JP2011047926A - 光学式エンコーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定スリットまたは受光素子の数を自由に決めることができて、歪み率の少ない光学式エンコーダ装置を提供する。
【解決手段】固定スリットプレート4に形成された光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とする。複数の光透過スリットS31〜S39を、可動スリットプレート3の1つの光透過スリットに固定スリットプレート4に形成された1つの光透過スリットを光学的に一致させたときに、固定スリットプレート4に形成された残りの光透過スリットが、可動スリットプレート3の他の対応する光透過スリットS2の位置に対してそれぞれaとbの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持つように形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、歪の少ない出力信号を得ることができる光学式エンコーダ装置に関するものである。
光学式エンコーダは大別して光透過部と非透過部をもつ移動スリットの透過光を用いる透過型と、光反射部と非反射部をもつ移動スリットの反射光を用いる反射型に分けられる。透過型及び反射型の光学式エンコーダのいずれも、移動スリットに対向して配置された受光素子に当たる光が移動スリットの変位に応じて変化するように光透過部と非透過部を設けた固定スリットを用いるものと、固定スリットを用いることなく、複数の受光素子の配置パターン自体により固定スリットの役割を果たすように複数の受光素子を配置するものとがある。光学式エンコーダ装置においては、移動スリットと固定スリットパターン若しくは受光素子パターンの関係による透過光量、または反射光量の多寡により生成される信号を逓倍することにより、より高分解能な信号を得ている。高精度な信号を得るためにこの逓倍で元となる信号は正弦波であることが望ましい。しかし移動スリットの周期Pと等しい間隔で配置された従来の固定スリットパターンまたは受光素子パターンで生成される信号は理論的には三角波となり、大きな歪みを持つ。この歪みは基本成分以外の高次の成分によるもので基本波成分に対し3次は約11%、5次は約4%、7次は約2%の振幅を持つ。基本波に対する高調波成分(例えば、27次までで計算を行った場合)の割合の2乗平均によって表される歪み率は12.11%にもなる。
そこでこの問題を解決するために固定スリットパターンまたは複数の受光素子のパターン間隔に関する種々の発明がなされており、特開昭60−42616号公報(特許文献1)では2つのスリット間に1/6の位相差を持たせて3次高調波を打消している。
特許第2539269号公報(特許文献2)では、3次や5次高調波を打消すために2つのスリット間またはスリットグループ間に1/6や1/10の位相差を持たせている。
さらに特許第3184419号公報(特許文献3)では、上記特許文献2を発展させ2のx乗個のスリットを用いてx種類の次数の高調波を打消すよう配置している。
また、特開2007−218603号公報(特許文献4)では、3次高調波を打消すために4つのスリット間に1/12の位相差を持たせている。
特開2007−218603号公報(特許文献4)には、歪の少ない出力信号を得ることができる光学式エンコーダ装置の公知例が示されている。この公知の光学式エンコーダ装置では、固定スリットプレートに設けられているスリットパターンを、可動スリットプレートのスリットのピッチPに対して1/12の位相差をもち、4の倍数の数の光透過スリットを1つのユニットとして、第1の光透過スリットを基準として、第1と第2の光透過スリットの間の位相をP/12ずらし、第2と第3の光透過スリットの間の位相をP/6ずらし、第3と第4の光透過スリットの間の位相をP/4ずらしている。
特開昭60−42616号公報(特許文献1)には、3次高調波を打ち消すために、2つのスリット間に1/6の位相差を持たせた光学式エンコーダを示している。
特許第2539269号公報(特許文献2)には、3次高調波及び5次高調波を打ち消すために、2つのスリット間またはスリットグループ間に1/6や1/10の位相差を持たせた光学式エンコーダを示している。
特許第3184419号公報(特許文献3)では、2のx乗個以上のスリットを用いてx種類の次数の高調波を打ち消すようにしている。
特開昭60−42616号公報 特許第2539269号公報 特許第3184419号公報 特開2007−218603号公報
特許文献1,2及び4に記載の技術を用いた場合の歪み率は、それぞれ4.63%,1.59%,1.60%と元波形に比べると大きく低減しているが、依然として1.55%以上は歪みが残ってしまう。
光学式エンコーダの設計において固定スリットパターン数または受光素子パターン数は、所望のパルス数を作り出すために、受光素子パターン長または受光素子長やギャップの制約,光源の大きさ,径(ロータリ型の場合)などを考慮して設定される。
特許文献3に記載の技術では、スリット数を8にすることで歪み率は0.79%となるが、それ以上の低減を考えた場合16,32と2の階乗でスリット数を増やす必要があり前述の受光パターン長等を有効に使う設計が難しい。
本発明の目的は、固定スリットまたは受光素子の数を自由に決めることができて、しかも従来よりも歪み率の少ない出力信号を得ることができる光学式エンコーダ装置を提供することにある。
