JP2011045571A - 椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】着座者や通行人に邪魔と感じさせることなく、椅子に荷物を掛けることが可能なフックを設ける。
【解決手段】椅子の構成要素である肘掛け89に外方に開放状態で窓部99を設け、さらにこの窓部99の開口縁に平面視において肘掛け89の外縁からはみ出さない状態で設けられたフック101を具備する構成を採用する。
【選択図】図14
【解決手段】椅子の構成要素である肘掛け89に外方に開放状態で窓部99を設け、さらにこの窓部99の開口縁に平面視において肘掛け89の外縁からはみ出さない状態で設けられたフック101を具備する構成を採用する。
【選択図】図14
Description
本発明は、オフィス等で好適に使用可能な椅子に関する。
近年、勤務者個々人の自席を固定せず、誰でも自由に利用できるデスク及び椅子を配してなるとともに、勤務者が個人用のロッカー等から必要書類やパーソナルコンピュータ等の荷物を持参して、空いている席に着いて仕事をするフリーアドレスオフィスが採用されてきている。
このようなフリーアドレスオフィスにおいては、勤務者個々人の自席が固定されていない。そのため、勤務中に比較的頻繁に使用する物品については、椅子の近辺に収納しておき、必要に応じて取り出す態様が考えられている。
ここで、荷物を椅子の近辺に収納する態様の一例として、椅子にフックを設け、このフックに荷物を掛けておく態様が考えられている。ここで、椅子に設けるフックの態様として、例えば、フック本体と、このフック本体を椅子に取り付けるための取付部とを有するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
しかして、特許文献1記載のもののようなフックのフック本体は、前記ケースから下方に延伸する取付部と、この取付部の下端から椅子に対して離間する方向に延びるとともに荷物を支持する支持部と、この支持部の先端から上方に延伸する抜け止め部を有するJ字状のものであるが、このようなフック本体を有するフックを椅子に取り付けた場合、このフックに荷物を掛けない場合はフック本体の支持部及び抜け止め部が外部に向けて露出しているので、見栄えが損なわれると感じられることがある。また、場合によっては、外部に露出したフック本体に着座者の手が当たることや、このようなフックを取り付けた椅子の周辺を通行する通行人にフックが引っかかることもあり、フックが邪魔なものと感じられるという不具合も存在する。
本発明は以上の点に着目し、このような課題を解決すること、すなわち、着座者や通行人に邪魔と感じさせることなく、椅子に荷物を掛けることが可能なフックを設けることを目的とする。
すなわち本発明に係る椅子は、座、背凭れ、肘掛けなどの構成要素に外方に開放状態で設けられた窓部と、この窓部の開口縁に平面視において当該構成要素の外縁からはみ出さない状態で設けられたフックとを具備してなることを特徴となる。
このようなものであれば、構成要素の窓部内に平面視において当該構成要素の外縁からはみ出さない状態でフックを設けているので、このような椅子のフックに荷物を掛けることを可能にしつつ、フックに着座者の手が当たる不具合や、このような椅子の周辺を通行する通行人にフックが引っかかる不具合の発生を防止又は抑制できる。
このようなフックを容易に形成するための態様として、前記フックが、前記開口縁の下辺部分を変形させることにより形成されたものが挙げられる。
このような椅子を実現することができる好適な態様として、前記構成要素が、肘フレームを有する肘掛け本体と、この肘掛け本体の肘当て受け部上に設けられた肘当てパットとを具備してなる肘掛けであり、前記肘フレームに前記窓部が形成されているものが挙げられる。
このような椅子の肘当てを容易に形成するための態様の一例として、前記肘フレームが、その上面に前後対をなす取付部を有する下枠部と、この下枠部の取付部に前後両端部を取り付けてなる上枠部とを備え、これら下枠部と上枠部とがループ形状を形成し、さらにこれら下枠部と上枠部とで前記窓部が形成されているものが挙げられる。
また、前記フックが、前記肘フレームの窓部に一体に形成されたものであれば、少ない部品点数でこのようなフックを設けることができるとともに、このようなフックを形成するための工数も節減することができる。
