JP2011044605A - 有機電界発光素子及び表示媒体 - Google Patents
有機電界発光素子及び表示媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011044605A JP2011044605A JP2009192407A JP2009192407A JP2011044605A JP 2011044605 A JP2011044605 A JP 2011044605A JP 2009192407 A JP2009192407 A JP 2009192407A JP 2009192407 A JP2009192407 A JP 2009192407A JP 2011044605 A JP2011044605 A JP 2011044605A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- general formula
- layer
- substituted
- carbon atoms
- organic electroluminescent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- VMTDGCHDJXMJMI-UHFFFAOYSA-N c1c[s]c(-c2nc(-c3ccc[s]3)cnc2)c1 Chemical compound c1c[s]c(-c2nc(-c3ccc[s]3)cnc2)c1 VMTDGCHDJXMJMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- LWGUFQAMFCIKQK-UHFFFAOYSA-N Bc1ccc[s]1 Chemical compound Bc1ccc[s]1 LWGUFQAMFCIKQK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- OJGAWCQWITYCPC-UHFFFAOYSA-N Brc1ccc(-c2nc(-c([s]3)ccc3Br)cnc2)[s]1 Chemical compound Brc1ccc(-c2nc(-c([s]3)ccc3Br)cnc2)[s]1 OJGAWCQWITYCPC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- LSEAAPGIZCDEEH-UHFFFAOYSA-N Clc1cncc(Cl)n1 Chemical compound Clc1cncc(Cl)n1 LSEAAPGIZCDEEH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
【解決手段】陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に設けられた、少なくとも下記一般式(I)で表される化合物を含有する有機発光層と、を備える有機電界発光素子。一般式(I)中、R1は、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、又は置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基を表し、Aは芳香族複素六員環を形成するための少なくとも1個の窒素原子を含む複素環残基を表し、nは1以上3以下の整数を表す。
【選択図】なし
Description
一方、有機化合物を用いた電界発光素子研究は、最初アントラセン等の単結晶を用いて始まり、蒸着法による薄膜化が試みられている(例えば、非特許文献1参照)。この素子の発光は、電極の一方から電子が注入され、もう一方の電極から正孔が注入されることにより、素子中の発光材料が高いエネルギー準位に励起され、励起された発光体が基底状態に戻る際の余分なエネルギーを光として放出する現象である。
有機発光体としては8−キノリノールアルミニウム錯体やクマリン化合物など蛍光を発する有機色素などが用いられる。また、電荷輸送材料としては、N,N−ジ(m−トリル)N,N’−ジフェニルベンジジンや1,1−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘキサンといったジアミノ化合物や、4−(N,N−ジフェニル)アミノベンズアルデヒドーN,N−ジフェニルヒドラゾン化合物等が挙げられる。
例えば、オルトメタル化イリジウム錯体(Ir(ppy)3:Tris-Ortho-Metalated Complex of Iridium(III) with 2-Phenylpyridine)からの発光を利用した有機電界発光素子が提案されている(特許文献2参照)。
請求項1に係る発明は、
陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、少なくとも下記一般式(I)で表される化合物を含有する有機発光層と、
を備える有機電界発光素子である。
前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物である請求項1に記載の有機電界発光素子である。
前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)で表される化合物である請求項1に記載有機電界発光素子である。
マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列した、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子と、
前記有機電界発光素子を駆動する駆動手段と、
を備える表示媒体である。
請求項2に係る発明によれば、4,4’−ビスカルバゾリルビフェニルを用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命の長い有機電界発光素子が提供される。
請求項3に係る発明によれば、4,4’−ビスカルバゾリルビフェニルを用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命の長い有機電界発光素子が提供される。
請求項4に係る発明によれば、4,4’−ビスカルバゾリルビフェニルを用いた表示媒体に比べ、素子寿命の長い表示媒体が提供される。
