JP2011042270A - 車両用シートリクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】余長を有して配索された操作ケーブルの端部の引き込み量を所定量までに制限するための規制を、操作ケーブルに無理な負荷をかけずに行えるようにする。
【解決手段】操作ケーブル26は、その配索経路の途中部分が輪状に一回転するように曲げ返されて余長を有した状態で配索され、その一回転して合わせられた部位と部位とが第2クランプC2によって互いに結束された状態で設けられている。第2クランプC2は、その結束対象となる操作ケーブル26の一回転して合わせられる側の部位を、軸方向移動可能な状態にガイドしており、この軸方向移動可能とされた操作ケーブル26の可動部位には、第2クランプC2との当接によって操作ケーブル26の引き込み移動を規制する第1ストッパが設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用シートリクライニング装置に関する。詳しくは、シートバックに設けられた係合装置を車体側部に設けられたスライド部材に係合させ、スライド部材を車体側部に設けられたスライドレールに沿って前後スライドさせることにより、シートバックをそのスライドさせた方向側に傾動させ、スライド部材のスライドレールに対するスライドを規制することにより、シートバックの傾動を止めて保持することのできる車両用シートリクライニング装置に関する。
従来、車両内に設けられるロック装置などの様々な機構を作動操作するものとして、可撓性を有した長尺状の操作ケーブルが用いられることがある。このような用途で用いられる操作ケーブルは、通常、操作用のレバーなどに繋がれて、同レバーの操作などによって操作されて、上記した機構を作動させるようになっている。ここで、下記特許文献1には、上記した用途で用いられるような操作ケーブルの配索構造が開示されている。この開示では、操作ケーブルが、車両内に配される他の装備品との干渉を避けるために、輪状に一回転するように曲げ返された状態で配索されている。
特開2006−180620号公報
しかし、上記開示の従来技術では、操作ケーブルを操作用のレバーなどに繋ぐために、操作ケーブルを操作用レバーが取り付けられる取付口などから引っ張り出そうとすると、操作ケーブルの配索状態によっては操作ケーブルに無理な負荷をかけて損傷させてしまうおそれのある構成となっている。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、余長を有して配索された操作ケーブルの端部の引き込み量を所定量までに制限するための規制を、操作ケーブルに無理な負荷をかけずに行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートリクライニング装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、シートバックに設けられた係合装置を車体側部に設けられたスライド部材に係合させ、スライド部材を車体側部に設けられたスライドレールに沿って前後スライドさせることにより、シートバックをそのスライドさせた方向側に傾動させ、スライド部材のスライドレールに対するスライドを規制することにより、シートバックの傾動を止めて保持することのできる車両用シートリクライニング装置である。スライド部材には、スライドレールとの係合によってスライド部材をスライドロックした状態にするロック部材が設けられている。ロック部材のスライドレールに対する係合状態は、ロック部材に繋がれた操作ケーブルの操作によって解除されるようになっている。操作ケーブルは、その配索経路の途中部分が輪状に一回転するように曲げ返されて余長を有した状態で配索されていると共に、その一回転して合わせられた部位と部位とが結束部材によって互いに結束された状態で設けられている。結束部材は、その結束対象となる操作ケーブルの一回転して合わせられる部位と部位のうちの少なくとも一方を、その配索方向となる軸方向の双方向に移動可能となるようにガイドする構造となっている。結束部材に対して軸方向移動可能とされた操作ケーブルの可動部位には、結束部材を通り抜けることができない構造を備えた第1ストッパが設けられており、第1ストッパと結束部材とが当接する構造によって、操作ケーブルの端部を引き込むことのできる引き込み量が規制されるようになっている。
この第1の発明によれば、操作ケーブルの端部の引き込み操作は、この引き込み操作に伴って移動する操作ケーブルの可動部位に設けられた第1ストッパが結束部材と当接することによって規制される。そして、この規制に伴って、操作ケーブルにかけられる引き込み操作力は、第1ストッパと当接状態となっている結束部材を介して、操作ケーブルの一回転して合わせられている側の部位へと伝えられる。したがって、操作ケーブルにかかる負荷が局所的とならずに広く分散されることとなるため、操作ケーブルに無理な負荷をかけずに操作ケーブルの端部の引き込み量の規制を行うことができる。また、操作ケーブルの一回転して合わせられる部位と部位とを結束する結束部材に第1ストッパの移動を係止させる機能を持たせたことにより、操作ケーブルの配索状態を安定させつつ、その移動規制を行うことのできる構成を、より少ない部品点数で達成することができる。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、操作ケーブルの可動部位には、第1ストッパとの間に結束部材が位置する配置箇所に、結束部材を通り抜けることができない構造を備えた第2ストッパが設けられている。操作ケーブルの可動部位が結束部材に対して軸方向移動することのできる可動範囲は、第1ストッパと第2ストッパとの間の配置間領域内に規制されている。
この第2の発明によれば、操作ケーブルの可動部位が結束部材に対して軸方向移動することのできる可動範囲が、第1ストッパと第2ストッパとの間の配置間領域内に規制されるようになっていることにより、操作ケーブルの可動部位が結束部材から脱落することを防止することができる。また、操作ケーブルの双方向の可動範囲を規制できるようにしたことで、操作ケーブルの配索状態をより安定させることができる。
