JP3209914B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JP3209914B2
JP3209914B2 JP06282396A JP6282396A JP3209914B2 JP 3209914 B2 JP3209914 B2 JP 3209914B2 JP 06282396 A JP06282396 A JP 06282396A JP 6282396 A JP6282396 A JP 6282396A JP 3209914 B2 JP3209914 B2 JP 3209914B2
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    • G01D5/38Forming the light into pulses by diffraction gratings

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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回折格子によって形成
された回折縞に基づき相対位置の計測を行なう光学式エ
ンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】光学式エンコーダは、光束を発する発光
ユニットとふたつの回折格子の後方に光電変換素子を配
し、ふたつの回折格子を透過した光を光電変換素子によ
り検出し、ふたつの回折格子の相対移動によって生じる
光の強度の変化を基に、移動量を検出するものである。
図12には、前記ふたつの回折格子10の一例が示され
ている。回折格子10は、光を透過させる透過部12及
び透過させない非透過部14が、交互に配置されてい
る、いわゆる振幅変調型の格子を有している。この配列
ピッチが格子ピッチと呼ばれ、透過部12、非透過部1
4の各々の幅は、格子ピッチPの2分の1となってい
る。前記の回折格子10をふたつ用いたエンコーダにお
いては、それぞれの透過部12が一致したとき、透過光
量が最大となり、光電変換素子で検出される出力も最大
となる。また、一方の透過部12と他方の非透過部14
の位置が一致した場合、透過光量は最小となり、光電変
換素子で検出される出力も最小となる。光電変換素子か
ら出力される電気信号は、ふたつの回折格子10の相対
変位量に対して、前記最大値、最小値の間を増減する。
ふたつの回折格子10を等速で相対変位させた場合に、
光電変換素子で得られる出力信号は、理想的には、周期
Pの三角波信号となる。しかし、実際は回折の影響によ
って前記三角波形状はひずんでいる。そして、この関数
を正弦波として取扱い相対変位の検出がなされていた。
【0003】回折格子10を用いた光学式エンコーダ
は、出力信号を正弦波として取り扱って相対位置を求め
ている。しかしながら、この出力信号に種々のひずみ成
分を含んでおり、そのため、格子ピッチより細かな位置
データを求める際に、ひずみ成分による正弦波からのず
れ量により、位置検出値に大きな誤差が含まれていた。
この実際の出力信号と正弦波のずれにより生じる誤差は
分割誤差と呼ばれている。さらに、上述した従来の光学
式エンコーダで得られる変位信号のひずみ率は、第1回
折格子と第2回折格子との間隔が変化すると大きく変動
してしまう。そのため、誤差を一定値以内に抑えるため
には、第1回折格子と第2回折格子との間隔を適切な間
隔で一定に保つ必要があり、非常に厳しい取り付け精度
が要求されるという問題があった。特開平3−4812
2号公報には、出力信号のひずみ成分を除去するために
隣合った透過部の間隔が等しくなく、透過部を所定の位
相差をもって配置することで、3次や5次の高調波成分
を除去する光学式エンコーダが開示されている。また、
これら第2回折格子のパターンを光電変換素子により形
成して装置の小型化を図ることも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のいずれの従来例
においても、最初に光が透過する回折格子(以下、第1
回折格子と記し、他方を第2回折格子と記す)における
0次回折光と1次回折光の干渉成分が、光強度すなわち
出力信号の基本波成分を形成しており、その周期は格子
ピッチである。ふたつの回折格子の間隔が変化すると、
第1回折格子で生じた0次回折光と1次回折光の光路長
の変化量が異なるため、0次回折光と1次回折光の干渉
具合が変化して出力信号の基本波成分の振幅が変化する
という問題があった。すなわち、図13に示すように、
ふたつの回折格子の間隔により出力信号の基本波成分が
変化し、極端な場合、回折格子の間隔がP2 /2λでは
基本波成分がなくなってしまう。従って、良好なS/N
比を得るためには、基本波成分が充分大きい範囲にふた
つの回折格子の間隔を設定しなければならない。しかし
ながら、ふたつの回折格子の間隔を所望の値とするには
高い精度が要求され、よって装置の製作コストが高くな
ってしまうという問題があった。
【0005】他の例としては、変位するメインスケール
で生じる±1次回折光のみを取り出して干渉させ変位信
号を得る方法がある。±1次回折光を干渉させれば、格