そして、このようなフックに掛けた荷物が邪魔にならないようにするためには、前記肘掛けが、背凭れから前方に延設されたものであることが望ましい。このようなものであれば、肘掛けの下方にこの肘掛けを支持するための支柱を必要としないため、フックに掛けた荷物と前記支柱とが干渉して荷物が着座者側に寄ることがないからである。
本発明の椅子の構成によれば、椅子に荷物を掛けることが可能なフックを、座、背凭れ、肘掛けなどの構成要素に設けられた窓部の開口縁に平面視において当該構成要素の外縁からはみ出さない状態で設けているので、フックに着座者の手が当たる不具合やこのような椅子の周辺を通行する通行人にフックが引っかかる不具合、すなわちフックの非使用時に着座者や通行人にフックが邪魔と感じられる不具合の発生を防止又は抑制できる。
以下、本発明を事務用回転椅子に適用した場合の一実施形態について図1ないし図14を参照して説明する。
この椅子は、図1に示すように、構成要素として、脚体1と、この脚体1により回転可能に支持された支持基部3と、この支持基部3に支持された座5及び背凭れ7と、この背凭れ7に支持された肘掛け89とを具備してなる。
脚体1は、図1に示すように、キャスタ9を有した脚羽根タイプの脚ベース11と、この脚ベース11の中心部に立設した脚支柱13とを具備してなる。前記脚支柱13は、ガススプリングを主体に構成された通常のもので、この脚支柱13の上端部に前記支持基部3が取り付けられている。
支持基部3は、図3ないし図8に示すように、後方に向かって漸次幅狭となる平面視ほぼ三角形状をなすものであり、前記脚支柱13の上端部に取り付けられる底壁3aと、この底壁3aの周縁に設けられた周壁3bと、この周壁3bの上端に蓋着された天壁3cとを具備してなる。この支持基部3には、前記脚体1のガススプリングを制御するための操作レバー3dが設けられている。
座5は、図1、図3、図6ないし図8に示すように、左右対をなす座フレーム15と、これら両座フレーム15間に張設された可撓性のある座張地17と、この座張地17との間に空間19を形成しつつ前記両座フレーム15の前端部15b間に介設されその介設状態で前記座張地17に張力を付与する前横梁21とを具備してなる。
背凭れ7は、図1、図3、図6ないし図8に示すように、左右対をなす背フレーム23と、これら両背フレーム23間に張設された可撓性のある背張地25と、この背張地25との間に空間27を形成しつつ前記両背フレーム23の上部23a間に介設されその介設状態で前記背張地25に張力を付与する上横梁29と、前記背張地25との間に空間31を形成しつつ前記両背フレーム23の下部23b間に介設されその介設状態で前記背張地25に張力を付与する下横梁33とを具備してなる。
前記座フレーム15と前記背フレーム23とは、図1ないし図8に示すように、連続したものであり(連続した座フレーム15と背フレーム23とを「フレームF」と総称する場合がある)、前記座5と背凭れ7とが一体となるように構成されている。すなわち、左の座フレーム15と左の背フレーム23、及び右の座フレーム15と右の背フレーム23とはそれぞれ一本の連続した金属素材を一体に成形することにより一体に構成されている。
前記左のフレームF及び右のフレームFの各外側面Faには、図8ないし図10に示すように、前記座張地17及び前記背張地25を取り付けるための取付溝35が形成されている。これらの取付溝35は、前記各フレームFの裏面Fbよりも表面Fcに近い位置に配されている。ここで、裏面Fbとは、座フレーム15の場合には下面を意味し、背フレーム23の場合には背面を意味する。また、表面Fcとは、座フレーム15の場合には上面を意味し、背フレーム23の場合には前面を意味する。
前記座張地17及び前記背張地25(以下、「張地M」と総称する場合がある)は、図1、図3、図6ないし図8、及び図11ないし図13に示すように、合成樹脂製の糸を織成または編成してなるメッシュ状の張地素材を所定形状に裁断することにより一体に構成されており、着座面である表面Ma側から裏面Mb側に存在するものを視認することができるような透光性を備えている。
この張地Mの左右両縁部Mcには、図11及び図13に示すように、帯状をなす剛性のある押し込み材37が設けられている。この押し込み材37は、前記張地Mの縁部Mcに沿って連続して設けられたものであり、前記張地Mの縁部Mcの一面側、すなわち裏面Mb側に縫製等により添着されている。また、この押し込み材37は、合成樹脂等により作られたもので、前記取付溝35に挿入可能な厚み寸法T1を有するとともに、前記取付溝35の奥行き方向の開口寸法T1よりも大きな幅寸法W1を有したものである。
