JP2011042240A - 電動パワーステアリング装置の電流制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の電流制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波の外乱電圧により発生する振動を抑制するとともに、電流制御の目的である目標電流からモータに流れる電流の追従特性への影響を、電動パワーステアリングシステム全体の位相余裕及びゲイン余裕を十分確保し、安定性を失わないレベルまで小さくできる電動パワーステアリング装置の電流制御装置を得る。
【解決手段】外乱電圧により発生する振動を抑制する電動パワーステアリング装置の電流制御装置であって、目標電流値に対して電流検出値を追従させるフィードバックループ中に、外乱電圧からモータに流れる電流を定めるまでのループの伝達特性が、外乱電圧の周波数とノッチ周波数が一致するノッチフィルタ特性となる共振型位相補償器2を挿入する。
【選択図】図1

Description

この発明は、特定周波数の外乱電圧により発生する振動を抑制する電動パワーステアリング装置の電流制御装置に関するものである。
外乱電圧により発生する振動を抑制する従来の電動パワーステアリング装置の電流制御装置は、例えば、特許文献1に示すように、制御対象に相当するモデルの逆特性で構成される制御入力推定器に検出された制御対象の出力である検出電流信号を入力することにより制御対象への入力電圧推定値を得るとともに、実際の制御対象への制御入力電圧値と入力電圧推定値の差を演算し、これにローパスフィルタを通したものを外乱電圧推定値として推定する外乱オブザーバを有し、この外乱オブザーバによる外乱電圧推定値をそのまま外乱電圧補償量とし、フィードフォワードやフィードバックなど目標電流追従のための主制御量に重畳させる構成となっている。
ここで、非特許文献1に記載されているように、上述したローパスフィルタは制御系の安定化のため必須である。このとき、対象としている外乱電圧は、舵角速度に比例したモータの逆起電圧であり、周波数が低いために補償可能であるが、非特許文献2に示すような100Hz以上の高周波の電源電圧の変動にともなう外乱電圧は抑制することができなかった。
また、非特許文献3に記載のとおり、電動パワーステアリングは、第一に運転者の操舵トルクに略比例する目標電流を演算し、第二に目標電流に可能な限り一致させるべく電流制御を行うことにより、操舵トルクに略比例する補助トルクを発生させ、運転者の操舵トルクを低減するシステムである。すなわち、電流制御はこのシステムの局所的な制御を行うローカル制御器となっている。
電動パワーステアリングシステムは、単純に操舵トルクに略比例する目標電流を演算した場合、目標電流と検出電流が完全に一致した場合にも、概ね100Hz以下となるクロスオーバ周波数付近で位相余裕やゲイン余裕が十分確保できず発振してしまう。そこで、位相補償器などにより、位相余裕やゲイン余裕を与え安定性を確保している。
しかし、目標電流と概ね100Hz以下で一致しないと、電動パワーステアリングシステムの位相余裕やゲイン余裕が減少し発振する場合がある。そこで、電流制御特性は、概ね100Hz以下において、ゲインは1からのずれ、位相は0degからのずれが、電動パワーステアリングシステム全体の位相余裕及びゲイン余裕が安定性を損なわないレベルまで小さく設定されておく必要がある。
また、例えば、特許文献2に示すように、外乱としてブラシレスモータの電気角に対応して電磁特性で発生するトルクリップルが電流フィードバックへ与える影響を低減させるために検出電流信号にノッチフィルタを通したものや、例えば、特許文献3のようにモータの共振特性が電流フィードバックへ与える影響を低減させるためPID制御器の後段にノッチフィルタを通した例がある。これらは、いずれも目標電流からコイル間に加わる外乱電圧の影響を考慮しておらず、付加した補償器は、ピーク周波数のゲインがDCゲインよりも小さくなるノッチフィルタであるので外乱電圧の影響を抑制することができない。
特開平8−310417号公報 特開2008−296877号公報 特開平11−313497号公報
