JP2012008356A - 光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ - Google Patents

光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】ゴーストの発生を抑制することができ、全体としての小型化、軽量化を容易に図り得る画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置は、光源11及び走査手段を備えており、走査手段は、(a)第1ミラー20、(b)第1光偏光手段30、(c)第2ミラー40、及び、(d)第2ミラー40から出射された平行光が入射され、平行光を出射する第2光偏光手段50を備えており、第2光偏向手段50の内部には複数の半透過膜51が設けられており、半透過膜51の配列ピッチをP2、第2光偏向手段50の厚さをt2、半透過膜51の光出射面との成す角度をζ2とし、kを0を越え、1未満の定数としたとき、光ビームの波長における半透過膜51の光反射率R2は、R2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2を満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイに関する。
画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるための虚像表示装置(画像表示装置)が、例えば、特表2005−521099や特開2006−162767から周知である。
概念図を図10に示すように、この画像表示装置200は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を備えた画像形成装置201、画像形成装置201の画素から出射された光を平行光とするコリメート光学系202、及び、コリメート光学系202にて平行光とされた光が入射され、導光され、出射される導光手段203を備えている。導光手段203は、入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板204、導光板204に入射された光が導光板204の内部で全反射されるように、導光板204に入射された光を反射させる第1偏向手段205(例えば、1層の光反射膜から成る)、及び、導光板204の内部を全反射により伝播した光を導光板204から出射させる第2偏向手段206(例えば、多層積層構造を有する光反射多層膜から成る)から構成されている。そして、このような画像表示装置200によって、例えば、HMD(Head Mounted Display)を構成すれば、装置の軽量化、小型化を図ることができる。
特表2005−521099 特開2006−162767
ところで、従来の画像表示装置200において、画像形成装置201は2次元マトリクス状に配列された複数の画素を備えた構造を有しており、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置から構成されている。従って、画像形成装置201の小型化を図ることが困難である。また、従来の画像表示装置200にあっては、画像形成装置201及びコリメート光学系202が必要であるため、画像表示装置全体としての小型化、軽量化も困難である。
従って、本発明の目的は、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を容易に図り得る画像表示装置、及び、係る画像表示装置を適用した頭部装着型ディスプレイを提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る画像表示装置は、光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えており、
走査手段は、
(a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
(b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
(c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
(d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
を備えており、
第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、
第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられている。
また、上記の目的を達成するための本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)は、
(A)観察者の頭部に装着される眼鏡型のフレーム、及び、
(B)フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えている。そして、この画像表示装置は、上記の本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る画像表示装置から構成されている。
そして、本発明の第1の態様に係る画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにあっては、半透過膜の配列ピッチをP2、第2光偏向手段の厚さをt2、半透過膜の光出射面との成す角度をζ2とし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光ビームの波長における半透過膜の光反射率R2は、
2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2 (1)
を満足する。尚、光反射率は垂直入射光によって評価する。以下の説明においても同様とする。
また、本発明の第2の態様に係る画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにあっては、各半透過膜において、光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビームの波長における光反射率よりも低い。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る光学素子は、
一の方向と平行に設けられ、光源からの光が入射する光入射面、
一の方向と異なる方向に延びる軸線と平行に設けられた光出射面、及び、
光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面、
を有する光学素子であって、
複数の半透過膜が内部に設けられており、
複数の半透過膜は、軸線に沿って間隔をおいて互いに平行に配列され、且つ、それぞれの半透過膜は、軸線に対して傾斜して配置されており、
光入射面に入射した光源からの光は、半透過膜によって反射されて光出射面から出射され、外光入射面から入射した外光は、光出射面から出射される。
そして、本発明の第1の態様に係る光学素子にあっては、半透過膜の配列ピッチをP、光学素子の厚さをt、半透過膜の光出射面との成す角度をζとし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光源からの光の波長における半透過膜の光反射率Rは、
R≦k×{(P/t)×tan(ζ)}1/2 (2)
を満足する。
また、本発明の第2の態様に係る光学素子にあっては、各半透過膜において、光源からの光の波長以外の波長帯域における光反射率は、光源からの光の波長における光反射率よりも低い。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイは、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー、第2光偏向手段を備えており、光源から出射された光ビームを平行光にして出射する。従って、例えば液晶表示装置から構成された画像形成装置、それ自体が不要である。しかも、走査手段の内部で、例えば、2次元画像を、一旦、あたかも中間像として作成する必要が無い。即ち、結像光学系が不要である。それ故、光源や走査手段の小型化、更には、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を図ることができる。本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにあっては、光源から光ビームとして出射され、最終的に第2光偏向手段から出射された平行光は、観察者の眼球に入射し、眼球において瞳孔(通常、直径2乃至6mm程度)を通過し、網膜にて結像され、1つの画素として認識される。これは、第2光偏向手段から出射される光が平行光であるが故である。そして、このような操作を複数回、繰り返すことによって、2次元画像を認識することができる。
しかも、本発明の第1の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイにあっては、光ビームの波長における半透過膜の光反射率R2は、
2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2 (1)
を満足する。また、本発明の第1の態様に係る光学素子にあっては、光源からの光の波長における半透過膜の光反射率Rは、
R≦k×{(P/t)×tan(ζ)}1/2 (2)