本実施形態の有機電界発光素子は、陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に設けられた、少なくとも下記一般式(I)で表される化合物を含有する有機発光層と、を備える。
R1で表されるアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、有機溶媒への溶解性の観点からは直鎖アルキル基であることが好ましい。
R1で表されるアルキル基は置換基を有していてもよいが、正孔輸送能を有し且つ溶解性を高める観点からは、未置換アルキル基であることが好適である。
R1で表されるアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、有機溶媒への溶解性の観点から、直鎖アルコキシ基であることが好ましい。
R1で表されるアルコキシ基は、置換基を有していてもよいが、未置換アルコキシ基であることが、溶解性、結晶性、正孔輸送性等の観点から好適である。
したがって、一般式(I)で表される化合物は、特に下記一般式(II)で表されるピラジン誘導体及び下記一般式(III)で表されるトリアジン誘導体の少なくとも1種であることが好ましい。
また、ピラジン環の2位と6位にチオフェン基が導入された一般式(II)で表されるピラジン誘導体は、薄膜化したときの分子配向性の点でも優れている。
R2で表されるアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、有機溶媒への溶解性の観点からは直鎖アルキル基であることが好ましい。
R2で表されるアルキル基は、置換基を有していてもよいが、未置換アルキル基であることが有機溶媒への溶解性の観点から好適である。
R2で表されるアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、有機溶媒への溶解性の観点からは直鎖アルコキシ基であることが好ましい。
R2で表されるアルコキシ基は、置換基を有していてもよいが、未置換アルコキシ基であることが有機溶媒への溶解性の観点から好適である。
R2で表されるアリール基の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子などが挙げられ、炭素数1以上10以下のアルキル基が好ましい。
R2で表されるアリールオキシ基の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子などが挙げられ、炭素数1以上10以下のアルキル基が好ましい。
また、一般式(III)で表されるトリアジン誘導体は、チオフェン環にフェニル基が置換している。このような構造とすることで、正孔輸送性に優れる。
本実施形態の有機電界発光素子は、陽極及び陰極よりなる一対の電極と、それら電極間に設けられた一つまたは複数の有機化合物層より構成され、該有機化合物層の少なくとも一層に上記に説明した一般式(I)で表される化合物を少なくとも1種含有してなるものであればその層構成は特に限定されない。
(2)正孔輸送層及び正孔注入層の少なくともいずれかの層と、発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくともいずれかの層と、から構成される層構成。
(3)正孔輸送層及び正孔注入層の少なくともいずれかの層と、発光層と、から形成される層構成。
なお、層構成(1)乃至(3)のいずれの層構成においても、いずれか一層に前記一般式(I)で表される化合物が含まれていればよい。好適には、正孔輸送材料として前記一般式(I)で表される化合物が含まれていることが、素子のキャリアバランス、素子寿命等の観点から望ましい。
図1乃至図4は、本実施形態の有機電界発光素子の層構成を説明するための模式的断面図であって、図1、図2、図3の場合は、有機化合物層が複数の場合の一例であり、図4の場合は、有機化合物層が1つの場合の例を示す。なお、図1乃至図4において、同一の機能を有するものは同じ符号を付して説明する。
また、発光層4は電荷輸送能を持つ発光層6であってもよい。つまり、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、電荷輸送能を持つ発光層6、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一層5、及び背面電極7を順次積層したものであってもよい。
また、発光層4は電荷輸送能を持つ発光層6であってもよい。つまり、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一層3、電荷輸送能を持つ発光層6、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一層5、及び背面電極7を順次積層したものであってもよい。
また、発光層4は電荷輸送能を持つ発光層6であってもよい。つまり、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一層3、電荷輸送能を持つ発光層6、及び背面電極7を順次積層したものであってもよい。
また、トップエミッション構造や陰極・陽極共に透明電極を用いて透過型にする場合、さらには図1乃至図4の層構成を複数段積重ねた構造とすることも可能である。
本実施形態における前記一般式(I)で表される化合物は、含有される有機化合物層の機能によって、正孔輸送能、電子輸送能のいずれの機能をも付与される。
例えば、本発明の含窒素複素環化合物は、図1に示される有機電界発光素子の層構成の場合、発光層4及び電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一層5のいずれに含有されてもよく、発光層4及び電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一層5としていずれも作用し得る。
透明電極2のシート抵抗は、低いほどが望ましく、数百Ω/□以下が好ましく、さらには100Ω/□以下がより好ましい。また、透明絶縁体基板に準じて、透明電極2における可視領域の光の透過率が10%以上で、更に透過率が75%以上であることが好ましい。
これらの中では、非晶質性、可視光の透過率が高いことから、テトラフェニレンジアミン誘導体、スピロフルオレン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体が好ましい。