土手、 原島、 モーションコントロール(1993)、 pp. 100−101、 コロナ社 Kurishige, M., Fukusumi, K., Inoue, N., Kifuku, T. and Otagaki, S., "A New Electric Current Control Strategy for EPS Motors", SAE 2001− 01− 0484. (2001) Kurishige K., Kifuku T., Inoue, N., Zeniya S. and Otagaki, S., "A Control Strategy to Reduce Steering Torque for Stationary Vehicles Equipped with EPS", SAE 1999−01−0403. (1999)
外乱電圧により発生する振動を抑制する従来の電動パワーステアリングの電流制御装置は、例えば、特許文献1に示すように、制御対象に相当するモデルの逆特性で構成される制御入力推定器に、検出された制御対象の出力である検出電流信号を入力することにより制御対象への入力推定値を得るとともに、実際の制御対象への制御入力値と入力推定値の差を演算し、これにローパスフィルタを通したものを外乱電圧推定値として推定する外乱オブザーバを有し、この外乱オブザーバによる外乱電圧推定値をそのまま外乱電圧補償量とし、フィードフォワードやフィードバックなど目標値追従のための主制御量に重畳させる構成となっている。
また、非特許文献1に記載の通り、このローパスフィルタは制御系の安定化のため必須である。このとき、対象としている外乱電圧は、舵角速度に比例したモータの逆起電圧であり、周波数が低いために補償可能であるが、例えば100Hz以上の高周波の電圧変動にともなう外乱電圧を抑制することができなかった。
また、例えば、特許文献2に示すように、外乱としてブラシレスモータの電気角に対応して電磁特性で発生するトルクリップルが電流フィードバックへ与える影響を低減させるために検出電流信号にノッチフィルタを通したものや、例えば、特許文献3のようにモータの共振特性が電流フィードバックへ与える影響を低減させるためPID制御器の後段にノッチフィルタを通した例がある。これらは、いずれも目標電流からコイル間に加わる外乱電圧の影響を考慮しておらず、付加した補償器は、ピーク周波数のゲインがDCゲインよりも小さくなるノッチフィルタであるので外乱電圧の影響を抑制することができない。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高周波の外乱電圧により発生する振動を抑制するとともに、電流制御の目的である目標電流からモータに流れる電流の追従特性への影響を、電動パワーステアリングシステム全体の位相余裕及びゲイン余裕を十分確保し、安定性を失わないレベルまで小さくできる電動パワーステアリング装置の電流制御装置を得ることを目的としている。
この発明に係る電動パワーステアリング装置の電流制御装置は、外乱電圧により発生する振動を抑制する電動パワーステアリング装置の電流制御装置であって、目標電流値に対して電流検出値を追従させるフィードバックループ中に、外乱電圧からモータに流れる電流を定めるまでのループの伝達特性が、外乱電圧の周波数とノッチ周波数が一致するノッチフィルタ特性となる補償器を挿入したことを特徴とする。
この発明によれば、目標電流値に対して電流検出値を追従させるフィードバック型の電流制御とするとともに、外乱電圧からモータに流れる電流までのループの伝達特性が、外乱電圧の周波数とノッチ周波数が一致するノッチフィルタ特性となる補償器をフィードバックループ中に挿入させたことにより、目標電流からモータに流れる電流までの電流制御の周波数特性におけるゲイン変動及び位相遅れが、電動パワーステアリングのシステム全体の開ループ伝達関数に適切な位相余裕及びゲイン余裕が十分確保できるレベルまで小さくできる。そのため、電動パワーステアリングシステム全体の安定性を損なうことなく外乱電圧による電流の変動を抑制できるといった、従来にない顕著な効果を奏するものである。
この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の構成を示すブロックである。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1及び2における共振型位相補償器2の周波数特性を示す図である。 この発明の実施の形態1の外乱電圧からモータに流れる電流を定めるまでのループの周波数特性を示す図である。 この発明の実施の形態1の目標電流からモータに流れる電流を定めるまでのループの周波数特性を示す図である。 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の構成を示すブロックである。 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2の外乱電圧からモータに流れる電流を定めるまでの周波数特性を示す図である。 