実施例1の車両用シートリクライニング装置の構成を表した側面図である。 スライダ装置の分解斜視図である。 スライダ装置の正面図である。 スライダ装置を車両後方側の斜め下方側から見て表した側面図である。 スライダ装置を車両前方側から見て表した側面図である。 スライド部材がゴムを撓ませながら傾動する様子を表した模式図である。 ロック装置の全体斜視図である。 ロック装置のロック前状態を表した部分断面図である。 ロック装置のロック状態を表した部分断面図である。 ロック装置がストライカに対して高さ方向に係合位置がずれた状態からロックする様子を表した部分断面図である。 操作ケーブルの端部を車体側部の開口部から引き出した状態を表した模式図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートリクライニング装置の構成について、図1〜図11を用いて説明する。本実施例の車両用シートリクライニング装置は、図1に示されるように、車両用シート1のシートバック2の背凭れ角度を調整可能とする機能を備えた構成となっている。ここで、車両用シート1は、3列シートを備えた車両の運転座席後ろの2列目の座席用シートとして構成されたものとなっており、背凭れとなるシートバック2と着座部となるシートクッション3とを備えて構成されている。
そして、上記した車両用シートリクライニング装置は、この車両用シート1のシートバック2の背裏側のアウター側の縁部に設けられたロック装置10と、同ロック装置10と係合可能に車体側部Jに設けられたスライダ装置20との係合構造によって構成されている。ここで、ロック装置10が本発明の係合装置に相当する。上記したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、車両フロア上に固定されて設けられたシートクッション3の左右両サイドの後端部にそれぞれ回転可能にヒンジ連結されて設けられている。
これにより、シートバック2は、上記したヒンジ連結された連結点2Rを中心に、シートクッション3に対して自由に車両前後方向に傾動回転することができるように構成されている。そして、上記構成のシートバック2は、その後傾回転によって、その背裏側に設けられたロック装置10がスライダ装置20のスライド止め状態とされているストライカ22Bに押し込まれて係合することにより、車体側部Jに対して回転止めされた状態となって、背凭れ角度が固定された状態に保持されるようになっている。
ここで、上記したストライカ22Bは、常時はスライドレール21に対してスライドロックされた状態に保持されている。そして、ストライカ22Bは、車体側部J上に設けられた操作レバーLが引き上げ操作されることにより、そのスライドロックされた状態が解除されて、スライドレール21に対して長手方向に前後スライドすることができる状態となる。したがって、この状態から、上記したストライカ22Bと係合状態となっているシートバック2を後傾させたり前傾させたりすることにより、ストライカ22Bをその傾動させた方向にスライド移動させて、シートバック2を所望の背凭れ角度位置に調整することが可能となる。
そして、シートバック2を所望の背凭れ角度位置に調整した後、操作レバーLの操作が解除されることにより、ストライカ22Bがスライドロックされた状態に戻されて、シートバック2がその調整された背凭れ角度位置に保持されることとなる。以下、上記した車両用シートリクライニング装置を構成する各部の構成について、順に詳しく説明していく。先ず、スライダ装置20の構成について、図1〜図6を用いて説明する。
このスライダ装置20は、図2〜図3に示されるように、スライドレール21と、スライド部材22と、支持ブラケット23と、取付ブラケット24と、ロック爪25と、操作ケーブル26と、上側樹脂部材27と、下側樹脂部材28と、を有して構成されている。ここで、ロック爪25が本発明のロック部材に相当する。詳しくは、上記したスライドレール21は、長尺状の鋼板が短手方向に枠状に折り曲げられて形成されており、図1及び図3に示されるように、タイヤハウスH(図1参照)の直上部箇所に前上がりとなるように斜めに向けられて配置されて、車体側部Jに一体的に固定されて設けられている。
上記したスライドレール21は、より詳しくは、図2及び図4に示されるように、上記した折り曲げによって、上面部21Aと、下面部21Bと、側面部21Cと、上傾斜面部21Dと、下傾斜面部21Eと、上折曲面部21Fと、下折曲面部21Gと、を有した開断面の枠形形状に形成されている。上記した上面部21Aと下面部21Bは、それぞれ、側面部21Cから面が垂直に立ち上がるように折り曲げられて形成されており、互いに対面した状態となって形成されている。
上傾斜面部21Dと下傾斜面部21Eは、それぞれ、上記した上面部21A或いは下面部21Bの折り曲げられた先の縁部から、互いに内向する側に向かって斜めに傾くように折り曲げられて形成されている。また、上折曲面部21Fと下折曲面部21Gは、それぞれ、上記した上傾斜面部21D或いは下傾斜面部21Eの斜めに折り曲げられた先の縁部から、スライドレール21の枠内側に向かって反り返されるように折り曲げられて形成されており、互いの間に開口隙間が形成されるように、互いに対面した状態となって形成されている。
そして、図2に良く示されるように、上記した上折曲面部21Fには、後述するスライド部材22に設けられたロック爪25(図3参照)を受け入れ可能な係合孔21F1が、長手方向に等間隔に複数(本実施例では6個)並んで配置形成されている。また、上記した上折曲面部21F及び下折曲面部21Gの長手方向の各側の端部には、互いに内向する側に向かって切り起こされたストッパ片21F2,21G2が形成されている。これらストッパ片21F2,21G2は、後述するスライド部材22のスライド移動範囲を当接によって規制する機能部位となっており、スライド部材22がスライドレール21の長手方向の各側の開口端部から脱落するのを防止している。
