JP2011047894A - 携帯時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 排気ボタンまわりを通じて時計外装組立の内圧が高まり難いとともに、ガス抜き操作に伴って外部から時計外装組立内に水が浸入し難い携帯時計を提供する。
【解決手段】 腕時計1は、時計外装組立2、排気ボタン31、コイルばね45、及びシール材41,42を具備する。外装組立2にその内外を連通して設けたパイプ23は、シール面24,25及び逃げ部26,27を有する。ボタン31は、外装組立2の内側からパイプの縁部23bに引掛かる抜け止め32aを有してパイプ23に挿入された軸部32、及び外装組立2の外部から押込み操作されるボタン部33を備える。ボタン31を反押込み方向に付勢するばね45をボタン部33と時計外装組立2との間に挟設する。シール面24,25に対応して軸部32に取付けられたシール材41,42が、ボタン31の軸方向往復移動によりシール位置と排気位置とにわたり移動され、かつ、シール面24,25に接触した状態で軸部32の外周及びこの外周に対向する逃げ部27と共に閉空間Sを仕切ることを特徴としている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば飽和潜水用ダイバーズウォッチ等のように時計外装組立の内圧が高まる可能性がある携帯時計に関する。
時計外装ケースの内圧が外圧より高くなった場合に対処するために、このケースに設けた排気弁のボタンを人為的に押すことにより、時計外装ケースの内部の気体をこのケースの外側に強制排出できる飽和潜水用のダイバーズウォッチが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このダイバーズウォッチが備える排気弁は、時計外装ケースの胴に形成された段付き孔と、ボタンと、止め輪と、コイルばねと、パッキンを有している。
段付き孔の小径孔部は胴の内側に開放され、段付き孔の大径孔部は胴の外側に開放されている。ボタンは、大径孔部に嵌合する操作部と、小径孔部を貫通する軸部を有している。段付き孔からのボタンの抜け止めをする止め輪は時計外装ケースの内部で軸部に連結されている。コイルばねは、軸部を巻装して大径孔部に収容されていて、ボタンを胴の外側方向に付勢している。パッキンは軸部に固定されている。このパッキンは、ボタンが押し込まれない通常の状態で、小径孔部又はこの孔部に装着されたパイプの内面に接して締代を有し、ボタンが押し込まれた状態で胴の内部に配置されて締代を有しないように構成されている。
このため、ボタンが押し込み操作されると同時にパッキンが段付き孔の小径孔部から外れるように移動されて、段付き孔を介して胴の内外が連通されるに伴い、時計外装ケースの内部の気体をこのケースの外部に段付き孔を通じて排出できる。
特開平5−172956号公報
特許文献1のダイバーズウォッチのパッキンは、時計外装ケースの外部から内部に侵入しようとする外気の圧力で圧縮されないので、飽和潜水においてパッキンの気密性能が高まることはない。このため、飽和潜水で使用されるヘリウムガスが、パッキンを透過して時計外装ケース内に侵入する可能性が高く、このケースの内圧が高まり易い。
更に、飽和潜水後に排気弁を操作する状況では、段付き孔の大径孔部に水が溜まっている可能性があるとともに、潜水者の濡れた手に付着した水分が大径孔部に浸入することがある。更に、雨天下での排気弁の押し込み操作では雨水が大径孔部に浸入することがある。こうした状況下で排気操作を行った場合、排気完了直後であってパッキンが締代を有していない状態において、大径孔部内の水が時計外装ケース内に浸入する恐れが考えられる。
以上のように従来技術は、排気弁を通って時計外装ケース内に外部からガスが透過し易いとともに、ガス抜き操作の完了に伴って外部から水が浸入する恐れがある、という課題がある。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のシール面及び複数の逃げ部を有したボタン取付け孔が設けられ、この取付け孔によって内部と外部が連通された時計外装組立と、この時計外装組立の内側から前記ボタン取付け孔の縁部に引っ掛かる抜け止めを有して前記ボタン取付け孔に移動可能に挿入された軸部、及びこの軸部に連結されて前記時計外装組立の外部から押し込み操作されるボタン部を備えた排気ボタンと、前記ボタン部と前記時計外装組立との間に挟設され前記排気ボタンを反押し込み方向に付勢する付勢体と、前記複数のシール面に対応して前記軸部に複数取付けられ前記排気ボタンの軸方向往復移動により前記シール面に締め代を有して接するシール位置と前記逃げ部に対向する排気位置とにわたって移動されるとともに、前記シール面に接した状態で前記軸部の外周及びこの外周に対向する前記逃げ部と共に閉空間を仕切るシール材と、を具備することを特徴としている。