この発明の実施の形態2の目標電流からモータに流れる電流を定めるまでのループの周波数特性を示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の構成を示すブロック図である。図1に示す実施の形態1は、電動パワーステアリング装置などトルク制御装置の電流制御へ適用したものである。目標電流演算器(図示せず)により演算された目標電流Irefとモータ4に流れる電流を電流検出器5で検出した検出電流信号Iactとに基づきフィードバック制御器1で目標フィードバック電圧Vref_fbが演算される。
フィードバック制御器1は、目標電流Irefと検出電流信号Iactの誤差を演算する電流誤差演算器1a、電流誤差演算器1aの出力にゲインKを乗ずる演算を行う比例制御器1b、電流誤差演算器1aの出力を積分するとともにゲインKを乗ずる積分制御器1c、比例制御器1bの出力と積分制御器1cの出力とを加算して目標フィードバック電圧Vref_fbを演算するPI加算器1dより構成される。
また、フィードバック制御器1の出力を入力し共振周波数を外乱周波数と一致させる共振型位相補償器2を配置する。共振型位相補償器2の出力は、電圧駆動部3に入力され、電圧駆動部3は駆動電圧Vdrを発生させる。電圧駆動部3は、例えば高周波のPWM方式でバッテリ電圧をON−OFFすることにより平均的に駆動電圧Vdrが目標電圧Vrefに一致するよう駆動する。駆動電圧Vdrはモータ4の端子に印加される。このとき、例えばバッテリ電圧変動などによる外乱電圧Vにより、端子間電圧Vは駆動電圧Vdrに対し変動する場合がある。また、モータ4の端子間電圧にモータの回転速度に比例した逆起電圧Vを減じたコイル印加電圧Vに対してコイル4aのインピーダンス特性に応じてモータ4に流れる電流Iが定まるとともにトルク発生部4bで電流Iに比例したトルクTを発生させる。
次に動作について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS101では目標電流Irefを読み込みメモリに記憶する。ステップS102では検出電流信号Iactを読み込みメモリに記憶する。ステップS103は電流誤差演算器1aで電流偏差△I=Iref−Iactを演算しメモリに記憶する、ステップS104では比例制御器1bで電流偏差△Iに比例ゲインKを乗じメモリに記憶する。ステップS105では積分制御器1cで電流偏差△Iを積分演算しゲインKを乗じメモリに記憶する。ステップS106ではPI加算器1dで比例制御器1bの出力と積分制御器1cの出力を加算しVref_fbとしてメモリに記憶する。ステップS107ではVref_fbを共振型位相補償器2に入力し、目標電圧Vrefを演算しメモリに記憶する。ステップS108では目標電圧Vrefを電圧駆動部3に出力する。
電圧駆動部3は、例えば高周波のPWM方式でバッテリ電圧をON−OFFすることにより平均的に駆動電圧Vdrが目標電圧Vrefに一致するようモータ4を駆動する。
このとき、共振型位相補償器2の入出力特性は、
Figure 2011042240
とし、設定共振周波数ωを外乱電圧周波数に一致させる。また、設定反共振周波数ωはωと一致させておく。設定反共振減衰係数ζは設定共振減衰係数ζより大きい値に設定し、共振型位相補償器2の周波数特性を、図3に示すように、設定共振周波数ω(=500Hz)でピークゲインがDCゲインよりも高くなる特性を有するように設定する。なお、式(1)におけるsは周波数伝達関数であり、一般に用いられるラプラス演算子である。
まず、外乱電圧Vの影響を説明する前に、電動パワーステアリングにおける電流制御器に要求される仕様について述べる。電動パワーステアリングにおける電流制御器は、電動パワーステアリングシステム全体のローカル制御器となっている。例えば、非特許文献3に記載の通り、目標電流に対しモータ4に流れる電流Iが完全に一致する場合でも、電動パワーステアリングのシステム全体の開ループ伝達関数に適切な位相余裕及びゲイン余裕を与えてシステム安定性確保しておく必要がある。また、電流特性も含めたシステム全体の開ループ伝達関数の位相及びゲインは、上述の目標電流に対しモータ4に流れる電流Iが完全に一致するときの位相及びゲインに、電流制御の目標電流に対する電流Iの追従周波数特性の位相およびゲインを各々重畳させたものである。従って、電流制御特性は、概ね100Hz以下において、ゲインは1からのずれ、位相は0degからのずれが、電動パワーステアリングシステム全体の位相余裕及びゲイン余裕が安定性を損なわないレベルまで小さく設定しておく必要がある。