前記電子輸送材料として、オキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、シロール誘導体、キレート型有機金属錯体、多核または縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、トリアゾール誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が挙げられる。
この正孔注入材料としては、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、フタロシアニン誘導体、インダンスレン誘導体、ポリアルキレンジオキシチオフェン誘導体(Adv.Mater.,12,481(2000))等が用いられる。このような化合物のうちいずれか1種を単独で含有してもよく、2種以上含有してもよい。また、これらには、ルイス酸、スルホン酸等を混合してもよい。
電子注入材料としては、Li、Ca、Ba、Sr、Ag、Au等の金属、LiF、MgF等の金属フッ化物、MgO、Al2O3、LiO等の金属酸化物が用いられる。
発光材料が有機低分子の場合の好適な例としては、キレート型有機金属錯体、多核または縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサチアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。
発光材料が高分子の場合の好適な例としては、ポリパラフェニレン誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアセチレン誘導体等が挙げられる。
該蛍光発光材料のドーピングの割合としては、対象となる層の0.001質量%乃至40質量%、好適には0.01質量%乃至10質量%である。
このドーピングに用いられる材料としては、蛍光発光材料との相容性が良く、かつ発光層の良好な薄膜形成を妨げない有機化合物が用いられ、好適にはクマリン誘導体、DCM誘導体、キナクリドン誘導体、ペリミドン誘導体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ルブレン誘導体、ポルフィリン誘導体、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスニウム、イリジウム、白金、および金などの金属錯体化合物等が用いられる。
周期表7ないし11族から選ばれる遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、金及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
もしくは前記発光材料中に、前記電荷輸送材料以外の電荷輸送性材料を1質量%以上50質量%以下の範囲で混合・分散して形成させてもよい。
更に、有機電界発光素子に注入される正孔と電子のバランスを調節するために前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送材料を10質量%以上50質量%以下分散させてもよい。
前記金属としてはマグネシウム、アルミニウム、金、銀、インジウム、リチウム、カルシウムおよびこれらの合金が挙げられる。金属酸化物としては、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化スズインジウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛等が挙げられる。また、金属フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウムが挙げられる。
上記各材料(前記非共役系高分子、発光材料等)の分散状態は分子分散状態でも微結晶などの粒子状態でも構わない。塗布液を用いた成膜法の場合、分子分散状態とするために分散溶媒は上記各材料の分散性及び溶解性を考慮して選択する。粒子状に分散するためには、ボールミル、サンドミル、ペイントシェイカー、アトライター、ホモジナイザー、超音波法等が利用される。
本実施形態の表示媒体は、マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列した上記有機電界発光素子と、この有機電界発光素子を駆動する駆動手段と、を備える。
表示装置として具体的には例えば、図1〜図4に示すように、有機電界発光素子の一対の電極(電極2、背面電極7)に連結され、当該一対の電極間に直流電圧を印加するための電圧印加装置9を、駆動手段として備えたものが挙げられる。
電圧印加装置9を用いた有機電界発光素子の駆動方法としては、例えば、一対の電極間に、4V以上20V以下で、電流密度1mA/cm2以上200mA/cm2以下の直流電圧を印加することによって有機電界発光素子を発光させる。
前記マトリクス状またはセグメント状の有機化合物層は、例えば前述したインクジェット法を用いることにより容易に形成可能である。
目的物の同定には、1H−NMRスペクトル(1H−NMR、溶媒:CDCl3、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr錠剤法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1))を用いた。
<化合物の製造>
(化合物(II−6)の合成)
2,6−ジクロロピラジン(東京化成工業(株)製)4.0g(27mmol)、2−チオフェンボロン酸(東京化成工業(株)製)7.5g(59mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(以下、Pd(PPh3)4と記載する場合がある)(東京化成工業(株)製)0.43g(0.37mmol)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)14.5gを水60mlに溶解した溶液を加え、窒素気流下、60℃で6時間攪拌した。
放冷後、混合物を水500ml中に注ぎ、析出した沈殿物を濾取、水で洗浄し、減圧乾燥後、トルエンに溶解し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により不純物を除去、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、2,6−ビス(2’−チエニル)ピラジン3.3g(理論収量の50%)を得た。
