JP4727034B2 - 観察光学系および撮像光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、観察光学系及び撮像光学系に関し、特に、観察者の頭部又は顔面に保持することができ、又は、携帯電話や携帯情報端末に付加することができる画像表示装置及びカメラなどの撮像装置に用いる光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人が大画面の画像を楽しむことを目的として、画像表示装置、特に、頭部や顔面に装着するタイプの画像表示装置の開発が盛んになされている。また、近年、携帯電話や携帯情報端末の普及に伴い、携帯電話や携帯情報端末の画像や文字データを大画面で見たいというニーズが高まっている。
【0003】
そのような装置の一部に利用可能な導光装置としては、従来、ホログラムを用いた導光装置が、特開平5−224018号公報で提案されている。また、ホログラムを用いた画像表示装置が、特開平6−250022号や特開平8−113059号公報、米国特許第4711512号公報で提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5−224018号公報に記載の導光装置の場合、1枚のHOE素子でもって、入射領域、又は入射領域及び射出領域において、夫々1回づつのみしか回折させていないため、HOE素子1枚あたりの回折角が大きくなる。そのためには、HOE中の縞のピッチを細かくする必要が生じ、露光の際の許容振動幅が小さくなり、露光光学系の位置精度が厳しくなり、HOE露光用感光材料に許容される露光可能最大周波数がより高いものが必要となるため、製造が困難である。
【0005】
また、特開平6−250022号公報に記載の画像表示装置の場合、1枚のHOE素子でもって、入射領域及び射出領域において、夫々1回づつのみしか回折させていないため、HOE素子1枚あたりの回折角が大きくなり、製造が困難である。
しかも、上記画像表示装置の光学系は、非共軸光学系のため偏心収差が発生するが、この発生した偏心収差を枚数の少ないHOE面のみで補正することは困難である。
また、全反射回数が2回程度と少ないので、導光板を薄型に保ったまま導光板の長さ方向に長い距離をとって導光させるためには、導光板の厚みを厚くしなければならない。
さらに、上記画像表示装置の光学系は、リレー光学系を構成していない、即ち、光学系中で中間結像させないため、より小さな画像表示素子を用いて構成した場合には、広い観察画角を得ることができない。
【0006】
また、特開平8−113059号公報や米国特許第4711512号公報の画像表示装置の場合、入射領域及び射出領域に夫々1枚ずつのHOE素子を配置しているが、入射領域および射出領域において夫々1回ずつのみしかHOE素子で回折させていないため、HOE素子1枚あたりの回折角を大きくする必要が生じ、製造が困難である。
しかも、光学系が非共軸光学系のため偏芯収差が発生するが、この発生した偏心収差を少ないHOE面のみで補正することは困難である。
さらに、米国特許第4711512号公報では、全反射を6回させているが、この程度の全反射回数では、導光板を薄型に保ったままで、導光板の長さ方向に長い距離をとって導光させるためには、導光板の厚みを厚くしなければならない。
さらにまた、上記画像表示装置も、リレー光学系でないため、より小さな画像表示素子を用いて構成した場合には、広い観察画角を得ることができない。
【0007】
そこで、本発明は、携帯電話や携帯情報端末、及び頭部装着型の虚像観察装置に用いることができる程度に小型で、軽量、かつ明るく、さらに高解像度を有し、且つ、製造が容易な観察光学系又は撮像光学系を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】
発明による観察光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする。
また、本発明による観察光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする。
また、本発明による観察光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする
また、本発明による観察光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする
【0010】
また、本発明による撮像光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過して前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする
また、本発明による撮像光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする
また、本発明による撮像光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子を回折透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする
また、本発明による撮像光学系は少なくともプリズムと導光板とを含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過して前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする
【0011】
本発明の基本原理について図を用いて説明する。
図1は本発明による光学系の概念図、図2は本発明による光学系を構成する導光板に入射する光の反射状態を示す原理説明図、図3は図1の構成において軸上光線が導光板内部で中間結像される状態を説明するための概念図である。なお、説明の便宜上、図の右側から光線追跡をすることとする。
【0012】
本発明の光学系は、図1に示すように、瞳面1と像面5との間に導光板3と偏心プリズム4を有している。
導光板3は、図2に示すように、基盤ガラスの入射領域の両面に回折素子として第1のHOE(体積型ホログラフィック素子)、第2のHOEを夫々設けると共に、射出領域の両面に回折素子として第3のHOE、第4のHOEを夫々設けて構成されている。なお、基盤としては透明ガラスの代わりに透明プラスチックを用いてもよい。
【0013】
ここで、導光板に設けられた第2HOEに対し臨界角以下の入射角度でもって入射する所定波長の軸上光線の導光板内での反射状態について、第2HOEに対し垂直に入射する光を用いて説明する。
第2HOEに垂直に入射した光は、そのまま第2HOEを透過して、第1HOEに入射する。第1HOEは、この入射位置Q1においてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。第1HOEで回折反射された光は第2の入射角度でもって第2HOEに入射する。第2HOEは、この入射位置Q2において第2の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。
【0014】
第2HOEで回折反射された光は導光板に対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、第1HOEに入射する。第1HOEは、この入射位置Q3において臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を全反射する。全反射された光は、同様に臨界角を超えた第3の入射角度でもって、第2HOEに入射する。第2HOEは、この入射位置Q4において臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を全反射する。全反射された光は、以下、両側のガラス又はプラスチックでできた基盤面及び基盤面に設けられたHOEで同様の全反射を繰り返して射出領域に設けられた第4HOEの所定位置へと導かれる。
【0015】
第4HOEは、所定位置Qmにおいて臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。第4HOEで回折反射された光は導光板に対して第4の入射角度でもって、第3HOEに入射する。第3HOEはこの入射位置Qnにおいて第4の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。第3HOEで回折反射された光は導光板に対して臨界角以下の第5の入射角度でもって(図2においては垂直、即ち、0度の入射角でもって)第4HOEに入射し、そのまま第4HOEを透過して導光板を射出する。
【0016】
このように、導光板の入射領域において別個のHOEで2回回折させると共に、射出領域においても別個のHOEを介して2回回折させれば、1回あたりの回折角度が大きくならずに済む。
【0017】
一般に回折角度の大きな回折光学素子は、素子内部に有する格子構造のピッチが細かくなり製造が困難となることが知られている。
本発明の光学系では、上述のように、導光板の入射領域および射出領域に夫々複数枚以上のHOE素子を配置したので、HOE素子の1回あたりの回折角度が大きくならないように抑えることができ、HOE中の干渉縞のピッチを大きくすることができる。また、露光の際の許容振動幅が軽減され、露光光学系の位置精度も緩和される。更に、HOE露光用感光材料に要求される露光可能最大周波数がより低いもので可能となる。
【0018】
なお、図2に示すような導光板は、小型化のために回転非対称な光学作用面が配置され、光軸が折れ曲がっている偏心光学系として構成されており、特に導光板に光を入射させた後に全反射させて所定位置まで導いて射出させるために回転非対称な光学的作用を有するHOE素子を配置しているため、このままでは、大きな偏心収差が発生してしまう。そこで、本発明では、図1に示すように、導光板の外部に少なくとも1面に自由曲面を有する偏心プリズムを配置して、導光板を介して生じる偏心収差を補正することができるようにしている。
【0019】
また、本発明の光学系のように、導光板内部での全反射回数が10回以上となるように構成すれば、導光板の厚さを薄型に保ち且つ長い距離を導光させることができる。
更に、導光板内における全反射回数が20回以上となるように構成すればより好ましく、30回以上となるように構成すればより一層好ましい。
【0020】
また、本発明の光学系は、入射光束が導光板内部で中間像を結像するリレー光学系として構成されているのが好ましい。
図3は、本発明のリレー光学系の概念を簡略化して示したものである。図3においては、説明の便宜上、1枚の導光板を入射領域の導光板と射出領域の導光板とが分かれているものとして示すとともに、光線の全反射を省略している。また、右上側の導光板に軸上光束が入射するものとして説明する。
導光板の入射領域に入射した射出瞳からの軸上光束は、導光板の入射領域両側に設けられたHOEを介して2回回折反射された後にその途中で中間結像位置で一旦結像し、導光板の射出領域に入射し、導光板の射出領域両側に設けられたHOEを介して2回回折反射されて導光板の射出領域より射出し、偏心プリズムに入射する。
【0021】
このように、本発明の光学系を、入射光束が導光板の入射領域から射出領域に至るまでの間で中間結像するリレー光学系として構成すれば、接眼側の光学系で発生する収差をリレー光学系の中間結像位置より像側の光学系で補正することができ、しかも、リレー光学系により小さな画像表示素子を中間結像面に大きく投影することで、見かけ上大きな画像表示素子を接眼光学系に用いたものと光学的に等価になる。これにより小さな画像表示素子を用いても広い観察画角を得ることができる。
一方、上記従来の光学系のように、リレー光学系を構成しないで接眼光学系だけで画像表示装置を構成しようとすると、広い観察画角を達成するためには、接眼光学系側のパワーを強くする、即ち、焦点距離を短くして倍率を上げる必要があるが、接眼光学系のパワーを強くしすぎると収差が悪くなる。
従って、本発明の光学系は、リレー光学系方式で構成するのが、これらの諸問題を防ぐために有用である。なお、中間像を結像することができれば、リレー光学系を構成するための光学要素は、プリズム、レンズなどどのようなものであってもよい。
【0022】
このように、図1に示す本発明の光学系は、導光板3内部に入射した光束が、入射領域で少なくとも2回回折反射された後に全反射を繰り返して導光板内部の中間結像位置で結像した後、全反射を繰り返しながら射出領域に導かれ、射出領域で少なくとも2回回折反射されて射出領域から射出して、自由曲面プリズム4に第1面41より入射し、第2面42、第3面43で反射されて、第4面44より射出した後、像面位置で結像するように構成されている。
【0023】
また、本発明の光学系は、瞳径をPD(Pupil Diamater)、アイリリーフをER(Eye Relief)とした時、次の条件式(1)を満足することが望ましい。
0.1 ≦ PD ≦ ER×0.9 ……(1)
瞳径PDが下限を超えて小さくなると、回折の影響により高解像度な画像を観察、撮像等をすることが困難となる。
一方、瞳径PDが上限を超えて大きくなると瞳径が大きくなりすぎ収差補正が困難となり、更に光学系が大型化してしまう。
【0024】
また、本発明の光学系は、次の条件式(2)を満足することがより望ましい。
1.0 ≦ PD ≦ ER×0.6 ……(2)
条件式(2)の上限及び下限の意味は上記条件式(1)と同様である。
【0025】
更に、本発明の光学系は、次の条件式(3)を満足することがより一層望ましい。
1.0 ≦ PD ≦ ER×0.3 ……(3)
条件式の上限及び下限の意味は上記条件式(1)と同様である。
【0026】
また、本発明の光学系は、導光板内における軸上主光線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、次の条件式(4)を満足することが望ましい。
30.0mm ≦ L ≦ 200.0mm ……(4)
下限を超えて距離Lが短いと、導光板における、観察者の顔面側に偏心プリズムなどの光学系が設けられている場合、観察者の顔面にその光学系が干渉してしまい、また、導光板における、観察者の顔面とは対向する側に偏心プリズムなどの光学系が設けられている場合、その光学系がシースルー観察を遮断してしまう。
一方、上限を超えて距離Lが長くなると、装置が大きくなりすぎ、また重量も重くなり頭部への装着が困難となる。
【0027】
また、本発明の光学系は、次の条件式(5)を満足することがより望ましい。
35.0mm ≦ L ≦ 140.0mm ……(5)
条件式(5)の上限及び下限の意味は上記条件式(4)と同様である。
【0028】
更に、本発明の光学系は、次の条件式(6)を満足することがより一層望ましい。
40.0mm ≦ L ≦ 70.0mm ……(6)
条件式(6)の上限及び下限の意味は上述と同様である。
【0029】
なお、本発明の光学系は、瞳面と像面とが導光板の同一面側に位置する場合と瞳面と像面とが導光板を隔てて位置する場合のいずれにも適用可能である。
【0030】
また、本発明の観察光学系に用いる画像表示素子は、透過型と反射型のいずれのタイプのものもであってもよい。
【0031】
そして、本発明の光学系において、前記画像表示素子を前記反射型の画像表示素子で構成する場合、照明光源を備え、前記プリズムを前記照明光源からの照明光を前記反射型の画像表示素子に導き、更に、前記反射型の画像表示素子で反射した光束を前記導光板の入射領域に導くようにするのが好ましい。
【0032】
なお、本発明の光学系では、図2に示すように、ホログラフフィク素子を、前記導光板の夫々の側において入射領域と射出領域とで夫々別体に設けて構成しているが、ホログラフィック素子を、前記導光板の夫々の側において入射領域から射出領域に至るまで一体に形成し、且つ、入射領域の所定位置から射出領域の所定位置に至るまでの領域において光束が、全反射臨界角を超えた角度でもって前記導光板内を10回以上全反射するように構成してもよい。
【0033】
また、本発明の観察光学系は、前記導光板を隔てて前記射出瞳とは反対側に撮像素子を設け、前記射出瞳位置に眼球が位置したときの観察者の像が前記導光板を透過して撮像されるように構成してもよい。
【0034】
また、本発明の光学系では、前記ホログラフィック素子は上述のように体積型ホログラム(HOE)で構成されているのが好ましい。
【0035】
また、本発明の光学系は、前記導光板の面形状が平面形状に形成されているのが好ましい。なお、前記導光板の面形状が曲面形状に形成されていてもよい。
【0036】
また、本発明において、導光板の板面形状を一方向へ曲率を持つ曲面形状に形成すれば、光学系全体をより小型化することができる。
【0037】
ところで、平面フィルム状に供給された体積型ホログラム素子用の感光材料は、シリンドリカル形状への湾曲加工は比較的容易であるが、X方向およびY方向の両方向に同時に曲率を持つ基盤形状に加工することは困難である。
そこで、導光板の板面形状を平面形状に形成し、その平面基盤上に体積型ホログラムを配置すれば、生産も容易な構成をとることができる。
【0038】
なお、体積型ホログラムは、基盤面に貼りつけるか、又は、基盤面に埋め込んで基盤面と面一になるようにする。
【0039】
また、前記プリズムの前記偏心収差を補正する面は、回転非対称なディストーション補正やテレセントリック性の良好な光学系とするために自由曲面などの回転非対称な面が望ましいが、球面、非球面、アナモルフィック面などの回転対称な面で構成することも可能である。
【0040】
また、本発明の観察光学系は、体積型ホログラムは、上述のような反射型HOEに限定されるものではなく、例えば、図2において、入射領域の第2HOE又は射出領域の第4HOEに透過型HOEを用いて、回折透過させてもよい。
【0041】
なお、本発明の光学系のこれらの構成は、上述のように、観察系だけでなく撮像系への適用も可能である。
即ち、本発明の観察光学系における、観察者が観察する画像を表示する画像表示素子、及び射出瞳を、本発明の撮像光学系では、物体像を撮像する撮像素子、及び物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りに、夫々置き換えて構成する。
そして、撮像光学系においても、上述の条件式など観察光学系に順じた構成とすると好ましい。
【0042】
その他、本発明の光学系は、防塵部材で覆われていることが好ましい。
このように構成すれば、ゴミ等が拡大観察されてしまうのを防ぐことができる。また、ホログラフィック素子を有する導光板にあっては、防塵部材により外部からのホログラフィック素子への水分の侵入によりホログラフィック素子が膨張して回折のピーク波長が変化してしまうのを防ぐことができる。なお、その場合、防塵部材は、外部を覆う箱体と、導光板と瞳面との間を通る光を透過させる透明カバーとを備えているのが好ましい。また、その場合、透明カバーは、ガラス又はプラスチックなどを材料として形成された透明部材で構成してもよい。
【0043】
また、画像表示素子と、以上のような本発明の何れかの観察光学系を接眼光学系として配置した本体部と、前記観察光学系の射出瞳を観察者の眼球位置に保持するように前記本体部を観察者頭部に支持する支持部材と、前記観察者の耳に音声を与えるスピーカー部材とを有して頭部装着型画像表示装置を構成することができる。
【0044】
その場合の頭部装着型画像表示装置は、前記本体部が、右眼用の観察光学系と左眼用の観察光学系とを備え、前記スピーカー部材が、右耳用スピーカー部材と左耳用スピーカー部材とを有するように構成してもよい。
【0045】
また、この頭部装着型画像表示装置は、前記スピーカー部材がイヤホンで構成されていてもよい。
【0046】
なお、本発明の光学系において、プリズムは、観察光学系では逆光線追跡、撮像光学系では順光線追跡で、物点中心を通り、観察光学系では射出瞳、撮像光学系では明るさ絞りの中心を通過して像面の中心に到達する光線を軸上主光線としたとき、少なくとも1つの反射面が軸上主光線に対して偏心していないと、軸上主光線の入射光線と反射光線が同一の光路を通ることとなり、軸上主光線が光学系中で遮断されてしまう。その結果、中心部が遮光された光束のみで像を形成することになり、中心が暗くなったり、中心では全く像を結ばなくなったりしてしまう。そこで、本発明に用いるプリズムには偏心プリズムを用いている。
【0047】
また、パワーを付けた反射面を軸上主光線に対して偏心させた場合、本発明で用いられるプリズム部材を構成する面のうち、少なくとも1つの面は回転非対称な面であることが望ましい。その中でも、特に、プリズム部材の少なくとも1つの反射面を回転非対称な面にすることが収差補正上は好ましい。
【0048】
光路を折り曲げて、共通領域の光路を重複して利用するために光学系を偏心配置する必要がある。しかし、このように光路を折り曲げるために光学系を偏心光学系とすると、回転非対称なディストーションや回転非対称な像面湾曲などの偏心収差が発生する。この偏心収差を補正するために回転非対称な面を上述のように用いる。
【0049】
また、本発明で用いられるホログラフィック素子の面が回転非対称な面であることが同様の理由で望ましい。
なお、ホログラフィック素子を設けるベース面は、上述のように平面形状が望ましいが、シリンドリカル面、球面、非球面、アナモルフィック面、トーリック面、対称面を1面のみ有する面、面対称自由曲面形状のいずれの形状に形成されていてもよい。
【0050】
また、本発明で用いる回転非対称な面は、アナモルフィック面、トーリック面、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面で構成することができる。なお、好ましくは、対称面を1面のみ有する自由曲面で構成するとよい。
【0051】
なお、本発明では、軸上主光線を、観察光学系においては、射出瞳の中心を通り画像表示素子の中心に到達する光線で逆光線追跡で、撮像光学系においては、明るさ絞りの中心を通り撮像素子の中心に到達する光線で順光線追跡で定義する。そして、軸上主光線が射出瞳又は明るさ絞りの中心から導光板の入射領域のHOE面に交差するまでの直線によって定義される光軸をZ軸と定義し、また、このZ軸と直交し、かつ、導光板を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、さらに、Z軸と直交し、かつ、Y軸と直交する軸をX軸と定義する。また、射出瞳又は明るさ絞りの中心を本発明の観察光学系又は撮像光学系における座標系の原点とする。また、本発明においては、上述のように射出瞳から画像表示素子に向かう逆光線追跡、又は明るさ絞りから撮像素子に向かう順光線追跡で面番号をつけることとし、軸上主光線が、射出瞳から画像表示素子に至る方向又は明るさ絞りから撮像素子に至る方向をZ軸の正方向、画像表示素子に向かうY軸の方向又は撮像素子に向かうY軸の方向をY軸の正方向、Y軸とZ軸と右手系を構成するX軸の方向をX軸の正方向と夫々定義する。
ここで、本発明で使用する自由曲面は、次式(7)により定義する。なお、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0052】
Figure 0004727034
……(7)
ただし、(7)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。また球面項中、Cは頂点の曲率、kはコーニック定数(円錐定数)、r=√(X2+Y2)である。
【0053】
自由曲面項は次式(8)のように展開することができる。
Figure 0004727034
……(8)
ただし、Cj(jは2以上の整数)は係数である。
【0054】
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面ともに対称面を持つことはないが、本発明では、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。このような自由曲面は、例えば、上記定義式(7)においては、C2、C5、C7、C9、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0にすることによって達成することが可能である。
【0055】
また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。このような自由曲面は、例えば、上記定義式(7)においては、C3、C5、C8、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項の係数を0にすることによって達成することが可能である。
【0056】
また上記対称面の方向の何れか一方を対称面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性も向上させることが可能となる。
【0057】
また、上記定義式(7)は、上述のように1つの例として示したものであり、本発明において、対称面を1面のみ有する回転非対称面を用いることで偏心により発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向上させるという特徴を有しているが、上記定義式(7)以外の他のいかなる定義式に対しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0058】
本発明において、プリズム部材に設けられた反射面の形状を、唯一の対称面を1面のみ有した面対称自由曲面形状にて構成することができる。
【0059】
また、アナモルフィック面の形状は次の式(9)により定義される。なお、面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がアナモルフィック面の軸となる。
Z=(Cx・X2+Cy・Y2)/[1+{1−(1+Kx)Cx2・X2
−(1+Ky)Cy2・Y21/2]
+ΣRn{(1−Pn)X2
+(1+Pn)Y2(n+1)
……(9)
【0060】
ここで、例としてn=4(4次項)を考えると、上記式(9)は、展開したとき、次式(10)で表わすことができる。
Z=(Cx・X2+Cy・Y2)/[1+{1−(1+Kx)Cx2・X2
−(1+Ky)Cy2・Y21/2]
+R1{(1−P1)X2+(1+P1)Y22
+R2{(1−P2)X2+(1+P2)Y23
+R3{(1−P3)X2+(1+P3)Y24
+R4{(1−P4)X2+(1+P4)Y25
……(10)
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、KxはX軸方向円錐係数、KyはY軸方向円錐係数、Rnは球面項回転対称成分、Pnは非球面項回転非対称成分である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx,Cyとは、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
【0061】
また、トーリック面にはXトーリック面とYトーリック面があり、夫々次の式(11),(12)により定義される。面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がトーリック面の軸となる。
Xトーリック面は、次の式(11)で定義される。
F(X)=Cx・X2/[1+{1−(1+K)Cx2・X21/2]
+AX4+BX6+CX8+DX10・・・・・・
Z=F(X)+(1/2)Cy{Y2+Z2−F(X)2} ……(11)
Yトーリック面は、次の式(12)で定義される。
F(Y)=Cy・Y2/[1+{1−(1+K)Cy2・Y21/2]
+AY4+BY6+CY8+DY10・・・・・・
Z=F(Y)+(1/2)Cx{X2+Z2−F(Y)2} ……(12)
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、Kは円錐係数、A,B,C,Dは非球面係数である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx,Cyとは、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
【0062】
ホログラフィック素子には、レリーフ型ホログラムと体積型ホログラムがある。レリーフ型ホログラムは、入射角選択性や波長選択性が小さく、特定の入射角、波長の光を回折して必要次数光として結像させるが、それ以外の入射角、波長の光についても、回折効率が低下した状態で回折してしまい、不要次数光として結像させてしまうという性質を有する。一方、体積型ホログラムは入射角選択性や波長選択性が高く、特定の波長、入射角の光のみを回折して必要次数光として結像させ、それ以外の光については殆どを0次光として透過又は反射させてしまい、不要次数光を結像させ難いという特性を有している。
従って、本発明のように第1プリズムに用いるホログラフィック素子として反射型体積ホログラムを用いれば、不要次数光による像ブレの発生を防ぐことができ、鮮明な観察画像を得ることができる。
【0063】
なお、本発明におけるホログラフィック素子である体積型ホログラム(HOE)は以下のように定義する。図36は本発明におけるHOEを定義するための原理図である。
まず、HOE面に入射し、さらに射出する波長λの光線追跡は、基準波長λ0=HWLに対して定義されるHOE面上での光路差関数Φ0を用いて、次式(13)で与えられる。
dd・N=nii・N+m(λ/λ0)∇Ф0・N ……(13)
ただし、NはHOE面の法線ベクトル、ni(nd)は入射側(射出側)の屈折率、Qi(Qd)は入射(射出)ベクトル(単位ベクトル)である。また、m=HORは射出光の回折次数である。
【0064】
HOEが基準波長λ0の2点光源、すなわち図36に示すように点P1=(HX1,HY1,HZ1)を光源とする物体光、および点P2=(HX2,HY2,HZ2)を光源とする参照光の干渉によって製造される(定義される)とすれば、
Φ0=Φ0 2P
=n2・s2・r2−n1・s1・r1
となる。ただし、r1(r2)は点P1(点P2)からHOE面の所定の座標までの距離(>0)、n1(n2)は製造時(定義時)にHOEを置く媒質の、点P1(点P2)を配置した側の屈折率であり、s1=HV1、およびs2=HV2は光の進行方向を考慮する符号である。この符号は光源が発散光源(実点光源)である場合に、REA=+1、逆に光源が収束する光源(仮想点光源)の場合にVIR=−1となる。なお、レンズデータ中におけるHOEの定義として、製造時(定義時)にHOEを置く媒質の屈折率n1(n2)は、レンズデータ中でHOE面が接している媒質の、点P1(点P2)が存在する側の屈折率とする。
【0065】
一般的な場合、HOEを製造する際の参照光と物体光は球面波とは限らない。この場合のHOEの光路差関数Φ0は、多項式で表した付加的な位相項Φ0 Poly(基準波長λ0における光路差関数)を加えて次式(14)で表わすことができる。
Φ0=Φ0 2P+Φ0 Poly ……(14)
ここで、多項式は、
Figure 0004727034
であり、一般には
j={(m+n)2+m+3n}/2
で定義することができる。ただし、Hjは各項の係数である。
【0066】
さらに光学設計の便宜から、光路差関数Φ0
Φ0=Φ0 Poly
のように付加項のみで表し、それによってHOEを定義することもできる。例えば、2点光源P1(点P2)を一致させると光路差関数Φ0の干渉による成分Φ0 2Pはゼロとなるので、この場合は実質的に付加項(多項式)のみで光路差関数を表示したことに相当する。
以上のHOEに関する説明は、すべてHOE原点を基準とするローカル座標に対するものである。
【0067】
以下に、HOEを定義する構成パラメータの例を示す。
Figure 0004727034
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の観察光学系および撮像光学系の実施例について説明する。
なお、実施例の構成パラメータは後に示すことにする。各実施例においては、例えば図4に示すように、軸上主光線2を、射出瞳1(又は明るさ絞り14)の中心(観察者眼球の旋回中心位置)から導光板3、プリズム4、画像表示素子として設けられたLCD5(又は撮像素子13)の中心に至る光線で定義する。そして、軸上主光線2が導光板3の射出瞳側の面と交差するまでの直線によって定義される光軸をZ軸とし、このZ軸と直交し、かつ、プリズム4を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、前記光軸と直交し、かつ、前記Y軸と直交する軸をX軸と定義する。また、射出瞳1(又は明るさ絞り14)の中心をこの座標系の原点とする。そして、軸上主光線2が射出瞳1(又は明るさ絞り14)からLCD5(又は撮像素子13)に至る方向をZ軸の正方向、LCD5(又は撮像素子13)に向かうY軸の方向をY軸の正方向、Y軸とZ軸と右手系を構成するX軸の方向をX軸の正方向と夫々定義する。
【0069】
各実施例では、導光板3およびプリズム4はこのY−Z平面内で偏心を行なっており、また、導光板3およびプリズム4に設けられる各回転非対称自由曲面の唯一の対称面をY−Z面としている。
【0070】
偏心面については、対応する座標系の原点から、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向を夫々、X,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、上記式(7)のZ軸)のX軸,Y軸,Z軸の夫々を中心とする傾き角(夫々α,β,γ(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβの正は夫々の軸の正方向に対して半時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。その他、球面の曲率半径、面間隔、媒質の屈折率、アッベ数は慣用法によって与えるものとする。
【0071】
また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は上記(7)式により定義し、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0072】
また、自由曲面の他の定義式として、Zernike多項式がある。この面の形状は次式(15)により定義する。その定義式(15)のZ軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対するZ軸の高さの極座標で定義され、RはX−Y面内のZ軸からの距離、AはZ軸周りの方位角でY軸から測った回転角で表わされる。
【0073】
X=R×cos(A)
Y=R×sin(A)
Z=D2
+D3Rcos(A)+D4Rsin(A)
+D52cos(2A)+D6(R2−1)+D72sin(2A)
+D83cos(3A)+D9(3R3−2R)cos(A)
+D10(3R3−2R)sin(A)+D113sin(3A)
+D124cos(4A)+D13(4R4−3R2)cos(2A)
+D14(6R4−6R2+1)+D15(4R4−3R2)sin(2A)
+D164sin(4A)
+D175cos(5A)+D18(5R5−4R3)cos(3A)
+D19(10R5−12R3+3R)cos(A)
+D20(10R5−12R3+3R)sin(A)
+D21(5R5−4R3)sin(3A)+D225sin(5A)
+D236cos(6A)+D24(6R6−5R4)cos(4A)
+D25(15R6−20R4+6R2)cos(2A)
+D26(20R6−30R4+12R2−1)
+D27(15R6−20R4+6R2)sin(2A)
+D28(6R6−5R4)sin(4A)+D296sin(6A)・・・
……(15)
なお、上記においてX方向に対称な面として表した。ただし、Dm(mは2以上の整数)は係数である。
【0074】
また、回転非対称面な自由曲面の形状は次の式(16)により定義することもできる。その定義式(16)のZ軸が回転非対称面の軸となる。
Z=ΣnΣmnmnn-m ……(16)
ただし、ΣnはΣのnが0〜k、ΣmはΣのmが0〜nを表わす。
【0075】
また、面対称自由曲面(対称面を1つのみ有する回転非対称面)を、この回転非対称面を表わす式(16)により定義する場合は、その対称面により生ずる対称性をX方向に求める場合は、Xの奇数次項を0に(例えばX奇数次項の係数を0にする)、その対称面により生ずる対称性をY方向に求める場合は、Yの奇数次項を0に(例えば、Y奇数次項の係数を0にする)すればよい。
【0076】
また、回転対称非球面の形状は次式(19)により定義する。その定義式(19)のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
Z=(Y2/R)/[1+{1−P(Y2/R2)}1/2]
+A44+A66+A88+A1010・・・
……(19)
ただし、YはZに垂直な方向であり、Rは近軸曲率半径、Pは円錐係数、A4、A6、A8、A10は非球面係数である。
【0077】
なお、本発明の実施例では、上記(7)式を用いた自由曲面で面形状が表現されているが、上記(15)式、(16)式を用いても同様の作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0078】
【実施例】
第1実施例
実施例1では、観察光学系として説明する。画像表示素子としては、大きさが0.47インチタイプの縦横9.6mm×7.2mmで、中心視度が−1.0DのLCDを使用している。また、観察画角は、水平全画角25.00°、垂直全画角18.88°であり、瞳径(PD)は、Φ1.5mm、アイレリーフ(ER)は、18mmである。
本発明の実施例1に係る観察光学系の光軸を含むY−Z断面図を図4に示す。実施例1の観察光学系は、像面と瞳面との間に配置されており、少なくともプリズム4と、導光板3とを含んで構成されている。像面側には、観察者が観察する画像を表示する画像表示素子としてLCD5が配置されている。また、LCD5に表示された観察像を観察するために瞳面に射出瞳1を形成するようになっている。
なお、以下の実施例の説明において、光学系の面番号は原則として射出瞳1からLCD5に至る順番で追跡(逆光線追跡)し、プリズムにおける各面の順番も逆光線追跡に合わせて表すこととする。また、光学系を介して射出瞳1とLCD5とを結ぶ光路内を進む光束を第1光束ということとする。
【0079】
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、体積型ホログラム(HOE)61〜64が設けられている。また、導光板3は、前記第1の領域と前記第2の領域との間で光束を10回以上全反射させるように構成されている。なお、図4においては、第1の領域が入射領域、第2の領域が射出領域を構成している。
導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE61,62は、所定波長で入射した光束を夫々回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界角を超えた角度となるように形成されている。
また、導光板3の前記第2の領域の両面に設けられたHOE63,64は、導光板3の全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々回折反射させることで、導光板3から光束が射出されるように形成されている。
プリズム4の第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正するための面として自由曲面で構成されている。
【0080】
そして、本実施例の観察光学系では、LCD5から射出された第1光束は、第4面44を透過してプリズム4の内部に入射した後、第3面43、第2面42で反射され、第1面41を透過して、プリズム4から射出される。その後、第1光束は、導光板3の第1の領域に設けられたHOE62に対し臨界角以下の入射角度でもって入射する。
【0081】
HOE62に対し臨界角以下の第1の入射角度で入射した光は、そのままHOE62を透過して、HOE61に入射する。HOE61は、この入射位置においてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。HOE61で回折反射された光は第2の入射角度でもってHOE62に入射する。HOE62は、この入射位置において第2の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。
【0082】
HOE62で回折反射された光は導光板3に対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、HOE61に入射する。HOE61は、この入射位置において臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を全反射する。全反射された光は、同様に臨界角を超えた第3の入射角度でもって、HOE62に入射する。HOE62は、この位置において臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を全反射する。全反射された光は、以下、導光板3の両側のガラス又はプラスチックでできた基盤面の外部との界面で同様の全反射を繰り返し、且つ、その途中の所定位置で一旦結像されて第2の領域に設けられたHOE64の所定位置へと導かれる。
【0083】
HOE64は、所定位置に臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。HOE64で回折反射された光は導光板に対して第4の入射角度でもって、HOE63に入射する。HOE63はこの入射位置において第4の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。HOE63で回折反射された光は導光板3に対して臨界角以下の第5の入射角度でもってHOE64に入射し、そのままHOE64を透過して導光板3を射出して射出瞳1へと導かれる。
【0084】
