JP2011046017A - モールド金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】リースフィルムを用いるモールド金型にエジェクタピンを設けて成形品の離型性を向上させると共に、金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆うリリースフィルムをエジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持する。
【解決手段】モールド金型100が型開き状態において金型パーティング面より突出するエジェクタピン140を覆うリリースフィルム180が隙間部分190を通じてエア吸引路に吸引されてエジェクタピン140の先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、リリースフィルムが用いられるモールド金型に関する。
電子部品の樹脂封止方法としては、ポット内の樹脂をプランジャによりキャビティに圧送して電子部品を樹脂封止するトランスファ成形方法による樹脂モールド装置が広く知られている。このトランスファモールド方法による樹脂モールド装置には、例えばリリースフィルムを用いたモールド金型が用いられる。
一般にリリースフィルムを用いたモールド金型は、特許文献1に開示されているように、金型面のいずれか一方側にリリースフィルムを吸着保持した状態で樹脂封止を行うことで成形品の離型性を向上させている。このリリースフィルムを用いたモールド金型においては、エジェクタピンを用いなくても成形品を確実に離型させることができる。また、リリースフィルムにより金型パーティング面が被覆されているから、金型パーティング面の樹脂汚れを防ぐことができる。これにより、金型パーティング面のクリーニング処理の頻度が少なくなり、メンテナンス費用を低減でき、かつ装置稼動率の低下を防ぐこともできる。
特開平11−77734号公報
リリースフィルム使用モールド金型を用いて、1回の樹脂モールドで複数の成形品を成形する、いわゆる多数個取りを行なう場合、モールド金型のキャビティ底部には多数の凹凸が形成されるため、リリースフィルムがキャビティ底部の凹凸に深く食い込んでしまい樹脂モールド後において成形品の離型が困難になるといった問題が生じている。
一般にリリースフィルム使用モールド金型において成形品の離型はリリースフィルムにより行なえるため、エジェクタピンを設ける必要はない。特に成形品を離型させるエジェクタピンはLEDのように樹脂封止部がレンズとなる成形品においては採用することが難しい。
仮にリリースフィルム使用モールド金型においてエジェクタピンを設ける場合には、樹脂封止部以外の配線基板を押圧する位置に設けることになる。しかしながら、リリースフィルムはモールド金型が型開き状態で金型パーティング面に吸着されるが、エジェクタピンは型開き状態で金型パーティング面より突出するように設けられている。以下、図面を参照して具体的に説明する。
図10(A),図11(A)は上型要部の断面図、図10(B),図11(B)はそのパーティング面の下視図である。図10(A),(B)に示すように、上型キャビティインサート130に吸着保持されたリリースフィルム180がエジェクタピン140により持ち上げられて突張部182が形成され均一に吸着することができない。この状態でリリースフィルム使用モールド金型をクランプすると、図11(A)(B)に示すようにエジェクタピン140が上型キャビティインサート130のクランプ面より退避することにより、突張部182に起因するリリースフィルム180のたるみ分がキャビティ凹部120内に巻き込まれてしわ184を生じてしまう。キャビティ凹部120内にしわ184が巻き込まれた状態で樹脂封止を行うと、樹脂封止部(パッケージ部)の形状がキャビティ凹部120の設計形状と異なってしまい、製品不良になってしまう。
本願発明の目的は、リリースフィルムを用いるモールド金型にエジェクタピンを設けて成形品の離型性を向上させると共に、金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆うリリースフィルムをエジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持するモールド金型を提供することにある。
上記課題を解決し、以下に述べる実施形態に適用される手段は、以下の構成を有する。
すなわち、キャビティインサートのキャビティ凹部を含む金型パーティング面にリリースフィルムを吸着保持したまま被成形品をクランプして樹脂モールドを行うモールド金型であって、前記リリースフィルムが吸着保持される金型パーティング面の吸着面に被成形品の樹脂封止部以外の配線基板部分に対向して設けられたピン孔にエジェクタピンが突き出し可能に設けられ、前記エジェクタピンが挿入されるピン孔との隙間部分がエア吸引路に接続されており、前記モールド金型が型開き状態において前記金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆う前記リリースフィルムが前記隙間部分を通じてエア吸引路に吸引されて前記エジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持されることを特徴とする。