子間隔が変化しても光路長の変化量が等しいから基本波
成分の変化を無くすことができ、前述の問題が解決され
る。しかし、回折光を選択するための分光手段等により
装置が大変複雑になり大型化してしまう。また、回折格
子の三重回折を行なって、同様の機能を果たす方法もあ
るが、同様な問題と、三度の回折によるレベルの低下が
大きいという問題があった。本発明は上述した事情によ
りなされたものであり、本発明の目的は、変位信号の出
力信号の基本波成分がふたつの回折格子との間隔に依存
せず、かつ、ひずみの少ない正弦波状の変位信号を安定
して出力するエンコーダを、低コストに小型かつ簡単な
構成で提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる光学式エンコーダは、ふたつの回
折格子を通過する光束の光量が、当該ふたつの回折格子
を相対変位させたときに変化することに基づき、前記相
対変位量を検出する光学式エンコーダであって、前記ふ
たつの回折格子の少なくとも一方は、入射される光束に
対しそれぞれ異なる位相変化を与えるふたつの領域が交
互に配置される位相格子であり、当該位相格子において
生じる0次回折光成分が消去する波面変調を与えるもの
である。この構成によれば、0次回折光が干渉によって
除去されるので、0次回折光と他の次数の回折光、たと
えば±1次回折光とが干渉することがなくなる。したが
って、変位信号の基本波成分がふたつの回折格子の間隔
によらず、安定に出力することができる。したがって、
高精度の測定が可能となる。
【0007】さらに、本発明にかかる他の態様の光学式
エンコーダは、ふたつの回折格子を通過する光束の光量
が、当該ふたつの回折格子を相対変位させたときに変化
することに基づき、前記相対変位量を検出する光学式エ
ンコーダであって、前記ふたつの回折格子の少なくとも
一方は、入射される光束に対しそれぞれ異なる位相変化
を与えるふたつの領域が交互に配置される位相格子であ
り、当該位相格子において生じる0次回折光成分が消去
する波面変調を与えられ、前記ふたつの回折格子の少な
くとも一方は、光束通過率の相対的に高い高透過率領域
と、光束透過率の相対的に低い低透過率領域とが、交互
に配置され、この高透過率領域および低透過率領域の配
列方向に沿った光束透過率の分布が、少なくとも3次の
高次成分を含まない分布となっているものである。この
構成によれば、0次回折光が干渉によって除去されるの
で、0次回折光と他の次数の回折光、たとえば±1次回
折光とが干渉することがなくなる。したがって、変位信
号の基本波成分がふたつの回折格子の間隔によらず、安
定に出力することができる。また、少なくとも3次およ
び5次の高次成分を含まない出力信号を得ることができ
るので、出力信号の歪による誤差を低減させることがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態と記す)を図面に従って説明する。図
1はふたつの格子を有するエンコーダの斜視構造図であ
り、のエンコーダは、光源からの光を最初に受ける第
1回折格子20と、第1回折格子20を透過した光を受
けて、図示矢印A方向に相対移動する第2回折格子22
と、さらに第2回折格子22を透過した光を受け、この
光量に応じた電気信号を出力する光電変換素子などから
なる受光部24を有している。第1回折格子20は、ポ
リメタクリル酸メチル(以下PMMAと記す)などの透
過材料で形成された位相格子となっており、ふたつの回
折格子の相対移動方向に溝部26と条部28が所定のピ
ッチで交互に配列されている。図2(a)は、第1回折
格子20の断面図であり、この図に示されるように、前
記の溝部26と条部28の厚さは、厚み差Lの差があ
る。この厚み差Lによって、溝部26を透過した光と、
条部28を透過した光に所定の位相差を与え、0次回折
光を生じないようにしている。0次回折光を生じさせな
い厚み差Lの設定については、後述する。一方、第2回
折格子22は、前述の従来のエンコーダと同様、透過部
25と非透過部27が交互にふたつの回折格子の相対移
動方向に配列されたいわゆる振幅変調型回折格子であ
る。前述のように、位相格子である第1回折格子20
は、溝部26と条部28の厚み差Lによって、入射光束
に位相差を与えるものである。溝部26と条部28を各
々通過した光の位相差をmとし、溝部26と条部28の
格子配列方向にX座標をとれば、第1格子20の各部に
おける位相変化φ(x)は、図2(b)のようになり、
これをフーリェ級数に展開して下式で示される。
【数3】 回折格子の透過率t(x)は、
【数4】 (2)式をベッセル関数 exp(ja×sinb)=
Σ[Jq(a)exp(jq×b)](但し、qは−∞
〜∞)を用いて表すと、
【数5】 回折光の振幅は、透過率t(x)のフーリェ変換で表さ
れるので、0次回折光の振幅U0は、t(x)の定数項
に比例する。定数項の第1項が、他の定数項に対して支
配的であるので、
【数6】 ここで、第1項が0の場合には、U0が0となり0次回
折光が消去される。
【数7】 この式を満足する第1の根は、2.40である。従っ
て、この場合の位相差mは、下式となる。
【数8】 PMMAなどのレジストの屈折率をn、空気の屈折率を