そして、図13に示すように、この張地Mの各縁部Mcを前記押し込み材37とともに前記フレームFの外面Fa側に設けられた取付溝35に反転させて挿入することにより、当該張地Mを左右のフレームF間に張設している。この状態で、左右のフレームF間に前横梁21、上横梁29及び下横梁33を介在させることによって前記張地Mに張力が付与される。このようにして張力を付与された張地Mは、左右のフレームFの形状に沿った形態となる。すなわち、左右の背フレーム23は、下端の近傍に着座者の腰形状に対応して前方に突出する突出部23cを有したものであり、前記背張地25が下横梁33により張力を付与されることにより前記突出部23cに対応した突出形状をなすように張設されている。
また、前記張地Mの左右のフレームFに支持されていない縁部Md、Meは、図3、図11及び図12に示すように、袋状のものであり、その縁部Md、Me内に透明な芯材39が内蔵されている。具体的には、前記座5の前縁に位置する張地M(座張地17)の縁部Md及び前記背凭れ7の上縁に位置する張地M(背張地25)の縁部Meに芯材39がそれぞれ設けられている。これらの芯材39は、それぞれ透明なシート材を一定長さの帯状に裁断してなるもので、これら各芯材39の両端部39aと前記押し込み材37との間には芯材39が存在しない可撓変形部41を形成してなる。
前記前横梁21は、図3ないし図6に示すように、中間に略平坦な平坦部21aを有した正面視U字形をなしており、その左右両端部21bに左右の座フレーム15の内側面15aにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁45を備えている。そして、これら各取付壁45をそれぞれ複数の止着具たるボルト47を用いて対応する座フレーム15に止着している。具体的には、この取付壁45に貫通させた2本のボルト47を前記座フレーム15に埋設したナット49に締着することにより、この取付壁45を前記座フレーム15に固定している。なお、前横梁21の両端部21bには、前記各取付壁45と協働して座フレーム15を挟持する外装壁51をそれぞれ備えている。前記取付壁45は、前記座フレーム15に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁45と前記外装壁51とによって構成される嵌合部53が、座フレーム15に沿って延びる前後に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁45は、その厚み寸法T2よりも座フレーム15に沿う方向の長手寸法L2が大きくなるように設定されている。
前記上横梁29は、図2ないし図7及び図10に示すように、その中央部29aが後方に突出するように湾曲したものであり、その左右両端部29bに左右の背フレーム23の内側面23dにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁55を備えている。そして、これら各取付壁55をそれぞれ複数の止着具たるボルト57を用いて対応する背フレーム23に止着している。具体的には、この取付壁55に貫通させた2本のボルト57を前記背フレーム23に埋設したナット59に締着することにより、この取付壁55を前記背フレーム23に固定している。なお、上横梁29の両端部29bには、前記各取付壁55と協働して背フレーム23を挟持する外装壁61をそれぞれ備えている。前記取付壁55は、前記背フレーム23に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁55と前記外装壁61とによって構成される嵌合部63が、背フレーム23に沿って延びる上下に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁55は、その厚み寸法T3よりも背フレーム23に沿う方向の長手寸法L3が大きくなるように設定されている。