上記したスライドレール21は、図2〜図4に示されるように、その側面部21Cが、間に鋼板製の支持ブラケット23を介在させた状態で、車体側部Jに当てられて複数の締結ピンT1によって一体的に締結されて固定されている。次に、図2に戻って、スライド部材22の構成について説明する。このスライド部材22は、上述したスライドレール21に対してスライド移動可能に装着されるスライダ22Aと、このスライダ22A上に一体的に設けられたストライカ22Bと、スライダ22A上に一体的に設けられてスライドレール21に対する剥離防止強度を高めるように機能する剥離防止ブラケット22Cと、を有して構成されている。
詳しくは、上記したスライダ22Aは、上述したスライドレール21よりも短い長さの鋼板が、スライドレール21の枠内形状に合致するようにハット型に折り曲げられた形状に形成されている。上記したスライダ22Aは、より詳しくは、図2及び図4に示されるように、上記した折り曲げによって、上面部22A1と、下面部22A2と、側面部22A3と、上折返し面部22A4と、下折返し面部22A5と、上ひれ面部22A6と、下ひれ面部22A7と、を有したハット型形状に形成されている。
上記した上面部22A1と下面部22A2は、それぞれ、側面部22A3から面が垂直に立ち上がるように折り曲げられて形成されており、互いに対面した状態となって形成されている。ここで、上記したスライダ22Aの上面部22A1と下面部22A2との間の離間幅は、前述したスライドレール21の上折曲面部21Fと下折曲面部21Gとの間の開口隙間の幅よりも狭く形成されており、スライダ22Aは、この開口隙間内に上面部22A1と下面部22A2とが通される格好でスライドレール21に組み付けられて、この長手方向に沿って延びる開口隙間に沿って、スライドレール21に対してスライド移動することができるように組み付けられている(図4参照)。
また、図2に戻って、スライダ22Aの上折返し面部22A4と下折返し面部22A5は、それぞれ、上記した上面部22A1或いは下面部22A2の折り曲げられた先の縁部から、互いに外向きに面が垂直に立ち上がるように折り曲げられて形成されている。また、上ひれ面部22A6と下ひれ面部22A7は、それぞれ、上記した上折返し面部22A4或いは下折返し面部22A5の折り曲げられた先の縁部から、上面部22A1或いは下面部22A2と対面する側に向かって曲げ返された形状に形成されている。
上記した上ひれ面部22A6は、前述したスライドレール21に形成された上傾斜面部21Dと上折曲面部21Fとの間の隙間内に入り込んだ状態として、また、下ひれ面部22A7は、下傾斜面部21Eと下折曲面部21Gとの間の隙間内に入り込んだ状態として、それぞれスライドレール21に対して組み付けられるようになっている。これにより、スライダ22Aは、上記した上ひれ面部22A6と下ひれ面部22A7とによって、スライドレール21に対して上折曲面部21Fと下折曲面部21Gとの間の開口隙間から脱落(剥離)しないように支えられるようになっている。
そして、上記したスライドレール21の開口隙間から露出するスライダ22Aの側面部22A3には、U字形のパイプ部材によって形成されたストライカ22Bが一体的に設けられている。このストライカ22Bは、スライダ22Aがスライドレール21に対して前後スライドする方向に両脚部が並ぶように向けられて配設されており、前方側の脚部が、前述したシートバック2の背裏部に設けられたロック装置10に引掛けられて係合する係合部22B1として形成されている。
また、上記したスライダ22Aの側面部22A3には、鋼板製の剥離防止ブラケット22Cが一体的に当てがわれて設けられている。この剥離防止ブラケット22Cは、ストライカ22Bの配置領域を避けるように一部に穴開きを有した形状に形成されており、スライダ22Aの側面部22A3に当てがわれた状態で複数の締結ピンT2によって一体的に締結固定されて設けられている。この剥離防止ブラケット22Cは、図4に示されるように、スライドレール21の上半部(上面部21A及び上傾斜面部21D)の形状を外側から覆うように延出した形状に形成されており、その延出した縁部に、鉤状に曲げ返された形状のフック部22C1が形成されている。
このフック部22C1は、前述したスライドレール21と一体的となっている支持ブラケット23の上縁部に形成されたフック部23Aと掛け合わされるように組み付けられるようになっており、この掛け合わせ構造によって、スライダ22Aのスライドレール21に対する剥離防止強度を一層高められるよう機能するようになっている。また、図3に示されるように、上記した剥離防止ブラケット22Cの下方側の延出部には、後述する操作ケーブル26のアウター管26Aの一端部26A1を掛着させられるようにするための掛部22C2が形成されている。
また、上記した支持ブラケット23の下方側の延出部には、鋼板製の取付ブラケット24の上端部が、複数の締結ピンT3によって一体的に締結固定されてぶら下がり状に吊り下げられて設けられている。この取付ブラケット24は、前述したスライダ22Aのスライドレール21に対するスライドロック状態の解除操作を行うために設けられた操作ケーブル26の配索経路を位置固定するための配索板として機能するものとなっている。
ここで、上述したスライダ22Aのスライドレール21に対するスライドロックは、スライダ22Aに軸回転可能に設けられたロック爪25が、前述したスライドレール21に形成された係合孔21F1内に入り込むことで行われるようになっている。上記したロック爪25は、スライダ22Aの上面部22A1と下面部22A2との間の隙間内に設けられており、スライダ22Aに対して軸回転可能に連結された回転軸25Bと一体的に連結されることで、スライダ22Aに対して回転可能に軸支された状態となって設けられている。
そして、このロック爪25は、常時はスライダ22Aとの間に掛着された図示しないばね部材の附勢力によって、図4で見て図示時計回り方向に回転附勢されており、その先端側の爪部をスライダ22Aの上面部22A1に形成された図示しない開口窓から露出させて、スライドレール21に形成された係合孔21F1内に入り込ませた姿勢状態に保持されている。これにより、スライダ22Aは、常時はスライドレール21の係合孔21F1内に入り込んだ状態のロック爪25を介して、スライドレール21に対するスライド移動が規制された状態となって保持されている。
