JP2005170809A - 化合物、電荷輸送材料、有機電界発光素子材料および有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記一般式(1)で表わされる化合物。
(一般式(1)中、Ar1、Ar2は各々独立に置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。但し、Ar1、Ar2はそれぞれ置換基を含めた合計炭素数が7〜27の芳香族炭化水素基を表す。Ar3は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族
複素環基を表す。R1,R2は、各々独立に、ハロゲン原子、芳香族複素環基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基或いは芳香族炭化水素基の中から選ばれる。n1及びn2は、それぞれ0〜3の整数であり、n1及び/またはn2が2以上の場合には、R1どうし、R2どうしは、各々互いに同一であっても異なっていてもよい。
【選択図】 なし
Description
有機電界発光素子をフラットパネル・ディスプレイ等の表示素子に応用するためには、素子の発光効率を改善すると同時に駆動時の安定性を十分に確保する必要がある。駆動時の安定性が保てない駆動劣化の主原因は、発光層の劣化によると推定されている。発光層の劣化は、発光層の温度上昇により起こる。発光層の温度上昇は、次の(i)〜(ii)の要因
により起こるものと考えられる。(i)素子に引加する電流が増えると、発光層に注入され
る電荷が増え、それに伴い励起子とならない電荷の量が増加する。(ii)励起子となったものの中でも、発光層中で発光に寄与せず熱失活するものが増加する。
また、上記(H−5)のようにカルバゾール環の3−および/または6−位に芳香族複素環が置換した化合物は、一般に芳香族炭化水素環が置換した化合物に比べ、イオン化ポテンシャルが大きく、または、電子親和力が小さくなるため、HOMO(最高被占分子軌道)とLUMO(最低空分子軌道)との間のバンドギャップが小さく、発光層のホストとして好ましくない。
基であって、更に該芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基が、置換基を有さないか或いは極性および電子供与性の比較的小さい性質の置換基を有することにより、カルバゾリル基のような電子供与性の大きな置換基を有するものに比べて、バンドギャップが大きいため、有機電界素子のホスト材料として有用であると考えられ、発光効率の高い発光層を提供する。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表わされる化合物、電荷輸送材料、有機電界発光素子材料、および該化合物を含む層を有する有機電界発光素子に存する。
Ar1及びAr2は、各々独立に芳香族炭化水素基を表す。該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、シアノ基、及び以下の[置換基群Y]の中から選ばれる置換基の、1種又は2種以上で置換されていてもよい。また、[置換基群Y]に記載の置換基は、置換基を有していてもよい。但し、Ar1およびAr2は、それぞれ置換基を含めた合計炭素数が7〜27の芳香族炭化水素基を表す。
[置換基群Y]アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、及び芳香族炭化水素基
Ar3は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。該芳香族炭化水素基或いは芳
香族複素環基は、以下の[置換基群Z]の中から選ばれる1種または2種以上の置換基で置換されていても良い。また、[置換基群Z]に記載の置換基は、[置換基群Z2]の中
から選ばれる置換基の、1種または2種以上で置換されていてもよい。
[置換基群Z]シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基[置換基群Z2]ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基
R1,R2は、各々独立に、ハロゲン原子、芳香族複素環基、或いは上記の[置換基群Y]の中から選ばれる。n1及びn2は、それぞれ0〜3の整数であり、n1及び/またはn2が2以上の場合には、R1どうし、R2どうしは、各々互いに同一であっても異なっていてもよい。また、該芳香族複素環基及び[置換基群Y]に記載の置換基は、さらに置換基を有していてもよい。)
該芳香族炭化水素基を例示するならば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環などの、電子供与性および電子受容性がともに比較
的小さい性質をもつ5〜6員環の単環または2〜5縮合環由来の1価の基が挙げられる。
