで受光され、次に「G」ラインセンサ115bGで受光され、最後に「B」ラインセンサ115bBで受光される。この受光遅れが、コンタクトガラス上の、色成分毎のラインセンサ115bに対応する読取位置Xの違いに反映される。
図4(B)は、本発明の複合機に用いられるコンタクトガラス上の読取位置Xの一例を示す概略図である。尚、図4(A)と同様に、図4(B)の上下方向がコンタクトガラス上の読取位置Xの上下方向に対応し、図4(B)の左右方向がコンタクトガラス上の読取位置Xの左右方向に対応する。
コンタクトガラス上では、図4(A)、図4(B)に示すように、3個のラインセンサの並列配置に応じて、色成分毎のラインセンサに導かれる反射光の反射位置、つまり読取位置115xが決定される。図4(B)に示すように、コンタクトガラス上には、原稿の搬送方向(副走査方向)に、相互に第二間隔(8画素)115yをあけて、「R」ラインセンサ115bRの「R」読取位置115xR、「G」ラインセンサ115bGの「G」読取位置115xG、「B」ラインセンサ115bBの「B」読取位置115xBの順番に配置される。
原稿が、図4(B)に示すコンタクトガラス上の読取位置Xに搬送されると、搬送された原稿の画像の一部が、まず、原稿の搬送方向(副走査方向)の前方に位置する「R」ラインセンサ115bRの「R」読取位置115xRで読み取られる。上述したように、この時点では、「G」ラインセンサ115bGの「G」読取位置115xGと、「B」ラインセンサ115bBの「B」読取位置115xBとでは、「R」ラインセンサ115bRの「R」読取位置115xRで読み取られた原稿の画像の一部と異なる画像が読み取られることになる。
次に、原稿が第二間隔115yだけ搬送されると、前記原稿の画像の一部が、「G」ラインセンサ115bGの「G」読取位置115xGで読み取られる。同様に、原稿が更に第二間隔115yだけ搬送されると、前記原稿の画像の一部が、「B」ラインセンサ115bBの「B」読取位置115xBで読み取られる。
このように、原稿の同一位置の画像が、3個のラインセンサ115bの配置に対応したそれぞれの読取位置115xで読み取られるため、自動原稿給送装置104を用いて原稿Pのカラー画像データを取得する場合、原稿Pの同一位置に対する読取位置Xが拡大し、コンタクトガラスに付着する異物の影響を受け易くなる。
ここで、異物とは、通常のコンタクトガラスに付着する付着物は、もちろんのこと、コンタクトガラス上に一時的に付着される固定不着ゴミまたは浮遊ゴミも含み、文字等の画像でなければ、当該異物に含まれる。
このようにして得られる3個のラインセンサ115bが出力する電気信号をデジタル変換した画像データには、読取タイミングのずれが生じることになる。そのため、通常は、ライン間補正を実行し、色成分毎の画像データが原稿の同一位置の画像となるように、3個のラインセンサが出力する画像データの読取タイミングを合わせることになる。
例えば、図4(B)に示すように、コンタクトガラス上の3個の読取位置115xが第二間隔(8ライン)で並列に配置されている場合、「B」ラインの読取を基準とすると、「G」ラインの読取を8ライン分遅延させ、「R」ラインの読取を16ライン分遅延させる。
<本発明の実施形態>
次に図5乃至図6を参照しながら、本発明の複合機100が、色成分数のラインセンサのうち、所定のラインセンサの読取位置に付着した異物を適切に検出する手順について説明する。図5は、本発明の複合機100の機能ブロック図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。又、図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
まず、ユーザがカラーコピーサービスを複合機100に実行させるために、原稿を自動原稿給紙装置104上に載置し、操作パネルのスタートキーを押下すると、画像データ読取手段501が、自動原稿給送装置104上の原稿の色成分毎の画像データを取得する(図6:S101)。
画像データ読取手段501が、自動原稿給送装置104上の原稿のカラー画像データを取得する場合、自動原稿給送装置104のコンタクトガラスの読取位置Xの下方に第一の移動キャリッジ117を移動させて、読取位置Xに搬送されてきた原稿に光を照射し、読取位置Xで反射された光の強度を、スリット116、ミラー112、113A、113B、レンズ群119、CCDラインセンサ115を介して色成分毎の画像データに変換し取得する。
