JP2017161564A - 導光装置及び虚像表示装置 - Google Patents
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なお、外界光が導光装置に入射する場合、外界光がP偏光であれば、隣のミラーを高い透過率で透過することになるとともに、外界光がS偏光であれば、最初の特定のミラーを高い透過率で透過することになり、ミラーでの2重反射による間接光(つまり隣のミラーでの反射)に起因してゴーストが観察されてしまうことを抑制できる。
なお、外界光が導光装置に入射する場合、外界光がP偏光であれば、最初の特定のミラーを高い透過率で透過することになるとともに、外界光がS偏光であれば、隣のミラーを高い透過率で透過することになり、ミラーでの2重反射による間接光(つまり隣のミラーでの反射)に起因してゴーストが観察されてしまうことを抑制できる。
Rp<0.05 … (1)
Rp<0.5×Rs … (2)
を満たす。この場合、P偏光の反射率とS偏光の反射率との差が大きく、P偏光の反射率がかなり小さいので、映像光の反射率を高めつつ可視像において表示ムラの発生を抑制することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。
図1(A)及び1(B)を参照して、第1実施形態の導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。虚像表示装置100は、ヘッドマウントディスプレイに適用されるものであり、画像形成装置10と、導光装置20とを一組として備える。なお、図1(A)は、図1(B)に示す導光装置20のA−A断面に対応する。
液晶デバイス(映像素子)11は、光源14からの照明光を空間的に変調して、動画像その他の表示対象となるべき映像光GLを形成する。液晶デバイス(映像素子)11は、所定の偏光特性を有する映像光GLを射出する。具体的には、液晶デバイス11からS偏光に偏った状態の映像光GLを平行導光体22経由で反射ユニット30に入射させることができる。なお、ここでS偏光とは、後に詳述する反射ユニット30又はそのミラー31を基準とするものである。
投射レンズ12は、例えば縦のy方向に関して液晶デバイス11上の各点から射出された映像光GLを略平行光線にするコリメートレンズとして機能し、横のxz断面に関して導光装置20の一部と協働してコリメートレンズとして機能する。なお、投射レンズ12は、ガラス又はプラスチックで形成され、1枚に限らず複数枚の構成とすることができる。投射レンズ12は、球面レンズに限らず、非球面レンズ、非軸対称曲面を含む自由曲面レンズ等とすることができる。
なお、平行導光体22は、観察者の眼EYを基準とする光軸AXに対して傾けて配置されており、その法線方向Zは、光軸AXに対して角σだけ傾いている。この場合、平行導光体22を顔の曲線に沿って配置できるが、平行導光体22の法線は、光軸AXに対して傾きを有するものとなる。このように、平行導光体22の法線を光軸AXに平行なz方向に対して角度σだけ傾ける場合、反射ユニット30から射出させる光軸AX上及びその近傍の映像光GL0は、光射出面OSの法線に対して角度σを成すものとなる。
なお、曲面21bや曲面21aは、球面又は非球面に限らず、非軸対称曲面とすることができる。これにより、導光装置20の光学性能を向上させることができる。
さらに、曲面21b,21aは、縦のy方向に屈折力を有するものであってもよい。これにより、投射レンズ12によるコリメート機能を補助することができる。
平行導光体22において、入射部21の反射面RSや光入射面ISの内側で反射された映像光GLは、全反射面である平面22aに入射し、ここで全反射され、導光装置20の奥側すなわち射出部23を設けた+x側又はX側に導かれる。つまり、平行導光体22において、X軸方向は映像光GLの導光方向となっている。
なお、平行導光体22は、導光装置20の外形のうち+x側又はX側の端面を画成する側面として終端面ESを有する。また、平行導光体22は、±y側の端面を画成する上面及び底面として上端面TPと下端面BPとをそれぞれ有している。
ここで、像形成に用いられる映像光GLが射出部23に入射する角度は、光源側の入射部21から離れるに従って大きくなっている。つまり、射出部23の奥側には、外界側の平面22aに平行なZ方向又は光軸AXに対して傾きの大きな映像光GLが入射して比較的大きな角度で折り曲げられ、射出部23の前側には、Z方向又は光軸AXに対して傾きの小さな映像光GLが入射して比較的小さな角度で折り曲げられる。