0とすると、レジスト中を通過することによる位相遅
れφr、空気中を通過することによる位相遅れφa、なら
びに位相差mは、下式のようになる。
【数9】 これより、厚みLは、下式より求められる。
【数10】
【0009】例えば、PMMAの位相格子の場合、屈折
率は1.492であり、波長0.83μmの光源を用い
る場合、厚みLを1.07μmとすれば、0次回折光が
生じない。つまり、第1回折格子20と第2回折格子2
2の間の領域では、0次回折光成分が生じていない。従
って、第2回折格子22を通過する光束は、0次を含ま
ない±1次以上の回折光成分である。前述の例では、ベ
ッセル関数の最初の根を用いたが、2番目以降の解を用
いてもよい。また、位相差mは、π(2N+1)とし
て、溝部26と条部28をそれそれ透過した光の位相が
反転し相殺するようにしてもよい(ただし、N:自然
数)。従来例においては、第1回折格子における0次回
折光と1次回折光の干渉による格子ピッチの周期成分が
基本波成分であり、第1回折格子と第2回折格子との間
隔が変化すると、第1回折格子における0次回折光と1
次回折光の光路長の変化量が異なるため、0次回折光と
1次回折光の干渉具合が変化して基本波成分が変化する
という問題があった。これに対して、本発明において
は、0次回折光成分が含まれず、0次回折光と1次回折
光の干渉がない。従って、格子のピッチを基本周期とし
た基本波成分がなく、±1次光の干渉による格子ピッチ
の半分の周期成分が、基本波成分となる。この±1次光
は、光路長の相等しい成分どうしの干渉であるので、格
子間隔の変化の影響をうけない。従って、格子間隔が変
化しても、変位信号の基本波成分が変化しない光学式エ
ンコーダが実現できる。
【0010】続いて、ふたつの回折格子を有する光学式
エンコーダの他の構成例について説明する。の光学式
エンコーダは、前述の図1および図2に記載されたエン
コーダの第2回折格子22を図3に示す第2回折格子3
2に入れ替えたものである。第2回折格子32は、透過
部36と非透過部38が交互に配列されているが、透過
部36の幅は4種あり、これが周期的に配列されてい
る。また、各透過部36の中心線のピッチ(以下、配列
ピッチと記す)は一定である。透過部36の幅は、配列
ピッチをPとすれば、透過部36-0が23P/30、透
過部36-1が17P/30、透過部36-2が7P/3
0、透過部36-3が13P/30となっている。この透
過部36の透過率分布には、3次及び5次のひずみ成分
が含まれない。また、全体の透過部と非透過部との比が
1:1となっているので、格子の透過率分布において、
偶数次の成分も含まれない。このパターン幅は以下の方
針で決定される。第2回折格子の透過部36の幅(以
下、これらを格子幅と記す)を2wとすると、格子のパ
ターンの3次及び5次のひずみは下記(9)、(10)
式で示される。
【数11】 さらに、格子幅が2wの格子によるひずみ成分と、格子
幅が2w' の格子によるひずみ成分との和が“0”とな
ればよいので、下式となる。
【数12】 これより、2種の格子幅W=2w、W' =2w' は、下
式より求められる。
【数13】 この方程式より、格子幅2w、2w' の解として、格子
ピッチPより小さい値としては、下記の値が存在する。 (W、W' )=(23P/30、17P/30)、(7
P/30、13P/30)、(19P/30、P/3
0)、(29P/30、11P/30) 上述の23P/30、17P/30ならびに、13P/
30、7P/30はこれらの解より選んだものである。
格子幅としては、例えば23P/30、17P/30を
選択するのみでもよいが、13P/30、7P/30を
も含ませることにより、全体の透過部と非透過部との比
が1:1となり、透過率分布に偶数次成分が含まれなく
なる。なお、上記(13)、(14)式を一般化して、
a次及びb次のひずみ成分を除去する場合には、下式で
示される格子パターン幅とすればよい。
【数14】
【0011】上記関係式より、2種の格子幅の格子を用
いた構成により、任意の2つのひずみの除去が可能であ
る。なお、格子幅W及びW' の値は、n とn'を変えてい
くと無限に得られるが、実際の格子パターンに採択可能
な値を用いればよい。このような構成の光学式エンコー
ダで、2枚の格子を透過した回折光のうち、0次回折光
の振幅Aは、下式で表される。
【数15】 ただし、1 -k は、第1回折格子の透過率のフーリェ
係数であり、2 k は、第2回折格子の透過率のフーリ
ェ係数、dはふたつの回折格子の相対変位量、M:λZ
/P2 、λ:光束の波長、Z:回折格子の間隔である。
ここで、第2回折格子32は、透過率分布において3次
及び5次のひずみ成分が含まれていない。従って、3次
及び5次に相当する上式のkが3や5をとる場合の光の
振幅Aが、0となる。つまり、2つの回折格子を等速移
動させた際の、光の振幅Aの変化に、3次と5次のひず
み成分が含まれない。光電変換素子で得られる光強度
は、光振幅の複素共役で表されるので、光強度にも3次
と5次のひずみ成分が含まれない。
【0012】また、図1および図2に示したエンコーダ
ように、第1回折格子20の位相格子の厚み差により
