JP2011045569A - 椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】椅子に荷物を収容できる機能を有するとともに、椅子に荷物を置いてあることを座面側から容易に確認することができる荷物の置き忘れを好適に抑制することが可能な利便性の高い椅子を提供する。
【解決手段】座5の下方に荷物載置面75が設けられ、その荷物載置面75と座5の裏面との間に荷物B1を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間77が形成されている椅子であって、前記座5が、着座面Ma側から前記荷物収容空間77を視認可能にするための座面形成部材17を備えたものとした。
【選択図】図8
【解決手段】座5の下方に荷物載置面75が設けられ、その荷物載置面75と座5の裏面との間に荷物B1を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間77が形成されている椅子であって、前記座5が、着座面Ma側から前記荷物収容空間77を視認可能にするための座面形成部材17を備えたものとした。
【選択図】図8
Description
本発明は、椅子に関する。
従来から、着座者の左右方向の動きに好適に追従することが可能な回転椅子が知られている。このような回転椅子は、例えばオフィス等において好適に使用されるものであるが、当該回転椅子を使用する執務者は、執務上必要な書籍や印刷物等の資料類やパソコン等の事務機器類の他、かばん等の身の回り品などの種々の荷物を持っているため、それらの置き場所をできるだけ確保したいという要望をもっている。ところが、従来の回転椅子は前述したような荷物を収容するようなスペースは一切備えていない(例えば、特許文献1参照)。そのため、従来では、これらの荷物は机の天板上に置いたり、別途ワゴン等に載置又は収容したり、あるいはフロア上に直接置くなどして対応していることがほとんどであった。しかしながら、机の天板上に荷物を置けば執務者の作業エリアが狭まって作業効率が悪くなるおそれがあり、ワゴン等を使用する場合には着座中の執務者と荷物との間が離れてしまうことがあり、荷物へのアクセスが悪く利便性に欠ける場合がある。また、荷物をフロア上に直接置く場合には、荷物を椅子や足などで転倒させてしまったり踏んでしまったりする等の不具合が生じていた。
特に近時においては、執務者が特定の自席を有さず、大型のテーブル等の適宜の位置でその都度作業を行うという、いわゆるフリーアドレス型のオフィス形態が普及しているところであるが、かかるフリーアドレス型のオフィス形態では、執務者の荷物を置く場所が制限されてしまう場合が多い。かかる事情から、回転椅子に着座する執務者のできるだけ近い位置に執務者の作業に支障が生じない状態で荷物を確保することができるとともにその荷物を容易に取り扱うことができるための対策が望まれていた。
このような課題を解決する方策として、例えば、座の下方に棚板等を設け、その座と棚板との間に荷物を収容するための荷物収容空間を設けることが考えられる。ところが、このような箇所に形成される荷物収容空間は使用者から視認できないため、荷物を棚板上においたまま忘れてしまうという不具合を招くことが予想される。また、前述したフリーアドレス型のオフィス等で使用した場合には、使用者が一時的に席を離れた場合等に他のワーカーがその椅子を誤って使用してしまうという問題も考えられる。
以上のような課題のうち、荷物を置き忘れやすいという問題については以上説明したようなオフィス用の回転椅子に限らず、他の椅子においても生じうるものである。
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、少なくとも椅子に荷物を置き忘れやすいという課題を解消することを目的としている。
すなわち、本発明の椅子は、座の下方に荷物載置面が設けられ、その荷物載置面と座の裏面との間に荷物を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間が形成されている椅子であって、前記座が、着座面側から前記荷物収容空間を視認可能にするための座面形成部材を備えたものであることを特徴とする。
このようなものであれば、前記座の下方に荷物載置面が設けられるとともにその荷物載置面と座の裏面との間に荷物を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間が形成されているため、椅子に着座する者のできるだけ近い位置にある椅子それ自体に着座者の作業に支障が生じない状態で荷物を収容することができるようになる。しかも、前記荷物収容空間は荷物を出し入れ自在に収容するものであるので収容された荷物を容易に取り扱うことができるものとなる。そして、座面形成部材が座面側から前記荷物収容空間を視認可能なものであるため、椅子に荷物を置いてあることを座面側から容易に確認することができ、荷物の置き忘れ等を好適に抑制することができる。
ここで「荷物」とは、書籍や印刷物等の資料類やパソコン等の機器類の他、かばん等の身の回り品などを含んだ概念である。
ここで「荷物」とは、書籍や印刷物等の資料類やパソコン等の機器類の他、かばん等の身の回り品などを含んだ概念である。
前記座面形成部材としては、透光性を有した張地や、メッシュ状をなす張地を挙げることができる。このようなものであれば、比較的厚みの少ない張地を座面形成部材として適用することができるので、荷物収容空間を大きく確保することができるものとなる。
なお、前記座面形成部材の他の態様としては、多数の貫通孔を有した孔あき板や透光性を有した透明板を挙げることができる。
以上説明したように本発明によれば、椅子に荷物を置いてあることを座面側から容易に確認することができ、荷物の置き忘れを好適に抑制することが可能な椅子を提供することができる。
以下、本発明を事務用回転椅子に適用した場合の一実施形態について図1ないし図14を参照して説明する。
この椅子は、図1に示すように、脚体1と、この脚体1により回転可能に支持された支持基部3と、この支持基部3に支持された座5及び背凭れ7とを具備してなる。
脚体1は、図1に示すように、キャスタ9を有した脚羽根タイプの脚ベース11と、この脚ベース11の中心部に立設した脚支柱13とを具備してなる。前記脚支柱13は、ガススプリングを主体に構成された通常のもので、この脚支柱13の上端部に前記支持基部3が取り付けられている。
支持基部3は、図3ないし図8に示すように、後方に向かって漸次幅狭となる平面視ほぼ三角形状をなすものであり、前記脚支柱13の上端部に取り付けられる底壁3aと、この底壁3aの周縁に設けられた周壁3bと、この周壁3bの上端に蓋着された天壁3cとを具備してなる。この支持基部3には、前記脚体1のガススプリングを制御するための操作レバー3dが設けられている。
座5は、図1、図3、図6ないし図8に示すように、左右対をなす座フレーム15と、これら両座フレーム15間に設けられた座面形成部材すなわち両座フレーム15間に張設された可撓性のある座張地17と、この座張地17との間に空間19を形成しつつ前記両座フレーム15の前端部15b間に介設されその介設状態で前記座張地17に張力を付与する前横梁21とを具備してなる。
背凭れ7は、図1、図3、図6ないし図8に示すように、左右対をなす背フレーム23と、これら両背フレーム23間に張設された可撓性のある背張地25と、この背張地25との間に空間27を形成しつつ前記両背フレーム23の上部23a間に介設されその介設状態で前記背張地25に張力を付与する上横梁29と、前記背張地25との間に空間31を形成しつつ前記両背フレーム23の下部23b間に介設されその介設状態で前記背張地25に張力を付与する下横梁33とを具備してなる。
前記座フレーム15と前記背フレーム23とは、図1ないし図8に示すように、連続したものであり(連続した座フレーム15と背フレーム23とを「フレームF」と総称する場合がある)、前記座5と背凭れ7とが一体となるように構成されている。すなわち、左の座フレーム15と左の背フレーム23、及び右の座フレーム15と右の背フレーム23とはそれぞれ一本の連続した金属素材を一体に成形することにより一体に構成されている。
前記左のフレームF及び右のフレームFの各外側面Faには、図8ないし図10に示すように、前記座張地17及び前記背張地25を取り付けるための取付溝35が形成されている。これらの取付溝35は、前記各フレームFの裏面Fbよりも表面Fcに近い位置に配されている。ここで、裏面Fbとは、座フレーム15の場合には下面を意味し、背フレーム23の場合には背面を意味する。また、表面Fcとは、座フレーム15の場合には上面を意味し、背フレーム23の場合には前面を意味する。
前記座面形成部材たる座張地17及び前記背張地25(以下、「張地M」と総称する場合がある)は、図1、図3、図6ないし図8、及び図11ないし図13に示すように、合成樹脂製の糸を織成または編成してなるメッシュ状の張地素材を所定形状に裁断することにより一体に構成されており、着座面である表面Ma側から裏面Mb側に存在するものを視認することができるような透光性を備えている。
この張地Mの左右両縁部Mcには、図11及び図13に示すように、帯状をなす剛性のある押し込み材37が設けられている。この押し込み材37は、前記張地Mの縁部Mcに沿って連続して設けられたものであり、前記張地Mの縁部Mcの一面側、すなわち裏面Mb側に縫製等により添着されている。また、この押し込み材37は、合成樹脂等により作られたもので、前記取付溝35に挿入可能な厚み寸法T1を有するとともに、前記取付溝35の奥行寸法の開口寸法よりも大きな幅寸法W1を有したものである。
そして、図13に示すように、この張地Mの各縁部Mcを前記押し込み材37とともに前記フレームFの外面Fa側に設けられた取付溝35に反転させて挿入することにより、当該張地Mを左右のフレームF間に張設している。この状態で、左右のフレームF間に前横梁21、上横梁29及び下横梁33を介在させることによって前記張地Mに張力が付与される。このようにして張力を付与された張地Mは、左右のフレームFの形状に沿った形態となる。すなわち、左右の背フレーム23は、下端の近傍に着座者の腰形状に対応して前方に突出する突出部23cを有したものであり、前記背張地25が下横梁33により張力を付与されることにより前記突出部23cに対応した突出形状をなすように張設されている。
また、前記張地Mの左右のフレームFに支持されていない縁部Md、Meは、図3、図11及び図12に示すように、袋状のものであり、その縁部Md、Me内に透明な芯材39が内蔵されている。具体的には、前記座5の前縁に位置する張地M(座張地17)の縁部Md及び前記背凭れ7の上縁に位置する張地M(背張地25)の縁部Meに芯材39がそれぞれ設けられている。これらの芯材39は、それぞれ透明なシート材を一定長さの帯状に裁断してなるもので、これら各芯材39の両端部39aと前記押し込み材37との間には芯材39が存在しない可撓変形部41を形成してなる。
前記前横梁21は、図3ないし図6に示すように、中間に略平坦な平坦部21aを有した正面視U字形をなしており、その左右両端部21bに左右の座フレーム15の内側面15aにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁45を備えている。そして、これら各取付壁45をそれぞれ複数の止着具たるボルト47を用いて対応する座フレーム15に止着している。具体的には、この取付壁45に貫通させた2本のボルト47を前記座フレーム15に埋設したナット49に締着することにより、この取付壁45を前記座フレーム15に固定している。なお、前横梁21の両端部21bには、前記各取付壁45と協働して座フレーム15を挟持する外装壁51をそれぞれ備えている。前記取付壁45は、前記座フレーム15に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁45と前記外装壁51とによって構成される嵌合部53が、座フレーム15に沿って延びる前後に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁45は、その厚み寸法T2よりも座フレーム15に沿う方向の長手寸法L2が大きくなるように設定されている。
前記上横梁29は、図2ないし図7及び図10に示すように、その中央部29aが後方に突出するように湾曲したものであり、その左右両端部29bに左右の背フレーム23の内側面23dにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁55を備えている。そして、これら各取付壁55をそれぞれ複数の止着具たるボルト57を用いて対応する背フレーム23に止着している。具体的には、この取付壁55に貫通させた2本のボルト57を前記背フレーム23に埋設したナット59に締着することにより、この取付壁55を前記背フレーム23に固定している。なお、上横梁29の両端部29bには、前記各取付壁55と協働して背フレーム23を挟持する外装壁61をそれぞれ備えている。前記取付壁55は、前記背フレーム23に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁55と前記外装壁61とによって構成される嵌合部63が、背フレーム23に沿って延びる上下に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁55は、その厚み寸法T3よりも背フレーム23に沿う方向の長手寸法L3が大きくなるように設定されている。
前記下横梁33は、図2ないし図7及び図9に示すように、着座者の腰形状に対応して前方に突出する背フレーム23の突出部23cの近傍同士を結合するものであって、その左右方向の中央部33aが後方に突出するように湾曲しており、その左右両端部33bに左右の背フレーム23の内側面23dにそれぞれ直接的に密接する対をなす取付壁65を備えている。そして、これら各取付壁65をそれぞれ複数の止着具たるボルト67を用いて対応する背フレーム23に止着している。具体的には、この取付壁65に貫通させた2本のボルト67を前記背フレーム23に埋設したナット69に締着することにより、この取付壁65を前記背フレーム23に固定している。なお、下横梁33の両端部33bには、前記各取付壁65と協働して背フレーム23を挟持する外装壁71をそれぞれ備えている。前記取付壁65は、前記背フレーム23に沿って延びる形状をなしており、前記取付壁65と前記外装壁71とによって構成される嵌合部73が、背フレーム23に沿って延びる上下に長い形態をなしている。しかして、前記取付壁65は、その厚み寸法T4よりも背フレーム23に沿う方向の長手寸法L4が大きくなるように設定されている。
このようにしてなる本実施形態にかかる椅子は、図2及び図8に示すように、座5と背凭れ7とが一体に構成されており、これら座5及び背凭れ7が前記支持基部3に一体に設けられた前横梁21によって片持ち支持されている。そして、この支持基部3と前記座5との間に荷物載置面75が設けられ、その荷物載置面75と前記座5の裏面5aとの間に荷物B1を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間77が形成されている。図6及び図8ではこの荷物B1として、両端に取手78aを有したかばん78が示されている。このかばん78は、その表面に名刺ホルダ78bを有している。そのため、着座面Ma側からこのかばん78の存在を視認できるだけでなく、前記名刺ホルダ78bに装着した名刺の内容をも読み取ることができるようになっている。
前記荷物載置面75は、図2及び図3に示すように、平面視においてその外縁75aの一部が前記支持基部3の外縁3eよりも外側に位置する延出部79を備えており、その延出部79に埃排除手段81が設けられている。すなわち、この実施形態における荷物載置面75は、前横梁21の平坦部21aの上面21cと支持基部3の上に着脱可能に装着された棚板83の上面83aにより形成されている。換言すれば、前記支持基部3の上面3fを覆い隠すようにして前記棚板83が設けられており、その棚板83に前記荷物載置面75の主要部、すなわち荷物載置面75の一部が形成されている。
前記棚板83は、図2ないし図8に示すように、その上面83aで荷物B1を装脱可能に支持するための荷物載置面75の一部を形成する棚板本体85と、この棚板本体85の下面に設けられ前記支持基部3に着脱可能に外嵌される外嵌壁体87とを備えている。
前記棚板本体85は、前記支持基部3の上面3fに載置されるものであって、平面視において支持基部3よりも大きな面積を有しており、前記支持基部3よりも外側に位置する部位に前記埃排除手段81を構成する複数の貫通孔89が設けられている。この棚板本体85は、平面視においてA4版サイズよりも大きな面積を有したもので、その左右両側縁部85aに荷物B1の落下を防止するための湾曲部85bを備えている。この棚板本体85は、その中央部を前記脚支柱13の軸心である支持基部3の回転中心Oにほぼ一致させて配設されており、前記荷物載置面75が前記支持基部3の回転中心Oを含む位置に形成されるようにしている。
前記外嵌壁体87は、前記支持基部3の外周面3gに重なり合う包持部87aと、前記支持基部3の底面周縁部分3hに重なり合う抜止部87bとを備えてなるもので、前記支持基部3に後方から装脱し得るようにその前面が開放されている。また、前記外嵌壁体87は、前記包持部87aの外面を前記棚板本体85の下面に接続するためのリブ87cを備えている。
また、この実施形態にかかる椅子は、図1に示すように、肘掛け89を有している。この肘掛け89は、図3ないし図5、図8、図14に示すように、前記下横梁33の外装壁71と一体に連続形成されたものであり、前記下横梁33の外面33cと前記肘掛け89の外面89aとが滑らかに一体化されている。この肘掛け89は、前記背凭れ7から前方に延出させて設けられたものであり、前記背凭れ7に支持された肘掛け本体91と、この肘掛け本体91上に設けられた肘当てパット93とを具備してなる。
また、この実施形態にかかる椅子は、図1に示すように、肘掛け89を有している。この肘掛け89は、図3ないし図5、図8、図14に示すように、前記下横梁33の外装壁71と一体に連続形成されたものであり、前記下横梁33の外面33cと前記肘掛け89の外面89aとが滑らかに一体化されている。この肘掛け89は、前記背凭れ7から前方に延出させて設けられたものであり、前記背凭れ7に支持された肘掛け本体91と、この肘掛け本体91上に設けられた肘当てパット93とを具備してなる。
前記肘掛け本体91は、前記下横梁33に一体に設けられた肘支柱95と、この肘支柱95の先端部に設けられた肘フレーム97とからなり、この肘フレーム97上に前記肘当てパット93を装着している。具体的には、前記肘フレーム97が、その上面に前後対をなす取付部97aを有した硬質の下枠部97bと、この下枠部97bの取付部97aに前後両端部を取付けた硬質の上枠部97cとからなるもので、この下枠部97bと上枠部97cとで剛性を有したループ形状を形成している。換言すれば、この下枠部97bと前記上枠部97cとで窓部99が形成される。そして、上枠部97cの上に軟質の肘当てパット93を設けている。そして、この窓部99の開口縁99aに平面視において肘当てパット93の外縁93aからはみ出さない状態でかばんその他の荷物B2を掛けるためのフック101を設けている。すなわち、このフック101は、前記肘フレーム97の窓部99に一体に形成されている。換言すれば、このフック101は、前記窓部99の開口縁99aの下辺部分99bを変形させることにより形成されたものである。
また、この実施形態にかかる椅子は、図2ないし図6に示すように、衣類を掛けるためのハンガー103を備えている。このハンガー103は、前記上横梁29の下辺29cに懸吊姿勢で一体的に設けられたものであり、衣類を掛けるためのハンガー本体105と、このハンガー本体105を前記上横梁29との間に隙間107を維持した状態で前記上横梁29に懸吊支持させる懸吊部材109とを具備してなる。
以上に述べたように、本実施形態に係る椅子は、椅子に荷物を収容できる機能を有するとともに、椅子に荷物を置いてあることを座面側から容易に確認することができるものであり、荷物の置き忘れを好適に抑制することが可能な利便性の高い椅子を実現することができる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
座面形成部材は、メッシュ状をなす張地や透明シート状の部材などの透光性を有した張地以外にも、種々のものを適用することができる。例えば、座面形成部材は、多数の貫通孔を有した孔あき板にすることもできるし、透光性を有した透明板とすることもでき、また、これらを組み合わせたものとすることもできる。なお、透明板とは、荷物に付された名札等を判読可能な透明なもの以外にも、荷物の存在が視認できる程度の半透明のものが考えられる。ところで、本実施形態では、かばん78の名刺ホルダ78bに装着した名刺の内容をも読み取ることができるような透光性を有したメッシュ状の張地Mを採用しているので、例えば、フリーアドレス型のオフィスで使用する場合には、使用者が一時的に席を外した場合でも、他人が名刺等の記載を着座面Ma側から確認することができ、誰の席であるかを容易に判断することができるものとなっている。
本発明は、回転椅子以外の座が回転しない椅子にも広く適用することができる。このようなものには、例えば、医療用・学校用に好適に使用される椅子や、会議等において好適に使用されるスタッキング・ネスティング椅子など種々の椅子が考えられる。
前述した実施形態においては、座に背凭れを一体に設けた回転椅子であってその座の全縁部のみを前横梁を介して片持ち支持したものについて説明したが、座の支持基部に対する支持構造についてはこのようなものに限られるものではなく、たとえば座の前後を梁やアーム等を介して支持基部に支持させるようにしてもよい。また、本発明は座に背凭れを一体に連接したものに限定されないのはもちろんであり、例えば背凭れを有しないものあるいは背凭れを座と別体に設けたものなどにも同様に本発明を適用することができる。
棚板は着脱式ではなく固定式のものでもよいが何れの方式の場合も棚板を取り付けるべき対象物は支持基部に限らず座等であってもよい。座に取り付ける場合は、座の下面と棚板の上面との間に荷物収容空間が形成されるようにアーム状の部材や壁状の部材を介して前記棚板を前記座に懸吊支持させておく態様が考えられる。
図1〜図14に示す実施形態では、荷物収容空間を前後左右に開放しているものであったが荷物収容空間は少なくとも荷物の出し入れが可能な態様でいずれかの方向に開放されていればよい。例えば、前方側、後方側又は左右側を閉塞するなどの種々の態様が考えられる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…脚体
3…支持基部
5…座
5a…裏面
17…座面形成部材(座張地)
75…荷物載置面
77…荷物収容空間
B1…荷物
M…張地
Ma…着座面(表面)
3…支持基部
5…座
5a…裏面
17…座面形成部材(座張地)
75…荷物載置面
77…荷物収容空間
B1…荷物
M…張地
Ma…着座面(表面)
Claims (5)
- 座の下方に荷物載置面が設けられ、その荷物載置面と座の裏面との間に荷物を出し入れ自在に収容するための荷物収容空間が形成されている椅子であって、
前記座が、着座面側から前記荷物収容空間を視認可能にするための座面形成部材を備えたものであることを特徴とする椅子。 - 前記座面形成部材が、透光性を有した張地である請求項1記載の椅子。
- 前記座面形成部材が、メッシュ状をなす張地である請求項2記載の椅子。
- 前記座面形成部材が、多数の貫通孔を有した孔あき板である請求項1記載の椅子。
- 前記座面形成部材が、透光性を有した透明板である請求項1記載の椅子。
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