JP5545978B2 - スライドシート装置 - Google Patents

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本発明は、スライドメモリ機能を備えたスライドシート装置に関する。
スライドシート装置において、床面側のロアレールに対するアッパレール(シート座部)のスライド位置を記憶させるスライドメモリ機構を備えたタイプがある。スライドメモリ機構は、車両用シートで後部座席への出入りに際して前席のシートバックを前傾させた上で前方へスライドさせる、いわゆるウォークイン動作時などに用いられる。
特許第4260570号
スライドメモリ機構は、ロアレールやアッパレールと略平行に延設したメモリラックに対して係脱可能なスライドピースを備え、メモリ機能を用いない通常のシートスライド時には、スライドピースをアッパレール(シート座部)と共に前後移動させ、メモリ機能を用いるときには、メモリラック上にスライドピースを係合固定させたままアッパレールを前後移動させるのが一般的な構造である。シートがスライドメモリ位置に戻ると、アッパレール側に支持されるスライドストッパがスライドピースに当接してシートの移動が規制される。
このようなスライドメモリ機構で内部に異物が入り込んだ場合、スライドストッパとスライドピースの間に異物が挟み込まれ、正しいスライドメモリ位置までシートを移動させることができなくなるおそれがあった。そこで本発明は、異物による移動制限を受けずに確実に機能するスライドメモリ機構を備えたスライドシート装置を提供することを目的とする。
本発明は、ロアレールに対してスライド可能に支持されるアッパレールのスライド前位置を記憶するメモリ状態と、該記憶を行わない通常スライド状態を選択可能なスライドメモリ機構を備えたスライドシート装置において、通常スライド状態でアッパレールと一体にスライド方向に移動し、メモリ状態でスライド方向での位置が固定されるスライドピースと;アッパレールに支持され、スライド方向においてスライドピースの移動規制部の延長上に位置する当接部を有し、メモリ状態で該移動規制部に当接部を当接させることでシートスライド方向の移動が規制されるスライドストッパと;スライドピースの移動規制部による移動規制を受けず、かつメモリ状態でスライドストッパの当接部とスライドピースの移動規制部の間のスライド方向位置に位置するようにアッパレールに支持され、アッパレールのスライドに伴って該移動規制部と当接部の間に位置する異物に当接して押し出す異物排除部と;を有することを特徴としている。
異物排除部は、アッパレールに支持されるベルトアンカーブラケットに設けることができる。
また、スライドストッパが、アッパレールへの固定部から側方に向けて延出した側方延出部を有し、該側方延出部の先端部がスライドピースの移動規制部への当接部を構成し、該先端部よりも固定部側の側方延出部上に異物排除部を設ける態様とすることも可能である。
以上の本発明によれば、異物を挟み込むことなく、確実に機能するスライドメモリ機構を備えたスライドシート装置を得ることができる。
車両用シートの通常着座状態と前方へのスライド状態を示す側面図である。 同シートのウォークイン動作状態を示す側面図である。 スライドシート装置の要部の分解斜視図である。 スライドシート装置の側面図である。 通常着座状態におけるスライドシート装置の要部を示す側面図である。 通常スライド状態におけるスライドシート装置の要部の側面図である。 ウォークイン操作を行った直後のスライドシート装置の要部の側面図である。 メモリユニットを残してシートを前方にスライドさせたウォークイン状態のスライドシート装置の要部を示す側面図である。 ウォークイン状態からスライドメモリ位置までシートを後退させたときのスライドシート装置の要部の側面図である。 図9のスライドメモリ位置への復帰状態でのスライドピース付近を示す断面図である。 第1の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 第1の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 第1の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 異物排除部の第2の実施形態を示す、スライドストッパの斜視図である。 第2の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 第2の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 異物排除部の第3の実施形態を示す、スライドストッパの斜視図である。 第3の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 第3の実施形態における異物排除部の作用を示す断面図である。 比較例として、異物排除部を備えないスライドシート装置での異物挟み込み状態を示す断面図である。