本発明において、複数のシール面がなす孔部位の径は同じであっても異なっていてもよいとともに、複数の逃げ面がなす孔部位の径も同じでも異なっていてもよい。本発明において、ボタン取付け孔は、時計外装組立に装着されたパイプで形成することが好ましいが、これに代えて時計外装組立の胴等に直接孔開けして、その孔をボタン取付け孔として用いることも可能である。本発明において、排気ボタンの抜け止めは、軸部と一体に形成することが好ましいが、軸部とは別体で軸部に取付けられたものであっても良い。本発明で、付勢体は、コイルばねを好適に用いることができるが、板ばね等であってもよく、又、この付勢体の付勢力は、ダイバーズウォッチの場合、飽和潜水圧等の指定水圧と同じに設定される。本発明で、シール材が「締め代を有する」とは、シール材がシール面に接して自由状態よりも縮径されてシール面に密接した状態を指している。
本発明の携帯時計の通常の状態では、付勢体による付勢で、排気ボタンの抜け止めがボタン取付け孔の縁部に引っ掛かった状態に排気ボタンが保持されているとともに、複数のシール材が夫々締め代を有してシール位置に配置されている。この状態では、シール材によるシール箇所が、排気ボタンの軸方向に複数個所形成されていて、軸方向に隣接したシール材間に閉空間が形成されている。そのため、飽和潜水で使用されるヘリウムガス等のシール材透過性ガスが各シール材を透過する状況において、時計外装組立の外部から内部への圧力勾配が段階的に低下するので、時計外装組立内へのガスの透過を緩和できる。
使用者が排気ボタンを押込み操作することに伴う強制ガス抜きが完了した直後に、シール材が排気位置からシール位置まで移動するように排気ボタンが付勢体の付勢力で移動される際、ボタン取付け孔に時計外装組立外の水が浸入することがあっても、複数のシール材が堤防となるとともに、ボタン取付け孔に入り込んだ水を閉空間に溜めることができる。なお、閉空間に溜められた水は、強制排気時に、時計外装組立の内部から外部へ排気されるガスの流れによって押し出される。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記排気ボタンが押込み操作された状態で、前記軸部の軸方向に隣接したシール材の内で前記時計外装組立の外部側のシール材とこのシール材が接離する方の前記シール面との軸方向第1離間距離が、前記隣接したシール材の内で前記時計外装組立の内部側のシール材とこのシール材が接離する方の前記シール面との軸方向第2離間距離より短いことを特徴としている。
この発明の形態では、ガス抜きをする場合、前記軸方向第1離間距離と軸方向第2離間距離の差により、まず、時計外装組立の内部に対して近い方のシール材が、シール位置から排気位置に達し、この後、時計外装組立の内部に対して遠い方のシール材が、シール位置から排気位置に達して、この時点から時計外装組立の外部にガスが排出される。この逆に、排気ボタンが付勢体で押し戻されて通常の状態に戻される場合、まず、時計外装組立の内部に対して遠い方のシール材が、排気位置からシール位置に達し、この後、時計外装組立の内部に対して近い方のシール材が、排気位置からシール位置に達する。このように複数のシール材によるシールが時間差をもって形成される。これにより、付勢体で排気ボタンが適正な押込みストロークと同距離押し戻される途中の段階で、時計外装組立の内部に対して遠い方のシール材によって排気ボタンまわりをシールすることができる。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記シール面として、第1のシール面と、この第1のシール面に対して前記時計外装組立の外部側に位置しかつ前記第1のシール面がなす孔部位の孔径より小さい孔径の孔部位をなす第2のシール面を設けるとともに、前記逃げ部として、前記第1のシール面に対して前記時計外装組立の内部側に位置しかつ前記第1のシール面がなす孔部位の孔径より大きい孔径の孔部位をなす第1の逃げ部と、前記第1のシール面の前記第2のシール面側の部位で兼用された第2の逃げ部を設け、前記軸部が、前記第1のシール面に対向する第1の軸部位と、この第1の軸部位より小径で前記第2のシール面に対向する第2の軸部位を有しており、前記シール材として、第1のシール材とこれより小径な第2のシール材を設けるとともに、前記第1のシール材が前記第1の軸部位の周部に装着され、前記第2のシール材が前記第2の軸部位の周部に装着されていることを特徴としている。
この発明の形態では、3個以上のシール材及びこれらに対応した数のシール面並びに逃げ部を設けていないので、排気ボタンが取付けられるボタン取付け孔の軸長が最小となるに伴い、時計外装組立の大形化を抑制しつつ、本発明の目的を達成できる。しかも、第2のシール面は、第1のシール面よりも時計外装組立の外部側に設けられていてボタン取付け孔への水の浸入口となる。しかし、この第2のシール面がなした孔部位の孔径は、ボタン取付け孔の中で最小であるので、ガス抜き終了に伴う水の浸入をより困難にできる利点がある。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記第1の逃げ部は前記第1のシール面に連続する第1のテーパ面を有しているとともに、前記第2の逃げ部は前記第2のシール面に連続する第2のテーパ面を有していることを特徴としている。