を満足する。従って、外光入射面から入射し、半透過膜に衝突して、半透過膜によって反射され、異なる半透過膜に衝突して、この異なる半透過膜によって反射される外光の光強度を低下させることができる結果、ゴーストの発生を抑制することができる。
また、本発明の第2の態様に係る画像表示装置、本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイ、あるいは、本発明の第2の態様に係る光学素子にあっては、各半透過膜において、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長における光反射率よりも低い。従って、外光入射面から入射し、半透過膜に衝突して、半透過膜によって反射され、更に、異なる半透過膜に衝突して、この異なる半透過膜によって反射されるときの外光の反射を低下させることができる結果、ゴーストの発生を抑制することができる。
図1の(A)及び(B)は、実施例1の画像表示装置の概念図であり、図1の(C)は、入射角、出射角を説明するための概念図である。 図2の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の左下隅の画素が網膜上の右上に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図3の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の右下隅の画素が網膜上の左上に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図4の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の左上隅の画素が網膜上の右下に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図5の(A)及び(B)は、観察者が画像を眺めたときに、画像の右上隅の画素が網膜上の左下に結像するときの光ビーム、平行光の状態を模式的に示す図である。 図6は、実施例2の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図である。 図7は、実施例2の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図である。 図8は、実施例3における第2光偏向手段を構成する半透過膜の光反射率の波長依存性を示すグラフである。 図9は、実施例1の画像表示装置の変形例の概念図である。 図10は、従来の画像表示装置の概念図である。 図11は、第1ミラーから第1光偏向手段に入射した光ビームが第1光偏向手段の第1光出射面にて全反射したときの状態を模式的に示す図であり、ゴーストが発生する状態を説明するための模式図である。 図12は、第1ミラーから第1光偏向手段に入射した光ビームが第1光偏向手段の第1光出射面にて全反射したときの別の状態を模式的に示す図であり、ゴーストが発生する状態を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本発明の第1の態様及び第2の態様に係る光学素子、本発明の第1の態様及び第2の態様に係る画像表示装置、並びに、本発明の第1の態様及び第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイ、全般に関する説明
2.実施例1(本発明の第1の態様に係る光学素子及び画像表示装置)
3.実施例2(本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイ)
4.実施例3(本発明の第2の態様に係る光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイ)、その他
本発明の第1の態様に係る光学素子、本発明の第1の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイにおいて、限定するものではないが、0.01≦k≦0.3、好ましくは、0.02≦k≦0.2、より好ましくは、例えばk=0.1とすることができる。そして、この好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る光学素子、本発明の第1の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイにあっては、
各半透過膜は、S偏光成分及びP偏光成分のいずれか一方の偏光成分を反射し、他の偏光成分を透過し、
外光入射面側には、該他の偏光成分を通過させる偏光手段が備えられている形態とすることができる。
本発明の第2の態様に係る光学素子、本発明の第2の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイにおいて、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域は、光ビーム(あるいは光源からの光)のピーク波長をλ0(単位:nm)としたとき、420nm以上、680nm以下であって、しかも、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内の波長を除く波長帯域と定義され、
光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域における光反射率平均値RWB-aveは、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内における光反射率平均値RLS-aveよりも低い形態とすることができる。そして、この場合、0.01≦RWB-ave/RLS-ave≦1/1.41、望ましくは、0.05≦RWB-ave/RLS-ave≦0.5を満足することが好ましい。そして、これらの好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る光学素子、本発明の第2の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイにおいては、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長における光反射率は、垂直入射において、5%以下であることが望ましい。更には、これらの好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る光学素子、本発明の第2の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイにおいて、
各半透過膜は、S偏光成分及びP偏光成分のいずれか一方の偏光成分を反射し、他の偏光成分を透過し、
外光入射面側には、該他の偏光成分を通過させる偏光手段が備えられている形態とすることができる。
以上に説明した好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る光学素子、本発明の第1の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイを総称して、単に『本発明の第1の態様』と呼ぶ場合があるし、以上に説明した好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る光学素子、本発明の第2の態様に係る画像表示装置あるいは本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイを総称して、単に『本発明の第2の態様』と呼ぶ場合がある。更には、以上に説明した好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る光学素子及び本発明の第2の態様に係る光学素子を総称して、単に『本発明の光学素子』と呼ぶ場合があるし、以上に説明した好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る画像表示装置及び本発明の第2の態様に係る画像表示装置を総称して、単に『本発明の画像表示装置』と呼ぶ場合があるし、以上に説明した好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイ及び本発明の第2の態様に係る頭部装着型ディスプレイを総称して、単に『本発明の頭部装着型ディスプレイ』と呼ぶ場合があるし、本発明の第1の態様及び本発明の第2の態様を総称して、単に『本発明』と呼ぶ場合がある。
本発明の頭部装着型ディスプレイにおいて、
フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部と、各テンプル部の先端部に取り付けられたモダン部から成り、
テンプル部あるいはフロント部の上部に、光源が配置されており、
フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段及び第2ミラーが配置されており、
第2光偏向手段は、観察者の瞳と対向して配置されている(即ち、通常の眼鏡のフレームにおけるレンズ取り付け位置に相当する位置に配置されている)構成とすることができる。また、光源自体はテンプル部に設け、光ファイバを経由してフロント部に光ビームを導いてもかまわない。以上の配置は、観察者が裸眼にて十分な視力がある場合、若しくは、コンタクトレンズ等を使用している場合の配置であるが、通常の眼鏡にて視力矯正をしている観察者の場合、眼鏡のレンズの外側に第2光偏向手段を配置することもできる。