以下、映像光の光路について詳しく説明する。図2に示すように、液晶デバイス11の射出面11a上からそれぞれ射出される映像光のうち、破線で示す射出面11aの中央部分から射出される成分を映像光GL0とし、図中一点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち紙面左側(+z寄りの−x側)から射出される成分を映像光GL1とし、図中二点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち紙面右側(−z寄りの+x側)から射出される成分を映像光GL2とする。これらのうち映像光GL0の光路は光軸AXに沿って延びるものとなっている。
具体的には、映像光GL0,GL1,GL2のうち、射出面11aの中央部分から射出された映像光GL0は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、標準反射角θ0で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで殆ど反射されないでこれを通過し、射出部23の中央の部分23kに直接的に入射する。映像光GL0は、部分23kにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSからこの光射出面OSを含むXY面に対して傾いた光軸AX方向(Z方向に対して角σの方向)に平行光束として射出される。
また、射出面11aの一端側(−x側)から射出された映像光GL1は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最大反射角θ1で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで殆ど反射されないでこれを通過し、射出部23のうち奥側(+X側)の部分23hにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角(光軸AXを基準とした場合の角γ1に対応)は、入射部21側に戻される程度が相対的に大きくなっている。
一方、射出面11aの他端側(+x側)から射出された映像光GL2は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最小反射角θ2で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで殆ど反射されないでこれを通過し、射出部23のうち入口側(−X側)の部分23mにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角(光軸AXを基準とした場合の角γ2に対応)は、入射部21側に戻される程度が相対的に小さくなっている。
つまり、様々な画角の映像光GL0,GL1,GL2は、観察者の眼EYを想定したアイポイントEPaに集まる。アイポイントEPaは、導光装置20に設定された射出瞳の位置を意味し、ここに眼EYを置けば明るい欠けの無い画像が得られる。
なお、映像光GL0,GL1,GL2は、映像光GLの光線全体の一部を代表して説明したものであるが、他の映像光GLを構成する光線成分についても映像光GL0等と同様に導かれ光射出面OSから射出されるため、これらについては図示及び説明を省略している。
なお、中央向けの映像光GL0は、仰角φ0(=90°−θ0)で射出部23の部分23kに入射し、周辺向け映像光GL1は、仰角φ1(=90°−θ1)で射出部23の部分23hに入射し、周辺向け映像光GL2は、仰角φ2(=90°−θ2)で射出部23の部分23mに入射する。ここで、仰角φ0,φ1,φ2間には、反射角θ0,θ1,θ2の大小関係を反映してφ2>φ0>φ1の関係が成り立っている。つまり、反射ユニット30の偏光分離型のミラー31等への入射角ι(図3参照)は、仰角φ2に対応する部分23m、仰角φ0に対応する部分23k、仰角φ1に対応する部分23hの順で徐々に小さくなる。換言すれば、偏光分離型のミラー31への入射角ι又はかかるミラー31での反射角(逆進光路を考えた場合には視線の入射角でもある)は、入射部21から離れるに従って小さくなる。映像光GL0,GL1,GL2のミラー31への入射角ιは、ミラー31の通過回数を少なく調整可能にする観点で40°以上とする。これにより、入射部21側からの映像光GLが反射ユニット30に入射して最初のミラー31等に入射した段階又は隣のミラー31に入射した段階で、ミラー31によって映像光GLが反射され眼EY側に取り出される構成をとりやすくなる。
なお、図示の例では、映像光GLの光線束が両直進光路P1,P2に跨るような位置で幅が絞られてビーム幅が細くなっているが、直進光路P1,P2のいずれか片側のみで幅が絞られてビーム幅が細くなってもよい。
以下、図2〜3等を参照して、射出部23の構造及び射出部23による映像光の光路の折曲げ及び偏光状態の切り換えについて詳細に説明する。