図1及び図2に示す車両の前席のシート(助手席または運転席)11は、着座者の尻部を支えるシートクッション12と、着座者の背部を支えるシートバック13とを有しており、シートックッション12の内部とシートバック13の内部にはそれぞれ、ともに金属製のシートクッションフレーム14(図4参照)とシートバックフレーム(図示略)が左右一対として埋設されており、左右のシートクッションフレーム14同士とシートバックフレーム同士は、左右方向を向く金属製の連結部材(図示略)により連結されている。さらに、左右方向を向く回転軸11xにより、左右のシートクッションフレーム14の後端部とシートバックフレームの下端部同士がそれぞれ回転自在に枢着されている。
シートバック13(シートバックフレーム)は、図1に示す初期起立位置(起立位置)と図2に示す前傾位置の間を回動自在であり、図示を省略した付勢手段により、常時、前傾位置に向けて回動付勢されている。シート11内にはロック状態とアンロック状態とに切り替わり、常時はロック状態にある角度保持機構(図示略)が設けられている。シートバック13が初期起立位置(起立位置)にあるときに、角度保持機構をロック状態のままにすると、シートバック13はこの状態に保持され、角度保持機構をアンロック状態にすると、シートバック13は前傾位置側に回動可能となる。さらに、シート11は角度保持機構に連係されたリクライニングハンドル(図示略)を備えており、このリクライニングハンドルを操作することにより、角度保持機構をロック状態とアンロック状態とに切り替えることができる。
リクライニングハンドルは、図示を省略した付勢手段により常時ロック状態となるように付勢されており、着座者がリクライニングハンドルをアンロック状態となるように操作すると、角度保持機構はアンロック状態になり、上記付勢手段によりシートバック13は前傾位置に移動しようとする。また、角度保持機構をアンロック状態にすることによりシートバックをリクライニング操作することが可能である。即ち、角度保持機構がアンロック状態にあるときに、着座者が背中でシートバック13を後方に押圧すると、シートバック13は図1に示す初期起立位置から後方に向かって移動する。そして、シートバックが着座者の所望の起立位置に達した時に、着座者がリクライニングハンドルから手を離すと、リクライニングハンドルはロック状態に復帰して角度保持機構がロック状態になるので、シートバック13はその位置に保持される。
左右のシートクッションフレーム14は、左右一対のアッパレール15にそれぞれ固定されている。左右のアッパレール15は、車体のフロアパネル(床面)10に固定された左右一対のロアレール16にそれぞれ支持されており、ロアレール16の長手方向(前後方向)に沿って摺動自在となっている。そして、アッパレール15をロアレール16に対して摺動させることにより、シート11の前後方向位置を変化させることができる。
ロアレール16にはその長手方向に沿って複数のスライドロック孔16a(図4に一部を示す)が形成されている。アッパレール15側には、ロックプレートブラケット23(図3)を介して、スライドロックプレート17(図3)が、回動軸17xによって枢着されている。スライドロックプレート17は、スライドロック孔16aに係合可能なロック爪17aと、該ロック爪17aの上方に位置する被押圧アーム17bを有する。回動軸17xの軸線はアッパレール15やロアレール16の長手方向と平行であり、該回動軸17xを中心としてスライドロックプレート17は、ロック爪17aをスライドロック孔16aに係合させるロック位置と、離脱させるアンロック位置とに回動可能である。スライドロックプレート17がロック位置にあるとき、ロアレール16に対するアッパレール15の摺動が規制される。スライドロックプレート17は不図示のロック付勢ばねによってロック位置方向へ回動付勢されている。被押圧アーム17bは、アッパレール15に形成した角孔15aに挿入されて該アッパレール15の反対側の側面方向に突出している。