この発明の形態では、時計外装組立に第1、第2のシール面及び第1、第2の逃げ部を加工するに際して、それらがなす孔部位の孔径の差に従い、小さい孔部位から順次大きい孔部位を切削等により容易に加工できるとともに、テーパ面によるガイド作用でシール材の締め代を円滑に形成できる。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記軸部の周面に開放する前記閉空間用の環状溝が、前記軸部の軸方向に隣接したシール材間に形成されていることを特徴としている。
この発明の形態では、環状溝によって閉空間の容積を大きくできるので、ガス抜き終了に伴う外部からの水の浸入量が多い場合でも、それを閉空間に溜めて時計外装組立の内部への浸水がより困難になる利点がある。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記環状溝の前記第2の軸部位側の溝端部に、前記環状溝の溝底から前記第2の軸部位の外周にわたる斜状面が設けられていることを特徴としている。
この発明の形態では、環状溝に溜められた水を、この環状溝の斜状面をガイドとしてガス排出時に排出される気体により環状溝外に円滑に押し出せる利点がある。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記ボタン取付け孔が前記時計外装組立に装着されたパイプで形成されており、このパイプの内周に前記シール面及び逃げ部が設けられていることを特徴としている。
この発明の形態では、パイプが単独の状態で、その内周にシール面及び逃げ部を加工できるので、時計外装組立の胴等に直接孔開けしてボタン取付け孔を設ける場合に比較して、加工性がよい、という利点がある。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記ボタン取付け孔に連通して前記時計外装組立に形成された凹部に嵌合される筒状周壁を前記ボタン部が有していて、この筒状周壁に通気部が形成されていることを特徴としている。
この発明の形態では、排気ボタンが有した筒状周壁が時計外装組立の凹部の底に当たる適正深さまで、使用者により排気ボタンが押込まれて開始されるガス抜き状態で、ボタン取付け孔に連通した筒状周壁の内側空間と、この筒状周壁の外周と凹部の内周との間の嵌合間隙とを、筒状周壁の通気部で連通させることができる。したがって、時計外装組立の凹部の底に筒状周壁が当接されるにも拘らず、ガス抜き経路が途切れることがなく、確実に時計外装組立の内部のガスを抜くことができる。
本発明の携帯時計の好ましい形態では、前記ボタン部が、前記凹部の開口の周りを覆ってこの開口の周りとの間に排気用の隙間を形成する開口カバー部を有していることを特徴としている。
この発明の形態では、ガス抜き時に、凹部の内周に沿ってその開口を通り抜けたガスを、この開口の周りの隙間に通して、排気ボタンの軸方向と直交する方向に放出させるので、排気されるガス圧がボタン部を押している使用者の手指に作用することを抑制できる利点がある。
本発明によれば、排気ボタンまわりを通じて時計外装組立の内部にガスが透過することを緩和できるとともに、ガス抜き操作の完了作に伴って外部から時計外装組立内に水が浸入し難い携帯時計を提供できる、という効果がある。
本発明の第1の実施の形態に係る腕時計を示す平面図である。 第1実施形態の腕時計をそのガス抜き弁がガス抜き前の状態において図1中F−F線に沿って示す断面図である。 第1実施形態の腕時計をそのガス抜き弁が押込み途中の状態において図1中F−F線に沿って示す断面図である。 第1実施形態の腕時計をそのガス抜き弁がガス抜き完了状態において図1中F−F線に沿って示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る腕時計をそのガス抜き弁がガス抜き完了状態において示す断面図である。
以下、図1〜図4を参照して本発明の第1の実施の形態について、詳細に説明する。
図1〜図4中符号1は携帯時計、例えば飽和潜水での使用にも適するダイバーズウォッチ等の腕時計を示している。この腕時計1は、時計外装組立2と、排気ボタン31と、複数例えば2個のシール材41,42と、付勢体例えばコイルばね45を具備している。時計外装組立2の後述するボタン取付け孔をなすパイプ23と、排気ボタン31と、シール材41,42と、コイルばね45は、時計外装組立2の内圧を減じるためのガス抜き弁9を構成している。
時計外装組立2には、図2〜図4に示すように時刻表示板3及びムーブメント4が内蔵されているとともに、図1に示すように時計外装組立2の周部に竜頭5が取付けられている。