このロック爪25が附勢によってスライドレール21の係合孔21F1内に入り込んだ状態は、回転軸25Bに一体的に連結されて設けられた操作アーム25Aが、操作ケーブル26によって図示反時計回り方向に回転操作されることで解除されるようになっている。詳しくは、上記した操作アーム25Aが図示反時計回り方向に回転操作されることにより、ロック爪25がスライドレール21の係合孔21F1から外し出される方向側に回転操作されて、スライダ22Aのスライドレール21に対するスライドロック状態が解除された状態となる。
ところで、上記した操作ケーブル26は、図1において前述した車体側部J上に設けられた操作レバーLと繋がれており、操作レバーLが引き上げ操作されることによって、図4で示した操作アーム25Aを引き込むように牽引操作されて、スライドロック状態を解除するようになっている。ここで、操作ケーブル26は、可撓性を有した管状のアウター管26Aの内部に可撓性を有した線状のインナーワイヤ26Bが挿通された二重のケーブル構造に形成されている。また、アウター管26Aの外周部には、アウター26Aの他の配設部材との接触による損傷を防ぐための保護チューブ26Dが巻装されている。
上記した操作ケーブル26は、図3に示されるように、アウター管26Aの図示上端側の一端部26A1が、前述した剥離防止ブラケット22Cの下方側の延出部に形成された掛部22C2に掛着されて一体的に固定されている。そして、図4に示されるように、このアウター管26Aの一端部26A1から繰り出されたインナーワイヤ26Bの一端部26B1が、前述した操作アーム25Aの先端部に掛着されて固定されている。
これにより、操作ケーブル26は、インナーワイヤ26Bの一端部26B1がアウター管26Aに対して他端側から引き込まれるように操作されることにより、操作アーム25Aを図示反時計回り方向に引き込むように操作するようになっている。上記した操作ケーブル26は、図3に示されるように、その全長に余長をもたせるために、その所々が曲げ返された状態で第1クランプC1によって取付ブラケット24に結着されて設けられている。
また、操作ケーブル26は、図4に示されるように、そのアウター管26Aの配索経路の途中部分が、輪状に一回転するように曲げ返されて配索されており、その一回転して合わせられた管部と管部とが第2クランプC2によって結束された状態となって設けられている。ここで、第2クランプC2が本発明の結束部材に相当する。この第2クランプC2は、図3に示されるように、操作ケーブル26を輪状に一回転させる際の開始側となるアウター管26Aの管部に対して一体的に結着されて設けられており、輪状に一回転して通される末端側(操作レバーLと繋がれる端部側)の管部を緩やかに挿通させて軸方向移動可能な状態にガイドする構成とされている。
このように、操作ケーブル26がその全長に余長をもたされて配索されていることにより、図11に示されるように、操作ケーブル26を操作レバーLと繋げる作業を行う際には、操作レバーLの設置部となる車体側部Jに形成された開口部Jaから、操作ケーブル26の末端側の端部を引張り出して、開口部Jaから大きく引き離した広い場所で、操作ケーブル26の末端部を操作レバーLに繋げる作業、すなわちアウター管26Aの他端部26A2とインナーワイヤ26Bの他端部26B2とをそれぞれ操作レバーLの所定箇所に掛着させる作業を行えるようになっている。
この際、操作ケーブル26が必要以上に大きく引き出されすぎると、操作ケーブル26は第1クランプC1によって取付ブラケット24に固定されているため、操作ケーブル26の各箇所に無理な引張り力がかけられて、操作ケーブル26が損傷してしまうおそれが生じる。そこで、本実施例では、上記のように操作ケーブル26が必要以上に大きく引き出されすぎる事態を防止するために、操作ケーブル26の引張り量を規制する機構が採用されている。
具体的には、上記した操作ケーブル26の一回転するように曲げ返されたアウター管26A上の部位には、第2クランプC2を通り抜けられない大きさに形成された円筒状の第1ストッパ26C1が装着されている。この第1ストッパ26C1は、操作ケーブル26が末端側から所定量引張られることにより、第2クランプC2と当接して、操作ケーブル26がそれ以上末端側から引張られることがないように移動を規制するようになっている。
詳しくは、操作ケーブル26が引張られて第1ストッパ26C1が第2クランプC2と当接した状態となることにより、操作ケーブル26が引張られようとする操作力は、この第2クランプC2が結着された部分の操作ケーブル26全体が、上述した第1クランプC1によって取付ブラケット24に固定された固定点を支点に大きく撓み変形する弾性力によって柔らかく受け止められるようになっている。
これにより、上記した第1ストッパ26C1が第2クランプC2と当接した状態からは、操作ケーブル26を引張り出す操作力に対して上記した撓み変形による弾性抵抗力が徐々に大きく付与されるようになっており、操作ケーブル26にかかる負荷が大きくなりすぎる前の段階で、作業者に引張り操作を止めるべき旨の状況を知らせることができる。詳しくは、上記した操作ケーブル26にかかる負荷は、第2クランプC2を介して、操作ケーブル26から、曲げ返されて余長を有した状態で取付ブラケット24に支持された操作ケーブル26にかけられるようになっている。
これにより、操作ケーブル26にかかる負荷が局所的とならずに広く分散されるようになっており、第1ストッパ26C1が第2クランプC2と当接した状態から、更に、操作ケーブル26がある程度引き出されても、操作ケーブル26には局所的な大きな負荷がかかりにくく、損傷しないようになっている。ところで、図3に戻って、上記した操作ケーブル26の末端側となるアウター管26Aの他端部26A2には、上述した第1ストッパ26C1と同じように、第2クランプC2を通り抜けられない大きさに形成された円筒状の第2ストッパ26C2が装着されている。
これにより、操作ケーブル26は、その末端側の端部が、第2ストッパ26C2が第2クランプC2と当接することで、第2クランプC2から抜け落ちないように支えられる構成となっており、その一回転するように曲げ返された配索状態が崩れないように保持される構成となっている。このように、操作ケーブル26は、上記したアウター管26Aに第1ストッパ26C1と第2ストッパ26C2とが装着された構成となっていることにより、その末端部の第2クランプC2に対する操作移動量が、第1ストッパ26C1と第2ストッパ26C2とによって挟まれた配置間領域であるクランプ範囲Ca内に規制されるようになっている。