Ar1およびAr2が、下記一般式(2)〜(4)で表される場合、カルバゾール環とAr1との間、および、カルバゾール環とAr2との間の立体障害のため、二面角が大きく、π共役系の広がりが抑えられる。よって、HOMOとLUMOとの間のバンドギャップが大きくなり好ましい。特に、大きなバンドギャップが必要とされる青色発光の燐光分子を用いた有機電界発光素子のホスト材料として好ましい。Ar1およびAr2のうちどちらか一方が、一般式(2)〜(4)で表されていてもよいが、HOMOとLUMOとのバンドギャップの点では、Ar1およびAr2のどちらもが、一般式(2)〜(4)で表される構造が好ましい。また、Ar1およびAr2は、一般式(2)〜(4)のうち、同一の一般式で表される構造の方が、合成が容易という点で好ましいが、異なる一般式で表される構造の方が、非晶質性が大きいと言う点で好ましい。
[置換基群Y]アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、及び芳香族炭化水素基
前記ハロゲン原子、シアノ基、及び以下の[置換基群Y]の中から選ばれる置換基は、極性および電子供与性の比較的小さく、酸化されやすい部位を含まない性質を有する。Ar1及びAr2は、無置換、または、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族炭化水素基で置換されていることが電荷輸送性の点で好ましく、無置換、または、アルキル基、芳香族炭化水素基で置換されていることが更に好ましい。また、[置換基群Y]に記載の置換基は、後述する通り、置換基を有していてもよい。
中から選ばれる置換基を表す。ハロゲン原子、シアノ基、或いは上記の[置換基群Y]は、電子供与性の比較的小さい性質を有する。中でも、極性が小さく電荷輸送を阻害しない点で、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基が好ましく、アルキル基、芳香族炭化水素基が更に好ましい。[置換基群Y]に記載の置換基
は、さらに、後述する通り、置換基を有していてもよい。
整数であり、n3が2以上の場合には、R4どうしは互いに同一であっても異なっていてもよい。式(3)中、n4は、0〜7の整数であり、n4が2以上の場合には、R5どうしは
互いに同一であっても異なっていてもよい。式(4)中、n5は、0〜9の整数であり、
n5が2以上の場合には、R6どうしは互いに同一であっても異なっていてもよい。
R3がハロゲン原子である時は、耐熱性の点からR4は芳香族炭化水素基であることが好ましい。
R5は、無置換(n=0)、または、n=1または2であることが好ましい。R5の置換位置としては、カルバゾール環に結合する位置に対して、耐熱性の点では4−位、5−位が好ましく、非晶質性の点では3−位、6−位、7−位が好ましく、バンドギャップの点では2−位、8−位が好ましい。
Ar3は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。芳香族炭化水素基としては
、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環などの、5〜6員環の単環または2〜5縮合環由来の1価の基であり、電子供与性および電子受容性がともに比較的小さい性質有する点で共通する。
芳香族炭化水素環が好ましく、電荷輸送性が大きいという点からは、芳香族複素環が好ましい。
中でも、Ar3としては非晶質性、酸化還元安定性の点でベンゼン環、ナフタレン環、
フェナントレン環、キノリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環が好ましい。
芳香族複素環基は、以下の[置換基群Z]の中から選ばれる1種または2種以上の置換基で置換されていても良い。また、[置換基群Z]に記載の置換基は、[置換基群Z2]の
中から選ばれる置換基の、1種または2種以上で置換されていてもよい。
[置換基群Z]シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基[置換基群Z2]ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基
[置換基群Z]は、酸化または還元を受けたときに副反応を起しにくい置換基である。Ar3の置換基としては、耐熱性、酸化還元安定性の点で、アルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、芳香族炭化水素基が好ましく、アルキル基、芳香族炭化水素基が更に好ましい。
該Ar3の置換基の置換基に、カルバゾリル基を有した場合は、例えば、前記(H−1
)、(H−2)の様に、膜の安定性が悪いため、耐熱性に乏しく、バンドギャップが小さいため、発光効率が良くない。従って、Ar3の置換基の置換基においても、カルバゾリ
ル基は有さないことが好ましい。
ハロゲン原子、芳香族複素環基、及び上記の[置換基群Y]は、極性および電子供与性の比較的小さく、酸化されやすい部位を含まない性質を有するものである。中でも、電荷輸送性の点で、無置換(n=0)、または、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族炭化水素基が好ましく、無置換(n=0)、または、アルキル基、芳香族炭化水素基基が更に好ましい。[置換基群Y]に記載の置換基は、さらに置換基を有していてもよい。R1,R2の置換位置としては、耐熱性の点で、2−位、7−位が好ましく、酸化還元安定性の点で、1−位、8−位が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基として、好ましくは炭素数1から8の直鎖または分岐のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル基などが挙げられる。