また、前記ピン孔に挿入されるエジェクタピンの外周には、前記エア吸引路に接続する吸引溝が前記エジェクタピンの長手方向に沿って刻設されていることを特徴とする。
また、キャビティインサートに設けられたキャビティ凹部のコーナー部及びワークの樹脂封止部以外の配線基板外縁部に対向する部位には、前記エア吸引路に接続する吸着孔が各々設けられていることを特徴とする。
また、前記エジェクタピンの先端周縁部はR面形状に形成されていることを特徴とする。
また、他の手段としては、キャビティインサートのキャビティ凹部を含む金型パーティング面にリリースフィルムを吸着保持したまま被成形品をクランプして樹脂モールドを行うモールド金型であって、前記リリースフィルムが吸着保持される金型パーティング面に被成形品の樹脂封止部以外の配線基板部分に対向して設けられたピン孔にエジェクタピンが突き出し可能に設けられ、前記エジェクタピンが挿入されるピン孔と前記キャビティ凹部との間の金型パーティング面に設けられた吸着孔がエア吸引路に接続されており、前記モールド金型が型開き状態において前記金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆う前記リリースフィルムが前記吸着孔に吸引されてエジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持されることを特徴とする。
上述したモールド金型を用いれば、リリースフィルムを用いるモールド金型にエジェクタピンを設けて成形品の離型性を向上させると共に、金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆うリリースフィルムがエジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着させて均一に吸着保持することができる。
また、ピン孔に挿入されるエジェクタピンの外周には、エア吸引路に接続する吸引溝が長手方向に沿って刻設されていると、エジェクタピンとピン孔のクリアランスを吸引溝の深さ分だけ拡大してエア吸引力を増大し、エジェクタピンの先端突出部周りを覆うリリースフィルムの金型密着度を高めることができる。
また、キャビティインサートに設けられたキャビティ凹部のコーナー部及びワークの樹脂封止部以外の配線基板外縁部に対向する部位には、エア吸引路に接続する吸着孔が各々設けられていると、エジェクタピン近傍に設けられた吸着孔でリリースフィルムを吸引することで、エジェクタピンの先端突出部周りを覆うリリースフィルムの金型密着度を更に高めることができる。
また、エジェクタピンの先端周縁部がR面形状に形成されていることにより、エジェクタピンの先端突出部周りを覆うリリースフィルムに伸びが発生しても、破損し難くすることができる。
第1実施形態におけるリリースフィルムを用いたモールド金型の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第1実施形態にかかるモールド金型による各樹脂モールド工程の状態を示す断面図である。 第2実施形態にかかるモールド金型のエジェクタピン近傍の要部断面図(A)および上型キャビティインサートの下視平面図(B)である。 第3実施形態にかかるモールド金型のエジェクタピン近傍の要部断面図(A)および上型キャビティインサートの下視平面図(B)である。 従来のモールド金型の課題を説明するエジェクタピン近傍の要部断面図(A)および上型キャビティインサートの下視平面図(B)である。 従来のモールド金型の課題を説明するエジェクタピン近傍の要部断面図(A)および下視平面図(B)である。
(第1実施形態)
以下に、本発明の好適な実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態におけるリリースフィルムを用いたモールド金型の概略構成を示す断面図である。
モールド金型300は、上金型100と下金型200を備え、ワークである複数の半導体チップ410を実装した配線基板420をクランプし、半導体チップ410を樹脂モールドして半導体装置を製造するものである。
上金型100は、キャビティ凹部120が形成された上型キャビティインサート130と、該上型キャビティインサート130が組み付けられる上型チェイス110と、該上型チェイス110の背面側に設けられたバックプレート105に支持され、上型キャビティインサート130のパーティング面からピン孔150を通じて突き出し可能に設けられたエジェクタピン140を具備している。
エジェクタピン140は、上型チェイス110とバックプレート105との間に弾装されたばね160により常時下方に付勢されている。
エジェクタピン140のパーティング面より突出する先端部形状は、先端周縁部が丸みを帯びたいわゆるR面形状(R形状または曲面形状)に形成されている。
キャビティ凹部120のコーナー部(四隅)および上型キャビティインサート130には、リリースフィルム180を吸着保持するためのフィルム吸着孔170が設けられている。