放冷後、混合物を水500ml中に注ぎ、析出した沈殿を濾取、水で洗浄し、減圧乾燥後、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、2,6−ビス(5’−ブロモ−2’−チエニル)ピラジン2.45g(理論収量の49%)を得た。
得られた化合物(II−6)の融点は、152℃〜152.5℃であった。
また、得られた化合物(II−6)は、赤外吸収測定、1H−NMRにて同定した。
ガラス基板上に形成されたITO(三容真空社製)を短冊状のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィによりパターニングし、さらにエッチング処理することにより短冊状のITO電極(幅2mm)を形成した。
次に、このITOガラス基板を中性洗剤、超純水、アセトン(電子工業用、関東化学製)及びイソプロパノール(電子工業用、関東化学製)で超音波洗浄を各5分間行った後、スピンコーターで乾燥し、更に紫外線オゾン洗浄を行った。
この上に、発光材料となる前記例示化合物(X−1)と前記化合物(II−6)を共に用い、8:92の比率(質量比)で35nm蒸着し発光層を形成した。更に、前記発光層の上に、前記例示化合物(X−1)を30nm蒸着した。
更にこの上に、短冊状の穴が設けられている金属性マスクを用いて、フッ化リチウムを1nm蒸着した後、アルミニウム100nmを蒸着し、背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(化合物(II−11)の合成)
化合物(II−6)と同様にして得られた2,6−ビス(5'−ブロモ−2'−チエニル)ピラジン3.8g(9.4mmol)、2−チオフェンボロン酸(東京化成工業(株)製)2.7g(21mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(東京化成工業(株)製)0.18g(0.16mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド200mlに溶解し、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)5.7g(48mmol)を水30mlに溶解した溶液を加え、90〜100℃で4時間攪拌した。
放冷後、混合物を水700ml中に注ぎ、析出した沈殿物を濾取、水で洗浄し、減圧乾燥後、トルエンに溶解して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、2,6−ビス(2' ,2''−ビチエニル)ピラジン1.8g(理論収量の47%)を得た。
得られた化合物(II−11)は、赤外吸収測定、1H−NMRにて同定した。
実施例1における前記(II−6)の代わりに、上記合成した化合物(II−11)を用いて有機電界発光素子を作製した。
(化合物(III−7)の合成)
2,4−ジクロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン(シグマ‐アルドリッチ社製)4.0g(22mmol)、2−チオフェンボロン酸(東京化成工業(株)製)6.2g(48mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.10g(0.09mmol)をテトラヒドロフラン160mlに溶解し、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)12.3gを水50mlに溶解した溶液を加え、窒素気流下、60℃で6時間攪拌した。
放冷後、混合物を水800ml中に注ぎ、析出した沈殿を濾取、水で洗浄した。これを減圧乾燥後、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、2,4−ビス(5'−ブロモ−2'−チエニル)−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン2.45g(理論収量の49%)を得た。
放冷後、混合物を水400ml中に注ぎ、析出した沈殿物を濾取、水で洗浄し、減圧乾燥後、トルエンに溶解して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、化合物(III−7)0.80g(理論収量の62%)を得た。得られた化合物(III−7)の融点は、140℃〜141℃であった。
得られた化合物(III−7)は、赤外吸収測定、1H−NMRにて同定した。
実施例1における前記(II−6)の代わりに、上記合成した化合物(III−7)を用いて有機電界発光素子を作製した。
(化合物(III−11)の合成)
化合物(III−7)で得られた2,4−ビス(5'−ブロモ−2'−チエニル)−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン1.1g(2.6mmol)、2−チオフェンボロン酸(東京化成工業(株)製)1.0g(8.0mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(東京化成工業(株)製)0.04g(0.035mmol)をN−メチルピロリドン40mlに溶解し、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)3.0g(6.8mmol)を水15mlに溶解した溶液を加え、窒素気流中、80℃で4時間攪拌した。
放冷後、混合物を水400ml中に注ぎ、析出した沈殿を濾取、水で洗浄した。これを減圧乾燥後、トルエン/メタノール混合溶媒より再結晶して、2,4−ビス(5''−ブロモ−2',2''−ビチオフェン−5'−イル)−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン0.71g(理論収量の68%)を得た。
放冷後、混合物を500ml中に注ぎ、析出した沈殿物を濾取、水で洗浄し、減圧乾燥後、トルエンに溶解して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し、トルエンより再結晶して、化合物(III−11)0.22g(理論収量の30%)を得た。得られた化合物(III−11)の融点は、171℃〜173℃であった。
得られた化合物(III−11)は、赤外吸収スペクトル測定、1H−NMRスペクトルにて同定した。