これにより、操作ケーブル26の末端側の端部を操作レバーLに繋げる作業を行う際には、操作ケーブル26から手を離しても、操作ケーブル26の一回転して配索された状態を維持することができ、また、操作ケーブル26の末端部をある程度強い力で車体側部Jの開口部Jaから引張り出すように操作力をかけても、操作ケーブル26を損傷させることなく、必要な量を引き出すことができるようになっている(図11参照)。
ところで、図5に示されるように、上述した操作ケーブル26が配索されて固定される板状の取付ブラケット24は、その板面がクランク状に折り曲げられて形成されており、操作ケーブル26が当てがわれて装着される上段部24Aと、操作ケーブル26とは接触しない離間した配置関係をとる下段部24Bとを有した段差のある形に形成されている。上記した下段部24Bは、操作ケーブル26のアウター管26Aの一端部26A1近傍の管部が通る配索領域に形成されており、アウター管26Aは、この下段部24Bの形成領域上を通る間では、取付ブラケット24とは接触しない状態となって配索されている。
これにより、操作ケーブル26は、スライド部材22がスライドレール21の形状に沿って前後スライドして、アウター管26Aの一端部26A1近傍の管部がこの前後スライドの動きに追従して大きく撓み変形しても、上記した下段部24Bとの間に隙間Mを有して下段部24Bとは接触しないようになっている。ここで、上記したアウター管26Aは、上述した下段部24Bの形成領域上を通って配索される一端部26A1近傍の管部が、上段部24A上に車両前方側に向けられて配索されている固定部26A3から車両上方側に向けられるように大きく曲げ返された状態で配索されており、上記した固定部26A3と一端部26A1との間に曲げ返しによる余長が設定されて配索されている。
また、上記したアウター管26Aは、上記した上段部24A上に乗り上がっている固定部26A3から、スライド部材22に掛着されている一端部26A1にかけて、上段部24Aに対して水平に配索されているのではなく、下段部24B側に向かって接近するように斜めに傾いた状態で配索されている。これにより、アウター管26Aが上段部24Aに対して水平方向に真っ直ぐに配索されている場合と比べて、傾いて配索されている分、全長が長く設定され、アウター管26Aがより大きな湾曲径で撓み変形することができるようになっている。
上記したアウター管26Aは、上記したスライド部材22が前後スライドする動きに伴って、主として、上記した固定部26A3と一端部26A1との間の曲げ返し点26A4を中心に、一端部26A1側を前後に首振り運動させる態様で大きな湾曲径で撓み変形するようになっている。このとき、アウター管26Aは、スライド部材22が繰り返し前後スライドしても、大きく首振り運動する一端部26A1近傍の管部と取付ブラケット24の下段部24Bとの間には接触を生じないため、摺動による磨耗の影響を受けにくくなっている。また、あまり首振り運動することのない固定部26A3が取付ブラケット24の上段部24Aに固定された構成となっていることにより、アウター管26Aが首振り運動しても、アウター管26Aには無理な負荷がかかりにくくなっている。
ところで、図2に戻って、前述したスライド部材22とスライドレール21との間には、これらの間に介在して、長尺L字板状の上側樹脂部材27と下側樹脂部材28とが設けられている。これら上側樹脂部材27や下側樹脂部材28は、スライド部材22がスライドレール21に対して前後スライドする際の接触抵抗を低減させるための機能部品となっており、互いに同じ大きさ及び形状に形成されたものとなっている。
上記した上側樹脂部材27及び下側樹脂部材28は、共に、前述したスライド部材22のスライダ22Aに装着されて設けられており、スライドレール21に対してスライダ22Aと一体的となって前後スライドするようになっている。具体的には、図4に示されるように、上記した上側樹脂部材27は、スライダ22Aの上折返し面部22A4と上ひれ面部22A6とによって形成されたL字形状と、スライドレール21の側面部21Cと上面部21Aとによって形成されたL字形状との間の隙間内に入り込んで、これらの各面とそれぞれ面当接して、これらの間の高さ方向の隙間(上ひれ面部22A6と上面部21Aとの間の隙間)と幅方向の隙間(上折返し面部22A4と側面部21Cとの間の隙間)とをそれぞれ詰めてがたつき防止をするようになっている。
また、下側樹脂部材28は、スライダ22Aの下折返し面部22A5と下ひれ面部22A7とによって形成されたL字形状と、スライドレール21の側面部21Cと下面部21Bとによって形成されたL字形状との間の隙間内に入り込んで、これらの各面とそれぞれ面当接して、これらの間の高さ方向の隙間(下ひれ面部22A7と下面部21Bとの間の隙間)と幅方向の隙間(下折返し面部22A5と側面部21Cとの間の隙間)とをそれぞれ詰めてがたつき防止をするようになっている。
また、図2に示されるように、上記した上側樹脂部材27と下側樹脂部材28には、それぞれ、長手方向の前端部と後端部とに、スライダ22Aの前端面と当接する立壁状の前端側係止面27A,28Aと、スライダ22Aの後端面と当接する立壁状の後端側係止面27B,28Bと、が形成されている。これにより、上側樹脂部材27と下側樹脂部材28は、それぞれに形成された前端側係止面27A,28Aと後端側係止面27B,28Bとによってスライダ22Aをそれぞれ前後側から挟み込んだ状態となってスライダ22Aと係合して、スライダ22Aと一体的となって前後スライドするようになっている。
ここで、上記した上側樹脂部材27は、詳しくは、図4に示されるように、上述した各面との当接の他、スライドレール21の上傾斜面部21Dと、この上傾斜面部21Dと対向する斜面を成すようにスライダ22Aにくびれ状に形成された上くびれ傾斜面22A8とにも、それぞれ面当接した状態となって設けられている。また、同じように、下側樹脂部材28も、上記した各面との当接の他、スライドレール21の下傾斜面部21Eと、この下傾斜面部21Eと対向する斜面を成すようにスライダ22Aにくびれ状に形成された下くびれ傾斜面22A9とにも、それぞれ面当接した状態となって設けられている。