次に、画像データ読取手段501が、変換された色成分毎の画像データに所定の補正(ガンマ補正、シェーディング補正、ライン間補正)を実行する。
尚、本発明の実施形態に係る色成分毎の濃度値の画像データは、8ビットで表される「256」の数を基準とする。
画像データ取得手段501が画像データを取得すると、仮異物領域検出手段502が、色成分毎の画像データのうち、一の色成分の画像データ(例えば、「B」画像データ)を選択する。
次に、仮異物領域検出手段502は、「B」画像データの一次微分値(以下、「B」一次微分値とする)の絶対値を主走査方向の画素から順番に算出する(図6:S102)。
画像データの一次微分値(a)の絶対値は、例えば、主走査方向に沿って注目画素の前画素の画像データ(b)と、当該注目画素の次の画素の画像データ(c)とを用いて、以下に示す算出式(1)により算出される。
a=|c−b| (1)
仮異物領域検出手段502が、「B」画像データの「B」一次微分値の絶対値を算出すると、「B」画像データに対して設定された第一基準値(以下、「B」基準値とし、例えば、「16」とする)を所定のメモリから取得して、「B」一次微分値の絶対値と「B」基準値とを比較する(図6:S103)。尚、前記第一基準値は、色成分毎に異物に対する光の反射率が異なるから、色成分の画像データに予め設定される。
比較した結果、「B」一次微分値の絶対値が「B」基準値を超過すると、仮異物領域検出手段502が、超過した「B」一次微分値の絶対値における注目画素を仮異物領域の開始画素として特定する(図6:S103YES→S104)。
図7(A)は、「B」読取位置115xBに異物が付着した場合の画像データの一例を示す図である。尚、理解を容易にするために、相互に所定の濃度値だけ移動させて示している。
図7(A)に示すように、「B」読取位置115xBに異物が付着した場合、「B」画像データ700Bにおける異物に対応する仮異物領域701Bの濃度値は、他の領域702B(異物の存在しない領域)の濃度値と比較すると、著しく小さい値(黒色)を示す。つまり、「B」画像データ700Bが異物により非連続的な曲線をなることが理解される。尚、異物に対応する仮異物領域701Bの画素数は、原稿の文字、画像等に対応する網点領域の画素数と比較して小さい数を示す。
そこで、仮異物領域検出手段502が、超過した「B」一次微分値における注目画素を仮異物領域701Bの開始画素として特定する場合、図7(A)に示すように、注目画素704(濃度値「203」)の前画素703の濃度値が「221」であり、当該注目画素704の次の画素705の濃度値が「178」であるため、当該前画素703と当該次の画素705とにおける「B」一次微分値の絶対値が「43」となり、当該「43」は「B」基準値「16」を超過するため、仮異物領域検出手段502が注目画素704を仮異物領域701Bの開始画素として特定する(図6:S104)。
一方、「B」一次微分値の絶対値と「B」基準値とを比較した結果、「B」一次微分値の絶対値が「B」基準値を超過しない場合、「B」画像データ700Bに仮異物領域701Bが存在しないことに対応する(図6:S103NO→S111)。その場合、仮異物領域検出手段502は、未だ、全ての色成分の画像データについて仮異物領域を検出していないため、「B」画像データ700Bとは異なる他の色成分の画像データ(「R」画像データ700R、「G」画像データ700G)に仮異物領域が存在するか否かを検出することになる(図6:S111NO→S102)。
さて、仮異物領域検出手段502が仮異物領域701Bの開始画素704を特定すると、次に、当該開始画素704に対応する仮異物領域701Bの終了画素706を特定する(図6:S104→S105)。
仮異物領域検出手段502が、仮異物領域701Bの開始画素704の濃度値「203」を取得し、「B」画像データ700Bの濃度値が、当該開始画素704から主走査方向(一次微分処理を実行した方向)に向かって最初に表れる画素であって、当該開始画素704の濃度値「203」以上となる画素706(図7では、当該画素706の濃度値「210」)を、仮異物領域701Bの終了画素として特定する。