図1において、上型チェイス110の背面側には、ばね収容部154が設けられており、該ばね収容部154にはばね160が弾装されている。ばね収容部154は、エジェクタピン140が挿入されるピン孔150と連通している。ピン孔150は、リリースフィルム180の吸着面側に被成形品の樹脂封止部以外の配線基板420部分に対向して設けられている。エジェクタピン140の上端にはフランジ部142が設けられている。エジェクタピン140は、上型チェイス110の背面側に設けられたばね収容部154から上型チェイス110及び上型キャビティインサート130を貫通して設けられたピン孔150に挿入される。上記ばね収容部154にばね160を収容し、バックプレート105がばね収容部154を閉塞するように、上型チェイス110に重ねて配置されることによってばね160が押し縮められ、フランジ部142を通じてエジェクタピン140が付勢されてエジェクタピン140の先端部が上型キャビティインサート130のパーティング面より突き出るようになっている。
また、ピン孔150の孔径寸法は、エジェクタピン140の外形寸法よりもわずかに(例えば0.01〜0.03mm程度)大きい径寸法に形成されている。すなわちエジェクタピン140とピン孔150との間に隙間部分190が形成されることになる。この隙間は、フィルム吸着孔170のエア吸引路(図示せず)に連通している。エア吸引路は、上型キャビティインサート130と上型チェイス110の隙間を通じて形成される。また、エジェクタピン140とピン孔150との隙間部分190がエジェクタピン140の先端突出部周りのエア吸着部を構成することになる。
このようにエジェクタピン140とピン孔150との隙間部分190をエア吸引路に接続することで、上型キャビティインサート130のパーティング面から突き出たエジェクタピン140の先端突出部周りのリリースフィルム180を吸着保持することができる。これにより、リリースフィルム180を用いるモールド金型300にエジェクタピン140を設けて成形品の離型性を向上させると共に、金型パーティング面より突出するエジェクタピン140を覆うリリースフィルム180を当該エジェクタピン140の先端突出部周りで金型パーティング面に倣って密着させて吸着保持できる。また、エジェクタピン140の先端周縁部はいわゆるR面形状(R形状または曲面形状)に形成されているので、エジェクタピン140の先端突出部周りを覆うリリースフィルム180に伸びが発生しても、破損することはない。
下金型200を構成する下型キャビティインサート210には、上金型100に形成されたキャビティ凹部120の位置に位置合わせして被成形品である半導体チップ410を搭載した配線基板420をエア吸着する基板吸着部220が設けられている。基板吸着部220は、上金型100のエア吸引路または下金型200に設けられたエア吸引路(共に図示せず)と連通している。図示しないエア吸引路は真空ポンプ等の減圧手段に接続されている。下金型200には、下型キャビティインサート210の他にセンターインサート、ポットインサートや下型チェイスブロック等の公知の金型部品が設けられている。
以上説明したモールド金型300による樹脂モールド動作の一例について図2〜図7を参照しながら説明する。尚、モールド金型300は、モールド金型300を構成する上金型100と下金型200のうち、少なくとも一方を他方に接離動させる公知の型開閉機構を具備している。
まず、図2に示すように、モールド金型300が型開き状態において、下型キャビティインサート210の所定位置に、半導体チップ410を搭載した配線基板420がセットされる。下型キャビティインサート210にセットされた配線基板420は、基板吸着部220に連通するエア吸引路よりエア吸引されてエア吸着される。
樹脂モールド装置に備えられている図示しないフィルム搬送機構により、リリースフィルム180が上型キャビティブロック130のパーティング面を覆うように繰り出されて当該パーティング面に引き寄せられる。このとき、エジェクタピン140は、ピン孔150より下方に突き出た状態にある。
リリースフィルム180は、上金型100のフィルム吸着孔170および隙間部分190により、上金型100の金型パーティング面(配線基板420のクランプ面およびキャビティ凹部120)に吸着保持される。このとき、金型パーティング面より突出するエジェクタピン140を覆うリリースフィルム180は、エジェクタピン140の先端突出部周りで金型パーティング面に均一に密着した状態で吸着保持されることになる。
次に、図3に示すようにモールド金型300を型閉じする。このとき、エジェクタピン140はリリースフィルム180を介して下金型200にセットされた配線基板420に当接してばね160を圧縮するように押し戻される。すなわち、エジェクタピン140の先端部(図中の下端部)位置が配線基板420のクランプ面(以降、単にクランプ面ということがある)と面一となる。フィルム吸着孔170および隙間部分190によるエア吸引は継続して行われているので、エジェクタピン140のクランプ面から突出していた部分の余剰部分を少なくすることができる。これにより、エジェクタピン140がピン孔150内に退避してもピン外周に密着していたリリースフィルム180が、キャビティ凹部120側へしわになることはない。
