JP2011048311A - 二色性色素、光吸収異方性膜、偏光子及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規な二色性色素及び光吸収異方性膜に関する。また、本発明は、該光吸収異方性膜を用いた偏光子及び表示装置に関する。また、本発明は、偏光子の製造方法にも関する。
レーザー光や自然光を含む照射光の減衰機能、偏光機能、散乱機能、遮光機能等が必要となった際には、従来は、それぞれの機能毎に異なった原理によって作動する装置を充当していた。それ故に、それら機能に対応する製品も、それぞれの機能別に異なった製造工程によって製造されていた。
例えば、LCD(液晶素子)では表示における旋光性や複屈折性を制御するために直線偏光板や円偏光板が用いられている。OLED(有機エレクトロルミネッセンス素子)においても外光の反射防止のために円偏光板が使用されている。従来、これらの偏光板(偏光子)にはヨウ素が二色性物質として広く使用されてきた。しかしながら、ヨウ素は昇華性が大きいために偏光子に使用した場合、その耐熱性や耐光性が十分ではなかった。また、その消光色が深い青になり、全可視スペクトル領域にわたって理想的な無彩色偏光子とは言えなかった。
例えば、LCD(液晶素子)では表示における旋光性や複屈折性を制御するために直線偏光板や円偏光板が用いられている。OLED(有機エレクトロルミネッセンス素子)においても外光の反射防止のために円偏光板が使用されている。従来、これらの偏光板(偏光子)にはヨウ素が二色性物質として広く使用されてきた。しかしながら、ヨウ素は昇華性が大きいために偏光子に使用した場合、その耐熱性や耐光性が十分ではなかった。また、その消光色が深い青になり、全可視スペクトル領域にわたって理想的な無彩色偏光子とは言えなかった。
そのため、有機系の色素を二色性物質に使用する偏光子が検討されている。しかし、これら有機系の色素においてはヨウ素に比べると二色性がかなり劣る程度の偏光子しか得られないなどの問題点があった。特に、光の旋光性や複屈折性を表示原理に用いているLCDにおいて偏光子は重要な構成要素であり、近年、表示性能などの向上を目的に新たな偏光子の開発が進められている。
その一つの方法として、ヨウ素を含む偏光子と同様に、二色性を有する有機色素(二色性色素)をポリビニルアルコールのような高分子材料に溶解又は吸着させ、その膜を一方向にフィルム状に延伸して二色性色素を配向させる方法が挙げられている。しかしながら、該方法では延伸処理等のプロセスに手間がかかる等の問題点があった。
そこで、最近では他の方法が着目されるようになってきた。この方法として、非特許文献1では、ガラスや透明フィルムなどの基板上に有機色素分子の分子間相互作用などを利用して二色性色素を配向させ、偏光膜(異方性色素膜)を形成している。しかしながら、該文献に記載の方法では、耐熱性の問題があることが知られていた。
そこで、最近では他の方法が着目されるようになってきた。この方法として、非特許文献1では、ガラスや透明フィルムなどの基板上に有機色素分子の分子間相互作用などを利用して二色性色素を配向させ、偏光膜(異方性色素膜)を形成している。しかしながら、該文献に記載の方法では、耐熱性の問題があることが知られていた。
また、上記ガラスや透明フィルムなどの基板上に有機色素分子の分子間相互作用などを利用して二色性色素を配向させることは湿式成膜法により達成される。このような湿式成膜法で異方性色素膜が作製される場合、この色素膜に使用される色素には、色素分子の高い二色性の他に、湿式成膜法のプロセスに適した色素であることが要求される。湿式成膜法におけるプロセスとしては、色素を基板上に堆積、配向させる方法やその配向を制御する方法などが挙げられる。従って、従来の上記延伸処理を経る偏光子に使用され得る色素であっても、湿式成膜法には適していないことが多くある。特許文献1〜3では、上記プロセスに適した材料が提案されているが、これらの材料では該プロセスに適してはいても、高い二色性を示すことができないという問題点があった。
また、該プロセスに適した材料として、特許文献4では、(クロモゲン)(SO3M)nで表される色素が提案されている。特許文献5では、配向膜上に有機色素分子を気相から蒸着し配向させている。特許文献6では、ラビングした配向膜上に液晶性アゾ色素をスピンコートし配向させる方法が開示されている。特許文献7では、光活性分子を有する層(いわゆる光配向膜)に、スルホン酸基、アミノ基、又は水酸基等の親水性置換基を有する二色性分子を塗布配向してなる偏光子が開示されている。特許文献8及び9では、光配向膜に、紫外線硬化性液晶に、黒色の二色性色素を溶解してなる組成物(いわゆるゲスト−ホストタイプ)を塗布配向させて形成する偏光子が開示されている。しかしながら、これらの方法で得られた偏光子は、いずれも、ヨウ素偏光子に比べると二色性がかなり劣り、液晶表示装置用途には利用することができない。
一方、近年、表示性能などの向上を目的に新たな偏光素子の用途開発が進められている。特許文献10では、カラーフィルタ層と液晶材料層との間に偏光層(いわゆる、インセル偏光層)を設けることにより、カラーフィルタの偏光解消を抑制することが提案されている。しかしながら、液晶セル内に配置される偏光層は、より薄い膜厚で所望の偏光度を達成する必要があり、より高い二色性が要求される。
Dreyer,J.F.,Journal de Physique,1969,4,114.,"Light Polarization From Films of Lyotropic Nematic Liquid Crystals"
本発明は、上記の背景技術に鑑みなされたものであり、二色性の高い新規な二色性色素、光吸収異方性膜及び偏光子、並びに該光吸収異方性膜有する表示装置を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含み、且つ液晶性の非着色性化合物を含まないことを特徴とする二色性色素組成物からなる光吸収異方性膜:
式中、R1〜R5はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R6及びR7はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し;Q1は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、芳香族複素環基又はシクロヘキサン環基を表し;L1は2価の連結基を表し;Aは酸素原子又は硫黄原子を表す;
式中、R8及びR9はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し;Q2は置換基を有していてもよい、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表し;Q3は置換基を有していてもよい、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表し;nは1〜4の整数を表し、nが2以上の時、複数のQ3は同一でも異なっていてもよい。
[1] 下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含み、且つ液晶性の非着色性化合物を含まないことを特徴とする二色性色素組成物からなる光吸収異方性膜:
式中、R10〜R13はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し;R14は水素原子又はメチル基を表し;R15及びR16はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B1は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表し;L2はアゾ基、アシルオキシ基(−C(=O)O−)、オキシカルボニル基(−OC(=O)−)、又はイミノ基を表す;
式中、R17〜R20はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R21及びR22はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B2は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表し;mは1又は2を表し、mが2のとき、2つのR17〜R20はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
[3] 前記一般式(2)で表される液晶性アゾ色素が下記一般式(5)で表されることを特徴とする[1]又は[2]の光吸収異方性膜:
式中、R23〜R30はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R31及びR32はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B3は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表す。
[4]前記液晶性アゾ色素がネマチック性を示すことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの光吸収異方性膜。
[5]前記二色性色素組成物中の溶剤を除く全固形分に対する、前記液晶性アゾ色素の割合が20〜100質量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの光吸収異方性膜。
[6]前記二色性色素組成物が、少なくとも1種の非液晶性高分子を含み、該組成物中の溶剤を除く全固形分に対して、非液晶性高分子の占める割合が0.1〜90質量%であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの光吸収異方性膜。
[7]基板と、該基板上に[1]〜[6]のいずれかの光吸収異方性膜とを有することを特徴とする偏光子。
[8]前記基板と前記光吸収異方性膜との間に、配向膜を有することを特徴とする[6]の偏光子。
[9][1]〜[5]のいずれかの光吸収異方性膜、又は[7]もしくは[8]の偏光子を有することを特徴とする表示装置。
[10] 少なくとも次の[1]〜[3]:
[1]基板を直接、又は該基板上に形成された配向膜をラビング、もしくは光照射する工程
[2]該基板又は該配向膜上に、前記二色性色素組成物を塗布する工程
[3]前記二色性色素組成物を配向させ偏光子とする工程
をこの順に含む[8]又は[9]の偏光子の製造方法。
[11]前記一般式(2)で表されるアゾ色素。
[12]前記一般式(4)で表されるアゾ色素。
[13]前記一般式(5)で表されるアゾ色素。
[14][11]〜[13]のいずれかのアゾ色素を含有する二色性色素組成物。
[15][14]の二色性色素組成物から形成された光吸収異方性膜。
[5]前記二色性色素組成物中の溶剤を除く全固形分に対する、前記液晶性アゾ色素の割合が20〜100質量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの光吸収異方性膜。
[6]前記二色性色素組成物が、少なくとも1種の非液晶性高分子を含み、該組成物中の溶剤を除く全固形分に対して、非液晶性高分子の占める割合が0.1〜90質量%であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの光吸収異方性膜。
[7]基板と、該基板上に[1]〜[6]のいずれかの光吸収異方性膜とを有することを特徴とする偏光子。
[8]前記基板と前記光吸収異方性膜との間に、配向膜を有することを特徴とする[6]の偏光子。
[9][1]〜[5]のいずれかの光吸収異方性膜、又は[7]もしくは[8]の偏光子を有することを特徴とする表示装置。
[10] 少なくとも次の[1]〜[3]:
[1]基板を直接、又は該基板上に形成された配向膜をラビング、もしくは光照射する工程
[2]該基板又は該配向膜上に、前記二色性色素組成物を塗布する工程
[3]前記二色性色素組成物を配向させ偏光子とする工程
をこの順に含む[8]又は[9]の偏光子の製造方法。
[11]前記一般式(2)で表されるアゾ色素。
[12]前記一般式(4)で表されるアゾ色素。
[13]前記一般式(5)で表されるアゾ色素。
[14][11]〜[13]のいずれかのアゾ色素を含有する二色性色素組成物。
[15][14]の二色性色素組成物から形成された光吸収異方性膜。
本発明によれば、二色性の高い光吸収異方性膜及び偏光子、並びに該光吸収異方性膜を有する表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
1.光吸収異方性膜
本発明は、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含む二色性色素組成物からなる光吸収異方性膜に関する。但し、該二色性色素組成物は、液晶性の非着色性化合物を含有しない。即ち、前記二色性本発明の組成物では、アゾ色素分子は自らの配向能によって配向し、その状態が固定されることで、偏光膜等の吸収異方性膜として機能する。例えば、二色性色素とともに液晶化合物を含有する組成物を利用して、液晶化合物の分子の配向に沿って、二色性色素の分子を配向させ、所定の二色比を達成している、いわゆるゲストホスト(GH)タイプのものとは、本発明の光吸収異方性膜は区別される。
1.光吸収異方性膜
本発明は、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含む二色性色素組成物からなる光吸収異方性膜に関する。但し、該二色性色素組成物は、液晶性の非着色性化合物を含有しない。即ち、前記二色性本発明の組成物では、アゾ色素分子は自らの配向能によって配向し、その状態が固定されることで、偏光膜等の吸収異方性膜として機能する。例えば、二色性色素とともに液晶化合物を含有する組成物を利用して、液晶化合物の分子の配向に沿って、二色性色素の分子を配向させ、所定の二色比を達成している、いわゆるゲストホスト(GH)タイプのものとは、本発明の光吸収異方性膜は区別される。
(1)二色性色素組成物
本発明の光吸収異方性膜の製造に用いたれる二色性色素組成物は、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含む。
本発明の光吸収異方性膜の製造に用いたれる二色性色素組成物は、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含む。
式中、R1〜R5はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R6及びR7はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し;Q1は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、芳香族複素環基又はシクロヘキサン環基を表し;L1は2価の連結基を表し;Aは酸素原子又は硫黄原子を表す。
式中、R8及びR9はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し;Q2は置換基を有していてもよい、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表し;Q3は置換基を有していてもよい、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表し;nは1〜4の整数を表し、nが2以上の時、複数のQ3は同一でも異なっていてもよい。
まず、一般式(1)で表される液晶性アゾ色素について詳細に説明する。
一般式(1)中、R1〜R5で表される置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,5−ジトリフルオロメチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
一般式(1)中、R1〜R5で表される置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,5−ジトリフルオロメチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる)、オキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜15、特に好ましくは2〜10であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などが挙げられる)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは2〜6であり、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜6であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜6であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えば、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニルチオ基などが挙げられる)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メシル基、トシル基などが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、無置換のウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、ジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基などが挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、アゾ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12のヘテロ環基であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有するヘテロ環基であり、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24のシリル基であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)が挙げられる。
これらの置換基はさらにこれらの置換基によって置換されていてもよい。また、置換基が二つ以上有する場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに結合して環を形成していてもよい。
これらの置換基はさらにこれらの置換基によって置換されていてもよい。また、置換基が二つ以上有する場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに結合して環を形成していてもよい。
R1〜R5で表される基としては、好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子であり、特に好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基であり、最も好ましくは水素原子又はメチル基である。
前記一般式(1)において、R6及びR7で表される置換基を有していてもよいアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−オクチル基などが挙げられる。R6及びR7で表されるアルキル基の置換基としては、前記R1〜R5で表される置換基と同義である。R6及びR7がアルキル基を表す場合、互いに連結して環構造を形成してもよい。R6又はR7がアルキル基を表す場合、それぞれR2又はR4と連結して環構造を形成してもよい。
R6及びR7で表される基としては、特に好ましくは水素原子又はアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。
R6及びR7で表される基としては、特に好ましくは水素原子又はアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。
前記一般式(1)において、Q1は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10であり、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、置換基を有していてもよい芳香族複素環基又は置換基を有していてもよいシクロヘキサン環基を表す。