本発明の第1の透過型の光学式エンコーダ装置は、発光素子と、発光素子と対向するように配置された受光素子と、可動スリットプレートと、固定スリットプレートとを備えている。
可動スリットプレートは、発光素子と受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ光透過スリットと非光透過スリットとが一定の周期(ピッチ)Pで移動方向に交互に並んで形成された可動側スリット列を備えている。固定スリットプレートは、発光素子と受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ光透過スリットと非光透過スリットとが、交互に並んで形成された1以上の固定側スリット列を備えている。光透過スリットは、光が透過すればよく、貫通孔に限定されるものではなく、光透過性を有する基板に光透過用の複数の窓部を形成することにより光透過スリットを設けても良い。また非光透過スリットとは、物理的なスリットが存在しなければならない訳ではなく、光が透過しない部分が存在すればよい。例えば、光透過性を有する基板上に光を透過しない膜を形成して非光透過スリットを形成することができる。さらに本願明細書において、「移動方向」とは、可動スリットプレートが固定スリットプレートに対して移動する方向を意味する。また「幅方向」とは、移動方向及び光の透過方向と直交する方向である。
本発明では、固定スリットプレートに形成された複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とすることを前提とする。そして固定スリットプレートにおいては、可動スリットプレートの1つの光透過スリットに固定スリットプレートに形成された1つの光透過スリットを光学的に一致させたときに(可動スリットプレートの1つの光透過スリットに固定スリットプレートに形成された1つの光透過スリットを通過した光がすべて、固定スリットプレートに形成された1つの光透過スリットを通過する状態にしたときに)、残りの(S−1)個の光透過スリットが、可動スリットプレートの他の対応する光透過スリットの位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持つように、複数の光透過スリットを形成する。例えば、n=2で、n′=3であるとすると、aは0≦a≦1(即ちaは0または1)、bは0≦b≦2(即ちbは、0,1または2)となる。この条件下では、(S−1)=5種類の位相差、即ちP×[0/(3×2)+1/(5×3)]=P×[1/15]、P×[0/(3×2)+2/(5×3)]=P×[2/15]、P×[1/(3×2)+0/(5×3)]=P×[1/6]、P×[1/(3×2)+1/(5×3)]=P×[1/6+1/15]、P×[1/(3×2)+2/(5×3)]=P×[1/6+2/15]が生じる。そのため本発明を実施すると、固定スリットプレートのS個の光透過スリットの位置は、可動スリットプレートの対応する光透過スリットに対して、0の位相差、P×[1/15]の位相差、P×[2/15]の位相差、P×[1/6]の位相差、P×[1/6+1/15]の位相差、P×[1/6+2/15]の位相差をもった位置となる。固定スリットプレート側のS個の光透過スリットの位置を決める場合には、周期Pからこの位相差をマイナスしても、また周期Pにこの位相差をプラスしてもよい。
本発明のように固定スリットプレート側のS個の光透過スリットの位置を決めると、光透過スリットの数を自由に決めることができて、しかも出力される光学的信号からは、3次高調波及び5次高調波が含まれなくなる。その結果、出力される光学的信号の歪みを従来よりも小さくすることができる。
なお固定側スリットプレートに設ける固定側スリット列は、一列でも良いし、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の固定側スリット列から構成してもよい。特に複数の固定側スリット列を幅方向に並設すると、同じスリット数Sで一列の場合に比べて、受光素子の受光面の使用可能な長さ方向の寸法を短くすることができる。また受光素子の受光面の長さ寸法及び幅寸法を最大限利用して、受光素子の利用率を最大にすることができる。なお可動スリットプレートに設ける光透過スリットは、固定側スリット列が一列の場合でも複数列の場合でも、同じものを用いることができる。
本発明の第2の透過型の光学式エンコーダ装置は、固定スリットプレートを用いることなく、複数の受光素子の配置パターンにより、前述の第1の透過型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得る。第2の透過型の光学式エンコーダ装置は、発光素子と、可動スリットプレートと、受光素子アレイとから構成される。可動スリットプレートは、発光素子からの光を透過する所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ光透過スリットと非光透過スリットとが一定の周期Pで移動方向に交互に並んで形成された可動側スリット列を備えている。受光素子アレイは、所定のパターン幅を有して複数の光透過スリットを透過した光を受光する複数の受光素子と所定のパターン幅を有する複数の非受光素子部とを有し且つ受光素子と非受光素子部とが、交互に並んだ受光素子列により構成されている。そしてこの場合には、受光素子アレイの複数の受光素子の数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数としたときに、複数の受光素子は、可動スリットプレートの1つの光透過スリットに受光素子アレイの1つの受光素子を光学的に一致させたときに、受光素子アレイに形成された残りの(S−1)個の受光素子が、可動スリットプレートの他の対応する光透過スリットの位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されている。なお受光素子アレイは、一列の受光素子列として設けても良いし、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の受光素子列から構成してもよい。