アッパレール15には、スライドロックプレート17の回動軸17xと直交する(すなわち、軸線がシート左右方向に向く)回動軸18xを介してループブラケット18が枢着されており、該ループブラケット18の一端部に設けた押圧部18aは、ロックオープンブラケット19の被押圧部19aに当接している。ロックオープンブラケット19はループブラケット18と同軸で相対回転可能であり、その回動中心である回動軸18xの反対側の端部には押圧部19bが設けられている。押圧部19bは、アッパレール15の角孔15aに挿入されてスライドロックプレート17の被押圧アーム17bの上側に位置している。ループブラケット18に設けられたループハンドル18bを介してループブラケット18を図5の時計方向に回動させると、押圧部18aが被押圧部19aを押圧してロックオープンブラケット19を同方向に回動させ、該ロックオープンブラケット19の押圧部19bが被押圧アーム17bを押圧して、ロック付勢ばねに抗してスライドロックプレート17をアンロック方向に回動させることができる。
シート11は、後部座席への出入りに際してシートバック13を前傾させながら前方へスライドさせるウォークイン動作を行う際に、スライドする前のシート11の位置を記憶させるスライドメモリ機構を有している。なお、以下のスライドメモリ機構関連の説明中に表れる時計方向及び反時計方向とは、図4から図9の側面図における回転方向を意味する。
アッパレール15には、ループブラケット18やロックオープンブラケット19が支持される側面とは反対側の側面に位置させて、キャッチレバー20が枢着されている。このキャッチレバー20は、ループブラケット18及びロックオープンブラケット19と共通の回動軸18xを中心として回動可能であり、該回動軸18xと反対側の後端部に係合凹部20aを有している。さらに、キャッチレバー20はトーションばね20bを介してストッパレバー22と結合されている。
ストッパレバー22は、ループブラケット18と同軸(回動軸18x)で一体に回動するように支持されている。アッパレール15にはまた、キャッチレバー20やストッパレバー22が支持されているのと同じ側面に、ロックオープンレバー21が回動軸21xを介して枢着されている。ロックオープンレバー21は、角孔15aを通して突出されたロックオープンブラケット19の押圧部19bに当接可能な押圧ピン21aと、ワイヤ係合アーム21bとを有しており、トーションばね21cによって時計方向に付勢されている。
ロアレール16にはメモリラック25(図3に一部のみ示す)が固定されている。メモリラック25はロアレール16と平行な長尺部材であり、その長手方向に沿って複数のメモリロック孔25aが形成されている。メモリラック25はその長手方向へ相対移動可能にスライドピース26を支持しており、該スライドピース26内にメモリロックレバー28が設けられている。メモリロックレバー28は、スライドピース26に設けられた上下方向を向く収納用凹部26a内に、上下方向(メモリラック25に対するスライドピース26のスライド方向と直交する方向)へ移動可能かつスライドピース26の長手方向に移動不能に支持されており、メモリロック突起28aをメモリロック孔25aに係合させるメモリ位置(図5、図7から図9)と、該係合を解除するメモリ解除位置(図6)とをとることができる。メモリロックレバー28は、キャッチレバー20の係合凹部20aの回動軌跡上に位置する係合突部28bを有し、メモリ付勢ばね27によってメモリ位置へ付勢されている。スライドピース26は、その後端部付近にストッパ突起26bを有する。図10から図13に示すように、ストッパ突起26bは、スライドピース26の本体部に対してアッパレール15に接近する方向へ突出している。
アッパレール15のうち、メモリラック25に沿う側の側面には、スライドストッパ29が固定されている。スライドストッパ29は、アッパレール15に固定される固定部29aと、固定部29aから側方(メモリラック25への接近方向)に突出するストッパアーム(側方延出部)29bを有する。ストッパアーム29bは、スライドピース26のストッパ突起26bと同じ上下方向位置にあり、かつその先端部付近が、シートスライド方向においてストッパ突起26bの延長上(前方)に位置する。