Q1で表される基が有していてもよい置換基としては、アゾ化合物の溶解性やネマチック液晶性を高めるために導入される基、色素としての色調を調節するために導入される電子供与性や電子吸引性を有する基、又は配向を固定化するために導入される重合性基を有する基が好ましく、具体的には、前記R1〜R5で表される置換基と同義である。好ましくは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアシルアミノ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよいスルホニルアミノ基、置換基を有していてもよいスルファモイル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいスルホニル基、置換基を有していてもよいウレイド基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、イミノ基、アゾ基、ハロゲン原子であり、特に好ましくは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、ニトロ基、イミノ基、アゾ基である。これらの置換基のうち、炭素原子を有するものについては、炭素原子数の好ましい範囲は、R1〜R5で表される置換基についての炭素原子数の好ましい範囲と同様である。
Q1で表される基が有していてもよい置換基としては、アゾ化合物の溶解性やネマチック液晶性を高めるために導入される基、色素としての色調を調節するために導入される電子供与性や電子吸引性を有する基、又は配向を固定化するために導入される重合性基を有する基が好ましく、具体的には、前記R1〜R5で表される置換基と同義である。好ましくは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアシルアミノ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよいスルホニルアミノ基、置換基を有していてもよいスルファモイル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいスルホニル基、置換基を有していてもよいウレイド基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、イミノ基、アゾ基、ハロゲン原子であり、特に好ましくは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、ニトロ基、イミノ基、アゾ基である。これらの置換基のうち、炭素原子を有するものについては、炭素原子数の好ましい範囲は、R1〜R5で表される置換基についての炭素原子数の好ましい範囲と同様である。
該芳香族炭化水素基、該芳香族複素環基又は該シクロヘキサン環基は、これら置換基を1〜5個有していてもよく、好ましくは1個有していることである。Q1がフェニル基である場合は、L1に対してパラ位に1個置換基を有しているのが好ましく、シクロヘキサン環基である場合は、L1に対して4位にトランス配置となるように1個置換基を有しているのが好ましい。
Q1で表される芳香族複素環基としては、単環又は二環性の複素環由来の基が好ましい。芳香族複素環基を構成する炭素以外の原子としては、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子が挙げられる。芳香族複素環基が炭素以外の環を構成する原子を複数有する場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、チオフェニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、チアジアゾリル基、キノロニル基、ナフタルイミドイル基、チエノチアゾリル基などが挙げられる。
芳香族複素環基としては、ピリジル基、キノリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリ基、チアジアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が好ましく、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チアジアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が特に好ましく、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が最も好ましい。
芳香族複素環基としては、ピリジル基、キノリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリ基、チアジアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が好ましく、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チアジアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が特に好ましく、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基、又はチエノチアゾリル基が最も好ましい。
Q1で表される基としては、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基、チエノチアゾリル基又はシクロヘキサン環基であり、より好ましくは、フェニル基、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はシクロヘキサン環基である。
前記一般式(1)において、L1で表される連結基としては、単結合、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基などが挙げられる)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜6であり、例えば、エテニレン基などが挙げられる)、アルキニレン基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜6であり、例えば、エチニレン基などが挙げられる)、アルキレンオキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6であり、例えば、メチレンオキシ基などが挙げられる)、アミド基、エーテル基、アシルオキシ基(−C(=O)O−)、オキシカルボニル基(−OC(=O)−)、イミノ基(−CH=N−もしくは−N=CH−)、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)、アゾ基、アゾキシ基、又はこれらを2つ以上組合せて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。
L1で表される基としては、特に好ましくは単結合、アミド基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、イミノ基、アゾ基又はアゾキシ基であり、よりさらに好ましくはアゾ基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、又はイミノ基である。
前記一般式(1)において、Aは酸素原子又は硫黄原子を表し、好ましくは硫黄原子である。
次に、一般式(2)で表される化合物について詳細に説明する。
前記一般式(2)において、R8及びR9で表される基は、前記一般式(1)におけるR6及びR7で表される基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(2)において、R8及びR9で表される基は、前記一般式(1)におけるR6及びR7で表される基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(2)において、Q2は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10であり、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる)又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。
Q2で表される基が有していてもよい置換基は、前記一般式(1)におけるQ1で表される基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
Q2で表される芳香族複素環基は前記一般式(1)におけるQ1で表される芳香族複素環基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
Q2で表される基としては、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はチエノチアゾリル基であり、最も好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基又はピリジル基である。
Q2で表される基が有していてもよい置換基は、前記一般式(1)におけるQ1で表される基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
Q2で表される芳香族複素環基は前記一般式(1)におけるQ1で表される芳香族複素環基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
Q2で表される基としては、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ベンゾチアゾリル基又はチエノチアゾリル基であり、最も好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基又はピリジル基である。
前記一般式(2)において、nは1〜4の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1又は2であり、特に好ましくは2である。
前記一般式(2)において、Q3は置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10であり、例えば、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる)又は置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表し、nが2以上の整数を表す場合は複数あるQ3は同一であっても異なっていてもよい。
Q3で表される芳香族炭化水素基としては、好ましくはフェニレン基、ナフチレン基であり、より好ましくはフェニレン基である。
Q3で表される2価の芳香族複素環基としては、単環又は二環性の複素環由来の基が好ましい。芳香族複素環基を構成する炭素以外の原子としては、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子が挙げられる。芳香族複素環基が炭素以外の環を構成する原子を複数有する場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾチアジアゾール基、フタルイミド基、チエノチアゾール基等が挙げられる。中でも、チエノチアゾール基が特に好ましい。
Q3で表される芳香族炭化水素基としては、好ましくはフェニレン基、ナフチレン基であり、より好ましくはフェニレン基である。
Q3で表される2価の芳香族複素環基としては、単環又は二環性の複素環由来の基が好ましい。芳香族複素環基を構成する炭素以外の原子としては、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子が挙げられる。芳香族複素環基が炭素以外の環を構成する原子を複数有する場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾチアジアゾール基、フタルイミド基、チエノチアゾール基等が挙げられる。中でも、チエノチアゾール基が特に好ましい。
Q3で表される基が有していてもよい置換基としては、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアシルアミノ基、及びシアノ基が挙げられる。
Q3で表される基が有していてもよい置換基としては、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子であり、特に好ましくはメチル基、ハロゲン原子である。
Q3で表される基としては、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基又はナフチレン基であり、より好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基である。
Q3で表される基が有していてもよい置換基としては、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子であり、特に好ましくはメチル基、ハロゲン原子である。
Q3で表される基としては、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基又はナフチレン基であり、より好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基である。
前記一般式(1)及び(2)で表される化合物は、置換基として、重合性基を有していてもよい。重合性基を有していると、硬膜性が良化されるので好ましい。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基が特に好ましい。エチレン性不飽和重合性基の例には、アクリロイル基、及びメタクリロイル基が含まれる。
重合性基は分子末端に位置するのが好ましく、即ち、式(1)中では、R6及び/又はR7の置換基として、並びにQ1の置換基として、存在するのが好ましく;式(2)中では、R8及び/又はR9の置換基として、並びにQ2の置換基として、存在するのが好ましい。
重合性基は分子末端に位置するのが好ましく、即ち、式(1)中では、R6及び/又はR7の置換基として、並びにQ1の置換基として、存在するのが好ましく;式(2)中では、R8及び/又はR9の置換基として、並びにQ2の置換基として、存在するのが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物のうち、特に好ましいものは、下記一般式(3)で表される化合物である。
式中、R10〜R13はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し;R14は水素原子又はメチル基を表し;R15及びR16はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B1は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表し;L2はアゾ基、アシルオキシ基(−C(=O)O−)、オキシカルボニル基(−OC(=O)−)、又はイミノ基を表す。
前記一般式(3)において、R10〜R13で表されるアルキル基は、前記一般式(1)におけるR1〜R4で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(3)において、R15及びR16で表されるアルキル基は、前記一般式(1)におけるR6及びR7で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R15とR16、R15とR11、R16とR13は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(3)において、R14は水素原子又はメチル基を表し、好ましくは水素原子である。
前記一般式(3)において、R15及びR16で表されるアルキル基は、前記一般式(1)におけるR6及びR7で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R15とR16、R15とR11、R16とR13は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(3)において、R14は水素原子又はメチル基を表し、好ましくは水素原子である。
前記一般式(3)において、B1が炭素原子の場合に有していてもよい置換基は、前記一般式(1)においてQ1が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(3)において、L2はアゾ基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、又はイミノ基を表し、好ましくはアゾ基又はアシルオキシ基、オキシカルボニル基であり、より好ましくはアゾ基である。
前記一般式(3)において、L2はアゾ基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、又はイミノ基を表し、好ましくはアゾ基又はアシルオキシ基、オキシカルボニル基であり、より好ましくはアゾ基である。
前記一般式(2)で表される化合物のうち、特に好ましいものは、下記一般式(4)で表される化合物である。
式中、R17〜R20はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R21及びR22はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B2は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表し;mは1又は2を表し、mが2のとき、2つのR17〜R20はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(4)において、R17〜R20で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるQ3が表す芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(4)において、R21及びR22で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるR8及びR9で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R21とR22は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(4)において、R21及びR22で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるR8及びR9で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R21とR22は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(4)において、mは1又は2を表し、好ましくは2を表す。
前記一般式(4)において、B2が炭素原子の場合に有していてもよい置換基は、前記一般式(2)においてQ2が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(4)で表される化合物のうち、特に好ましいものは、下記一般式(5)で表される化合物である。
式中、R23〜R30はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;R31及びR32はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表し;B3は窒素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子を表す。
前記一般式(5)において、R23〜R30で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるQ3が表す芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(5)において、R31及びR32で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるR8及びR9で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R31とR32は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(5)において、B3が炭素原子の場合に有していてもよい置換基は、前記一般式(2)においてQ2が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(5)において、R23〜R30で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるQ3が表す芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
前記一般式(5)において、R31及びR32で表されるアルキル基は、前記一般式(2)におけるR8及びR9で表されるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同一である。R31とR32は互いに連結して環構造を形成してもよい。
前記一般式(5)において、B3が炭素原子の場合に有していてもよい置換基は、前記一般式(2)においてQ2が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同一である。