時計外装組立2は、胴部11aと裏蓋部11bとが一体に形成された金属製の外装部材11と、ガラス支持部材13と、カバーガラス15を備えている。ガラス支持部材13は、リング形状をなしていて、胴部11aにその正面側から螺合して固定されている。カバーガラス15は、ガラス支持部材13の内側に液密に装着されていて、その裏面は時刻表示板3に対向している。
なお、外装部材11に代えて、胴部11aに相当する胴に、これとは別体で裏蓋部11bに相当する裏蓋を螺合した構成を備えた時計外装組立2を用いることもできる。更に、ガラス支持部材13の外周に沿って回転操作可能なリング形の回転ベゼル6が時計外装組立2に取付けられている。回転ベゼル6は、その裏面に周方向に沿って一定間隔毎に設けられた係合溝6a(一個のみ図示)に係止ばね7の図示しない係止片が係合されることにより、任意の回転位置に静止した状態を保持されるようになっている。
図2〜図4に示すように時計外装組立2の例えば胴部11aに凹部20とこれに連続したパイプ通孔21が設けられている。凹部20は、円形穴であり、時計外装組立2の外面例えば胴部11aの外面に開放されている。パイプ通孔21は凹部20より小径な丸孔である。このパイプ通孔21の一端は時計外装組立2の内部2aに開放され、かつ、他端は凹部20に開放されている。
パイプ通孔21に金属の丸い直管からなるパイプ23が挿通されていて、このパイプ23は胴部11aにろう材22によりろう付けされている。パイプ23はその一端部に外周から一体に突出したフランジ部23aを有している。このフランジ部23aは凹部20の底面を覆っている。パイプ23の他端部は、例えば時計外装組立2の内部2aに突出されていて、ボタン取付け孔の縁部23bをなしている。
以上のようにパイプ23を時計外装組立2に装着してボタン取付け孔を設けたので、このパイプ23が単独の状態で、その内周に後述するシール面及び逃げ部を加工できる。そのため、時計外装組立2の胴部11a等に直接孔開けしてボタン取付け孔を設ける場合に比較して、加工性がよい。
パイプ23は、その内周に複数のシール面とこれらに連続する複数の逃げ部を有している。すなわち、本実施形態では、第1のシール面24と第2のシール面25が、パイプ23の内周にこのパイプ23の軸方向に互いに離れて設けられているとともに、第1の逃げ部26と第2の逃げ部27が、パイプ23の内周にこのパイプ23の軸方向に互いに離れて設けられている。
第2のシール面25はパイプ23の一端部内周に形成され、第1の逃げ部26はパイプ23の他端部内周に形成されている。第1のシール面24と第2の逃げ部27とは兼用されている。つまり、第2の逃げ部27は第1のシール面24の第2のシール面25側の部位で形成されている。そのため、第2の逃げ部27を兼ねた第1のシール面24は、第2のシール面25と第1の逃げ部26との間に位置してパイプ23の内周に形成されている。したがって、第1のシール面24、第1の逃げ部26及び第2のシール面25、第2の逃げ部27は、この記載順にパイプ23の軸方向に交互に並べて設けられている。
第2のシール面25及び第1の逃げ部26がなす孔部位の孔径は第1のシール面24がなす孔部位の孔径より小さい。第1の逃げ部26は第1のシール面24に連続する第1のテーパ面28を有している。そのため、第1のシール面24に対して時計外装組立2の内部2a側に連続した第1の逃げ部26がなす孔部位の孔径は、第1のシール面24がなす孔部位の孔径より大きい。第1の逃げ部26がなす孔部位は時計外装組立2の内部2aに開放されている。
同様に、第2の逃げ部27は第2のシール面25に連続する第2のテーパ面29を有している。そのため、第2のシール面25に対して時計外装組立2の内部2a側に連続した第2の逃げ部27がなす孔部位の孔径は、第2のシール面25がなす孔部位の孔径より大きい。
以上のように第1の逃げ部26と第1のシール面24とが第1のテーパ面28を介して連続されているとともに、第2の逃げ部27と第2のシール面25とが第2のテーパ面29を介して連続されているので、パイプ23の内径は、パイプ23の胴外(時計外装組立2の外部)側の一端から胴内側(内部2a側)に向けて段階的に大きく形成されている。
こうした孔径の差に従い、時計外装組立2のパイプ23に第1のシール面24、第1の逃げ部26及び第2のシール面25、第2の逃げ部27を加工する際、小さい孔径から順次大きい孔径を切削等により加工できる。したがって、ボタン取付け孔をなすパイプ23の加工性が良い点で好ましい。
更に、後述の排気ボタン31がコイルばね45で胴外側に向けて押し戻される場合に、その移動が円滑である利点がある。つまり、排気ボタン31が押し戻されるに伴い、後述の第1のシール材41が第1のシール面24がなす孔部位に入り込む際に引っ掛かることを、第1のテーパ面28で抑制できる。これとともに、この第1のテーパ面28をガイドとして第1のシール材41を、締め代を有した状態に円滑に弾性変形させて第1のシール面24がなす孔部位に挿入させることができる。