あるいは又、フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー及び第2光偏向手段が配置されている構成とすることもできる。
尚、第1ミラーから出射された光ビーム(あるいは光源からの光)が第1光偏向手段に入射する光入射面を、便宜上、『第1光入射面』と呼び、第2ミラーから出射された平行光が第2光偏向手段に入射する光入射面を、便宜上、『第2光入射面』と呼び、第1光偏向手段から平行光が出射する光出射面を、便宜上、『第1光出射面』と呼び、第2光偏向手段から平行光が出射する光出射面を、便宜上、『第2光出射面』と呼ぶ。
本発明の画像表示装置、あるいは、上記の好ましい構成を含む本発明の頭部装着型ディスプレイを構成する走査手段(以下、これらを総称して、『本発明における走査手段等』と呼ぶ)において、第1ミラーから離れる方向に向かって第1光偏向手段から出射される平行光の第1出射角θO-1を正の値の出射角とするとき、第1光偏向手段への光ビームの第1入射角θI-1が大きくなるに従い、第1出射角θO-1は負の値から正の値の方向へと変化する形態とすることができる。そして、この場合、更には、第2ミラーから離れる方向に向かって第2光偏向手段から出射される平行光の第2出射角θO-2を正の値の出射角とするとき、第2光偏向手段への平行光の第2入射角θI-2が大きくなるに従い、第2出射角θO-2は負の値から正の値の方向へと変化する形態とすることができる。尚、第1入射角θI-1とは、第1光偏向手段に入射した光ビームと第2方向との成す角度と定義する。一方、第1出射角θO-1とは、第1光偏向手段から出射した平行光と、第1光偏向手段の第1光出射面の法線との成す角度と定義する。同様に、第2入射角θI-2とは、第2光偏向手段に入射した平行光と第4方向との成す角度と定義する。一方、第2出射角θO-2とは、第2光偏向手段から出射した平行光と、第2光偏向手段の第2光出射面の法線との成す角度と定義する。また、第1光偏向手段の内部を伝播する光ビームであって第1光偏向手段の第1光出射面に向かう光ビームと第2方向との成す第1入射角θI-1を正の値とする。同様に、第2光偏向手段の内部を伝播する平行光であって第2光偏向手段の第2光出射面に向かう平行光と第4方向との成す第2入射角θI-2を正の値とする。
以上に説明した好ましい形態を含む本発明における走査手段等において、第1光偏向手段に入射した光ビームは第1光偏向手段によって第2方向に伸長され、第2光偏向手段に入射した平行光は第2光偏向手段によって第4方向に伸長される構成とすることができる。これによって、最終的に得られる平行光は、第2方向及び第4方向に2次元的に伸長されたものとなる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成り、第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角θI-1が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角θI-2が規定される構成とすることができる。光源から1回の光ビームの出射によって、最終的に表示画像における1画素が得られる。従って、P×Q個の画素を表示するためには、P×Q回の光ビームの出射が必要とされる。第1ミラー及び第2ミラーは、画素の位置情報を、一種の角度情報に変換する機能を有する。第2方向と第4方向とは直交する関係にあることが望ましい。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、第1ミラーの単位時間当たりの回動数(振動周波数)は、第2ミラーの単位時間当たりの回動数(振動周波数)よりも高い構成とすることが望ましいが、第2ミラーの回動数の方が高い構成としてもよい。第1ミラーや第2ミラーの回動のためには、第1ミラーや第2ミラーに備えられた回動手段に、例えば、正弦波信号や矩形波信号、鋸波信号を入力すればよい。第1ミラーを駆動するための信号の周波数は、第2方向に沿った画素数、第2ミラーのデューティ、フレームレート等から決定され、例えば、数キロヘルツ乃至数百キロヘルツ程度である。また、第2ミラーを駆動するための信号の周波数は、フレームレート等から決定され、例えば、15ヘルツ、30ヘルツ、60ヘルツ、120ヘルツ、180ヘルツ、240ヘルツ等である。第1ミラーや第2ミラーを、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)から構成する場合、例えば、高速での第1ミラーの回動を共振に基づき行い、低速での第2ミラーの回動を非共振に基づき行うことができる。また、第1ミラー及び第2ミラーの回動を共振に基づき行うこともできる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにおいて、第1方向と第4方向とは一致しており(平行であり)、第2方向と第3方向とは一致しており(平行であり)、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある形態とすることができ、この場合、更には、画像観察位置は、第2光偏向手段に対して第5方向に位置し、第5方向は、第1方向及び第4方向と直交し、且つ、第2方向及び第3方向と直交する関係にある形態とすることができる。但し、必ずしも各方向が平行あるいは直交した関係に無くともよい。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明にあっては、第1光偏向手段の内部には複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)が設けられており、あるいは又、第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)が設けられているが、半透過膜は、合金を含む金属から成る金属膜から構成することもできるし、MgFX等の誘電体膜から構成することもできるし、誘電体積層膜が多数積層された多層積層構造体から構成することもできる。誘電体積層膜は、例えば、高誘電率材料としてのSi34膜、及び、低誘電率材料としてのMgF2膜から構成されており、あるいは又、高誘電率材料としてのTiO2膜、NbOX膜、TaOX膜、及び、低誘電率材料としてのSiO2膜から構成されている。半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)の形成は、使用する材料に依存して、真空蒸着法やスパッタリング法を含む各種の物理的気相成長法(PVD法)、各種の化学的気相成長法(CVD法)にて行うことができる。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明にあっては、多数の半透過膜の光反射率を、同じとしてもよいし、第1光偏向手段、第2光偏向手段の内部における配置位置に依存して変化させてもよい。後者の場合、具体的には、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光反射率をより高くすることが望ましく、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光反射率をより高くすることが望ましい。云い換えれば、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光透過率をより低くすることが望ましく、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光透過率をより低くすることが望ましい。半透過膜の光透過率に対する光の入射角依存性(半透過膜に入射する光の入射角が大きいほど、光反射率が高くなる関係)を利用してもよい。このように徐々に光反射率を増加させることで、第1ミラーから離れた位置に位置する第1光偏向手段の部分で反射される光の強度と、第1ミラーから近い位置に位置する第1光偏向手段の部分で反射される光の強度を近づけることができる。第2光偏向手段についても同様である。
本発明において、第1ミラーから入射された光ビームは、第1光偏向手段の内部に配設された複数の半透過膜を透過(通過)し、半透過膜で反射され、平行光となって第1光偏向手段から出射される。第2ミラーから入射された平行光は、第2光偏向手段の内部に配設された複数の半透過膜を透過(通過)し、半透過膜で反射され、平行光となって第2光偏向手段から出射される。第1光偏向手段における半透過膜の第2方向に対する角度は、全ての半透過膜において同じであり、30度乃至70度、好ましくは40度乃至60度、より好ましくは45度乃至55度を例示することができる。同様に、第2光偏向手段における半透過膜の第4方向に対する角度は、全ての半透過膜において同じであり、30度乃至70度、好ましくは40度乃至60度、より好ましくは45度乃至55度を例示することができる。半透過膜の配列ピッチは、一定であってもよいし、変化させてもよい。第2光偏向手段はシースルー型(半透過型)とされており、第2光偏向手段を通して外界を観察することができる。第1光偏向手段の長さ(第2方向に沿った長さ)として5mm以上、高さ(第4方向に沿った長さ)として0.5mm以上、厚さ(第5方向に沿った長さ)として1.0mm以上を例示することができる。