これにより、スライダ22Aは、上記した上側樹脂部材27と下側樹脂部材28とを介して、スライドレール21に対して高さ方向の双方向と幅方向の双方向とにそれぞれ隙間のない状態に挟み込まれた状態となって設けられている。ところで、図2に示されるように、上記した上側樹脂部材27には、そのスライダ22Aの上ひれ面部22A6と対面する部位の長手方向の2箇所の位置に、上ひれ面部22A6に押圧による弾性支持力をかけることのできるゴム27Cが張り出し状に設けられている。
これらゴム27Cは、図6に示されるように、常時はスライダ22Aの上ひれ面部22A6に当接した状態として、スライダ22Aの姿勢状態を、ストライカ22Bがスライドレール21に対して真っ直ぐに起立した姿勢状態(水平方向に真っ直ぐに向いた姿勢状態)に保たれるように保持している。そして、各ゴム27Cは、ストライカ22Bが後述する図示上方側に向かって押圧される作用力を受けて傾動する時には、スライダ22Aの上ひれ面部22A6に押圧されて弾性的な潰れ変形を伴いながら、スライダ22Aの傾き移動を弾性的に受け止めるようになっている。
ところで、図1で前述したように、シートバック2は、そのシートクッション3とヒンジ連結された連結点2Rを中心に、車両前後方向に傾動回転することで円弧状の運動軌跡A1を描くようになっているが、このシートバック2の背裏部に設けられたロック装置10と係合してスライド運動するスライド部材22は、スライドレール21のレール形状に沿って車両前後方向に斜め真っ直ぐにスライド運動する直線状の運動軌跡A2を描くようになっている。
このように、互いに係合して追従運動するロック装置10とスライド部材22との運動軌跡A1,A2が互いに相違する関係となっていることにより、両者の互いに係合する係合位置が、スライド部材22のスライド位置の変化に伴って高さ方向に変動するようになっている。そこで、本実施例では、スライド部材22をスライドレール21に対して首振り運動させられるように構成し、ロック装置10とスライド部材22との間に生じる係合位置の変化量を、スライド部材22の首振り運動によって吸収させられるようにしている。
具体的には、本実施例では、スライド部材22がスライドレール21の最前端側のスライドロック位置に位置しているときに、ロック装置10の運動軌跡A1とスライド部材22の運動軌跡A2とが交わるように(厳密にはロック装置10における凹部11Aの中央部の運動軌跡A1とスライド部材22におけるストライカ22Bの係合部22B1の運動軌跡A2とが交わるように)設定されており、この位置では、スライド部材22とロック装置10との係合位置が互いに高さ方向に一致した状態となっており、スライド部材22は首振り運動を伴うことなくロック装置10と係合するようになっている。
しかし、同図の仮想線状態で示されるように、スライド部材22が上記した最前端側のスライドロック位置から後方側にスライドした状態となることにより、ロック装置10とスライド部材22との高い位置関係は、ロック装置10の方が高い位置に移動した状態となる。したがって、この高さ方向の係合位置のずれ量を吸収するように、スライド部材22には、ロック装置10の係合位置に合わせる方向(図示上方向)への強制変位力がかけられることとなる。
したがって、この強制変位力を受けたスライド部材22は、図6に示されるように、前述した上側樹脂部材27と下側樹脂部材28との接触点を支点に回転する格好で、上側樹脂部材27や下側樹脂部材28に対して回転変位する。このとき、スライド部材22は、上側樹脂部材27に設けられたゴム27Cを押し潰しながら回転変位していき、このゴム27Cを弾性的に圧縮変形させながら回転する動きに伴って、ロック装置10との間に生じた係合位置の高さ方向のずれ量を吸収するようになっている。
続いて、図7〜図10を用いて、ロック装置10の構成について説明する。このロック装置10は、図7に示されるように、シートバック2(図1参照)の骨格フレームに連結される板状のベースプレート11と、ベースプレート11に第1の支軸12Aによって回転可能に軸支されたフック12と、ベースプレート11に第2の支軸13Aによって回転可能に軸支されたポール13と、ポール13とフック12との間に掛けられてこれらを互いに引き寄せる方向に回転附勢する引張ばね14とが一つに組み付けられて構成されている。
ここで、先ず、上記した各構成部品の概略構成について説明すると、フック12は、図8と図9とを対比して分かるように、ストライカ22B(の係合部22B1)がベースプレート11に形成された凹部11A内に入り込んでくることにより、このストライカ22Bによって上顎部12Bが上方側に押し動かされて回転する。これにより、フック12は、下顎部12Cをストライカ22Bの背後側に回し込んで、ストライカ22Bを上顎部12Bと下顎部12Cとの間の受入口12Dに受け入れる格好で、下顎部12Cによって凹部11Aを閉鎖するようになっている。そして、フック12は、この閉鎖によって、下顎部12Cと凹部11Aとの間でストライカ22Bを挟持した状態(図9参照)を形成するようになっている。
また、ポール13は、上記図9で示したように、フック12がストライカ22Bを挟持した状態となる位置まで回転することにより、引張ばね14の附勢力作用を受けて回転し、その角部13Dをフック12の角部12Fに係合させて、引張ばね14の附勢力作用によるフック12の戻り回転方向の移動を規制したロック状態となる構成となっている。以下、上記した各構成部品の詳細な構成について説明する。
すなわち、図7に示されるように、ベースプレート11は、二枚一組の板状部材によって構成されており、これらの間に挟持されてフック12やポール13等の各作動部品が組み付けられている。このベースプレート11には、ストライカ22Bを受け入れ可能な凹部11Aが三角形に切り抜かれた形で形成されており、この凹部11Aには、凹部11A内に受け入れられたストライカ22Bを弾性的に受け止められるようにするための樹脂カバー11Bが装着されている。更に、ベースプレート11には、フック12のロック前の回転止めをするストッパ11Cが形成されている(図8参照)。