前記下横梁33は、図2ないし図7及び図9に示すように、着座者の腰形状に対応して前方に突出する背フレーム23の突出部23cの近傍同士を結合するものであって、その左右方向の中央部33aが後方に突出するように湾曲しており、その左右両端部33bに左右の背フレーム23の内側面23dにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁65を備えている。そして、これら各取付壁65をそれぞれ複数の止着具たるボルト67を用いて対応する背フレーム23に止着している。具体的には、この取付壁65に貫通させた2本のボルト67を前記背フレーム23に埋設したナット69に締着することにより、この取付壁65を前記背フレーム23に固定している。なお、下横梁33の両端部33bには、前記各取付壁65と協働して背フレーム23を挟持する外装壁71をそれぞれ備えている。前記取付壁65は、前記背フレーム23に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁65と前記外装壁71とによって構成される嵌合部73が、背フレーム23に沿って延びる上下に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁65は、その厚み寸法T4よりも背フレーム23に沿う方向の長手寸法L4が大きくなるように設定されている。
このようにしてなる本実施形態にかかる椅子は、図2及び図8に示すように、座5と背凭れ7とが一体に構成されており、これら座5及び背凭れ7が前記支持基部3に一体に設けられた前横梁21によって片持ち支持されている。そして、この支持基部3と前記座5との間に荷物載置面75が設けられ、その荷物載置面75と前記座5の裏面5aとの間に荷物B1を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間77が形成されている。
前記荷物載置面75は、図2及び図3に示すように、平面視においてその外縁75aの一部が前記支持基部3の外縁3eよりも外側に位置する延出部79を備えており、その延出部79に埃排除手段81が設けられている。すなわち、この実施形態における荷物載置面75は、前横梁21の平坦部21aの上面21cと支持基部3の上に着脱可能に装着された棚板83の上面83aにより形成されている。換言すれば、前記支持基部3の上面3fを覆い隠すようにして前記棚板83が設けられており、その棚板83に前記荷物載置面75の主要部、すなわち荷物載置面75の一部が形成されている。
前記棚板83は、図2ないし図8に示すように、その上面83aで荷物B1を装脱可能に支持するための荷物載置面75の一部を形成する棚板本体85と、この棚板本体85の下面に設けられ前記支持基部3に着脱可能に外嵌される外嵌壁体87とを備えている。
前記棚板本体85は、前記支持基部3の上面3fに載置されるものであって、平面視において支持基部3よりも大きな面積を有しており、前記支持基部3よりも外側に位置する部位に前記埃排除手段81を構成する複数の貫通孔82が設けられている。この棚板本体85は、平面視においてA4版サイズよりも大きな面積を有したもので、その左右両側縁部85aに荷物B1の落下を防止するための湾曲部85bを備えている。この棚板本体85は、その中央部を前記脚支柱13の軸心である支持基部3の回転中心Oにほぼ一致させて配設されており、前記荷物載置面75が前記支持基部3の回転中心Oを含む位置に形成されるようにしている。
前記外嵌壁体87は、前記支持基部3の外周面3gに重なり合う包持部87aと、前記支持基部3の底面周縁部分3hに重なり合う抜止部87bとを備えてなるもので、前記支持基部3に後方から装脱し得るようにその前面が開放されている。また、前記外嵌壁体87は、前記包持部87aの外面を前記棚板本体85の下面に接続するためのリブ87cを備えている。
また、この実施形態にかかる椅子は、図1に示すように、肘掛け89を有している。この肘掛け89は、図3ないし図5、図8、図14に示すように、前記下横梁33の外装壁71と一体に連続形成されたものであり、前記下横梁33の外面33cと前記肘掛け89の外面89aとが滑らかに一体化されている。この肘掛け89は、前記背凭れ7から前方に延出させて設けられたものであり、前記背凭れ7に支持された肘掛け本体91と、この肘掛け本体91上に設けられた肘当てパット93とを具備してなる。
