JP2011042225A - 三輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】前キャリヤを安定且つ強固に固定することができ、搭載した荷物をがたつかせることがないうえ、荷物に影響されることなく安定した走行を実現すること。
【解決手段】ハンドルバーに連結されたステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプ12を有する車体フレーム4と、ヘッドパイプの前方で且つ前輪3R、3Lの上方に配設され、後端部側がヘッドパイプに固定された前キャリヤ80と、左右の前輪の間にて上下方向に延設され、上端部が前キャリヤの下部に固定されると共に、下端部が車体フレームの前端部に固定されて、前キャリヤを下方から支持する支持ステー81と、を備え、支持ステーが、左右両側にそれぞれ内側に窪んだ逃げ部81aを有し、走行時に逃げ部内に左右の前輪をそれぞれ入り込ませて支持ステーとの干渉を回避させる三輪車1を提供する。
【選択図】図31

Description

本発明は、前二輪型の三輪車に関するものである。
前二輪型の三輪車は、現在様々なものが提供されているが、そのほとんどが利便性を高めるために、前キャリヤ及び後キャリヤを備えている。特に、これら前キャリヤ及び後キャリヤには、荷物を安定して搭載できることが求められている。そのため、前キャリヤ及び後キャリヤを、車体フレームにできるだけ安定且つ強固に固定することが必要とされている。
この点、後キャリヤに関しては、構造上、上述したニーズに応え易いが、前キャリヤに関しては難しいものであった。即ち、後キャリヤに関しては、一般的な二輪自転車と同様に後輪が1つであるので、後キャリヤステーを容易に取り付け易く、該後キャリヤステーを介して後キャリヤを安定且つ強固に固定することが可能である。これに対して、前輪は2つあるので、前キャリヤステーを利用して前キャリヤを支持することが困難である。そこで、前キャリヤステーを利用せずに、前キャリヤを固定しているものが多々知られている。
例えば、前二輪が主に上側1本のリンク(上部リンク)、下側1本のリンク(下部リンク)によって接続された三輪車が知られている(特許文献1、非特許文献1参照)。
この三輪車について具体的に説明すると、前二輪は、それぞれフロントフォークによって軸支されている。これらフロントフォークは、それぞれ筒状のサイドポスト内に貫設され、回動可能に支承されている。そして、左右のサイドポストは、上部リンクと下部リンクとによって互いに連結されている。この際、両リンクは、両端部が左右のサイドポストに対してそれぞれ回動自在に連結されていると共に、中間部がハンドルポストに回動自在に連結されている。
このような構成であるので、車体の傾斜に応じて前二輪及びサイドポストが傾くと、上部リンク及び下部リンクは、内輪側の前輪に対応したサイドポスト側が上がり、外輪側の前輪に対応したサイドポスト側が下がるように傾斜する。これにより、前二輪は、車体の傾斜に伴って傾斜すると同時に、内輪側が浮き上がるように移動し、外輪側が沈み込むように移動するようになっている。
ところで、前キャリヤは、下部リンクの前方で且つ左右の前輪の上方に位置するように配設されており、主に左右2箇所の支持片を介して下部リンクに固定されている。従って、前キャリヤは、前キャリヤステー(積載物を下方から支持する構成)を利用することなく下部リンクに固定されている。
特開2002−337779号公報
前二輪三輪車自転車「トライク」、株式会社アバンテク、〔online〕、〔平成21年5月29日検索〕、インターネット<URL:http://www.avantec-df.co.jp/index.html>
しかしながら、前キャリヤは、後端部側が下部リンクに片持ち支持された形で固定されているだけであり、前端部側は何ら支持されていない。従って、運転時の振動等によって前キャリヤにがたつきが生じる恐れがあった。よって、前キャリヤ上に荷物を安定して搭載し難いうえ、荷物の不安定さに起因して走行性能に悪影響を与える可能性があった。
ところで、三輪車を設計する際、自転車の規格(JISや道路交通法等)のサイズに収まるように車幅等を設定する必要があるので、左右の前輪の間隔が一定の範囲内に収まるようにする必要がある。また、このような規格に起因する制限に加え、現実には「実際的な取り扱い易さ」や「車体と積載物との位置関係」等から決まる車体サイズ等を考慮する必要があるので、これらの観点からも左右の前輪の間隔を一定の範囲内に収める必要がある。
従って、現実的には「左右の前輪の間隔を一定の範囲内に収める」という制限を考慮しながら、上述した問題を解決することが望まれている。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、前キャリヤを安定且つ強固に固定することができ、搭載した荷物をがたつかせることがないうえ、荷物に影響されることなく安定した走行を実現することができる三輪車を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
(1)本発明に係る三輪車は、後輪と左右の前輪とを有する三輪車であって、ハンドルバーに連結されたステムパイプと、該ステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプを有する車体フレームと、前記ヘッドパイプの前方で且つ前記前輪の上方に配設され、後端部側がヘッドパイプに固定された前キャリヤと、左右の前記前輪の間にて上下方向に延設され、上端部が前記前キャリヤの下部に固定されると共に、下端部が前記車体フレームの前端部に固定されて、前キャリヤを下方から支持する支持ステーと、を備え、前記支持ステーが、左右両側にそれぞれ内側に窪んだ逃げ部を有し、走行時に該逃げ部内に左右の前記前輪をそれぞれ入り込ませて該支持ステーとの干渉を回避させることを特徴とする。
この発明に係る三輪車においては、走行中にハンドルバーを介してステムパイプを旋回方向に回動させることで、左右の前輪の向きを右方向或いは左方向に変化させることができ、旋回走行を行うことができる。また、走行中に車体を傾斜させることで、左右の前輪をそれぞれ傾斜させることができ、傾斜走行を行うことができる。
特に、前キャリヤは、ステムパイプを回動自在に支承しているヘッドパイプに固定されているので、旋回中に前キャリヤがハンドル操作に連動して左右に動くことがない。よって、前キャリヤ上に荷物を搭載したとしても、荷物の重みに振られることなくステムパイプを回動させることができる。従って、荷物の重みに影響されることなく滑らかな旋回を行うことができる。
ところで、この前キャリヤは、後端部が上述したようにヘッドパイプに固定されており、前端部が支持ステーによって下方から支持されている。従って、片持ち支持タイプでがたつきの恐れがあった従来のものとは異なり、前キャリヤはヘッドパイプ及び支持ステーによって安定且つ強固に固定されている。そのため、前キャリヤ上に荷物を搭載したとしても、該荷物をがたつかせることがない。よって、荷物に影響されることなく安定した走行を行うことができる。
しかも、支持ステーの左右両側には、走行時に前輪が入り込む逃げ部が設けられており、旋回走行や傾斜走行或いは傾斜状態による旋回走行等によって支持ステーと前輪とが接近したとしても、前輪と支持ステーとが干渉しないようになっている。つまり、左右の前輪の間を上下方向に延設している支持ステーに対して、前輪が当たらないようになっている。従って、この点においても、前キャリヤを安定して支持できるうえ、走行に何ら影響を与えることがない。
また、支持ステーには、前輪が入り込む逃げ部が設けられているので、左右の前輪の間隔を従来通り一定の範囲内に収めた間隔にすることが可能である。従って、「自転車の規格」や「実際的な取り扱い易さ」や「車体と積載物との位置関係」等から決まる車体サイズ等に基づいて三輪車を設計することが可能である。
(2)本発明に係る三輪車は、上記本発明の三輪車において、前記ステムパイプの回動角度を一定角度に規制する旋回規制機構と、前記前輪の傾斜角度を一定角度に規制する傾斜規制機構と、を備え、前記前輪が、前記旋回規制機構又は前記傾斜規制機構による規制時に、前記逃げ部内に入り込み可能とされていることを特徴とする。
この発明に係る三輪車においては、旋回規制機構がステムパイプの回動角度を一定角度に規制するので、不意に或いは誤って車体を急激に旋回させてしまうことを防止することができる。また、傾斜規制機構が前輪の傾斜角度を一定角度に規制するので、不意に或いは誤って車体を過度に傾斜させてしまうことを防止することができる。従って、旋回走行時或いは傾斜走行時の安定性をより高めることができる。