ここで、上記したベースプレート11に形成された凹部11Aは、そのストライカ22Bを受け入れる受入口の口径が、開口側に向かって高さ方向の双方向に漸次拡がっていくように、傾斜状に拡がる形に形成されている。これにより、図10に示されるように、ストライカ22Bが凹部の受入口中央部に対して高さ方向に位置ずれした位置から入り込んできても、上記した凹部の受入口を形成する傾斜面にストライカ22Bが当たり、この傾斜面の形状に沿ってストライカ22Bを凹部の受入口中央部へと移動案内して、ストライカ22Bを受入口内部に入れ込むことができるようになっている。
続いて、図7に戻って、フック12について説明する。すなわち、フック12は、第1の支軸12Aによってベースプレート11に回転可能に軸連結されて設けられている。このフック12は、図8に示されるように、ストライカ22Bがベースプレート11の凹部11A内に入り込んでくる前の常時は、ポール13との間に掛着された引張ばね14の附勢力によって、図示反時計回り方向に回転附勢されており、ベースプレート11に形成されたストッパ11Cと当接した初期の回転位置状態に保持されている。
ここで、引張ばね14は、その一端部がフック12の図示左方側の外周縁部に突出形成された掛部12Eに掛着され、他端部がアーム状に形成されたポール13の先端部(図示左方側の端部)に形成された掛部13Cに掛着されて設けられている。ところで、上記したフック12には、図8で示した初期の回転位置状態時に、ベースプレート11の凹部11A内に張り出す上顎部12Bと、この上顎部12Bが図9で示したようにストライカ22Bの入り込み移動によって図示時計回り方向に押し動かされた時に、凹部11Aを閉鎖するように回し込まれる下顎部12Cとが形成されている。
また、フック12の図示下方側の外周縁部には、段差状に突出した角部12Fが形成されている。この角部12Fは、図9に示されるように、フック12の下顎部12Cが凹部11Aを閉鎖する位置まで回し込まれることにより、その段差下にポール13の角部13Dが落とし込まれるようになっており、この落とし込みによってフック12がポール13に対して図示反時計回り方向に突き当てられた状態となって同方向への回転移動が係止されるようになっている。
ここで、上記したフック12は、掛部12Eを残す形状全体が樹脂カバー12Gによって覆われて構成されている。これにより、ストライカ22Bが上顎部12Bや下顎部12Cと当接したりポール13が角部13Dと当接したりする際の当たりが和らげられるようになっている。次に、図7に戻って、ポール13について説明する。すなわち、ポール13は、第2の支軸13Aによってベースプレート11に回転可能に軸連結されて設けられている。
このポール13は、図8に示されるように、ストライカ22Bがベースプレート11の凹部11A内に入り込んでくる前の常時は、フック12との間に掛けられた引張ばね14の附勢力によって図示時計回り方向に回転附勢されて、フック12の角部12Fに押し当てられた初期の回転位置状態に保持されている。そして、ポール13は、ストライカ22Bがベースプレート11の凹部11A内に入り込み、フック12がその下顎部12Cによって凹部11Aを閉鎖する位置まで回転することにより、フック12の角部12Fとの当接状態から外される(図9参照)。
これにより、ポール13は、そのアーム形状の中腹部に形成された角部13Dが、引張ばね14の附勢力によってフック12の角部12Fの段差下に落とし込まれ、同角部13Dをフック12の角部12Fに突き当てて、フック12が引張ばね14の附勢力によって図示反時計回り方向に戻されようとする動きを係止させるようになっている。以上により、ロック装置10がストライカ22Bに係合ロックした状態となる。
そして、このロック装置10のストライカ22Bに対する係合ロック状態は、図7に示されるように、ポール13と一体的に連結されている操作アーム13Bの先端部に掛着された解除ケーブル15が、車両用シート1(図1参照)に設けられた図示しない解除レバーの操作に伴って牽引操作されることにより解除されるようになっている。ここで、操作アーム13Bは、前述したポール13と共に第2の支軸13Aと一体的に連結されており、第2の支軸13Aがベースプレート11に回転可能に軸連結されていることで、ポール13と一体的となって回転できるように構成されている。
したがって、図7に示されるように、上記構成の操作アーム13Bが解除ケーブル15の牽引操作に伴って第2の支軸13Aを中心に図示反時計回り方向に回転操作されると、ポール13も同方向に回される。これにより、図8に示されるように、ポール13の角部13Dがフック12の角部12Fに突き当てられていた状態(図9参照)から外されて、フック12がポール13によって回転ロックされていた状態が解かれる。
そしてこれにより、フック12は、引張ばね14の附勢力によって図示反時計回り方向に回されて、その上顎部12Bによってストライカ22Bをベースプレート11の凹部11Aの外へ吐き出す格好でストライカ22Bとの係合状態から外される。そして、上記した解除ケーブル15(図7参照)の牽引操作状態が解かれることにより、ポール13が再びフック12の角部12Fに押し当てられた初期の状態に戻される。これにより、ロック装置10が、再び、ストライカ22Bの凹部11A内への入り込み移動によってストライカ22Bと係合ロックすることのできるロック可能状態に戻される。
このように、本実施例の車両用シートリクライニング装置によれば、操作ケーブル26の端部の引き込み操作は、この引き込み操作に伴って第2クランプC2(結束部材)内を移動する操作ケーブル26の可動部位(アウター管26A)に設けられた第1ストッパ26C1が第2クランプC2と当接することによって規制される。そして、この規制に伴って、操作ケーブル26にかけられる引き込み操作力は、第1ストッパ26C1と当接状態となっている第2クランプC2を介して、操作ケーブル26の一回転して合わせられている側の部位へと伝えられる。