このようにして、仮異物領域検出手段502が、仮異物領域701Bの開始画素704と、終了画素706とを特定すると、当該仮異物領域701Bを構成する画素数が第三基準値未満であることを判定することによって、「B」画像データ700Bに仮異物領域701Bが存在することを検出する(図6:S106)。
仮異物領域検出手段502は、「B」画像データに対して設定された第三基準値(以下、「B」画素数基準値とし、例えば、「3」とする)を所定のメモリから取得して、仮異物領域701Bの画素数と「B」画素数基準値とを比較する(図6:S106)。尚、前記第三基準値とは、ユーザ(管理者)により予め設定される値であり、主として異物の大きさ、異物の種類に応じてユーザ(管理者)が適宜設計変更する値である。
比較した結果、仮異物領域701Bの画素数が「B」画素数基準値未満である場合、仮異物領域検出手段502が、「B」画像データ700Bに仮異物領域701Bが存在することを検出する(図6:S106YES)。
一方、仮異物領域701Bの画素数が「B」画素数基準値以上である場合、仮異物領域は微小な異物に対応せず、画像、文字等に対応する。その場合、仮異物領域検出手段502は、「B」画像データ700Bに仮異物領域701Bが存在しないと検出(判定)する(図6:S106NO→S111)。当該仮異物領域検出手段502は、未だ、全ての色成分の画像データについて仮異物領域を検出していないため、「B」画像データ700Bとは異なる他の色成分の画像データ(「R」画像データ700R、「G」画像データ700G)に仮異物領域が存在するか否かを検出することになる(図6:S111NO→S102)。
さて、仮異物領域検出手段502が、「B」画像データ700Bに仮異物領域701Bが存在することを検出すると、異物判定手段503が、当該仮異物領域701Bに対応する他の色成分の画像データ(「R」画像データ700R、「G」画像データ700G)の開始画素の濃度値と、当該他の色成分の画像データの仮異物領域内の画像データの平均値との差(差分)である当該他の色成分の画像データの変化量を算出する(図6:S107)。これは、他の色成分の画像データの仮異物領域の範囲のうち、当該他の色成分の開始画素の画像データ(A)に対して、仮異物領域の範囲内の平均値(B)を算出し、AとBとの間の変化量を算出することに対応する。
まず、異物判定手段503が、図7(A)に示すように、「R」画像データ700Rを選択し、「B」画像データ700Bで検出された仮異物領域701Bの開始画素704に対応する「R」画像データ700Rの開始画素707を特定する。次に、異物判定手段503が、当該仮異物領域701Bの終了画素706に対応する「R」画像データ700Rの終了画素708を特定する。次に、異物判定手段503が、「R」画像データ700Rの仮異物領域701Rの画像データの平均値を算出する。更に、異物判定手段503が、当該仮異物領域701Bに対応する「R」画像データ700Rの開始画素707の濃度値と、当該「R」画像データ700Rの仮異物領域701Rの画像データの平均値との差である当該「R」画像データ700Rの変化量(「R」変化量とする)を算出する。
図7(A)に示すように、「R」700Rの仮異物領域701Rの開始画素707の画像データが「222」であり、当該「R」700Rの仮異物領域701Rの画像データの平均値が「219」であれば、「R」変化量708は、「222」−「219」=「3」となる。
異物判定手段503は、「R」変化量を算出すると、「R」画像データ700Rに対して設定された第二基準値(以下、「R」変化量基準値とし、例えば、「20」とする)を所定のメモリから取得して、当該「R」変化量708と「R」変化量基準値とを比較する(図6:S107→S108)。尚、前記第二基準値は、色成分毎に画像に対する光の反射率が異なるから、色成分毎に予め設定される。
前記比較の結果、前記「R」変化量708が「R」変化量基準値未満である場合、異物判定手段503は、「B」画像データ700Bを変換したラインセンサ115bBに対応する読取位置115xBに異物が存在すると判定する(図6:S108YES→S109)。
図7(A)に示すように、「R」画像データにおける前記「R」変化量708「3」が「R」変化量基準値「20」を超過しない場合、図7(B)に示すように、「R」画像データ700Rに対応する「R」読取位置115xRには異物709が付着していないが、「B」画像データ700Bに対応する「B」読取位置115xBには異物709が付着していることを示し、仮異物領域701Bは異物領域であると判定する。そのため、この場合は、異物判定手段503は、「B」画像データ700Bに対応する「B」読取位置115xBに異物709が存在すると判定する(図6:S108YES→S109)。