Rp<0.05 … (1)
Rp<0.5×Rs … (2)
が満たされるように、ミラー31の反射特性が設定されている。さらに、具体的な例では、ミラー31の反射特性は、上記の条件式(2)に代えて下記の条件式(2)'
Rp<0.2×Rs … (2)'
を満たすようなものとなっている。つまり、P偏光の反射率は、極めて低く設定されており、S偏光の反射率は、P偏光の2倍以上、好ましくは5倍以上に設定されて相対的に十分大きくなっている。
なお、ミラー31の映像光GLに対する全体的な反射率、つまりP偏光とS偏光とを合わせた反射率は、シースルーによる外界光OLの観察を容易にする観点で、想定される映像光GLの入射角範囲において3%以上50%以下とする。
なお、映像光GLがミラー31に入射する角度と、外界光OLがミラー31に入射する角度とは、反対側からであり一致するので、波長板35は、映像光GL及び外界光OLに対して同様の作用を及ぼすことになる。
なお、波長板35の厚みは、ミラー31の配列間隔SPに比較して充分小さくすることが望ましい。これにより、ミラー31に入射しない映像光GLが波長板35と干渉することを防止できる。
波長板35は、第1ミラー31Aの反入射側に隣接して配置されており、既述のようにミラー31を通過後の映像光GLをS偏光からP偏光に変換し或いはP偏光からS偏光に変換する。また、ミラー31に入射する前の外界光OLをS偏光からP偏光に変換し或いはP偏光からS偏光に変換する。
第1ミラー31Aからの透過光GTの偏光成分は、第2ミラー31Bにより透過及び反射の区別として分離される。具体的には、第2ミラー31Bの反射光GR2には、強度β(1−α)×IS0のP偏光と、強度α(1−β)×IP0のS偏光とが含まれる。
つまり、観察者の眼EYには、反射ユニット30越しに、第1ミラー31Aを経た強度((1−α)×IP0+(1−β)×IS0)の反射光GR1と、第2ミラー31Bを経た強度(β(1−α)×IS0+α(1−β)×IP0)の反射光GR2とが入射する。
上記のように、第1ミラー31Aからの反射光GR1の強度と、第2ミラー31Bからの反射光GR2の強度とが等しい場合、第1ミラー31Aで反射されて眼EYに入射する反射光GR1又は映像光GLの輝度と、第2ミラー31Bで反射されて眼EYに入射する反射光GR2又は映像光GLの輝度とをバランスさせることができ、可視像に縦筋状のムラが観察されてしまうことを抑制できる。つまり、液晶デバイス11上の各表示点から射出された映像光GLが、眼EYの配置されるアイポイントEPa周辺にミラー31の配置との関連性が少ない比較的一様な輝度分布で入射するので、第1ミラー31Aからの反射光GR1と第2ミラー31Bからの反射光GR2とがバランスしていない場合に比較して、反射ユニット30越しに見える虚像に意図しない縦筋状のムラが観察されてしまうことを防止できる。
第1ミラー31Aからの反射光OR1の偏光成分は、第2ミラー31Bにより透過及び反射の区別として分離される。具体的には、第2ミラー31Bの反射光OR2には、強度(1−β)・(1−α)×IP0のP偏光と、強度(1−α)・(1−β)×IS0のS偏光とが含まれる。
つまり、観察者の眼EYには、反射ユニット30越しに、第1ミラー31Aを経た強度(α×IS0+β×IP0)の透過光OTと、第2ミラー31Bを経た強度((1−β)・(1−α)×IP0+(1−α)・(1−β)×IS0)の反射光OR2とが入射する。
このように、眼EYに至る外界光OLが第1ミラー31Aを透過したもののみで構成される場合、反射ユニット30越しに近接物体を見た時に、反射光OR2(つまりミラー31での2重反射による間接光)に起因してゴーストが観察されてしまうことを抑制できる。近接物体からの外界光OLは、発散角を持つので、互いに位置が異なるとともに平行に延びる第1ミラー31Aと第2ミラー31Bとを経て、同じ角度で眼EYに入射する透過光OTと反射光OR2とが併存する場合、画像が僅かにずれて重畳するゴーストの原因となってしまう。なお、反射ユニット30越しに無限遠物体を見た場合には、このように画像が僅かにずれて重畳するゴーストが発生しない。
図6から明らかなように、反射ユニット30に入射した映像光GLがP偏光とS偏光とを略均等に含む場合、第1ミラー31Aで折り曲げられて眼EYに向かう透過光GTの強度は、0.2×IS0となり、第2ミラー31Bで折り曲げられて眼EYに向かう反射光GR2の強度は、0.2×IP0となる。つまり、液晶デバイス11上の各表示点から射出された映像光GLが、眼EYの配置されるアイポイントEPa周辺にミラー31の配置との関連性が少ない比較的一様な輝度分布で入射するので、反射ユニット30越しに見える虚像に意図しない縦筋状のムラが観察されてしまうことを防止できる。