同様に、排気ボタン31が胴外側に向けて押し戻されるに伴い、後述の第2のシール材42が第2のシール面25がなす孔部位に入り込む際に引っ掛かることを、第2のテーパ面29で抑制できる。これとともに、この第2のテーパ面29をガイドとして第2のシール材42を、締め代を有した状態に円滑に弾性変形させて第2のシール面25がなす孔部位に挿入させることができる。
排気ボタン31は軸部32とこれに連結されたボタン部33を備えている。
軸部32の外周は円形であり、この軸部32は、時計外装組立2の内部2aからパイプ23に挿入されている。軸部32は、パイプ23の軸方向に移動可能であり、その時計外装組立2の内部2a側の端部に抜け止め32aを有している。抜け止め32aは前記端部の外周に一体に突設されていて、前記縁部23bに接離可能であり、その接触、つまり、引っ掛かりによりそれ以上排気ボタン31がパイプ23から時計外装組立2の外側に移動して抜けることが防止されている。
ボタン部33は、前記凹部20に嵌合される大きさの筒状周壁33aを有している。このボタン部33の裏面中央部にはねじ部が一体に突設されていて、このねじ部に軸部32が螺合されることにより、排気ボタン31が組立てられている。なお、この組立を可能とするために軸部32の時計外装組立2の内部2a側の端部とボタン部33の夫々に、軸部32及びボタン部33を回転操作する工具(図示しない)が係合される溝が形成されている。
筒状周壁33aにこの筒状周壁33aの内部と外部とを連通する通気部34が形成されている。通気部34は筒状周壁33aの周方向に間隔的に複数設けられている。これらの通気部34は、例えば凹部20の底に指向する筒状周壁33aの周部端面に開放して設けられている。筒状周壁33aの周部端面は、ボタン部33が押込み操作されることによって、凹部20の実質的な底をなしたフランジ部23aに当接可能である。この当接により排気ボタン31の押込み深さが適正に規定されるようになっている。
軸部32は、第1の軸部位35と、第2の軸部位36と、環状溝37を有している。第1の軸部位35は軸部32の抜け止め32a側の軸部位で形成されている。第2の軸部位36は軸部32のボタン部33側の軸部位で形成されている。環状溝37は、第1の軸部位35と第2の軸部位36との間の軸部位にその外周に開放して形成されている。
第1の軸部位35の直径は、第1のシール面24がなす孔部位に嵌合される大きさであるとともに、第1の逃げ部26がなす孔部位の孔径より小さい。第2の軸部位36の直径は第1の軸部位35の直径より小さい。更に、この第2の軸部位36の直径は、第2のシール面25がなす孔部位に嵌合される大きさであるとともに、第2の逃げ部27を兼ねた第1のシール面24がなす孔部位の孔径より小さい。
シール材41,42は合成ゴムやエラストマ等の弾性材料でリング形に形成されている。シール材41,42の内の一方からなる第1のシール材41は、第1の軸部位35の周部に形成された環状シール溝に嵌合して装着されている。この第1のシール材41の自由状態での外周径は、第1のシール面24がなす孔部位の孔径より大きく、かつ、第1の逃げ部26がなす孔部位の孔径より小さい。シール材41,42の内の他方からなる第2のシール材42は、第2の軸部位36の周部に形成された環状シール溝に嵌合して装着されている。第2のシール材42は第1のシール材41より小径である。更に、この第2のシール材42の自由状態での外周径は、第2のシール面25がなす孔部位の孔径より大きく、かつ、第2の逃げ部27を兼ねた第1のシール面24がなす孔部位の孔径より小さい。
コイルばね45は、ボタン部33と時計外装組立2(具体的には凹部20の底をなしたパイプ22のフランジ部23)との間に圧縮状態に挟設されている。排気ボタン31は、コイルばね45の付勢力により、反押し込み方向、つまり、時計外装組立2の外部側に付勢されている。この付勢により、図2に示すように排気ボタン31は、その抜け止め32aがパイプ23の縁部23bに引っ掛かった状態に保持されているとともに、ボタン部33がその筒状周壁33aの周部端面側部位を残して凹部20の開口より外に突出された状態に保持される。このコイルばね45は飽和潜水の指定圧力に相当するばね力(付勢力)を有している。
図2に示した腕時計1の通常の状態では、排気ボタン31の軸方向に隣接したシール材41,42の内で、相対的に時計外装組立2の内部寄りに配置されている第1のシール材41が、弾性変形をした状態、つまり、締め代を有した状態で第1のシール面24に摺動可能に密接されている。これとともに、排気ボタン31の軸方向に隣接したシール材41,42の内で、相対的に時計外装組立2の外部寄りに配置されている第2のシール材42が、弾性変形をした状態、つまり、締め代を有した状態で第2のシール面25に摺動可能に密接されている。
このように第1のシール材41と第2のシール材42が、締め代を有した状態に配置されていることを、ここではシール位置に配置されていると称する。シール位置に配置された状態の第1のシール材41と第2のシール材42は、これらの間の軸部32の外周と、この外周に対向した第2の逃げ部27とともに閉空間Sを仕切っている。この閉空間Sには環状溝37が対向しており、それにより、環状溝37を含んで閉空間Sが形成されている。