前記肘掛け本体91は、前記下横梁33に一体に設けられた肘支柱95と、この肘支柱95の先端部に設けられた肘フレーム97とからなり、この肘フレーム97上に前記肘当てパット93を装着している。具体的には、前記肘フレーム97が、その上面に前後対をなす取付部97aを有した硬質の下枠部97bと、この下枠部97bの取付部97aに前後両端部を取付けた硬質の上枠部97cとからなるもので、この下枠部97bと上枠部97cとで剛性を有したループ形状を形成している。換言すれば、この下枠部97bと前記上枠部97cとで窓部99が形成される。そして、上枠部97cの上に軟質の肘当てパット93を設けている。そして、この窓部99の開口縁99aに平面視において肘当てパット93の外縁93aからはみ出さない状態でかばんその他の荷物B2を掛けるためのフック101を設けている。すなわち、このフック101は、前記肘フレーム97の窓部99に一体に形成されている。換言すれば、このフック101は、前記窓部99の開口縁99aの下辺部分99bを変形させることにより形成されたものである。そして、このフック101は、前記窓部99の開口縁99aの下辺部分99bから上方に突出しているとともに、前記下辺部分99bと滑らかに接続している。なお、このフック101に荷物B2を掛ける際には、図14に示すように、このフック101の内側面101a側に荷物B2の把手B2a等の紐状をなす紐状部分を引っ掛け、荷物B2の他の部分をこの把手B2a等の紐状部分により吊り下げる態様で支持させる。
また、この実施形態にかかる椅子は、図2ないし図6に示すように、衣類を掛けるためのハンガー103を備えている。このハンガー103は、前記上横梁29の下辺29cに懸吊姿勢で一体的に設けられたものであり、衣類を掛けるためのハンガー本体105と、このハンガー本体105を前記上横梁29との間に隙間107を維持した状態で前記上横梁29に懸吊支持させる懸吊部材109とを具備してなる。
以上に述べたように、本実施形態に係る椅子の構成によれば、肘掛け89の肘フレーム97に形成した窓部99の開口縁99aに、平面視においてこの肘掛け89の外縁、より具体的には肘当てパット93の外縁93aからはみ出さない状態でかばんその他の荷物B2を掛けるためのフック101を設けているので、フック101に着座者の手が当たる不具合や、このような椅子の周辺を通行する通行人にフック101が引っかかる不具合の発生を防止又は抑制しつつ、このフック101に荷物B2を掛けることを可能にする構成を実現できる。
また、このフック101を、前記肘フレーム97の窓部99に一体に形成している、換言すれば、前記窓部99の開口縁99aの下辺部分99bを変形させることにより形成しているので、特別な部品を用意することなくこのようなフック101を容易に形成できる。すなわち、少ない部品点数及び組立工数によりこのようなフック101を形成できる。
さらに、前記肘フレーム97が、その上面に前後対をなす取付部97aを有する下枠部97bと、この下枠部97bの取付部97aに前後両端部を取り付けてなる上枠部97cとを備え、これら下枠部97bと上枠部97cとがループ形状を形成し、さらにこれら下枠部97bと上枠部97cとで前記窓部99を形成しているので、これら下枠部97bと上枠部97cとを結合することにより容易に前記窓部99を形成できる。
そして、前記肘掛け89が、背凭れ7から前方に延設されたものであり、この肘掛け89を支持するための肘支柱95は肘掛け89の下方でなく後方に位置するので、フック101に掛けた荷物B2と前記肘支柱95とが干渉して荷物B2が着座者側に寄り、このようなフック101に掛けた荷物B2が邪魔になることを防止又は抑制できる。
加えて、左右の肘掛け89は、腰部背面に位置する下横梁33と合わせて一体に成形されており、さらに下横梁33部分において左右の背フレーム23をつなぐように、左右の背フレーム23とそれぞれ縦方向の長手寸法L4をもって固定されているため、取付強度が高く、使用中に肘掛け89に荷重がかかってもぐらつくことがない。また、肘掛け無しタイプの椅子との互換性についても、製品の組み立て段階で、肘掛け無しタイプまたは肘掛け付きタイプの下横梁33を必要に応じて選択して取り付けるだけなので、製品の作り分けが容易である。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、肘掛けに限らず、例えば、図15及び図16に示すように、上述した実施態様における背凭れ7の上横梁29の下方に、ハンガー103に替えて、左右両端に前記上横梁29に接続させてなる取付部111aを有するフック部材111を設け、このフック部材111と前記上横梁27との間の空間を本発明の窓部113とするとともに、この窓部113の開口縁113aに、平面視において背凭れ7の外縁7aからはみ出さない状態でフック115を設ける態様が考えられる。