0次回折光が生じないので、基本波成分は、格子間隔に
よって変化しない。また、1次回折光どうしの干渉であ
って、回折格子の1ピッチの相対変位により2度の明暗
の変化が生じるので、1/2ピッチ周期の信号を形成
し、これが基本周期となる。従って、本実施形態の光学
式エンコーダにおいては、基本波成分が、格子間隔が変
化しても変動せず、常に3次や5次ひずみ成分を含まな
い正弦波状の変位信号を得ることができる。さらに、1
/2ピッチ周期という細かな周期信号に対して、ひずみ
のない正弦波状の変位信号を得ることができる。
【0013】次に第3実施形態について図4に従って説
明する。この実施形態では、第1回折格子50は振幅変
調型の回折格子であり、第2回折格子52は、位相格子
である。本実施形態では、この位相格子における0次回
折光が生じないように、格子の凹凸の厚み差が設定され
ている。この第2回折格子52では、0次を含まない±
1次以上の回折が生じる。光電変換素子54では、2つ
の回折格子を2度の回折(2重回折と呼ぶ)した後の0
次回折光を受光する。第1回折格子における0次回折光
は、第2回折格子において0次成分として直進できない
ので、2重回折した後の0次回折光には含まれない。こ
こで、支配的な成分は、第1回折格子において±1次の
回折をして、さらに第2回折格子においても±1次の回
折をした2重回折した後の0次回折光となる成分であ
る。この成分が、基本波成分を形成する。この±1次光
は、光路長の相等しい成分どうしの干渉であるので、格
子間隔の変化の影響をうけない。従って、格子間隔が変
化しても、変位信号の基本波成分が変化しない。また、
±1次の干渉は、格子ピッチPの変位に対して、2周期
の明暗を生じさせるので、基本周期はP/2である。こ
れに対して、第1回折格子における2次以上の回折光成
分も高次成分として、同様にして2重回折後の0次回折
光に含まれる。
【0014】この第2回折格子52に用いられる位相格
子の実施形態について図5に従って説明する。図5に示
す位相格子は、0次回折光を消去するような厚み差Lと
なっているだけでなく、溝部56と条部58のつくる凹
凸の高低パターンが変調されている。この凹凸パターン
は、その条部58の中心の間隔がP周期となっている
が、その幅がP/2でなく、また均一でない。図5に示
すように条部58の幅が、条部58-0が17P/30、
条部58-1が23P/30、条部58-2が7P/30、
条部58-3が13P/30、の順序で繰り返し配列され
ている。この条部58-0〜58-3の幅は図3に示された
透過部36-0〜36-3の幅と同一である。このような凹
凸を有する位相格子の入射光束の位相変化φ(x)は、
図5(b)のようになる。この位相変化φ(x)の矩形
パターンである位相パターンには、図3のエンコーダに
ついて説明したのと同様に、3次及び5次の高調波成分
が含まれない。この位相格子の透過率t(x)はexp
(jφ(x))で表され、この透過率t(x)にも、3
次及び5次の高調波成分が含まれない。従って、光電変
換素子で得られる光強度には、3次と5次のひずみ成分
が含まれない。
【0015】また、前述のように、第2回折格子52の
位相格子の厚み差により0次回折光が生じないので、基
本波成分は、格子間隔によって変化しない。従って、本
実施形態の光学式エンコーダは、格子間隔によらず、基
本波成分が変動せず、常に3次や5次ひずみ成分を含ま
ない正弦波状の変位信号を得ることができる。本実施形
態の長所は、前述した実施形態に対して、コストを低減
できることにある。現在の工業的な技術レベルからいう
と、位相格子よりも、振幅変調型の回折格子の方が製作
が容易である。そして、第1回折格子50は、第2回折
格子52よりも、一般的に非常に長い。従って、振幅変
調型の回折格子を第1回折格子に配する構成の方がコス
ト面で有利である。
【0016】図6には、第2回折格子の他の例が示され
ている。この例の第2回折格子62は位相格子であっ
て、厚み差Lは0次回折光を消去する値となっており、
さらに条部68が配列される周期が変調されている。図
6では、それぞれの条部68に68-0、68-1、68-
2、68-3の記号が付けてある。図示の条部68は、条
部68ー0からPの整数倍の位置に対して、条部68-1が
P/6、条部68-2がP/10、条部68-3が4P/1
5だけ位置シフトがされている。条部68の幅はP/2
である。このような凹凸を有する位相格子の入射光束の
位相変化φ(x)は、図6(b)のようになる。この位
相変化φ(x)の矩形パターンには、3次及び5次の高
調波成分が含まれない。これらの高調波成分を消去する
ために、条部の位置関係が上述のシフトがされている。
条部68-0と条部68-1の位置関係に設けられている位
置シフト量は、図6(b)に示される位相変化におい
て、互いの位相変化量の3次のフーリェ成分を相殺する
ようにP/6となっている。3次のフーリェ成分は、P
/3周期成分であるので、P/3周期の反転成分を加算
することにより3次のフーリェ成分は相殺されるので、
P/(2・3)=P/6の位置シフト量を設ければよ
い。条部68-2と条部68-3についても同様に互いの3
次のフーリェ成分を相殺するようにP/6の位置シフト
が設けられている。さらに、条部68-0と条部68-1の
組の位相変化に対して、条部68-2と条部68-3の組の
位相変化が、5次のフーリェ成分を相殺するようにP/
(2・5)=P/10の条部68に位置シフトが設けら
れている。結局、3次と5次のフーリェ成分を相殺する
ために、条部68-1にはP/6、条部68-2にはP/1
0、条部68-3には、P/6+P/10=4P/15の
位置シフトを設けている。シフトする方向によっては、
シフト量にマイナスの符号をつけてもよい。例えば、条
部68-1〜条部68-3のシフト量は、−P/6,P/1
0,−P/6+P/10=P/15としてもよい。同様
にして、a次、b次の周期成分を除去するには、P/
(2・a)、P/(2・b)ならびに、これらを組み合
わせた和であるP/(2・a)+P/(2・b)の位置
シフト量を設ければよい。
【0017】この位相格子の透過率t(x)はexp
(jφ(x))で表され、この透過率t(x)にも、3
次及び5次の高調波成分が含まれない。従って、光電変
換素子で得られる光強度には、3次と5次のひずみ成分
が含まれない。従って、本実施形態の光学式エンコーダ
は、格子間隔によらず、基本波成分が変動せず、常に3
次や5次ひずみ成分を含まない正弦波状の変位信号を得
ることができる。
【0018】図7には、さらに別の第2回折格子の例が
示されている。この例の第2回折格子72は位相格子で
あって、厚み差Lは0次回折光を消去する厚み差となっ
ており、さらに条部78が配列される周期が変調されて
おり、その変調により位相変化φ(x)に13次までの
フーリェ成分が含まれておらず、透過率t(x)にも、
13次までのフーリェ成分が含まれない。図6では、そ
れぞれの条部78に78-0、78-1、78-2、78-3・
・・78-32 の記号が付けてある。条部78-0と条部7
8-1は、位相変化において、互いの3次のフーリェ成分
を相殺するようにP/6の位置シフトが設けられてい
る。条部78-2と条部78-3についても同様である。さ
らに、条部78-0と条部78-1の組に対して、条部78
-2と条部78-3の組はP/10の凸の位置シフトが設け
られており、位相変化φ(x)の5次のフーリェ成分が
相殺されるようになっている。これらの位置シフト量
は、前述した図6の例と同様に、P/(2・3)、P/
(2・5)ならびにこれらの組み合わせの和に相当する
P/(2・3)+P/(2・5)である。さらに条部7
8-0〜条部78-3の組に対して、条部78-4〜条部78
-7の組の位相変化が、7次のフーリェ成分を相殺するよ
うにP/14の条部78の位置シフトが設けられてい
る。つまり、位置シフトが0、P/(2・3)、P/
(2・5)、P/(2・3)+P/(2・5)とこれら
に対してP/14の凸の位置シフトを加算したP/1
4、P/(2・3)+P/14、P/(2・5)+P/
14、P/(2・3)+P/(2・5)+P/14であ
る。これらの値は、P/(2・3)、P/(2・5)、
P/(2・7)の有無の組み合わせによって表せるもの
である。同様に、条部78-0〜条部78-7の組に対し
て、条部78-8〜と条部78-15の組がP/22の位置
シフトを、条部78-0〜条部78-15 の組に対して、条
部78-16 〜と条部78-31 の組がP/26の位置シフ
トを凸部に設けることによって、位相変化における11
次と13次のフーリェ成分を相殺するようにしている。
これらの位置シフト量は、P/(2・3)、P/(2・
5)、P/(2・7)、P/(2・11)、P/(2・
13)の有無の組み合わせによって表せるものである。
これにより条部78-0〜条部78-31 において、位相変
化φ(x)に13次までのフーリェ成分が存在しない。
図5や図6に示す第2回折格子を用いた場合には、変位
信号において、3次や5次のひずみ成分は含まれない
が、7次や11次等の高次ひずみフーリェ成分は含まれ
ていた。これに対して、図7に示す第2回折格子を用い
ることで、格子間隔によらず、基本波成分が変動せず、
常に13次までの高次ひずみ成分を含まないほぼ純粋な
正弦波の変位信号を得ることができる。
【0019】このパターンでは、変位信号の3次、5
次、7次、11次、13次の周期成分を除去するため
に、P/(2・3)、P/(2・5)、P/(2・
7)、P/(2・11)、P/(2・13)ならびにこ
れらの組み合わせの和に相当する位置シフト量を設けて
いる。同様にして、a次、b次、c次、d次の周期成分
を除去するには、P/(2・a)、P/(2・b)、P
/(2・c)、P/(2・d)ならびに、これらの組み
合わせの和に相当する位置シフト量を設ければよい。
【0020】ここで、左右の順序などの配置はこの限り
ではなく、これらの組み合わせを含んでいればどのよう
に行ってもよい。ここで、できるだけパターン間の間隔
が均等に近くなるように設計するとよい。本発明のさら
なる改良例を図7(b)に示す。この例では、パターン
の間隔を均等に近くするために、位相シフトの量が小さ
いパターンを右端から隣接して配置し、左端へ離れるに
従って位相シフトの量が大きいパターンが配置されるよ
うに構成してある。この位相格子においても、図7