なお、本発明の実施例においては、観察光学系として説明することとするが、観察光学系の像面にLCD5に換えて撮像素子13を配置し、瞳面(射出瞳1の位置)に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞り14を配置することにより、撮像光学系として構成することができる。
その場合には、第1の領域が射出領域、第2の領域が入射領域となる。そして、明るさ絞り14を通過した物体からの光束が、導光板3の第2の領域に入射し、HOE64を透過し、HOE63で回折反射された後、HOE64で回折反射されて、導光板3の全反射臨界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像して第1の領域へと向かい、第1の領域においてHOE61で回折反射された後、HOE62で回折反射されて、HOE61を透過して導光板3から射出する。導光板3から射出した光束は、プリズム4の第1面41を透過してプリズム4の内部に入射した後、第2面42、第3面43で反射され、第4面44を透過して、プリズム4を射出し、撮像素子14に導かれるようにする。
【0085】
その他、体積型ホログラムは、R,G,Bの3層を貼り合わせて構成されており、カラー像を観察することができるようになっている。
また、図4に示すように、導光板3は面形状が平面状に形成されている。また、本実施例の光学系は導光板3の同一面側に射出瞳1とプリズム4が位置して構成されている。
【0086】
次に、第1実施例の数値データを示す。数値データ中、“FFS”は自由曲面を示している。
また、本実施例の像歪みを表す収差図を図5に、横収差を表す収差図を図6に夫々示す。図5中、縦軸はX方向の像高、横軸はY方向の像高を示している。また、図6中、夫々(a)はX方向画角がゼロ、Y方向画角がゼロを通る主光線のY方向の横収差、(b)はX方向画角がゼロ、Y方向画角がゼロを通る主光線のX方向の横収差、(c)はX方向画角がゼロ、Y負方向最大画角を通る主光線のY方向の横収差、(d)はX方向画角がゼロ、Y負方向最大画角を通る主光線のX方向の横収差、(e)はX正方向最大画角、Y負方向最大画角を通る主光線のY方向の横収差、(f)はX正方向最大画角、Y負方向最大画角を通る主光線のX方向の横収差、(g)はX正方向最大画角、Y方向画角がゼロを通る主光線のY方向の横収差、(h)はX正方向最大画角、Y方向画角がゼロを通る主光線のX方向の横収差、(i)はX正方向最大画角、Y正方向最大画角を通る主光線のY方向の横収差、(j)はX正方向最大画角、Y正方向最大画角を通る主光線のX方向の横収差、(k)はX方向画角がゼロ、Y正方向最大画角を通る主光線のY方向の横収差、(l)はX方向画角がゼロ、Y正方向最大画角を通る主光線のX方向の横収差を示している。
【0087】
Figure 0004727034
Figure 0004727034
Figure 0004727034
【0088】
Figure 0004727034
Figure 0004727034
【0089】
Figure 0004727034
Figure 0004727034
【0090】
Figure 0004727034
【0091】
第2実施例
第2実施例の光学系を図7に示す。図7は、第2実施例にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
本実施例の光学系は、導光板3が長さ方向に沿って曲面形状に形成されている。また、プリズム4は第2面42と第3面43の面形状が平面形状に、第1面41と第4面44の面形状が自由曲面形状にそれぞれ形成されている。その他の基本的構成は第1実施例とほぼ同じである。
【0092】
第3実施例
本発明の光学系の第3実施例を図8に示す。図8は、第3実施例にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
本実施例の光学系は、射出瞳1とプリズム4とが導光板3を隔てて位置するように構成されている。また、プリズム4は第1面41〜第3面43を有しており、第1面41が透過面と反射面とを兼ね備えた面、第2面42が反射面、第3面43が透過面として構成されている。
【0093】
そして本実施例では、LCD5から射出された第1光束は、第3面43を透過してプリズム4の内部に入射した後、第1面41、第2面42で反射され、第1面41を透過して、プリズム4から射出される。その後、第1光束は、導光板3の第1の領域に設けられたHOE61に対し臨界角以下の入射角度でもって入射する。
【0094】
HOE61に対し臨界角以下の第1の入射角度で入射した光は、そのままHOE61を透過して、HOE62に入射する。HOE62は、この入射位置においてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。HOE62で回折反射された光は第2の入射角度でもってHOE61に入射する。HOE61は、この入射位置において第2の入射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折反射する。
【0095】
HOE61で回折反射された光は導光板3に対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、ガラス又はプラスチックでできた基盤面に入射する。以下、導光板3の両側の基盤面の外部との界面で同様の全反射を繰り返し、且つ、その途中の所定位置で一旦結像されて第2の領域に設けられたHOE64の所定位置へと導かれる。
その他の作用効果は第1実施例とほぼ同じである。
【0096】
第4実施例
本発明の光学系の第4実施例を図9に示す。図9は、第4実施例にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
本実施例の光学系は、HOE61’と62’とが、導光板3の夫々の側において入射領域から射出領域に至るまで一体に形成され、且つ、入射領域の所定位置から射出領域の所定位置に至るまでの領域において光束が、全反射臨界角を超えた角度でもって前記導光板内部で10回以上全反射するように構成されている。
また、本実施例では、HOE6’2は、プリズム4からの入射光の入射位置においてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折透過するように角度選択性を有し、この入射光を回折透過して第2の入射角度でもってHOE6’1に入射するように構成されている。
【0097】
また、画像表示素子5は反射型LCDで構成されている。また、プリズム4の近傍には照明光源7が設けられている。プリズム4は、2個のプリズム8,9をハーフミラー10を挟んで接合して構成されており、照明光源7からの照明光をハーフミラー10で反射して、反射型LCD5に照射し、反射型LCD5で反射された光束をハーフミラー10を透過して導光板3の入射領域へと導くようになっている。また、プリズム9の瞳側面には遮光部材11が設けられており、ハーフミラー10を透過した照明光源7からの照明光が観察者の瞳に入射して観察を邪魔するのを防止している。なお、プリズム4の第1面41〜第3面43の少なくともいずれかが自由曲面形状に形成されている。
その他の、構成及び作用効果は第1実施例とほぼ同じである。
【0098】
また、本発明の光学系に用いるプリズムは、上記実施例のタイプのものに限定されるものではなく、図10〜図20に示すようなプリズムを用いてもよい。
【0099】
図10の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32が射出面として、第2面33が反射面として、第3面34が入射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第3面34で屈折してプリズム内に入射し、第2面33で反射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0100】
図11の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32が第1の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2面33が第3の反射面と入射面とを兼ね備えた面として、第3面34が第2の反射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第2面33で屈折してプリズム内に入射し、第1面32で反射し、第3面34で反射した後、第2面33で反射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0101】
図12の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が射出面として、第2面33が第3の反射面として、第3面34が入射面と第2の反射面とを兼ね備えた面として、第4面35が第1の反射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第3面34で屈折してプリズム内に入射し、第4面35で反射した後、第3面34で反射し、第2面33で反射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0102】
図13の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が射出面として、第2面33が同一面上の異なる位置に第1の反射面と第3の反射面とを備えた面として、第3面34が第2の反射面として、第4面35が入射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第4面35で屈折してプリズム内に入射し、第2面33に備わる第1の反射面で反射し、第3面34で反射した後、第2面33に備わる第3の反射面で反射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0103】
図14の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が射出面として、第2面33が入射面と第2の反射面とを兼ね備えた面と、第4の反射面とを同一面上の異なる位置に備えた面として、第3面34が第3の反射面として、第4面35が第1の反射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第2面33に備わる入射面で屈折してプリズム内に入射し、第4面35で反射した後、第2面33に備わる第2の反射面で反射し、第3面34で反射した後、第2面33に備わる第4の反射面で反射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0104】
図15の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32が第1の反射面と、第3の反射面と射出面とを兼ね備えた面とを同一面上の異なる位置に備えた面として、第2面33が第4の反射面として、第3面34が入射面と第2の反射面とを兼ね備えた面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第3面34に備わる入射面で屈折してプリズム内に入射し、第1面32に備わる第1の反射面で反射した後、第3面34に備わる第2の反射面で反射し、第1面32に備わる第3の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0105】
図16の場合は、プリズムPは、第1面32と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32が入射面と第2の反射面とを兼ね備えた面と、第4の反射面と射出面とを兼ね備えた面とを同一面上の異なる位置に備えた面として、第2面33が第5の反射面として、第3面34が第1の反射面と第3の反射面とを兼ね備えた面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第1面32に備わる入射面で屈折してプリズム内に入射し、第3面34に備わる第1の反射面で反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射し、第3面34に備わる第3の反射面で反射した後、第1面32に備わる第4の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0106】
図17の場合は、プリズムPは第1面32と、第2面33と、第3面34、第4面35とを備え、第1面32が第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2面33が第3の反射面として、第3面34が第1の反射面として、第4面35が入射面として夫々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第4面35で屈折してプリズム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0107】
図18の場合は、プリズムPは第1プリズムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プリズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズムP1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2面33が第1プリズムP1における第3の反射面として、第3面34が第1プリズムP1における第1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1における入射面として夫々構成されている。また、第2プリズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43とを備え、第1面41が第2プリズムP2における第1の反射面と射出面を兼ね備えた面として、第2面42が第2プリズムP2における第2の反射面として、第3面43が第2プリズムP2における入射面として夫々構成されている。
【0108】
そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第2プリズムP2の第3面43で屈折してプリズム内に入射し、第3面43に備わる第1の反射面で反射し、第2面42で反射した後、第1面41で屈折してプリズム外に射出し、さらに、第1プリズムP1の第4面35で屈折してプリズム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0109】
図19の場合は、プリズムPは第1プリズムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プリズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズムP1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2面33が第1プリズムP1における第3の反射面として、第3面34が第1プリズムP1における第1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1における入射面として夫々構成されている。また、第2プリズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43と、第4面44とを備え、第1面41が第2プリズムP2における射出面として、第2面42が第2プリズムP2における第2の反射面として、第3面43が第2プリズムP2における第1の反射面として、第4面44が第2プリズムP2における入射面として夫々構成されている。
【0110】
そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第2プリズムP2の第4面44で屈折してプリズム内に入射し、第3面43で反射し、第2面42で反射し、第1面41で屈折してプリズム外に射出し、さらに、第1プリズムP1の第4面35で屈折してプリズム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0111】
図20の場合は、プリズムPは第1プリズムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プリズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズムP1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2面33が第1プリズムP1における第3の反射面として、第3面34が第1プリズムP1における第1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1における入射面として夫々構成されている。また、第2プリズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43と、第4面44とを備え、第1面41が第2プリズムP2における射出面として、第2面42が第2プリズムP2における第2の反射面として、第3面43が第2プリズムP2における第1の反射面として、第4面44が第2プリズムP2における入射面として夫々構成されている。
【0112】
そして、プリズムPは、LCD36から射出した光が第2プリズムP2の第4面44で屈折してプリズム内に入射し、第3面43で反射し、第2面42で反射し、第1面41で屈折してプリズム外に射出し、さらに、第1プリズムP1の第4面35で屈折してプリズム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されている。なお、図19と図20のプリズムとは、第2プリズムP2の第3面と第4面とを結ぶ光路と第1面と第2面とを結ぶ光路とが図19では、交差しないのに対し、図20では交差するようになっている点で構成が異なっている。
【0113】
次に、以上のような本発明による観察光学系、撮像光学系は、物体像を接眼レンズを通して観察する観察装置や、物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルムといった撮像素子に受光させて撮影を行なう撮影装置として用いることが可能である。具体的には、顕微鏡、頭部装着型画像表示装置、内視鏡、プロジェクター、銀塩カメラ、デジタルカメラ、VTRカメラ、更には、観察光学系や撮像光学系を付加した情報処理装置、携帯電話等がある。以下にその実施形態を例示する。
【0114】
その一例として、図21に頭部装着型で両眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態を、図22(a)にその断面図を示す。この構成は、本発明による観察光学系を図22(a)に示すように接眼光学系として用いており、この接眼光学系100と画像表示素子5からなる組を左右一対用意し、それらを眼幅距離だけ離して支持することにより、両眼で観察できる据え付け型又は頭部装着型画像表示装置のようなポータブル型の画像表示装置102として構成されている。
【0115】
すなわち、画像表示装置本体102には、上記のような観察光学系が接眼光学系100として用いられ、その接眼光学系100が左右一対備えられ、それらに対応して像面に液晶表示素子からなる画像表示素子5が配置されている。そして、画像表示装置本体102には、図21に示すように、左右に連続して図示のような側頭フレーム103が設けられ、画像表示装置本体102を観察者の眼前に保持できるようになっている。なお、図22(a)では、観察光学系と、眼鏡用レンズ15とを画像表示装置102本体の内部に一体的に組み込んで構成しているが、眼鏡用のレンズ15を組み込まないで画像表示装置102を構成してもよい。
【0116】
また、側頭フレーム103にはスピーカ104が付設されており、画像観察と共に立体音響を聞くことができるようになっている。このようにスピーカ104を有する表示装置本体102には、映像音声伝達コード105を介してポータブルビデオカセット等の再生装置106が接続されており、観察者はこの再生装置106を図示のようにベルト箇所等の任意の位置に保持して、映像音響を楽しむことができるようになっている。図21の符号107は再生装置106のスイッチ、ボリューム等の調節部である。なお、画像表示装置本体102の内部には映像処理、音声処理回路等の電子部品を内蔵させてある。
【0117】
なお、コード105は先端をジャックにして、既存のビデオデッキ等に取り付け可能としてもよい。さらに、TV電波受信用チューナーに接続してTV鑑賞用としてもよいし、コンピュータに接続してコンピュータグラフィックスの映像や、コンピュータからのメッセージ映像等を受信するようにしてもよい。また、邪魔なコードを排斥するために、アンテナを接続して外部からの信号を電波によって受信するようにしてもよい。
【0118】
また、図22(b)に示すように、画像表示装置本体102には眼鏡のレンズ15を組み込まないで構成し、画像表示装置本体102に接続された支持部材103’を眼鏡16のフレーム17に着脱可能に構成してもよい。この場合、図22(a)のスピーカ104は支持部材103’に付設すればよい。
また、図22(c)に示すように、左右の眼ごとに接眼光学系100と画像表示素子5とを防塵部材18で覆うと共に、防塵部材18を眼鏡16のフレーム12に接続して構成してもよい。
【0119】
さらに、本発明による観察光学系は、接眼光学系を左右何れか一方の眼前に配置した片眼用の頭部装着型画像表示装置に用いてもよい。図23に片眼に装着(この場合は、左眼に装着)する構成にした場合の様子を示す。図23中、111は実施例に示された、ガラス又はプラスチックで構成された導光部の両面にホログラフィック素子を貼り合わせて構成された導光部材を示しており、導光部材111は、表示装置本体部114の下部に設けられた支持部材(図示省略)が観察者112の耳部113及び後頭部を介して固定されることにより、観察者112の顔面の左眼の前方に保持されている。なお、図示省略した支持部材の構成としては、例えば、特開平10−257581号公報に記載の構成を用いることができる。
【0120】
即ち、本実施例の画像表示装置が観察者112の左耳のみで支持するタイプの場合には、表示装置本体部114の下部に設ける支持部材は、特開平10−257581号公報に記載の「支持部、補助支持部」が観察者112の左の耳部113の耳殻の上側付根部分から下側付根部分にかけて湾曲形成されるようにして構成する。この場合には、スピーカであるイヤホン部115は、表示装置本体部114から音声信号を伝達するコード116が接続された左耳用のイヤホン部のみのモノラルタイプに構成するか、若しくは、左耳用のイヤホン部に加えて、表示装置本体部114から長く延びた図示しないコードに接続された右耳用のイヤホン部を取り付けてステレオタイプに構成する。
【0121】
また、本実施例の画像表示装置が観察者112の左右の耳で支持するタイプの場合には、表示装置本体部114の下部に設ける支持部材は、特開平10−257581号公報に記載の「ヘッドバンド」を軸に、左右夫々に耳部の耳殻の上側付根部分から下側付根部分にかけて湾曲して形成される「支持部、補助支持部」を設けることに加えて、「掛止体」若しくは長さを調整する構成を付加することによって、頭部の大きさ及び耳の位置が夫々に異なる観察者の左右の耳の位置合わせに対応可能に構成できる。この場合には、ステレオタイプの左右のイヤホン部に夫々接続するコードを、「ヘッドバンド」に接続させるか若しくは「ヘッドバンド」の内部に埋設させ、イヤホン部近傍部分のコードのみが外部に露出するように構成することが望ましい。
【0122】
更に、表示装置本体部114には、インターネット接続やTV信号受信を可能にするCPU回路等が内蔵され、また、それらの信号の送受信のためのアンテナ119が設けられている。
【0123】
更に、映像・音声信号等を外部から送信するためのケーブル117が、表示装置本体部114から外部に延びて、ビデオ再生装置118に接続されている。なお、図中、118aはビデオ再生装置118のスイッチやボリュウム調整部である。また、ケーブル117の先端部117aは、既存のビデオデッキ等に接続可能なジャックとして構成してもよい。さらに、その場合は、低価格タイプの装置として、表示装置本体部114に内蔵されたインターネット接続やTV信号受信を可能にするCPU回路等とアンテナ119を省略し、このジャックを使って、TV電波受信用チューナーに接続してTV鑑賞用にしたり、コンピュータに接続してコンピュータグラフィックスの映像や、インターネットからの映像等を受信するように構成してもよい。
【0124】
また、表示装置本体部114と導光部材111との間には、LCD等の画像表示素子とプリズム部材を内蔵した画像形成ユニット部120と、観察者の顔の大きさに合わせて位置調整可能なフレーム部121が設けられている。このフレーム部121には、表示装置本体部114に内蔵のCPU回路とLCD等の画像表示素子とを電気的に接続するコードが内蔵されている。また、フレーム部121を位置調整可能にするために、フレーム自体を弾性体で構成しても良いし、あるいは、フレーム部121と表示装置本体部114との接合部分をギヤで構成してフレーム部121を表示装置本体部114に対して伸縮自在となるようにしてもよい。
【0125】
また、図24〜図26は、本発明による撮像光学系の要部構成を電子カメラのファインダー部の対物光学系に組み込んだ構成の概念図を示す。図24は電子カメラ40の外観を示す前方斜視図、図25は同後方斜視図、図26は電子カメラ40の構成を示す断面図である。
【0126】
電子カメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター釦45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター釦45を押圧すると、それに連動して撮影用対物光学系48を通して撮影が行なわれる。撮影用対物光学系48によって形成された物体像が、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等のフィルター51を介してCCD49の撮像面50上に形成される。
【0127】
このCCD49で受光された物体像は、処理手段52を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段52には記録素子61が配置され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録素子61は処理手段52と別体に設けられてもよいし、フロッピーディスク等により電子的に記録書込を行なうように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0128】
さらに、ファインダー用光路44上には、ファインダー用対物光学系53が配置されており、このファインダー用対物光学系53は、カバーレンズ54と、フォーカシングのために光軸方向に位置調節可能な正レンズ群57と、図4の実施例に示すような明るさ絞り14と導光板3とプリズム4とを備えてなる。また、カバー部材として用いられているカバーレンズ54は、負のパワーを有するレンズ群であり、画角を拡大している。このファインダー用対物光学系53によって結像面90上に形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠上に形成される。
【0129】
なお、その視野枠は、ポロプリズム55の第1反射面561と第2反射面562との間を分離し、その間に配置されている。なお、ポロプリズム55は第1反射面561から第4反射面564でなる。このポロプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。
【0130】
このように構成されたカメラ40は、ファインダー用対物光学系53を少ない光学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学系53の光路自体を折り曲げて構成できるため、カメラ内部での配置の自由度が増し、設計上有利となる。