このような判定処理を実行することにより、各色成分の画像データ毎の副走査方向に対応する連続性を検出することが可能となり、当該検出結果から、所定の色成分の画像データに対応する読取位置に異物が存在することを検知することが可能となるのである。
一方、前記比較の結果、前記「R」変化量が「R」変化量基準値を超過する場合、「R」画像データ700Rの仮異物領域701Rに、画像に対応する濃度値(例えば、風景画の網点、単に黒色の点画像等)が存在する可能性がある。この場合は、異物判定手段503が、「R」画像データ700Rと異なる「G」画像データ700Gを選択し、仮異物領域701Bに対応する「G」画像データ700Gの開始画素の濃度値と、当該「G」画像データ700Gの仮異物領域701Gの画像データの平均値との差(「G」画像データ700Gの「G」変化量とする)を算出する。そして、異物判定手段503が「G」画像データ700Gの「G」変化量が、「G」画像データ700Gに対応する第二基準値(「G」変化量基準値)未満であることを判定することによって、「B」画像データを読取ったラインセンサ115bBに対応する読取位置115xBに異物が存在すると判定する(図6:S108)。
当該判定処理を採用する理由は、3色の画像データがコンタクトガラス上の三の読取位置115xから取得された画像データから構成されるため、仮異物領域が画像領域を示す場合と、二つの読取位置115xを同時に覆うような大きい異物が当該二つの読取位置115xに付着していて、仮異物領域が異物領域を示す場合とを区別する必要があるためである。言い換えると、各色成分の画像データ毎の副走査方向に対応する連続性が、同一の画素領域で同等(同一)であれば、画素領域(仮異物領域)は画像を示す領域であると判定することを意味するのである。
図8は、原稿の画像領域を含む場合の画像データの一例を示す図である。
図8に示すように、原稿の画像領域が含まれる場合の画像データでは、「B」画像データ800Bにおいて、画像に対応する濃度値が異物に対応する濃度値と比較してほぼ同等の値を示す。この場合、仮異物領域検知手段502が「B」画像データ800Bに仮異物領域の検出を実行すると、当該「B」画像データ800Bの画像に対応する濃度値の画素領域801Bを仮異物領域として検出することになる。一方、前記仮異物領域801Bに対応する他の色成分の画像データ(「G」画像データ800G、「R」画像データ800R)の仮異物領域801G、801Rでは、当然、画像に対応する濃度値が存在する。
そのため、異物判定手段503が、前記仮異物領域801Bに対応する「G」画像データ800Gの仮異物領域801Gに、開始画素の画像データと、仮異物領域の平均値との差が第二基準値を超えることを判定し、更に、前記仮異物領域801Bに対応する「R」画像データ800Rの仮異物領域801Rに、開始画素の画像データと、仮異物領域の平均値との差が第二基準値を超えることを判定することを判定することにより、「B」画像データ800Bの仮異物領域801Bは画像領域を示し、「B」画像データ800Bに対応する「B」読取位置115xBに異物は存在しないと判定することになる(図6:S108NO→S111)。
一方、二つの読取位置を副走査方向に同時に接触するような大きい異物が当該二つの読取位置に付着している場合、当該二つの読取位置に対応する画像データには、当該異物に対応する濃度値の仮異物領域がほぼ同一の位置(画素領域)に表れる。しかし、大きい異物が付着していない読取位置に対応する画像データの当該仮異物領域では、異物に対応する濃度値の大きな変化、すなわち画像データ変化は無い。
従って、この場合は、異物判定手段502は、異物が付着していない読取位置に対応する画像データの当該仮異物領域に、画像に対応する濃度値の大きな変化が無いことを検知することによって、検出された仮異物領域は異物領域を示し、当該画像データに対応する読取位置に大きな異物は存在すると判定する(図6:S108YES→S109)。