更に、図2に示すように排気ボタン31の適正な押込みストロークをL1とした場合、シール位置に配置された第1のシール材41は、第1のシール面24の第1の逃げ部26側の端を基準にボタン部33側に1/2ストローク未満の距離L2内に位置して、第1のシール面24に密接されている。同様に、シール位置に配置された第2のシール材42は、第2のシール面25の第2の逃げ部27側の端を基準にボタン部33側に1/2ストローク以上1ストローク未満の距離L3内に位置して、第2のシール面25に密接されている。
腕時計1が携帯される状態では、既述のように第1のシール材41と第2のシール材42が夫々締め代を有した状態でシール位置に配置されている。そのため、これらシール材によるシール箇所が、排気ボタン31の軸方向に複数個所(2箇所)形成されているとともに、排気ボタン31の軸方向に隣接したシール箇所間に閉空間Sが形成されている。
飽和潜水において、水中の居住区で使用されるヘリウムガス等のシール材透過性ガスは、カバーガラス15まわりのシール材、及び排気ボタン31まわりのシール材を透過するので、時計外装組立2の内部のガス圧が高められる。
この場合、排気ボタン31まわりについては、この排気ボタン31の軸方向に間隔を置いて設けられた第1のシール材41と第2のシール材42で夫々シールされているので、時計外装組立2の外部から内部への圧力勾配が段階的に低下する。つまり、凹部20内のガス圧が水中の居住区のガス圧に等しく最も高く、第1のシール材41と第2のシール材42で仕切られた閉空間Sの圧力が次に高く、時計外装組立2の内部2a内の圧力が最も低くなる。
そのため、凹部20と閉空間Sとのガス圧の差が小さいことにより、ヘリウムガスが第2のシール材42を透過することが緩和される。同様に、閉空間Sと時計外装組立2の内部2aとのガス圧の差が小さいことにより、ヘリウムガスが第1のシール材41を透過することが緩和される。このように排気ボタン31まわりを経由するガスの透過が緩和されるので、時計外装組立2の内圧の高まりを抑制できる。
水中の居住区から使用者が浮上した後に、使用者がガス抜き弁9のコイルばね45を更に圧縮させながら排気ボタン31を押込み操作することにより、時計外装組立2の内部2aのガスが外部に強制排出される。
このガス抜きにおいて、排気ボタン31が押し込み途上にある状態、例えば、排気ボタン31が適正に押された場合の排気ボタン31の適正押込みストロークL1の略1/2ストロークだけ排気ボタン31が押込まれた状態が図3に示されている。
この状態で、時計外装組立2の外部寄りの第2のシール材42は、未だ締め代を有した第2のシール面25に密接した状態にあるが、時計外装組立2の内部2a寄りの第1のシール材41は、第1のシール面24から外れて第1の逃げ部26に対向した状態にある。したがって、第1のシール材41は締め代がない自由状態に復元しているとともに、閉空間Sが、第1のシール材41と第1の逃げ部26との間に形成された隙間に開放されている。このため、この隙間を通して第1のシール材41と第2のシール材42との間が時計外装組立2の内部2aと同圧となる。
図4は、排気ボタン31が適正な押し込みが完了した状態、つまり、排気ボタン31が適正な押込みストロークL1だけ移動されて、ボタン部33の筒状周壁33aの周部端面が凹部20の底をなしたフランジ部23aに当接された状態を示している。このように排気ボタン31が適正に押込まれると、第2のシール材42が第2のシール面25から外れて第2の逃げ部27に対向した状態となる。又、この状態でも、第1のシール材41は第1の逃げ部26に対向している。
この状態で、時計外装組立2の外部寄りの第2のシール材42とこれが接離する第2のシール面25との軸方向第1離間距離L5は、時計外装組立2の内部2a寄りの第1のシール材41とこれが接離する第1のシール面24との軸方向第2離間距離L6より短くなっている。つまり、以上のように第1のシール材41と第2のシール材42がともに対応する逃げ部に対向した状態に配置されていることを、ここでは第1のシール材41と第2のシール材42が排気位置に配置されていると称する。
こうした配置により、第2のシール材42は締め代がない自由状態に復元するとともに、この第2のシール材42と第2の逃げ部27との間に形成された隙間を通して、第1のシール材41と第2のシール材42との間が時計外装組立2の凹部20に連通される。
以上のように排気ボタン31の押込みに伴い、まず、時計外装組立2の内部2aに対して近い方の第1のシール材41が、そのシール位置から排気位置に達する(図3の状態参照)。この後、時計外装組立2の内部2aに対して遠い方の第2のシール材42が、そのシール位置から排気位置に達する(図4の状態参照)。