図7から明らかなように、反射ユニット30に入射した外界光OLがP偏光とS偏光とを略均等に含む場合、第1ミラー31Aを直進して眼EYに向かう透過光OTの強度は、0.8×IP0+1.0×IS0となり、第2ミラー31Bで折り曲げられて眼EYに向かう反射光OR2の強度は、ゼロとなる。つまり、外界光OLが無限遠からのものであっても近接物体からのものであっても、画像が僅かにずれて重畳するゴーストの発生を防止できる。
なお、以上では、ガラス板91の主面の片側に誘電体多層膜92と波長板層93とを形成したが、ガラス板91の主面の一方側に誘電体多層膜92を形成し、主面の他方側に波長板層93を形成してもよい。
以上で説明した第1実施形態の導光装置20によれば、複数のミラー31のそれぞれに隣接して配置される複数の波長板35を有し、複数のミラー31がP偏光の反射率がS偏光の反射率よりも低い反射素子であるので、反射ユニット30に入射し特定の第1ミラー31Aで反射されて眼EYに入射する映像光GLの輝度と、当該特定の第1ミラー31Aを透過して隣の第2ミラー31Bで反射されて眼EYに入射する映像光GLの輝度とをバランスさせることが容易になり、可視像に縦筋状のムラが観察されてしまうことを抑制できる。
導光装置20において、入射部21から遠い側では、映像光GL2の仰角φ2が小さくなっており、反射ユニット30を薄くすることや配列間隔SPを広くすることで、ミラー31等を経由する回数が増加することを抑制できる。ここで、反射ユニット30の観察側の光射出面OSと、平行導光体22の外界側の平面22aとは平行であることが望ましい。つまり、平行導光体22のうち反射ユニット30に隣接する部分は原則として僅かな楔角を有することになる。
なお、射出部23は、反射ユニット30を挟んで平行導光体22の反対側に、反射ユニット30の出射面30bに接合される断面楔状のプリズム部材23fを有する。これにより、平行導光体22の外界側の平面22aと、この平面22aに対向する光射出面OS又は平面20bとが平行になって、外界光OLの自然な観察が可能になる。反射ユニット30が傾斜した状態で配置されていても、角度条件を図2〜3に示す例と同様とすれば、平行導光体22の外界側の平面22aで反射された映像光GLを複数のミラー31で反射させて、観察側の光射出面OSを通過させることでき、図2等の場合と同様に虚像を形成することができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第2実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
第1ミラー31Aからの透過光GTの偏光成分は、第2ミラー31Bにより透過及び反射の区別として分離される。具体的には、第2ミラー31Bの反射光GR2には、強度α(1−β)×IS0のP偏光と、強度β(1−α)×IP0のS偏光とが含まれる。ここでも、反射光GR2については、偏光の入れ替えが2回生じて元の偏光状態に戻っている。
つまり、観察者の眼EYには、反射ユニット30越しに、第1ミラー31Aを経た強度((1−β)×IP0+(1−α)×IS0)の反射光GR1と、第2ミラー31Bを経た強度(α(1−β)×IS0+β(1−α)×IP0)の反射光GR2とが入射する。
上記のように、第1ミラー31Aからの反射光GR1の強度と、第2ミラー31Bからの反射光GR2の強度とが等しい場合、第1ミラー31Aで反射されて眼EYに入射する反射光GR1又は映像光GLの輝度と、第2ミラー31Bで反射されて眼EYに入射する反射光GR2又は映像光GLの輝度とをバランスさせることができ、可視像に縦筋状のムラが観察されてしまうことを抑制できる。
第1ミラー31Aからの反射光OR1の偏光成分は、第2ミラー31Bにより透過及び反射の区別として分離される。具体的には、第2ミラー31Bの反射光OR2には、強度(1−α)・(1−β)×IP0のP偏光と、強度(1−β)・(1−α)×IS0のS偏光とが含まれる。
つまり、観察者の眼EYには、反射ユニット30越しに、第1ミラー31Aを経た強度(β×IS0+α×IP0)の透過光OTと、第2ミラー31Bを経た強度((1−α)・(1−β)×IP0+(1−β)・(1−α)×IS0)の反射光OR2とが入射する。
このように、眼EYに至る外界光OLが第1ミラー31Aを透過したもののみで構成される場合、反射ユニット30越しに近接物体を見た時に、反射光OR2(つまりミラー31での2重反射による間接光)に起因してゴーストが観察されてしまうことを抑制できる。