本発明の第1の反射型の光学式エンコーダ装置は、発光素子と、受光素子と、可動パターンプレートと、固定スリットプレートとを有する。可動パターンプレートは、発光素子からの光を反射する所定のパターン幅を有する複数の反射パターンと所定のパターン幅を有する複数の非反射パターンとを有し且つ反射パターンと非反射パターンとが一定の周期P′で移動方向に交互に並んで形成された可動側反射パターン列を備えている。固定スリットプレートは、可動パターンプレートと受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ光透過スリットと非光透過スリットとが、交互に並んで形成された1以上の固定側スリット列を備えている。
本発明では、固定スリットプレートに形成された複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、可動パターンプレートの複数の反射パターンによる複数の投影光像の周期をPとする。そして固定スリットプレートに形成された複数の光透過スリットは、可動パターンプレートの1つの反射パターンによる投影光像と固定スリットプレートに形成された1つの前記光透過スリットを光学的に一致させたときに、固定スリットプレートに形成された残りの(S−1)個の光透過スリットが、可動パターンプレートの他の対応する前記反射パターンによる投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されている。このような第1の反射型の光学式エンコーダ装置でも、第1の透過型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得ることができる。なおこの場合にも、固定側スリット列は一列に設けても良いし、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の固定側スリット列から構成してもよい。
本発明の第2の反射型の光学式エンコーダ装置は、固定スリットプレートを用いることなく、複数の受光素子の配置パターンにより、前述の第1の反射型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得る。第2の反射型の光学式エンコーダ装置は、発光素子と、可動パターンプレートと、受光素子アレイとを有する。可動パターンプレートは、前述の第1の反射型の光学式エンコーダ装置の可動パターンプレートと同じである。受光素子アレイは、所定のパターン幅を有して複数の反射パターンからの反射光を受光する複数の受光素子と所定のパターン幅を有する複数の非受光素子部とを有し、且つ受光素子と非受光素子部とが移動方向に交互に並んで形成された受光素子列を備えている。受光素子アレイは、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の受光素子列から構成してもよい。この場合も、受光素子アレイの複数の受光素子の数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、受光素子面に投影される可動パターンプレートの複数の反射パターンによる複数の投影光像の周期をPとする。このとき複数の受光素子は、可動パターンプレートの1つの反射パターンによる投影光像と受光素子アレイの1つの受光素子を光学的に一致させたときに、受光素子アレイに形成された残りの(S−1)個の受光素子が、可動パターンプレートの他の対応する反射パターンによる投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成される。
第1の透過型の光学式エンコーダ装置の一例を概略的に示す斜視図である。 本実施の形態で用いるスリット間隔を変更した固定スリットプレートの概念図である。 複数の光透過スリットが、移動方向と直交する幅方向に並ぶ3列の固定側スリット列に分散して配置された固定スリットプレートの平面図である。 複数の光透過スリットが、移動方向と直交する幅方向に並ぶ2列の固定側スリット列に分散して配置された固定スリットプレートの平面図である。 本発明を適用する第2の透過型の光学式エンコーダ装置の構成を概略的に示す図である。 図5の光学式エンコーダ装置に用いることができる受光素子アレイの一例を示す図である。 第1の反射型の光学式エンコーダ装置の一例の概略構成を示す図である。 第2の反射型の光学式エンコーダ装置の一例の概略構成を示す図である。 受光素子アレイを3列の受光素子列によって構成した例を示す図である。