実施例1における前記(II−6)の代わりに、上記合成した化合物(III−11)を用いて有機電界発光素子を作製した。
実施1の前記例示化合物(II−6)の代わりに、下記化合物(VII)の4,4’−ビスカルバゾリルビフェニルを用い、比較例1と同様に素子評価した。
以上のように作製した有機EL素子の発光寿命の評価は、乾燥空気中、室温(25℃)において直流駆動方式(DC駆動)で初期輝度を500cd/m2とし、比較例1の素子の輝度(初期輝度L0:500cd/m2)が輝度L/初期輝度L0=0.5となった時点の駆動時間を1.0とした場合の相対時間、及び素子の輝度が輝度L/初期輝度L0=0.5となった時点での電圧上昇分(=電圧/初期駆動電圧)により評価した。結果を表3に示す。
2 透明電極
3 正孔輸送層
4 発光層
5 電子輸送層
6 電荷輸送能を持つ発光層
7 背面電極
Claims (4)
- 陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、少なくとも下記一般式(I)で表される化合物を含有する有機発光層と、
を備える有機電界発光素子。
〔一般式(I)中、R1は、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、又は置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基を表し、Aは芳香族複素六員環を形成するための少なくとも1個の窒素原子を含む複素環残基を表し、nは1以上3以下の整数を表す。〕 - 前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物である請求項1に記載の有機電界発光素子。
〔一般式(III)中、R1は、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、又は置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基を表し、R2は水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1以上10以下のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換若しくは未置換の炭素数6以上10以下のアリール基、又は置換若しくは未置換の炭素数6以上10以下のアリールオキシ基を表し、nは1以上3以下の整数を表す。〕 - 前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)で表される化合物である請求項1に記載有機電界発光素子。
〔一般式(II)中、R1は、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、又は置換若しくは未置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基を表し、nは1以上3以下の整数を表す。〕 - マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列した、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子と、
前記有機電界発光素子を駆動する駆動手段と、
を備える表示媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009192407A JP5375434B2 (ja) | 2009-08-21 | 2009-08-21 | 有機電界発光素子及び表示媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009192407A JP5375434B2 (ja) | 2009-08-21 | 2009-08-21 | 有機電界発光素子及び表示媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011044605A true JP2011044605A (ja) | 2011-03-03 |
JP5375434B2 JP5375434B2 (ja) | 2013-12-25 |
Family
ID=43831797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009192407A Expired - Fee Related JP5375434B2 (ja) | 2009-08-21 | 2009-08-21 | 有機電界発光素子及び表示媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5375434B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105175402A (zh) * | 2015-09-02 | 2015-12-23 | 陕西师范大学 | 2-取代-4,6-二噻吩-1,3,5-均三嗪类化合物的合成方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002193952A (ja) * | 2000-12-25 | 2002-07-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 新規含窒素へテロ環化合物、発光素子材料およびそれらを使用した発光素子 |
JP2004339070A (ja) * | 2003-05-13 | 2004-12-02 | Koei Chem Co Ltd | チオフェン誘導体類、その製造方法およびこれを用いてなる有機電界発光素子 |
WO2005043962A1 (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-12 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 1,4−ジチイン環を有する化合物を含む電荷輸送性有機材料 |
CN101381364A (zh) * | 2008-11-03 | 2009-03-11 | 武汉大学 | 含2,4,6-三(2-噻吩基)-1,3,5-均三嗪单元的星形化合物及其制法和用途 |
JP2009114074A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | (チオフェン/フェニレン)コオリゴマー |