図9は、「B」読取位置115xBと「G」読取位置115xGとに大きい異物が付着した場合の画像データ(図9(A))と、「B」読取位置115xBと「G」読取位置115xGとに異物902が付着した状態を示すコンタクトガラス(図9(B))との対応関係を示す図である。尚、図9(A)に示す色成分毎の画像データは、理解を容易にするために、相互に所定の濃度値だけ移動させて示している。
図9(A)、図9(B)に示すように、「B」画像データ900Bで仮異物領域901Bが検出された場合、当該仮異物領域901Bに対応する「G」画像データ900Gの画素領域901Gでは、大きい異物902に対応する濃度値が画像に対応する濃度値として存在することになる。
しかし、「R」読取位置115xRには大きい異物902は付着していないため、前記仮異物領域901Bに対応する「R」画像データ900Rの仮異物領域901Rでは、異物(画像)に対応する濃度値の変化は存在しない。前記異物判定手段503が、前記仮異物領域901Bに対応する「R」画像データ900Rの仮異物領域901Rに、画像に対応する濃度値の変化が存在しないことを判定することにより、「B」画像データ900Bの仮異物領域901Bは異物領域を示し、「B」画像データ900Bに対応する「B」読取位置115xBに異物(大きい異物902)が存在すると判定する(図6:S108YES→S109)。
さて、異物判定手段503が、一の色成分の画像データに対応する読取位置に異物が存在すると判定すると、補正手段504が、一の色成分の画像データの仮異物領域の濃度値を、当該仮異物領域の開始画素の濃度値又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の濃度値(補正用濃度値とする)に変更することによって、一の色成分の画像データを補正する(図6:S109→S110)。
補正用濃度値は、設定される第一基準値に応じて、仮異物領域の開始画素の位置や当該開始画素の濃度値が異なるため、適宜調整され得る。本実施形態では、補正手段504が、一の色成分の画像データの仮異物領域の濃度値を、当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の濃度値に変更する構成を採用する。
図10は、「B」読取位置115xBに異物が付着した場合の補正前後の画像データの一例を示す図である。
まず、図10に示すように、補正手段504が、「B」画像データ700Bの仮異物領域701Bの開始画素704を特定し、当該仮異物領域の開始画素704に対して1画素前の画素(主走査方向と逆方向に1画素だけ移動した画素)の濃度値「221」を補正用濃度値として取得する。次に、補正手段504が、開始画素704の濃度値「203」を前記補正用濃度値「221」に変更する。当該変更処理を、仮異物領域701Bの開始画素704の濃度値から終了画素706の濃度値まで繰り返す。これにより、「B」画像データ700Bの補正が完了する。尚、当該変更処理は、ユーザの設定等に応じて、終了画素705の濃度値まで繰り返しても、終了画素706の従前の画素の濃度値まで繰り返しても構わない。
図10に示すように、「B」画像データ700Bの仮異物領域701Bの開始画素704の濃度値「203」が、仮異物領域701Bの開始画素704に対して1画素前の画素の濃度値「221」に変更されるので、仮異物領域701Bの濃度値は他の領域702Bの濃度値とほぼ同等の濃度値で補正されることになる。そのため、補正後の「B」画像データ1000Bは、補正箇所の仮異物領域1001Bが他の領域702Bと比較して高い濃度値(例えば、真っ白を示す濃度値)を取ることなく、全体として濃度値にばらつきのない補正がなされることになる。前記補正手段504が、一の色成分の画像データの補正を完了すると、異物検知処理は終了する。
一の色成分の画像データの異物検知処理が終了すると、仮異物領域検出手段502が、全ての色成分の画像データについて仮異物領域を検出したか否かを判定する(図6:S110→S111)。
全ての色成分の画像データについて仮異物領域を検出していない場合は、仮異物領域検出手段502が、仮異物領域を検出していない他の色成分の画像データ(例えば、「G」画像データ、「R」画像データ)を選択して、仮異物領域の検出を実行する(図6:S111NO→S102)。当該検出処理は、上記と同様であるため、割愛する。