以下図面を参照して、本発明の光学式エンコーダ装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を第1の透過型の光学式エンコーダ装置に適用した実施の形態の一例を概略的に示す斜視図である。図1においては、符号1で示した部材は、発光ダイオード等からなる発光素子であり、符号2で示した部材は、光信号を電気信号に変換して出力する機能を有する半導体基板からなる受光素子である。発光素子1と受光素子(光電変換素子)2との間には、可動スリットプレート3と、図示しない固定部に固定された固定スリットプレート4とが配置されている。なお図1においては、可動スリットプレート3は矩形状プレートであるが、円板状の回転する可動スリットプレートにも本発明を適用できるのは勿論である。また本実施の形態では、受光素子2から出力される電気信号を電気的に逓倍する逓倍回路5が設けられている。このような構成において、発光素子1から平行光束を照射すると、可動スリットプレート3及び固定スリットプレート4の後述する光透過スリットS2及びS31乃至S39(図2)を透過した光が受光素子2に入射する。そして、受光素子2は入射光をその光強度に応じた電気信号に変換して出力する。この電気信号は、可動スリットプレート3及び固定スリットプレート4の光透過スリットS2及びS31乃至S39を透過する光量が変化することにより得られるものである。
図2に示すように、可動スリットプレート3は、スリット幅がP/2の複数の光透過スリット(光を透過する部分)S2とスリット幅がP/2の複数の非光透過スリットS1(光を透過しない部分)とが交互に並んで形成された可動側スリット列R1を有する。図2に示すように、光透過スリットS2と非光透過スリットS1は、一定の周期(ピッチ)Pで交互に形成されている。
また固定スリットプレート4を構成するためには、固定スリットプレート4に形成された複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とすることを前提とする。そして固定スリットプレート4に形成された複数の光透過スリットを、可動スリットプレート3の1つの光透過スリットに固定スリットプレート4に形成された1つの光透過スリット(図2ではS31)を光学的に一致させたときに、固定スリットプレート4に形成された残りの(S−1)個の光透過スリットS32〜S39が、可動スリットプレート3の他の対応する光透過スリットS2の位置に対してそれぞれaとbの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成する。S41〜S48は光を透過しない非光透過スリットである。
図2の例は、n=3、n′=3の場合である。したがって、aは0≦a≦2(即ちaは0,1または2)、bは0≦b≦2(即ちbは、0,1または2)となる。この条件下では、(S−1)=8種類の位相差、即ちP×[0/(3×3)+1/(5×3)]=P×[1/15]、P×[0/(3×3)+2/(5×3)]=P×[2/15]、P×[1/(3×3)+0/(5×3)]=P×[1/9]、P×[1/(3×3)+1/(5×3)]=P×[1/9+1/15]、P×[1/(3×3)+2/(5×3)]=P×[1/9+2/15]、P×[2/(3×3)+0/(5×3)]=P×[2/9]、P×[2/(3×3)+1/(5×3)]=P×[2/9+1/15]、P×[2/(3×3)+2/(5×3)]=P×[2/9+2/15]が得られる。そのため本発明を実施すると、固定スリットプレート側のS個の光透過スリットの位置は、可動スリットプレートの対応する光透過スリットに対して、0の位相差、P×[1/15]の位相差、P×[2/15]の位相差、P×[1/9]の位相差、P×[1/9+1/15]の位相差、P×[1/9+2/15]の位相差、P×[2/9]の位相差、P×[2/9+1/15]の位相差、P×[2/9+2/15]の位相差をもった位置となる。図2の例では、固定スリットプレート4側の9個の光透過スリットの位置を決める場合には、周期(ピッチ)Pからこれら8種類の位相差をマイナスしている。即ち光透過スリットS32は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、P−P×[1/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS33は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、2P−P×[1/9]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS34は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、3P−P×[2/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS35は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、4P−P×[1/9+1/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS36は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、5P−P×[2/9]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS37は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、6P−P×[1/9+2/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS38は、可動側スリットの周期をPとして見た場合において、7P−P×[2/9+1/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。光透過スリットS39は、8P−P×[2/9+2/15]の位置を起点としてP/2の幅寸法を持って形成されている。この例では移動方向に沿って位相差が順番に大きくなるように、光透過スリットS31〜S39の位置が決められている。しかしながら光透過スリットS31〜S39の並べ方は、本実施の形態に限定されるものではなく、各光透過スリットが前述の位相差を持つ限り、任意である。