(a)と同様な変位信号が得られるが、この構成の長所
は、製作のしやすいところにある。図7(a)では、場
所により凹の幅の非常に狭い場所があってより微細な加
工精度が求められるに対して、図7(b)の位相格子
は、均等に近いピッチで凹凸が形成できるからである。
なお、これらのパターンの周期は、正確には32個の凸
で1周期であるが、全体の配置は1周期分でも良いし、
2周期以上でもよい。この構成では、簡単な二重回折の
構成で、回折光を分離させることなく、格子間隔によら
ず、基本波成分が変動せず、常にほぼ純粋な正弦波を得
ることができる。
【0021】さらに第2回折格子の他の例を図8に示
す。この例の第2回折格子82は位相格子であって、厚
み差Lは0次回折光を消去する厚み差となっており、さ
らに凸の周期ならびに凸の幅が変調されており、その変
調により位相変化φ(x)に17次までのフーリェ成分
が含まれておらず、透過率t(x)にも、17次までの
フーリェ成分が含まれない。図8では、それぞれの条部
88に88-0、88-1、88-2、88-3・・・88-31
の記号が付けてある。条部88-0と条部88-1は、位相
変化において、互いの3次と5次のフーリェ成分を相殺
するように条部88のうち88-0と88-1の幅が23P
/30、17P/30となっており、条部88-2と上部
88-3の幅は、7P/30、13P/30となってい
る。条部88-2と条部88-3についても同様である。さ
らに、条部88-0と条部88-1の組に対して、条部88
-2と条部88-3の組の位相変化が、7次のフーリェ成分
を相殺するようにP/14の条部88の位置シフトが設
けられている。さらに条部88-0〜条部88-3の組に対
して、条部88-4〜と条部88-7の組の位相変化が、1
1次のフーリェ成分を相殺するようにP/22の条部8
8の位置シフトが設けられている。さらに、条部88-0
〜条部88-7の組に対して、条部88-8〜と条部88-1
5 の組がP/26の位置シフトを、条部88-0〜条部8
8-15 の組に対して、条部88-16 〜と条部88-31 の
組がP/34の位置シフトを条部88に設けることによ
って、位相変化における13次と17次のフーリェ成分
を相殺するようにしている。これにより条部88-0〜条
部88-31 において、位相変化φ(x)に17次までの
フーリェ成分が存在しない。この実施形態による第2回
折格子の長所は、図7に同じ32個の凹凸によって、よ
り高次の17次までのフーリェ成分が存在しないことに
ある。図8に示す第2回折格子を用いることで、格子間
隔によらず、基本波成分が変動せず、常に17次までの
高次ひずみ成分を含まないより純粋な正弦波の変位信号
を得ることができる。
【0022】次に第4の実施形態について説明する。前
述の実施形態においては、その変位信号の基本波成分
は、格子ピッチの1/2となる。しかし、このような構
成の光学式エンコーダでは、厚み差Lに誤差があると、
0次回折光成分が完全に消滅されずに一部残ってしまい
そのため、変位信号に格子ピッチの周期成分が、従来の
光学式エンコーダに比べると極めて少ないが生じてしま
う。また、この成分が、格子間隙の変化によって変動し
てしまう。本実施形態は上記の誤差を除去するものであ
る。本実施形態は、第2回折格子82に図9に示す溝部
86と条部88の配列パターンである凹凸パターンを有
する位相格子を用いたものである。このパターンでは、
3次や5次のひずみ成分とともに、厚みLの誤差によっ
て生じた格子ピッチの周期成分を除去するようになって
いる。条部98-0、98-1、98-2、98-3は図6に示
した実施形態と同様にして、位相変化φ(x)のパター
ンには、3次及び5次の高調波成分が含まれない。条部
98-0と条部98-1は、位相変化において、互いの3次
のフーリェ成分を相殺するようにP/6の位置シフトが
設けられている。条部98-2と条部98-3についても同
様である。さらに、条部98-0と条部98-1の組に対し
て、条部98-2と条部98-3の組の位相変化が、5次の
フーリェ成分を相殺するようにP/10の条部の位置シ
フトが設けられており、条部98-0、98-1、98-2、
98-3で構成された部分の位相格子の透過率t(x)に
は、3次及び5次の高調波成分が含まれず、光電変換素
子で得られる光強度には、3次と5次のひずみ成分が含
まれない。しかし、厚みLに誤差があると、格子ピッチ
の周期成分に変位信号が含まれてしまう。この変位信号
に対して、98-0’、98-1’、98-2’、98-3’で
構成された部分の位相格子を経た光束は、光電変換素子
で得られる光強度において、P/2の位相差がある。従
って、これらを一緒に受光することによって格子ピッチ
の周期成分が相殺され、変位信号に含まれない。なお、
P/2周期の基本波成分は、同相であるので強調しあっ
て大きくなる。
【0023】光電変換素子54は、第2回折格子から離
して配置し、フラウンホーファー領域で受光すればよい
が、この場合、フーリエ変換レンズで、回折光を分離し
集光するようにしてもよい。また、光電変換素子54
は、第2回折格子の直後に配置してもよい また、光学的な配置については、この例に限らず、長手
方向に長い第1回折格子と短い第2回折格子の配置を逆