したがって、この時点から時計外装組立2の内部のガスが、排気ボタン31のまわりを通って凹部20に流出し、この凹部20からボタン部33の通気部34を経由し、更にボタン部33の筒状周壁33aの外周と凹部20の内周との間の嵌合隙間を通って、時計外装組立2の外部に排出される。
この場合、既述のように凹部20の底に筒状周壁33aの先端が当接されるにも拘らず、通気部34によってガス抜き経路を途切れることなく確保されるので、確実に時計外装組立2の内部2aのガスを抜くことができる。そして、このガス抜きに伴って、後述のように閉空間Sに水が溜まっている場合、その水を時計外装組立2の内部2aから外部へ排気されるガスの流れによって、閉空間Sから押し出すことができる。
以上のようにガス抜きが完了して、排気ボタン31の押込みが解除されると同時に、コイルばね45のばね力で排気ボタン31が時計外装組立2の外部に向けて押し戻されるので、第1のシール材41及び第2のシール材42の夫々が、排気位置からシール位置まで移動されて、図2に示した通常の状態に戻される。
このように第1のシール材41及び第2のシール材42が排気位置からシール位置まで移動するように排気ボタン31がコイルばね45で移動される際、それまでに凹部20内に入り込んだ水が、ボタン取付け孔をなしたパイプ23に浸入しようとすることがある。この場合、第1のシール材41及び第2のシール材42の夫々が堤防となるので、パイプ23に入り込んだ水が時計外装組立2の内部2aに到達し難い。
このとき、第2のシール材42を乗り越えた水を、形成されつつある閉空間Sに溜めることができる。これにより、より確実に時計外装組立2の内部2aへの水の浸入を抑制できる。しかも、閉空間Sの容積はそれに臨んだ環状溝37によって大きく確保されている。したがって、ガス抜き終了に伴う水の浸入量が多い場合でも、それが閉空間Sに溜められるので、第1のシール材41を乗り越えて時計外装組立2の内部2aへ浸入することを、より困難にできる。
更に、以上のガス抜きが完了した後に排気ボタン31がコイルばね45で押し戻されて通常の状態に戻される場合、軸方向第1離間距離L5と軸方向第2離間距離L6の差により、まず、時計外装組立2の内部2aに対して遠い方の第2のシール材42が、その排気位置からシール位置に達する。この後、時計外装組立2の内部2aに対して近い方の第1のシール材41が、その排気位置からシール位置に達する。
このように複数のシール材41,42によるシールが時間差をもって形成される。それにより、排気ボタン31が前記適正押込みストロークL1と同距離だけ押し戻される以前、例えば時計外装組立2の外部への排気ボタン31の移動開始から早い段階で、時計外装組立2の内部2aに対して遠い方の第2のシール材42がシール位置に配置されて締め代を有した状態となる。したがって、この点において時計外装組立2外の水がボタン取付け孔をなすパイプ23通って時計外装組立2の内部2aに浸入し難くできる。
又、前記第1実施形態では、3個以上のシール材及びこれに対応した数のシール面並びに逃げ部を設けていないので、排気ボタン31が取付けられるパイプ23の軸長が最小となるに伴い、時計外装組立2の大形化を抑制できる。しかも、第2のシール面25は、第1のシール面24よりも時計外装組立2の外部側に設けられていてパイプ23への水の浸入口となるが、この第2のシール面25がなす孔部位の孔径は、パイプ23の中で最小であるので、ガス抜き終了に伴う水の浸入がより困難になる。
図5を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。第2実施形態は、以下説明する事項以外は第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と同じ構成については第1実施形態と同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態において、排気ボタン31の軸部32に形成された環状溝37は、この環状溝37に連続した第2の軸部位36側の溝端部に斜状面37aを有している。斜状面37aは、環状溝37の溝底から環状溝37に連続した第2の軸部位36の外周にわたって設けられている。この構成では、環状溝37が第2の軸部位36側に、環状溝37の溝底に対して直角な端面を有さない。そのため、環状溝37に溜められた水を、ガス排出時に排出されるガスにより斜状面37aをガイドとして環状溝37外に円滑に押し出すことができる。
更に、第2実施形態において、ボタン部33は開口カバー部33bを有している。開口カバー部33bは凹部20の開口の周りと対向して例えばフランジ状をなしている。この開口カバー部33bは、排気ボタン31が適正に押込み操作された状態で、凹部20の開口の周りを覆ってこの開口の周りとの間に排気用の隙間Gを形成するように設けられている。
こうした開口カバー部33bを備えることで、強制ガス抜き時に、凹部20の内周に沿ってその開口を通り抜けたガスを、この開口の周りの隙間Gに通して、排気ボタン31の軸方向と直交する方向に放出させることができる。このような排気方向の制御により、排気されるガスの圧力がボタン部33を押している使用者の手指に作用することを抑制できる。