以上のスライドピース26、メモリ付勢ばね27、及びメモリロックレバー28によりメモリユニットMU1が構成されており、このメモリユニットMU1にループブラケット18、キャッチレバー20、ストッパレバー22、メモリラック25、スライドストッパ29を加えてスライドメモリ機構U1が構成されている。
アッパレール15にはさらに、スライドストッパ29の後方に位置させてベルトアンカーブラケット35が固定されている。ベルトアンカーブラケット35は、アッパレール15に対して締結固定される固定部35aと、該固定部35aから上方に延出された立壁部35bを有し、立壁部35bに形成した支持ボルト35cに対して、不図示のベルトアンカーが固定される。
ベルトアンカーブラケット35にはさらに、固定部35aから前方に向け前方延長部35dが延設され、この前方延長部35dに中継支持部材36が固定されている。中継支持部材36は、前方延長部35dに沿う固定部36aと、該固定部36aの前端部をメモリラック25への接近方向へ略直角に曲げた折曲部36bを有し、折曲部36bに対して異物排除部37が挿入支持されている。異物排除部37は弾性変形可能な材質(例えばゴム)からなり、折曲部36bよりも側方へ突出する部分が弾性変形可能になっている。メモリラック25側への異物排除部37の突出量は、スライドストッパ29のストッパアーム29bの突出量よりも小さく、異物排除部37は、折曲部36bの延出方向と略平行をなす自由状態(図10、図11)で、シートスライド方向におけるストッパ突起26bの延長上には位置していない。つまり、異物排除部37は、スライドピース26に対してシートスライド方向に相対移動したときにストッパ突起26bには当接せず、該ストッパ突起26bによる移動規制を受けない。
シートバック13にはウォークイン操作ハンドル30(図1及び図2)が設けられており、該ウォークイン操作ハンドル30と角度保持機構は、図示を省略したウォークインワイヤによって連係されている。また、シートバックフレームには牽引ワイヤ31の一端が固着されており、牽引ワイヤ31の他端はロックオープンレバー21のワイヤ係合アーム21bに接続している。この牽引ワイヤ31は、シートバック13が起立位置にあるときは弛緩しており、シートバック13が前傾位置に移動すると緊張する。
以上の構成のシート装置の通常のシートスライド動作とウォークイン動作を説明する。図1の実線はシート11の通常の着座状態を示している。このとき、シートバック13は図1に示す起立位置(初期起立位置)にあり、シートスライド関係の機構は図5の状態にある。この状態では、スライドロックプレート17はロック位置に保持され、ロック爪17aとスライドロック孔16aの係合によってシート11のスライドが規制されている。またメモリロックレバー28がメモリ付勢ばね27の付勢力によってメモリ位置に保持されており、メモリロック突起28aとメモリロック孔25aの係合関係により、メモリラック25に対するメモリユニットMU1の移動が規制されている。また、シートバック13の角度保持機構もロック状態にある。
着座者がシート11の前後方向位置を任意に調整する通常のシートスライド動作は以下のように行われる。通常着座状態においてループハンドル18bを上方に持ち上げると、ループブラケット18が図5の位置から図6の位置へと時計方向に回動し、押圧部18aが被押圧部19aを押圧してロックオープンブラケット19を時計方向に回動させる。ロックオープンブラケット19の該回動によって押圧部19bが被押圧アーム17bを押圧し、ロック付勢ばねに抗してスライドロックプレート17がアンロック位置へと回動する。これにより、ロアレール16に対するアッパレール15のスライド規制が解除される。アッパレール15は図示しないスライド付勢ばねによって前方へ付勢されているので、スライド規制が解除されると、図8に示すようにロアレール16に対して前方へスライドする。
また、ループブラケット18が回動するとストッパレバー22も一緒に時計方向に回動し、トーションばね20bを介して結合するキャッチレバー20が時計方向に回動する。すると、キャッチレバー20の係合凹部20aが係合突部28bに係合し、メモリロックレバー28と一体となりながらメモリロックレバー28を下方へ押し込み、メモリロックレバー28をメモリ位置からメモリ解除位置へ移動させる。これにより、メモリラック25に対するメモリユニットMU1のスライド規制が解除される。したがって、図1に二点鎖線で示すようにシート11(アッパレール15)をロアレール16に対して移動させると、キャッチレバー20とメモリロックレバー28が一体となっているので、メモリユニットMU1もシート11全体と共にスライドする。ループハンドル18bから手を離すとスライドロックプレート17がロック位置へ復帰回動してシート11の移動が禁止され、同時にメモリロックレバー28がメモリ位置に復帰する。