【0131】
なお、図26の構成において、撮影用対物光学系48の構成については言及しなかったが、撮影用対物光学系48としては屈折型同軸光学系の他に、本発明の2つのプリズム3,4からなる何れかのタイプの撮像光学系を用いることも当然可能である。
【0132】
次に、図27は本発明の撮像光学系を電子カメラ40の撮影部の対物光学系48に、本発明の観察光学系を電子カメラ40の接眼光学系59に組み込んだ構成の概念図を示す。この例の場合は、撮影用光路42上に配置された撮影用対物光学系48は、正レンズからなるカバー部材65と本発明の実施例3に示すような導光板3、プリズム4からなる撮像光学系からなる。そして、そのプリズム4とCCD49との間にローパスフィルター、赤外カットフィルター等のフィルター51が配置されており、この撮影用対物光学系48により形成された物体像はCCD49の撮像面50上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段52を介し、液晶表示素子(LCD)60上に電子像として表示される。また、この処理手段52は、CCD49で撮影された物体像を電子情報として記録する記録手段61の制御も行なう。LCD60に表示された画像は、接眼光学系59を介して観察者眼球Eに導かれる。
【0133】
この接眼光学系59は、本発明の実施例3に示すような観察光学系と同様の形態を持つ導光板3、プリズム4とその射出瞳側に配置されたカバーレンズ91とからなる。また、LCD60の背後にはそれを照明するバックライト92が配置されている。なお、この撮影用対物光学系48は他のレンズ(正レンズ、負レンズ)を導光板3、プリズム4の物体側あるいは像側にその構成要素として含んでいてもよい。
【0134】
このように構成されたカメラ40は、撮影用対物光学系48、接眼光学系59を少ない光学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると共に、光学系全体を同一平面上に並べて配置できるため、この配置平面と垂直方向の厚みの薄型化が実現できる。
【0135】
なお、本例では、撮影用対物光学系48のカバー部材65として、正レンズを配置しているが、負レンズあるいは平行平面板を用いてもよい。
【0136】
ここで、カバー部材を設けずに、本発明の撮像光学系の最も物体側に配置された面をカバー部材と兼用することもできる。本例では、その最も物体側の面は導光板3の入射面となる。しかし、この入射面が光軸に対して偏心配置されているため、この面がカメラ前面に配置されてしまうと、被写体側から見た場合、カメラ40の撮影中心が自分からずれているように錯覚してしまい(一般的なカメラ同様、入射面の垂直方向を撮影していると感じるのが通常である。)、違和感を与えてしまう。そこで、本例のように、結像光学系の最も物体側の面が偏心面である場合には、カバー部材65(又は、カバーレンズ54)を設けることが、被写体側から見た場合に違和感を受けずに、既存のカメラと同じ感覚で撮影を受けることができ望ましい。
なお、導光板3の入射面にはホログラフィック素子が設けられているため、水分の侵入による回折のピーク波長の変化を防止するためにも、カバー部材65、カバーレンズ91は設けることが望ましい。
【0137】
次に、図28は、本発明による撮像光学系を電子内視鏡の観察系の対物光学系82に、本発明による観察光学系を電子内視鏡の観察系の接眼光学系87に組み込んだ構成の概念図を示す。この例の場合、観察系の対物光学系82、接眼光学系87は実施例3と略同様の形態の光学系を用いている。この電子内視鏡は、図28(a)に示すように、電子内視鏡71と、照明光を供給する光源装置72と、その電子内視鏡71に対応する信号処理を行なうビデオプロセッサ73と、このビデオプロセッサ73から出力される映像信号を表示するモニター74と、このビデオプロセッサ73と接続され映像信号等に記録するVTRデッキ75及びビデオディスク76と、映像信号を映像としてプリントアウトするビデオプリンタ77と、例えば図21に示したような頭部装着型画像表示装置(HMD)78と共に構成されており、電子内視鏡71の挿入部79の先端部80と、その接眼部81は、図28(b)に示すように構成されている。
【0138】
光源装置72から照明された光束は、ライトガイドファイバー束88を通って照明用対物光学系89により、観察部位を照明する。そして、この観察部位からの光が、カバー部材85を介して、観察用対物光学系82によって物体像として形成される。この物体像は、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等のフィルター83を介してCCD84の撮像面上に形成される。さらに、この物体像は、CCD84によって映像信号に変換され、その映像信号は、図28(a)に示すビデオプロセッサ73により、モニター74上に直接表示されると共に、VTRデッキ75、ビデオディスク76中に記録され、また、ビデオプリンタ77から映像としてプリントアウトされる。また、HMD78の画像表示素子5(図21)に表示されHMD78の装着者に表示される。同時に、CCD84によって変換された映像信号は画像信号導伝手段93を介して接眼部81の液晶表示素子(LCD)86上に電子像として表示され、その表示像は本発明の観察光学系からなる接眼光学系87を経て観察者眼球Eに導かれる。
【0139】
このように構成された内視鏡は、少ない光学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学系80が内視鏡の長軸方向に並ぶため、細径化を阻害することなく上記効果を得ることができる。
【0140】
次に、図29、30は本発明の結像光学系を情報処理装置の一例であるパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと称する)に内蔵した構成を示す概念図であり、図29はパソコン300の表示画面部199を開いた状態を示す前方斜視図、図30はパソコン300の撮影光学系303とモニター302の概略構成を示す表示画面部199の断面図である。なお、本実施例では、パソコン300として、特に、持ち運びに便利な携帯型情報端末やノート型やブック型のパソコンを用いている。
【0141】
図29、30に示すように、パソコン300は、外部から操作者が情報を入力するためのキーボード301と、図示省略したCPUなどの情報処理装置やメモリなどの記憶装置と、情報を操作者に表示するモニター302と、操作者自身や周辺の像を撮影するための撮影光学系303を有している。
【0142】
ここで、撮影光学系303は、本発明の撮像光学系に相当し、像面と瞳面との間にプリズム4と導光板3とを含んで構成されている。像面には、物体像を撮像する撮像素子としてCCD49が配置されている。
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、体積型ホログラム(HOE)61〜64が設けられている。また、導光板3は、前記第2の領域と前記第1の領域との間で光束を10回以上全反射させるように構成されている。なお、図30においては、第1の領域が射出領域、第2の領域が入射領域を構成している。
【0143】
導光板3の前記第2の領域の両面に設けられたHOE63,64は、所定波長で入射した光束を夫々回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界角を超えた角度となるように形成されている。また、HOE61〜64は、夫々導光板3の図29からみて右側角部近傍に所定の大きさでもって設けられている。
また、導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE61,62は、導光板3の全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々回折反射させることで、導光板3から光束が射出されるように形成されている。
なお本実施例では、導光板3の第2の領域に設けられたHOE64が物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りとしての役割を果たし、その入射面が瞳面になっている。
プリズム4の第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正するための面として自由曲面で構成されている。
【0144】
そして本実施例では、導光板3の第2の領域においてHOE64を透過した物体からの入射光束が、HOE63で回折反射された後、HOE64で回折反射されて、導光板3の全反射臨界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像して第1の領域へと向かい、第1の領域においてHOE61で回折反射された後、HOE62で回折反射されて、HOE61を透過して導光板3から射出する。導光板3から射出した光束は、プリズム4の第1面41を透過してプリズム4の内部に入射した後、第2面42、第3面43で反射され、第4面44を透過して、プリズム4を射出し、赤外カットフィルター51を介して赤外光が除去された状態でCCD49に導かれ、CCD49で撮像される。
【0145】
モニター302は、導光板3と導光板3の背面側(図30において右側)に配置された透過型のLCD202とバックライト203とを備えて構成されている。そして、バックライト203により背面から照明されることによって透過型のLCD202に表示された像を、導光板3を介して観察者が透過観察することができるようになっている。なお、モニター302の構成要素としての導光板3は、外部からの水分や埃の侵入を防止するカバー部材としての役割も果たしている。
【0146】
表示画面部199の上側縁部200は、撮影光学系303における導光板3のHOE64への光線入射領域を遮光しない幅でもって形成されている。また、表示画面部199の下側縁部201は、CCD49やプリズム4が設けられていて、LCD202が及ばないモニター302の下側領域部分を覆い隠すような幅でもって形成されている。
【0147】
撮像素子であるCCD49で受光された物体像は、パソコン300に設けられた情報処理手段(図示省略)に入力され、電子画像として液晶パネル202を介してモニター302の一部の領域又は全部の領域に表示される。図29は、その一例として、HOE64が設けられた光線の入射領域より撮影光学系303を介して撮像された操作者の像が画像305として表示された状態を示している。
なお、撮影光学系303を介して撮像された操作者の画像情報を情報処理手段、通信ケーブル、インターネットや電話などの通信手段を用いて伝送することにより、このパソコンに表示された画像305と同じ画像を、遠隔地から通信先のパソコンや携帯電話などの表示画面に表示することも可能である。
【0148】
次に、情報処理装置の他の例として電話、特に、その中でも持ち運びに便利な携帯電話に本発明の結像光学系を内蔵した例を図31〜34に示す。
図31は携帯電話400の正面図、図32は図31の側面図、図33はモニター404と撮影光学系405の構成を示す断面図、図34はモニター404と観察光学系406の構成を示す断面図である。
【0149】
図31に示すように、携帯電話400は、操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通話相手の声を出力するスピーカ部402と、操作者が情報を入力する入力ダイアル403と、操作者自身が通話相手の撮影像と電話番号等の情報を表示するモニター404と、撮影光学系405と、観察光学系406と、通信電波の送受信を行なうアンテナ412と、画像情報や文字情報のデータ変換、通信制御、入力信号の制御等の処理を行なうCPUなどの処理手段光学系に相当し、図33に示すように、像面と瞳面との間にプリズム4と導光板3とを含んで構成されている。像面には、物体像を撮像する撮像素子としてCCD49が配置されている。
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、体積型ホログラム(HOE)61〜64が設けられている。また、導光板3は、前記第2の領域と前記第1の領域との間で光束を10回以上全反射させるように構成されている。なお、図33においては、第1の領域が射出領域、第2の領域が入射領域を構成している。
【0150】
導光板3の前記第2の領域の両面に設けられたHOE63,64は、所定波長で入射した光束を夫々回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界角を超えた角度となるように形成されている。また、HOE61〜64は、夫々導光板3の図31において右側角部近傍の符号408,409に示す位置に所定の大きさでもって設けられている。
また、導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE61,62は、導光板3の全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々回折反射させることで、導光板3から光束が射出されるように形成されている。
なお本実施例の撮影光学系405では、導光板3の第2の領域に設けられたHOE64が物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りとしての役割を果たし、その入射面が瞳面になっている。
プリズム4の第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正するための面として自由曲面で構成されている。
【0151】
そして本実施例の撮影光学系405では、導光板3の第2の領域において、HOE64を透過した物体からの入射光束が、HOE63で回折反射された後、HOE64で回折反射されて、導光板3の全反射臨界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像して第1の領域へと向かい、第1の領域においてHOE61で回折反射された後、HOE62で回折反射されて、HOE61を透過して導光板3から射出する。導光板3から射出した光束は、プリズム4の第1面41を透過してプリズム4の内部に入射した後、第2面42、第3面43で反射され、第4面44を透過して、プリズム4を射出し、赤外カットフィルター51を介して赤外光が除去された状態でCCD49に導かれ、CCD49で撮像される。