以下に、前記一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、以下の具体例に限定されるものではない。
以下に、前記一般式(2)で表される化合物の具体例を挙げるが、以下の具体例に限定されるものではない。
本発明に係る前記一般式(1)及び(3)で表される化合物は、特開昭58−38756号、特開平1−70585号、及び特開平1−146960号の各公報に記載の方法に準じて;並びに前記一般式(2)(4)及び(5)で表される化合物は、Journal of Materials Chemistry (1999), 9(11), 2755-2763、Tetrahedron (2005), 61, 903-918及び後述する実施例10に記載の方法に準じて;容易に合成することができる。
前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される化合物の液晶性については、好ましくは10〜300℃、より好ましくは100〜250℃でネマチック液晶相を示す。
前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素は、その分子構造から明らかなように、分子形状が平板で直線性がよく、剛直なコア部分と柔軟な側鎖部分を有しており、且つ分子長軸末端に極性なアミノ基を有するため、液晶性、特にネマチック液晶性を発現しやすい性質を有している。さらに、分子の平面性が高いため強い分子間相互作用が働き、分子同士が会合状態を形成しやすい性質も有している。
本発明に係る前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素を含有する二色性色素組成物は、会合形成により可視の広い波長領域において高い吸光度を表すということだけでなく、この色素を含有した組成物がネマチック液晶性を有するため、例えば、ラビングした配向膜表面への塗布などの積層プロセスを経ることによって、高次の分子配向状態を実現できる。したがって、前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素を含有する二色性色素組成物を光吸収異方性膜として使用すれば、偏光特性の高い偏光子を作製することができる。
本発明では、前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素の1種を単独で用いてもよいし、また2種以上を併用してもよい。また前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素とともに、これら以外の色素化合物を用いてもよい。他の色素化合物の例としては、前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される液晶性アゾ色素以外のアゾ系色素、シアニン系色素、アゾ金属錯体、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、ナフトキノン系色素、トリフェニルメタン系色素、及びトリアリルメタン系色素等を挙げることができる。他の色素化合物も液晶性であるのが好ましい。
但し、本発明に係る前記二色性色素組成物は、液晶性の非着色性化合物を含まないことを特徴とする。液晶性化合物とその中に配合された二色性色素からなる、いわゆるゲスト−ホストタイプの偏光子が従来提案されているが、いわゆるゲストホストタイプ(GH)の組成物の分子配向は、本発明に係る二色性色素組成物と比較して劣っており、二色比の低い偏光子しか得られない。
前記二色性色素組成物において、前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される化合物の含有量の合計は、色素の80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。上限値は100質量%であり、即ち、含有される色素が全て、上記所定の液晶性アゾ色素であっても勿論よい。
また、溶剤を除く全固形分における前記一般式(1)、(2)、(3)(4)及び(5)で表される化合物の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが特に好ましい。上限値は特に制限されず、即ち100質量%であってもよいが、下記の界面活性剤等、他の添加剤を含有する態様では、それらの効果を得るためには、前記二色性色素組成物に含まれる、溶剤を除く全固形分における、前記液晶性アゾ色素の含有量の合計は、95質量%以下であるのが好ましく、90質量%以下であるのがより好ましい。
なお、前記いわゆるGHタイプの偏光子では、形成に用いる組成物は、通常、ホストとなる液晶化合物を、全固形分中80質量%以上含有し、ゲストの色素の含有量は5〜15質量%程度である。
なお、前記いわゆるGHタイプの偏光子では、形成に用いる組成物は、通常、ホストとなる液晶化合物を、全固形分中80質量%以上含有し、ゲストの色素の含有量は5〜15質量%程度である。
非液晶性の高分子(バインダーポリマー):
前記二色性色素組成物は、非液晶性高分子を含有していてもよい。非液晶性高分子は、モノマーを含む前記二色性色素組成物を基板又は配向膜上に塗布した後、モノマーを重合して形成さる高分子であってもよい。
前記二色性組成物中に添加可能なバインダーポリマーの例としては、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール系樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、硝酸セルロース等の変性セルロース系樹脂ニトロセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース及びエチルセルロースなどのセルロース系樹脂や、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、各種エストラマー等が挙げられる。これらは単独で用いる他、これらを混合、又は共重合して用いることも可能である。
非液晶性のバインダーポリマーとしては、特にアクリル系ポリマー(アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする樹脂)が好ましく、有機溶剤に可溶であることが特に好ましい。
前記二色性色素組成物は、非液晶性高分子を含有していてもよい。非液晶性高分子は、モノマーを含む前記二色性色素組成物を基板又は配向膜上に塗布した後、モノマーを重合して形成さる高分子であってもよい。
前記二色性組成物中に添加可能なバインダーポリマーの例としては、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール系樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、硝酸セルロース等の変性セルロース系樹脂ニトロセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース及びエチルセルロースなどのセルロース系樹脂や、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、各種エストラマー等が挙げられる。これらは単独で用いる他、これらを混合、又は共重合して用いることも可能である。
非液晶性のバインダーポリマーとしては、特にアクリル系ポリマー(アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする樹脂)が好ましく、有機溶剤に可溶であることが特に好ましい。
アクリルポリマーの製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法で製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
上記のアクリル系ポリマーの具体的な共重合成分については、不飽和カルボン酸(例、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸)、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾールなど)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル(例、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど)、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリル)、及び脂肪族共役ジエン(例、1、3−ブタジエン及びイソプレン)を挙げることができる。これらの中で、不飽和カルボン酸、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル及びカルボン酸ビニルエステルが好ましい。ここで(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を合わせた総称であり、以下も同様に(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートの総称である。
更に側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系ポリマーや共重合成分としてマクロモノマー(例えばポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど)を含むアクリル系グラフトポリマーも好ましいものとして挙げられる。
これらは、1種単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらは、1種単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記二色性色素組成物において、溶剤を除く全固形分における前記非液晶性高分子の含有量は、0.5〜90質量%であることが好ましく、1〜80質量%であることがより好ましく、5〜70質量%であることが特に好ましい。
ラジカル重合性基を有する非液晶性多官能モノマー:
本発明の光吸収異方性膜の形成に用いる二色性色素組成物は、ラジカル重合性基を有する非液晶性の多官能モノマーを含有することが好ましい。
本発明において、「ラジカル重合性基を有する非液晶性の多官能モノマー」とは、成長活性種がラジカル的に重合反応する多官能モノマーであって、非液晶性のモノマーをいう。この多官能モノマーは分子内に2個以上の二重結合を有する多官能モノマーであることが好ましく、エチレン性(脂肪族性)不飽和二重結合であることが特に好ましく、具体的には、アルケン、ジエン、アクリレート、メタクリレート、不飽和多価カルボン酸のジエステル、α、β−不飽和カルボン酸のアミド、不飽和ニトリル、スチレン及びその誘導体、ビニルエステル、ビニルエーテル等の官能基を有する多官能モノマーを挙げることができる。分子内の二重結合の数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがさらに好ましく、2〜6であることがより好ましい。多官能モノマーは、分子内に2個以上のヒドロキシルを有するポリオールと、不飽和脂肪酸とのエステルであることが好ましい。不飽和脂肪酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸が含まれ、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。分子内に4個以上のヒドロキシルを有するポリオールは、四価以上のアルコールであるか、あるいは三価以上のアルコールのオリゴマーであることが好ましい。オリゴマーは、エーテル結合、エステル結合又はウレタン結合により多価アルコールを連結した分子構造を有する。多価アルコールをエーテル結合で連結した分子構造を有するオリゴマーが好ましい。
本発明の光吸収異方性膜の形成に用いる二色性色素組成物は、ラジカル重合性基を有する非液晶性の多官能モノマーを含有することが好ましい。
本発明において、「ラジカル重合性基を有する非液晶性の多官能モノマー」とは、成長活性種がラジカル的に重合反応する多官能モノマーであって、非液晶性のモノマーをいう。この多官能モノマーは分子内に2個以上の二重結合を有する多官能モノマーであることが好ましく、エチレン性(脂肪族性)不飽和二重結合であることが特に好ましく、具体的には、アルケン、ジエン、アクリレート、メタクリレート、不飽和多価カルボン酸のジエステル、α、β−不飽和カルボン酸のアミド、不飽和ニトリル、スチレン及びその誘導体、ビニルエステル、ビニルエーテル等の官能基を有する多官能モノマーを挙げることができる。分子内の二重結合の数は、2〜20であることが好ましく、2〜15であることがさらに好ましく、2〜6であることがより好ましい。多官能モノマーは、分子内に2個以上のヒドロキシルを有するポリオールと、不飽和脂肪酸とのエステルであることが好ましい。不飽和脂肪酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸が含まれ、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。分子内に4個以上のヒドロキシルを有するポリオールは、四価以上のアルコールであるか、あるいは三価以上のアルコールのオリゴマーであることが好ましい。オリゴマーは、エーテル結合、エステル結合又はウレタン結合により多価アルコールを連結した分子構造を有する。多価アルコールをエーテル結合で連結した分子構造を有するオリゴマーが好ましい。
上記の多官能モノマーは、有機溶媒に可溶であるものが特に好ましい。
そのようなモノマーとしては、沸点が常圧で100度以上の化合物を挙げることができる。
そのようなモノマーとしては、沸点が常圧で100度以上の化合物を挙げることができる。
上記の多官能モノマーのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートなどが挙げられ、その市販品としては、例えばアロニックスM−210、同M−240、同M−6200(東亜合成化学工業(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604(日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、その市販品としては、例えばアロニックスM−309、同M−400、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060(いずれも商品名、東亜合成化学工業(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(いずれも商品名、日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(いずれも商品名、大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
さらなるモノマー及びオリゴマーの例として、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレート;ポリエーテル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート及びポリウレタン系ポリオールのポリ(メタ)アクリレートが含まれる。
ポリオールとアクリル酸とのエステルからなるモノマーは、三菱レーヨン(株)(商品名:ダイヤビームUK−4154)や日本化薬(株)(商品名:KYARAD・DPHA、SR355)から市販されている。
これらの2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートは、単独であるいは組み合わせて用いられ、単官能(メタ)アクリレートと組み合わせて用いられてもよい。
単官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられ、その市販品としては、例えばアロニックスM−101、同M−111、同M−114(東亜合成化学工業(株)製)、KAYARAD TC−110S、同TC−120S(日本化薬(株)製)、ビスコート158、同2311(大阪有機化学工業(株)製)が挙げられる。
後述するように、偏光子を作成する際には、液晶性アゾ色素の配向状態を固定するのが好ましく、固定する手段としては、重合反応を利用して色素の配向を固定する。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。
前記二色性色素組成物中、溶剤を除く全固形分における、前記液晶性アゾ色素と、非液晶性の重合性多官能モノマーの総含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が特に好ましい。
重合開始剤:
上記ラジカル重合性多官能モノマーを含有する組成物を硬化反応させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤としては、光重合、熱重合に応じて、公知のものを好適に使用することができ、たとえば光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾル化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
上記ラジカル重合性多官能モノマーを含有する組成物を硬化反応させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤としては、光重合、熱重合に応じて、公知のものを好適に使用することができ、たとえば光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾル化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、溶剤を除く全固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましい。
光重合開始剤の例、光重合開始剤の使用量、及び重合のための光照射エネルギーの値の各々については、特開2001−91741号公報の段落[0050]〜[0051]の記載も本発明に適用できる。
光重合開始剤の例、光重合開始剤の使用量、及び重合のための光照射エネルギーの値の各々については、特開2001−91741号公報の段落[0050]〜[0051]の記載も本発明に適用できる。
その他の添加剤:
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、前記の液晶性アゾ色素、並びに所望により添加される、非液晶性の多官能モノマー、重合開始剤、及び非液晶性バインダーポリマーの他に、有機溶媒や、任意の添加剤を配合・併用することができる。添加剤の例としては、風ムラ防止剤、ハジキ防止剤、配向膜のチルト角(光吸収異方性膜/配向膜界面での液晶性色素のチルト角)を制御するための添加剤、空気界面のチルト角(光吸収異方性膜/空気界面での色素のチルト角)を制御するための添加剤、糖類、防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤等である。以下、各添加剤について説明する。
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、前記の液晶性アゾ色素、並びに所望により添加される、非液晶性の多官能モノマー、重合開始剤、及び非液晶性バインダーポリマーの他に、有機溶媒や、任意の添加剤を配合・併用することができる。添加剤の例としては、風ムラ防止剤、ハジキ防止剤、配向膜のチルト角(光吸収異方性膜/配向膜界面での液晶性色素のチルト角)を制御するための添加剤、空気界面のチルト角(光吸収異方性膜/空気界面での色素のチルト角)を制御するための添加剤、糖類、防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤等である。以下、各添加剤について説明する。
界面活性剤(風ムラ防止剤):
本発明に用いる前記二色性色素組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤は、当該組成物を塗布液として調製し、塗布する際に、塗布時の風ムラ等を防止することを目的として添加されるであろう。該界面活性剤としては、一般にフッ素系ポリマーを好適に用いることができる。使用するフッ素系ポリマーとしては、色素のチルト角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。界面活性剤として使用可能なフッ素ポリマーの例としては、特開2004−198511号公報、特許第4190275号公報、特開2004−333852号公報、特開2005−206638号公報、特願2008−193565号公報に記載がある。色素とフッ素系ポリマーとを併用することによって、ムラを生じることなく表示品位の高い画像を表示することができる。さらに、ハジキなどの塗布性も改善される。
前記液晶性アゾ色素の配向を阻害しないという観点では、風ムラ防止目的で使用される界面活性剤の添加量は、前記液晶性アゾ色素に対して一般に0.1〜10質量%程度であるのが好ましく、0.5〜10質量%程度であるのがより好ましく、0.5〜5質量%程度であるのがさらに好ましい。