また、第2光偏向手段の長さ(第2方向に沿った長さ)として5mm以上、高さ(第4方向に沿った長さ)として5mm以上、厚さ(第5方向に沿った長さ)として0.5mm以上、例えば、2.5mm乃至5.0mm、好適には3.0mm乃至4.0mm、第2光偏向手段における半透過膜の配列ピッチとして0.5mm乃至1.5mmを例示することができる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明において、第1光偏向手段の第1光入射面及び第1光出射面には反射防止膜が配設されている構成とすることが好ましい。また、第2光偏向手段の第2光入射面、第2光出射面、及び、光出射面のそれぞれには、反射防止膜が配設されている構成とすることが好ましい。ここで、反射防止膜(Anti Reflection Coaitng,ARC)は、例えば、酸化シリコン(SiOX)、酸化タンタル(TaOX)、酸化ジルコニウム(ZrOX)、酸化アルミニウム(AlOX)、酸化クロム(CrOX)、酸化バナジウム(VOX)、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ハフニウム(HfOX)、酸化ニオブ(NbOX)、酸化スカンジウム(ScOX)、酸化イットリウム(YOX)、窒化シリコン(SiNY)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化シリコン(SiOXY)、フッ化アルミニウム(AlFX)、フッ化セリウム(CeFX)、フッ化カルシウム(CaFX)、フッ化ナトリウム(NaFX)、フッ化アルミニウム・ナトリウム(NaYAlZX)、フッ化ランタン(LaFX)、フッ化マグネシウム(MgFX)、フッ化イットリウム(YFX)及び硫化亜鉛(ZnSX)から成る群から選択された少なくとも1種類の材料から成る形態とすることができる。あるいは又、場合によっては、反射防止膜を、SiO、SiO2、TiO2、ZrO2、Ta25、Y23等の誘電体薄膜を少なくとも2層、積層した構造(例えば、高屈折率膜/低屈折率膜/高屈折率膜/低屈折率膜・・・といった積層構造)とすることもできる。反射防止膜の形成は、使用する材料に依存して、真空蒸着法やスパッタリング法を含む各種のPVD法、各種のCVD法にて行うことができる。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明において、光源は、発光素子、具体的には、半導体レーザ素子(LD)や固体レーザ、発光ダイオード(LED)、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)、有機EL発光素子、あるいは、無機EL発光素子から構成することが好ましい。また、広義の光源には、上記各種の光源を光ファイバに導入した場合の光ファイバ出射端も含まれる。ここで、光源は、赤色を発光する発光素子、緑色を発光する発光素子、及び、青色を発光する発光素子から構成され、これらの発光素子から出射された赤色の光ビーム、緑色の光ビーム、青色の光ビームを1本の光ビームに纏める合波手段(色合成手段)を備えていることが好ましい。合波手段として、例えば、ダイクロイック・プリズムやダイクロイック・ミラー、クロスプリズム、偏光ビームスプリッター、ハーフミラーを挙げることができる。光源から出射された光ビームを平行な光ビームとするための光ビーム整形手段(例えば、コリメートレンズ)を光源と第1ミラーとの間に配置してもよい。尚、このコリメートレンズは、1本あるいは複数本の光ビームを通過させるだけなので、従来の技術におけるコリメート光学系のように、実画像に相当する光線を通過させるための大きなレンズを必要としない。また、光ビームの断面形状を整形するために、また、不所望の散乱光や迷光を生じさせないために、アパーチャが備えられていてもよい。アパーチャは、光源と第1ミラーとの間、あるいは、第1ミラーと第1光偏向手段との間に配置すればよい。アパーチャの形状として、円形、正方形、長方形、正六角形、正八角形を例示することができる。アパーチャの面積として、8×10-5cm2(円形とした場合、直径0.1mmに相当する)乃至0.8cm2(円形とした場合、直径10mmに相当する)を例示することができる。光源から出射される光ビームの強度は、表示すべき画像の明るさに依存するが、更には、表示すべき画像における画素の位置を加味して、光源から出射される光ビームの強度を決定してもよい。具体的には、例えば、第1入射角θI-1、第2入射角θI-2が小さい場合、光ビームや平行光が通過する半透過膜の数が増加するので、光源から出射される光ビームの強度を増加させてもよい。
第1ミラーや第2ミラーとして、例えば、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMSや、ガルバノ・ミラー、ポリゴン・ミラーを挙げることができる。また、必ずしもミラーを用いる必要はなく、電気光学スキャナ、音響光学スキャナ、コリメートレンズの可動、光源自体の回動といった任意のスキャン手段、スキャン方式を用いてもよい。即ち、第1ミラーの代わりに第1スキャン手段を用い、第2ミラーの代わりに第2スキャン手段を用いてもよい。
第1光偏向手段や第2光偏向手段は、入射する光に対して透明な材料から作製されている。ここで、第1光偏向手段や第2光偏向手段を構成する材料として、石英ガラスやBK7等の光学ガラスを含むガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。尚、BK7等通常の光学ガラスは、加工精度・信頼性が高く、好ましい材料である。また、屈折率が高い材料を用いることで、第1光偏向手段や第2光偏向手段の厚さを薄くでき、例えば、屈折率は1.6以上であることがより好ましい。
画素の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1366×768、1920×1080を例示することができる。
本発明の画像表示装置によって、例えば、頭部装着型ディスプレイを構成することができ、装置の軽量化、小型化を図ることができる。頭部装着型ディスプレイにあっては、本発明の画像表示装置を、1つ備えていてもよいし(片眼型)、2つ備えていてもよい(両眼型)。
上述したとおり、フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部と、各テンプル部の先端部に取り付けられたモダン部から成り、更には、ノーズパッドを備えている。頭部装着型ディスプレイの全体を眺めたとき、フレーム及びノーズパッドの組立体は、実質的に、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。フレームを構成する材料は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から構成することができる。ノーズパッドも周知の構成、構造とすることができる。
そして、頭部装着型ディスプレイのデザイン上、あるいは、頭部装着型ディスプレイの装着の容易性といった観点から、1あるいは2の画像表示装置からの配線(信号線や電源線等)が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部から外部に延び、外部回路(制御回路)に接続されている形態とすることが望ましい。更には、画像表示装置はヘッドホン部を備えており、画像表示装置からのヘッドホン部用配線が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部からヘッドホン部へと延びている形態とすることが一層望ましい。ヘッドホン部として、例えば、インナーイヤー型のヘッドホン部、カナル型のヘッドホン部を挙げることができる。ヘッドホン部用配線は、より具体的には、モダン部の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部へと延びている形態とすることが好ましい。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る画像表示装置及び光学素子に関する。実施例1の画像表示装置の概念図を図1の(A)及び(B)に示すが、図1の(A)は、第2方向と第5方向とを含む仮想平面(XZ平面)における画像表示装置の概念図であり、図1の(B)は、図1の(A)の矢印B−Bに沿い、第4方向と第5方向とを含む仮想平面(YZ平面)における画像表示装置の概念図である。また、図1の(C)に、入射角、出射角を説明するための概念図を示すが、図1の(C)においては半透過膜の図示を省略している。尚、図1及び図2〜図5では、第1光偏向手段30からZ軸の正の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置となっているが、例えば、第1光偏向手段30からZ軸の負の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置とすることもできる。尚、図面においては、第1光偏向手段や第2光偏向手段等に入射し、また、出射する光の屈折による光路の変化の図示は省略している。
実施例1あるいは後述する実施例3の画像表示装置10は、光源11、及び、光源11から出射された光ビームを走査する走査手段を備えている。そして、走査手段は、
(a)第1方向に延びる第1軸21を回動軸として回動可能であり、光源11から出射された光ビームが入射される第1ミラー20、
(b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラー20から出射された光ビームが第1入射角θI-1にて入射され、第1ミラー20の回動に伴う光ビームの第1入射角θI-1に依存して第2方向と所定の第1出射角θO-1を成した平行光を出射する第1光偏向手段30、