また、上述した実施態様における座フレームの下方に、前後両端部に位置し前記座フレームに接続してなる接続部と、それら接続部間に形成された窓部形成用の凹陥部とを有するとともに、この凹陥部の開口縁から上方に突出してなるフックを有するフック部材を取り付け、前記フックが平面視において座の外縁からはみ出さない状態にする態様も考えられる。
これらの態様であっても、フックが平面視において背凭れ又は座の外縁からはみ出さないので、本発明の最も主要な効果、すなわち、フックに着座者の手が当たる不具合や、このような椅子の周辺を通行する通行人にフックが引っかかる不具合の発生を防止又は抑制しつつ、このフックに荷物を掛けることを可能にする構成を実現できるという効果は得られる。
また、本発明のフックは、開口縁の下辺部分を変形させて設けたものに限らない。例えば、図17に示すように、肘掛け89に設けた窓部99の開口縁99aの上辺、すなわち肘フレーム97の上枠部97cの下面から垂下する垂下部117aと、この垂下部117aから椅子の幅方向中央に向け突出する爪部117bとを有するフック117を設けるようにしてもよい。この場合、図17に示すように、前記爪部117bの突出端からさらに上方に突出させて抜け止め部117cを設けてもよい。また、このようなフックは、肘掛け以外の部位に設けてももちろんよい。
加えて、肘掛けに窓部及びフックを設ける場合であっても、肘掛け本体と肘当て本体との接続態様は上述した実施形態に示したものに限らない。例えば、上面に左右に対をなす取付部と、それら取付部間に形成された窓部形成用の凹陥部とを有する肘当て受け部を肘掛け本体に備え、この肘当て受け部に肘当ての左右端部を取り付ける態様が考えられる。また、肘当て受け部の上面が略平面状であり、この肘当て受け部の上面の略全体で肘当てを支持する一方、この肘当て受け部の下方に、前後又は左右に対をなす取付部と、それら取付部間に形成された窓部形成用の凹陥部とを有するフック部材を取り付けて前記肘当て受け部の下面とフック部材の上面との間に窓部を形成するようにし、この窓部の開口縁、例えば前記フック部材の凹陥部の上面にフックを設けるようにしてもよい。
また、前記フックを肘当て本体の凹陥部の縁に一体に形成する代わりに、例えば、保持当て本体に形成した窓部の開口縁にフックを着脱可能に設けるようにしてもよい。このようなものであれば、フックが不必要な場合にはフックを取り外しておくことができる。
また、肘当てを背凭れから前方に延設する代わりに、座又は支持基部から上方に延設するようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
1…脚体
3…支持基部
5…座
7…背凭れ
3…支持基部
5…座
7…背凭れ
Claims (6)
- 座、背凭れ、肘掛けなどの構成要素に外方に開放状態で設けられた窓部と、この窓部の開口縁に平面視において当該構成要素の外縁からはみ出さない状態で設けられたフックとを具備してなることを特徴となる椅子。
- 前記フックが、前記開口縁の下辺部分を変形させることにより形成されたものである請求項1記載の椅子。
- 前記構成要素が、肘フレームを有する肘掛け本体と、この肘掛け本体の肘当て受け部上に設けられた肘当てパットとを具備してなる肘掛けであり、前記肘フレームに前記窓部が形成されている請求項1または2記載の椅子。
- 前記肘フレームが、その上面に前後対をなす取付部を有する下枠部と、この下枠部の取付部に前後両端部を取り付けてなる上枠部とを備え、これら下枠部と上枠部とがループ形状を形成し、さらにこれら下枠部と上枠部とで前記窓部が形成されている請求項3記載の椅子。
- 前記フックが、前記肘フレームの窓部に一体に形成されたものである請求項3または4記載の椅子。
- 前記肘掛けが、背凭れから前方に延設されたものである請求項3、4または5記載の椅子。
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- 2009-08-27 JP JP2009197366A patent/JP2011045571A/ja active Pending
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