したがって、操作ケーブル26にかかる負荷が局所的とならずに広く分散されることとなるため、操作ケーブル26に無理な負荷をかけずに操作ケーブル26の端部の引き込み量の規制を行うことができる。また、操作ケーブル26の一回転して合わせられる部位と部位とを結束する第2クランプC2に第1ストッパ26C1や第2ストッパ26C2の移動を係止させる機能を持たせたことにより、操作ケーブル26の配索状態を安定させつつ、その移動規制を行うことのできる構成を、より少ない部品点数で達成することができる。
また、操作ケーブル26の可動部位が第2クランプC2に対して軸方向移動することのできる可動範囲が、第1ストッパ26C1と第2ストッパ26C2との間の配置間領域(クランプ範囲Ca)内に規制されるようになっていることにより、第2クランプC2内を通る操作ケーブル26の可動部位が第2クランプC2から脱落することを防止することができる。また、操作ケーブル26の双方向の可動範囲を規制できるようにしたことで、操作ケーブル26の配索状態をより安定させることができる。
以上、本発明の実施形態を一つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、係合装置としてストライカ22Bとロックして係合するロック装置10を例示したが、係合装置としては、他の様々な態様でスライド部材22と係合する構造のものを適用することができる。また、結束部材として、操作ケーブル26の輪状に一回転させる開始側となるアウター管の管部に一体的に結着され、操作ケーブルの輪状に一回転して通される末端側となるアウター管の管部(可動部位)を輪状に囲い込んで軸方向移動可能にガイドするようにした構造のものを例示したが、末端側に一体的に結着され、開始側を軸方向移動可能にガイドする構造のものであってもよい。また、開始側、末端側双方を軸方向移動可能にガイドする構造のものであってもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
2R 連結点
3 シートクッション
10 ロック装置(係合装置)
11 ベースプレート
11A 凹部
11B 樹脂カバー
11C ストッパ
12 フック
12A 第1の支軸
12B 上顎部
12C 下顎部
12D 受入口
12E 掛部
12F 角部
12G 樹脂カバー
13 ポール
13A 第2の支軸
13B 操作アーム
13C 掛部
13D 角部
14 引張ばね
15 解除ケーブル
20 スライダ装置
21 スライドレール
21A 上面部
21B 下面部
21C 側面部
21D 上傾斜面部
21E 下傾斜面部
21F 上折曲面部
21F1 係合孔
21F2 ストッパ片
21G 下折曲面部
21G2 ストッパ片
22 スライド部材
22A スライダ
22A1 上面部
22A2 下面部
22A3 側面部
22A4 上折返し面部
22A5 下折返し面部
22A6 上ひれ面部
22A7 下ひれ面部
22A8 上くびれ傾斜面
22A9 下くびれ傾斜面
22B ストライカ
22B1 係合部
22C 剥離防止ブラケット
22C1 フック部
22C2 掛部
23 支持ブラケット
23A フック部
24 取付ブラケット
24A 上段部
24B 下段部
25 ロック爪(ロック部材)
25A 操作アーム
25B 回転軸
26 操作ケーブル
26A アウター管
26A1 一端部
26A2 他端部
26A3 固定部
26A4 曲げ返し点
26B インナーワイヤ
26B1 一端部
26B2 他端部
26C1 第1ストッパ
26C2 第2ストッパ
26D 保護チューブ
27 上側樹脂部材
27A 前端側係止面
27B 後端側係止面
27C ゴム
28 下側樹脂部材
28A 前端側係止面
28B 後端側係止面
T1〜T3 締結ピン
C1 第1クランプ
C2 第2クランプ(結束部材)
Ca クランプ範囲(第1ストッパと第2ストッパとの間の配置間領域)
M 隙間
A1,A2 運動軌跡
H タイヤハウス
J 車体側部
Ja 開口部
L 操作レバー

Claims (2)

  1. シートバックに設けられた係合装置を車体側部に設けられたスライド部材に係合させ、該スライド部材を車体側部に設けられたスライドレールに沿って前後スライドさせることにより前記シートバックをそのスライドさせた方向側に傾動させ、前記スライド部材のスライドレールに対するスライドを規制することにより前記シートバックの傾動を止めて保持することのできる車両用シートリクライニング装置であって、
    前記スライド部材には前記スライドレールとの係合によって前記スライド部材をスライドロックした状態にするロック部材が設けられており、該ロック部材の前記スライドレールに対する係合状態は該ロック部材に繋がれた操作ケーブルの操作によって解除されるようになっており、
    該操作ケーブルはその配索経路の途中部分が輪状に一回転するように曲げ返されて余長を有した状態で配索されていると共に、その一回転して合わせられた部位と部位とが結束部材によって互いに結束された状態で設けられており、該結束部材はその結束対象となる前記操作ケーブルの一回転して合わせられる部位と部位のうちの少なくとも一方をその配索方向となる軸方向の双方向に移動可能となるようにガイドする構造となっており、該結束部材に対して軸方向移動可能とされた前記操作ケーブルの可動部位には該結束部材を通り抜けることができない構造を備えた第1ストッパが設けられており、該第1ストッパと前記結束部材とが当接する構造によって前記操作ケーブルの端部を引き込むことのできる引き込み量が規制されるようになっていることを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートリクライニング装置であって、
    前記操作ケーブルの可動部位には前記第1ストッパとの間に前記結束部材が位置する配置箇所に該結束部材を通り抜けることができない構造を備えた第2ストッパが設けられており、前記操作ケーブルの可動部位が前記結束部材に対して軸方向移動することのできる可動範囲が前記第1ストッパと前記第2ストッパとの間の配置間領域内に規制されていることを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
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