(c)第3方向に延びる第2軸41を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段30から出射された平行光が入射される第2ミラー40、及び、
(d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラー40から出射された平行光が第2入射角θI-2にて入射され、第2ミラー40の回動に伴う平行光の第2入射角θI-2に依存して第4方向と所定の第2出射角θO-2を成した平行光を出射する第2光偏向手段50、
を備えている。
そして、第2光偏向手段50は、第4方向と平行に設けられた光出射面(第2光出射面53)と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面54を有する。更には、第1光偏向手段30の内部には、複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)31が設けられている。また、第2光偏向手段50の内部には、複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)53が設けられている。
また、実施例1あるいは後述する実施例3の光学素子は、
一の方向(第3方向)と平行に設けられ、光源からの光が入射する光入射面(第2光入射面52)、
一の方向(第3方向)と異なる方向(第4方向)に延びる軸線と平行に設けられた光出射面(第2光出射面53)、及び、
光出射面(第2光出射面53)と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面54、
を有する。そして、
複数の半透過膜51が内部に設けられており、
複数の半透過膜51は、軸線に沿って間隔をおいて互いに平行に配列され、且つ、それぞれの半透過膜51は、軸線に対して傾斜して配置されており、
光入射面(第2光入射面52)に入射した光源からの光は、半透過膜51によって反射されて光出射面(第2光出射面53)から出射され、外光入射面54から入射した外光は、光出射面(第2光出射面53)から出射される。
ここで、図1の(C)及び図2〜図5に概念図を示すように、第1ミラー20から離れる方向に向かって第1光偏向手段30から出射される平行光の第1出射角θO-1を正の値の出射角とするとき、第1光偏向手段30への光ビームの第1入射角θI-1が大きくなるに従い、第1出射角θO-1は負の値から正の値の方向へと変化する。更には、第2ミラー40から離れる方向に向かって第2光偏向手段50から出射される平行光の第2出射角θO-2を正の値の出射角とするとき、第2光偏向手段50への平行光の第2入射角θI-2が大きくなるに従い、第2出射角θO-2は負の値から正の値の方向へと変化する。
尚、図2の(A)、図3の(A)、図4の(A)及び図5の(A)は、図1の(A)と同様に、第2方向と第5方向とを含む仮想平面(XZ平面)における画像表示装置の概念図であり、図2の(B)、図3の(B)、図4の(B)及び図5の(B)は、図1の(B)と同様に、第4方向と第5方向とを含む仮想平面(YZ平面)における画像表示装置の概念図である。
画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成る。具体的には、例えば、P=640、Q=480、対角28度である。そして、第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角θI-1が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角θI-2が規定される。光源11から1回の光ビームの出射によって、最終的に表示画像における1画素が得られる。従って、P×Q個の画素を表示するためには、P×Q回の光ビームの出射が必要とされる。第2光偏向手段50から出射された平行光は、観察者の眼球に入射し、眼球において瞳孔(通常、直径2乃至6mm程度)を通過し、網膜にて結像され、1つの画素として認識される。そして、このような操作の集合(光源11からのP×Q回の光ビームの出射)によって、P×Q個の画素から構成された1フレーム分の2次元画像を認識することができる。
図2の(A)及び(B)に示す状態(『状態−A』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の左下隅の画素が網膜上の右上に結像する。また、図3の(A)及び(B)に示す状態(『状態−B』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の右下隅の画素が網膜上の左上に結像する。更には、図4の(A)及び(B)に示す状態(『状態−C』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の左上隅の画素が網膜上の右下に結像する。また、図5の(A)及び(B)に示す状態(『状態−D』)にあっては、観察者が画像を眺めたときに、画像の右上隅の画素が網膜上の左下に結像する。これらの状態における第1入射角θI-1、第1出射角θO-1、第2入射角θI-2、第2出射角θO-2の値を以下の表1に示す。
[表1]
状態−A 状態−B 状態−C 状態−D
第1入射角θI-1 最小値 最大値 最小値 最大値
第1出射角θO-1 最小値 最大値 最小値 最大値
第2入射角θI-2 最小値 最小値 最大値 最大値
第2出射角θO-2 最小値 最小値 最大値 最大値
第1光偏向手段30に入射した光ビームは第1光偏向手段30によって第2方向に伸長され、第2光偏向手段50に入射した平行光は第2光偏向手段50によって第4方向に伸長される。そして、これによって、最終的に得られる平行光は、第2方向及び第4方向に2次元的に伸長されたものとなる。
第1ミラー20及び第2ミラー40は、例えば、1軸の周りに回動可能なマイクロミラーを有するMEMSから構成されている。尚、このようなMEMSから構成されたマイクロミラーは、周知の構成、構造を有するものとすることができるので、詳細な説明は省略する。ここで、第1ミラー20の単位時間当たりの回動数(振動周波数)は、第2ミラー40の単位時間当たりの回動数(振動周波数)よりも高い。具体的には、第1ミラー20の単位時間当たりの回動数を21kHzとし、第2ミラー40の単位時間当たりの回動数をフレームレートと同じ60Hzとした。尚、高速での第1ミラー20の回動を共振に基づき行い、低速での第2ミラー40の回動を非共振に基づき行ったが、どちらの回動も共振駆動としてもよい。また、第2ミラー40の面積は、光ビームが第1光偏向手段30によって第2方向に伸長されるため、第1ミラー20の面積より大きくなる。具体的には、第1ミラー20のサイズは第1方向に2.0mm、第1方向に直交する方向に2.8mmの長方形とし、第2ミラー40のサイズは第3方向に30mm、第3方向と直交する方向に2.8mmの長方形とした。
実施例1にあっては、第1方向と第4方向とは一致しており(平行であり)、第2方向と第3方向とは一致しており(平行であり)、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある。更には、画像観察位置は、第2光偏向手段50に対して第5方向に位置し、第5方向は、第1方向及び第4方向と直交し、且つ、第2方向及び第3方向と直交する関係にある。より具体的には、第2方向及び第3方向をX方向、第1方向及び第4方向をY方向、第5方向をZ方向としたが、これに限定するものではないし、各方向が平行あるいは直交した関係に無くともよい。
第1光偏向手段30及び第2光偏向手段50は、光学ガラス(BK7,屈折率:1.5168[波長587.6nm])から作製されている。ここで、第1光偏向手段30の長さ(第2方向に沿った長さTL1)、高さ(第4方向に沿った長さH1)、厚さ(第5方向に沿った長さt1)、第2光偏向手段50の長さ(第2方向に沿った長さTL2)、高さ(第4方向に沿った長さH2)、厚さ(第5方向に沿った長さt2)を以下のとおりとした。前述したとおり、第1光偏向手段30の内部には複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)31が設けられており、第2光偏向手段50の内部にも複数の半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)51が設けられている。そして、実施例1において、半透過膜31,51の第2方向、第4方向に沿ったピッチP1,P2を以下のとおりとしたが、半透過膜31,51は等ピッチで形成されている。第1光偏向手段30における半透過膜31の第2方向に対する角度(第2方向と成す角度ζ1)は、全ての半透過膜31において同じであり、同様に、第2光偏向手段50における半透過膜51の第4方向に対する角度(第4方向と成す角度ζ2)は、全ての半透過膜51において同じである。
[表2]
TL1=30mm
1 =3.0mm
1 =7.0mm
TL2=30mm
2 =30mm
2 =5.0mm
1 =0.75mm
ζ1 =49.0度
2 =0.75mm
ζ2 =47.5度
第1光偏向手段30及び第2光偏向手段50は、所定の厚さを有する光学ガラスの表面に、半透過膜31,51をEB蒸着法に基づき形成し、こうして得られた材料を貼り合わせて積層し、半透過膜31,51が第2方向あるいは第4方向と所望の角度ζ1,ζ2となるように切断、研磨することで、作製することができる。
実施例1にあっては、光源11を、半導体レーザ素子(LD)から構成した。具体的には、光源11は、赤色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11R、緑色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11G、及び、青色を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11Bから構成されている。そして、これらの発光素子11R,11G,11Bから出射された赤色の光ビーム、緑色の光ビーム、青色の光ビームを1本の光ビームに纏める合波手段(色合成手段)を備えている。合波手段は、具体的には、ダイクロイック・プリズム13から構成されている。尚、参照番号12及び参照番号14は反射ミラーである。光源11から出射された光ビームを平行な光ビームとするための光ビーム整形手段(コリメートレンズ)が光源11と固定ミラー14との間に配置しているが、このコリメートレンズの図示は省略した。また、光ビームの断面形状を整形するためのアパーチャ(図示せず)が、光源11と固定ミラー14との間に備えられている。アパーチャの形状を、直径1.0mmの円形とした。従って、1本の光ビームが第1ミラー20に入射するときの光ビームの断面積は、7.9×10-3cm2である。
尚、第1光偏向手段30の第1光入射面32及び第1光出射面33に反射防止膜を配設(成膜)し、第2光偏向手段50の第2光入射面52、第2光出射面53、及び、この第2光出射面53と対向する外光入射面54のそれぞれに反射防止膜を配設(成膜)してもよい。ここで、反射防止膜(ARC)は、例えば、MgF2とSi34の積層膜から構成すればよい。
ところで、図11に模式的な断面図を示すように、外光入射面54から第2光偏向手段50に入射した外光の一部は半透過膜51を透過し、第2出射面53から出射する。一方、半透過膜51にて反射した外光の残り(尚、このような外光を、便宜上、『反射外光』と呼ぶ)は、異なる半透過膜51に再び衝突する。そして、このような反射外光の一部はこの異なる半透過膜51で反射され外部に出射される結果、ゴーストが発生する。
実施例1にあっては、半透過膜(第2光偏向手段50を構成する半透過膜51)の配列ピッチをP2、第2光偏向手段50の厚さをt2、半透過膜51の光出射面53との成す角度をζ2とし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光ビームの波長における半透過膜の光反射率R2は、
2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2 (1)
を満足する。あるいは又、実施例1にあっては、半透過膜51の配列ピッチをP(以下の説明においては、『ピッチP2』との表現で統一する)、光学素子の厚さをt(以下の説明においては、『厚さt2』との表現で統一する)、半透過膜51の光出射面との成す角度をζ(以下の説明においては、『角度ζ2』との表現で統一する)とし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光源からの光の波長における半透過膜の光反射率R(以下の説明においては、『光反射率R2』との表現で統一する)は、
R≦k×{(P/t)×tan(ζ)}1/2 (2)
を満足する。尚、式(1)及び式(2)において、右辺の第2項全体を(1/2)乗しているが、これは、図11に示すように、ゴーストを生じさせ得る外光が、半透過膜51によって2回、反射されているためである。
ここで、実施例1にあっては、より具体的には、k=0.1とした。また、表2に示したとおり、
2 =0.75mm
2 =5.0mm
ζ2 =47.5度
であるが故に、
2≦0.1×{(0.75/5.0)×tan(47.5)}1/2
=0.040
となる。
実施例1にあっては、波長530nmにおいてR2=4.0%の光反射率を達成するための半透過膜51を得るために、厚さ150nmのMgF2から成る半透過膜を設けた。尚、第1光偏向手段30を構成する半透過膜31の構成も、製造の簡素化を図るために、同様としたが、第1光偏向手段30を構成する半透過膜31は、上記の式(1)に限定されるものではない。
このように半透過膜51の光反射率R2を例えば4.0%とすることで、最終的に、第2光偏向手段50からのゴーストの光強度は、第2光偏向手段50に入射する外光の光強度の約1%とすることができ、第2光偏向手段50への外光の入射に起因したゴーストの発生を抑制することができた。即ち、外光入射面54から入射し、半透過膜51に衝突して、半透過膜51によって反射され、異なる半透過膜51に衝突して、この異なる半透過膜51によって反射され、第2出射面53から出射される外光の光強度を低下させることができる結果、ゴーストの発生を抑制することができた。
しかも、実施例1の画像表示装置は、第1ミラー20、第1光偏向手段30、第2ミラー40、第2光偏向手段50を備えており、光源11から出射された光ビームを平行光にして出射する。従って、走査手段の内部で、例えば、2次元画像を、一旦、中間像として作成する必要が無い。また、例えば液晶表示装置から構成された画像形成装置、それ自体が不要である。それ故、光源や走査手段の小型化、更には、画像表示装置全体としての小型化、軽量化を図ることができる。
尚、各半透過膜51を、S偏光成分及びP偏光成分のいずれか一方の偏光成分を反射し、他の偏光成分を透過し、具体的には、例えば、S偏光成分を反射し、P偏光成分を透過する構成としてもよい。より具体的には、半透過膜51を、厚さ40nmのMgF2から成る半透過膜とする。そして、外光入射面54に反射防止膜を配設(成膜)する代わりに、外光入射面54の側(より具体的には、外光入射面54の上)には、他の偏光成分(P偏光成分)を通過させる偏光手段(より具体的には、染色したポリビニルアルコールを延伸させたフィルム)が備えられている形態としてもよい。このような偏光手段の消光比は例えば10である。これによって、外光入射面54から第2光偏向手段50へと入射する外光はP偏光成分を有することになり、この外光が半透過膜51に衝突すると、半透過膜51はS偏光成分は反射し、P偏光成分は透過するが故に、外光は半透過膜51によって反射されること無く、半透過膜51を透過する。従って、第2光偏向手段50への外光の入射に起因したゴーストの発生をより一層確実に抑制することができる。
実施例2は、本発明の第1の態様に係る頭部装着型ディスプレイ(HMD)に関する。即ち、実施例2は、本発明の第1の態様に係る画像表示装置、具体的には、実施例1にて説明した画像表示装置10を組み込んだ頭部装着型ディスプレイ(HMD)に関する。実施例2の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図6に示す。また、実施例2の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図7に示す。
実施例2の頭部装着型ディスプレイは、
(A)観察者70の頭部に装着される眼鏡型のフレーム110、及び、
(B)画像表示装置10、
を備えている。尚、実施例2における頭部装着型ディスプレイにあっては、画像表示装置10を2つ備えた両眼型とした。
そして、実施例2の頭部装着型ディスプレイにおいて、フレーム110は、観察者70の正面に配置されるフロント部110Aと、フロント部110Aの両端に蝶番111を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部112と、各テンプル部112の先端部に取り付けられたモダン部(先セル、耳あて、イヤーパッドとも呼ばれる)113から成る。そして、フロント部110Aの上部に、光源11、第1ミラー20、第1光偏向手段30及び第2ミラー40が配置されており、第2光偏向手段50は、観察者70の瞳71と対向して配置されている。即ち、通常の眼鏡のフレームにおけるレンズ取り付け位置に相当する位置に配置された透明なガラス板から成る取付部材110Cに、第2光偏向手段50が取り付けられている。尚、光源11、第1ミラー20、第1光偏向手段30及び第2ミラー40は、筐体60内に納められており、図6及び図7には図示していない。また、フロント部110Aにはノーズパッド114が取り付けられている。尚、図7においては、ノーズパッド114の図示を省略している。フレーム110は金属又はプラスチックから作製されている。
更には、画像表示装置10から延びる配線(信号線や電源線等)115が、テンプル部112、及び、モダン部113の内部を介して、モダン部113の先端部から外部に延びており、図示しない外部回路に接続されている。更には、各画像表示装置10はヘッドホン部116を備えており、各画像表示装置10から延びるヘッドホン部用配線117が、テンプル部112、及び、モダン部113の内部を介して、モダン部113の先端部からヘッドホン部116へと延びている。ヘッドホン部用配線117は、より具体的には、モダン部113の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部116へと延びている。このような構成にすることで、ヘッドホン部116やヘッドホン部用配線117が乱雑に配置されているといった印象を与えることがなく、すっきりとした頭部装着型ディスプレイとすることができる。
実施例3は、本発明の第2の態様に係る本発明の画像表示装置、光学素子及び頭部装着型ディスプレイに関する。
実施例3の画像表示装置あるいは頭部装着型ディスプレイにあっては、実施例1あるいは実施例2と同様に、第2光偏向手段50の内部には、複数の半透過膜51が設けられている。そして、実施例3にあっては、各半透過膜51において、光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビームの波長における光反射率よりも低い。また、実施例3の光学素子にあっては、各半透過膜51において、光源からの光の波長以外の波長帯域における光反射率は、光源からの光の波長における光反射率よりも低い。
ところで、外光入射面54から第2光偏向手段50に入射した外光の一部は半透過膜51を透過し、第2出射面53から出射する。一方、図11に模式的な断面図を示した以外にも、図12に模式的な断面図を示すように、半透過膜51にて反射した外光の残りは、第2出射面53にて全反射し(尚、このような外光を、便宜上、『全反射外光』と呼ぶ)、第2光偏向手段50の内部に戻され、異なる半透過膜51に衝突する場合がある。そして、このような全反射外光の一部は異なる半透過膜51を透過して外部に出射される。一方、このような全反射外光の残りは異なる半透過膜51で反射し、第2出射面53から出射し、ゴーストが発生する。
実施例3にあっては、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域は、光ビーム(あるいは光源からの光)のピーク波長をλ0(単位:nm)としたとき、420nm以上、680nm以下であって、しかも、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内の波長を除く波長帯域と定義される。具体的には、光源11は、赤色[λ0(R)=620nm]を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11R、緑色[λ0(G)=530nm]を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11G、及び、青色[λ0(B)=460nm]を発光する発光素子(半導体レーザ素子)11Bから構成されている。従って、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域は、420nm乃至440nm、480nm乃至510nm、550nm乃至600nm、及び、640nm乃至680nmである。そして、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域における光反射率平均値RWB-aveは、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内における光反射率平均値RLS-ave、より具体的には、440nm乃至480nmの範囲内における光反射率平均値RLS-ave(B)、510nm乃至550nmの範囲内における光反射率平均値RLS-ave(G)、及び、600nm乃至640nmの範囲内における光反射率平均値RLS-ave(R)よりも低い。
具体的には、実施例3にあっては、半透過膜31,51は、誘電体多層膜から構成されている。より具体的には、屈折率1.38のMgF2膜(厚さ:120nm)と、屈折率2.00のSi34膜(厚さ:190nm)を交互に、計9層、積層して成る。このような半透過膜の光反射率の波長依存性を示すグラフを図8に示す。
ここで、上述した波長帯域において図8に示した光反射率における光反射率平均値RWB-aveは、
WB-ave=0.001(0.1%)
であった。一方、光反射率平均値RLS-ave(R)、RLS-ave(G)、光反射率平均値RLS-ave(B)の平均値RLS-aveは、
LS-ave=0.005(0.5%)
であった。即ち、
WB-ave/RLS-ave=0.2
であった。
例えば、420nm以上、680nm以下の波長帯域における光反射率平均値が0.01(1%)である半透過膜を第2光偏向手段50に設けた場合と、実施例3における半透過膜51を第2光偏向手段50に設けた場合とを比較すると、実施例1にて説明したように、ゴーストを生じさせ得る外光は、半透過膜51によって2回、反射されているため、ゴーストの光強度は、例えば、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域において、
(RWB-ave2/(0.01)2=0.01
となり、実施例3における半透過膜51を第2光偏向手段50に設けることで、ゴーストの光強度の十分なる低減を図ることができる。
このように、実施例3において、第2光偏向手段における各半透過膜において、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビーム(あるいは光源からの光)の波長における光反射率よりも低い。従って、外光入射面から入射し、半透過膜に衝突して、半透過膜によって反射され、更に、半透過膜に衝突して、半透過膜によって反射されるときの外光の反射を低下させることができる結果、ゴーストの発生を抑制することができる。
尚、半透過膜の構成、構造が異なる点を除き、実施例3の光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイの構成、構造は、実施例1及び偏光手段を設ける実施例1の変形例並びに実施例2において説明した光学素子、画像表示装置及び頭部装着型ディスプレイの構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。第1光偏向手段30を構成する半透過膜31の光反射率は、第2光偏向手段50を構成する半透過膜51の光反射率と同様としてもよいし、波長に依存せず、一定の値であってもよい。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明した画像表示装置、光学素子、頭部装着型ディスプレイの構成、構造は例示であり、適宜変更することができる。実施例にあっては、専ら、画像表示装置を2つ備えた両眼型としたが、画像表示装置を1つ備えた片眼型としてもよい。また、光源を、例えば、赤色を発光する発光素子、緑色を発光する発光素子あるいは青色を発光する発光素子といった1種類の発光素子から構成してもよい。更には、テンプル部に光源が配置されている構成とすることもできるし、フロント部の上部に、第1ミラー、第1光偏向手段、第2ミラー及び第2光偏向手段が配置されている構成とすることもできる。実施例にあっては、多数の半透過膜の光透過率を同じとしたが、第1光偏向手段、第2光偏向手段の内部における配置位置に依存して変化させてもよい。具体的には、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光反射率をより高くし、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光反射率をより高くする。云い換えれば、第1光偏向手段にあっては、第1ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光透過率をより低くし、第2光偏向手段にあっては、第2ミラーから離れた位置に位置する半透過膜の光透過率をより低くする。より具体的には、例えば、第1ミラーや第2ミラーから最も離れた位置に位置する半透過膜の光反射率の値を、第1ミラーや第2ミラーに隣接して位置に位置する半透過膜の光反射率の値の1.1倍乃至5倍とすればよい。実施例においては、第1光偏向手段30からZ軸の正の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置を例にとり説明したが、このような配置に限定するものではなく、図1の(B)と同様の概念図を図9に示すように、例えば、第1光偏向手段30からZ軸の負の方向に光が出射され、第2ミラー40でY軸正の方向(即ち、下方に)に出射される配置とすることもできる。
尚、本発明における走査手段から光ビーム伸長装置を構成することもできる。即ち、光源から出射された光ビームを第2方向及び第4方向に2次元的に伸長し、平行光として出射する光ビーム伸長装置は、
(a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
(b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
(c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
(d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
を備えている。
そして、光ビーム伸長装置にあっては、本発明の第1の態様と同様に、第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられている。あるいは又、本発明の第2の態様と同様に、各半透過膜において、光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビームの波長における光反射率よりも低い。
10・・・画像表示装置、11・・・光源、11R,11G,11B・・・発光素子、12,14・・・反射ミラー、13・・・ダイクロイック・プリズム、20・・・第1ミラー、21・・・第1軸、30・・・第1光偏向手段、31,51・・・半透過膜(半透過鏡、ハーフミラー)、32・・・第1光入射面、33・・・第1光出射面、40・・・第2ミラー、41・・・第2軸、50・・・第2光偏向手段、52・・・第2光入射面、53・・・第2光出射面、54・・・外光入射面、60・・・筐体、70・・・観察者、71・・・瞳、110・・・フレーム、110A・・・フロント部、110B・・・フロント部の中央部分、110C・・・取付部材、111・・・蝶番、112・・・テンプル部、113・・・モダン部、114・・・ノーズパッド、115・・・配線(信号線や電源線等)、116・・・ヘッドホン部、117・・・ヘッドホン部用配線

Claims (14)

  1. 光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えた画像表示装置であって、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えており、
    第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、
    第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられており、
    半透過膜の配列ピッチをP2、第2光偏向手段の厚さをt2、半透過膜の光出射面との成す角度をζ2とし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光ビームの波長における半透過膜の光反射率R2は、
    2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2
    を満足する画像表示装置。
  2. k=0.1である請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 各半透過膜は、S偏光成分及びP偏光成分のいずれか一方の偏光成分を反射し、他の偏光成分を透過し、
    外光入射面側には、該他の偏光成分を通過させる偏光手段が備えられている請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えた画像表示装置であって、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えており、
    第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、
    第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられており、
    各半透過膜において、光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビームの波長における光反射率よりも低い画像表示装置。
  5. 光ビームの波長以外の波長帯域は、光ビームのピーク波長をλ0(単位:nm)としたとき、420nm以上、680nm以下であって、しかも、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内の波長を除く波長帯域と定義され、
    光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率平均値RWB-aveは、(λ0−20)乃至(λ0+20)の範囲内における光反射率平均値RLS-aveよりも低い請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 0.05≦RWB-ave/RLS-ave≦0.5
    を満足する請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 光ビームの波長における光反射率は5%以下である請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 各半透過膜は、S偏光成分及びP偏光成分のいずれか一方の偏光成分を反射し、他の偏光成分を透過し、
    外光入射面側には、該他の偏光成分を通過させる偏光手段が備えられている請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  9. 画像は、第2方向に沿ってP個、第4方向に沿ってQ個の、合計P×Q個の画素が配列されて成り、
    第2方向に沿ったP個の画素の位置に応じて第1入射角が規定され、第4方向に沿ったQ個の画素の位置に応じて第2入射角が規定される請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  10. 第1方向と第4方向とは一致しており、第2方向と第3方向とは一致しており、第1方向及び第4方向は第2方向及び第3方向と直交する関係にある請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. (A)観察者の頭部に装着される眼鏡型のフレーム、及び、
    (B)フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えた頭部装着型ディスプレイであって、
    画像表示装置は、光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えており、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えており、
    第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、
    第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられており、
    半透過膜の配列ピッチをP2、第2光偏向手段の厚さをt2、半透過膜の光出射面との成す角度をζ2とし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光ビームの波長における半透過膜の光反射率R2は、
    2≦k×{(P2/t2)×tan(ζ2)}1/2
    を満足する頭部装着型ディスプレイ。
  12. (A)観察者の頭部に装着される眼鏡型のフレーム、及び、
    (B)フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えた頭部装着型ディスプレイであって、
    画像表示装置は、光源、及び、光源から出射された光ビームを走査する走査手段を備えており、
    走査手段は、
    (a)第1方向に延びる第1軸を回動軸として回動可能であり、光源から出射された光ビームが入射される第1ミラー、
    (b)第1方向とは異なる第2方向に沿って軸線が延びており、第1ミラーから出射された光ビームが第1入射角にて入射され、第1ミラーの回動に伴う光ビームの第1入射角に依存して第2方向と所定の第1出射角を成した平行光を出射する第1光偏向手段、
    (c)第3方向に延びる第2軸を回動軸として回動可能であり、第1光偏向手段から出射された平行光が入射される第2ミラー、及び、
    (d)第3方向とは異なる第4方向に沿って軸線が延びており、第2ミラーから出射された平行光が第2入射角にて入射され、第2ミラーの回動に伴う平行光の第2入射角に依存して第4方向と所定の第2出射角を成した平行光を出射する第2光偏向手段、
    を備えており、
    第2光偏向手段は、第4方向と平行に設けられた光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面を有し、
    第2光偏向手段の内部には複数の半透過膜が設けられており、
    各半透過膜において、光ビームの波長以外の波長帯域における光反射率は、光ビームの波長における光反射率よりも低い頭部装着型ディスプレイ。
  13. 一の方向と平行に設けられ、光源からの光が入射する光入射面、
    一の方向と異なる方向に延びる軸線と平行に設けられた光出射面、及び、
    光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面、
    を有する光学素子であって、
    複数の半透過膜が内部に設けられており、
    複数の半透過膜は、軸線に沿って間隔をおいて互いに平行に配列され、且つ、それぞれの半透過膜は、軸線に対して傾斜して配置されており、
    光入射面に入射した光源からの光は、半透過膜によって反射されて光出射面から出射され、外光入射面から入射した外光は、光出射面から出射され、
    半透過膜の配列ピッチをP、光学素子の厚さをt、半透過膜の光出射面との成す角度をζとし、kを0を超え、1未満の定数としたとき、光源からの光の波長における半透過膜の光反射率Rは、
    R≦k×{(P/t)×tan(ζ)}1/2
    を満足する光学素子。
  14. 一の方向と平行に設けられ、光源からの光が入射する光入射面、
    一の方向と異なる方向に延びる軸線と平行に設けられた光出射面、及び、
    光出射面と対向して設けられ、外光が入射する外光入射面、
    を有する光学素子であって、
    複数の半透過膜が内部に設けられており、
    複数の半透過膜は、軸線に沿って間隔をおいて互いに平行に配列され、且つ、それぞれの半透過膜は、軸線に対して傾斜して配置されており、
    光入射面に入射した光源からの光は、半透過膜によって反射されて光出射面から出射され、外光入射面から入射した外光は、光出射面から出射され、
    各半透過膜において、光源からの光の波長以外の波長帯域における光反射率は、光源からの光の波長における光反射率よりも低い光学素子。
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