アルキニル基として、好ましくは、炭素数2から9、更に好ましくは炭素数2から5のアルキニル基であり、例えばエチニル、プロパルギル基などが挙げられる。
アラルキル基として、好ましくは、炭素数7から15、更に好ましくは炭素数7から1
1のアラルキル基であり、例えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
アリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、チエニルオキシ基などが挙げられる。
アシル基として、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数2から10、更に好ましくは炭素数2から7のアシル基であり、例えばホルミル、アセチル、ベンゾイル基などが含まれる。
上記アリールオキシカルボニル基として、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数7〜13、更に好ましくは炭素数7から11のアリールオキシカルボニル基であり、例えばフェノキシカルボニル基などが含まれる。
芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環などの、6員環の単環または2〜5縮合環由来の1価の基が含まれる。
以下に、本発明の有機化合物の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
11〜14、16〜18、20、23、26、28、31〜33、34、35、38の化合物である。更に好ましくは、1〜5、11、12、16〜18、26、31、32、34、最も好ましくは、1〜3、11、12、16〜18である。
本発明の前記一般式(1)で表される有機化合物の分子量としては、通常、400以上、2000以下であり、耐熱性、昇華性の点で好ましくは、500以上、1200以下である。また、ガラス転移温度は、通常、60℃以上、有機電界発光素子の耐熱性を含めた駆動安定性の点で好ましくは100℃以上である。融点は、通常、100℃以上、有機電界発光素子の耐熱性を含めた駆動安定性の点で好ましくは200℃以上である。ただし、非晶質性の高い化合物は明確な融点をもたないことがある。また、酸化還元電位としては、酸化される電位が、通常、+0.9〜+1.6V vs.SCE、電荷輸送性の点で、好ましくは、+1.0〜+1.4V vs.SCE、還元される電位が、通常、−2.7〜−1.7V vs.SCE、電荷輸送性の点で、好ましくは、−2.5〜−1.8Vvs.SCEであ
る。
上記一般式(A)(B)(C)中、Xはヨウ素、臭素、塩素などのハロゲン原子、または、−OSO2CF3、−OSO2C6H4CH3などのエステル化されたヒドロキシル基を表し、Ar1、Ar2、Ar3、R1,R2は前記一般式(1)におけると同義である。Ar1−MおよびAr2−Mは有機マグネシウム試薬、有機ホウ素試薬、有機スズ試薬、有機ケイ
素試薬などの有機金属試薬を表し、Ar3−Xは芳香族ハロゲン化物またはエステル化さ
れたヒドロキシル基を有する芳香族化合物を表す。
合成例2
本発明の前記一般式(1)で表される有機化合物は、次のような手法を用いても合成することができる。
などの有機金属試薬を表す。
まず、一般式(D)で表される9−位を芳香族基によって置換されたカルバゾール誘導体をNBS(N−ブロモスクシンイミド)、臭素分子などを用いて、一般式(E)で表されるジハロゲン化物に誘導する。
ン化物またはエステル化されたヒドロキシル基を有する芳香族化合物と反応させることによっても、本発明の一般式(1)で表される有機化合物が得られる。
前記使用される触媒としては、パラジウム、ニッケル、銅など遷移金属系の触媒が挙げられる。通常、触媒はカルバゾール環を含有する中間体に対して、0.1モル%以上、200モル%以下程度使用される。
反応温度としては、通常、20℃以上、好ましくは50℃以上、300℃以下、好ましくは200℃以下である。反応に使用できる溶媒としては、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、エトレングリコールジメチルエーテル、テトラグライム等のエーテル系溶媒が挙げられる。
また、結晶化し難く、ガラス転移温度が高いため薄膜形成性に優れるため、耐熱性に優れ、長期間安定に駆動(発光)する有機電界発光素子を提供することが可能であり、有機電界発光素子材料として好適である。本発明の化合物は、本発明の化合物を含む層として、有機電界発光素子中にあればよく、特に該層が発光層であることが好ましい。
また、本発明の化合物は、優れた耐熱性、製膜性、電荷輸送性、発光特性から、素子の層構成に合わせて、発光材料、正孔注入材、正孔輸送材、電子注入材、電子輸送材、正孔阻止材、電子阻止材などとしても適用可能である。