すなわち、クランプ時におけるリリースフィルム180は、キャビティ凹部120を含む上金型100のクランプ面に沿った状態で吸着された状態になる。仮にリリースフィルムのしわが発生してもその量はわずかであり、しわの発生箇所も製品となるキャビティ凹部120から十分遠い位置になるため、しわの発生による樹脂封止処理に対する影響は最終製品となるキャビティ凹部120内位置まで及ぶことはない。このように、リリースフィルム180はクランプ面に密着した状態になるから、キャビティ凹部120の形状が設計通りの形状を維持した状態で封止樹脂500を充てんすることができる。
次に図4に示すように、モールド金型300が型締めされた後、図示しないプランジャを駆動させ、ポット内で溶融した封止樹脂を図示しないカル部およびランナを経由してキャビティ凹部120へ圧送する。キャビティ凹部120内に充てんされた封止樹脂500は、クランプ状態のままモールド金型300の加熱加圧により熱硬化して、図5に示すように樹脂封止部(パッケージ部)510が成形される。
半導体チップ410が樹脂モールドされた後、図6に示すようにモールド金型300の型開きを行う。型開きが行われる際に、ばね160の付勢力によりエジェクタピン140がピン孔150より押し出され、エジェクタピン140は上型キャビティインサート130のパーティング面から配線基板420に向けて突き出る。このとき、配線基板420は基板吸着部220に吸着されたままになっている。よって、型開きが進行するにしたがって、エジェクタピン140の突き出し量も増えてリリースフィルム180と樹脂封止部510との離反が促進され、リリースフィルム180と成形品400とを確実に離型することができる。
この後、下型キャビティインサート210に載置された成形品400は、基板吸着部220による配線基板420の吸着が解除され、図示しないアンローダにより成形品400がモールド金型300より取り出される。モールド金型300より取り出され、不要樹脂が除去された成形品400を図7に示す。成形品400は、必要に応じて樹脂封止されている半導体チップ410毎にダイシング等により個片化される。
また、上型キャビティインサート130のフィルム吸着孔170および隙間部分190による吸着を解除し、リリースフィルム180をパーティング面から離反させた後、図示しないフィルム搬送機構により新たなリリースフィルム180が上型キャビティインサート130のパーティング面を覆う位置まで搬送する。
本実施形態によれば、樹脂モールド後にモールド金型300を型開きすれば、エジェクタピン140によって配線基板420を押し下げるので、リリースフィルム180と樹脂封止部510とを確実に離型することができる。
また、エジェクタピン140が挿入されるピン孔150との隙間部分190がエア吸引路に接続されているから、リリースフィルム180をエジェクタピン180の先端突出部周りで金型パーティング面に倣って密着させて均一に吸着保持することができる。
よって、金型クランプ時においてエジェクタピン140がピン孔150内へ退避してもリリースフィルム180の余剰分は少なく、この余剰分がキャビティ凹部120内でしわになることはない。したがって、エジェクタピン180を設けても成形品400の成形不良の発生を低減させ、成形品質を維持することができる。
(第2実施形態)
次にモールド金型300の第2実施形態の構成について説明する。第1実施形態と同一部材は同一番号を付して説明を援用するものとする。ここでは第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
図8(A)は、第2実施形態にかかるリリースフィルム使用モールド金型のエジェクタピンの近傍部分における要部断面図、図8(B)は上型キャビティインサートの下視平面図(B)である。
図8(A),(B)において、本実施形態のエジェクタピン140のピン孔150の径寸法は、第1実施形態と同様であるが、エジェクタピン140の外周面には吸引溝144がエジェクタピン140の長手方向に形成されている。エジェクタピン180の外周面の周方向には複数の吸引溝144が形成されるが、図8(A)に示すようにエジェクタピン140の周方向に均等間隔をあけて設けられた直線形状に限定されるものではない。本実施形態においてはピン孔150とエジェクタピン140との隙間部分191に加え、エジェクタピン140の外周面に形成した吸引溝144についてもエア吸着部として用いられている。これにより、エジェクタピン140とピン孔150のクリアランスを吸引溝144の深さ分だけ拡大してエア吸引力を増大し、エジェクタピン140の先端突出部周りを覆うリリースフィルム180の金型密着度を高めることができる。
(第3実施形態)
次にモールド金型300の第3実施形態の構成について説明する。第1実施形態と同一部材は同一番号を付して説明を援用するものとする。ここでは、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
図9(A)は、第3実施形態にかかるリリースフィルム使用モールド金型のエジェクタピンの近傍部分における要部断面図、図9(B)は上型キャビティインサートの下視平面図である。