次にウォークイン動作について説明する。着座者がシート11から降りた状態で、ウォークイン操作ハンドル30を操作すると、ウォークインワイヤが牽引されて角度保持機構がアンロック状態となり、付勢手段の回転付勢力によりシートバック13が前傾位置に移動する。すると、弛緩状態にあった牽引ワイヤ31が緊張し、その結果、トーションばね21cに抗してロックオープンレバー21が図5の位置から図7の位置へと反時計方向に回動する。ロックオープンレバー21が反時計方向に回動すると、押圧ピン21aが押圧部19bを下方に押圧してロックオープンブラケット19が時計方向に回動し、前述の通常スライド時と同様にロック付勢ばねに抗してスライドロックプレート17がアンロック位置へ回動される。このとき、ロックオープンブラケット19の被押圧部19aは押圧部18aから離間する(逃げる)関係であるのでループブラケット18は回動せず、ストッパレバー22及びキャッチレバー20は回動されない。キャッチレバー20が回動されなければ、メモリロックレバー28はメモリ位置から移動されない。つまり、アッパレール15を含むシート11の上部構造はロアレール16に対してスライド可能であるが、メモリユニットMU1はメモリラック25に対して相対移動不能な図7の状態になる。
アッパレール15は図示しないスライド付勢ばねによって前方へ付勢されているので、ウォークイン操作の結果スライドロックプレート17がアンロック位置へ回動されると、アッパレール15は図8に示すようにロアレール16に対して前方へスライドする。このときメモリユニットMU1は、シート11が移動を行う前の位置に留まって固定されている。これが図2に二点鎖線で示すウォークイン状態である。
ウォークイン状態から復帰させる際には、シート11を後方にスライドさせる。すると、図9や図10に示すようにスライドストッパ29の規制アーム29bがスライドピース26のストッパ突起26bの前面に当接し、シート11はそれ以上後退できなくなる。スライドピース26はウォークイン動作の開始当初から移動していないので、この後退規制位置が、記憶されたシート位置(スライドメモリ位置)である。ここでシートバック13を前傾位置から引き起こすと、牽引ワイヤ31が弛緩してロックオープンレバー21が図5の通常着座状態の位置に復帰回動し、これに応じてロックオープンブラケット19が被押圧アーム17bに対する押圧状態を解除し、スライドロックプレート17がロック位置に戻ってシート11が固定される。
以上のスライドメモリ機構U1では、内部に異物が入り込んだ場合でも、この異物を押し出して、図9や図10の後退規制位置までシート11を確実に移動させることができる。図11から図13は異物排出の態様を示している。
上述のように、スライドストッパ29の規制アーム29bは、スライドピース26のストッパ突起26bに対して先端部付近が係合可能なように(ストッパ突起26bの延長上に位置するように)、アッパレール15の側面からの突出量が設定されている。一方、規制アーム29bよりも後方に位置するベルトアンカーブラケット35の異物排除部37は、ストッパ突起26bによっては移動規制されないように、規制アーム29bよりも小さい突出量でアッパレール15から突出されている。よって、メモリラック25内に異物の無い状態では、図10に示すように、異物排除部37がストッパ突起26bに当接することなく、規制アーム29bをストッパ突起26bに当接させる後退規制位置までシート11を後退させることができる。
メモリラック25内にコインのような異物40が入り込んだ状態では、シート11の後退動作に伴って、規制アーム29bよりも後方に位置する異物排除部37が該異物40に接触し、これを後方に移動させる。シート11が後退規制位置近くまで達すると、図11に示すように異物40がストッパ突起26bに当て付く。ここで、シート11の後退移動が継続されると、図12、図13に示すように異物排除部37が弾性変形しながら異物40を後方に押圧し、ストッパ突起26bへの当接状態から異物40を離脱させる。これにより、異物40を挟み込むことなく、図10に示す後退規制位置までシート11を後退させることができる。
比較例として、異物排除部を備えない場合を図20に示す。同図では、スライドストッパ29′の規制アーム29b′の先端部と、スライドピース26′のストッパ突起26b′の角部との間に異物40が挟まれ、正規の後退規制位置の手前でシート11の後退が規制されてしまっている。
異物排除部は、アッパレール15と共に前後移動し、かつスライドメモリ位置への復帰動作に際してスライドストッパ29の規制アーム29bよりも早いタイミングでストッパ突起26bの位置を通過するという条件を満たせば、その形成位置はベルトアンカーブラケット35以外の部分とすることもできる。例えば、図14から図16に示す第2の実施形態では、スライドストッパ29の規制アーム29b上に異物排除部38が設けられている。異物排除部38は貫通孔38aを有し、この貫通孔38aに規制アーム29bを挿通させている。異物排除部38は、規制アーム29b上において、ストッパ突起26bに当接可能な先端部よりもアッパレール15に近い基部側に固定されており、シートスライド方向においてストッパ突起26bの延長上に位置していない。よって、異物排除部38がストッパ突起26bに当接してシート11の後退移動を妨げることはない。そして、メモリラック25内に入った異物40に対しては、図15及び図16に示すように、異物排除部38が規制アーム29bよりも先に当接し、シート11の後退移動力によって該異物40をストッパ突起26bの後方に押し出すことができる。
図17から図19に示す第3の実施形態では、異物排除部39がスライドストッパ29に一体形成されている。第2の実施形態の異物排除部38と同様に、異物排除部39は、ストッパ突起26bへの当接部(規制アーム29bの先端部)よりもアッパレール15に近い位置に形成されており、異物排除部39がストッパ突起26bに当接してシート11の後退移動を妨げることはない。メモリラック25内に入った異物40に対しては、図18及び図19に示すように、異物排除部39によってストッパ突起26bの後方に押し出すことができる。
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態で示したベルトアンカーブラケットやスライドストッパとは別の部位に異物排除部を設けてもよい。
11 シート
12 シートクッション
13 シートバック
15 アッパレール
16 ロアレール
18 ループブラケット
19 ロックオープンブラケット
20 キャッチレバー
21 ロックオープンレバー
22 ストッパレバー
25 メモリラック
26 スライドピース
26b ストッパ突起(移動規制部)
28 メモリロックレバー
29 スライドストッパ
29a
29b ストッパアーム(側方延出部、当接部)
35 ベルトアンカーブラケット
36 中継支持部材
37 38 39 異物排除部

Claims (3)

  1. ロアレールに対してスライド可能に支持されるアッパレールのスライド前位置を記憶するメモリ状態と、該記憶を行わない通常スライド状態を選択可能なスライドメモリ機構を備えたスライドシート装置において、
    上記通常スライド状態で上記アッパレールと一体にスライド方向に移動し、上記メモリ状態でスライド方向での位置が固定されるスライドピースと;
    アッパレールに支持され、スライド方向において上記スライドピースの移動規制部の延長上に位置する当接部を有し、上記メモリ状態で該移動規制部に当接部を当接させることでシートスライド方向の移動が規制されるスライドストッパと;
    上記スライドピースの移動規制部による移動規制を受けず、かつ上記メモリ状態で上記スライドストッパの当接部とスライドピースの移動規制部の間のスライド方向位置に位置するようにアッパレールに支持され、アッパレールのスライドに伴って該移動規制部と当接部の間に位置する異物に当接して押し出す異物排除部と;
    を有することを特徴とするスライドシート装置。
  2. 請求項1記載のスライドシート装置において、上記異物排除部は、上記アッパレールに支持されるベルトアンカーブラケットに設けられているスライドシート装置。
  3. 請求項1記載のスライドシート装置において、上記スライドストッパは、アッパレールへの固定部から側方に向けて延出した側方延出部を有し、該側方延出部の先端部が上記当接部を構成し、上記異物排除部は、該先端部よりも固定部側の側方延出部上に設けられているスライドシート装置。
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