【0152】
モニター404は、導光板3と導光板3の背面側(図33において右側)に配置された透過型のLCD202とバックライト203とを備えて構成されている。そして、バックライト203により背面から照明されることによって透過型のLCD202に表示された像を、導光板3を介して観察者が実像として透過観察することができるようになっている。なお、モニター404の構成要素としての導光板3は、外部からの水分や埃の侵入を防止するカバー部材としての役割も果たしている。
【0153】
そして、撮像素子であるCCD49で受光された物体像は、携帯電話400に設けられた情報処理手段206に入力され、電子画像として液晶パネル202を介してモニター404の一部の領域又は全部の領域に表示される。図31は、その一例として、撮影光学系405により撮像された操作者の画像が表示された状態を示している。なお、撮像素子(CCD)49で受光された物体像は、処理手段206に入力された後、通信相手のモニターに、又は双方のモニターに表示されるようにすることも可能である。通信相手に画像を送信するには、撮像素子(CCD)49で受光された物体像の情報を、送信可能な信号へと変換する信号変換処理機能を情報処理装置に備える。
【0154】
また、本実施例の観察光学系406は、図34に示すように、像面と瞳面との間にプリズム4と導光板3とを含んで構成されている。像面には、観察者が観察する画像を表示する画像表示素子として小型のLCD204がその背面側(図34において下側)にバックライト205を備えて配置されている。また、瞳面に射出瞳を形成するようになっている。
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、体積型ホログラム(HOE)6’1〜6’4が設けられている。また、導光板3は、前記第2の領域と前記第1の領域との間で光束を10回以上全反射させるように構成されている。なお、図34においては、第1の領域が入射領域、第2の領域が射出領域を構成している。
【0155】
導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE6’1,6’2は、所定波長で入射した光束を夫々回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界角を超えた角度となるように形成されている。
また、導光板3の前記第2の領域の両面に設けられたHOE6’3,6’4は、導光板3の全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々回折反射させることで、導光板3から光束が射出されるように形成されている。また、HOE6’1〜6’4は、夫々導光板3の図31において左側角部近傍の符号410,411に示す位置に所定の大きさでもって設けられている。
プリズム4の第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正するための面として自由曲面で構成されている。
【0156】
そして、本実施例の観察光学系406では、バックライト205で照明されてLCD204から射出された光束は、第4面44を透過してプリズム4の内部に入射した後、第3面43、第2面42で反射され、第1面41を透過して、プリズム4から射出される。その後、導光板3の第1の領域に設けられたHOE6’2に対し臨界角以下の入射角度でもって入射してHOE6’2 を透過し、HOE6’1で回折反射された後、HOE6’2で回折反射されて、導光板3の全反射臨界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像して第2の領域へと向かい、第2の領域においてHOE6’3で回折反射された後、HOE6’4で回折反射されて、HOE6’3を透過して導光板3から射出してモニター404におけるHOE6’4を通る光路上に設けられた射出瞳へと導かれる。
【0157】
このとき小型のLCD204とバックライト205によって形成された小さな画像は、導光板3を介して観察者の眼球Eに拡大投影されており、観察者は、小型のLCD204の面上に形成された画像を拡大投影された虚像として観察することになる。
【0158】
なお、この拡大投影された画像を観察する場合、観察者は、導光板3により形成される射出瞳位置に眼球Eを近付けなければならないため、モニター404の大部分の領域に表示されるLCD203の画像を見ることができないばかりか、却ってLCD203に表示された画像の光によって、観察光学系406による小型のLCD204に表示された画像の拡大観察を妨げられてしまう場合があり得る。そこで、そのような場合には、CPU(処理手段)206によって、バックライト203の照明光の光量を減少させるかもしくは消すように制御することが望ましい。また、このようにすれば、更に、消費電力の効率化という効果も期待できる。
【0159】
次に、本発明による光学系を構成するプリズムに対し体積型ホログラムのような回折素子を導光板に設けるときの望ましい構成を図35に示す。図中、偏心プリズムPは、本発明の観察光学系又は撮像光学系中に含まれるプリズム4である。いま、回折素子の面Cが、図のように四角形を形成するとしたとき、偏心プリズムPの第1面が面対称自由曲面に形成された場合その対称面Dが、この回折素子の面Cの四角形を形成する辺の少なくとも1つと平行になるように配置することが、美しい像形成の上で望ましい。
【0160】
さらに、この回折素子の面Cが正方形や長方形といった4つの内角が夫々略90°にて形成されている場合には、面対称自由曲面の対称面Dは、回折素子の面Cの互いに平行関係にある2辺に対して平行に配置され、この対称面Dが回折素子の面Cを左右又は上下対称にさせる位置に一致するように構成することが好ましい。このように構成すれば、装置に組み込むときの組み込み精度が出しやすく、量産性に効果的である。
【0161】
さらに、偏心プリズムPを構成する光学面である第1面、第2面、第3面、第4面等の中、複数の面又は全ての面が面対称自由曲面の場合には、複数の面又は全ての面の対称面が同一面Dの上に配置されるように構成することが、設計上も、収差性能上も望ましい。そして、この対称面Dと回折素子のパワーの面との関係は、上述と同様の関係にあることが望ましい。
【0162】
以上説明したように、本発明の光学系は、特許請求の範囲に記載された特徴のほかに下記に示すような特徴も備えている。
【0169】
)入射光束が前記導光板内部で中間結像するようにリレー光学系を構成したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学系。
【0170】
)瞳径をPD、アイリリーフをERとしたとき、次の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()のいずれかに記載の観察光学系。
0.1 ≦ PD ≦ ER×0.9 ……(1)
【0171】
)瞳径をPD、アイリリーフをERとしたとき、次の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()のいずれかに記載の観察光学系。
1.0 ≦ PD ≦ ER×0.6 ……(2)
【0172】
)瞳径をPD、アイリリーフをERとしたとき、次の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()のいずれかに記載の観察光学系。
1.0 ≦ PD ≦ ER×0.3 ……(3)
【0173】
)前記導光板内部における軸上主光線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、次の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜()のいずれかに記載の光学系。
30.0mm ≦ L ≦ 200.0mm ……(4)
【0174】
)前記導光板内部における軸上主光線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、次の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜()のいずれかに記載の光学系。
35.0mm ≦ L ≦ 140.0mm ……(5)
【0175】
)前記導光板内部における軸上主光線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、次の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜()のいずれかに記載の光学系。
40.0mm ≦ L ≦ 70.0mm ……(6)
【0176】
)前記瞳面と前記プリズムとが前記導光板の同一面側に位置することを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜()のいずれかに記載の光学系。
【0177】
)前記瞳面と前記プリズムとが前記導光板を隔てた位置にあることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜()のいずれかに記載の光学系
【0178】
(1)前記画像表示素子が透過型の画像表示素子であることを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()〜()のいずれかに記載の観察光学系。
【0179】
(1)前記画像表示素子が反射型の画像表示素子であることを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()〜()のいずれかに記載の観察光学系。
【0180】
(1)照明光源を備えると共に、前記プリズムが、前記照明光源からの照明光を前記反射型の画像表示素子に導き、更に、前記反射型の画像表示素子で反射された光束を前記導光板の入射領域に導くように構成されていることを特徴とする上記(1)に記載の観察光学系。
【0181】
(1)前記ホログラフィック素子が、前記導光板の夫々の側において入射領域と射出領域とで夫々別体に設けられていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(1)のいずれかに記載の光学系。
【0182】
14)前記ホログラフィック素子が、前記導光板の夫々の側において入射領域から射出領域に至るまで一体に形成され、且つ、入射領域の所定位置から射出領域の所定位置に至るまでの領域において光束が、全反射臨界角を超えた角度でもって前記導光板内部で10回以上全反射するように構成されていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(1)のいずれかに記載の光学系。
【0183】
15)前記導光板を隔てて前記射出瞳とは反対側に撮像素子を設け、観察者が前記導光板を介して前記画像表示素子に表示された像を観察しているときに観察者の像が前記導光板を透過して撮像されるようにしたことを特徴とする請求項、請求項に従属する上記(1)〜(14)のいずれかに記載の観察光学系。
【0184】
16)前記導光板の面形状が平面形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(15)のいずれかに記載の光学系。
【0185】
17)前記導光板の面形状が曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(15)のいずれかに記載の光学系。
【0186】
18)前記ホログラフィック素子が体積型ホログラムで構成されていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(17)のいずれかに記載の光学系。
【0187】
19)前記画像表示素子から射出された光束が、前記導光板内部で20回以上全反射するようにしたことを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()〜(18)のいずれかに記載の観察光学系。
【0188】
(2)前記画像表示素子から射出された光束が、前記導光板内部で30回以上全反射するようにしたことを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()〜(18)のいずれかに記載の観察光学系。
【0189】
(2)前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板内部で20回以上全反射するようにしたことを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()、()〜()、(1)、(14)、(16)〜(18)のいずれかに記載の撮像光学系。
【0190】
(2)前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板内部で30回以上全反射するようにしたことを特徴とする請求項、請求項に従属する上記()、()〜()、(1)、(14)、(16)〜(18)のいずれかに記載の撮像光学系。
【0191】
(2)前記プリズムは、前記偏心収差を補正するための曲面が自由曲面で構成されていることを特徴とする請求項1〜、上記(1)〜(2)のいずれかに記載の光学系。
【0192】
24)請求項、請求項に従属する上記()〜(2)、(2)のいずれかに記載の観察光学系を内蔵した本体部と、前記観察光学系の射出瞳を観察者の眼球位置に保持するように前記本体部を観察者頭部に支持する支持部材と、前記観察者の耳に音声を与えるスピーカー部材とを有していることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
【0193】