本実施の形態1では、図1のような構成とすることにより、外乱電圧周波数のフィードバックゲインが高くなる。図4は、例えばPI制御によるゲインが3dB低下する帯域を2kHzとし、外乱電圧周波数が500Hzの場合を想定して、設定共振周波数ωを500Hzとして外乱電圧Vからモータ4に流れる電流Iを定めるまでのループの伝達関数を計算した結果である。実線がこの発明の周波数特性、破線がPI制御の周波数特性を示す。図4より判るように設定共振周波数ωがノッチ周波数となりゲインが低下する特性となり、外乱電圧の影響を抑制することができる。
また、図5に示すように、全周波数範囲で目標電流からモータ4に流れる電流Iを定めるまでのループの特性はほとんど変化しないので電動パワーステアリングのシステム全体の安定性に影響を及ぼさない。
本実施の形態1では、ωはωと一致させたが、例えば式(1)における共振周波数は、厳密にはω√(1−ζ )であるので減衰係数ζとζの差が大きい場合は、式(1)における実際の共振周波数と反共振周波数を一致させるため、ωをωと異なる値としても良い。
上述したように、実施の形態1によれば、目標電流値に対して電流検出値を追従させるフィードバックループ中に、外乱電圧からモータ4に流れる電流を定めるまでのループの伝達特性が、外乱電圧の周波数とノッチ周波数が一致するノッチフィルタ特性となる補償器を挿入したので、外乱電圧に対する出力特性がノッチフィルタ特性を有し、そのノッチ周波数が外乱周波数と一致し、外乱抑制効果が高くなる。
また、前記補償器は、目標電流値と電流検出値との誤差に基づいて目標フィードバック電圧を演算するフィードバック制御器1から外乱電圧と駆動電圧との重畳位置までのループ中に挿入されて、外乱周波数と一致する設定共振周波数を有し、設定共振周波数でのゲインがDCゲインよりも高くなる特性を有する共振型位相補償器2としたので、目標電流からモータ4に流れる電流までの特性をほとんど変化させることなく外乱電圧を抑制できる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の電流制御装置の構成を示す図である。図6に示す実施の形態2は、電動パワーステアリング装置などトルクを制御装置の電流制御へ適用したものである。目標電流演算器(図示せず)により演算された目標電流Irefとモータ4に流れる電流Iを電流検出器5で検出した検出電流信号Iactを共振型位相補償器2を通した信号Iact_resとに基づきフィードバック制御器1で目標電圧Vrefが演算される。
フィードバック制御器1は、目標電流Irefと共振型位相補償器2を通した信号Iact_resとの誤差を演算する電流誤差演算器1a、電流誤差演算器1aの出力にゲインKを乗ずる演算を行う比例制御器1b、電流誤差演算器1aの出力を積分するとともにゲインKを乗ずる積分制御器1c、比例制御器1bの出力と積分制御器1cの出力とを加算して目標電圧Vrefを演算するPI加算器1dより構成される。
目標電圧Vrefは、電圧駆動部3に入力し駆動電圧Vdrを発生させる。電圧駆動部3は、例えば高周波のPWM方式でバッテリ電圧をON−OFFすることにより平均的に駆動電圧Vdrが目標電圧Vrefに一致するよう駆動する。駆動電圧Vdrはモータ4の端子に印加される。このとき、例えばバッテリ電圧変動などによる外乱電圧Vにより、端子間電圧Vは駆動電圧Vdrに対し変動する場合がある。また、モータ4の端子間電圧Vにモータ4の回転速度に比例した逆起電圧Vを減じたコイル印加電圧Vに対してコイル4aのインピーダンス特性に応じてモータ4に流れる電流Iが定まるとともにトルク発生部4bでモータ4に流れる電流Iに比例したトルクTを発生させる。
次に動作について、図7のフローチャートにより説明する。まず、ステップS201では目標電流Irefを読み込みメモリに記憶する。ステップS202では検出電流信号Iactを読み込みメモリに記憶する。ステップS203は検出電流信号Iactを共振型位相補償器2に入力しIact_resを演算しメモリに記憶する。ステップS204は電流誤差演算器1aで電流偏差△I=Iref−Iact_resを演算しメモリに記憶する、ステップS205では比例制御器1bで△Iに比例ゲインKを乗じメモリに記憶する。ステップS206では積分制御器1cで△Iを積分演算しゲインKを乗じメモリに記憶する。ステップS207ではPI加算器1dで比例制御器1bの出力と積分制御器1cの出力とを加算し目標電圧Vrefとしてメモリに記憶する。ステップS208では目標電圧Vrefを電圧駆動部3に出力する。
電圧駆動部3は、例えば高周波のPWM方式でバッテリ電圧をON−OFFすることにより平均的に駆動電圧Vdrが目標電圧Vrefに一致するようモータ4を駆動する。
本実施の形態2では、このような構成とすることにより、フィードバック成分中に含まれる外乱周波数成分の比率が高くなる。この結果、例えば外乱電圧周波数が500Hzの場合を想定して、設定共振周波数ωを500Hzとして外乱電圧Vからモータ4に流れる電流Iを定めるまでのループの伝達関数を計算した結果、図8に示すように、設定共振周波数ωがノッチ周波数となりゲインが低下する特性となり、外乱電圧の影響を抑制することができる。
また、図9に示すように、目標電流からモータ4に流れる電流Iを定めるまでのループの特性は設定共振周波数ω(=500Hz)以外では変化が小さく抑えられるので電動パワーステアリングのシステム全体のクロスオーバ周波数よりも十分高い場合には共振周波数ωが、システム全体の安定性に影響を及ぼさない。
本実施の形態2でも、実施の形態1に記載のような場合にはωをωと完全には一致させなくても良い。
また、本実施の形態2では、共振型位相補償器2をマイコンで処理したが、共振型位相補償器2を電流検出器5の後段に配置するためアナログ回路での構成も可能である。アナログ回路で構成した場合は、ステップS202では検出電流信号Iactでなく、検出電流信号Iactを共振型位相補償器2で処理した出力を読み込むのでステップS203が不要になる。アナログ回路で構成すれば、特に外乱電圧の周波数が高いときには、共振型位相補償器の出力が電流制御サンプリング周波数の影響を受けない。
上述したように、実施の形態2によれば、補償器として、モータ4に流れる電流を検出する電流検出器5と目標電流値と電流検出値との誤差に基づいて目標フィードバック電圧を演算するフィードバック制御器1との間のループ中に挿入されて、外乱周波数と一致する設定共振周波数を有し、設定共振周波数でのゲインがDCゲインよりも高くなる特性を有する共振型位相補償器2としたので、目標電流からモータ4に流れる電流までのループの特性を外乱周波数付近以外でほとんど変化させることなく外乱電圧を抑制できる。また、電流検出器5の後段に配置するため、アナログ回路での構成も可能なので、特に外乱電圧の周波数が高いときには、共振型位相補償器の出力が電流制御サンプリング周波数の影響を受けない。
1 フィードバック制御器、1a 電流誤差演算器、1b 比例制御器、1c 積分制御器、1d PI加算器、2 共振型位相補償器、3 電圧駆動部、4 モータ、5 電流検出器。

Claims (3)

  1. 外乱電圧により発生する振動を抑制する電動パワーステアリング装置の電流制御装置であって、
    目標電流値に対して電流検出値を追従させるフィードバックループ中に、外乱電圧からモータに流れる電流を定めるまでのループの伝達特性が、外乱電圧の周波数とノッチ周波数が一致するノッチフィルタ特性となる補償器を挿入した
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置の電流制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の電流制御装置において、
    前記補償器は、前記目標電流値と前記電流検出値との誤差に基づいて目標フィードバック電圧を演算するフィードバック制御器から前記外乱電圧と駆動電圧との重畳位置までのループ中に挿入されて、外乱周波数と一致する共振周波数を有し、共振周波数でのゲインがDCゲインよりも高くなる特性を有する共振型位相補償器である
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置の電流制御装置。
  3. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の電流制御装置において、
    前記補償器は、前記モータに流れる電流を検出する電流検出器と前記目標電流値と前記電流検出値との誤差に基づいて目標フィードバック電圧を演算するフィードバック制御器との間のループ中に挿入されて、外乱周波数と一致する共振周波数を有し、共振周波数でのゲインがDCゲインよりも高くなる特性を有する共振型位相補償器である
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置の電流制御装置。
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