固定スリットプレート4に設けられる複数の光透過スリットの1つひとつを考えて、a=0,b=0の光透過スリット(図2のS31)から作られるN次の信号成分をkNcosNθとすると、その他の光透過スリットから作られる信号はスリットの位相差に応じた位相差を持つ信号が作られる。
この信号の合計は、下記式により求めることができる。
ここで図2の例のように、n=3,n′=3の場合について、前記合計の式より計算すると9つの光透過スリットによる信号の合計は、下記の通りになる。
よってN=3を計算すると下記の項が、
となり、
N=5を計算すると下記の項が、
となり、合計の信号には3次高調波と5次高調波の信号が含まれないことが判る。
このようにn個の光透過スリットの位相差により3次高調波を打ち消し、n′個の光透過スリットの位相差により5次高調波を打消しているため、合成した信号には3次と5次の信号が含まれないことになる。さらに5次より大きい次数の高調波についても各光透過スリットによる信号に位相差があるため合成前の信号以下の振幅となる。このとき光透過スリットの左右の順序は任意に決めても同じ効果を得ることはもちろんであり、光透過スリットと隣りあう光透過スリットとの間隔が狭くなるように位相差を持たせても、広くなるようにしても同じ効果を得ることができる。
なおn=2,n′=3とした場合についても、3次高調波と5次高調波の信号が含まれないことを確認する。
すなわち前述の合計の式より計算すると6つのパターンによる信号の合計は、
となる。よってN=3を計算すると下記の項が、
となり、N=5を計算すると下記の項が、
となり、合計の信号には3次と5次の高調波信号が含まれないことが判る。
下記の表1に本発明を実施した際の歪み率(基本波に対する27次までの高調波成分の割合の2乗平均)を示す。表1より、上記n=2、n′=3の場合には歪み率は0.93%となり特許文献1,2及び4の場合よりも小さい歪み率を実現している。そして本発明によれば、特許文献3よりも少ないスリット数で1%以下の歪み率を実現していることが判る。なおn=2,n′=2の場合が、特許文献2の場合であり、特許文献3の4スリットでの実施例となる。
また、表1より固定スリットパターンまたは受光素子のパターン数S=n×n′が同じ場合でも歪み率に差があることが判る。これは5次より大きい次数の高調波の位相差が異なるためであり、所望の固定スリットプレートの光透過スリットのパターン数Sに対して、より歪み率の低いn及びn′を設定すると、より効果的に高調波を除くことができることが判る。
(歪み率は基本波に対する27次までの高調波成分の割合の2乗平均)
上記表1から、nは2以上の整数とn′は2以上の整数の組合せで、n=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く組合せであれば、歪み率が1以下になって、少ない数の光透過スリット数で、歪み率を低減できることが判る。
本技術では、固定スリットプレートに設ける光透過スリットの数Sは合成数である必要がある。図1及び図2の実施の形態では、固定側スリット列が1列であるため、前述の光学式エンコーダの設計制約に応じて決められる固定スリットプレートに設ける光透過スリットの数が素数である場合、光透過スリット数Sをその素数よりも小さい合成数とする必要がある。また、前述の光学式エンコーダの設計制約に応じて決められる固定スリットプレートの光透過スリットの数が少ない場合には十分な歪み率の低減効果が得られない場合もある。
そこで図3に示した固定スリットプレート4′では、複数の光透過スリットSを移動方向と直交する幅方向に並ぶ3列の固定側スリット列に分散して配置している。この固定スリットプレート4′に対して使用する可動スリットプレートは、図1及び図2の実施の形態で用いる可動スリットプレートと同じものでよい。この実施の形態の固定スリットプレート4′は、9個の光透過スリットS31′乃至S39′を3列の光透過スリット列に分散して配置している。光透過スリットS31′乃至S39′の各位相差は、図2の実施の形態に示した光透過スリットS31乃至S39の位相差と同じである。図3の例では、図面上において、上段の光透過スリット列に3つの光透過スリットS37′乃至S39′が配置され、中段の光透過スリット列に3つの光透過スリットS34′乃至S36′が配置され、下段の光透過スリット列に3つの光透過スリットS31′乃至S33′が配置されている。なお各段の光透過スリット列に含まれる光透過スリットの位相差は、それぞれ自由であり、図3の例のように順番に並べる必要はない。
図4は、複数の光透過スリットを2列の固定側スリット列に分散して配置した固定スリットプレート4”を示している。この固定スリットプレート4”に対して使用する可動スリットプレートは、図1及び図2の実施の形態で用いる可動スリットプレートと同じものを用いることができる。この実施の形態の固定スリットプレート4”は、9個の光透過スリットS31”乃至S39”を2本の光透過スリット列に分散して配置している。図3の例と異なって、図4の例では、図面上で上下方向に並ぶ2つの光透過スリット(例えば光透過スリット39”と光透過スリット38”)が連続して形成されている。光透過スリットS31”乃至S39”の各位相差は、図2の実施の形態に示した光透過スリットS31乃至S39の位相差と同じである。図4の例では、図面上において、上段の光透過スリット列に4つの光透過スリットS33”,S36”,S37”,S39”が配置され、下段光透過スリット列に5つの光透過スリットS31”,S32”,S34”,S35”及びS38”が配置されている。