本発明に用いる前記二色性色素組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤は、当該組成物を塗布液として調製し、塗布する際に、塗布時の風ムラ等を防止することを目的として添加されるであろう。該界面活性剤としては、一般にフッ素系ポリマーを好適に用いることができる。使用するフッ素系ポリマーとしては、色素のチルト角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。界面活性剤として使用可能なフッ素ポリマーの例としては、特開2004−198511号公報、特許第4190275号公報、特開2004−333852号公報、特開2005−206638号公報、特願2008−193565号公報に記載がある。色素とフッ素系ポリマーとを併用することによって、ムラを生じることなく表示品位の高い画像を表示することができる。さらに、ハジキなどの塗布性も改善される。
前記液晶性アゾ色素の配向を阻害しないという観点では、風ムラ防止目的で使用される界面活性剤の添加量は、前記液晶性アゾ色素に対して一般に0.1〜10質量%程度であるのが好ましく、0.5〜10質量%程度であるのがより好ましく、0.5〜5質量%程度であるのがさらに好ましい。
ハジキ防止剤:
本発明で用いる前記二色性組成物中には、塗布時のハジキを防止するための材料として、高分子化合物を添加することができる。この目的で使用する高分子化合物としては、当該液晶性アゾ色素と相溶性を有し、色素のチルト角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。ハジキ防止剤として使用可能なポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
前記液晶性アゾ色素の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、前記液晶性アゾ色素に対して一般に0.1〜10質量%の範囲であるのが好ましく、0.1〜8質量%の範囲にあるのがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあるのがさらに好ましい。
本発明で用いる前記二色性組成物中には、塗布時のハジキを防止するための材料として、高分子化合物を添加することができる。この目的で使用する高分子化合物としては、当該液晶性アゾ色素と相溶性を有し、色素のチルト角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。ハジキ防止剤として使用可能なポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
前記液晶性アゾ色素の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、前記液晶性アゾ色素に対して一般に0.1〜10質量%の範囲であるのが好ましく、0.1〜8質量%の範囲にあるのがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあるのがさらに好ましい。
配向膜チルト角制御剤:
前記二色性色素組成物には、配向膜側の前記液晶性アゾ色素分子のチルト角を制御する添加剤を添加してもよい。この様な作用を有する添加剤の例には、分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物が含まれる。分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物としては、PO−OH、PO−COOH、PO−O−PO、PO−NH2、PO−NH−PO、PO−SH、PO−S−PO、PO−CO−PO、PO−COO−PO、PO−CONH−PO、PO−CONHCO−PO、PO−SO3H、PO−SO3−PO、PO−SO2NH−PO、PO−SO2NHSO2−PO、PO−C=N−PO、HO−P(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、P(−OPO)3、HO−PO(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、PO(−OPO)3、PO−NO2及びPO−CNならびにこれらの有機塩が好ましい例として挙げられる。ここで、有機塩としては、上記化合物の有機塩(例えば、アンモニウム塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)の他、ピリジニウム塩等も好ましく採用することができる。前記分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物の中でも、PO−OH、PO−COOH、PO−O−PO、PO−NH2、PO−SO3H、HO−PO(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、PO(−OPO)3もしくはこれらの有機塩が好ましい。ここで、上記各POは非極性基を表し、POが複数ある場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
前記二色性色素組成物には、配向膜側の前記液晶性アゾ色素分子のチルト角を制御する添加剤を添加してもよい。この様な作用を有する添加剤の例には、分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物が含まれる。分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物としては、PO−OH、PO−COOH、PO−O−PO、PO−NH2、PO−NH−PO、PO−SH、PO−S−PO、PO−CO−PO、PO−COO−PO、PO−CONH−PO、PO−CONHCO−PO、PO−SO3H、PO−SO3−PO、PO−SO2NH−PO、PO−SO2NHSO2−PO、PO−C=N−PO、HO−P(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、P(−OPO)3、HO−PO(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、PO(−OPO)3、PO−NO2及びPO−CNならびにこれらの有機塩が好ましい例として挙げられる。ここで、有機塩としては、上記化合物の有機塩(例えば、アンモニウム塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等)の他、ピリジニウム塩等も好ましく採用することができる。前記分子内に極性基と非極性基の両方を有する化合物の中でも、PO−OH、PO−COOH、PO−O−PO、PO−NH2、PO−SO3H、HO−PO(−OPO)2、(HO−)2PO−OPO、PO(−OPO)3もしくはこれらの有機塩が好ましい。ここで、上記各POは非極性基を表し、POが複数ある場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
POとしては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30の直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数1〜30の直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基)、アルキニル基(好ましくは炭素数1〜30の直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基)、アリール基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基)が例として挙げられる。これらの非極性基はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールアゾ基、ヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が好ましい例として挙げられる。
配向膜チルト角制御剤の添加量は、一般的には、前記液晶性アゾ色素の質量に対して、0.0001質量%〜30質量%程度であるのが好ましく、0.001質量%〜20質量%程度であるのがより好ましく、0.005質量%〜10質量%程度であるのがさらに好ましい。
本発明では、特開2006−58801号公報に記載の配向膜チルト制御剤を使用することができる。
本発明では、特開2006−58801号公報に記載の配向膜チルト制御剤を使用することができる。
空気界面チルト角制御剤(水平配向剤):
本発明に用いる前記二色性色素組成物は、空気界面チルト角制御剤として水平配向剤を含むことが好ましい。本発明に用いられる水平配向剤は、好ましくは、
(1)下記一般式(III)で表されるフルオロ脂肪族基含有化合物;又は、
(2)一般式(IV)もしくは一般式(V)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの重合単位及び一般式(VI)で表されるアミド基含有モノマーの重合単位からなる群から選択される少なくとも一種の重合単位を含むフルオロ脂肪族基含有共重合体;である。
以下、それぞれ説明する。まず、(1)一般式(III)で表されるフルオロ脂肪族基含有化合物について説明する。
本発明に用いる前記二色性色素組成物は、空気界面チルト角制御剤として水平配向剤を含むことが好ましい。本発明に用いられる水平配向剤は、好ましくは、
(1)下記一般式(III)で表されるフルオロ脂肪族基含有化合物;又は、
(2)一般式(IV)もしくは一般式(V)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの重合単位及び一般式(VI)で表されるアミド基含有モノマーの重合単位からなる群から選択される少なくとも一種の重合単位を含むフルオロ脂肪族基含有共重合体;である。
以下、それぞれ説明する。まず、(1)一般式(III)で表されるフルオロ脂肪族基含有化合物について説明する。
式中、R11、R22及びR33は各々独立に、末端にCF3基又はCF2H基を有するアルコキシ基を表し、X11、X22及びX33は各々独立に、−NH−、−O−又は−S−を表し、m11、m22及びm33は各々独立に、1〜3の整数を表す。
R11、R22及びR33で各々表される置換基は、末端にCF3基又はCF2H基を有するアルコキシ基であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数4〜20であり、さらに好ましくは炭素数4〜16であり、特に好ましくは6〜16である。前記末端にCF3基又はCF2H基を有するアルコキシ基は、アルコキシ基に含まれる水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアルコキシ基である。アルコキシ基中の水素原子の50%以上がフッ素原子で置換されているのが好ましく、60%以上が置換されているのがより好ましく、70%以上を置換されているのが特に好ましい。以下に、R11、R22及びR33で表される末端にCF3基又はCF2H基を有するアルコキシ基の例を示す。
R1:n−C8F17−O−
R2:n−C6F13−O−
R3:n−C4F9−O−
R4:n−C8F17−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R5:n−C6F13−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R6:n−C4F9−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R7:n−C8F17−(CH2)3−O−
R8:n−C6F13−(CH2)3−O−
R9:n−C4F9−(CH2)3−O−
R10:H−(CF2)8−O−
R11:H−(CF2)6−O−
R12:H−(CF2)4−O−
R13:H−(CF2)8−(CH2)−O−
R14:H−(CF2)6−(CH2)−O−
R15:H−(CF2)4−(CH2)−O−
R16:H−(CF2)8−(CH2)−O−(CH2)2−O−
R17:H−(CF2)6−(CH2)−O−(CH2)2−O−
R18:H−(CF2)4−(CH2)−O−(CH2)2−O−
R2:n−C6F13−O−
R3:n−C4F9−O−
R4:n−C8F17−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R5:n−C6F13−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R6:n−C4F9−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
R7:n−C8F17−(CH2)3−O−
R8:n−C6F13−(CH2)3−O−
R9:n−C4F9−(CH2)3−O−
R10:H−(CF2)8−O−
R11:H−(CF2)6−O−
R12:H−(CF2)4−O−
R13:H−(CF2)8−(CH2)−O−
R14:H−(CF2)6−(CH2)−O−
R15:H−(CF2)4−(CH2)−O−
R16:H−(CF2)8−(CH2)−O−(CH2)2−O−
R17:H−(CF2)6−(CH2)−O−(CH2)2−O−
R18:H−(CF2)4−(CH2)−O−(CH2)2−O−
一般式(III)中、X11、X22及びX33はそれぞれ、好ましくは−NH−又は−O−を表し、最も好ましくは−NH−を表す。m11、m22及びm33はそれぞれ、好ましくは2である。
前記一般式(III)で表される化合物の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
次に、(2)一般式(IV)もしくは一般式(V)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの重合単位及び一般式(VI)で表されるアミド基含有モノマーの重合単位からなる群から選択される少なくとも一種の重合単位を含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、について説明する。
式中、R1は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、L1は2価の連結基を表し、m1は1以上18以下の整数を表す。
式中、R2は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、L2は2価の連結基を表し、n1は1以上18以下の整数を表す。
式中、R3は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族基又は炭素数1〜20のヘテロ環基を表す。また、R10とR11は互いに連結して複素環を形成してもよい。
前記一般式(IV)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、水素原子又はメチル基がより好ましい。L1は2価の連結基を表し、m1は1以上18以下の整数を表し、2〜12がより好ましく、4〜8が更に好ましく、4又は6であることがより好ましい。
前記一般式(V)中、R2は、水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、水素原子又はメチル基がより好ましい。L2は2価の連結基を表し、n1は1以上18以下の整数を表し、2〜12がより好ましく、4〜8が更に好ましく、4又は6であることが最も好ましい。
前記一般式(V)中、R2は、水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、水素原子又はメチル基がより好ましい。L2は2価の連結基を表し、n1は1以上18以下の整数を表し、2〜12がより好ましく、4〜8が更に好ましく、4又は6であることが最も好ましい。
L1及びL2はそれぞれ独立に2価の置換基であれば限定はないが、下記一般式(VII)で表される構造であることがより好ましい。ここで(a)は二重結合側に結合する位置、(b)はフルオロ脂肪族基側に結合する位置を各々示す。
一般式(VII)
(a)−X10−R20−(b)
一般式(VII)中、X10は単結合、又は*−COO−**、*−COS−**、*−OCO−**、*−CON(R21)−**、*−O−**で示される2価の連結基を表す。ここで*は二重結合側に結合する位置、**はR20に結合する位置を各々示す。
R20は、置換基を有していてもよいポリメチレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基など)、置換基を有していてもよいフェニレン基(例えばo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基など)、及びそれらの任意の組み合わせにより形成できる基を表す。中ではポリメチレン基がより好ましく、ポリメチレン基の中でもメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、及びテトラメチレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基が更に好ましい。
R21は、水素原子又は炭素数1〜8の置換基を有してもよいアルキル基、あるは炭素数6〜20の置換基を有してもよいアリール基を表し、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましい。
(a)−X10−R20−(b)
一般式(VII)中、X10は単結合、又は*−COO−**、*−COS−**、*−OCO−**、*−CON(R21)−**、*−O−**で示される2価の連結基を表す。ここで*は二重結合側に結合する位置、**はR20に結合する位置を各々示す。
R20は、置換基を有していてもよいポリメチレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基など)、置換基を有していてもよいフェニレン基(例えばo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基など)、及びそれらの任意の組み合わせにより形成できる基を表す。中ではポリメチレン基がより好ましく、ポリメチレン基の中でもメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、及びテトラメチレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基が更に好ましい。
R21は、水素原子又は炭素数1〜8の置換基を有してもよいアルキル基、あるは炭素数6〜20の置換基を有してもよいアリール基を表し、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましい。
前記一般式(IV)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーは、下記一般式(VIII)で表されるモノマーであることがより好ましい。
一般式(VIII)中、X1は−O−、−S−又は−N(R222)−で表される二価基を表し、pは1〜8の整数を表す。X1は−O−又は−N(R222)−であることがより好ましく、−O−であることが最も好ましい。pは1〜6がより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。R1及びm1は、前記一般式(IV)で説明したそれぞれと同義であり、好ましい範囲も同様である。また、R222は水素原子又は炭素数1〜8の置換基を有してもよいアルキル基、又は炭素数6〜20の置換基を有してもよいアリール基を表す。
前記一般式(V)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの中でも、下記一般式(IX)で表されるモノマーが好ましい。
一般式(IX)中、X2は−O−、−S−又は−N(R222)−で表される置換基を表し、qは1〜8の整数を表す。X2は−O−又は−N(R222)−であることがより好ましく、−O−であることが最も好ましい。pは1〜6がより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。R2及びn1は、前記一般式(V)で説明したそれぞれと同義であり、好ましい範囲も同様である。また、R222は一般式(VIII)で説明したものと同義である。
次に、一般式(VI)で表されるアミド基含有モノマーの重合単位について説明する。
前記一般式(VI)中、R3は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、水素原子又はメチル基がより好ましい。R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族基又は炭素数1〜20のヘテロ環基を表し、これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。また、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15の芳香族基であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基であることがさらに好ましい。また、R10とR11が互いに連結して複素環を形成してもよく、形成されるヘテロ環の種類としては、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環などが挙げられる。
前記一般式(VI)中、R3は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、水素原子又はメチル基がより好ましい。R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族基又は炭素数1〜20のヘテロ環基を表し、これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。また、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15の芳香族基であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基であることがさらに好ましい。また、R10とR11が互いに連結して複素環を形成してもよく、形成されるヘテロ環の種類としては、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環などが挙げられる。
前記水平配向剤として用いるフルオロ脂肪族基含有共重合体は、フルオロ脂肪族基含有モノマー及びアミド基含有モノマーの両方を重合単位として含み、それぞれのモノマーは重合単位として2種以上含まれていてもよく、また、それ以外に共重合可能な他のモノマーを一種以上重合単位として含む共重合体であってもよい。このような共重合可能な他の種類のモノマーとしては、Polymer Handbook 2nd ed.,J.Brandrup,Wiley lnterscience(1975)Chapter 2 Page1〜483記載のものを用いることができる。例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
前記水平配向剤として用いられるフルオロ脂肪族基含有共重合体の好ましい質量平均分子量は、2000〜100,000であり、より好ましくは3000〜80,000であり、さらに好ましくは4,000〜60,000である。ここで、質量平均分子量及び分子量は、TSKgel GMHxL、TSKgel G4000HxL、TSKgel G2000HxL(何れも東ソー(株)製の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THF、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した分子量である。
以下、前記水平配向剤として本発明に使用可能なフルオロ脂肪族基含有共重合体の具体的な構造の例を示すが、以下の具体例に制限されるものではない。なお式中の数字は各モノマー成分の質量比率を示す。Mwは質量平均分子量を表す。
その他、特開2005−99248号公報、特開2005−134884号公報、特開2006−126768号公報、特開2006−267183号公報記載の水平配向剤を選択してもよい。
本発明においては、前記水平配向剤を1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。前記水平配向剤の前記二色性色素組成物中における添加量は、前記液晶性アゾ色素の添加量に対して、0.1質量%〜10質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜10質量%であることがさらに好ましく、0.5質量%〜5質量%であることが特に好ましい。
糖類:
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、糖類を添加してもよい。糖類を添加することにより色素会合体の会合度を向上させ、その結果として色素の分子配向を高めることができる。
使用可能な糖類としては、単糖、二糖、多糖、及び糖アルコール類などの糖の誘導体が挙げられる。糖類の中でも、本発明の効果を奏するにあたり、分子会合性の点から、水酸基が通常2以上、好ましくは3以上で、好ましくは18以下、更に好ましくは12以下であるものが良い。水酸基が多過ぎると色素との相互作用が強すぎて析出して色素膜の配向性を損ねてしまうので好ましくなく、少な過ぎると色素との相互作用が不十分であり配向性を向上させることができないので好ましくない。
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、糖類を添加してもよい。糖類を添加することにより色素会合体の会合度を向上させ、その結果として色素の分子配向を高めることができる。
使用可能な糖類としては、単糖、二糖、多糖、及び糖アルコール類などの糖の誘導体が挙げられる。糖類の中でも、本発明の効果を奏するにあたり、分子会合性の点から、水酸基が通常2以上、好ましくは3以上で、好ましくは18以下、更に好ましくは12以下であるものが良い。水酸基が多過ぎると色素との相互作用が強すぎて析出して色素膜の配向性を損ねてしまうので好ましくなく、少な過ぎると色素との相互作用が不十分であり配向性を向上させることができないので好ましくない。
使用する糖類の分子量としては、1,000以下が好ましく、更に好ましくは700以下である。糖類の分子量が大きすぎると色素と相分離してしまい、色素膜の配向性を損ねてしまうおそれがあり好ましくない。
使用する糖類の炭素数としては、通常36以下、好ましくは24以下である。糖類の炭素数が多過ぎると、糖類の分子量が大きくなることにより、アゾ色素と相分離してしまい、色素膜の配向性を損ねてしまうおそれがあり好ましくない。
本発明において用いる糖類は、中でも、単糖、オリゴ糖、単糖アルコールが、前述の最適な水酸基数、分子量範囲を満たすので好ましい。
単糖としては、例えばキシロース、リボース、グルコース、フルクトース、マンノース、ソルボース、ガラクトースなどが挙げられる。
オリゴ糖としては、例えばトレハロース、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、マルトテトラオース、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、スクロース、メリビオース、ルチノース、プリメベロース、ツラノース、パノース、イソパノース、セロトリオース、マンニノトリオース、ソラトリオース、メレジトース、プランテオース、ゲンチアノース、ウンベリフェロース、ラフィノース、スタキオースなどが挙げられる。
糖アルコールとしては、例えばトレイトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトールなど前述の単糖及びオリゴ糖を還元した化合物が挙げられる。
単糖としては、例えばキシロース、リボース、グルコース、フルクトース、マンノース、ソルボース、ガラクトースなどが挙げられる。
オリゴ糖としては、例えばトレハロース、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、マルトテトラオース、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、スクロース、メリビオース、ルチノース、プリメベロース、ツラノース、パノース、イソパノース、セロトリオース、マンニノトリオース、ソラトリオース、メレジトース、プランテオース、ゲンチアノース、ウンベリフェロース、ラフィノース、スタキオースなどが挙げられる。
糖アルコールとしては、例えばトレイトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトールなど前述の単糖及びオリゴ糖を還元した化合物が挙げられる。
糖類としては、特に好ましくはキシロース、マンノース、マルトース、マルトトリオース、アラビトールが挙げられる。
なお、これらの糖類、糖アルコール類は各々光学異性体が存在するが、本発明で用いる組成物中にはそれぞれを単独で用いてもよく、両方を含んでいてもよい。また、糖類は、本発明の組成物中に、1種が単独で用いられていてもよく、2種以上が組み合せて用いられていてもよい。
本発明で用いる組成物中における、前記液晶性アゾ色素に対する糖類の含有量は、質量比で0.1以上、1以下の範囲であることが好ましい。更に好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.7以下、特に好ましくは0.6以下である。糖類の含有量が上記範囲であると、会合体の配向度を低下させずに、色素会合体の会合度を上げることができる。
防黴剤、抗菌剤及び殺菌剤:
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤を添加してもよい。これらの添加剤を添加することにより、当該組成物の保存安定性を向上させることができる。
なお、本明細書では、「防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤」とは、カビの発生・生育・増殖を抑制する防黴能、微生物を死滅される殺菌能、微生物の発生・生育・増殖を抑制する抗菌能の少なくともいずれかの機能を有する薬剤を意味する。公知の防黴剤、殺菌剤、抗菌剤が使用できる。ただし、前記組成物から形成される偏光子の光学特性を低下させないものであることが好ましい。本発明に使用可能なる防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤としては、例えば、従来の2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルなどのフェノール系、二酸化塩素などの塩素系、ヨウ素などのヨウ素系、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩系等が挙げられる。
本発明で用いる前記二色性色素組成物には、防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤を添加してもよい。これらの添加剤を添加することにより、当該組成物の保存安定性を向上させることができる。
なお、本明細書では、「防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤」とは、カビの発生・生育・増殖を抑制する防黴能、微生物を死滅される殺菌能、微生物の発生・生育・増殖を抑制する抗菌能の少なくともいずれかの機能を有する薬剤を意味する。公知の防黴剤、殺菌剤、抗菌剤が使用できる。ただし、前記組成物から形成される偏光子の光学特性を低下させないものであることが好ましい。本発明に使用可能なる防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤としては、例えば、従来の2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルなどのフェノール系、二酸化塩素などの塩素系、ヨウ素などのヨウ素系、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩系等が挙げられる。
また、1,2-benzisothiazoline-3-oneを有効成分とするものとして、Proxel BDN、Proxel BD20、Proxel GXL、Proxel LV、Proxel XL、Proxel XL2、Proxel Ultra10(以上、Avecia社製、商品名)、polyhexametylene biguanide hydrochlorideを有効成分とするものとして、Proxel IB、(Avecia社製、商品名)、Dithio-2,2'-bis(benzmethylamide)を有効成分とするものとしてDensil P(Avecia社製、商品名)等も挙げられる。
また、下記化合物は、特に極微量で抗菌効果を示すことから特に好ましい。
No. 化合物名
1. 2−クロロメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
2. 2−シアノメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
3. 2−ヒドロキシメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
4. 2−(3−メチルシクロヘキシル)−3−イソチアゾロン
5. 2−(4−クロロフェニル)−4,5−ジクロロ−3−イソチアゾロン
6. 2−(4−エチルフェニル)−3−イソチアゾロン
7. 2−(4−ニトロフェニル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン
8. 2−クロロメチル−3−イソチアゾロン
9. 2−メトキシフェニル−4−メチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
10. 2−モルフォリノメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
これらの化合物は、例えば特開平2−278号公報等を参考に合成することが可能であるが、商品名:トリバクトラン(ヘキスト社製)等の市販品を利用することも可能である。
No. 化合物名
1. 2−クロロメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
2. 2−シアノメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
3. 2−ヒドロキシメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
4. 2−(3−メチルシクロヘキシル)−3−イソチアゾロン
5. 2−(4−クロロフェニル)−4,5−ジクロロ−3−イソチアゾロン
6. 2−(4−エチルフェニル)−3−イソチアゾロン
7. 2−(4−ニトロフェニル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン
8. 2−クロロメチル−3−イソチアゾロン
9. 2−メトキシフェニル−4−メチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
10. 2−モルフォリノメチル−5−クロロ−3−イソチアゾロン
これらの化合物は、例えば特開平2−278号公報等を参考に合成することが可能であるが、商品名:トリバクトラン(ヘキスト社製)等の市販品を利用することも可能である。
また、本発明で用いることのできる防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤は、これを単独で又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
上記の防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤の、前記組成物中の含有量は特に限定されないが、通常0.01質量%以上、好ましくは0.001質量%以上であり、一方、通常0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下である。防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤の含有量が前記範囲であると、薬剤の析出や、成膜の際の相分離等を生じさせることなく、充分な防黴、抗菌又は殺菌効果が得られる。
上記の防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤の、前記組成物中の含有量は特に限定されないが、通常0.01質量%以上、好ましくは0.001質量%以上であり、一方、通常0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下である。防黴、抗菌及び殺菌の少なくともいずれかの機能を有する薬剤の含有量が前記範囲であると、薬剤の析出や、成膜の際の相分離等を生じさせることなく、充分な防黴、抗菌又は殺菌効果が得られる。
Electron-Deficient盤状化合物及びElectron-Rich化合物:
本発明の方法によって得られる偏光子が高い偏光度を有するために、前記組成物は、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物を含有するのが好ましい。電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物としては、例えば、特開2006−323377に記載のものを用いることができる。
本発明の方法によって得られる偏光子が高い偏光度を有するために、前記組成物は、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物を含有するのが好ましい。電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物としては、例えば、特開2006−323377に記載のものを用いることができる。
前記組成物中の電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物の割合は、組成物全体を100質量部とした場合に、通常0.1質量部以上、好ましくは0.2質量部以上、また、通常50質量部以下、好ましくは40質量部以下の範囲である。前記化合物の割合がこの範囲であると、組成物の溶液としての粘度を過剰に増大させることなく、添加効果を得られる。
また、前記組成物中の電子リッチである(Electron-Rich)化合物の割合は、組成物全体を100質量部とした場合に、通常50質量部以下、好ましくは40質量部以下の範囲である。前記化合物の割合がこの範囲であると、組成物の溶液としての粘度を過剰に増大させることなく、添加効果を得られる。
また、前記組成物中の電子リッチである(Electron-Rich)化合物の割合は、組成物全体を100質量部とした場合に、通常50質量部以下、好ましくは40質量部以下の範囲である。前記化合物の割合がこの範囲であると、組成物の溶液としての粘度を過剰に増大させることなく、添加効果を得られる。
溶剤:
前記二色性色素組成物は、塗布液として調製するのが好ましい。該塗布液の調製に用いる溶剤は、有機溶媒が好ましい。使用可能な有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。炭化水素、アルキルハライド及びケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
前記二色性色素組成物は、塗布液として調製するのが好ましい。該塗布液の調製に用いる溶剤は、有機溶媒が好ましい。使用可能な有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。炭化水素、アルキルハライド及びケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
上記二色性色素組成物の塗布液の調製方法については特に制限はない。前記1種以上の液晶性アゾ色素、及び所望により添加される1種以上の上記添加剤(例えば、界面活性剤、水平配向剤等)を、溶剤で溶解することによって調製される。なお、塗布液は各成分が完全に溶解していなくても、分散等した状態であってもよい。
前記二色性色素組成物は、全固形分の濃度が、0.1〜10質量%程度の塗布液として調製されるのが好ましく、0.5〜5質量%程度とするのがより好ましい。この濃度範囲の塗布液として調製すると、安定的に湿式製膜法により、偏光層を形成することができる。
(2)光吸収異方性膜の製造方法
本発明の光吸収異方性膜の製造方法の一例は、以下の通りである。
塗布液として調製した前記二色性色素組成物を、表面に塗布して塗膜を形成する。塗布法としては、スピンコーティング法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法、ダイコーティング法、スリットダイコーティング法、キャップコーティング法、ディッピング等、公知慣用の方法を行うことができる。通常は、有機溶剤で希釈した溶液を塗布するので、塗布後は乾燥させ、塗膜を得る。
本発明の光吸収異方性膜の製造方法の一例は、以下の通りである。
塗布液として調製した前記二色性色素組成物を、表面に塗布して塗膜を形成する。塗布法としては、スピンコーティング法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法、ダイコーティング法、スリットダイコーティング法、キャップコーティング法、ディッピング等、公知慣用の方法を行うことができる。通常は、有機溶剤で希釈した溶液を塗布するので、塗布後は乾燥させ、塗膜を得る。
前記二色性色素組成物の塗膜から有機溶媒等の溶質を蒸発させて、前記二色性色素組成物を配向させる。好ましくは室温において自然乾燥することが好ましい。塗布により形成された当該アゾ色素分子の配向状態を乱さない(熱緩和等を避ける)ようにするのが好ましい。なお、減圧処理において、溶媒を蒸発させ、より低温で乾燥することも好ましい。
ここでいう減圧処理とは、塗膜を有する基板を減圧条件下におき、溶媒を蒸発除去することを言う。このとき、膜を有する基板は高部から底部に流れないよう、水平にしておくことが好ましい。
塗布後、塗膜の減圧処理を始めるまでの時間は、短ければ短いほどよく、好ましくは1秒以上30秒以内である。
減圧処理の方法としては、例えば以下の様な方法が挙げられる。塗布液を塗布して得られた塗膜を、その基板とともに減圧処理装置に入れて減圧処理する。例えば特開2006−201759の図9や図10のような減圧処理装置を使用することができる。減圧処理装置の詳細については、特開2004−169975号公報に記載されている。
塗布後、塗膜の減圧処理を始めるまでの時間は、短ければ短いほどよく、好ましくは1秒以上30秒以内である。
減圧処理の方法としては、例えば以下の様な方法が挙げられる。塗布液を塗布して得られた塗膜を、その基板とともに減圧処理装置に入れて減圧処理する。例えば特開2006−201759の図9や図10のような減圧処理装置を使用することができる。減圧処理装置の詳細については、特開2004−169975号公報に記載されている。
減圧処理の条件としては、塗膜の存在する系内の圧力が、好ましくは2×104Pa以下、さらに好ましくは1×104Pa以下、特に好ましくは1×103Pa以下である。また、好ましくは1Pa以上、更に好ましくは1×101Pa以上である。通常、系内が最終的に到達する圧力が前記の通りであることが好ましい。上限を上回ると乾燥できず配向が乱れる恐れがあり、下限を下回ると乾燥が急速過ぎて欠陥が発生する恐れがある。
また、減圧処理時間は、好ましくは5秒以上180秒以内である。上限を上回ると配向緩和前に急速に塗膜を乾燥できず配向が乱れる恐れがあり、下限を下回ると乾燥できず配向が乱れる恐れがある。
また、減圧処理時間は、好ましくは5秒以上180秒以内である。上限を上回ると配向緩和前に急速に塗膜を乾燥できず配向が乱れる恐れがあり、下限を下回ると乾燥できず配向が乱れる恐れがある。
また、減圧処理する際の系内の温度は、好ましくは10℃以上60℃以下である。上限を上回ると乾燥時に対流が起こり塗膜に不均一性の発生の恐れがあり、下限を下回ると乾燥できず配向が乱れる恐れがある。
前記塗膜を乾燥させて、二色性色素組成物を配向させるとき、配向を促進させるために加温してもよい。温度は、好ましくは50℃以上200℃以下であり、特に好ましくは70℃以上180℃以下である。この配向温度を低下させるために、二色性色素組成物に可塑剤等の添加剤を併用してもよい。
例えば、前記二色性色素組成物を、前記光配向膜表面に塗布すると、1種以上の液晶性アゾ色素の分子は、配向膜との界面では配向膜のチルト角で配向し、空気との界面では空気界面のチルト角で配向する。高い偏光度の偏光層を製造するためには、いずれの界面においてもアゾ色素を水平配向させ、その配向状態に固定するのが好ましい。
なお、本明細書では、「チルト角」とは、アゾ色素の分子の長軸方向と界面(配向膜界面あるいは空気界面)のなす角度を意味する。偏光性能の観点から、好ましい配向膜側のチルト角は0°〜10°、さらに好ましくは0°〜5°、特に好ましいのは0°〜2°、よりさらに好ましくは0°〜1°である。また、好ましい空気界面側のチルト角は0°〜10°、さらに好ましくは0〜5°、特に好ましいのは0〜2°である。
なお、本明細書では、「チルト角」とは、アゾ色素の分子の長軸方向と界面(配向膜界面あるいは空気界面)のなす角度を意味する。偏光性能の観点から、好ましい配向膜側のチルト角は0°〜10°、さらに好ましくは0°〜5°、特に好ましいのは0°〜2°、よりさらに好ましくは0°〜1°である。また、好ましい空気界面側のチルト角は0°〜10°、さらに好ましくは0〜5°、特に好ましいのは0〜2°である。
前記液晶性アゾ色素の分子の空気界面側のチルト角を上記範囲まで減少させるために、前記組成物は、(1)一般式(III)で表されるフルオロ脂肪族基含有化合物;又は、(2)一般式(IV)又は(V)で表されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの重合単位、及び一般式(VI)で表されるアミド基含有モノマーの重合単位からなる群から選択される少なくとも一種の重合単位を含むフルオロ脂肪族基含有共重合体;を含有しているのが好ましい。これらの少なくとも1種の存在下で、液晶性アゾ色素分子を配向させることにより、空気界面側のチルト角を、上記範囲まで軽減することができる。
なお、配向膜側チルト角は、空気界面側チルト角と比較して、配向膜の作用により低減される傾向があるが、前記組成物中に上記した配向膜チルト制御剤を添加することで、配向膜側チルト角をより軽減して、アゾ色素分子を安定的に水平配向状態にすることができる。
なお、配向膜側チルト角は、空気界面側チルト角と比較して、配向膜の作用により低減される傾向があるが、前記組成物中に上記した配向膜チルト制御剤を添加することで、配向膜側チルト角をより軽減して、アゾ色素分子を安定的に水平配向状態にすることができる。
前記二色性色素組成物が、前記非液晶性のラジカル重合性多官能モノマー、及び前記重合開始剤、等の硬化性成分を含有する態様では、アゾ色素分子を所望の配向状態とした後、光照射(好ましくは紫外線照射)又は加熱、或いはこれらの組合せにより重合硬化を進行させるのが好ましい。
なお、重合のための光照射エネルギーの値等については、特開2001−91741号公報の段落[0050]〜[0051]の記載を参照することができる。
なお、重合のための光照射エネルギーの値等については、特開2001−91741号公報の段落[0050]〜[0051]の記載を参照することができる。
以上のようにして偏光層を形成することができる。該偏光層の厚さは、0.01〜2μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
(3)配向膜
本発明の光吸収異方性膜の製造には、配向膜を利用するのが好ましい。本発明に利用される配向膜は、当該配向膜上で、前記液晶性アゾ色素の分子を所望の配向状態とすることができるのであれば、どのような層でもよい。有機化合物(好ましくはポリマー)の膜表面へのラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。中でも、本発明では、配向膜のプレチルト角の制御し易さの点からはラビング処理により形成する配向膜が好ましく、配向の均一性の点からは光照射により形成する光配向膜が好ましい。
本発明の光吸収異方性膜の製造には、配向膜を利用するのが好ましい。本発明に利用される配向膜は、当該配向膜上で、前記液晶性アゾ色素の分子を所望の配向状態とすることができるのであれば、どのような層でもよい。有機化合物(好ましくはポリマー)の膜表面へのラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。中でも、本発明では、配向膜のプレチルト角の制御し易さの点からはラビング処理により形成する配向膜が好ましく、配向の均一性の点からは光照射により形成する光配向膜が好ましい。
・ラビング処理配向膜
ラビング処理により形成される配向膜に用いられるポリマー材料としては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手することができる。本発明の配向膜ではポリビニルアルコール又はポリイミド、及びその誘導体が好ましく用いられる。配向膜についてはWO01/88574A1号公報の43頁24行〜49頁8行の記載を参照することができる。
配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがさらに好ましい。
ラビング処理により形成される配向膜に用いられるポリマー材料としては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手することができる。本発明の配向膜ではポリビニルアルコール又はポリイミド、及びその誘導体が好ましく用いられる。配向膜についてはWO01/88574A1号公報の43頁24行〜49頁8行の記載を参照することができる。
配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがさらに好ましい。
ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では「液晶便覧」(丸善社発行、平成12年10月30日)に記載されている方法により行うことが好ましい。
ラビング密度を変える方法としては、「液晶便覧」(丸善社発行)に記載されている方法を用いることができる。ラビング密度(L)は、下記式(A)で定量化されている。
式(A) L=Nl(1+2πrn/60v)
式(A)中、Nはラビング回数、lはラビングローラーの接触長、rはローラーの半径、nはローラーの回転数(rpm)、vはステージ移動速度(秒速)である。
ラビング密度を変える方法としては、「液晶便覧」(丸善社発行)に記載されている方法を用いることができる。ラビング密度(L)は、下記式(A)で定量化されている。
式(A) L=Nl(1+2πrn/60v)
式(A)中、Nはラビング回数、lはラビングローラーの接触長、rはローラーの半径、nはローラーの回転数(rpm)、vはステージ移動速度(秒速)である。
ラビング密度を高くするためには、ラビング回数を増やす、ラビングローラーの接触長を長く、ローラーの半径を大きく、ローラーの回転数を大きく、ステージ移動速度を遅くすればよく、一方、ラビング密度を低くするためには、この逆にすればよい。
ラビング密度と配向膜のプレチルト角との間には、ラビング密度を高くするとプレチルト角は小さくなり、ラビング密度を低くするとプレチルト角は大きくなる関係がある。
ラビング密度と配向膜のプレチルト角との間には、ラビング密度を高くするとプレチルト角は小さくなり、ラビング密度を低くするとプレチルト角は大きくなる関係がある。
・光配向膜
光照射により形成される配向膜に用いられる光配向材料としては、多数の文献等に記載がある。本発明の配向膜では、例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特許第3883848号、特許第4151746号に記載のアゾ化合物、特開2002−229039号公報に記載の芳香族エステル化合物、特開2002−265541号公報、特開2002−317013号公報に記載の光配向性単位を有するマレイミド及び/又はアルケニル置換ナジイミド化合物、特許第4205195号、特許第4205198号に記載の光架橋性シラン誘導体、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特許第4162850号に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はエステルが好ましい例として挙げられる。特に好ましくは、アゾ化合物、光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はエステルである。
光照射により形成される配向膜に用いられる光配向材料としては、多数の文献等に記載がある。本発明の配向膜では、例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特許第3883848号、特許第4151746号に記載のアゾ化合物、特開2002−229039号公報に記載の芳香族エステル化合物、特開2002−265541号公報、特開2002−317013号公報に記載の光配向性単位を有するマレイミド及び/又はアルケニル置換ナジイミド化合物、特許第4205195号、特許第4205198号に記載の光架橋性シラン誘導体、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特許第4162850号に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はエステルが好ましい例として挙げられる。特に好ましくは、アゾ化合物、光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はエステルである。
上記材料から形成した光配向膜に、直線偏光又は非偏光照射を施し、光配向膜を製造する。
本明細書において、「直線偏光照射」とは、前記光配向材料に光反応を生じせしめるための操作である。用いる光の波長は、用いる光配向材料により異なり、その光反応に必要な波長であれば特に限定されるものではない。好ましくは、光照射に用いる光のピーク波長が200nm〜700nmであり、より好ましくは光のピーク波長が400nm以下の紫外光である。
本明細書において、「直線偏光照射」とは、前記光配向材料に光反応を生じせしめるための操作である。用いる光の波長は、用いる光配向材料により異なり、その光反応に必要な波長であれば特に限定されるものではない。好ましくは、光照射に用いる光のピーク波長が200nm〜700nmであり、より好ましくは光のピーク波長が400nm以下の紫外光である。
光照射に用いる光源は、通常使われる光源、例えばタングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAGレーザー)、発光ダイオード、陰極線管などを挙げることができる。
直線偏光を得る手段としては、偏光板(例、ヨウ素偏光板、二色色素偏光板、ワイヤーグリッド偏光板)を用いる方法、プリズム系素子(例、グラントムソンプリズム)やブリュースター角を利用した反射型偏光子を用いる方法、又は偏光を有するレーザー光源から出射される光を用いる方法が採用できる。また、フィルタや波長変換素子等を用いて必要とする波長の光のみを選択的に照射してもよい。
照射する光は、直線偏光の場合、配向膜に対して上面、又は裏面から配向膜表面に対して垂直、又は斜めから光を照射する方法が採用される。前記光の入射角度は、前記光配向材料によって異なるが、例えば、0〜90°(垂直)、好ましくは40〜90である。
非偏光を利用する場合には、斜めから非偏光を照射する。その入射角度は、10〜80°、好ましくは20〜60、特に好ましくは30〜50°である。
照射時間は好ましくは1分〜60分、さらに好ましくは1分〜10分である。
非偏光を利用する場合には、斜めから非偏光を照射する。その入射角度は、10〜80°、好ましくは20〜60、特に好ましくは30〜50°である。
照射時間は好ましくは1分〜60分、さらに好ましくは1分〜10分である。
パターン化が必要な場合には、フォトマスクを用いた光照射をパターン作成に必要な回数施す方法や、レーザー光走査によるパターンの書き込みによる方法を採用できる。
(4)透明樹脂硬化層
本発明の光吸収異方性膜は、その上に、物理強度、耐久性、又は、光学特性を付与するために、透明樹脂硬化層を有していてもよい。透明樹脂硬化層の層厚は1〜30μmの範囲にあることが好ましく、1〜10μmであることが特に好ましい。
透明樹脂硬化層は、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。本発明における透明樹脂硬化層は、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む塗布組成物を光吸収異方性膜の表面に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、無機微粒子を含有することもできる。
本発明の光吸収異方性膜は、その上に、物理強度、耐久性、又は、光学特性を付与するために、透明樹脂硬化層を有していてもよい。透明樹脂硬化層の層厚は1〜30μmの範囲にあることが好ましく、1〜10μmであることが特に好ましい。
透明樹脂硬化層は、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。本発明における透明樹脂硬化層は、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む塗布組成物を光吸収異方性膜の表面に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、無機微粒子を含有することもできる。
光重合性官能基を有する光重合性多官能モノマーの具体例としては、
ネオペンチルグリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;
等を挙げることができる。
ネオペンチルグリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;
等を挙げることができる。
さらにはエポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類も、光重合性多官能モノマーとして、好ましく用いられる。
中でも、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル類が好ましい。さらに好ましくは、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリアクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサトリアクリレート等が挙げられる。多官能モノマーは、二種類以上を併用してもよい。
前記透明樹脂硬化層の形成に用いる重合開始剤としては、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤が好ましく、特に好ましいのは光ラジカル重合開始剤である。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド及びチオキサントン類等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド及びチオキサントン類等が挙げられる。
市販の光ラジカル重合開始剤としては、日本化薬(株)製のカヤキュア(DETX−S,BP−100,BDMK,CTX,BMS,2−EAQ,ABQ,CPTX,EPD,ITX,QTX,BTC,MCAなど、いずれも商品名)、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,127,500,907,369,1173,2959,4265,4263など、いずれも商品名)、サートマー社製のEsacure(KIP100F,KB1,EB3,BP,X33,KT046,KT37,KIP150,TZT、いずれも商品名)等が挙げられる。
特に、光開裂型の光ラジカル重合開始剤が好ましい。光開裂型の光ラジカル重合開始剤については、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)に記載されている。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,127,907、いずれも商品名)等が挙げられる。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,127,907、いずれも商品名)等が挙げられる。
光重合開始剤は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトン及びチオキサントンを挙げることができる。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA、いずれも商品名)などが挙げられる。
光重合反応は、高屈折率層の塗布及び乾燥後、紫外線照射により硬化反応させることが好ましい。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトン及びチオキサントンを挙げることができる。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA、いずれも商品名)などが挙げられる。
光重合反応は、高屈折率層の塗布及び乾燥後、紫外線照射により硬化反応させることが好ましい。
透明樹脂硬化層は、脆性の付与のために質量平均分子量が500以上のオリゴマー又はポリマー、あるいは両者を添加してもよい。
オリゴマー、ポリマーとしては、(メタ)アクリレート系、セルロース系、スチレン系の重合体や、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。好ましくは、側鎖に官能基を有するポリ(グリシジル(メタ)アクリレート)やポリ(アリル(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
オリゴマー、ポリマーとしては、(メタ)アクリレート系、セルロース系、スチレン系の重合体や、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。好ましくは、側鎖に官能基を有するポリ(グリシジル(メタ)アクリレート)やポリ(アリル(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
透明樹脂硬化層中のオリゴマー及びポリマーの合計量は、樹脂層の全質量に対し5〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜70質量%、特に好ましくは35〜65質量%である。
透明樹脂硬化層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることがよりさらに好ましい。
また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
透明樹脂硬化層の形成において、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度や耐久性に優れた透明樹脂硬化層を形成することができ、好ましい。
好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、よりさらに好ましくは1体積%以下である。
また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
透明樹脂硬化層の形成において、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度や耐久性に優れた透明樹脂硬化層を形成することができ、好ましい。
好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、よりさらに好ましくは1体積%以下である。
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
前記透明樹脂硬化層は、光学異方性の機能をさらに有していてもよい。
前記透明樹脂硬化層は、光学異方性の機能をさらに有していてもよい。
前記透明樹脂硬化層は、以下の方法で製造することができる。
まず、上記材料を含有する硬化性透明樹脂組成物を調製する。該組成物の調製に用いる溶媒としては、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。具体的には、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノール及びブタノールが好ましく、特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノールである。
上記溶媒の使用量は、硬化性透明樹脂組成物の固形分濃度が2〜50質量%となるように使用するのが好ましく、3〜40質量%となるように使用するのが更に好ましい。
まず、上記材料を含有する硬化性透明樹脂組成物を調製する。該組成物の調製に用いる溶媒としては、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。具体的には、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノール及びブタノールが好ましく、特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノールである。
上記溶媒の使用量は、硬化性透明樹脂組成物の固形分濃度が2〜50質量%となるように使用するのが好ましく、3〜40質量%となるように使用するのが更に好ましい。
塗布液の塗布は、前記光吸収異方性膜の塗布方法が好適に用いられるが、以下の塗布方法であってもよい。
具体的な湿式成膜法としては、原崎勇次著「コーティング工学」株式会社朝倉書店、1971年3月20日発行、253頁から277頁や市村國宏監修「分子協調材料の創製と応用」株式会社シーエムシー出版、1998年3月3日発行、118頁から149頁などに記載の公知の方法や、例えば、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、スリットアンドスピン法、ワイヤバーコーティング法、ロールコーティング法、ブレードコーティング法、フリースパンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、インクジェット法により実施できる。
具体的な湿式成膜法としては、原崎勇次著「コーティング工学」株式会社朝倉書店、1971年3月20日発行、253頁から277頁や市村國宏監修「分子協調材料の創製と応用」株式会社シーエムシー出版、1998年3月3日発行、118頁から149頁などに記載の公知の方法や、例えば、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、スリットアンドスピン法、ワイヤバーコーティング法、ロールコーティング法、ブレードコーティング法、フリースパンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、インクジェット法により実施できる。
透明樹脂硬化層を形成する場合、硬化は、紫外線照射によって行なうことが好ましい。
(5)転写材料
また、本発明の光吸収異方性膜は、転写材料を利用して、種々の基板上に形成することもできる。具体的には、光吸収性異方性膜を有する転写材料を利用して、該転写材料を用い、液晶セル基板上等に、光吸収異方性膜を転写してもよい。
以下、前記光吸収異方性膜をを、液晶表示装置内、特に液晶セル内に形成するのに有用な転写材料について説明する。
(5)−1 転写材料
本発明に使用可能な転写材料は、支持体と、光吸収異方性膜をとして機能する膜とを少なくとも有する。さらに、光吸収異方性膜上に、少なくとも一層の感光性樹脂層を有しているのが好ましい。感光性樹脂層は、パターニング等の工程を経ない場合であっても、光吸収異方性膜の転写を容易にし、有用である。また、例えば、支持体と光吸収異方性膜との間には、転写時に相手基板側の凹凸を吸収するためのクッション性等の力学特性コントロール、あるいは凹凸追従性付与のための層を有していてもよいし、また、光吸収異方性膜の色素の配向を制御するための配向層として機能する層が配置されてもよいし、双方の層を有していてもよい。また、感光性樹脂層の表面保護などの目的から、最表面に剥離可能な保護層を設けてもよい。
また、本発明の光吸収異方性膜は、転写材料を利用して、種々の基板上に形成することもできる。具体的には、光吸収性異方性膜を有する転写材料を利用して、該転写材料を用い、液晶セル基板上等に、光吸収異方性膜を転写してもよい。
以下、前記光吸収異方性膜をを、液晶表示装置内、特に液晶セル内に形成するのに有用な転写材料について説明する。
(5)−1 転写材料
本発明に使用可能な転写材料は、支持体と、光吸収異方性膜をとして機能する膜とを少なくとも有する。さらに、光吸収異方性膜上に、少なくとも一層の感光性樹脂層を有しているのが好ましい。感光性樹脂層は、パターニング等の工程を経ない場合であっても、光吸収異方性膜の転写を容易にし、有用である。また、例えば、支持体と光吸収異方性膜との間には、転写時に相手基板側の凹凸を吸収するためのクッション性等の力学特性コントロール、あるいは凹凸追従性付与のための層を有していてもよいし、また、光吸収異方性膜の色素の配向を制御するための配向層として機能する層が配置されてもよいし、双方の層を有していてもよい。また、感光性樹脂層の表面保護などの目的から、最表面に剥離可能な保護層を設けてもよい。
上記の転写材料に用いられる支持体は、透明でも不透明でもよく特に限定はない。支持体を構成するポリマーの例には、セルロースエステル(例、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート)、ポリオレフィン(例、ノルボルネン系ポリマー)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリスルホンが含まれる。製造工程において光学特性を検査する目的には、透明支持体は透明で低複屈折の材料が好ましく、低複屈折性の観点からはセルロースエステル及びノルボルネン系が好ましい。市販のノルボルネン系ポリマーとしては、アートン(JSR(株)製)、ゼオネックス、ゼオノア(以上、日本ゼオン(株)製)などを用いることができる。また安価なポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等も好ましく用いられる。
前記光吸収異方性膜は、上記塗布法を利用して、上記支持体上又はその上に形成される配向膜上に形成される。なお、転写材料が有する光吸収異方性膜は、偏光性能に充分な光学特性を満足している必要はなく、例えば、転写される過程において実施される露光工程を通じて、偏光性能が発現又は変化して、最終的に偏光膜に必要な偏光性能を示すものであってもよい。
感光性樹脂層:
前記転写材料は、感光性樹脂層を有しているのが好ましい。前記感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物よりなり、前記感光性樹脂層は、少なくとも、(1)アルカリ可溶性樹脂と、(2)モノマー又はオリゴマーと、(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系と、を含む樹脂組成物から形成するのが好ましい。
前記転写材料は、感光性樹脂層を有しているのが好ましい。前記感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物よりなり、前記感光性樹脂層は、少なくとも、(1)アルカリ可溶性樹脂と、(2)モノマー又はオリゴマーと、(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系と、を含む樹脂組成物から形成するのが好ましい。
(1)アルカリ可溶性樹脂
前記アルカリ可溶性樹脂(以下、単に「バインダ」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂(以下、単に「バインダ」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
(2)モノマー又はオリゴマー
前記感光性樹脂層に使用されるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
前記感光性樹脂層に使用されるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系
前記感光性樹脂層に使用される光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール2量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール2量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
前記感光性樹脂層に使用される光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール2量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール2量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
その他の層:
転写材料の、支持体と配向膜との間、又は配向膜と光吸収異方性膜との間には、力学特性や凹凸追従性をコントロールするために熱可塑性樹脂層を形成することが好ましい。熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
転写材料の、支持体と配向膜との間、又は配向膜と光吸収異方性膜との間には、力学特性や凹凸追従性をコントロールするために熱可塑性樹脂層を形成することが好ましい。熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
前記熱可塑性樹脂層や前記中間層を、前記配向層と兼用することもできる。特に前記中間層に好ましく用いられるポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンは配向層としても有効であり、中間層と配向層を1層にすることが好ましい。
樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護する為に薄い保護フィルムを設けることが好ましい。保護フィルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フィルム材料としては例えばシリコン紙、ポリオレフィンもしくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
光吸収異方性膜及び感光性樹脂層、及び所定の光配向膜、並びに所望により形成される熱可塑性樹脂層及び中間層の各層は、前記光吸収異方性膜の形成方法と同様の方法で形成することができる。2以上の層を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許第2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書及び原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
(5)−2 転写材料を用いた光吸収異方性膜の形成方法:
本発明でいう転写材料を基板上に転写する方法については特に制限されず、基板上に上記光吸収異方性膜及び感光性樹脂層を同時に転写できれば特に方法は限定されない。例えば、フィルム状に形成した本発明でいう転写材料を、感光性樹脂層面を基板表面側にして、ラミネータを用いて加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着して、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネータ及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。その後、支持体は剥離してもよく、剥離によって露出した光吸収異方性膜表面に、他の層、例えば電極層等を形成してもよい。
本発明でいう転写材料を基板上に転写する方法については特に制限されず、基板上に上記光吸収異方性膜及び感光性樹脂層を同時に転写できれば特に方法は限定されない。例えば、フィルム状に形成した本発明でいう転写材料を、感光性樹脂層面を基板表面側にして、ラミネータを用いて加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着して、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネータ及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。その後、支持体は剥離してもよく、剥離によって露出した光吸収異方性膜表面に、他の層、例えば電極層等を形成してもよい。
転写材料を転写する被転写材料である基板については、特に制限されない。例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。被転写材料はまた透明基板上にカラーフィルタ等の層が設けられたものであってもよい。また、被転写材料は、予めカップリング処理を施しておくことにより、感光性樹脂層との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
光吸収異方性膜の上に粘着層を設けるのではなく、被転写材料の上に粘着層を設けておいてもよい。
光吸収異方性膜の上に粘着層を設けるのではなく、被転写材料の上に粘着層を設けておいてもよい。
2.偏光子、表示装置
(1)偏光子
本発明は、基板と、該基板上に本発明の光吸収異方性膜とを有する偏光子にも関する。
基板:
本発明に使用可能な基板は、偏光子の用途に応じて選択されるであろう。例えば、液晶表示素子、OLED素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス;固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板;シリコン基板;プラスチック基板;並びに、これらに透明導電膜、カラーフィルタ膜、電極、TFT等の機能層を形成した基板が挙げられる。これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層を設けたりしていてもよい。プラスチック基板には、その表面にガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることも好ましい。
(1)偏光子
本発明は、基板と、該基板上に本発明の光吸収異方性膜とを有する偏光子にも関する。
基板:
本発明に使用可能な基板は、偏光子の用途に応じて選択されるであろう。例えば、液晶表示素子、OLED素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス;固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板;シリコン基板;プラスチック基板;並びに、これらに透明導電膜、カラーフィルタ膜、電極、TFT等の機能層を形成した基板が挙げられる。これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層を設けたりしていてもよい。プラスチック基板には、その表面にガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることも好ましい。
本発明に使用する基板の光透過率は、80%以上であるのが好ましい。また、プラスチック基板は光学的等方性のポリマーフィルムを用いるのが好ましい。ポリマーの具体例及び好ましい態様は、特開2002−22942号公報の段落番号[0013]の記載を適用できる。また、従来知られているポリカーボネートやポリスルホンのような複屈折の発現しやすいポリマーであっても国際公開WO00/26705号公報に記載の分子を修飾することで該発現性を低下させたものを用いることもできる。
その他の機能層:
本発明の偏光子は、基板と前記光吸収異方性膜との間に配向膜を有していてもよい。配向膜の例、形成に利用される材料、及び形成方法については、上記の通りである。
また、本発明の偏光子は、基板と前記光吸収異方性膜との間に、カラーフィルタ層を有しているのが好ましい。カラーフィルタ層の他、透明導電膜、カラーフィルタ膜、電極、TFT等の他の機能層を有していてもよい。また、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていてもよい。
また、本発明の偏光子は、光吸収異方性膜の上に、透明樹脂硬化層を有していてもよい。透明樹脂硬化層の形成に利用される材料、及び形成方法については、上記の通りである。
本発明の偏光子は、基板と前記光吸収異方性膜との間に配向膜を有していてもよい。配向膜の例、形成に利用される材料、及び形成方法については、上記の通りである。
また、本発明の偏光子は、基板と前記光吸収異方性膜との間に、カラーフィルタ層を有しているのが好ましい。カラーフィルタ層の他、透明導電膜、カラーフィルタ膜、電極、TFT等の他の機能層を有していてもよい。また、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていてもよい。
また、本発明の偏光子は、光吸収異方性膜の上に、透明樹脂硬化層を有していてもよい。透明樹脂硬化層の形成に利用される材料、及び形成方法については、上記の通りである。
(2)表示装置
本発明は、本発明の光吸収異方性膜を少なくとも一つ具備する表示装置にも関する。その構成等については特に制限はない。具体的には、TN、STN、VA、ECB、IPS、もしくはOCB等の種々のモードの透過型、反射型、又は半透過型の液晶表示装置、OLEDなどが挙げられる。特に好ましくは、本発明の光吸収異方性膜を、基板の内面側に設置してなる、いわゆる、インセル偏光子、として有する表示装置であり、さらに好ましくは、カラーフィルタ基板に、本発明の光吸収異方性膜を積層してなる表示装置である。かかる構成にすることにより、カラーフィルタ層による偏光解消に起因して生じる散乱光によるコントラストの低下を軽減することができる。
本発明は、本発明の光吸収異方性膜を少なくとも一つ具備する表示装置にも関する。その構成等については特に制限はない。具体的には、TN、STN、VA、ECB、IPS、もしくはOCB等の種々のモードの透過型、反射型、又は半透過型の液晶表示装置、OLEDなどが挙げられる。特に好ましくは、本発明の光吸収異方性膜を、基板の内面側に設置してなる、いわゆる、インセル偏光子、として有する表示装置であり、さらに好ましくは、カラーフィルタ基板に、本発明の光吸収異方性膜を積層してなる表示装置である。かかる構成にすることにより、カラーフィルタ層による偏光解消に起因して生じる散乱光によるコントラストの低下を軽減することができる。
次に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例中、光吸収異方性膜の光学特性に関する測定は下記の通り実施した。
尚、以下の実施例中、光吸収異方性膜の光学特性に関する測定は下記の通り実施した。
<二色比>
二色比は、ヨウ素系偏光子を入射光学系に配した分光光度計で光吸収異方性膜の吸光度を測定した後、次式により計算した。
二色比:D=Az/Ay
Az:色素膜の吸収軸方向の偏光に対する吸光度
Ay:色素膜の偏光軸方向の偏光に対する吸光度
二色比は、ヨウ素系偏光子を入射光学系に配した分光光度計で光吸収異方性膜の吸光度を測定した後、次式により計算した。
二色比:D=Az/Ay