にしてもよい。
【0024】第5の実施形態を図10に示す。この構成
では、第1回折格子100は位相格子であり、それに対
して第2回折格子ではなく、光電変換素子が直接、対面
している。第1回折格子100は、その厚みLが、0次
回折光成分を消滅する厚みとなっている。光電変換素子
は、図11に示すように格子状となっている。一つ一つ
の素子の幅は、第1回折格子100の格子ピッチPの半
分である。光電変換素子64は、第1回折格子100で
回折された光束を受光する。この光束には、0次回折光
は含まれないので、格子ピッチを周期成分とする干渉を
生じさせていた0次回折光と1次回折光の干渉がない。
±1次光の干渉により格子ピッチの半分の周期成分が、
基本波成分となる。この±1次光は、光路長の相等しい
成分どうしの干渉であるので、格子間隔の変化の影響を
うけない。この干渉光を直接光電変換素子104で受光
するようになっている。この光電変換素子104は、位
置の分割を行なうために、位相の異なる複数の変位信号
a、b,a/,b/を得るようになっている。a、b,
a/,b/用の受光素子は、図示のように交互に配置さ
れており、光電変換素子104の中で、分散して平均的
に入り混じって配置されている。この例では、互いに9
0deg ずつの位相差を持たせるために、図示のように、
隣り合う素子の周期は、5P/8となっている。この場
合、図11に示した右端のa用の受光素子に対して、次
のa用の受光素子は、左側へ5P/2の位置にくるはず
であるが、5P/2+P/20となっている。これは、
さらに5P+2P/15、15P/2+P/12の位置
に配置される受光素子とともに周期を変調した形となっ
ており、3次と5次の高次ひずみ成分を除去するように
なっている。この周期の変調の仕方により、他の高次ひ
ずみ成分を除去することも可能である。
【0025】また、これまでの実施形態では、変位信号
のひずみ成分を除去する方法として、第2回折格子の周
期や幅を変調する例を示したが、これを第1回折格子に
設けてもよい。その際、第1回折格子は、位相格子で
も、従来の振幅変調格子でもよい。また、これまで、条
部や透過部の周期や幅を変調する例を示したが、溝部や
非透過部の周期や幅を変調してもよい。変調は、格子の
形状やその他の方式で行なってもよい。格子パターンの
変調による高次ひずみ成分の除去は、3、5、7、1
1、13次等の奇数次ひずみ成分に対して複数の次数に
対して行なってもよいし、ある次数に対してのみ行なっ
てもよいし、2次や偶数次のひずみ成分に対して行なっ
てもよい。偶数次の成分については、変位信号の位相が
180deg 異なる信号を生成し、その反転信号の差をと
ることで除去できるので、このように変位信号レベルで
除去してもよい。また、位相格子は、両方の格子に用い
てもよい。さらに、反射型の回折格子を用いてもよい。
発光される光束は、レーザダイオード等のコヒーレント
なものでもよいし、LEDなどのインコヒーレントなも
のを用いてもよい。この光束は、平行光束でも、非平行
でもよい。また、本発明は、直線式でも回転式のエンコ
ーダでも用いることができる。円筒部材の周囲に位相格
子を設けたトルボット干渉を利用したエンコーダにも用
いることができる。第1の格子のピッチと第2の格子の
平均的なピッチはほぼ同じでも、1:2等の異なったピ
ッチでも本発明は適用可能であり、本発明は上記実施形
態に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、格子間隔
が変動しても、常に純粋な正弦波状の変位信号が得ら
れ、なおかつ、変位信号の基本波成分が変動しない光学
式エンコーダを簡単な二重回折の構成で、回折光の分離
等をせずに小型かつ容易に実現できる。また、変位信号
が格子ピッチの1/2であり、この1/2ピッチ信号に
対して正弦波状の変位信号が得られ、より微細な位置検
出が可能となるので、例えば工作機械において精度の高
い加工を容易に行うことが可能となり、生産効率の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ふたつの回折格子を有する光学式エンコーダの
概略構成を示す斜視構造図である。
【図2】1のエンコーダの格子部の例を示す図であ
る。
【図3】ふたつの回折格子を有する光学式エンコーダ
子部の他の例を示す図である。
【図4】本発明にかかる光学式エンコーダの第3の実施
形態を示す斜視構造図である。
【図5】第3の実施形態の格子部の例を示す図である。
【図6】第3の実施形態の格子部の例を示す図である。
【図7】第3の実施形態の格子部の例を示す図である。
【図8】第3の実施形態の格子部の例を示す図である。
【図9】本発明にかかる光学式エンコーダの第4の実施
形態の格子部の例を示す図である。
【図10】本発明にかかる光学式エンコーダの第5の実
施形態を示す斜視構造図である。
【図11】本発明にかかる光学式エンコーダの第5の実
施形態の光電変換部の例を示す図である。
【図12】従来の光学式エンコーダの格子部の例を示す
図である。
【図13】従来の光学式エンコーダによる変位信号の基
本波成分を示す図である。
【符号の説明】
20,50,100 第1回折格子 22,32,52,62,72,82,92 第2回折