25)上記(24)に記載の頭部装着型画像表示装置において、前記本体部が、右眼用の観察光学系と左眼用の観察光学系とを備え、前記スピーカー部材が、右耳用スピーカー部材と左耳用スピーカー部材とを有するように構成されていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
【0194】
26)上記(24)又は(25)に記載の頭部装着型画像表示装置において、前記スピーカー部材がイヤホンで構成されていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
【0195】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、携帯電話や携帯情報端末そして頭部装着型の虚像観察装置に用いるのに適した、小型で、軽量、かつ明るく、さらに高解像度を有する観察光学系、撮像光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学系の概念図である。
【図2】本発明による光学系を構成する導光板に入射する光の反射状態を示す原理説明図である。
【図3】図1の構成において軸上光線が導光板内部で中間結像される状態を説明するための概念図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
【図5】第1実施例の像歪みを表す収差図である。
【図6】第1実施例の横収差を表す収差図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかる光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
【図8】本発明の第3実施例にかかる光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
【図9】本発明の第4実施例にかかる光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
【図10】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムの一例を示す図である。
【図11】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムの他の例を示す図である。
【図12】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図13】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図14】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図15】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図16】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図17】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図18】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図19】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図20】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能なプリズムのさらに他の例を示す図である。
【図21】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で両眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態を示す図である。
【図22】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で両眼装着用の画像表示装置を上側からみた図であり、(a)は図17の断面図、(b)は(a)の一変形例を示す断面図、(c)は(a)の他の変形例を示す断面図である。
【図23】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で片眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態を示す図である。
【図24】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用した電子カメラの外観を示す前方斜視図である。
【図25】図24の電子カメラの後方斜視図である。
【図26】図24の電子カメラの1つの構成を示す断面図である。
【図27】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用した別の電子カメラの概念図である。
【図28】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用した電子内視鏡の概念図である。
【図29】本発明の結像光学系を内蔵したパーソナルコンピュータの表示画面部を開いた状態を示す前方斜視図である。
【図30】図29のパーソナルコンピュータの撮影光学系とモニターの概略構成を示す表示画面部の断面図である。
【図31】本発明の結像光学系を内蔵した携帯電話の正面図である。
【図32】図31の側面図である。
【図33】図31の携帯電話におけるモニター404と撮影光学系405の構成を示す断面図である。
【図34】図31の携帯電話におけるモニター404と観察光学系406の構成を示す断面図である
【図35】本発明による光学系を構成するプリズムにHOEを配置するときの好ましい構成を示す図である。
【図36】本発明におけるHOEを定義するための原理図である。
【符号の説明】
1 射出瞳
2 軸上主光線
3 導光板
4 プリズム
1 第1面
2 第2面
3 第3面
4 第4面
5,202,204 LCD
1、62、63、64、61’、62’ 体積型ホログラム(HOE)
7 照明用光源
8、9 プリズム
10 ハーフミラー
11 遮光部材
13 撮像素子
14 明るさ絞り
15 眼鏡用レンズ
16 眼鏡
17 フレーム
18 防塵部材
40 カメラ
41 撮像光学系
42 撮影用光路
43 ファインダー光学系
44 ファインダー用光路
45 シャッター
46 フラッシュ
47 液晶表示モニター
48 撮影用対物光学系
49 CCD
50 撮像面
51 フィルター
52 処理手段
53 ファインダー用対物光学系
54 負レンズ群
55 ポロプリズム
561〜564 第1〜4反射面
57 正レンズ群
59 接眼光学系
60 液晶表示素子(LCD)
61 記録素子
65 カバー部材
71 電子内視鏡
72 光源装置
73 ビデオプロセッサ
74 モニター
75 VTRデッキ
76 ビデオディスク
77 ビデオプリンタ
78 頭部装着型画像表示装置(HMD)
79 挿入部
80 先端部
81 接眼部
82 観察用対物光学系
83 フィルター
84 CCD
85 カバー部材
86 液晶表示素子(LCD)
87 接眼光学系
88 ライトガイドファイバー束
89 照明用対物光学系
90 結像面
91 カバー部材
92,203,205 バックライト
93 画像信号導伝手段
100 接眼光学系
102 画像表示装置(本体)
103 側頭フレーム
104 スピーカ
105 映像音声伝達コード
106 再生装置
107 調節部
108 前フレーム
111 導光部材
112 観察者
113 耳部
114 表示装置本体部
115 イヤホン部
116 コード
117 ケーブル
117a ケーブル先端部
118 ビデオ再生装置
118a スイッチ、ボリュウム調整部
119,412 アンテナ
120 画像形成ユニット部
199 表示画面部
200 上側縁部
201 下側縁部
206 情報処理手段
300 パーソナルコンピュータ
301 キーボード
302,404 モニター
303,405 撮影光学系
305 画像
400 携帯電話
401 マイク部
402 スピーカ部
403 入力ダイアル
406 観察光学系
P 偏心プリズム
C 回折素子の面
D 面対称自由曲面の対称面

Claims (8)

  1. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、
    前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、
    前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、
    前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする観察光学系。
  2. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、
    前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、
    前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、
    前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過して前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする撮像光学系。
  3. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、
    前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、
    前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、
    前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする観察光学系。
  4. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、
    前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、
    前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、
    前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする観察光学系。
  5. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ観察光学系において、
    前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素子を配置し、
    前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成し、
    前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする観察光学系。
  6. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、
    前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、
    前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、
    前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする撮像光学系。
  7. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、
    前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、
    前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、
    前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子を回折透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする撮像光学系。
  8. 少なくともプリズムと導光板とを含み、
    前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を前記導光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領域に至らせるように構成され、
    前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成され、
    前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前記導光板から光束が射出されるように形成され、
    前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えており、
    瞳面と像面との間に配置されている光学系を含んだ撮像光学系において、
    前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、
    前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを配置し、
    前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光板の第2領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過して前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする撮像光学系。
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