第2実施形態の携帯時計1は、以上説明した事項以外は第1実施形態と同じ構成である。したがって、この第2実施形態でも、第1実施形態で既に説明した理由によって本発明の課題を解決できる。
1…腕時計(携帯時計)
2…時計外装組立
2a…時計外装組立の内部
9…ガス抜き弁
20…凹部
23…パイプ(ボタン取付け孔)
23b…ボタン取付け孔の縁部
24…第1のシール面
25…第2のシール面
26…第1の逃げ部
27…第2の逃げ部
28…第1のテーパ面
29…第2のテーパ面
31…排気ボタン
32…軸部
32a…抜け止め
33…ボタン部
33a…筒状周壁
33b…開口カバー部
34…通気部
35…第1の軸部位
36…第2の軸部位
37…環状溝
37a…斜状面
41…第1のシール材
42…第2のシール材
45…コイルばね(付勢体)
S…閉空間
L5…軸方向第1離間距離
L6…軸方向第2離間距離
G…排気用の隙間

Claims (9)

  1. 複数のシール面及び複数の逃げ部を有したボタン取付け孔が設けられ、この取付け孔によって内部と外部が連通された時計外装組立と、
    この時計外装組立の内側から前記ボタン取付け孔の縁部に引っ掛かる抜け止めを有して前記ボタン取付け孔に移動可能に挿入された軸部、及びこの軸部に連結されて前記時計外装組立の外部から押し込み操作されるボタン部を備えた排気ボタンと、
    前記ボタン部と前記時計外装組立との間に挟設され前記排気ボタンを反押し込み方向に付勢する付勢体と、
    前記複数のシール面に対応して前記軸部に複数取付けられ前記排気ボタンの軸方向往復移動により前記シール面に締め代を有して接するシール位置と前記逃げ部に対向する排気位置とにわたって移動されるとともに、前記シール面に接した状態で前記軸部の外周及びこの外周に対向する前記逃げ部と共に閉空間を仕切るシール材と、
    を具備することを特徴とする携帯時計。
  2. 前記排気ボタンが押込み操作された状態で、前記軸部の軸方向に隣接したシール材の内で前記時計外装組立の外部側のシール材とこのシール材が接離する方の前記シール面との軸方向第1離間距離が、前記隣接したシール材の内で前記時計外装組立の内部側のシール材とこのシール材が接離する方の前記シール面との軸方向第2離間距離より短いことを特徴とする請求項1に記載の携帯時計。
  3. 前記シール面として、第1のシール面と、この第1のシール面に対して前記時計外装組立の外部側に位置しかつ前記第1のシール面がなす孔部位の孔径より小さい孔径の孔部位をなす第2のシール面を設けるとともに、
    前記逃げ部として、前記第1のシール面に対して前記時計外装組立の内部側に位置しかつ前記第1のシール面がなす孔部位の孔径より大きい孔径の孔部位をなす第1の逃げ部と、前記第1のシール面の前記第2のシール面側の部位で兼用された第2の逃げ部を設け、
    前記軸部が、前記第1のシール面に対向する第1の軸部位と、この第1の軸部位より小径で前記第2のシール面に対向する第2の軸部位を有しており、
    前記シール材として、第1のシール材とこれより小径な第2のシール材を設けるとともに、前記第1のシール材が前記第1の軸部位の周部に装着され、前記第2のシール材が前記第2の軸部位の周部に装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯時計。
  4. 前記第1の逃げ部は前記第1のシール面に連続する第1のテーパ面を有しているとともに、前記第2の逃げ部は前記第2のシール面に連続する第2のテーパ面を有していることを特徴とする請求項3に記載の携帯時計。
  5. 前記軸部の周面に開放する前記閉空間用の環状溝が、前記軸部の軸方向に隣接したシール材間に形成されていることを特徴とする請求項1から4の内のいずれか一項に記載の携帯時計。
  6. 前記環状溝の前記第2の軸部位側の溝端部に、前記環状溝の溝底から前記第2の軸部位の外周にわたる斜状面が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の携帯時計。
  7. 前記ボタン取付け孔が前記時計外装組立に装着されたパイプで形成されており、このパイプの内周に前記シール面及び逃げ部が設けられていることを特徴とする請求項1から6の内のいずれか一項に記載の携帯時計。
  8. 前記ボタン取付け孔に連通して前記時計外装組立に形成された凹部に嵌合される筒状周壁を前記ボタン部が有していて、この筒状周壁に通気部が形成されていることを特徴とする請求項1から7の内のいずれか一項に記載の携帯時計。
  9. 前記ボタン部が、前記凹部の開口の周りを覆ってこの開口の周りとの間に排気用の隙間を形成する開口カバー部を有していることを特徴とする請求項8に記載の携帯時計。
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