特に、走行中、前輪の舵角及び傾斜角度が規制されるほど旋回或いは傾斜した状態で走行したとしても、前輪が逃げ部内に確実に入り込み、支持ステーに干渉しないようになっている。従って、この場合であって、荷物をがたつかせることがないうえ、安定した走行を実現することができる。
本発明に係る三輪車によれば、前キャリヤを安定且つ強固に固定することができ、搭載した荷物をがたつかせることがないうえ、荷物に影響されることなく安定した走行を実現することができる。
本発明に係る三輪車の全体側面図である。 図1に示す三輪車を矢印A方向に沿って前方側から見た正面図である。 図2に示す状態から前キャリヤを取り外した状態を示す正面図である。 図1に示す三輪車において、車体フレームの前端部周辺を斜め後ろ側から見た斜視図である。 図1に示す三輪車を構成する上方揺動フレームの正面図である。 図5に示す上方揺動フレームの上面図である。 図5に示す上方揺動フレームの側面図である。 図1に示す三輪車において、上方連結部周辺を拡大した断面図である。 図1に示す三輪車において、左外筒及び左内筒の縦半断面図である。 図1に示す三輪車において、右の前輪の内側を正面側から見た図である。 図10に示す右外筒の側面図である。 図11に示す矢印B方向から見た右外筒の正面図である。 図1に示す三輪車において、補強ステーの正面図である。 図13に示す補強ステーの側面図である。 図1に示す三輪車において、ヘッドパイプ及びステムパイプの下端部の周辺を拡大した半断面拡大図である。 図15に示すステムパイプの下端部を拡大した断面図である。 図15に示す旋回ブラケットの上面図である。 図17に示す旋回ブラケットのA−A線に沿った断面図である。 旋回ブラケットをステムパイプの下端部に被嵌させた際における凹部とねじ孔との関係を示す断面図である。 図15に示す旋回ブラケットと左右のナックルアームとの左右の前輪との取付関係を上方から見た図である。 図1に示す三輪車において、前キャリヤを上方から見た図である。 図21に示す前キャリヤを側方から見た図である。 図21に示す支持ステーを正面から見た図である。 図1に示す三輪車において、ワイヤ固定部の平面図である。 図24に示すワイヤ固定部の作動状態を示す図であって、左右のブレーキワイヤにストローク調整代の差がない場合の作動状態を示す図である。 図24に示すワイヤ固定部の作動状態を示す図であって、左右のブレーキワイヤにストローク調整代の差がある場合の作動状態を示す図である。 図20に示す状態から、左方向に旋回を行った場合の状態を示す図である。 図20に示す状態から、右方向に旋回を行った場合の状態を示す図である。 図3に示す状態から、左側に車体を傾斜させた状態を示す図である。 図3に示す状態から、路面が左側上がりの箇所を走行している状態を示す図である。 車体を傾斜させた状態で通常の旋回時とは逆の方向に舵角を付けた状態を示す図である。
以下、本発明に係る三輪車の実施形態について、図1から図31を参照して説明する。
本実施形態の三輪車1は、図1に示すように、後輪2と左右の前輪3R、3Lとを有する前二輪型の三輪車であり、その一例として電動アシストタイプの三輪車を例に挙げて説明する。
なお、図1は、三輪車1の全体側面図である。この図1をはじめとする各図においては、図面を見易くするために、前輪3R、3L及び後輪2のハブやスポーク、スタンド等の停止装置、チェーン、後ブレーキ、前照灯等の照明装置、ベル等の警報装置等の図示を省略している。
また、本実施形態では、運転時の姿勢から見た方向にしたがって前後左右を定義する。従って、「前」とは前輪3R、3L側をいい、「後」とは後輪2側をいうものとする。また、「右」とは運転時の右手側をいい、「左」とは運転時の左手側をいうものとする。更に、前後に沿って延びた仮想軸を「前後軸L1」といい、この前後軸L1に直交し且つ左右に沿って延びた仮想軸を「左右軸L2」いうものとする。
(三輪車の構成)
はじめに、本実施形態の三輪車1は、前後軸L1に沿って前後に延在した車体フレーム4を備えている。
この車体フレーム4は、直線状或いは適宜湾曲した複数の金属部材等を、溶接、或いは、ねじやボルトや金具等の締結手段によって組み合わせたものであって、後輪2から前輪3R、3Lに亘って前後軸L1に沿って延在するメインフレーム4aを有している。
このメインフレーム4aは、中間部から前端部に至る部分が路面G側に向けて傾斜している。中間部の後側には、シートチューブ4hが若干後傾した状態で上方に延在するように連結されている。そして、このシートチューブ4hには、上端部にサドル5が固定されたシートポスト4bが上端から挿入されており、乗員に適したサドル高さの位置で固定されている。
シートチューブ4hが連結されたメインフレーム4aの下側(路面G側)には、ペダルや電動アシスト用のモータ等から構成される駆動装置6が固定されていると共に、チェーンケース7と共に後輪2の中心に向かって延在したチェーンステー4cが固定されている。チェーンステー4cの後爪とシートチューブ4hとの間には、後輪2を軸支するバックホーク8が連結されている。このバックホーク8には、サドル5の後側に略水平に配設された後キャリヤ9の前端部が固定されている。後キャリヤ9の後端部及び中間部と、チェーンステー4cの後爪との間には、後キャリヤステー9aがそれぞれ連結されている。これにより、後キャリヤ9は、強固に支持された状態となっており、後キャリヤ9上に安定して荷物Bを載置できるように設計されている。
シートチューブ4hには、上述したモータを駆動するための二次電池Baが着脱自在に固定されていると共に、前後軸L1に沿って延在したサブフレーム4dの後端部が連結されている。このサブフレーム4dは、メインフレーム4aの上方に配設されていると共に、メインフレーム4aの中間部で該メインフレーム4aに一体的に連結された後、前端部に亘って若干上方側に向けて傾斜している。
これにより、サブフレーム4dの前端部及びメインフレーム4aの前端部は、上下に離間した状態となっている。このうち、サブフレーム4dの前端部は、後述する上方揺動フレーム30が連結される上方連結部10として機能する。一方、メインフレーム4aの前端部は、後述する右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lがそれぞれ連結される下方連結部11として機能する。
なお、メインフレーム4aの前端部の後側とサブフレーム4dの後側との間には、縦フレーム4eが連結されており、メインフレーム4aと縦フレーム4eとサブフレーム4dとの3つのフレームが三角形状に連結されることで、車体フレーム4の剛性強化が図られている。
サブフレーム4dの上側には、前傾した状態で上方に突出するメイン支持フレーム4f及びサブ支持フレーム4gが連結されている。そして、これらメイン支持フレーム4f及びサブフレーム4dにヘッドパイプ12が連結されている。
このヘッドパイプ12は、左右の前輪3R、3Lの向きを変化させる前輪操舵装置15を構成するパイプであり、シートチューブ4hやシートポスト4bと略平行になるように後傾した状態で連結され、ステムパイプ16を回動自在に支承している。
このステムパイプ16は、ヘッドパイプ12内に貫入されているうえ、上述したように回動自在に支承されている。つまり、ステムパイプ16は、ヘッドパイプ12を介して車体フレーム4に回動自在に支承されている。
そして、このステムパイプ16には、ハンドルバー17が連結されたハンドルステム17aが上端から挿入されている。この挿入されたハンドルステム17aは、斜ウスや拡管等によってステムパイプ16に固定されている。つまり、ステムパイプ16とハンドルバー17とは、ハンドルステム17aを介して互いに連結されている。
また、ハンドルバー17は、主に左右軸L2方向に沿って延在した部材であり、両端部にそれぞれグリップ(握り部)18が固定されていると共に、前ブレーキレバー19及び図示しない後ブレーキレバーが固定されている。
上記ステムパイプ16は、車体を旋回させて進行方向を決定する回動部材であると共に、前輪操舵装置15を構成する部材とされている。なお、ステムパイプ16の下端部には、該ステムパイプ16の回動に伴って回動する旋回ブラケット(旋回用接続部材)20が固定されている。この旋回ブラケット20の取り付けに関しては、後に説明する。
次に、左右の前輪3R、3Lの取り付けについて説明する。
はじめに、車体フレーム4の前端部には、図2から図4に示すように、1本の上方揺動フレーム30と、2本の下方揺動フレーム(即ち、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31L)とがそれぞれ連結されている。
なお、図2は、図1に示す三輪車1を矢印A方向に沿って前方側から見た正面図である。図3は、図2から前キャリヤ80を取り外した状態を示す図である。図4は、車体フレーム4の前端部周辺を、斜め後側から見た斜視図である。
上方揺動フレーム30は、左右軸L2方向に沿って延在するように形成された部材であり、中間部がサブフレーム4dの上方連結部10に揺動自在に連結されている。これにより、上方揺動フレーム30は、両端部が前後軸L1回りに上下に揺動可能とされている。
より詳細に説明すると、上方揺動フレーム30は、図5から図7に示すように、左右軸L2方向に沿って延在したロッド部30aと、ロッド部30aの左右両端にそれぞれ設けられたエンド部30bと、ロッド部30aの中間に設けられ、前後軸L1方向に向いた揺動筒部30cと、を備えている。
なお、図5は、上方揺動フレーム30の正面図である。図6は、上方揺動フレーム30の上面図である。図7は、上方揺動フレーム30の側面図である。
そして、図8に示すように、上方連結部10に固定された上方接続部材32の軸部32aに揺動筒部30cが揺動自在に被せられている。なお、図8は、上方連結部10周辺の断面図である。この際、揺動筒部30c及び軸部32aの中心を貫く軸が、上方揺動フレーム30の揺動軸C1とされている。
上方接続部材32は、固定ねじ33によって上方連結部10に固定されており、前後軸L1方向に延在した上記軸部32aを有している。そして、上述したように、この軸部32aに揺動筒部30cが揺動自在に被せられている。これにより、上方揺動フレーム30は、上方接続部材32を介して中間部が上方連結部10に揺動自在に連結されている。
なお、軸部32aと揺動筒部30cとの間には、ブッシング34が介在されており、上方揺動フレーム30の揺動を滑らかにする役割を果している。
エンド部30bには、図5から図7に示すように、揺動筒部30cと平行に前方に突出した断面C形状のCプレート35が固定されている。このCプレート35には、取付孔を利用して、図2から図4に示すように後述するコイルバネ73の一端側を係止する係止金具36が固定されている。
また、ロッド部30aには、図2から図5及び図7に示すように、路面G側に向けて略U字状に折り曲げられたU字パイプ37が連結されている。このU字パイプ37には、前方に突出した一対の傾斜規制用突起38が固定されている。
この傾斜規制用突起38は、車体の傾斜によって上方揺動フレーム30が揺動して傾斜した際に、その傾斜角度が一定角度に達すると後述する傾斜規制用ストッパ76に接触するようになっている。これにより、上方揺動フレーム30は、傾斜角度が予め決められた一定角度に規制されるように設計されている。
なお、U字パイプ37と揺動筒部30cとの間には、U字パイプ37の剛性を高めるための縦パイプ37aが設けられている。
右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lは、図2から図4に示すように、左右に一列に並んで配置されると共に、内側端部がメインフレーム4aの下方連結部11に揺動自在にそれぞれ連結されている。これにより、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lは、それぞれ外側端部が前後軸L1回りに上下に揺動可能とされている。
詳細に説明すると、左右の下方揺動フレーム31R、31Lは、左右軸L2方向に沿って延在したロッド部31aと、ロッド部31aの外側端部に形成されたエンド部31bと、ロッド部31aの内側端部に設けられ、前後軸L1方向に向いた揺動筒部31cと、を備えている。
そして、上方連結部10と同様に、下方連結部11には、図示しない左右の軸部を有する下方接続部材40が固定されている。そして、ロッド部31aの内側端部に設けられた揺動筒部31cが、下方接続部材40の左右の軸部にそれぞれ揺動自在に被せられている。これにより、左右の下方揺動フレーム31R、31Lは、下方接続部材40を介して下方連結部11に揺動自在に連結されている。
なお、揺動筒部31cの中心を貫く軸が、左右の下方揺動フレーム31R、31Lの揺動軸C2とされている。特に、本実施形態では、右下方揺動フレーム31Rの揺動軸C2と、左下方揺動フレーム31Lの揺動軸C2とが、車体フレーム4の直立時に左右に一定の間隔Hを開けて離間するように設計されている。
このように構成された上方揺動フレーム30と、左右の下方揺動フレーム31R、31Lとの間には、ステムパイプ16に対して略平行で且つ左右に離間して配設された右外筒(右筒体)50R及び左外筒(左筒体)50Lが設けられている。
この際、本実施形態では、図1に示すように、ステムパイプ16、ヘッドパイプ12、上方揺動フレーム30、左右の下方揺動フレーム31R、31L、右外筒50R及び左外筒50Lは、それぞれ同一平面内に存在するように設計されている。
そして、これら右外筒50R及び左外筒50L内には、図2から図4に示すように、それぞれ右内筒(右軸体)51R及び左内筒(左軸体)51Lが回動自在に貫入されている。ここで、図9を参照して、左外筒50Lと左内筒51Lとの取り付けについて詳細に説明する。
なお、図9は、左外筒50L及び左内筒51Lの縦半断面図である。また、右外筒50Rと右内筒51Rとの取り付けに関しては同様であるので、説明を省略する。
左内筒51Lは、上端部及び下端部が左外筒50Lから外方に突出しており、上端部及び下端部にキャップ部材55が嵌め込まれている。これらキャップ部材55には、ロッドエンドベアリング56がそれぞれ螺着されている。この際、ロッドエンドベアリング56は、止めナット57によって突出量が調整されている。
そして、左内筒51Lは、これらロッドエンドベアリング56を介して、上方揺動フレーム30の左側のエンド部30bに回動自在に連結されると共に、左下方揺動フレーム31Lの外側端部のエンド部31bに回動自在に連結されている。
また、2つのキャップ部材55のうち、左下方揺動フレーム31L側に位置するキャップ部材55には、下玉押し部60aが固定されている。左内筒51Lの上端部側には、上玉押し部61aが固定されている。
そして、左外筒50Lの下端部には、下玉押し部60aとの間で鋼球60bを転動可能に保持する下椀部60cが固定されていると共に、左外筒50Lの上端部には、上玉押し部61aとの間で鋼球61bを転動可能に保持する上椀部61cが固定されている。
また、左内筒51Lの上端部には、下玉押し部60aと下椀部60cの間で鋼球60bを確実に挟み込ませると共に、上玉押し部61aと上椀部61cとの間で鋼球61bを確実に挟み込ませる中ナット62が螺合されている。この中ナット62によって、左外筒50Lと左内筒51Lとは2つの玉軸受け部60、61を介して組み合わされた状態となり、左内筒51Lは円滑に回動するように設計されている。
このように構成されている右外筒50R及び左外筒50Lには、それぞれ前輪3R、3Lを軸支する前ホーク65が一体的に固定されている。
この点、図10から図12を参照しながら、右外筒50Rを例に挙げて説明する。なお、図10は、右の前輪3Rの内側を正面側から見た図である。図11は、図10に示す右外筒50Rの側面図である。図12は、図11に示す矢印B方向から見た右外筒50Rの正面図である。
これら図10から図12に示すように、右外筒50Rの下端部寄りに前ホーク65が溶接等によって固定されている。右外筒50Rと前ホーク65との間には、補助パイプ66が連結されており、前ホーク65を補助的に固定している。また、補助パイプ66と右外筒50Rとの連結部分には、ナックルアーム67の基端部が固定されている。このナックルアーム67は、前方側上方に向けて斜めに延在しており、先端部に後述する左右のタイロッド120R、120Lの外側ボールジョイント122が連結されている。
なお、左外筒50Lは、上述した右外筒50Rと同様であるので、説明を省略する。
上述したように前ホーク65が右外筒50R及び左外筒50Lにそれぞれ固定されているので、図2から図4に示すように、左右の前輪3R、3Lは右外筒50R及び左外筒50Lの外側にそれぞれ隣接した状態となっている。つまり、左右の前輪3R、3Lの内側に右外筒50R及び左外筒50Lをそれぞれ配置でき、左右の前輪3R、3Lの間に開いた空間を有効に利用して、上述した上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等の各構成品が収まった設計とされている。
上述したように構成されているので、車体の傾斜によって左右の前輪3R、3Lがリンク機構によって傾斜した場合には、上方揺動フレーム30が前輪3R、3Lの傾斜に追従して揺動して同様に傾斜するようになっている。そして、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lも同様に、下方連結部11における揺動軸C2を中心として揺動するようになっている。
この際、本実施形態では、下方連結部11における右下方揺動フレーム31Rの揺動軸C2と、左下方揺動フレーム31Lの揺動軸C2とが、車体フレーム4の直立時に左右に一定の間隔Hを開けて離間しているので、車体の傾斜時に、内輪側の前輪3R(又は3L)が外輪側の前輪3L(又は3R)よりも大きな傾斜角度が付くようになっている。この点については、後に詳細に説明する。
ところで、上方接続部材32と下方接続部材40との間には補強ステー70が設けられており、該補強ステー70を介して上方連結部10と下方連結部11とは一体的に繋がって剛性強化が図られている。
詳細に説明すると、この補強ステー70は、図13及び図14に示すように、ステー本体70aと、ステー本体70aの上端部及び下端部に形成された上方プレート70b及び下方プレート70cと、で構成されている。
なお、図13は、補強ステー70の正面図である。図14は、補強ステー70の側面図である。
上方プレート70bは、図2から図4及び図8に示すように、上方連結部10に固定された上方接続部材32の軸部32aの端面に当接し、固定ねじ71によって該端面に固定されている。下方プレート70cも同様に、図2から図4に示すように、下方連結部11に固定された下方接続部材40の左右の軸部の端面に当接し、左右の固定ねじによって該端面に固定されている。
このようにして、上方接続部材32と下方接続部材40との間に補強ステー70が固定されている。よって、この補強ステー70は、上方揺動フレーム30及び左右の下方揺動フレーム31R、31Lとは異なり、揺動することがない。
ところで、上方プレート70bには、図13に示すように、円弧状に開口したスライド孔72が形成されている。このスライド孔72には、図2から図4に示すように、係止金具36に一端側が係止されたコイルバネ73の他端側が係止されるようになっている。これにより、コイルバネ73は、上方揺動フレーム30が水平状態の時に、上方揺動フレーム30の両端部をそれぞれ路面G側に向けてほぼ均等に引っ張るようになっている。そのため、上方揺動フレーム30は、水平状態が安定的に維持されている。
一方、車体の傾斜等によって上方揺動フレーム30が揺動して傾斜した場合には、両端部のうち上昇しようとする端部側に繋がったコイルバネ73が、揺動に抗するように該端部を路面G側に引っ張り、上方揺動フレーム30を水平状態に復旧させるように機能する。この際、両端部のうち下降しようとする端部側に繋がったコイルバネ73は、他端側がスライド孔72に沿ってスライド移動する。従って、このコイルバネ73よりも、上述したコイルバネ73の方が支配的となり、上方揺動フレーム30を速やかに水平状態に復旧させることが可能とされている。この動きについては、後に再度説明する。
よって、コイルバネ73、スライド孔72、係止金具36及びCプレート35は、上方揺動フレーム30の揺動時に、該揺動に抗する力を付勢して、上方揺動フレーム30の姿勢を水平に維持させる付勢機構75として機能する。
また、ステー本体70aには、図2から図4、図13及び図14に示すように、左右にそれぞれ突出する傾斜規制用ストッパ76が上方プレート70b寄りに設けられている。そして、この傾斜規制用ストッパ76には、車体の傾斜角度が一定角度に達した時に、上述した傾斜規制用突起38が接触するようになっている。
従って、これら傾斜規制用突起38及び傾斜規制用ストッパ76は、上方揺動フレーム30の揺動時に、該上方揺動フレーム30の傾斜角度を一定角度に規制、即ち、前輪3R、3Lの傾斜角度を一定角度に規制する傾斜規制機構77として機能する。
更に、ステー本体70aには、左右軸L2方向に沿って延在した固定ロッド78が下方プレート70c寄りに設けられている。この固定ロッド78の両端面には、図2及び図4に示すように、固定ねじを利用して前キャリヤ80を支持する支持ステー81が固定されている。これら前キャリヤ80及び支持ステー81については、後に説明する。
次に、ステムパイプ16及び旋回ブラケット20の取り付けについて、図15から図19を参照して説明する。
なお、図15は、ヘッドパイプ12及びステムパイプ16の下端部の周辺を拡大した半断面拡大図である。図16は、ステムパイプ16の下端部を拡大した断面図である。図17は、旋回ブラケット20の上面図である。図18は、図17に示す旋回ブラケット20のA−A線に沿った断面図である。図19は、旋回ブラケット20をステムパイプ16に被嵌させた段階における、凹部87とねじ孔92との関係を示す断面図である。
ステムパイプ16は、ヘッドパイプ12内に貫入されていると共に、ヘッドパイプ12の上端部にて回動自在且つ軸方向に移動不能な状態で固定されている。また、このステムパイプ16の上端には、先に述べたようにハンドルバー17が連結されたハンドルステム17aが挿入されており、図示しない斜ウスや拡管等によって固定されている。一方、ステムパイプ16の下端部は、図15に示すように、ヘッドパイプ12から外方に突出するように設計されており、この突出した部分が他の部分よりも外径が細い縮径部16aとされている。
そして、このステムパイプ16の縮径部16aに、旋回ブラケット20の円筒部(筒体)90が下側から被さって被嵌されており、セットスクリュー(ねじ部材)85及び底ねじ86を利用して縮径部16aに一体的に固定されている。このようにして、ステムパイプ16の下端部に、該ステムパイプ16の軸方向及び周方向に位置決めされた状態で旋回ブラケット20が一体的に固定されている。この際、旋回ブラケット20は、ステムパイプ16の外周面に設けられた段差部(突当り部)16bに突き当たった状態で固定されている。
これらの取り付けについて、より詳細に説明する。
まず、図16に示すように、ステムパイプ16の下端部に設けられた縮径部16aの外周面には、セットスクリュー85の先端部が入り込む円錐状の凹部(窪み部)87が軸方向に間隔を開けて2つ形成されている。
これら凹部87の内面は、セットスクリュー85の先端部が押し当たると共に、捩じ込みが進むにつれて先端部を上方(ステムパイプ16の上端部側)に向けて摺動させながら案内して、セットスクリュー85を介して円筒部90を押し上げる傾斜面87aとされている。また、縮径部16aの下端面には、軸方向に沿って底ねじ86を螺合させるための底ねじ孔88が形成されている。
一方、旋回ブラケット20は、図17及び図18に示すように、円筒部90とプレート体91とで構成されている。円筒部90は、内径が縮径部16aの外径より若干大きく形成され、縮径部16aに被嵌することが可能とされている。この際、円筒部90の上端は、図15に示すように、縮径部16aとそれ以外の部分との外径の差によって生じたステムパイプ16の段差部16bに突き当たるようになっている。
図15及び図18に示すように、円筒部90には、セットスクリュー85が螺合されるねじ孔92が径方向に沿って形成されている。そして、これらねじ孔92にそれぞれセットスクリュー85を螺合させ、その先端部を縮径部16aの凹部87内に嵌め込ませることで、被嵌された円筒部90と縮径部16aとをステムパイプ16の周方向及び軸方向に位置決めしながら固定することが可能とされている。
なお、このときセットスクリュー85は、ロックタイト等の回り止め剤により回り止めがされている。また、本実施形態では、回り止めされたセットスクリュー85に対してナット93が螺着されている。
ところで、セットスクリュー85を取り付ける前の段階、即ち、縮径部16aに円筒部90を被嵌させた段階では、図19に示すように、ねじ孔92を貫く中心軸線M1と円錐状の凹部87を貫く中心軸線M2とが、ステムパイプ16の軸方向に若干ずれた状態となるように設計されている。具体的には、凹部87の中心軸線M2の方がねじ孔92の中心軸線M1よりも上方側に位置するように設計されている。
よって、セットスクリュー85をねじ孔92に螺合させると、まず先端部が凹部87の傾斜面87aに押し当たる。そして、セットスクリュー85の捩じ込みを進めると、先端部が傾斜面87aに押し当たったまま傾斜面87a上を摺動して上方移動する。つまり、セットスクリュー85は、凹部87の中心軸線M2とねじ孔92の中心軸線M1とのずれをなくして、両中心軸線M1、M2を一致させるように上方移動する。
これにより、セットスクリュー85を介して円筒部90を上方に押し上げることができ、旋回ブラケット20をステムパイプ16の段差部16bに突き当てながら固定することができる。その結果、ステムパイプ16の下端部に旋回ブラケット20をがたつかせることなく確実に固定することができるようになっている。
ところで、図15に示すように、ヘッドパイプ12と旋回ブラケット20の円筒部90との間には、両者を回動自在に連結する玉軸受け部100が取り付けられている。
この玉軸受け部100は、ヘッドパイプ12の下端部に固定されたカップ状の上椀部101と、円筒部90の上端部に固定された環状の下玉押し部102と、上椀部101と下玉押し部102との間に転動自在に保持された鋼球103と、で構成されている。
従って、玉軸受け部100を介して旋回ブラケット20が固定されたステムパイプ16を滑らかに回動させることができ、旋回時の操縦性能を高めることができる。
図15、図17及び図18に示すように、旋回ブラケット20のプレート体91は、平面視T字状に形成されており、円筒部90の下端に溶接等により一体的に固定されている。なお、溶接ではなく、キーやスプライン等で回動不能に機械的に固定しても構わない。
このプレート体91は、左右軸L2方向に沿って延在した第1アーム95と、前後軸L1方向に沿って延在した第2アーム96とで構成されており、第1アーム95の中心に円筒部90が固定されている。
そして、セットスクリュー85によって円筒部90を縮径部16aに固定した後、ワッシャ97を挟みながら底ねじ86を底ねじ孔88に螺合させることで、円筒部90を縮径部16aに対してさらに強固に固定できるようになっている。
上述したように、旋回ブラケット20は、セットスクリュー85及び底ねじ86を利用して、ステムパイプ16の下端部に一体的に固定されている。従って、旋回ブラケット20は、ステムパイプ16の回動に伴って共回りして同方向に回動するようになっている。そのため、第1アーム95及び第2アーム96からなるプレート体91は、ステムパイプ16の軸線回りに回動して左右に振られるようになっている。
ところで、本実施形態の第1アーム95の左右両端部は、上方に向けて折り曲げられており、旋回規制用壁部95aとして機能するようになっている。この旋回規制用壁部95aは、ステムパイプ16を回動させた際に後述する旋回規制用ストッパ110に接触して、ステムパイプ16の回動角度を予め決められた一定角度に規制する役割を果している。
また、第2アーム96の前端部には、後述する左右のタイロッド120R、120Lの内側ボールジョイント121が固定される取付孔96aが左右軸L2方向に間隔を開けて形成されている。
なお、本実施形態においてステムパイプ16やハンドルステム17aを組み付ける場合をヘッドパイプ12の下側周辺について詳しく述べる。まず、ヘッドパイプ12の下端部に上椀部101を固定した後、ステムパイプ16をヘッドパイプ12の上端部側から挿入する。そして、ヘッドパイプ12の下端部側に露出したステムパイプ16の縮径部16aに、下玉押し部102を固定して鋼球103をセットした状態の旋回ブラケット20を被嵌させる。この際、旋回ブラケット20の円筒部90を段差部16bに突き当てた状態で被嵌させる。そして、被嵌させた後、セットスクリュー85によって旋回ブラケット20を固定する。これにより、旋回ブラケット20をステムパイプ16の周方向及び軸方向に位置決めしながら固定することができる。特に、上述したように、セットスクリュー85を介して円筒部90を上方に押し上げることができるので、旋回ブラケット20をステムパイプ16の段差部16bに確実に突き当てることができる。従って、旋回ブラケット20をステムパイプ16の下端部にがたつかせることなく確実に固定することができる。
その後、底ねじ86により旋回ブラケット20をステムパイプ16の下端部にさらに固定する。そして、ステムパイプ16をヘッドパイプ12に対して上方に押し上げる。そして、ヘッドパイプ12の上端部にて、ステムパイプ16を回動自在且つ軸方向に移動不能な状態で固定する。これにより、ヘッドパイプ12に回動自在に支承された状態でステムパイプ16を組み付けることができる。その後、ステムパイプ16の上端にハンドルバー17が連結されたハンドルステム17aを挿入し、斜ウスや拡管等によって固定する。これにより、図1に示す状態とすることができる。
特に、一般的な自転車の場合には、ヘッドパイプの下方側からハンドルステム等の長尺物を挿入して組み立てを行う必要があるが、本実施形態の場合には、ステムパイプ16をヘッドパイプ12の上方から挿入しても確実な組み立てを行うことができる。従って、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等から構成されるリンク機構の影響を受けることなく組み立てを行うことができる。
なお、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等から構成されるリンク機構を組み付ける前の状態(ヘッドパイプ12の下方側の空間が空いている状態)であれば、先に旋回ブラケット20をステムパイプ16に組み付けておいてヘッドパイプ12の下方側から挿入して組み立てることは当然可能である。
ところで、図2から図4及び図15に示すように、ヘッドパイプ12を支持するサブ支持フレーム4gには、左右軸L2方向にそれぞれ突出する旋回規制用ストッパ110が設けられている。そして、上述したようにステムパイプ16を回動させた際に、これら旋回規制用ストッパ110に旋回ブラケット20の旋回規制用壁部95aが接触するようになっている。従って、これら旋回規制用ストッパ110及び旋回規制用壁部95aを有する旋回ブラケット20は、旋回時に、ステムパイプ16の回動角度を一定角度に規制して、左右の前輪3R、3Lの舵角を一定角度に規制する旋回規制機構111として機能する。
また、旋回ブラケット20の第2アーム96には、右タイロッド120R及び左タイロッド120Lがそれぞれ連結されている。
具体的には、第2アーム96に形成された取付孔96aに、左右のタイロッド120R、120Lの内側ボールジョイント121が固定されている。また、右タイロッド120Rの外側ボールジョイント122は、右外筒50Rに固定されたナックルアーム67の先端に固定され、左タイロッド120Lの外側ボールジョイント122は、左外筒50Lに固定されたナックルアーム67の先端に固定されている。
このように、右外筒50R及び左外筒50Lは、右タイロッド120R及び左タイロッド120Lを通じて旋回ブラケット20に連結されている。よって、ステムパイプ16の回動に伴って旋回ブラケット20を回動させると、右外筒50R及び左外筒50Lがそれぞれ回動するようになっている。これにより、左右の前輪3R、3Lの向きを左右に変化させることができ、旋回を行えるようになっている。
従って、旋回ブラケット20、右タイロッド120R、左タイロッド120L及びナックルアーム67は、右外筒50R及び左外筒50Lとステムパイプ16との間に連結され、ステムパイプ16の回動に伴って右外筒50R及び左外筒50を回動させ、前輪3R、3Lの向きを左右に変化させる操舵機構125として機能する。
また、ステムパイプ16、旋回ブラケット20や操舵機構125等は、左右の前輪3R、3Lの向きを左右に変化させる前輪操舵装置15として機能する。
なお、図20に示すように、本実施形態の左右の前輪3R、3Lは、通常時、前後軸L1に沿って互いに平行で真っ直ぐに立った状態となっている。また、左右の前輪3R、3Lは、アッカーマン・ジャント方式に基づいて接続されている。
なお、図20は、旋回ブラケット20と左右のナックルアーム67と左右の前輪3R、3Lとの取付関係を上方から見た図である。
次に、前キャリヤ80について説明する。
前キャリヤ80は、図21及び図22に示すように、外形が平面視矩形状とされ、その内側が格子状に枠組みされるように形成されている。なお、図21は、前キャリヤ80を上方から見た図である。図22は、前キャリヤ80を側方から見た図である。
そして、この前キャリヤ80は、図1及び図2に示すように、ヘッドパイプ12の前方で且つ左右の前輪3R、3Lの上方に配設され、後端部側が2本の支持片80aを介してヘッドパイプ12に固定されている。
この際、前キャリヤ80は、支持ステー81によって下方側から支持されており、安定且つ強固に取り付けられている。従って、後キャリヤ9と同様に、前キャリヤ80上に安定して荷物Bを載置できるように設計されている。
支持ステー81は、図21及び図22に示すように、左右の前輪3R、3Lの間にて上下方向に延設されており、上端部が、固定ねじにより前キャリヤ80の前方側の下部に形成された突起片80bに固定され、下端部が、固定ねじにより補強ステー70に設けられた固定ロッド78の両端面に固定されている。つまり、支持ステー81は、下端部が補強ステー70を介して車体フレーム4の前端部に固定されている。
なお、本実施形態の支持ステー81は、図1に示すように、三輪車1を側方から見たときに、前ホーク65と略平行な前傾状態で左右の前輪3R、3Lの間に位置するように取り付けられている。但し、この場合に限定されるものではなく、支持ステー81の上端部を、上記位置よりさらに前方側における前キャリヤ80の下部に固定したり、前キャリヤ80の略中間部における下部に固定したりしても構わない。但し、外観上の観点から、支持ステー81と前ホーク65とを略平行状態に揃えることが好ましい。
しかも、本実施形態の支持ステー81は、図2及び図23に示すように、左右両側にそれぞれ内側に窪んだ逃げ部81aを有するように、平面視X状に形成されている。なお、図23は、支持ステー81を正面から見た図である。これにより、走行時(例えば、旋回走行や傾斜走行等)に、この逃げ部81a内に左右の前輪3R、3Lをそれぞれ入り込ませて、前輪3R、3Lと支持ステー81との干渉を回避することができる設計とされている。
特に、舵角及び傾斜角度がそれぞれ規制されるほど左右の前輪3R、3Lの方向が変化したり、傾斜したりしたとしても、前輪3R、3Lが確実に入り込むように逃げ部81aが設計されている。
次に、左右の前輪3R、3Lに取り付けられた前ブレーキ装置130と、ハンドルバー17に固定された前ブレーキレバー19との関係について説明する。
左右の前輪3R、3Lには、図2に示すように、前ブレーキ装置130がそれぞれ取り付けられている。なお、本実施形態では、前ブレーキ装置130の一例として、サイドプル式のキャリパーブレーキを例に挙げて説明する。
この前ブレーキ装置130は、ブレーキシュー131aが取り付けられた略C形状の第1アーム131と、上記ブレーキシュー131aに対向するようにブレーキシュー132aが取り付けられた略Y形状の第2アーム132と、を備えている。
これら第1アーム131及び第2アーム132は、前ホーク65に形成されたピボット軸受け部65aに揺動可能に支持されている。この際、第1アーム131と第2アーム132との間には、図示しないめがね状のリターンバネが取り付けられており、互いのブレーキシュー131a、132aが離反する方向に付勢されている。
また、第1アーム131には、ブレーキワイヤ133を構成するアウターワイヤ133aが固定されており、第2アーム132には、アウターワイヤ133aから露出したインナーワイヤ133bが固定されている。
このように構成された前ブレーキ装置130では、インナーワイヤ133bを牽引することで、第1アーム131及び第2アーム132を揺動させ、互いのブレーキシュー131a、132aを前輪3R、3Lに接触させて該前輪3R、3Lの制動を行うことができるようになっている。
そして、それぞれの前ブレーキ装置130のブレーキワイヤ133は、図1に示すヘッドパイプ12の前側に取り付けられたL形状のワイヤ固定部140まで引き回された後、図24に示すように、それぞれのアウターワイヤ133aがワイヤ固定部140のストッパ壁140aに平行に並んだ状態で固定されている。なお、図24は、ワイヤ固定部140の平面図である。
この際、インナーワイヤ133bは、ストッパ壁140aに形成された挿通孔141を通して、太鼓部材142aに連結されている。この太鼓部材142aは、バランス駒142に設けられた図示しない孔部に引っ掛けられることで、回動自在に支持されている。また、バランス駒142は、平面視三角形状に形成された部材であり、単にストッパ壁140a上に載置されている。そして、バランス駒142の頂点部には、だるま螺子142bが取り付けられている。
ところで、図1に示すように、ハンドルバー17に固定された前ブレーキレバー19に接続された主ブレーキワイヤ150は、ヘッドパイプ12の前側に取り付けられた固定プレート151まで引き回された後、図24に示すように、主アウターワイヤ150aが一対のナットから構成された調整部材152によって位置調整可能に固定されている。そして、主ブレーキワイヤ150の主インナーワイヤ150bは、固定プレート151からバランス駒142まで引き出された後、だるま螺子142bに固定されている。
このように構成されているので、前ブレーキレバー19を握ったときに、左右の前輪3R、3Lをほぼ同時に、左右均一な制動力で制動することが可能とされている。この点については、後に詳細に説明する。
(三輪車の運転)
次に、このように構成された三輪車1を運転する場合について、以下に説明する。
はじめに、本実施形態の三輪車1は、図2に示すように、正面から見たときに左右の前輪3R、3Lが真っ直ぐに立っているので、直進時に従来のように直進方向とは別の方向に働く不要なスラストが発生することがない。そのため、走行時の抵抗を少なくすることができ、走行性能の向上化を図ることができる。
また、走行中、適宜前ブレーキレバー19と後ブレーキレバーとのうち少なくともいずれか一方を握ることで、車体の制動を行うことができるが、特に前ブレーキレバー19を握った際に、左右の前輪3R、3Lをほぼ同時に、左右均一な制動力で制動することができる。
即ち、図25に示すように、前ブレーキレバー19を握ると、主ブレーキワイヤ150の主インナーワイヤ150bが牽引されるので、バランス駒142をストッパ壁140aから引き離す方向に動かすことができる。この際、左右のブレーキワイヤ133におけるアウターワイヤ133aとインナーワイヤ133bとの間に、ストローク調整代の差がない場合には、バランス駒142はストッパ壁140aに対して平行な状態で牽引される。そのため、左右のブレーキワイヤ133のインナーワイヤ133bを均等に牽引することができる。
その結果、左右の前ブレーキ装置130をほぼ同時に動作させることができ、左右の前輪3R、3Lを左右均一な制動力で制動することができる。
仮に、左右のブレーキワイヤ133におけるアウターワイヤ133aとインナーワイヤ133bとの間に、ストローク調整代の差があったとしても、やはり左右の前ブレーキ装置130をほぼ同時に動作させることができ、左右の前輪3R、3Lを左右均一な制動力で制動することができる。
即ち、この場合には、図26に示すように、バランス駒142が主ブレーキワイヤ150の主インナーワイヤ150bによって牽引されると、やじろべえ効果によってバランス駒142はストローク調整代が大きいほうのインナーワイヤ133bを大きく牽引するように揺動しながらストッパ壁140aから離間する。これにより、バランス駒142が傾いたままで、左右のブレーキワイヤ133のインナーワイヤ133aを均等に牽引することができる。
その結果、やはり左右の前ブレーキ装置130をほぼ同時に動作させることができ、左右の前輪3R、3Lを左右均一な制動力で制動することができる。
このように、走行中、左右の前輪3R、3Lをほぼ同時に左右均一な制動力で制動することができるので、安全に走行することができる。
次に、走行中に旋回を行う場合について説明する。
この場合には、まずハンドルステム17aを介してステムパイプ16を旋回方向に回動させる。すると、操舵機構125が、ステムパイプ16の回動に伴って右外筒50R及び左外筒50Lをそれぞれ回動させる。詳細に説明すると、ステムパイプ16を回動させると、図27及び図28に示すように、該ステムパイプ16の縮径部16aに固定されている旋回ブラケット20がステムパイプ16の軸線回りに回動する。すると、旋回ブラケット20の第2アーム96に連結されている右タイロッド120R及び左タイロッド120Lが、左右軸L2方向に移動する。これにより、ナックルアーム67を介して右タイロッド120R及び左タイロッド120Lにそれぞれ連結されている右外筒50R及び左外筒50Lが回動する。
すると、これら右外筒50R及び左外筒50Lにそれぞれ固定された前ホーク65が共回りして回動するので、左右の前輪3R、3Lの方向を、図27に示すように左方向に変化させたり、図28に示すように右方向に変化させたりすることができる。その結果、右方向或いは左方向に旋回することができる。
特に、左右の前輪3R、3Lは、アッカーマン・ジャント方式に基づいて接続されているので、図27及び図28に示すように、内輪側の前輪3R(又は3L)の方が外輪側の前輪3L(又は3R)よりも舵角が大きくなる。従って、左右の前輪3R、3Lに横滑り等を生じさせることなく旋回することができる。よって、効率良く旋回することができるうえ、前輪3R、3Lの偏摩耗等を防止することができる。
また、旋回を行うにあたって右外筒50R及び左外筒50Lが回動するが、これらは右内筒51R及び左内筒51Lに対して相対的に回動するので、ステムパイプ16の回動によって上方揺動フレーム30及び左右の下方揺動フレーム31R、31Lが大きく動くことはない。従って、旋回動作だけを独立して行うことができる。
なお、前キャリヤ80は、ヘッドパイプ12に固定されているので、旋回中に前キャリヤ80がハンドル操作に連動して左右に動くことはない。よって、前キャリヤ80上に載置されている荷物Bの重みに振られることなく、ステムパイプ16を回動させることができる。従って、荷物Bの重みに影響されることなく滑らかな旋回を行うことができる。
更に、旋回を行うにあたってステムパイプ16の回動角度を大きくすると、旋回ブラケット20の第1アーム95に形成された旋回規制用壁部95aが、サブ支持フレーム4gに設けられた旋回規制用ストッパ110に接触する。
これにより、ステムパイプ16の回動角度を予め決められた一定角度(例えば、50度前後)に規制することができる。そのため、不意に或いは誤って車体を急激に旋回させてしまうことを防止することができる。従って、旋回時の安定性を高めることができる。
次に、走行中に車体を傾斜させた場合について、図29を参照して説明する。なお、ここでは車体を左側に傾斜させた場合を説明する。但し、右側に傾斜させた場合であっても、各構成品の動きが左右で逆になるだけ動き自体は同じである。また、図29では、前キャリヤ80、支持ステー81や前ブレーキ装置130等の図示を省略している。
図29に示すように、この場合には、まず傾斜に応じて車体フレーム4が左側に傾斜すると、この車体フレーム4の傾斜に連動して、上方揺動フレーム30が上方連結部10に連結されている中間部を中心として揺動軸C1回りに揺動すると共に、上方揺動フレーム30に連結されている右内筒51R及び左内筒51Lが共に左側に傾斜する。つまり、上方揺動フレーム30は、内輪側である左の前輪3Lに対応した左内筒51Lを上げ、外輪側である右の前輪3Rに対応した右内筒51Rを下げるように傾斜する。
すると、右内筒51R及び左内筒51Lの傾斜に連られて、前ホーク65が固定されている右外筒50R及び左外筒50Lも左側に傾斜する。これにより、左右の前輪3R、3Lが共に左側に傾斜する。
つまり、車体の傾斜によって、左右の前輪3R、3Lは共に左側に傾斜すると同時に、内輪側の前輪(左の前輪3L)が浮き上がるように移動し、外輪側の前輪(右の前輪3R)が沈み込むように移動する。
その結果、左右の前輪3R、3Lを路面Gに確実に接地させることができる。従って、傾斜時の車体の安定性を確保することができる。
特に、傾斜時に右外筒50R及び左外筒50L、並びに、右内筒51R及び左内筒51Lは、共に左側に傾斜するが、この傾斜によって両者の相対的な回動動作は何ら影響されることがない。よって、傾斜中であっても、上述したように独立して自由に旋回動作を行うことができる。
従って、本実施形態の三輪車1によれば、二輪車と同様に、車体の傾斜に影響されることなく傾斜角度に相応した最適な舵角で効率良く旋回を行うことが可能である。よって、二輪車と同じ感覚で運転でき、非常に運転し易い。
しかも、車体の傾斜時に左右の下方揺動フレーム31R、31Lは、右外筒50R及び左外筒50L、並びに、右内筒51R及び左内筒51Lの傾斜に追従して、下方連結部11に連結されている内側端部を中心として揺動する。
特に、下方連結部11における、右下方揺動フレーム31Rの揺動軸C2と、左下方揺動フレーム31Lの揺動軸C2とは、車体フレーム4の直立時に左右に一定の間隔Hを開けて離間している。
そのため、車体フレーム4が傾斜すると、それぞれの揺動軸C2は両者の中間点Nを中心に前後軸L1回りに回動した形となり、いずれも水平方向内側に移動した状態となる。そのため、左右の下方揺動フレーム31R、31Lは共に水平方向内側に引き込まれ、それに伴って右内筒51R及び左内筒51Lの下端部が水平方向内側に引き込まれる。
従って、左右の前輪3R、3Lは、共に傾斜時に天側(上側)が外側に開く方向に動く。そのため、内輪側の前輪(左の前輪3L)がより倒れた状態となり、外輪側の前輪(右の前輪3R)がより立った状態となる。つまり、旋回中心側となる内輪側の前輪(左の前輪3L)は、外輪側の前輪(右の前輪3R)よりも大きな傾斜角度(θ1>θ2)が付いて寝た状態となる。
よって、旋回円の内方向にて、左右の前輪3R、3Lの車軸がその延長線上で交差する関係となるので、同角度だけ傾斜する場合とは異なり、旋回時に車輪のスリップ等によるロスを低減することができる。従って、非常に効率良く円滑に旋回することができ、旋回性能に優れた三輪車1とすることができる。
ところで、車体の傾斜に伴って上方揺動フレーム30が揺動して傾斜すると、付勢機構75が揺動に抗する力を付勢して、該上方揺動フレーム30の姿勢を水平状態に戻そうとする。
つまり、上方揺動フレーム30の左端部側の係止金具36と補強ステー70のスライド孔72との間に設けられた左のコイルバネ73が、上方揺動フレーム30の左端部側を路面G側に引っ張って水平状態に戻そうとする。なお、上方揺動フレーム30の左端部側の係止金具36と補強ステー70のスライド孔72との間に設けられた右のコイルバネ73は、スライド孔72に係止されている他端側がスライド孔72に沿って移動する。従って、右のコイルバネ73は、引っ張り力が車体に対して付加されない状態(傾斜が少しならば僅かしか作用しない状態)となるため、左のコイルバネ73のばね力のみが作用し、上述したように上方揺動フレーム30を水平状態に戻そうとする力を付勢することができる。
よって、走行中に車体を傾斜させた際に、この傾斜が増長されてしまうことを防ぐことができ、傾斜時の安定性を高めることができる。また、傾斜状態から直立状態に車体が戻り易くなるので、非常に運転し易い。特に、荷物Bとして比較的重量が大きな積載物を積んでいる時には、この効果が顕著である。更に、停止している際に、車体が傾斜し難くなるので、停止時における安定性を高めることができる。
また、車体を傾斜させるにあたって傾斜角度が大きくなると、それに伴って上方揺動フレーム30も大きく揺動して傾斜角度が大きくなる。すると、上方揺動フレーム30のU字パイプ37に設けられた傾斜規制用突起38が、補強ステー70に設けられた傾斜規制用ストッパ76に接触する。これにより、上方揺動フレーム30の傾斜角度を予め決められた一定角度(例えば、25度前後)に規制することができる。そのため、不意に或いは誤って車体を過度に傾斜させてしまうことを防止することができる。従って、傾斜時の安定性を高めることができる。
以上、説明したように、本実施形態の三輪車1によれば、二輪車と同様に、車体の傾斜に影響されることなく傾斜角度に相応した最適な舵角で効率良く旋回を行うことができ、二輪車と同じ感覚で運転することができる。また、旋回性能に優れ且つ走行時の抵抗が小さく走行性能が向上した三輪車1とすることができる。
更に、本実施形態の三輪車1によれば、以下の作用効果を奏することもできる。
即ち、右外筒50R及び左外筒50Lに前ホーク65を固定しているので、前ホーク65と左右の外筒50R、50Lとの取り付けが非常に容易であるうえ、強固に固定し易い。従って、構成の簡略化及び剛性強化を図り易い。
しかも、右外筒50R及び左外筒50Lの外側にそれぞれ前輪3R、3Lが隣接するように、前ホーク65が固定されている。つまり、左右の前輪3R、3Lの間に開いた空間を有効に利用して、右外筒50R、左外筒50L、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等の構成品を収めることができる。従って、車高を下げ、重心位置を路面G側に近づけることができる。よって、この点においても、走行時の安定性をより高めることができる。
また、走行中に路面Gが傾斜している場合には、路面Gの傾斜に合わせて左右の前輪3R、3Lを上下にそれぞれ移動させることができる。
即ち、図30に示すように路面Gが左肩上がりの場合には、左の前輪3Lが上方に移動し、右の前輪3Rが下方に移動する。そして、これに伴って上方揺動フレーム30が揺動して傾斜する。
この点は、上述した車体を左側に傾斜させた場合と同様である。従って、路面Gがこのように傾斜している箇所を走行する場合であっても、車体を極力真っ直ぐな状態に保ったまま安定に走行することが可能である。
なお、図30においても、前キャリヤ80、支持ステー81や前ブレーキ装置130等の図示を省略している。
また、本実施形態の三輪車1は、セットスクリュー85を利用してステムパイプ16の下端部に旋回ブラケット20をがたつかせることなく固定しているので、安定した操縦(旋回走行)を行うことができる。特に、セットスクリュー85は、円筒部90の径方向に沿って形成されたねじ孔92に螺合されているので、緩み難い。よって、長期間に亘って旋回ブラケット20をがたつかせることなく固定することが可能である。この点においても、安定した操縦を行える。
また、縮径部16aに形成された凹部87は円錐状であるので、セットスクリュー85を螺合する際、凹部87の中心軸線M2とねじ孔92の中心軸線M1とが一致した時点で、セットスクリュー85の上方移動を停止させることができる。従って、適度な力で旋回ブラケット20を固定することができ、過度な押し付けを防止しつつ、がたつきを確実に抑えることができる。
また、本実施形態の前キャリヤ80は、後端部がヘッドパイプ12に固定されているうえ、支持ステー81によって下方から支持されている。従って、片持ち支持タイプでがたつきの恐れがあった従来のものとは異なり、前キャリヤ80はヘッドパイプ12及び支持ステー81によって非常に安定且つ強固に固定されている。そのため、前キャリヤ80上に荷物Bを搭載したとしても、該荷物Bをがたつかせることがない。よって、荷物Bに影響されることなく安定した走行を行うことができる。
しかも、支持ステー81の左右両側には、走行時に前輪3R、3Lが入り込む逃げ部81aが設けられており、前輪3R、3Lと支持ステー81とが干渉しないようになっている。
具体的には、走行中に旋回を行った場合には、外輪側の前輪3R(又は3L)が内側に向いた状態、即ち、前キャリヤ80を支持している支持ステー81に近づくように方向が変化する。ところが、このとき前輪3R、3Lは、逃げ部81a内に収まるので、支持ステー81に干渉することがない。
特に、旋回中に車体を傾斜させた場合には、支持ステー81自体が傾斜するので、支持ステー81と前輪3R(又は3L)とがより極めて接近した状態となる。しかしながら、この場合であっても、前輪3R(又は3L)が逃げ部81a内に収まるので、やはり前輪3R(又は3L)と支持ステー81とが干渉することがない。
また、図31に示すように、車体を傾斜させた状態で通常の旋回時とは逆の方向に舵角を付けた場合では、さらに支持ステー81と前輪3Lとが接近した状態となるが、この場合であってもやはり支持ステー81と前輪3Lとが干渉することがない。
このように、支持ステー81は、前キャリヤ80を単に下方から支持しているだけでなく、前輪3R、3Lとの干渉を回避する逃げ部81aを有するように設計されている。従って、前キャリヤ80を安定して支持できるうえ、三輪車1の走行に何ら影響を与えることがない。
しかも、舵角及び傾斜角度がそれぞれ規制されるほど旋回或いは傾斜した状態で走行したとしても、前輪3R、3Lが逃げ部81a内に確実に入り込み、支持ステー81に干渉しないようになっている。従って、この場合であっても、荷物Bをがたつかせることがないうえ、安定した走行を実現することができる。
また、上述したように支持ステー81には、前輪3R、3Lが入り込む逃げ部81aが設けられているので、左右の前輪3R、3Lの間隔を従来通り一定の範囲内に収めた間隔にすることが可能である。従って、「自転車の規格」や「実際的な取り扱い易さ」や「車体と積載物との位置関係」等から決まる車体サイズ等に基づいて三輪車1を設計することが可能である。
仮に、左右の前輪3R、3Lの間隔を極端に広くしたような場合(前輪3R、3Lを最大角度旋回或いは傾斜させても支持ステー81に届かないほど、左右の前輪3R、3Lが離れている状態)であれば、逃げ部81aを有するように支持ステー81を平面視X形状にする必要がない。しかしながら、この場合には上述した各種の設計事項に対応することができず、現実的な三輪車の設計とはかけ離れてしまう。
しかしながら、本実施形態の三輪車1によれば、このような懸念もなく、各種の設計事項に対応して設計することができる現実的な三輪車とすることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、電動アシストタイプの三輪車1を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、通常の人力駆動タイプの三輪車であっても構わないし、動力源付きの三輪車であっても構わない。
また、上記実施形態では、左右の前輪3R、3Lの間に確保された空間を有効に利用して、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等を配置した構成としたが、この場合に限定されず、左右の前輪3R、3Lの上方に上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等を配置した構成としても構わない。
但し、上記実施形態のように左右の前輪3R、3Lの間に確保された空間を有効に利用することで、車高や重心位置を極力下げることができるので、安定性の向上化を図ることができ、より好ましい。
また、上記実施形態では、右外筒50R及び左外筒50Lに前ホーク65を固定したが、右内筒51R及び左内筒51Lに前ホーク65を固定しても構わない。
この場合には、右内筒51R及び左内筒51Lの下端部にそれぞれ前ホーク65を固定すれば良い。そして、このように構成した場合には、右内筒51R及び左内筒51Lの上端部と旋回ブラケット20との間を、右タイロッド120R及び左タイロッド120Lで連結する。そして、右外筒50R及び左外筒50Lの上端部に、上方揺動フレーム30の両端部を回動自在に連結し、右外筒50R及び左外筒50Lの下端部に、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lの内側端部を回動自在に連結する。
このように構成することで、上述した実施形態と同様に運転することができる。但し、この場合には、旋回時に右内筒51R及び左内筒51Lがそれぞれ回動することで、前輪3R、3Lの向きを左右に変化させることになる。
但し、上記実施形態のように、右外筒50R及び左外筒50Lに前ホーク65を固定する構成にすることで、前ホーク65の取り付けが非常に容易となるうえ強固に固定し易く、加えて、左右の前輪3R、3Lの間の空間を有効に利用できるのでより好ましい。
また、上記実施形態では、円錐状の凹部87を縮径部16aに形成した場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではない。例えば、傾斜面87aが上方に向かって延在する凹部87としても構わない。この場合には、セットスクリュー85を捩じ込むにつれて、旋回ブラケット20を上方に押し上げることが可能となる。
また、上記実施形態では、凹部87及びねじ孔92をステムパイプ16の軸方向に間隔を開けて2つ形成した場合を例に挙げて説明したが、この数に限定されるものではなく、1つずつ形成しても構わないし、3つ以上形成しても構わない。
また、上記実施形態では、段差部16bに旋回ブラケット20の円筒部90を突き当てた構成としたが、段差部16bに限定されるものではなく、円筒部90を突き当てることができれば良い。例えば、ステムパイプ16の外周面に突当り部として壁部や突部を形成し、これらに円筒部90を突き当てる構成としても構わない。
また、上記実施形態では、前キャリヤ80を支持する支持ステー81をX形状に形成したが、この形状に限定されるものではない。左右両側にそれぞれ内側に窪んだ逃げ部81aを有し、前輪3R、3Lを入り込ませることで干渉を回避できる形状であれば、自由に支持ステー81を構成して構わない。
例えば、支持ステーを平面視Y形状に形成したり、細長い長方形状のプレート体の左右両側に逃げ部81aを形成することで、支持ステーを構成しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
C2…下方連結部における左右の下方揺動フレームの揺動軸
L1…前後軸
L2…左右軸
M1…中心軸線(ねじ孔の中心軸線)
M2…中心軸線(窪み部の中心軸線)
1…三輪車
2…後輪
3R、3L…前輪
4…車体フレーム
10…上方連結部
11…下方連結部
12…ヘッドパイプ
15…前輪操舵装置
16…ステムパイプ
16a…ステムパイプの縮径部
16b…段差部(突当り部)
17…ハンドルバー
20…旋回ブラケット(旋回用接続部材)
30…上方揺動フレーム
31R…右下方揺動フレーム
31L…左下方揺動フレーム
50R…右外筒(右筒体)
50L…左外筒(左筒体)
51R…右内筒(右軸体)
51L…左内筒(左軸体)
65…前ホーク
75…付勢機構
77…傾斜規制機構
111…旋回規制機構
80…前キャリヤ
81…支持ステー
81a…逃げ部
85…セットスクリュー(ねじ部材)
87…凹部(窪み部)
87a…傾斜面(窪み部の傾斜面)
90…円筒部(旋回用接続部材の筒体)
92…ねじ孔(筒体のねじ孔)
100…玉軸受け部
101…上椀部
102…下玉押し部
103…鋼球
125…操舵機構

Claims (2)

  1. 後輪と左右の前輪とを有する三輪車であって、
    ハンドルバーに連結されたステムパイプと、
    該ステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプを有する車体フレームと、
    前記ヘッドパイプの前方で且つ前記前輪の上方に配設され、後端部側がヘッドパイプに固定された前キャリヤと、
    左右の前記前輪の間にて上下方向に延設され、上端部が前記前キャリヤの下部に固定されると共に、下端部が前記車体フレームの前端部に固定されて、前キャリヤを下方から支持する支持ステーと、を備え、
    前記支持ステーは、左右両側にそれぞれ内側に窪んだ逃げ部を有し、走行時に該逃げ部内に左右の前記前輪をそれぞれ入り込ませて該支持ステーとの干渉を回避させることを特徴とする三輪車。
  2. 請求項1に記載の三輪車において、
    前記ステムパイプの回動角度を一定角度に規制する旋回規制機構と、
    前記前輪の傾斜角度を一定角度に規制する傾斜規制機構と、を備え、
    前記前輪は、前記旋回規制機構又は前記傾斜規制機構による規制時に、前記逃げ部内に入り込み可能とされていることを特徴とする三輪車。
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