エジェクタピン140の近傍位置に配設されるフィルム吸着孔170の他の形態例としては、図9に示すように、エジェクタピン140のピン孔150とキャビティ凹部120との間に相当する上型キャビティインサート130のパーティング面にエア吸引路に接続するフィルム吸着孔171を設けてもよい。このフィルム吸着孔171よりリリースフィルム180を吸着することにより、当該リリースフィルム180をエジェクタピン180の先端突出部とキャビティ凹部120との間で金型パーティング面に倣って密着させて均一に吸着保持することができる。
よって、金型クランプ時においてエジェクタピン140がピン孔150内へ退避しても、リリースフィルム180の余剰分は少ないためキャビティ凹部120内へしわが巻き込まれることはない。
本実施形態では、フィルム吸着部171を、エジェクタピン140を装着するピン孔150とは別個独立に設けたが、第1実施形態で説明したピン孔150とエジェクタピン140との隙間部分190を併用してリリースフィルム180をエア吸着することも可能である。
また、第2実施形態で説明したエジェクタピン140の外周面に吸引溝144を形成し、エジェクタピン140とピン孔150との隙間部分を吸引溝144により拡大してエジェクタピン用エア吸着部191と併用することも可能である。
なお、図9(A),(B)に示すエジェクタピン140の先端周縁部は、いわゆるR形状(R面形状または曲面形状)に形成されていないが、いわゆるR形状に形成されていてもよい。
以上、本願発明の各実施形態に基づいてについて詳細に説明してきたが、上述した各実施形態に限定されるものではないのはもちろんである。例えば、上型キャビティインサートがリリースフィルムで覆われるモールド金型に限らず下型キャビティインサートがリリースフィルムで覆われるモールド金型であってもよい。また、被成形品には半導体チップ410を搭載した配線基板420を例示しているが、半導体チップ410の他に発光ダイオードを搭載したLEDチップでも良い。また、配線基板はリードフレーム等を採用することももちろん可能である。
100 上金型
120 キャビティ凹部
140 エジェクタピン
144 吸引溝
150 ピン孔
160 ばね
170 フィルム吸着孔
180 リリースフィルム
182 突張部
184 しわ
190 隙間部分
200 下金型
300 リリースフィルム使用モールド金型
400 成形品
410 半導体チップ
420 配線基板
500 成形用樹脂
510 樹脂成形部

Claims (5)

  1. キャビティインサートのキャビティ凹部を含む金型パーティング面にリリースフィルムを吸着保持したまま被成形品をクランプして樹脂モールドを行うモールド金型であって、
    前記リリースフィルムが吸着保持される金型パーティング面の吸着面に被成形品の樹脂封止部以外の配線基板部分に対向して設けられたピン孔にエジェクタピンが突き出し可能に設けられ、前記エジェクタピンが挿入されるピン孔との隙間部分がエア吸引路に接続されており、前記モールド金型が型開き状態において前記金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆う前記リリースフィルムが前記隙間部分を通じてエア吸引路に吸引されて前記エジェクタピンの先端突出部周りで当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持されることを特徴とするモールド金型。
  2. 前記ピン孔に挿入されるエジェクタピンの外周には、前記エア吸引路に接続する吸引溝が前記エジェクタピンの長手方向に沿って刻設されていることを特徴とする請求項1記載のモールド金型。
  3. キャビティインサートに設けられたキャビティ凹部のコーナー部及びワークの樹脂封止部以外の配線基板外縁部に対向する部位には、前記エア吸引路に接続する吸着孔が各々設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のモールド金型。
  4. 前記エジェクタピンの先端周縁部はR面形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のモールド金型。
  5. キャビティインサートのキャビティ凹部を含む金型パーティング面にリリースフィルムを吸着保持したまま被成形品をクランプして樹脂モールドを行うモールド金型であって、
    前記リリースフィルムが吸着保持される金型パーティング面に被成形品の樹脂封止部以外の配線基板部分に対向して設けられたピン孔にエジェクタピンが突き出し可能に設けられ、前記エジェクタピンが挿入されるピン孔と前記キャビティ凹部との間の金型パーティング面に設けられた吸着孔がエア吸引路に接続されており、前記モールド金型が型開き状態において前記金型パーティング面より突出するエジェクタピンを覆う前記リリースフィルムが前記吸着孔に吸引されてエジェクタピンの先端突出部とキャビティ凹部との間で当該金型パーティング面に倣って密着して吸着保持されることを特徴とするモールド金型。
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