JP2011043298A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る熱交換器3は、伝熱管31と交差する所定の延在方向に延びるハンガー管32と、延在方向に延びると共にハンガー管32に設けられ、複数の伝熱管31を延在方向で並べて支持する支持部材33と、ハンガー管32と支持部材33との間の熱膨張の差により生じるハンガー管32を曲げる力を緩和する緩和部材34とを有するという構成を採用する。
【選択図】図2
Description
熱交換器は、水平方向で延在し流体を流動させる複数の伝熱管と、鉛直方向で延在し流体を流動させつつ、上記複数の伝熱管を支持するハンガー管とを有している。ハンガー管が複数の伝熱管を支持する構成としては、特許文献1に示すように、ハンガー管に支持部材を設け、この支持部材により所定の伝熱管を下方から支持すると共に、上記所定の伝熱管の上側に連結部材を介して複数の伝熱管を順次積み上げた構成となっている。
また、ハンガー管の温度上昇が抑えられているため、ハンガー管に耐熱性の高い材料を用いる必要はなく、ハンガー管は一般的な材料を用いて形成されている。一方、支持部材は耐熱性の高い材料を用いて形成されている。そして、これらの材料が異なることで、ハンガー管の線膨張係数と支持部材の線膨張係数とが異なる場合がある。
もっとも、ハンガー管には曲がりを防止するための規制部材が設けられており、ハンガー管の曲がりは生じない。しかし、ハンガー管の曲がりを規制するために、ハンガー管と長尺の支持部材との接合部、及び、長尺の支持部材による伝熱管の挟持部等には、熱応力が発生する。この熱応力は、大型のボイラや熱交換器において、ハンガー管や長尺の支持部材が大型化するに従い増加する。そして、このような熱応力の発生により、熱交換器が破損する虞があった。
図1は、本発明に係る熱交換器を備えるボイラ1の構成を示す概略図である。なお、図1、図2(a)及び図2(b)において、紙面上下方向を鉛直方向と規定する。
ボイラ1は、燃料を燃やすことで高温の燃焼ガスGを生じさせ、燃焼ガスGの熱を熱交換器3内の流体(水、空気等)に移動させることで、この流体の温度を上昇させるものである。ボイラ1は、燃焼室2と、熱交換器3と、排ガス出口4とを有している。
熱交換器3は、燃焼室2の上部側に設けられており、複数の伝熱管31と、ハンガー管32とを有している。
伝熱管31には、ボイラ1の外部から非加熱状態の流体が導入され、伝熱管31からボイラ1の外部に向かって、加熱された流体が供給される構成となっている。また、伝熱管31は、ハンガー管32とも連通している。
なお、熱交換器3の詳細については、後述する。
図2は、熱交換器3の構成を示す概略図であって、(a)は図1における熱交換器3の拡大図、(b)は(a)のA−A線視断面図、(c)は(b)のB−B線視断面図である。なお、図2(a)では、ハンガー管32による複数の伝熱管31の支持箇所を拡大している。
複数の伝熱管31は、水平方向に延在し、その内部で流体を流動させる管である。伝熱管31の周囲には高温の燃焼ガスGが流動し、また、伝熱管31内を流動する流体は燃焼ガスGによって加熱され高温となることから、伝熱管31は耐熱性の高い材料、例えばオーステナイト系ステンレス鋼を用いて形成されている。
ハンガー管32は、周囲に高温の燃焼ガスGが流動しているのであるが、その内部で加熱前の流体を流動させているため、ハンガー管32自体の昇温は抑制される。そのため、ハンガー管32を耐熱性の高い材料を用いて形成する必要はなく、例えばフェライト系合金鋼を用いて形成されている。
支持部材33のハンガー管32と逆側の端部には、伝熱管31の外周面の形状に応じた凹部33aが複数形成されている。一対の支持部材33は、凹部33aの部分で伝熱管31を挟持して保持している。一対の支持部材33の互いに対向する縁部には、所定の隙間Sが設けられている。
緩和部材34もハンガー管32の外周面に設けられているため、燃焼ガスGの熱による損傷を防止するために、耐熱性の高い材料、例えばオーステナイト系ステンレス鋼を用いて形成されている。すなわち、緩和部材34は、支持部材33の線膨張係数と、同一の線膨張係数を有する材料を用いて形成されている。
熱交換器3の周囲を高温の燃焼ガスGが流動することで、熱交換器3の各部材は加熱される。ここで、伝熱管31の内部には流体が流動しており、伝熱管31が燃焼ガスGから加熱されることで、流体は伝熱管31の内部を流動すると共に加熱される。よって、熱交換器3では、燃焼ガスGの熱を伝熱管31の内部を流れる流体に移動させることができる。
そのため、緩和部材34は支持部材33と同じように膨張し、ハンガー管32と緩和部材34との間には熱膨張の差が生じる。そして、緩和部材34はハンガー管32を中心として支持部材33の対称となる位置に設けられ、ハンガー管32と緩和部材34とは溶接等を用いて一体的に接続されていることから、ハンガー管32と緩和部材34との間の熱膨張の差により、ハンガー管32と支持部材33との関係で生じる力に対して逆方向にハンガー管32を曲げる力が発生する。
しかし、本実施形態では、緩和部材34が支持部材33によるハンガー管32を曲げる力を緩和することができるため、規制部材の強度を落とし、その取り付け方法等も簡易化することができる。
図3は、図2(c)における熱交換器3の一変形例である。
図3に示す変形例では、1つのハンガー管32に対して、一対の第2緩和部材35が設けられている。第2緩和部材35は、ハンガー管32の外周面の支持部材33と逆側の箇所に設けられる板状の部材であって、緩和部材34と同様の材料を用いて形成されている。
また、一対の第2緩和部材35は、ハンガー管32と一対の第2緩和部材35との間の熱膨張の差により生じる、ハンガー管32を曲げるそれぞれの力の合力が、支持部材33が付与するハンガー管32を曲げる力と釣り合う位置にそれぞれ設けられている。
Claims (4)
- 複数の伝熱管と、
前記伝熱管と交差する所定の延在方向に延びるハンガー管と、
前記延在方向に延びると共に前記ハンガー管に設けられ、前記複数の伝熱管を前記延在方向で並べて支持する支持部材と、
前記ハンガー管と前記支持部材との間の熱膨張の差により生じる前記ハンガー管を曲げる力を緩和する緩和部材とを有することを特徴とする熱交換器。 - 前記緩和部材は、前記延在方向に延びて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記緩和部材は、前記ハンガー管を中心として前記支持部材の対称の位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
- 前記緩和部材の線膨張係数は、前記支持部材の線膨張係数と同一であることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
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JP2009192313A JP5454004B2 (ja) | 2009-08-21 | 2009-08-21 | 熱交換器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5965204U (ja) * | 1982-10-22 | 1984-05-01 | 三菱重工業株式会社 | 加熱管支持装置 |
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JPS5965204U (ja) * | 1982-10-22 | 1984-05-01 | 三菱重工業株式会社 | 加熱管支持装置 |
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