続いて、本発明の化合物を用いた有機電界発光素子について説明する。
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物は、非晶質性および耐熱性に優れ、かつ、正孔輸送性と電子輸送性が共に優れており、また両者のバランスがよく、さらに三重項励起子のエネルギー準位が高いとの理由から、発光層材料、中でもホスト材料として使用した場合に、その長所が最も生かされ、耐熱性を含めた駆動安定性に優れ、発光効率の高い有機発光電界素子が得られるため好ましい。
なお、本発明の有機電界発光素子において、陰極−発光層間を「電子輸送層」と称し、
2つ以上の場合は陰極に接している層を「電子注入層」、それ以外の層を総称して「電子輸送層」と称す。また、陰極−発光層間に設けられた層のうち、発光層に接している層を、特に「正孔阻止層」と称する場合がある。
図1は本発明に用いられる一般的な有機電界発光素子の構造例を模式的に示す断面図であり、1は基板、2は陽極、4は正孔輸送層、5は発光層、6は正孔阻止層、8は陰極を各々表わす。
陽極2の厚みは、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが望ましい。この場合、陽極の厚みは通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常1000nm以下、好ましくは500nm以下程度である。不透明でよい場合は陽極2の厚みは任意であり、所望により金属で形成して基板1を兼ねてもよい。
Metals, 91巻、209頁、1997年)等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて、複数種混合して用いてもよい。
正孔輸送層4は、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常の塗布法や、インクジェット法、スクリーン印刷法など各種印刷法等の湿式成膜法や、真空蒸着法などの乾式成膜法で形成することができる。
正孔輸送層4の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常300nm以下、好ましくは100nm以下である。この様に薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いられる。
発光層5に用いられる該化合物としては、安定な薄膜形状を有し、固体状態で高い発光(蛍光または燐光)量子収率を示し、正孔および/または電子を効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。さらに電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい化合物であることが要求される。
キノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレーザー用蛍光色素をドープすること(J. Appl. Phys., 65巻, 3610頁, 1989年)等が行われており、本発明の有機電界発光素子における発光層に対しても、蛍光色素をドープすることは好ましい。
ホスト材料に対して上記蛍光色素がドープされる量は、10-3重量%以上が好ましく、0.1重量%がより好ましい。また10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。下限値を下回ると、素子の発光効率向上に寄与できない場合があり、上限値を越えると濃度消光が起き、発光効率の低下に至る可能性がある。
、Tが炭素の場合はR14、R15は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アラルキルアミノ基、ハロアルキル基、水酸基、アリールオキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わす。
一般式(i)中の二座配位子LおよびL’はそれぞれ以下の部分構造を有する配位子を示す。
一般式(i)で表される化合物として、さらに好ましくは下記一般式(ia)、(ib)(ic)で表される化合物が挙げられる。
香族炭化水素基を表わし、環A2は置換基を有していてもよい含窒素芳香族複素環基を表わす。)
香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、環A2は置換基を有していてもよい含窒素芳香族複素環基を表わす。)
1および環A1’は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、環A2および環A2’は各々独立に、置換基を有していてもよい含窒素芳香族複素環基を表わす。)
一般式(ia)、(ib)、(ic)で表される化合物の環A1および環A1として、好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、チエニル基、フリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフリル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、またはカルバゾリル基が挙げられる。
一般式(ia)、(ib)および(ic)で表される化合物が有していてもよい置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基等のジアリールアミノ基;カルバゾリル基;アセチル基等のアシル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;シアノ基等が挙げられ、これらは互いに連結して環を形成しても良い。
な縮合環としては7,8−ベンゾキノリン基等が挙げられる。
環A1、環A1’、環A2および環A2’の置換基として、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、ジアリールアミノ基、またはカルバゾリル基が挙げられる。
式(ii)におけるM7として好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レ
ニウム、オスミウム、イリジウム、白金または金が挙げられ、特に好ましくは、白金、パラジウム等の2価の金属が挙げられる。
発光層中にドーパントとして含有される有機金属錯体の量は、0.1重量%以上が好ましく、また30重量%以下が好ましい。下限値を下回ると素子の発光効率向上に寄与できない場合があり、上限値を上回ると有機金属錯体同士が2量体を形成する等の理由で濃度消光が起き、発光効率の低下に至る可能性がある。
なお、発光層5は、本発明の性能を損なわない範囲で上記以外の成分を含んでいてもよ
い。
例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体(特開平6−322362号公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同2−222484号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報)、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾールの金属錯体(特開平8−315983号公報)、シロール誘導体、等の蛍光発光を生じる発光層材料、4,4'−N,N'−ジカルバゾールビフェニルなどのカルバゾール誘導体(WO 00/70655号公報)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(USP 6,303,238号公報)、2,2',2''−(1,3,5−ベンゼントリル)トリス[1−フェニル−1H−ベ
ンズイミダゾール](Appl. Phys. Lett., 78巻, 1622項, 2001)、ポリビニルカルバゾ
ール(特開2001−257076号公報)等の燐光発光を生じる発光層材料などを含有していても良い。
塗布の場合は、前記発光層ホスト材料と、ドープ用色素、さらに必要により、電子のトラップや発光の消光剤とならないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調整し、スピンコート法などの方法により正孔輸送層4上に塗布し、乾燥して発光層5を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔/電子移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、50重量%以下が好ましい。
発光層も正孔輸送層と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
正孔阻止層は、正孔輸送層から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物より形成されることが好ましい。正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いことが必要とされる。正孔阻止層6は正孔と電子を発光層内に閉じこめて、発光効率を向上させる機能を有する。
測定した酸化電位を基準電極に対して補正しても求められる。後者の方法の場合、例えば飽和甘コウ電極(SCE)を基準電極として用いたとき、
(正孔阻止材料の還元電位)≧(発光材料の還元電位)
と表現することも出来る。
さらに後述の電子輸送層を有する素子の場合には、正孔阻止層の電子親和力は電子輸送層の電子親和力と比較して同等以下であることが好ましい。
(電子輸送材料の還元電位)≧(正孔阻止材料の還元電位)≧(発光材料の還元電位)
このような条件を満たす正孔阻止材料として、好ましくは、下記一般式(VII)で表わ
される混合配位子錯体が挙げられる。
ウム、インジウムから選ばれる金属原子を表す。L5は以下に示す一般式(VIIa)、(VIIb)、(VIIc)のいずれかで表される。
前記一般式(VII) において、R16〜R21は水素原子または任意の置換基を表すが、好ましくは水素原子;塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;カルボキシル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わす。
ニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環基またはチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わす。
前記一般式(VII) で表わされる化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
前記構造式で表わされる1,2,4−トリアゾール環残基を少なくとも1個有する化合
物の具体例を以下に示す。
陰極8は、正孔阻止層6を介して発光層5に電子を注入する役割を果たす。陰極8として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。さらに、陰極と発光層または電子輸送層の界面にLiF、MgF2、Li2O等の極薄絶縁膜(0.1〜5nm)を挿入することも、素子の効率を向上させる有効な方法である(Appl. Phys. Lett., 70巻,152頁,1997年;特開平10−74586号公報;IEEE Trans. Electron. Devices,44巻,1245頁,1997年)。陰極8の膜厚は通常、陽極2と同様である。低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層することは素子の安定性を増す。この目的のために、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。
このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−または5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第 5,645,948号)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N′−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。
電子輸送層7は、正孔輸送層4と同様にして塗布法あるいは真空蒸着法により正孔阻止層6上に積層することにより形成される。通常は、真空蒸着法が用いられる。
正孔注入の効率をさらに向上させ、かつ、有機層全体の陽極への付着力を改善させる目的で、正孔輸送層4と陽極2との間に正孔注入層3を挿入することも行われている(図3参照)。正孔注入層3を挿入することで、初期の素子の駆動電圧が下がると同時に、素子を定電流で連続駆動した時の電圧上昇も抑制される効果がある。正孔注入層に用いられる材料に要求される条件としては、陽極とのコンタクトがよく均一な薄膜が形成でき、熱的に安定、すなわち、融点及びガラス転移温度が高く、融点としては 300℃以上、ガラス転移温度としては 100℃以上であることが好ましい。さらに、イオン化ポテンシャルが低く陽極からの正孔注入が容易なこと、正孔移動度が大きいことが挙げられる。
酸化物、モリブデン酸化物等の金属酸化物(J. Phys. D, 29巻、2750頁、1996年)が報告されている。
正孔注入層の場合も、正孔輸送層と同様にして薄膜形成可能であるが、無機物の場合には、さらに、スパッタ法や電子ビーム蒸着法、プラズマCVD法が用いられる。
以上の様にして形成される正孔注入層3の膜厚は、低分子化合物を用いて形成される場合、下限は通常3nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常100nm、好ましくは50nm程度である。また高分子化合物を用いて形成される正孔注入層3の、膜厚の下限は通常5nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常1000nm、好ましくは500nm程度である。
本発明によれば、一般式(1)で表される化合物を用いることにより、耐熱性、駆動安定性に優れ、駆動寿命が長く、さらに高発光効率および低駆動電圧である有機電界発光素子を得ることができる。
(実施例1)
(例示化合物1の合成)
1)3,6−ジ(9−フェナントリル)カルバゾールの合成
ナコールエステル9.00g (29.6mmol)、炭酸カリウム6.52g (47.2mmol)にジメトキシエタン50mL、水17mLを加え、窒素下、78℃で4.5時間反応させた。反応終了後、エバポレーター
によりジメトキシエタンを留去し、水200mLを加えた後、塩化メチレン500mLで抽出した。該塩化メチレン溶液の水分を硫酸マグネシウムで除き、エバポレーターにより濃縮した。得られた褐色のオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1)によって精製し、メタノールで洗浄することにより白色粉末3.83g (7.4mmol,収率62%)が得られた。
2)3,6,9−トリ(9−フェナントリル)カルバゾールの合成
反応終了後、反応液にクロロホルム100mLを加え不溶物を濾別した。濾液に含まれるクロ
ロホルムをエバポレーターで留去した後、メタノールに注ぎ、得られた沈殿物を濾過により回収した。得られた沈殿物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1)によって精製し、塩化メチレンで再結晶することにより白色固体1.23g (1.76mmol, 収率50%)が得られた。
された。回収物の質量分析を行ったところ、分子量が690であったことから、該無色ガラ
ス状固体が例示化合物1であることを確認した。該無色ガラス状固体の1H−NMR(CDCl3, 270MHz)データを以下に示す。
8.90(dd, 2H), 8.80(d, 2H), 8.74(d, 2H), 8.22(s, 2H), 8.14(s, 1H), 8.10(d, 2H), 8.02(d, 1H), 7.93(d, 1H), 7.92(d, 1H), 7.87-7.52(m, 17H), 7.27(d, 2H)
また、セイコー電子社製DSC−20により示差熱分析測定したところ、Tgは206℃と高い値を示した。融点は高い非晶質性のために検出できなかった。
(例示化合物1の電気化学的測定)
例示化合物1の電気化学的測定を行った。
してPt線、参照電極としてAg線を用いてサイリックボルタンメトリーを測定したところ、酸化側の電位は+1.31V vs. SCEであり、水素イオンが脱離することに由来する2段階の還元波は観測されなかった。還元側の電位は-2.37V vs. SCEであり、酸化側、還元側ともに有機電界発光素子のホスト材料として適度な値を示した。なお、電位は内標物質としてフェロセン/フェロセニウムを用いて換算した。
(比較例1)
燐光分子を用いた有機電界発光素子のホスト材料として広く用いられている下記化合物(H−1)の電気化学的測定を行った。
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 陰極
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表わされる化合物。
[置換基群Y]アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、及び芳香族炭化水素基
Ar3は、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表す。該芳香族炭化水素基或いは
芳香族複素環基は、以下の[置換基群Z]の中から選ばれる1種または2種以上の置換基で置換されていても良い。また、[置換基群Z]に記載の置換基は、[置換基群Z2]の
中から選ばれる置換基の、1種または2種以上で置換されていてもよい。
[置換基群Z]シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基
[置換基群Z2]ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基
、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ基、ピリジル基、キノリル基、チエニル基、フリル基、及び芳香族炭化水素基
R1,R2は、各々独立に、ハロゲン原子、芳香族複素環基、或いは上記の[置換基群Y]の中から選ばれる。n1及びn2は、それぞれ0〜3の整数であり、n1及び/またはn2が2以上の場合には、R1どうし、R2どうしは、各々互いに同一であっても異なっていてもよい。また、該芳香族複素環基及び[置換基群Y]に記載の置換基は、さらに置換基を有していてもよい。) - Ar1およびAr2が、それぞれ独立に下記一般式(2)〜(4)から選ばれるものである請求項1に記載の化合物。
の中から選ばれる置換基を表す。[置換基群Y]に記載の置換基は、さらに置換基を有し
ていてもよい。
R4〜R6は、各々独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及び上記の[置換基群Y]の中から選ばれる置換基を表す。[置換基群Y]に記載の置換基は、さらに置換基を有していてもよい。
式(2)中、n3は、0〜4の整数であり、n3が2以上の場合には、R4どうしは互い
に同一であっても異なっていてもよい。
式(3)中、n4は、0〜7の整数であり、n4が2以上の場合には、R5どうしは互い
に同一であっても異なっていてもよい。
式(4)中、n5は、0〜9の整数であり、n5が2以上の場合には、R6どうしは互い
に同一であっても異なっていてもよい。) - 請求項1または2に記載の化合物を含有してなる、電荷輸送材料。
- 請求項1または2に記載の化合物を含有してなる、有機電界発光素子材料。
- 基板上に、陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた中間層を有する有機電界発光素子において、中間層に、請求項1または2に記載の化合物を含む層を有する、有機電界発光素子。
- 請求項1または2記載の化合物を含む層が発光層である、請求項5に記載の有機電界発光素子。
- 該発光層が、請求項1または2記載の化合物をホスト材料として含み、該ホスト材料に対してドープされる材料として有機金属錯体を含む、請求項6に記載の有機電界発光素子。
- 更に、発光層の陰極側界面に接する正孔阻止層を有する、請求項6または7に記載の有機電界発光素子。
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