-
2009
- 2009-08-21 JP JP2009192407A patent/JP5375434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002193952A (ja) * | 2000-12-25 | 2002-07-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 新規含窒素へテロ環化合物、発光素子材料およびそれらを使用した発光素子 |
JP2004339070A (ja) * | 2003-05-13 | 2004-12-02 | Koei Chem Co Ltd | チオフェン誘導体類、その製造方法およびこれを用いてなる有機電界発光素子 |
WO2005043962A1 (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-12 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 1,4−ジチイン環を有する化合物を含む電荷輸送性有機材料 |
JP2009114074A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | (チオフェン/フェニレン)コオリゴマー |
CN101381364A (zh) * | 2008-11-03 | 2009-03-11 | 武汉大学 | 含2,4,6-三(2-噻吩基)-1,3,5-均三嗪单元的星形化合物及其制法和用途 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105175402A (zh) * | 2015-09-02 | 2015-12-23 | 陕西师范大学 | 2-取代-4,6-二噻吩-1,3,5-均三嗪类化合物的合成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5375434B2 (ja) | 2013-12-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5810417B2 (ja) | イリジウム錯体化合物、並びに該化合物を含む組成物、有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 | |
JP4893173B2 (ja) | 有機電界発光素子用組成物及び有機電界発光素子 | |
JP5167747B2 (ja) | 低分子塗布型有機電界発光素子用の電荷輸送材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜および有機電界発光素子 | |
JP5499487B2 (ja) | キノリン系化合物、有機電界発光素子用材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 | |
JP4882908B2 (ja) | 有機電界発光素子及び表示装置 | |
CN110023314B (zh) | 新型杂环化合物及利用其的有机发光器件 | |
JP4880450B2 (ja) | 有機金属錯体、発光性固体、有機el素子及び有機elディスプレイ | |
JP5028934B2 (ja) | 炭化水素化合物、電荷輸送材料、電荷輸送材料組成物および有機電界発光素子 | |
JP4802671B2 (ja) | 低分子有機薄膜を備える有機el素子 | |
JP2011026237A (ja) | 有機化合物、電荷輸送材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイ及び有機el照明 | |
JP5322091B2 (ja) | 有機電界発光素子用重合体、有機電界発光素子および有機elディスプレイ | |
CN110248922B (zh) | 新型菲化合物及利用其的有机发光元件 | |
JP5708426B2 (ja) | 有機電界発光素子用組成物及び有機電界発光素子 | |
JP5555972B2 (ja) | 有機電界発光素子 | |
JP5157399B2 (ja) | 有機電界発光素子用材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子及び有機elディスプレイ | |
JP2008001621A (ja) | トリチル化合物、トリチル化合物の製造方法、電荷輸送材料、発光材料及び有機電界発光素子 | |
JP2005170809A (ja) | 化合物、電荷輸送材料、有機電界発光素子材料および有機電界発光素子 | |
JP5526521B2 (ja) | カルバゾール化合物、カルバゾリル基含有ポリエステル、塗膜用組成物、有機電界発光素子、及び表示媒体 | |
JP2010040853A (ja) | 有機電界発光素子及びその表示媒体 | |
JP5375434B2 (ja) | 有機電界発光素子及び表示媒体 | |
JP5309782B2 (ja) | 有機電界発光素子、及びその表示媒体 | |
JP2007262219A (ja) | 高分子化合物、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜および有機電界発光素子 | |
JP2009064918A (ja) | 有機電界発光素子及び表示装置 | |
JP2009224607A (ja) | 有機電界発光素子及び表示媒体 | |
JP5904139B2 (ja) | 有機電界発光素子及び表示媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120719 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130822 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130827 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130909 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5375434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |