JP5931599B2 - 舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 - Google Patents
舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5931599B2 JP5931599B2 JP2012136770A JP2012136770A JP5931599B2 JP 5931599 B2 JP5931599 B2 JP 5931599B2 JP 2012136770 A JP2012136770 A JP 2012136770A JP 2012136770 A JP2012136770 A JP 2012136770A JP 5931599 B2 JP5931599 B2 JP 5931599B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boiler
- superheater
- furnace
- support
- support leg
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
Description
このような舶用ボイラは、たとえば下記の特許文献1(図1参照)に示すように、水ドラムの下方等に自立用の脚部を備えたものとなる。
また、火炉2の側面視においては、ボイラ本体下面が水ドラム9からサイドボトムヘッダ12へ向けて下がるように、略矩形の火炉2を傾斜させた状態にして設置されている。
また、従来の過熱器ヘッダ11は、たとえば図8に示すように、缶前後方向の両端部近傍に設けた過熱器サポート40により支持されている。この過熱器サポート40は、ケーシングをブロック化した支持構造物であり、水ドラム9に連結された底部ヘッダ13に支持された構造となっている。
具体的には、従来構造の火炉2は、奥行寸法や幅寸法が5〜6m程度であるため、水ドラム9の下部両端に配設された2本の固定支持脚20と、サイドボトムヘッダ12の下部両端に配設された2本のスライド支持脚30とにより支持され、さらに、過熱器ヘッダ11についても、缶前後方向の両端部付近2箇所が底部ヘッダ13から吊り下げるように支持されている。
この結果、過熱器ヘッダ11を支持する過熱器サポート40には、撓み量に応じて強制変異が加わるので、舶用ボイラ1の缶前後方向においては、過熱器サポート40の発生応力が許容応力を超過することも懸念される。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、自立式ボイラという舶用ボイラの特長を損なうことなく、火炉や過熱器ヘッダの撓み量抑制が可能となる舶用ボイラ構造、この舶用ボイラ構造の舶用ボイラを備えた船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法を提供することにある。
本発明に係る舶用ボイラ構造は、缶左右方向に配置した火炉と、前記火炉の蒸発管側でボイラ本体下面を固定支持する固定支持脚と、前記蒸発管側の前記ボイラ本体下面で前記固定支持脚と異なる箇所を缶前後方向の熱伸びを許容して支持する蒸発管側スライド支持脚と、前記火炉側で缶左右方向を含む熱伸びを許容して前記ボイラ本体下面を支持する火炉側スライド支持脚と、前記固定支持脚及び前記蒸発管側スライド支持脚近傍に配設されている過熱器ヘッダと、を備えた自立式ボイラとされ、前記過熱器ヘッダは、缶前後方向両端部を前記ボイラ本体下面側から吊下支持する過熱器サポート部材と、前記ボイラ本体下面の中間部を支持する前記固定支持脚または前記蒸発管側スライド支持脚に固定支持された過熱器中間サポート部材と、により支持されていることを特徴とするものである。
なお、ボイラ本体下面の缶前後方向中間部を支持する支持脚の数は、火炉寸法に応じて1または2以上の複数とすることができる。
この場合、過熱器ヘッダが缶左右方向に移動することを許容する構造としては、缶左右方向の長穴を用いたボルト固定構造や、缶前後方向や上下方向の移動を規制して缶左右方向の移動のみ許容するスライドレール構造等がある。
図2に示す本実施形態の舶用ボイラ1Aは、パッケージボイラとも呼ばれる自立式ボイラであり、火炉2の上部に設置された複数のバーナ3を備えている。このバーナ3は、風箱に設置されており、燃焼用空気を用いて供給された燃料を燃焼させることで燃焼ガスを生成する。こうして生成された燃焼ガスは、下流側に配置された熱交換器に供給される。
以下の説明においては、フロントバンクチューブ4、過熱器5及び蒸発管群6のような重量の大きい伝熱管群Htが設置され、燃焼ガス流れ方向の下流側となる火炉2の領域については、「蒸発管側」とも呼ぶことにする。この蒸発管側に対し、燃焼ガスを生成し、燃焼ガス流れ方向の上流側で伝熱管群Htのような重量物がない領域については、「火炉側」とも呼ぶことにする。
なお、図中の符号9は水ドラム、10は蒸気ドラム、11は過熱器ヘッダ、12はサイドボトムヘッダ12である。
このように傾斜設置された舶用ボイラ1Aは、図1〜図3に示すように、自立用の脚部として、水ドラム9の下部に配設された蒸発管側の固定支持脚20A及び蒸発管側スライド支持脚20と、サイドボトムヘッダ12の下部に配設された火炉側の火炉側スライド支持脚30,30Aとを備えている。
図示の固定支持脚20Aは、蒸発管側スライド支持脚20と缶前後方向の同一直線上にあり、缶前後方向両端に配置された蒸発管側スライド支持脚20の中間部に設置されている。この場合、固定支持脚20Aは、舶用ボイラ1Aの運転時に生じる熱変形(熱伸び)に対して、唯一設けた固定点側の支持脚となる。すなわち、固定支持脚20Aは、缶左右方向及び缶前後方向の両方向において、いずれの方向にも移動しない固定点となる。