一方、全ての色成分の画像データの仮異物領域の検出が終了すると、仮異物領域検出手段502が、画像データに、所定の補正(色補正、CTM補正(Contrast Transfer Function Correction)等)を実行する(図6:S111YES)。そして、仮異物領域検出手段502は、カラー画像データを順次、画像データ記憶手段505に記憶する。
前記カラー画像データが画像データ記憶手段505に記憶されると、画像形成手段506が当該カラー画像データを取得し、当該カラー画像データに基づいてシートにカラー画像形成を実行する(図6:S112)。前記カラー画像データは適切な補正がなされているため、異物に対応する画像が印刷物に印刷されることがなく、印刷物に印刷された補正箇所に違和感が生じることもない。その結果、品質のよい印刷物を取得することができる。
このように、本発明の複合機によれば、ライン間補正後の色成分毎の画像データのうち、選択された一の色成分の画像データの一次微分値の絶対値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出する仮異物領域検出手段502と、前記仮異物領域に対応する他の色成分の開始画素の画像データと、当該他の色成分の仮異物領域内の画像データの平均値との差が第二基準値未満であることを判定することによって、一の色成分を読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定する異物判定手段503とを備えるよう構成している。
これにより、複数のラインセンサのうち、どのラインセンサに対応する読取位置に異物が存在するのか、確実に検知することが可能となるとともに、一の色成分の画像データで検出された仮異物領域が、異物に対応する領域なのか画像に対応する領域なのかを確実に検知することが可能となる。そのため、一の色成分の画像データに含まれる網点領域と、異物領域とを明確に区別することが可能となるとともに、補正も当該一の色成分の画像データに対して実行することとなるから、適切な補正も実行可能となる。
特に、自動原稿給送装置を用いて原稿のカラーコピーを実行する画像読取装置では、異物に起因する副走査方向の筋画像と、原稿の搬送方向に延びる縦線画像とを明確に区別することが困難であった。色成分毎のラインセンサに対応する読取位置に付着した異物の検出を、ラインセンサの各色成分毎に実行することが可能となるため、原稿画像に縦線画像が含まれる場合であっても、異物画像と縦線画像とを適切に区別するとともに、異物を画像と誤認して検出することを防止し、精度の高い異物検出を実現することが可能となる。
更に、自動原稿給送装置で見られる固定不着ゴミまたは浮遊ゴミの存在も、前記仮異物領域検出手段と、前記異物判定手段とを採用すれば、容易に検出することが可能となるため、従来技術と比較すると、処理回路等の部品点数を削除することが可能となり、コストパフォーマンスに優れた画像読取装置を提供することが可能となる。
又、前記異物判定手段503が、一の色成分を読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定すると、当該一の色成分の仮異物領域の画像データを、当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更することによって、当該一の色成分の画像データを補正する補正手段504を備えるよう構成できる。
これにより、一の色成分に存在する仮異物領域の画像データが当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更されるので、補正後の一の色成分における補正箇所が、仮異物領域以外の領域である他の領域と比較して著しく低い濃度値を取るということが発生せず、全体として濃度値にばらつきのない補正がなされる。その結果、補正箇所に違和感のない適切な補正を実行することが可能となる。又、自動原稿給送装置を用いてカラー画像データを読み取る場合、異物に起因するスジ画像が印刷物に表れることを防止することができる。
又、本発明に係る仮異物領域検出手段502は、前記仮異物領域検出手段が、一の色成分の画像データが前記開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とした後に、当該一の色成分の仮異物領域を構成する画素数が第三基準値未満であることを判定することによって、仮異物領域を検出するよう構成できる。
例えば、ユーザが、微小な異物に対応する画素数である3画素又は6画素を前記第三基準値に対応付ければ、微小な異物に対応させた第三基準値未満の画素数で構成される仮異物領域のみを異物領域として特定することが可能となり、ユーザに対する利便性を向上させるとともに、微小な異物を対象とした異物検出を実現することが可能となる。又、第三基準値を網点領域に対応する画素数に設定すれば、網点領域に対応する仮異物領域なのか、異物領域に対応する仮異物領域なのかを確実に検知することが可能となる。
尚、仮異物領域検出手段502が実行した、一の色成分の仮異物領域を構成する画素数が第三基準値未満であることを判定する判定処理(S106)は、省略しても構わない。
又、本発明の実施形態に係る仮異物領域検出手段502は、選択された一の色成分の画像データの一次微分値の絶対値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出するよう構成したが、他の構成としても構わない。
例えば、仮異物領域検出手段502が、仮異物領域の終了画素を特定する際に、一の色成分の画像データの一次微分値の増減の程度、傾向、符号等に応じて、当該画像データと仮異物領域の開始画素の画像データとに基づいた処理を所定の処理へ変更して、仮異物領域の終了画素を特定するよう構成しても構わない。
具体的には、前記仮異物領域検出手段502が、ライン間補正後の色成分毎の画像データの一次微分値が画像濃度の暗くなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とする暗部仮異物領域検出手段と、一次微分値が画像濃度の明るくなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以下となる画素を仮異物領域の終了画素とする明部仮異物領域検出手段とから構成されることによって、黒筋に起因する異物の仮異物領域と、白筋に起因する異物の仮異物領域との両者を検出するよう構成することが可能となる。
ここで、一次微分値が画像濃度の暗くなる傾向に対応することは、例えば、当該一次微分値が負の値となることが挙げられる。又、一次微分値が画像濃度の明るくなる傾向に対応することは、例えば、当該一次微分値が正の値となることが挙げられる。
当該構成により、付着する異物のうち、黒色の異物の他に、白筋に起因する白色の異物も検知することが可能となる。そのため、黒色異物や白色異物など、様々な種類の異物に対応して、適切に異物検出処理を実行することが可能となる。読取位置に付着される異物を適切かつ確実に検知することが可能となる。
特に、自動原稿給送装置を用いて原稿のカラーコピーを実行する画像読取装置では、白色の異物の付着により、暗い画像の領域に、副走査方向に伸びる白筋画像が印刷物に現れる場合がある。そのような白筋画像の検出、補正に関しても有効である。
尚、仮異物領域検出手段502が、暗部仮異物領域検出手段と、明部仮異物領域検出手段とから構成されることに代えて、当該仮異物領域検出手段502が、色成分毎の画像データから仮異物領域を検出する前に、当該画像データにネガポジ反転処理を実行する反転処理手段を備え、前記仮異物領域検出手段が、前記反転処理手段によりネガポジ反転処理された画像データから仮異物領域を検出することによって、白筋に起因する異物の仮異物領域を検出するよう構成しても構わない。
又、本発明に係る第一基準値は、画像データの濃度値を8ビット「256」で示す場合、「16」を採用したが、ユーザ等の設定によって変更可能な構成が好ましい。当該構成とすると、他の領域の濃度値と仮異物領域の濃度値との増減量(変化量)を、現実の異物を読み取った際の濃度値の増減量に近づけることが可能となるため、精度高く異物を検出することが可能となる。
又、本発明の実施形態に係る仮異物領域検出手段502は、画像データの一次微分値の絶対値を算出する際に、主走査方向に沿って注目画素の次の画素の画像データから当該注目画素の従前の画素の画像データを減算した値の絶対値(算出式(1)に対応する)を当該一次微分値の絶対値としたが、他の構成でも構わない。例えば、主走査方向に沿って注目画素の次の画素の画像データから当該注目画素の画像データを減算した値の絶対値を当該一次微分値の絶対値としても構わない。
又、本発明の実施形態では、画像読取装置を備えた複合機に各手段を備えるよう構成したが、画像読取装置単体でも、同様の作用効果を得ることができることは言うまでもない。