図3及び図4の実施の形態によれば、移動方向の固定スリットプレートの複数の光透過スリットの数は、前述の光学式エンコーダの設計制約に応じて決められる数としたまま、任意の光透過スリットの数Sを取ることができ、しかも歪み率の少ない出力信号を得ることができる。具体的には、図3及び図4に示した固定スリットプレートを用いることで、移動方向の固定スリットパターンまたは受光素子のパターン数が素数である3や5の場合でも9の場合と同じ歪み率の信号を得ることができる。図3及び図4の例でも、光透過スリットの上下左右の順序は任意に決めても同じ効果を得ることはもちろんである。また光透過スリットの間隔が狭くなるように各光透過スリット列を構成する複数の光透過スリットに位相差を持たせても、逆に光透過スリットの間隔が広くなるようにしても同じ効果を得ることができる。
図5は、本発明の第2の透過型の光学式エンコーダ装置の構成の一例を示している。第2の透過型の光学式エンコーダ装置は、図1及び図2に示した第1の透過型の光学式エンコーダ装置と異なっての固定スリットプレートを用いることなく、複数の受光素子E1〜E9の配置パターンにより、前述の第1の透過型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得る。第2の透過型の光学式エンコーダ装置は、発光素子1と、可動スリットプレート3と、1列の受光素子列R20を備えた受光素子アレイ20とから構成される。可動スリットプレートは、発光素子からの光を透過する所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットS2と所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットS1とを有し且つ光透過スリットS2と非光透過スリットS1とが一定の周期Pで移動方向に交互に並んで形成された可動側スリット列R1を備えている。図6に拡大して示すように、受光素子アレイ20は、所定のパターン幅を有して複数の光透過スリットS2を透過した光を受光する複数の受光素子E1〜E9と所定のパターン幅を有する複数の非受光素子部NEとを有し且つ受光素子E1〜E9と非受光素子部NEとが、交互に並んだ1列の受光素子列R20で構成されている。この実施例でも、受光素子アレイ20の複数の受光素子(E1〜E9)の数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とすることを前提する。そして複数の受光素子(E1〜E9)は、可動スリットプレート3の1つの光透過スリットに受光素子アレイ20の1つの受光素子(E1)を光学的に一致させたときに、受光素子アレイ20に形成された残りの(S−1)個の受光素子(E2〜E9)が、可動スリットプレート3の他の対応する光透過スリットの位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されている。
上記実施の形態は、透過型の光学式エンコーダ装置に本発明を適用したものであるが、本発明は、反射型の光学式エンコーダ装置にも当然にして適用することができる。図7に示すように、第1の反射型の光学式エンコーダ装置は、発光素子101と、受光素子102と、可動パターンプレート103と、固定スリットプレート104とを有する。可動パターンプレート103は、図2に示した第1の透過型の光学式エンコーダ装置の光透過スリットS2に対応する部分に発光素子からの光を反射する所定のパターン幅を有し且つ一定の周期P′で移動方向に交互に繰り返す複数の反射パターンS2´と、図2に示した第1の透過型の光学式エンコーダ装置の非光透過スリットS1に対応する部分に所定のパターン幅を有する複数の非反射パターンS1´とを有した構造を備えたものを用いる。また固定スリットプレート104は、図2に示した第1の透過型の光学式エンコーダ装置と同様に、可動パターンプレート101と受光素子102との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットS3´と所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットS4´とを有し且つ光透過スリットと非光透過スリットとが、交互に並んで形成された1以上の固定側スリット列R2´を備えている。第1の反射型の光学式エンコーダ装置でも、固定スリットプレート104に形成された複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、固定スリットパターンに投影される可動パターンプレート103の複数の反射パターンS2´による複数の投影光像の周期をPとする。