この蒸発管側スライド支持脚20は、各々が図3に破線矢印Saで示すスライド方向に移動(スライド)可能な構造とし、従って、舶用ボイラ1Aの運転に伴う缶前後方向の熱伸びを許容することができる。すなわち、中央部の固定支持脚20Aを基点として、缶前後方向の両方向で熱伸びを吸収できる。
このうち、缶前後方向の両端部に設置された火炉側スライド支持脚30は、缶左右方向及び缶前後方向の熱伸び、すなわち、図3に破線矢印Sbで示す平面視のスライド方向において、缶左右方向及び缶前後方向の熱伸びを合成した斜め方向の熱伸びを許容する構造の支持脚である。この火炉側支持脚30は、缶前後方向におけるそれぞれの位置が蒸発管側スライド支持脚20と同一である。
このように、火炉側スライド支持脚30,30Aは、運転時の温度上昇により蒸発管側の固定支持脚20Aから缶前後方向及び缶左右方向に生じる熱伸びを許容して吸収するように構成されている。
そして、上述した過熱器ヘッダ11は、缶前後方向両端部を底部ヘッダ13側から吊下支持する過熱器サポート部材40と、水ドラム9の中間部を支持する固定支持脚20Aに固定支持された過熱器中間サポート部材50とにより支持されている。
すなわち、過熱器ヘッダ11の両端部が缶左右方向へスライドしても、ベース板52a及びベース板52より上部のアーム部材52は、アーム固定部材51及びボルト53に対して、長穴52dの範囲内において缶左右方向(図3に破線矢印Sdで示す平面視のスライド方向)へのスライドが許容される。
なお、過熱器ヘッダ11の中央部が缶左右方向に移動することを許容する構造は、缶左右方向の長穴52dを用いたボルト固定構造に限定されることはなく、たとえば缶前後方向や上下方向の移動を規制して缶左右方向の移動のみを許容するスライドレール構造等を採用してもよい。
さらに、大型化した舶用ボイラ1Aにおいては、過熱器中間サポート部材50で長尺化した過熱器ヘッダ11の中央付近を支持して撓みを抑えることができる。この結果、過熱器ヘッダ11の支持構造物である過熱器サポート部材40及び過熱器中間サポート部材50等に変形が加わることを防止でき、従って、過熱器ヘッダ11の支持構造物に許容応力以上の応力が発生することもないので、信頼性や耐久性が向上する。
上述したように、本実施形態の舶用ボイラ1Aは、過熱器ヘッダ11の支持において、過熱器サポート部材40で過熱器の荷重を負担して構造強度を確保し、さらに、過熱器中間サポート部材50で長尺化による撓みを抑えるものである。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
2 火炉
2a ボイラ本体下面
9 水ドラム
11 過熱器ヘッダ
12 サイドボトムヘッダ
13 底部ヘッダ
20 蒸発管側スライド支持脚
20A 固定支持脚
30,30A 火炉側スライド支持脚
40 過熱器サポート部材
50 過熱器中間サポート部材
51 アーム固定部材
51a 支持面
52 アーム部材
52a ベース板
52b 柱状部材
52c ヘッダ支持面
52d 長穴
53 ボルト
Claims (4)
- 缶左右方向に配置した火炉と、
前記火炉の蒸発管側でボイラ本体下面を固定支持する固定支持脚と、
前記蒸発管側の前記ボイラ本体下面で前記固定支持脚と異なる箇所を缶前後方向の熱伸びを許容して支持する蒸発管側スライド支持脚と、
前記火炉側で缶左右方向を含む熱伸びを許容して前記ボイラ本体下面を支持する火炉側スライド支持脚と、
前記固定支持脚及び前記蒸発管側スライド支持脚近傍に配設されている過熱器ヘッダと、
を備えた自立式ボイラとされ、
前記過熱器ヘッダは、缶前後方向両端部を前記ボイラ本体下面側から吊下支持する過熱器サポート部材と、前記ボイラ本体下面の中間部を支持する前記固定支持脚または前記蒸発管側スライド支持脚に固定支持された過熱器中間サポート部材と、により支持されていることを特徴とする舶用ボイラ構造。 - 前記過熱器中間サポート部材による前記過熱器ヘッダの支持部は、前記火炉の傾斜と平行な前記缶左右方向の移動が許容されていることを特徴とする請求項1に記載の舶用ボイラ構造。
- 請求項1または2に記載の舶用ボイラ構造とした舶用ボイラを有することを特徴とする船舶。
- 蒸発管側のボイラ本体下部に配設された缶前後方向の過熱器ヘッダを備え、前記ボイラ本体下面に支持脚を備えている自立式ボイラとした舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法であって、
缶左右方向に配置した火炉と、
前記火炉の前記蒸発管側で前記ボイラ本体下面を固定支持する固定支持脚と、
前記蒸発管側の前記ボイラ本体下面で前記固定支持脚と異なる箇所を缶前後方向の熱伸びを許容して支持する蒸発管側スライド支持脚と、
前記火炉側で缶左右方向を含む熱伸びを許容して前記ボイラ本体下面を支持する火炉側スライド支持脚と、を備え、
前記過熱器ヘッダを前記固定支持脚及び前記蒸発管側スライド支持脚近傍に配設するとともに、
前記過熱器ヘッダを、缶前後方向両端部を前記ボイラ本体下面側から吊下支持する過熱器サポート部材と、前記ボイラ本体下面の中間部を支持する前記固定支持脚または前記蒸発管側スライド支持脚に固定支持された過熱器中間サポート部材と、により支持させることを特徴とする舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136770A JP5931599B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136770A JP5931599B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014001878A JP2014001878A (ja) | 2014-01-09 |
JP2014001878A5 JP2014001878A5 (ja) | 2015-08-06 |
JP5931599B2 true JP5931599B2 (ja) | 2016-06-08 |
Family
ID=50035220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012136770A Active JP5931599B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5931599B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6647016B2 (ja) * | 2015-11-11 | 2020-02-14 | 三菱重工業株式会社 | ボイラ支持台、ボイラ装置及び船舶 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL123634C (ja) * | 1961-03-24 | |||
JPS5487303A (en) * | 1977-12-22 | 1979-07-11 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Reheating boiler |
JPS54144502A (en) * | 1978-04-28 | 1979-11-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Upright superheater for boiler |
JPS61138009A (ja) * | 1984-12-11 | 1986-06-25 | 株式会社東芝 | 湿分分離再熱器 |
JPS61149707A (ja) * | 1984-12-25 | 1986-07-08 | 株式会社東芝 | 湿分分離再熱器 |
JP5374344B2 (ja) * | 2009-12-07 | 2013-12-25 | 三菱重工業株式会社 | 舶用ボイラ構造 |
-
2012
- 2012-06-18 JP JP2012136770A patent/JP5931599B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014001878A (ja) | 2014-01-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2338007B1 (en) | Shop-assembled solar receiver heat exchanger | |
JP7269962B2 (ja) | ボイラーの支持アセンブリ | |
US20090178779A1 (en) | Heat exchanger | |
JP5931599B2 (ja) | 舶用ボイラ構造、船舶及び舶用ボイラの過熱器ヘッダ支持方法 | |
JP6261533B2 (ja) | 熱交換器及びボイラ | |
EP3982043B1 (en) | Middle-supported boiler construction | |
TWI744815B (zh) | 鍋爐裝置 | |
JP6932722B2 (ja) | 底部支持型ボイラ | |
KR101905259B1 (ko) | 보일러 지지대, 보일러 장치 및 선박 | |
JP6142518B2 (ja) | 排熱回収ボイラの支持構造 | |
JP5843732B2 (ja) | ボイラ制振用のサイスミックタイおよびこれを用いたボイラ耐震構造体 | |
JP5302852B2 (ja) | 再熱ボイラ | |
TWI706110B (zh) | 用於支撐一鍋爐負載之系統及方法 | |
WO2022113484A1 (ja) | 排熱回収ボイラのサポート機構 | |
JP2019178843A (ja) | 伝熱管の振動防止装置、熱交換器及びボイラ | |
JP5717425B2 (ja) | ボイラ | |
JP7316388B2 (ja) | ボイラの伝熱パネル構造 | |
JP5454004B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP5901266B2 (ja) | 蒸気発生器 | |
US10234169B2 (en) | Transition casting for boiler with steam cooled upper furnace | |
US20240175572A1 (en) | Connection tube support of waste heat recovery boiler and waste heat recovery boiler including same | |
EP3704411B1 (en) | A boiler system with a support construction | |
JPH0311524Y2 (ja) | ||
JP2018155432A (ja) | オープンラック式気化装置 | |
JP2753176B2 (ja) | 伝熱管パネル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150616 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160311 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160427 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5931599 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |