JP2011039490A - 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置 - Google Patents

画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011039490A
JP2011039490A JP2010103950A JP2010103950A JP2011039490A JP 2011039490 A JP2011039490 A JP 2011039490A JP 2010103950 A JP2010103950 A JP 2010103950A JP 2010103950 A JP2010103950 A JP 2010103950A JP 2011039490 A JP2011039490 A JP 2011039490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
mirror
incident
image display
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010103950A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
洋志 田中
Kazuya Hayashibe
和弥 林部
Seiya Yamaguchi
征也 山口
Norihiko Saruta
訓彦 猿田
Keita Ishikawa
慶太 石川
Teppei Imamura
鉄平 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2010103950A priority Critical patent/JP2011039490A/ja
Priority to US12/801,995 priority patent/US8390933B2/en
Priority to CN201010227478XA priority patent/CN101957500B/zh
Publication of JP2011039490A publication Critical patent/JP2011039490A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/105Scanning systems with one or more pivoting mirrors or galvano-mirrors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/017Head mounted
    • G02B27/0172Head mounted characterised by optical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • G02B2027/015Head-up displays characterised by mechanical features involving arrangement aiming to get less bulky devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Abstract

【課題】全体としての小型化、軽量化を容易に図り得る画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置は、光源11及び走査手段を備えており、走査手段は、(a)光源11から出射された光ビームが入射される第1ミラー20、(b)第1ミラー20から出射された光ビームが入射され、第1ミラー20の回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏光手段30、(c)第1光偏光手段30から出射された平行光が入射される第2ミラー40、及び、(d)第2ミラー40から出射された平行光が入射され、第2ミラー40の回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏光手段50を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置に関する。
画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるための虚像表示装置(画像表示装置)が、例えば、特表2005−521099や特開2006−162767から周知である。
概念図を図14に示すように、この画像表示装置200は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を備えた画像形成装置201、画像形成装置201の画素から出射された光を平行光とするコリメート光学系202、及び、コリメート光学系202にて平行光とされた光が入射され、導光され、出射される導光手段203を備えている。導光手段203は、入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板204、導光板204に入射された光が導光板204の内部で全反射されるように、導光板204に入射された光を反射させる第1偏向手段205(例えば、1層の光反射膜から成る)、及び、導光板204の内部を全反射により伝播した光を導光板204から出射させる第2偏向手段206(例えば、多層積層構造を有する光反射多層膜から成る)から構成されている。そして、このような画像表示装置200によって、例えば、HMD(Head Mounted Display)を構成すれば、装置の軽量化、小型化を図ることができる。
特表2005−521099 特開2006−162767
ところで、従来の画像表示装置200において、画像形成装置201は2次元マトリクス状に配列された複数の画素を備えた構造を有しており、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置から構成されている。従って、画像形成装置201の小型化を図ることが困難である。また、従来の画像表示装置200にあっては、画像形成装置201及びコリメート光学系202が必要であるため、画像表示装置全体としての小型化、軽量化も困難である。
従って、本発明の目的は、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を容易に図り得る画像表示装置、係る画像表示装置を適用した頭部装着型ディスプレイ、及び、係る画像表示装置への適用に適した光ビーム伸長装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の画像表示装置は、光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えており、
走査手段は、
(a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
(b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
(c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
(d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
を備えている。
上記の目的を達成するための本発明の頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)は、
(A)観察者の頭部に装着される眼鏡型のフレーム、及び、
(B)フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えている。そして、この画像表示装置は、上記の本発明の画像表示装置から構成されている。
上記の目的を達成するための本発明の光ビーム伸長装置は、光源から出射された光ビームを第2方向及び第4方向に2次元的に伸長し、平行光として出射する装置である。そして、この光ビーム伸長装置は、上記の本発明の画像表示装置における走査手段と同じ構成を有する。
本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイあるいは光ビーム伸長装置は、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー、第2光偏向手段を備えており、光源から出射された光ビームを平行光にして出射する。従って、例えば液晶表示装置から構成された画像形成装置、それ自体が不要である。しかも、走査手段や光ビーム伸長装置の内部で、例えば、2次元画像を、一旦、あたかも中間像として作成する必要が無い。即ち、結像光学系が不要である。それ故、光源や走査手段の小型化、更には、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を図ることができる。本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにあっては、光源から光ビームとして出射され、最終的に第2光偏向手段から出射された平行光は、観察者の眼球に入射する。そして、眼球において瞳孔(通常、直径2乃至6mm程度)を通過し、網膜にて結像され、1つの画素として認識される。これは、第2光偏向手段から出射される光が平行光であるが故である。そして、このような操作を複数回、繰り返すことによって、2次元画像を認識することができる。
図1の(A)及び(B)は、実施例1の画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図であり、図1の(C)は、入射角、出射角を説明するための概念図である。 図2の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の左下隅の画素が網膜上の右上に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図3の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の右下隅の画素が網膜上の左上に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図4の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の左上隅の画素が網膜上の右下に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図5の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の右上隅の画素が網膜上の左下に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図6は、光ビームの直径を1.0mmとし、瞳孔径を2mm、3mm、4mm、5mmとし、光ビームの配列ピッチを光ビームの直径の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.5倍としたときの瞳孔内における光強度変動をシミュレーションして得られた結果に基づき求められた光強度変動比を示すグラフ、及び、そのときの光ビームの光強度分布を示すグラフである。 図7は、光ビームの直径を1.0mmとし、瞳孔径を2mm、3mm、4mm、5mmとし、光ビームの配列ピッチを光ビームの直径の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.5倍としたときの瞳孔内における光強度変動をシミュレーションして得られた結果に基づき求められた光強度変動比を示すグラフ、及び、そのときの光ビームの光強度分布を示すグラフである。 図8は、光ビームの直径を1.0mmとし、瞳孔径を2mm、3mm、4mm、5mmとし、光ビームの配列ピッチを光ビームの直径の1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.5倍としたときの瞳孔内における光強度変動をシミュレーションして得られた結果に基づき求められた光強度変動比を示すグラフ、及び、そのときの光ビームの光強度分布を示すグラフである。 図9の(A)及び(B)は、それぞれ、第1ミラーから第1光偏向手段に入射した光ビームが第1光偏向手段の平行光出射面にて全反射したときの状態を模式的に示す図、及び、第2光偏向手段の平行光出射面と対向する面から第2光偏向手段へと入射した外光が、光反射/透過膜に衝突する結果、ゴーストが発生する状態を模式的に示す図である。 図10の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例2及び実施例3における第1光偏向手段の模式的な一部断面図である。 図11は、実施例4の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図である。 図12は、実施例4の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図である。 図13は、実施例1の画像表示装置及び光ビーム伸長装置の変形例の概念図である。 図14は、従来の画像表示装置の概念図である。 図15は、光ビームの干渉によって、画像に筋状の斑が生じている状態を示す図である。 図16は、光ビームの干渉によって、画像にドット状の斑が生じている状態を示す図である。 図17の(A)及び(B)は、光ビームの干渉によって画像に筋状の斑が生じる状態を回避し得る方法の1つを説明する図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置、全般に関する説明
2.実施例1(画像表示装置及び光ビーム伸長装置)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(実施例1の別の変形)
5.実施例4(頭部装着型ディスプレイ)、その他
[本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置、全般に関する説明]
本発明の頭部装着型ディスプレイにおいて、
フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部と、各テンプル部の先端部に取り付けられたモダン部から成り、
テンプル部あるいはフロント部の上部に、光源が配置されており、
フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段及び第2ミラーが配置されており、
第2光偏向手段は、観察者の瞳と対向して配置されている(即ち、通常の眼鏡のフレームにおけるレンズ取り付け位置に相当する位置に配置されている)構成とすることができる。以上の配置は、観察者が裸眼にて十分な視力がある場合、若しくは、コンタクトレンズ等を使用している場合の配置であるが、通常の眼鏡にて視力矯正をしている観察者の場合、眼鏡のレンズの外側に第2光偏向手段を配置することもできる。
あるいは又、フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー及び第2光偏向手段が配置されている構成とすることもできる。
本発明の画像表示装置、上記の好ましい構成を含む本発明の頭部装着型ディスプレイを構成する走査手段、あるいは、本発明の光ビーム伸長装置(以下、これらを総称して、『本発明における走査手段等』と呼ぶ)において、第1ミラーから離れる方向に向かって第1光偏向手段から出射される平行光の第1出射角θO-1を正の値の出射角とするとき、第1光偏向手段への光ビームの第1入射角θI-1が大きくなるに従い、第1出射角θO-1は負の値から正の値の方向へと変化する形態とすることができる。そして、この場合、更には、第2ミラーから離れる方向に向かって第2光偏向手段から出射される平行光の第2出射角θO-2を正の値の出射角とするとき、第2光偏向手段への平行光の第2入射角θI-2が大きくなるに従い、第2出射角θO-2は負の値から正の値の方向へと変化する形態とすることができる。尚、第1入射角θI-1とは、第1光偏向手段に入射した光ビームと第2方向との成す角度と定義する。一方、第1出射角θO-1とは、第1光偏向手段から出射した平行光と、第1光偏向手段の平行光出射面の法線との成す角度と定義する。同様に、第2入射角θI-2とは、第2光偏向手段に入射した平行光と第4方向との成す角度と定義する。一方、第2出射角θO-2とは、第2光偏向手段から出射した平行光と、第2光偏向手段の平行光出射面の法線との成す角度と定義する。また、第1光偏向手段の内部を伝播する光ビームであって第1光偏向手段の平行光出射面に向かう光ビームと第2方向との成す第1入射角θI-1を正の値とする。同様に、第2光偏向手段の内部を伝播する平行光であって第2光偏向手段の平行光出射面に向かう平行光と第4方向との成す第2入射角θI-2を正の値とする。
以上に説明した好ましい形態を含む本発明における走査手段等において、第1光偏向手段に入射した光ビームは第1光偏向手段によって第2方向に伸長され、第2光偏向手段に入射した平行光は第2光偏向手段によって第4方向に伸長される構成とすることができる。これによって、最終的に得られる平行光は、第2方向及び第4方向に2次元的に伸長されたものとなる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成り、第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角θI-1が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角θI-2が規定される構成とすることができる。光源から1回の光ビームの出射によって、最終的に表示画像における1画素が得られる。従って、P×Q個の画素を表示するためには、P×Q回の光ビームの出射が必要とされる。第1ミラー及び第2ミラーは、画素の位置情報を、一種の角度情報に変換する機能を有する。第2方向と第4方向とは直交する関係にあることが望ましい。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、第1ミラーの単位時間当たりの回動数(振動周波数)は、第2ミラーの単位時間当たりの回動数(振動周波数)よりも高い構成とすることが望ましいが、第2ミラーの回動数の方が高い構成としてもよい。第1ミラーや第2ミラーの回動のためには、第1ミラーや第2ミラーに備えられた回動手段に、例えば、正弦波信号や矩形波信号、鋸波信号を入力すればよい。第1ミラーを駆動するための信号の周波数は、第2方向に沿った画素数、第2ミラーのデューティ、フレームレート等から決定され、例えば、数キロヘルツ乃至数百キロヘルツ程度である。また、第2ミラーを駆動するための信号の周波数は、フレームレート等から決定され、例えば、15ヘルツ、30ヘルツ、60ヘルツ、120ヘルツ、180ヘルツ、240ヘルツ等である。第1ミラーや第2ミラーを、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)から構成する場合、例えば、高速での第1ミラーの回動を共振に基づき行い、低速での第2ミラーの回動を非共振に基づき行うことができる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、第1方向と第4方向とは一致しており(平行であり)、第2方向と第3方向とは一致しており(平行であり)、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある形態とすることができ、この場合、更には、画像観察位置は、第2光偏向手段に対して第5方向に位置し、第5方向は、第1方向及び第4方向と直交し、且つ、第2方向及び第3方向と直交する関係にある形態とすることができる。但し、必ずしも各方向が平行あるいは直交した関係に無くともよい。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイあるいは光ビーム伸長装置にあっては、第1光偏向手段の内部には複数の半透過鏡(ハーフミラー)が設けられており、第2光偏向手段の内部には複数の半透過鏡(ハーフミラー)が設けられている構成とすることができるが、これに限定するものではなく、半透過鏡の替わりに、偏光ビームスプリッターから構成することもできる。半透過鏡は、合金を含む金属から成る金属膜から構成することもできるし、誘電体積層膜が多数積層された多層積層構造体から構成することもできる。誘電体積層膜は、例えば、高誘電率材料としてのTiO2膜、及び、低誘電率材料としてのSiO2膜から構成されている。尚、以下の説明において、光の一部を反射し、一部を透過(通過)する金属膜、多層積層構造体、偏光ビームスプリッター等を、総称して、便宜上、『光反射/透過膜』と呼ぶ。光反射/透過膜の形成は、使用する材料に依存して、真空蒸着法やスパッタリング法を含む各種の物理的気相成長法(PVD法)、各種の化学的気相成長法(CVD法)にて行うことができる。
第1光偏向手段及び第2光偏向手段の内部には、多数の光反射/透過膜が形成されている。ここで、第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段における光反射/透過膜の光反射率は、垂直入射において、30%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下であることが望ましい。多数の光反射/透過膜の光反射率を、同じとしてもよいし、第1光偏向手段、第2光偏向手段の内部における配置位置に依存して変化させてもよい。後者の場合、具体的には、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光反射率をより高くすることが望ましく、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光反射率をより高くすることが望ましい。云い換えれば、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光透過率をより低くすることが望ましく、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光透過率をより低くすることが望ましい。光反射/透過膜の光透過率に対する光の入射角依存性(光反射/透過膜に入射する光の入射角が大きいほど、光反射率が高くなる関係)を利用してもよい。このように徐々に光反射率を増加させることで、第1ミラーから離れた位置に位置する第1光偏向手段の部分で反射される光の強度と、第1ミラーから近い位置に位置する第1光偏向手段の部分で反射される光の強度を近づけることができる。第2光偏向手段についても同様である。第1ミラーから入射された光ビームは、第1光偏向手段の内部に配設された複数の光反射/透過膜を透過(通過)し、光反射/透過膜で反射され、平行光となって第1光偏向手段から出射される。第2ミラーから入射された平行光は、第2光偏向手段の内部に配設された複数の光反射/透過膜を透過(通過)し、光反射/透過膜で反射され、平行光となって第2光偏向手段から出射される。第1光偏向手段における光反射/透過膜の第2方向に対する角度は、全ての光反射/透過膜において同じであり、30度乃至70度、好ましくは40度乃至60度、より好ましくは45度乃至55度を例示することができる。同様に、第2光偏向手段における光反射/透過膜の第4方向に対する角度は、全ての光反射/透過膜において同じであり、30度乃至70度、好ましくは40度乃至60度、より好ましくは45度乃至55度を例示することができる。光反射/透過膜の配列ピッチは、一定であってもよいし、変化させてもよい。第2光偏向手段をシースルー型(半透過型)とし、第2光偏向手段を通して外界を観察できることが好ましい。第1光偏向手段の長さ(第2方向に沿った長さ)として5mm以上、高さ(第4方向に沿った長さ)として0.5mm以上、厚さ(第5方向に沿った長さ)として0.5mm以上を例示することができる。また、第2光偏向手段の長さ(第2方向に沿った長さ)として5mm以上、高さ(第4方向に沿った長さ)として5mm以上、厚さ(第5方向に沿った長さ)として0.5mm以上を例示することができる。
第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡あるいは光反射/透過膜(以下、これらを総称して、単に『半透過鏡等』と呼ぶ場合がある)において、1回反射され、第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段から出射される光ビーム(便宜上、『主光ビーム』と呼ぶ)の光強度に対して、複数回反射され、第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段から出射される光ビーム(便宜上、『分岐光ビーム』と呼ぶ)の光強度が無視できない程度に高いとき、主光ビームと分岐光ビームとの干渉に起因して、画像に筋状の斑(ムラ)が生じる場合がある(図15参照)。このような現象の発生を防止するためには、分岐光ビームの数を少なくすることが有効であり、そのためには、半透過鏡等の数を少なくしたり、第1光偏向手段の厚さ(第2の方向と直交する仮想平面で第1光偏向手段を切断したときに第1光偏向手段の厚さ)あるいは第2光偏向手段の厚さ(第4の方向と直交する仮想平面で第2光偏向手段を切断したときに第2光偏向手段の厚さ)を薄くすることが効果的である。図17の(A)の模式図に示すよりも、図17の(B)の模式図に示すように、光偏向手段の厚さを薄くすると、分岐光ビームの数を少なくすることができる。尚、図17においては、図面の簡素化のために、1本の光ビームのみを表示している。しかしながら、このような対処は、第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段の設計上、屡々、困難を伴う。
それ故、このような現象の発生を抑制するために、第1光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の第2の方向に沿ったピッチのバラツキb1は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
1≧λ2/(3πΔλ)
を満足することが好ましい。尚、この場合、第1光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
また、このような第1光偏向手段における好ましい構成を含む本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイあるいは光ビーム伸長装置において、第2光偏向手段の内部に複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)が設けられている場合、第2光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の第4の方向に沿ったピッチのバラツキb2は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
2≧λ2/(3πΔλ)
を満足することが好ましい。尚、この場合、第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
このように、複数の半透過鏡等のピッチにバラツキb1,b2をもたせることで、光ビームに光路差が生じる結果、主光ビームと分岐光ビームとの干渉が生じ難くなり、画像における筋状の斑の発生を抑制することが可能となる。
あるいは又、第1光偏向手段あるいは第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡等において、或る半透過鏡等で反射される光ビームと、例えばこの半透過鏡等に隣接した半透過鏡等で反射される光ビームとが干渉して、ドット状の斑が生じる場合がある(図16参照)。これは、隣接した半透過鏡等で反射される光ビーム相互が重なり合うときに(あるいは又、概略、半透過鏡等が設けられたピッチよりも光ビームの直径が大きいときに)、生じ得る。
それ故、このような現象の発生を抑制するために、第1光偏向手段に入射される光ビームの直径をD1、第1光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の第2の方向に沿ったピッチをB1、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
1>B1
であり、且つ、
1>λ2/(2πΔλ)
を満足することが好ましい。尚、この場合、第1光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
また、このような第1光偏向手段における好ましい構成を含む本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイあるいは光ビーム伸長装置において、第2光偏向手段の内部に複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)が設けられている場合、第3光偏向手段に入射される光ビームの直径をD2、第2光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の第4の方向に沿ったピッチをB2、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
2>B2
であり、且つ、
2>λ2/(2πΔλ)
を満足することが好ましい。尚、この場合、第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡(あるいは光反射/透過膜)の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
このように、複数の半透過鏡等のピッチB1,B2を規定することで、或る半透過鏡等で反射される光ビームと、例えばこの半透過鏡等に隣接した半透過鏡等で反射される光ビームとの間の干渉が生じ難くなる結果、画像におけるドット状の斑の発生を抑制することが可能となる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置、頭部装着型ディスプレイあるいは光ビーム伸長装置において、第1光偏向手段の光ビーム入射面及び平行光出射面には反射防止膜が配設されている構成とすることが好ましい。また、第2光偏向手段の平行光入射面、平行光出射面、及び、この平行光出射面と対向する面のそれぞれには、反射防止膜が配設されている構成とすることが好ましい。ここで、反射防止膜(Anti Reflection Coaitng,ARC)は、例えば、酸化シリコン(SiOX)、酸化タンタル(TaOX)、酸化ジルコニウム(ZrOX)、酸化アルミニウム(AlOX)、酸化クロム(CrOX)、酸化バナジウム(VOX)、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ハフニウム(HfOX)、酸化ニオブ(NbOX)、酸化スカンジウム(ScOX)、酸化イットリウム(YOX)、窒化シリコン(SiNY)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化シリコン(SiOXY)、フッ化アルミニウム(AlFX)、フッ化セリウム(CeFX)、フッ化カルシウム(CaFX)、フッ化ナトリウム(NaFX)、フッ化アルミニウム・ナトリウム(NaYAlZX)、フッ化ランタン(LaFX)、フッ化マグネシウム(MgFX)、フッ化イットリウム(YFX)及び硫化亜鉛(ZnSX)から成る群から選択された少なくとも1種類の材料から成る形態とすることができる。あるいは又、場合によっては、反射防止膜を、SiO、SiO2、TiO2、ZrO2、Ta25、Y23等の誘電体薄膜を少なくとも2層、積層した構造(例えば、高屈折率膜/低屈折率膜/高屈折率膜/低屈折率膜・・・といった積層構造)とすることもできる。反射防止膜の形成は、使用する材料に依存して、真空蒸着法やスパッタリング法を含む各種のPVD法、各種のCVD法にて行うことができる。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、光源は、発光素子、具体的には、半導体レーザ素子(LD)や固体レーザ、発光ダイオード(LED)、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)、有機EL発光素子、あるいは、無機EL発光素子から構成することが好ましい。また、広義の光源には、上記各種の光源を光ファイバに導入した場合の光ファイバ出射端も含まれる。ここで、光源は、赤色を発光する発光素子、緑色を発光する発光素子、及び、青色を発光する発光素子から構成され、これらの発光素子から出射された赤色の光ビーム、緑色の光ビーム、青色の光ビームを1本の光ビームに纏める合波手段(色合成手段)を備えていることが好ましい。合波手段として、例えば、ダイクロイック・プリズムやダイクロイック・ミラー、クロスプリズム、偏光ビームスプリッター、ハーフミラーを挙げることができる。光源から出射された光ビームを平行な光ビームとするための光ビーム整形手段(例えば、コリメートレンズ)を光源と第1ミラーとの間に配置してもよい。尚、このコリメートレンズは、1本あるいは複数本の光ビームを通過させるだけなので、従来の技術におけるコリメート光学系のように、実画像に相当する光線を通過させるための大きなレンズを必要としない。また、光ビームの断面形状を整形するために、また、不所望の散乱光や迷光を生じさせないために、アパーチャが備えられていてもよい。アパーチャは、光源と第1ミラーとの間、あるいは、第1ミラーと第1光偏向手段との間に配置すればよい。アパーチャの形状として、円形、正方形、長方形、正六角形、正八角形を例示することができる。アパーチャの面積として、8×10-5cm2(円形とした場合、直径0.1mmに相当する)乃至0.8cm2(円形とした場合、直径10mmに相当する)を例示することができる。光源から出射される光ビームの強度は、表示すべき画像の明るさに依存するが、更には、表示すべき画像における画素の位置を加味して、光源から出射される光ビームの強度を決定してもよい。具体的には、例えば、第1入射角θI-1、第2入射角θI-2が小さい場合、光ビームや平行光が通過する光反射/透過膜の数が増加するので、光源から出射される光ビームの強度を増加させてもよい。
第1ミラーや第2ミラーとして、例えば、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMSや、ガルバノ・ミラー、ポリゴン・ミラーを挙げることができる。また、必ずしもミラーを用いる必要はなく、電気光学スキャナ、音響光学スキャナ、コリメートレンズの可動、光源自体の回動といった任意のスキャン手段、スキャン方式を用いてもよい。即ち、第1ミラーの代わりに第1スキャン手段を用い、第2ミラーの代わりに第2スキャン手段を用いてもよい。
第1光偏向手段や第2光偏向手段は、入射する光に対して透明な材料から作製されている。ここで、第1光偏向手段や第2光偏向手段を構成する材料として、石英ガラスやBK7等の光学ガラスを含むガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。尚、BK7等通常の光学ガラスは、加工精度・信頼性が高く、好ましい材料である。また、屈折率が高い材料を用いることで、第1光偏向手段や第2光偏向手段の厚さを薄くでき、例えば、屈折率は1.6以上であることがより好ましい。
画素の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1366×768、1920×1080を例示することができる。
本発明の画像表示装置によって、例えば、頭部装着型ディスプレイを構成することができ、装置の軽量化、小型化を図ることができる。頭部装着型ディスプレイにあっては、本発明の画像表示装置を、1つ備えていてもよいし(片眼型)、2つ備えていてもよい(両眼型)。
上述したとおり、フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部と、各テンプル部の先端部に取り付けられたモダン部から成り、更には、ノーズパッドを備えている。頭部装着型ディスプレイの全体を眺めたとき、フレーム及びノーズパッドの組立体は、実質的に、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。フレームを構成する材料は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から構成することができる。ノーズパッドも周知の構成、構造とすることができる。
そして、頭部装着型ディスプレイのデザイン上、あるいは、頭部装着型ディスプレイの装着の容易性といった観点から、1あるいは2の画像表示装置からの配線(信号線や電源線等)が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部から外部に延び、外部回路(制御回路)に接続されている形態とすることが望ましい。更には、画像表示装置はヘッドホン部を備えており、画像表示装置からのヘッドホン部用配線が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部からヘッドホン部へと延びている形態とすることが一層望ましい。ヘッドホン部として、例えば、インナーイヤー型のヘッドホン部、カナル型のヘッドホン部を挙げることができる。ヘッドホン部用配線は、より具体的には、モダン部の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部へと延びている形態とすることが好ましい。
実施例1は、本発明の画像表示装置及び本発明の光ビーム伸長装置に関する。実施例1の画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図を図1の(A)及び(B)に示すが、図1の(A)は、第2方向と第5方向とを含む仮想平面(XZ平面)における画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図であり、図1の(B)は、図1の(A)の矢印B−Bに沿い、第4方向と第5方向とを含む仮想平面(YZ平面)における画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図である。また、図1の(C)に、入射角、出射角を説明するための概念図を示すが、図1の(C)においては光反射/透過膜の図示を省略している。尚、図1及び図2〜図5では、第1光偏向手段30からZ軸の正の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置となっているが、例えば、第1光偏向手段30からZ軸の負の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置とすることもできる。
実施例1の画像表示装置10は、光源11、及び、光源11から出射された光ビームを走査する走査手段を備えている。そして、走査手段は、
(a)第1方向に延びる第1軸21を回動軸として回動可能であり、光源11から出射された光ビームが入射される第1ミラー20、
(b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラー20から出射された光ビームが第1入射角θI-1にて入射され、第1ミラー20の回動に伴う光ビームの第1入射角θI-1に依存して第2方向と所定の第1出射角θO-1を成した平行光を出射する第1光偏向手段30、
(c)第3方向に延びる第2軸41を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段30から出射された平行光が入射される第2ミラー40、及び、
(d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラー40から出射された平行光が第2入射角θI-2にて入射され、第2ミラー40の回動に伴う平行光の第2入射角θI-2に依存して第4方向と所定の第2出射角θO-2を成した平行光を出射する第2光偏向手段50、
を備えている。
また、実施例1の光ビーム伸長装置は、光源11から出射された光ビームを第2方向及び第4方向に2次元的に伸長し、平行光として出射する装置である。そして、この光ビーム伸長装置は、実施例1の画像表示装置10における走査手段と同じ構成を有する。
ここで、図1の(C)及び図2〜図5に概念図を示すように、第1ミラー20から離れる方向に向かって第1光偏向手段30から出射される平行光の第1出射角θO-1を正の値の出射角とするとき、第1光偏向手段30への光ビームの第1入射角θI-1が大きくなるに従い、第1出射角θO-1は負の値から正の値の方向へと変化する。更には、第2ミラー40から離れる方向に向かって第2光偏向手段50から出射される平行光の第2出射角θO-2を正の値の出射角とするとき、第2光偏向手段50への平行光の第2入射角θI-2が大きくなるに従い、第2出射角θO-2は負の値から正の値の方向へと変化する。
尚、図2の(A)、図3の(A)、図4の(A)及び図5の(A)は、図1の(A)と同様に、第2方向と第5方向とを含む仮想平面(XZ平面)における画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図であり、図2の(B)、図3の(B)、図4の(B)及び図5の(B)は、図1の(B)と同様に、第4方向と第5方向とを含む仮想平面(YZ平面)における画像表示装置及び光ビーム伸長装置の概念図である。
画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成る。具体的には、例えば、P=640、Q=480、対角28度である。そして、第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角θI-1が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角θI-2が規定される。光源11から1回の光ビームの出射によって、最終的に表示画像における1画素が得られる。従って、P×Q個の画素を表示するためには、P×Q回の光ビームの出射が必要とされる。そして、第2光偏向手段50から出射された平行光は、観察者の眼球に入射し、眼球において瞳孔(通常、直径2乃至6mm程度)を通過し、網膜にて結像され、1つの画素として認識される。そして、このような操作の集合(光源11からのP×Q回の光ビームの出射)によって、P×Q個の画素から構成された1フレーム分の2次元画像を認識することができる。
ここで、図2の(A)及び(B)に示す状態(『状態−A』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の左下隅の画素が網膜上の右上に結像する。また、図3の(A)及び(B)に示す状態(『状態−B』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の右下隅の画素が網膜上の左上に結像する。更には、図4の(A)及び(B)に示す状態(『状態−C』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の左上隅の画素が網膜上の右下に結像する。また、図5の(A)及び(B)に示す状態(『状態−D』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の右上隅の画素が網膜上の左下に結像する。これらの状態における第1入射角θI-1、第1出射角θO-1、第2入射角θI-2、第2出射角θO-2の値を以下の表1に示す。
[表1]
状態−A 状態−B 状態−C 状態−D
第1入射角θI-1 最小値 最大値 最小値 最大値
第1出射角θO-1 最小値 最大値 最小値 最大値
第2入射角θI-2 最小値 最小値 最大値 最大値
第2出射角θO-2 最小値 最小値 最大値 最大値
ここで、第1光偏向手段30に入射した光ビームは第1光偏向手段30によって第2方向に伸長され、第2光偏向手段50に入射した平行光は第2光偏向手段50によって第4方向に伸長される。そして、これによって、最終的に得られる平行光は、第2方向及び第4方向に2次元的に伸長されたものとなる。
第1ミラー20及び第2ミラー40は、例えば、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMSから構成されている。尚、このようなMEMSから構成されたマイクロミラーは、周知の構成、構造を有するものとすることができるので、詳細な説明は省略する。ここで、第1ミラー20の単位時間当たりの回動数(振動周波数)は、第2ミラー40の単位時間当たりの回動数(振動周波数)よりも高い。具体的には、第1ミラー20の単位時間当たりの回動数を21kHzとし、第2ミラー40の単位時間当たりの回動数をフレームレートと同じ60Hzとした。尚、高速での第1ミラー20の回動を共振に基づき行い、低速での第2ミラー40の回動を非共振に基づき行ったが、どちらの回動も共振駆動としてもよい。また、第2ミラー40の面積は、光ビームが第1光偏向手段30によって第2方向に伸長されるため、第1ミラー20の面積より大きくなる。具体的には、第1ミラー20のサイズは第1方向に2.0mm、第1方向に直交する方向に2.8mmの長方形とし、第2ミラー40のサイズは第3方向に30mm、第3方向と直交する方向に2.8mmの長方形とした。
実施例1にあっては、第1方向と第4方向とは一致しており(平行であり)、第2方向と第3方向とは一致しており(平行であり)、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある。更には、画像観察位置は、第2光偏向手段50に対して第5方向に位置し、第5方向は、第1方向及び第4方向と直交し、且つ、第2方向及び第3方向と直交する関係にある。より具体的には、第2方向及び第3方向をX方向、第1方向及び第4方向をY方向、第5方向をZ方向としたが、これに限定するものではないし、各方向が平行あるいは直交した関係に無くともよい。
第1光偏向手段30及び第2光偏向手段50は、光学ガラス(BK7,屈折率:1.5168[波長587.6nm])から作製されている。ここで、第1光偏向手段30の長さ(第2方向に沿った長さ)を30mm、高さ(第4方向に沿った長さ)を3.0mm、厚さ(第5方向に沿った長さ)を7.0mmとした。また、第2光偏向手段50の長さ(第2方向に沿った長さ)を30mm、高さ(第4方向に沿った長さ)を30mm、厚さ(第5方向に沿った長さ)を5.0mmとした。第1光偏向手段30の内部には複数の半透過鏡が設けられており、第2光偏向手段50の内部にも複数の半透過鏡が設けられている。そして、実施例1にあっては、半透過鏡(光反射/透過膜31,51)は、誘電体多層膜から構成されている。ここで、光反射/透過膜31,51の光反射率は、垂直入射の場合、波長532nmで約5%である。また、第1光偏向手段30及び第2光偏向手段50においては、多数の光反射/透過膜31,51が形成されているが、光反射/透過膜31,51の第2方向に沿ったピッチを0.75mmとした。光反射/透過膜31,51は等ピッチで形成されている。第1光偏向手段30における光反射/透過膜31の第2方向に対する角度(第2方向と成す角度)は、全ての光反射/透過膜31において同じであり、49度である。同様に、第2光偏向手段50における光反射/透過膜51の第4方向に対する角度(第4方向と成す角度)は、全ての光反射/透過膜51において同じであり、47.5度である。
第1光偏向手段30及び第2光偏向手段50は、所定の厚さを有する光学ガラスの表面に、光反射/透過膜31,51をEB蒸着法に基づき形成し、こうして得られた材料を貼り合わせて積層し、光反射/透過膜31,51が第2方向あるいは第4方向と所望の角度となるように切断、研磨することで、作製することができる。
実施例1にあっては、光源11を、半導体レーザ素子(LD)から構成した。具体的には、光源11は、赤色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11R、緑色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11G、及び、青色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11Bから構成されている。そして、これらの発光素子11R,11G,11Bから出射された赤色の光ビーム、緑色の光ビーム、青色の光ビームを1本の光ビームに纏める合波手段(色合成手段)を備えている。合波手段は、具体的には、ダイクロイックプリズム13から構成されている。尚、参照番号12及び参照番号14は反射ミラーである。光源11から出射された光ビームを平行な光ビームとするための光ビーム整形手段(コリメートレンズ)が光源11と固定ミラー14との間に配置しているが、このコリメートレンズの図示は省略した。また、光ビームの断面形状を整形するためのアパーチャ(図示せず)が、光源11と固定ミラー14との間に備えられている。アパーチャの形状を、直径1.0mmの円形とした。従って、1本の光ビームが第1ミラー20に入射するときの光ビームの断面積は、7.9×10-3cm2である。
光ビームの直径を1.0mmとし、瞳孔径を2mm、3mm、4mm、5mmとし、光ビームの配列ピッチ(隣接する光ビームの中心間の距離)を光ビームの直径の1.0倍(図面では、「ピッチ1」で表す)、1.1倍(図面では、「ピッチ1.1」で表す)、1.2倍(図面では、「ピッチ1.2」で表す)、1.5倍(図面では、「ピッチ1.5」で表す)としたときの瞳孔内における光強度変動をシミュレーションして得られた結果に基づき求められた光強度変動比を、図6、図7及び図8に示す。また、そのときの光ビームの光強度分布を併せて図示する。第1ミラー20に到達する光ビーム中心の光強度をImax、光ビーム端の光強度をIminとしたとき、図6に示す例にあっては、
min/Imax=0.135
であり、図7に示す例にあっては、
min/Imax=0.411
であり、図8に示す例にあっては、
min/Imax=0.607
である。Imin/Imaxの値が大きくなるに従い、光強度変動比の変化が小さくなることが判る。即ち、例えば、観察者の瞳の位置が第2光偏向手段50に対して移動したときであっても、観察者によって観察される画像の光強度に変化が生じ難くなる。従って、Imin/Imaxの値が大きくなるように、光源、コリメートレンズ、アパーチャの設計を行うことが好ましい。また、光強度変動をより小さくするため、光ビームの配列ピッチを光ビームの直径の1.0倍以下となるように光反射/透過膜の配列ピッチを設計してもよい。
実施例1の画像表示装置あるいは光ビーム伸長装置は、第1ミラー20、第1光偏向手段30、第2ミラー40、第2光偏向手段50を備えており、光源11から出射された光ビームを平行光にして出射する。従って、走査手段や光ビーム伸長装置の内部で、例えば、2次元画像を、一旦、中間像として作成する必要が無い。また、例えば液晶表示装置から構成された画像形成装置、それ自体が不要である。それ故、光源や走査手段の小型化、更には、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を図ることができる。また、例えば、第2光偏向手段への平行光の入射がX方向において非対称であるが故に、ゴーストが画像自体に重なり難い。
尚、第1光偏向手段30の光ビーム入射面32及び平行光出射面33に反射防止膜を配設し、第2光偏向手段50の平行光入射面52、平行光出射面53、及び、この平行光出射面53と対向する面54のそれぞれに反射防止膜を配設してもよい。ここで、反射防止膜(ARC)は、例えば、MgFXから構成すればよい。
また、第1光偏向手段30の平行光出射面33に、波長532nmに合わせて設計した半波長板を取り付けてもよい。この半波長板により、第1光偏向手段30の平行光出射面33から出射した平行光の偏光は90°回転し、第2光偏向手段50の光反射/透過膜51においても設計通りの反射率が得られる。
第1ミラー20から第1光偏向手段30に入射した光ビームが第1光偏向手段30の平行光出射面33にて全反射すると、場合によっては、図9の(A)に模式的な断面図を示すように、全反射した光が光反射/透過膜31によって反射され、第1光偏向手段30から出射される結果、ゴーストが発生する虞がある。それ故、このようなゴーストの発生を抑制するために、第1光偏向手段30におけるゴースト発生部分の光反射/透過膜31の光透過率を最適化したり、発生したゴーストが観察者の瞳に入射しないように第1光偏向手段30を設計すればよい。第2光偏向手段50においても同様である。
また、図9の(B)に模式的な一部断面図を示すように、第2光偏向手段50の平行光出射面53と対向する面54から入射した外光が、光反射/透過膜51に衝突すると、一部が反射され、反射された外光が他の光反射/透過膜51、平行光出射面53、及び、平行光出射面53と対向する面54に衝突して反射、通過を繰り返し、その結果、ゴーストが発生する虞がある。このような場合、ゴーストが発生することを出来る限り抑制するためには、光反射/透過膜51の光透過率を出来るだけ高くすればよい。また、その他の方法として、第2光偏向手段50の平行光出射面53と対向する面54に偏光板を取り付けてもよい。この方法により、入射した外光が光反射/透過膜51において反射することを抑制できるため、ゴーストの発生を防ぐことができる。
実施例2は、実施例1の変形である。前述したように、第1光偏向手段30あるいは第2光偏向手段50の内部に設けられた半透過鏡(光反射/透過膜31,51)において、1回反射され、第1光偏向手段30あるいは第2光偏向手段50から出射される主光ビームの光強度に対して、複数回反射され(例えば、3回反射され)、第1光偏向手段30あるいは第2光偏向手段50から出射される分岐光ビームの光強度が無視できない程度に高いとき、主光ビームと分岐光ビームとの干渉に起因して、画像に筋状の斑(ムラ)が生じる場合がある(図15参照)。
実施例2にあっては、このような筋状の斑の発生を防止するために、第1光偏向手段30の内部に設けられた複数の半透過鏡(光反射/透過膜31)の第2の方向に沿ったピッチの設計値B1dのバラツキb1は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
1≧λ2/(3πΔλ) (2−1)
を満足する。云い換えれば、上記の式(2−1)を満足するように、複数の半透過鏡等の第2の方向に沿ったピッチをばらつかせる。
図10の(A)に第1光偏向手段30の模式的な一部断面図を示すように、ピッチの設計値B1dを0.70mm、第1光偏向手段30に入射される光ビームの直径D1を1.5mm、半透過鏡(光反射/透過膜31)の傾斜角(第2の方向と成す方向)ψを49度とし、光反射/透過膜31の数を30とした。そして、第2の方向に沿ったピッチのバラツキb1を、種々、変えて、多数のシミュレーションを行った。その結果、光路長のバラツキは、ピッチのバラツキb1の最大、約3倍となった。尚、第1光偏向手段30への光ビームの入射位置と第1光偏向手段30の平行光出射面33との間の距離(a1)の値は、第1光偏向手段30に入射される光ビームの直径D1よりも大きい。同様に、第2光偏向手段50への光ビームの入射位置と第2光偏向手段50の平行光出射面53との間の距離(a1を参照)の値は、第2光偏向手段50に入射される光ビームの直径(D1を参照)よりも大きい。
一方、可干渉距離Lcは、
c=λ2/(πΔλ) (2−2)
で表すことができる。
ここで、光路長のバラツキが可干渉距離Lc以上であれば、干渉の発生を抑制することができる。従って、
3b1≧λ2/(πΔλ) (2−3)
となり、以上から、式(2−1)を導くことができる。
複数の半透過鏡(光反射/透過膜31)の第2の方向に沿ったピッチをばらつかせる方法として、例えば、所定の厚さを有する光学ガラスの表面に、光反射/透過膜31をEB蒸着法に基づき形成し、こうして得られた材料を貼り合わせて積層することで、第1光偏向手段30を得るが、このときの光学ガラスの厚さを変化させる方法を挙げることができるし、材料を貼り合わせて積層するときに用いる接着剤の厚さを変え、あるいは、粒径の異なるフィラーを添加した接着剤を用いる方法を挙げることができる。
1=20μmのバラツキをピッチにもたせた半透過鏡(光反射/透過膜31)にあっては、光路長のバラツキは最大約60μmであり、λ=532nmとすると、
Δλ=1.5nm
となる。
第2光偏向手段50の内部に複数の半透過鏡(光反射/透過膜31)が設けられている場合にあっても、同様とすることができる。即ち、第2光偏向手段50の内部に設けられた複数の半透過鏡等の第4の方向に沿ったピッチの設計値B2dのバラツキb2は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
2≧λ2/(3πΔλ) (2−4)
を満足する。
そして、これらの場合、第1光偏向手段30、第2光偏向手段50の内部に設けられた半透過鏡等の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
発光スペクトルのピーク波長λ=532nm、スペクトル半値幅Δλ=1.5nmの光源を使用し、20μmのバラツキb1,b2をピッチにもたせた半透過鏡(光反射/透過膜31,51)から成る第1光偏向手段30、第2光偏向手段50を用いた。その結果、光ビームに光路差が生じ、主光ビームと分岐光ビームとの干渉が生じ難くなり、画像における筋状の斑の発生を抑制することができた。
実施例3も、実施例1の変形である。前述したように、第1光偏向手段30あるいは第2光偏向手段50の内部に設けられた半透過鏡(光反射/透過膜31,51)において、或る半透過鏡等で反射される光ビームと、例えばこの半透過鏡等に隣接した半透過鏡等で反射される光ビームとが干渉して、ドット状の斑が生じる場合がある(図16参照)。これは、隣接した半透過鏡等で反射される光ビーム相互が重なり合うときに(あるいは又、概略、半透過鏡等が設けられたピッチB1,B2よりも光ビームの直径D1,D2が大きいときに)、生じ得る。
図10の(B)に第1光偏向手段30の模式的な一部断面図を示すように、或る半透過鏡で反射される光ビーム「E」と、例えばこの半透過鏡に隣接した半透過鏡で反射される光ビーム「F」との間の光路差は、線分GHと線分HJの長さの合計となるが、最大でもピッチB1の2倍である。そして、光ビーム「E」と光ビーム「F」に干渉が生じる結果、画像に斑が生じる。尚、隣接していない半透過鏡で反射される光ビームにおいても干渉は生じ得る。第1光偏向手段30において、水平画角が20度の場合、500個前後の明暗ドットが生じる。同様に、第2光偏向手段50においても明暗ドットが生じる。そして、その結果、画像においてはドット状の斑が生じる。また、このようなドット状の斑と画像とが重なり合い、モアレが生じる場合もある。
ドット状の斑の発生を防止するためには、光ビーム「E」と光ビーム「F」の干渉を抑制すればよい。そのためには、光路差(線分GHと線分HJの長さの合計)を可干渉距離Lcよりも長くすればよい。ここで、可干渉距離Lcは式(2−2)から求められる。一方、光路差(線分GHと線分HJの長さの合計)の最大値は2B1である。従って、光路差を近似的に2B1としたとき、以下の式(3−1)を満足すれば、光ビーム「E」と光ビーム「F」の干渉を抑制することができる。
1>λ2/(2πΔλ) (3−1)
但し、
1>B1 (3−2)
である。
同様に、第2光偏向手段50にあっては、以下の式(3−3)を満足すれば、光ビーム「E」と光ビーム「F」の干渉を抑制することができる。
2>λ2/(2πΔλ) (3−3)
但し、
2>B2 (3−4)
である。
尚、これらの場合、第1光偏向手段30、第2光偏向手段50の内部に設けられた半透過鏡の光反射率は、垂直入射において10%以下、好ましくは5%以下であることが望ましい。
ここで、λ=532nmとし、実施例2と同様に、B1=B2=0.70mmすると、
Δλ=0.064nm
となる。
発光スペクトルのピーク波長λ=532nm、スペクトル半値幅Δλ=1.5nmの光源を使用し、ピッチB1,B2=0.70mmの半透過鏡から成る第1光偏向手段30、第2光偏向手段50を用いた。その結果、光ビームに光路差が生じ、隣接する半透過鏡によって反射される光ビームの間での干渉が生じ難くなり、画像におけるドット状の斑の発生を抑制することができた。また、この条件は、実施例2において説明した条件と同じである。それ故、この条件に基づくことで、画像における筋状の斑及びドット状の斑の発生を抑制することができる。
実施例4は、本発明の画像表示装置、具体的には、実施例1にて説明した画像表示装置10を組み込んだ頭部装着型ディスプレイ(HMD)に関する。実施例4の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図11に示す。また、実施例4の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図12に示す。
実施例4の頭部装着型ディスプレイは、
(A)観察者70の頭部に装着される眼鏡型のフレーム110、及び、
(B)画像表示装置10、
を備えている。尚、実施例4における頭部装着型ディスプレイにあっては、画像表示装置10を2つ備えた両眼型とした。
そして、実施例4の頭部装着型ディスプレイにおいて、フレーム110は、観察者70の正面に配置されるフロント部110Aと、フロント部110Aの両端に蝶番111を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部112と、各テンプル部112の先端部に取り付けられたモダン部(先セル、耳あて、イヤーパッドとも呼ばれる)113から成る。そして、フロント部110Aの上部に、光源11、第1ミラー20、第1光偏向手段30及び第2ミラー40が配置されており、第2光偏向手段50は、観察者70の瞳71と対向して配置されている。即ち、通常の眼鏡のフレームにおけるレンズ取り付け位置に相当する位置に配置された透明なガラス板から成る取付部材110Cに、第2光偏向手段50が取り付けられている。尚、光源11、第1ミラー20、第1光偏向手段30及び第2ミラー40は、筐体60内に納められており、図11及び図12には図示していない。また、フロント部110Aにはノーズパッド114が取り付けられている。尚、図12においては、ノーズパッド114の図示を省略している。フレーム110は金属又はプラスチックから作製されている。
更には、画像表示装置10から延びる配線(信号線や電源線等)115が、テンプル部112、及び、モダン部113の内部を介して、モダン部113の先端部から外部に延びており、図示しない外部回路に接続されている。更には、各画像表示装置10はヘッドホン部116を備えており、各画像表示装置10から延びるヘッドホン部用配線117が、テンプル部112、及び、モダン部113の内部を介して、モダン部113の先端部からヘッドホン部116へと延びている。ヘッドホン部用配線117は、より具体的には、モダン部113の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部116へと延びている。このような構成にすることで、ヘッドホン部116やヘッドホン部用配線117が乱雑に配置されているといった印象を与えることがなく、すっきりとした頭部装着型ディスプレイとすることができる。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明した画像表示装置、光ビーム伸長装置、頭部装着型ディスプレイの構成、構造は例示であり、適宜変更することができる。実施例にあっては、専ら、画像表示装置を2つ備えた両眼型としたが、画像表示装置を1つ備えた片眼型としてもよい。また、テンプル部に光源が配置されている構成とすることもできるし、フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー及び第2光偏向手段が配置されている構成とすることもできる。実施例にあっては、多数の光反射/透過膜の光透過率を同じとしたが、第1光偏向手段、第2光偏向手段の内部における配置位置に依存して変化させてもよい。具体的には、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光反射率をより高くし、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光反射率をより高くする。云い換えれば、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光透過率をより低くし、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する光反射/透過膜の光透過率をより低くする。より具体的には、例えば、第1ミラーや第2ミラーから最も離れた位置に位置する光反射/透過膜の光反射率の値を、第1ミラーや第2ミラーに隣接して位置に位置する光反射/透過膜の光反射率の値の1.1倍乃至5倍とすればよい。実施例においては、第1光偏向手段30からZ軸の正の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置を例にとり説明したが、このような配置に限定するものではなく、図1の(B)と同様の概念図を図13に示すように、例えば、第1光偏向手段30からZ軸の負の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置とすることもできる。
10・・・画像表示装置、11・・・光源、11R,11G,11B・・・発光素子、12,14・・・反射ミラー、13・・・ダイクロイックプリズム、20・・・第1ミラー、21・・・第1軸、30・・・第1光偏向手段、31,51・・・光反射/透過膜、32・・・光ビーム入射面、33・・・平行光出射面、40・・・第2ミラー、41・・・第2軸、50・・・第2光偏向手段、52・・・平行光入射面、53・・・平行光出射面、54・・・平行光出射面と対向する面、60・・・筐体、70・・・観察者、71・・・瞳、110・・・フレーム、110A・・・フロント部、110B・・・フロント部の中央部分、110C・・・取付部材、111・・・蝶番、112・・・テンプル部、113・・・モダン部、114・・・ノーズパッド、115・・・配線(信号線や電源線等)、116・・・ヘッドホン部、117・・・ヘッドホン部用配線

Claims (20)

  1. 光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えた画像表示装置であって、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えている画像表示装置。
  2. 第1ミラーから離れる方向に向かって第1光偏向手段から出射される平行光の第1出射角を正の値の出射角とするとき、第1光偏向手段への光ビームの第1入射角が大きくなるに従い、第1出射角は負の値から正の値の方向へと変化する請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 第2ミラーから離れる方向に向かって第2光偏向手段から出射される平行光の第2出射角を正の値の出射角とするとき、第2光偏向手段への平行光の第2入射角が大きくなるに従い、第2出射角は負の値から正の値の方向へと変化する請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 第1光偏向手段に入射した光ビームは、第1光偏向手段によって第2方向に伸長され、第2光偏向手段に入射した平行光は、第2光偏向手段によって第4方向に伸長される請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成り、
    第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角が規定される請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 第1ミラーの単位時間当たりの回動数は、第2ミラーの単位時間当たりの回動数よりも高い請求項1に記載の画像表示装置。
  7. 第1方向と第4方向とは一致しており、第2方向と第3方向とは一致しており、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある請求項1に記載の画像表示装置。
  8. 第1光偏向手段の内部には、複数の半透過鏡が設けられており、
    第2光偏向手段の内部には、複数の半透過鏡が設けられている請求項1に記載の画像表示装置。
  9. 第1光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡の第2の方向に沿ったピッチのバラツキb1は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
    1≧λ2/(3πΔλ)
    を満足する請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 第1光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡の光反射率は、垂直入射において10%以下である請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 第2光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡の第4の方向に沿ったピッチのバラツキb2は、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
    2≧λ2/(3πΔλ)
    を満足する請求項8に記載の画像表示装置。
  12. 第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡の光反射率は、垂直入射において10%以下である請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 第1光偏向手段に入射される光ビームの直径をD1、第1光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡の第2の方向に沿ったピッチをB1、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
    1>B1
    であり、且つ、
    1>λ2/(2πΔλ)
    を満足する請求項8に記載の画像表示装置。
  14. 第1光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡の光反射率は、垂直入射において10%以下である請求項13に記載の画像表示装置。
  15. 第3光偏向手段に入射される光ビームの直径をD2、第2光偏向手段の内部に設けられた複数の半透過鏡の第4の方向に沿ったピッチをB2、光源の発光スペクトルのピーク波長をλ、スペクトル半値幅をΔλとしたとき、
    2>B2
    であり、且つ、
    2>λ2/(2πΔλ)
    を満足する請求項8に記載の画像表示装置。
  16. 第2光偏向手段の内部に設けられた半透過鏡の光反射率は、垂直入射において10%以下である請求項15に記載の画像表示装置。
  17. 第1光偏向手段の光ビーム入射面及び平行光出射面には反射防止膜が配設されており、
    第2光偏向手段の平行光入射面、平行光出射面、及び、該平行光出射面と対向する面のそれぞれには、反射防止膜が配設されている請求項1に記載の画像表示装置。
  18. (A)観察者の頭部に装着される眼鏡型のフレーム、及び、
    (B)フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えた頭部装着型ディスプレイであって、
    画像表示装置は、光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えており、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えている頭部装着型ディスプレイ。
  19. フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部と、各テンプル部の先端部に取り付けられたモダン部から成り、
    テンプル部あるいはフロント部の上部に、光源が配置されており、
    フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段及び第2ミラーが配置されており、
    第2光偏向手段は、観察者の瞳と対向して配置されている請求項18に記載の頭部装着型ディスプレイ。
  20. 光源から出射された光ビームを第2方向及び第4方向に2次元的に伸長し、平行光として出射する光ビーム伸長装置であって、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えている光ビーム伸長装置。
JP2010103950A 2009-07-17 2010-04-28 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置 Pending JP2011039490A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010103950A JP2011039490A (ja) 2009-07-17 2010-04-28 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置
US12/801,995 US8390933B2 (en) 2009-07-17 2010-07-07 Image display device, head-mounted display, and light beam expanding device
CN201010227478XA CN101957500B (zh) 2009-07-17 2010-07-12 图像显示装置、头戴显示器及光束扩展装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009169262 2009-07-17
JP2010103950A JP2011039490A (ja) 2009-07-17 2010-04-28 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011039490A true JP2011039490A (ja) 2011-02-24

Family

ID=43465102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010103950A Pending JP2011039490A (ja) 2009-07-17 2010-04-28 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8390933B2 (ja)
JP (1) JP2011039490A (ja)
CN (1) CN101957500B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014059395A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Toshiba Corp 表示装置
JP2016042136A (ja) * 2014-08-18 2016-03-31 セイコーエプソン株式会社 導光装置及び虚像表示装置
WO2016178317A1 (ja) * 2015-05-07 2016-11-10 日本電気株式会社 光学装置
JP2017003845A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 セイコーエプソン株式会社 導光装置及び虚像表示装置
WO2017018375A1 (ja) * 2015-07-30 2017-02-02 日本電気硝子株式会社 導光板及びこれを用いた積層導光板
JP2022534628A (ja) * 2018-09-06 2022-08-03 ルムス エルティーディー. レーザーダイオード照明を備えたニアアイディスプレイ

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011039490A (ja) * 2009-07-17 2011-02-24 Sony Corp 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置
JP2012008356A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Sony Corp 光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ
JP5901321B2 (ja) * 2012-02-06 2016-04-06 オリンパス株式会社 画像表示装置
CN103454767B (zh) * 2012-06-01 2017-01-11 联想(北京)有限公司 显示设备、显示方法和用于显示设备的光学构件
JP2014174366A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Seiko Epson Corp 虚像表示装置
US9335548B1 (en) * 2013-08-21 2016-05-10 Google Inc. Head-wearable display with collimated light source and beam steering mechanism
CN103513424B (zh) * 2013-09-27 2015-06-17 上海理工大学 透视显示器件
FR3014209B1 (fr) * 2013-11-29 2017-03-03 Commissariat Energie Atomique Dispositif d'extension de pupille de sortie et viseur tete haute comportant ce dispositif
US9761051B2 (en) 2013-12-26 2017-09-12 Empire Technology Development Llc Out-of focus micromirror to display augmented reality images
US9841599B2 (en) 2014-06-05 2017-12-12 Osterhout Group, Inc. Optical configurations for head-worn see-through displays
FR3020880B1 (fr) * 2014-05-09 2016-05-27 Thales Sa Visuel de tete comportant un melangeur optique a expansion de pupille pilotable
KR20170030594A (ko) * 2014-08-18 2017-03-17 세이코 엡슨 가부시키가이샤 도광 장치 및 허상 표시 장치
US20160131903A1 (en) * 2014-11-11 2016-05-12 Microsoft Technology Licensing, Llc Preventing display leakage in see-through displays
CN108196369B (zh) * 2015-01-06 2020-12-04 华为技术有限公司 一种近眼显示器
IL244181B (en) 2016-02-18 2020-06-30 Amitai Yaakov Compact head-up display system
CN106291937A (zh) * 2016-09-09 2017-01-04 肖鹏 一种低能耗高均匀度光场显示系统
JP2018054671A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 セイコーエプソン株式会社 ビーム径拡大装置、および表示装置
JP2018054673A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 セイコーエプソン株式会社 網膜走査型表示装置およびビーム径拡大素子
CN107870428B (zh) * 2016-09-28 2021-11-12 精工爱普生株式会社 图像显示装置
KR102338472B1 (ko) 2017-02-22 2021-12-14 루머스 리미티드 광 가이드 광학 어셈블리
CN109416433B (zh) * 2017-03-22 2021-06-01 鲁姆斯有限公司 交叠的反射面构造
US10412378B2 (en) 2017-05-08 2019-09-10 Microsoft Technology Licensing, Llc Resonating optical waveguide using multiple diffractive optical elements
US10222615B2 (en) * 2017-05-26 2019-03-05 Microsoft Technology Licensing, Llc Optical waveguide with coherent light source
US10325560B1 (en) * 2017-11-17 2019-06-18 Rockwell Collins, Inc. Head wearable display device
US10168537B1 (en) * 2018-03-16 2019-01-01 Facebook Technologies, Llc Single chip superluminous light emitting diode array for waveguide displays
US11119320B2 (en) 2018-06-05 2021-09-14 Microsoft Technology Licensing, Llc Fringe mitigation using short pulsed laser diodes
US11415812B2 (en) 2018-06-26 2022-08-16 Lumus Ltd. Compact collimating optical device and system
JP2020071292A (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 セイコーエプソン株式会社 頭部装着型表示装置
WO2020142316A1 (en) * 2019-01-04 2020-07-09 Blackmore Sensors & Analytics Llc Lidar apparatus with rotatable polygon deflector having refractive facets
JP7398131B2 (ja) 2019-03-12 2023-12-14 ルムス エルティーディー. 画像プロジェクタ
US20210281047A1 (en) * 2020-03-09 2021-09-09 Microsoft Technology Licensing, Llc Broadened spectrum laser diode for display device
KR20220036759A (ko) 2020-09-16 2022-03-23 삼성전자주식회사 다중 영상 디스플레이 장치
WO2023133733A1 (en) * 2022-01-12 2023-07-20 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. Display device

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5369415A (en) * 1992-06-29 1994-11-29 Motorola, Inc. Direct retinal scan display with planar imager
JP4727034B2 (ja) * 2000-11-28 2011-07-20 オリンパス株式会社 観察光学系および撮像光学系
IL148804A (en) 2002-03-21 2007-02-11 Yaacov Amitai Optical device
CN101174028B (zh) * 2004-03-29 2015-05-20 索尼株式会社 光学装置以及虚像显示装置
JP4742575B2 (ja) 2004-12-03 2011-08-10 株式会社ニコン 画像表示光学系及び画像表示装置
WO2005111669A1 (ja) 2004-05-17 2005-11-24 Nikon Corporation 光学素子、コンバイナ光学系、及び画像表示装置
WO2007062098A2 (en) * 2005-11-21 2007-05-31 Microvision, Inc. Display with image-guiding substrate
KR100781362B1 (ko) * 2006-05-29 2007-11-30 삼성전자주식회사 백라이트 유닛 및 이를 구비한 디스플레이장치
US8059322B1 (en) * 2008-09-16 2011-11-15 National Semiconductor Corporation System for suppressing undesirable oscillations in a MEMS scanner
JP2011039490A (ja) * 2009-07-17 2011-02-24 Sony Corp 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置
JP5287683B2 (ja) * 2009-11-26 2013-09-11 セイコーエプソン株式会社 ヘッドマウントディスプレイ
JP5459172B2 (ja) * 2010-10-21 2014-04-02 セイコーエプソン株式会社 導光板及びこれを備える虚像表示装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014059395A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Toshiba Corp 表示装置
JP2016042136A (ja) * 2014-08-18 2016-03-31 セイコーエプソン株式会社 導光装置及び虚像表示装置
WO2016178317A1 (ja) * 2015-05-07 2016-11-10 日本電気株式会社 光学装置
JPWO2016178317A1 (ja) * 2015-05-07 2018-02-22 日本電気株式会社 光学装置
JP2017003845A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 セイコーエプソン株式会社 導光装置及び虚像表示装置
WO2017018375A1 (ja) * 2015-07-30 2017-02-02 日本電気硝子株式会社 導光板及びこれを用いた積層導光板
JP2017032673A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日本電気硝子株式会社 導光板及びこれを用いた積層導光板
JP2022534628A (ja) * 2018-09-06 2022-08-03 ルムス エルティーディー. レーザーダイオード照明を備えたニアアイディスプレイ
JP7515149B2 (ja) 2018-09-06 2024-07-12 ルムス エルティーディー. レーザーダイオード照明を備えたニアアイディスプレイ

Also Published As

Publication number Publication date
US20110013245A1 (en) 2011-01-20
US8390933B2 (en) 2013-03-05
CN101957500B (zh) 2013-03-27
CN101957500A (zh) 2011-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011039490A (ja) 画像表示装置、頭部装着型ディスプレイ及び光ビーム伸長装置
JP2012008356A (ja) 光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ
JP6391952B2 (ja) 表示装置及び光学装置
JP5316391B2 (ja) 画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ
JP4674634B2 (ja) 頭部装着型ディスプレイ
US7944616B2 (en) Head-mounted display
JP6123342B2 (ja) 表示装置
JP5633406B2 (ja) 虚像表示装置
JP5545076B2 (ja) 画像表示装置及び光学装置
TWM642752U (zh) 用於將圖像顯示到觀察者的眼睛中的顯示器
US8654445B2 (en) Virtual image display device and light guide plate therefor
JP2018205448A (ja) 表示装置及び照明装置
JP2012168297A (ja) 表示装置
JP2018054672A (ja) 頭部装着型表示装置
JP2012018414A (ja) 頭部装着型ディスプレイ
JP2017161564A (ja) 導光装置及び虚像表示装置
JP2020091449A (ja) 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP2012008355A (ja) 画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ
JP2021086070A (ja) 光学ユニットおよび表示装置
WO2019244419A1 (ja) 画像表示装置とウェアラブルディスプレイ
JP2018205418A (ja) 表示装置
JP2017161563A (ja) 導光装置及び虚像表示装置
US10871656B2 (en) Beam diameter expanding device and display device
JP2021149008A (ja) 導光体および虚像表示装置