そして固定スリットプレート104に形成された複数の光透過スリットS3´は、図2の固定スリットプレートに形成された複数の光透過スリットS31〜S39と同様に形成されている。すなわち固定スリットプレート104に形成された複数の光透過スリットS3´は、可動パターンプレート103の1つの反射パターンによる投影光像と固定スリットプレート104に形成された1つの光透過スリットを光学的に一致させたときに、固定スリットプレート104に形成された残りの(S−1)個の光透過スリットが、可動パターンプレート103の他の対応する反射パターンによる投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されればよい。このような第1の反射型の光学式エンコーダ装置でも、第1の透過型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得ることができる。なおこの場合にも、固定側スリット列R2´を、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の固定側スリット列から構成してもよい。
また本発明は、固定スリットプレートを用いることなく、複数の受光素子からなる受光素子アレイの受光素子の配置パターンにより、前述の第1の反射型の光学式エンコーダ装置と同様の効果を得る第2の反射型の光学式エンコーダ装置にも適用できる。図8に示すように、第2の反射型の光学式エンコーダ装置は、前述の第1の反射型の光学式エンコーダ装置で用いる可動パターンプレート103と同じ構造の可動パターンプレート103´を用いる。そして図5及び図6に示した第2の透過型の光学式エンコーダ装置で用いる受光素子列R20を備えた受光素子アレイ20と同様の構成の受光素子アレイ120´を用いる。また図9に示したような、移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の受光素子列を備えた受光素子アレイを用いてもよい。第2の反射型の光学式エンコーダ装置でも、受光素子アレイの複数の受光素子Eの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、受光素子面に投影される可動パターンプレート103´の複数の反射パターンS2´による複数の投影光像の周期をPとする。このとき複数の受光素子は、可動パターンプレートの1つの反射パターンによる投影光像と受光素子アレイ120´の1つの受光素子Eを光学的に一致させたときに、受光素子アレイ120´に形成された残りの(S−1)個の受光素子Eが、可動パターンプレート103´の他の対応する反射パターンによる投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されればよい。NEは非受光素子部である。
図9に示すように、反射型の光学式エンコーダ装置でも、受光素子E1′〜E9′と非受光素子部NEとが移動方向に交互に並んで形成された複数(図9では3列)の受光素子列を備えた受光素子アレイ220´を用いてもよいのは勿論である。図9の例では、図3に示した透過型の光学式エンコーダ装置と同様に、3個の受光素子E7′、E8′及びE9′が図面で見て上段に並び、3個の受光素子E4′、E5′及びE6′が図面で見て中段に並び、3個の受光素子E1′、E2′及びE3′が図面で見て下段に並んでいる。図9の配置パターンを有する受光素子アレイ220′を用いても、図3に示した透過型の光学式エンコーダ装置と全く同様の効果が得られる。また図9に示した3列の受光素子列を有する受光素子アレイ220′を用いても、図4に示した透過型の光学式エンコーダ装置と全く同様の効果が得られるのは勿論である。
本発明によれば、固定スリットまたは受光素子の数を自由に決めることができて、しかも出力信号に3次高調波及び5次高調波が含まれないようにして、従来よりも歪みの少ない出力信号を得ることができる光学式エンコーダ装置を得ることができる。
1 発光素子
2 受光素子
3 可動スリットプレート
4 固定スリットプレート
5 逓倍回路
S1,S31〜S39 光透過スリット
S41〜S49 非光透過スリット

Claims (10)

  1. 発光素子と、前記発光素子と対向するように配置された受光素子と、
    前記発光素子と前記受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ前記光透過スリットと前記非光透過スリットとが一定の周期Pで移動方向に交互に並んで形成された可動側スリット列を備えた可動スリットプレートと、
    前記発光素子と前記受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ前記光透過スリットと前記非光透過スリットとが、交互に並んで形成された1以上の固定側スリット列を備えた固定スリットプレートとからなり、
    前記固定スリットプレートに形成された前記複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数としたときに、
    前記固定スリットプレートに形成された前記複数の光透過スリットは、前記可動スリットプレートの1つの前記光透過スリットに前記固定スリットプレートに形成された前記1つの前記光透過スリットを光学的に一致させたときに、前記固定スリットプレートに形成された残りの(S−1)個の前記光透過スリットが、前記可動スリットプレートの他の対応する前記光透過スリットの位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ装置。
  2. 前記1以上の固定側スリット列は、前記移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の固定側スリット列からなる請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
  3. 発光素子と、