図13から明らかなように、反射ユニット30に入射した映像光GLがP偏光とS偏光とを略均等に含む場合、第1ミラー31Aで折り曲げられて眼EYに向かう透過光GTの強度は、0.2×IP0となり、第2ミラー31Bで折り曲げられて眼EYに向かう反射光GR2の強度は、0.2×IS0となる。つまり、液晶デバイス11上の各表示点から射出された映像光GLが、眼EYの配置されるアイポイントEPa周辺にミラー31の配置との関連性が少ない比較的一様な輝度分布で入射するので、反射ユニット30越しに見える虚像に意図しない縦筋状のムラが観察されてしまうことを防止できる。
図14から明らかなように、反射ユニット30に入射した外界光OLがP偏光とS偏光とを略均等に含む場合、第1ミラー31Aを直進して眼EYに向かう透過光OTの強度は、0.8×IS0+1.0×IP0となり、第2ミラー31Bで折り曲げられて眼EYに向かう反射光OR2の強度は、ゼロとなる。つまり、外界光OLが無限遠からのものであっても近接物体からのものであっても、画像が僅かにずれて重畳するゴーストの発生を防止できる。
以下、本発明の第3実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第3実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
図15に示す虚像表示装置100の場合、シェード部材60によって横方向に電界が振動するP偏光の透過が抑制されるので、水面、窓ガラス等での反射を含む外界光OLの観察が容易になる。
なお、シェード部材60の偏光特性に関してP偏光及びS偏光とは、導光装置20のミラー31を基準とするものである。つまり、シェード部材60は、外界光OLのうち平行導光体22の導光方向(つまりX軸方向)に略平行な第1方向(図15のx軸方向に相当)の電界成分であるP偏光の透過率が外界光OLのうち第1方向と直交する第2方向(図15のy軸方向に相当)の電界成分であるS偏光の透過率よりも低い。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、このように向きを変化させた導光装置20にシェード部材60を付加する場合、シェード部材60は、外界光OLのうち平行導光体22の導光方向に略平行な第1方向(つまり縦方向)の電界成分であるP偏光の透過率が外界光OLのうち第1方向と直交する第2方向(つまり横方向)の電界成分であるS偏光の透過率よりも例えば高いものとなる。
Claims (11)
- 観察者側及び外界側に対応して対向する一対の面を有する導光体と、
前記導光体の一端側に設けられた入射部と、
前記導光体の他端側に設けられた射出部とを備え、
前記射出部は、前記入射部からの映像光を観察者側にそれぞれ射出させる複数のミラーを配列してなる反射ユニットを有し、
前記反射ユニットは、前記複数のミラーのそれぞれに対応して配置される複数の波長板を有し、
前記複数のミラーは、P偏光の反射率がS偏光の反射率よりも低い反射素子である、導光装置。 - 各波長板は、各ミラーに隣接して配置されている、請求項1に記載の導光装置。
- 各波長板は、各ミラーに対して前記入射部から離れる反入射側に配置されている、請求項2に記載の導光装置。
- 各波長板は、各ミラーに対して前記入射部のある入射側に配置されている、請求項2に記載の導光装置。
- 前記ミラーは、誘電体多層膜で形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記波長板は、1/2波長板である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記ミラーのP偏光の反射率をRpとし、前記ミラーのS偏光の反射率をRsとしたときに、下記の条件式(1)及び(2)
Rp<0.05 … (1)
Rp<0.5×Rs … (2)
を満たす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導光装置。 - 前記導光体の前記一対の面は、略平行に延び、前記複数のミラーは、前記導光体の外界側で反射された映像光を反射して観察者側にそれぞれ射出させるため外界側に向かって前記入射部側に傾斜している、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記ミラーへの映像光の入射角は、40°以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の導光装置。
- 映像光を生じさせる映像素子と、請求項1〜9のいずれか一項に記載の導光装置とを備える虚像表示装置。
- 前記導光体の外界側を覆うとともに所定方向に偏った偏光特性を有するシェード部材をさらに備える、請求項10に記載の虚像表示装置。
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