Az:色素膜の吸収軸方向の偏光に対する吸光度
Ay:色素膜の偏光軸方向の偏光に対する吸光度
(実施例1)
クロロホルム98質量部に下記構造のアゾ色素A−1を2質量部加え、撹拌溶解後、濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成しラビングした配向膜上に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを自然乾燥した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。
得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長(λmax)及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
クロロホルム98質量部に下記構造のアゾ色素A−1を2質量部加え、撹拌溶解後、濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成しラビングした配向膜上に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを自然乾燥した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。
得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長(λmax)及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例2)
アゾ色素A−1を下記構造のA−2に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−2に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例3)
アゾ色素A−1を下記構造のA−3に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、極大吸収波長、及び使用したアゾ色素の相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−3に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、極大吸収波長、及び使用したアゾ色素の相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例4)
アゾ色素A−1を下記構造のA−4に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−4に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例5)
アゾ色素A−1を下記構造のA−14に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−14に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例6)
アゾ色素A−1を下記構造のA−20に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−20に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例7)
アゾ色素A−1を下記構造のA−27に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のA−27に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例8)
アゾ色素A−1を下記構造のB−3に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
アゾ色素A−1を下記構造のB−3に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は、偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(実施例9)
クロロホルム98質量部にアゾ色素A−1を1質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬(株)社製)を1質量部加え、撹拌溶解後濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成し、且つラビング処理した配向膜のラビング処理面に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを自然乾燥し、紫外線照射装置(Execure 3000−w、HOYA−SCHOTT社製)を用いて1.8J/cm2の紫外線を20秒間照射した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。
得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、極大吸収波長(λmax)、及び相転移温度を表1に示す。なお、使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
クロロホルム98質量部にアゾ色素A−1を1質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬(株)社製)を1質量部加え、撹拌溶解後濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成し、且つラビング処理した配向膜のラビング処理面に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを自然乾燥し、紫外線照射装置(Execure 3000−w、HOYA−SCHOTT社製)を用いて1.8J/cm2の紫外線を20秒間照射した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。
得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、極大吸収波長(λmax)、及び相転移温度を表1に示す。なお、使用したアゾ色素は、ネマチック液晶性を有しており、且つ得られた光吸収異方性膜は偏光膜として充分機能し得る高い二色比を有していた。
(比較例1)
アゾ色素を下記化学式C−1の化合物(特開平11−305036号公報記載のアゾ色素No.6)に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。
得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。組成物は、ネマチック液晶性を有していたが、配向膜上で結晶化がおこり、異方性を示さなかった。
アゾ色素を下記化学式C−1の化合物(特開平11−305036号公報記載のアゾ色素No.6)に変更した以外、実施例1と同様に光吸収異方性膜を作製した。
得られた光吸収異方性膜の二色比、並びに使用したアゾ色素の極大吸収波長及び相転移温度を表1に示す。組成物は、ネマチック液晶性を有していたが、配向膜上で結晶化がおこり、異方性を示さなかった。
(比較例2)
クロロホルム98質量部にアゾ色素A−1を1質量部、下記化学式(C−2)の液晶性高分子を1質量部加え、撹拌溶解後濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成し、且つラビング処理した配向膜のラビング処理面上に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを真空乾燥し、220℃まで昇温した後、室温まで徐冷した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、アゾ色素の極大吸収波長(λmax)、及び相転移温度を表1に示す。
クロロホルム98質量部にアゾ色素A−1を1質量部、下記化学式(C−2)の液晶性高分子を1質量部加え、撹拌溶解後濾過して二色性色素組成物塗布液を得た。次に、ガラス基板上に形成し、且つラビング処理した配向膜のラビング処理面上に、前記塗布液を塗布し、この後、室温でクロロホルムを真空乾燥し、220℃まで昇温した後、室温まで徐冷した。配向膜としては、ポリイミド(日産化学社製SE−150)を使用した。得られた光吸収異方性膜における膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Az)、及び膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する吸光度(Ay)とから求めた二色比(D)、アゾ色素の極大吸収波長(λmax)、及び相転移温度を表1に示す。
(実施例10)
以下の合成スキームにより、下記構造の二色性色素B−3を合成した。なお、一般式(2)、(4)および(5)で表される化合物は同様の方法で合成することができる。
以下の合成スキームにより、下記構造の二色性色素B−3を合成した。なお、一般式(2)、(4)および(5)で表される化合物は同様の方法で合成することができる。
化合物1の合成:
4−ブチルアニリン44.8部を3.0N塩酸水360mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム22.8部を水48mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、N−フェニルアミノメタンスルホン酸ナトリウム62.8部および酢酸ナトリウム90.0部を水600mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、析出した結晶をろ過し、水で洗浄した。この結晶を1Nの水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、100℃で2時間撹拌した。析出した結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、乾燥し、46.5部の化合物1を得た。
4−ブチルアニリン44.8部を3.0N塩酸水360mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム22.8部を水48mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、N−フェニルアミノメタンスルホン酸ナトリウム62.8部および酢酸ナトリウム90.0部を水600mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、析出した結晶をろ過し、水で洗浄した。この結晶を1Nの水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、100℃で2時間撹拌した。析出した結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、乾燥し、46.5部の化合物1を得た。
化合物2の合成:
化合物1、5.07部を4.0N塩酸水22.5mlおよび酢酸7.5mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム1.52部を水3mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、m−トルイジン2.14部をメタノール60mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、反応液を炭酸水素ナトリウムで中和した後に、析出した結晶をろ過し、水およびメタノールで洗浄した。乾燥後、5.05部の化合物2を得た。
化合物1、5.07部を4.0N塩酸水22.5mlおよび酢酸7.5mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム1.52部を水3mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、m−トルイジン2.14部をメタノール60mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、反応液を炭酸水素ナトリウムで中和した後に、析出した結晶をろ過し、水およびメタノールで洗浄した。乾燥後、5.05部の化合物2を得た。
化合物3の合成:
窒素雰囲気下、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム0.27部、トリスオルトトリルホスフィン1.16部およびt−ブトキシナトリウム6.40部をトルエン100mlに溶解したものに対し、2−ヨードチオフェン10.0部およびピロリジン5.20部を加え、80℃で10時間撹拌した。反応液を減圧蒸留し、4.60部の化合物3を得た。
窒素雰囲気下、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム0.27部、トリスオルトトリルホスフィン1.16部およびt−ブトキシナトリウム6.40部をトルエン100mlに溶解したものに対し、2−ヨードチオフェン10.0部およびピロリジン5.20部を加え、80℃で10時間撹拌した。反応液を減圧蒸留し、4.60部の化合物3を得た。
アゾ色素B−3の合成:
化合物2、1.00部をジメチルアセトアミド40ml、酢酸10mlおよび12N塩酸1mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム0.22部を水1mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、化合物3、0.42部をメタノール60mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、反応液を炭酸水素ナトリウムで中和した後に、析出した結晶をろ過し、水およびメタノールで洗浄した。カラムクロマトグラフィーにて精製後、0.50部のアゾ色素B−3を得た。B−3のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは606.2nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.66(d,1H)、7.60(m,2H)、7.33(d,2H)、6.04(d,1H)、3.50(m,4H)、2.80(s,3H)、2.71(t,2H)、2.14(m,4H)、1.68(m,2H)、1.40(m,2H)、0.97(t,3H)であった。
化合物2、1.00部をジメチルアセトアミド40ml、酢酸10mlおよび12N塩酸1mlに溶解し、これを0℃に氷冷したものに対し、亜硝酸ナトリウム0.22部を水1mlに溶解させたものを5℃以下の温度を保ちながら少しずつ添加した。温度を保った状態で1時間程度攪拌し、ジアゾニウム塩の生成を確認した後に、化合物3、0.42部をメタノール60mlに溶解し、0℃に氷冷したものの中に5℃以下の温度を保ちながら少しずつ滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで昇温し、反応液を炭酸水素ナトリウムで中和した後に、析出した結晶をろ過し、水およびメタノールで洗浄した。カラムクロマトグラフィーにて精製後、0.50部のアゾ色素B−3を得た。B−3のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは606.2nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.66(d,1H)、7.60(m,2H)、7.33(d,2H)、6.04(d,1H)、3.50(m,4H)、2.80(s,3H)、2.71(t,2H)、2.14(m,4H)、1.68(m,2H)、1.40(m,2H)、0.97(t,3H)であった。
(実施例11)
実施例10と同様の合成スキームで、ピロリジンをN−(2−メトキシエチル)メチルアミンに代えて、二色性色素B−21を合成した。B−21のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは584.8nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.60(m,2H)、7.56(d,1H)、7.33(d,2H)、6.10(d,1H)、3.63(m,4H)、3.38(s,3H)、3.20(s,3H)、2.80(s,3H)、2.71(t,2H)、1.68(m,2H)、1.40(m,2H)、0.97(t,3H)であった。
実施例10と同様の合成スキームで、ピロリジンをN−(2−メトキシエチル)メチルアミンに代えて、二色性色素B−21を合成した。B−21のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは584.8nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.60(m,2H)、7.56(d,1H)、7.33(d,2H)、6.10(d,1H)、3.63(m,4H)、3.38(s,3H)、3.20(s,3H)、2.80(s,3H)、2.71(t,2H)、1.68(m,2H)、1.40(m,2H)、0.97(t,3H)であった。
(実施例12)
実施例10と同様の合成スキームで、4−ブチルアニリンを4−アミノピリジンに、ピロリジンを2−(メチルアミノ)エタノールに代えて、二色性色素B−23を合成した。B−23のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは618.6nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.60(m,2H)、7.51(d,1H)、7.33(d,2H)、6.13(d,1H)、3.95(m,2H)、3.62(m,2H)、3.23(s,3H)、2.80(s,3H)であった。
実施例10と同様の合成スキームで、4−ブチルアニリンを4−アミノピリジンに、ピロリジンを2−(メチルアミノ)エタノールに代えて、二色性色素B−23を合成した。B−23のN-メチルピロリドン溶媒中でのλmaxは618.6nmであった。なお、1H‐NMR(CDCl3)の詳細は、8.04(d,4H)、7.85(d,2H)、7.80(d,1H)、7.60(m,2H)、7.51(d,1H)、7.33(d,2H)、6.13(d,1H)、3.95(m,2H)、3.62(m,2H)、3.23(s,3H)、2.80(s,3H)であった。
Claims (15)
- 下記一般式(1)及び一般式(2)で表される液晶性アゾ色素から選択される少なくとも一種を含み、且つ液晶性の非着色性化合物を含まないことを特徴とする二色性色素組成物からなる光吸収異方性膜:
- 前記一般式(1)で表される液晶性アゾ色素が、下記一般式(3)で表され、前記一般式(2)で表される液晶性アゾ色素が下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1に記載の光吸収異方性膜:
- 前記液晶性アゾ色素がネマチック性を示すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光吸収異方性膜。
- 前記二色性色素組成物中の溶剤を除く全固形分に対する、前記液晶性アゾ色素の割合が20〜100質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光吸収異方性膜。
- 前記二色性色素組成物が、少なくとも1種の非液晶性高分子を含み、該組成物中の溶剤を除く全固形分に対して、非液晶性高分子の占める割合が0.1〜90質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光吸収異方性膜。
- 基板と、該基板上に請求項1〜6のいずれか1項に記載の光吸収異方性膜とを有することを特徴とする偏光子。
- 前記基板と前記光吸収異方性膜との間に、配向膜を有することを特徴とする請求項6に記載の偏光子。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光吸収異方性膜、又は請求項7もしくは8に記載の偏光子を有することを特徴とする表示装置。
- 少なくとも次の[1]〜[3]:
[1]基板を直接、又は該基板上に形成された配向膜をラビング、もしくは光照射する工程
[2]該基板又は該配向膜上に、請求項1〜6のいずれか1項中に記載の二色性色素組成物を塗布する工程
[3]前記二色性色素組成物を配向させ偏光子とする工程
をこの順に含む請求項8又は9に記載の偏光子の製造方法。 - 請求項1中に記載の一般式(2)で表されるアゾ色素。
- 請求項2中に記載の一般式(4)で表されるアゾ色素。
- 請求項3中に記載の一般式(5)で表されるアゾ色素。
- 請求項11〜13のいずれか1項に記載のアゾ色素を含有する二色性色素組成物。
- 請求項14に記載の二色性色素組成物から形成された光吸収異方性膜。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130219 |