格子 24,54,104 光電変換素子 26,56 溝部 28,58,68,78,88,98 条部 32,36 透過部 30 非透過部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−221713(JP,A) 特開 平6−26885(JP,A) 特開 平8−334609(JP,A) 特開 平8−285673(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/26 - 5/38 G01B 11/00 - 11/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ふたつの回折格子を通過する光束の光量
    が、当該ふたつの回折格子を相対変位させたときに変化
    することに基づき、前記相対変位量を検出する光学式エ
    ンコーダであって、 前記ふたつの回折格子の少なくとも一方は、2種の領域
    が交互に配列される位相格子であって、前記2種の領域
    は、その一方の種の領域を通過した光束と、他方の種の
    領域を通過した光束とを、互いに異なる位相とする領域
    であって、これらの位相の差により0次回折成分が消去
    される位相格子であり、 さらに、前記2種の領域の配列は、前記位相格子を通過
    した光束の、前記2種の領域の配列方向に関する位相パ
    ターンが、少なくとも3次の高次フーリェ成分を含まな
    いようになされている、 光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された光学式エンコーダ
    であって、 前記2種の領域は、これを通過する光束の光軸方向の厚
    さが互いに異なり、この厚さの相異により、前記通過し
    た光束の位相の差を生じさせるものであり、 前記2種の領域のうち一方の、前記配列方向の幅は、除
    去すべき高次フーリェ成分をa次およびb次としたとき
    に、 【数1】 で表される幅を有し、前記位相パターンがa次およびb
    次の高次フーリェ成分を含まない、 光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された光学式エンコーダ
    であって、 前記2種の領域は、それぞれの通過する光束の光軸方向
    の厚さが異なり、この厚さの相異により、前記通過した
    光束の位相の差を生じさせるものであり、 前記2種の領域のうち一方の、前記配列方向の配列周期
    は、除去すべき高次フーリェ成分をa次およびb次とし
    たときに、平均の配列周期Pに対し、P/(2・a)お
    よびP/(2・b)およびP/(2・a)+P/(2・
    b)だけシフトした配列であり、前記位相パターンがa
    次およびb次の高次フーリェ成分を含まない、 光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された光学式エンコーダ
    であって、 前記2種の領域は、それぞれの通過する光束の光軸方向
    の厚さが異なり、この厚さの相異により、前記通過した
    光束の位相の差を生じさせるものであり、 前記2種の領域のうち一方の、前記配列方向の幅は、除
    去すべき高次フーリェ成分をa次およびb次としたとき
    に、 【数2】 で表される幅を有し、 さらに、前記一方の領域の、前記配列方向の配列周期
    は、除去すべき高次フーリェ成分をa次およびb次とし
    たときに、平均の配列周期Pに対し、前記位相格子の実
    際の配列が、P/(2・a)およびP/(2・b)およ
    びP/(2・a)+P/(2・b)だけシフトした配列
    であり、 前記位相パターンがa次、b次、c次およびd次の高次
    フーリェ成分を含まない、 光学式エンコーダ。
  5. 【請求項5】 ふたつの回折格子を通過する光束の光量
    が、当該ふたつの回折格子を相対変位させたときに変化
    することに基づき、前記相対変位量を検出する光学式エ
    ンコーダであって、 前記ふたつの回折格子の少なくとも一方は、同一平面内
    に配置される2種の部分から構成される位相格子であっ
    て、 前記2種の部分のそれぞれは、2種の領域が交互に配列
    される位相格子であって、前記2種の領域は、一方の種
    の領域を通過した光束と、他方の種の領域を通過した光
    束とを、互いに異なる位相とする領域であって、これら
    の位相の差により0次回折成分が消去される位相格子で
    あり、 さらに、前記2種の領域の配列は、前記位相格子を通過
    した光束の、これらの領域の配列方向に関する位相パタ
    ーンが、少なくとも3次の高次フーリェ成分を含まない
    ようになされており、 前記2種の部分は、前記2種の領域の配列方向におい
    て、平均の配列周期Pに対して、nP±(P/2)だけ
    ずれて配置されている、光学式エンコーダ。
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