    前記発光素子からの光を透過する所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ前記光透過スリットと前記非光透過スリットとが一定の周期Pで移動方向に交互に並んで形成された可動側スリット列を備えた可動スリットプレートと、
    所定のパターン幅を有して前記複数の光透過スリットを透過した光を受光する複数の受光素子と所定のパターン幅を有する複数の非受光素子部とを有し且つ前記受光素子と前記非受光素子部とが、交互に並んで形成された受光素子アレイとからなり、
    前記受光素子アレイの前記複数の受光素子の数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数としたときに、
    前記複数の受光素子は、前記可動スリットプレートの1つの前記光透過スリットに前記受光素子アレイの1つの前記受光素子を光学的に一致させたときに、前記受光素子アレイに形成された残りの(S−1)個の前記受光素子が、前記可動スリットプレートの他の対応する前記光透過スリットの位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ装置。
  4. 前記受光素子アレイは、前記移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の受光素子列からなる請求項3に記載の光学式エンコーダ装置。
  5. 発光素子と、受光素子と、
    前記発光素子からの光を反射する所定のパターン幅を有する複数の反射パターンと所定のパターン幅を有する複数の非反射パターンとを有し且つ前記反射パターンと前記非反射パターンとが一定の周期P′で移動方向に交互に並んで形成された可動側反射パターン列を備えた可動パターンプレートと、
    前記可動パターンプレートと前記受光素子との間に配置され、所定のスリット幅を有する複数の光透過スリットと所定のスリット幅を有する複数の非光透過スリットとを有し且つ前記光透過スリットと前記非光透過スリットとが、交互に並んで形成された1以上の固定側スリット列を備えた固定スリットプレートとからなり、
    前記固定スリットプレートに形成された前記複数の光透過スリットの数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、固定スリットプレートに投影される前記可動パターンプレートの前記複数の反射パターンによる複数の投影光像の周期をPとしたときに、
    前記固定スリットプレートに形成された前記複数の光透過スリットは、前記可動パターンプレートの1つの前記反射パターンによる前記投影光像と前記固定スリットプレートに形成された前記1つの前記光透過スリットを光学的に一致させたときに、前記固定スリットプレートに形成された残りの(S−1)個の前記光透過スリットが、前記可動パターンプレートの他の対応する前記投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ装置。
  6. 前記1以上の固定側スリット列は、前記移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の固定側スリット列からなる請求項5に記載の光学式エンコーダ装置。
  7. 発光素子と、
    前記発光素子からの光を反射する所定のパターン幅を有する複数の反射パターンと所定のパターン幅を有する複数の非反射パターンとを有し且つ前記反射パターンと前記非反射パターンとが一定の周期P′で移動方向に交互に並んで形成された可動側反射パターン列を備えた可動パターンプレートと、
    所定のパターン幅を有して前記複数の反射パターンからの反射光を受光する複数の受光素子と所定のパターン幅を有する複数の非受光素子部とを有し、且つ前記受光素子と前記非受光素子部とが前記移動方向に交互に並んで形成された受光素子アレイと、
    前記受光素子アレイの前記複数の受光素子の数SをS=n×n′(nは2以上の整数、n′は2以上の整数:但しn=2及びn′=2の組合せと、n=3及びn′=2の組合せを除く)とし、aを0≦a≦n−1の間の整数とし、bを0≦b≦n′−1の間の整数とし、受光素子面に投影される前記可動パターンプレートの前記複数の反射パターンによる複数の投影光像の周期をPとしたときに、
    前記複数の受光素子は、前記可動パターンプレートの1つの前記反射パターンによる投影光像と前記受光素子アレイの前記1つの前記受光素子を光学的に一致させたときに、前記受光素子アレイに形成された残りの(S−1)個の前記受光素子が、前記可動パターンプレートの他の対応する前記反射パターンによる前記投影光像の位置に対してそれぞれ前記aと前記bの値の組合せが異なる(S−1)種類のP×[a/(3×n)+b/(5×n′)]の位相差を持って形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ装置。
  8. 前記受光素子アレイは、前記移動方向と直交する幅方向に並ぶ複数の受光素子列からなる請求項7に記載の光学式エンコーダ装置。
  9. 出力される光学的信号に3次高調波と5次高調波が含まれないことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ装置。
  10. 出力される光学的信号を電気的に逓倍する回路を更に備えている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ装置。
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