又、本発明の実施形態では、複合機が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現する専用回路で構成しても構わない。
又、本発明の実施形態では、複合機が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、上記プログラムを複合機に読み出させ、その複合機が上記各手段を実現する。その場合、上記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる記憶方法として提供することも可能である。
又、本発明の実施形態では、コピーの処理に関して採用したが、例えば、ファクシミリ送受信処理、プリント処理等に対しても採用できる。
以上のように、本発明にかかる画像読取装置は、複合機はもちろん、複写機等に有用であり、色成分毎のラインセンサのうち、所定のラインセンサに対応する画像読取位置に付着した異物を適切に検出することが可能な画像読取装置として有効である。
100 複合機
115b ラインセンサ
115x ラインセンサに対応するコンタクトガラス上の読取位置
501 画像データ読取手段
502 仮異物領域検出手段
503 異物判定手段
504 補正手段
505 画像データ記憶手段
506 画像形成手段

Claims (4)

  1. 画素に対応する複数の受光素子を一次元に配列させたラインセンサを色成分毎に配置させたCCDラインセンサに、原稿が搬送されるコンタクトガラス上の読取位置からの反射光を導くことによって、当該反射光の強度が画素毎に濃度値に変換された色成分毎のカラー画像データを取得する画像読取装置において、
    ライン間補正後の色成分毎の画像データのうち、選択された一の色成分の画像データの一次微分値の絶対値が第一基準値を超過した画素を、仮異物領域の開始画素とし、当該一の色成分の画像データが、当該開始画素の画像データ以上となる画素を、仮異物領域の終了画素として仮異物領域を検出する仮異物領域検出手段と、
    前記仮異物領域に対応する他の色成分の開始画素の画像データと、当該他の色成分の仮異物領域内の画像データの平均値との差が第二基準値未満であることを判定することによって、一の色成分の画像データを読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定する異物判定手段と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記異物判定手段が、一の色成分の画像データを読取ったラインセンサに対応する読取位置に異物が存在すると判定すると、当該一の色成分の仮異物領域の画像データを、当該仮異物領域の開始画素の画像データ又は当該仮異物領域の開始画素に対して1画素前の画素の画像データに変更することによって、当該一の色成分の画像データを補正する補正手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記仮異物領域検出手段が、一の色成分の画像データが前記開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とした後に、当該一の色成分の仮異物領域を構成する画素数が第三基準値未満であることを判定することによって、仮異物領域を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記仮異物領域検出手段が、ライン間補正後の色成分毎の画像データの一次微分値が画像濃度の暗くなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以上となる画素を仮異物領域の終了画素とする暗部仮異物領域検出手段と、一次微分値が画像濃度の明るくなる傾向に対応すれば、当該画像データが開始画素の画像データ以下となる画素を仮異物領域の終了画素とする明部仮異物領域検出手段とから構成されることによって、黒筋に起因する異物の仮異物領域と、白筋に起因する異物の仮異物領域との両者を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像読取装置。
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