JP2011038207A - 複合繊維 - Google Patents

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太志 山田
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伸洋 松永
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Abstract

【課題】化石資源の使用量を低減し、二酸化炭素の増大を抑制しうるバイオマス由来のポリオレフィンを少なくとも繊維表面に有する複合繊維であって、前記バイオマス由来のポリオレフィンと芳香族ポリエステルとの複合繊維を提供する。
【解決手段】本発明の複合繊維は、バイオマス由来の成分を原料とするポリオレフィンを含んでなる複合繊維であって、放射性炭素測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合が前記ポリオレフィンを構成する全炭素に対して99%以上であり、前記ポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成し、前記繊維横断面におけるその他の部分が芳香族ポリエステルからなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、バイオマス由来すなわち植物由来の成分を原料として得られたポリオレフィンと、芳香族ポリエステルから構成される複合繊維に関する。
ポリエチレン(PE)あるいはポリプロピレン(PP)は、機械的強度、化学的安定性に優れ、かつ安価であるため、各種の繊維、シート、フィルム、容器等として世界中で最も多く使用されている合成樹脂素材のひとつである。
ところで、PEやPPは従来、石油から得られるナフサを熱分解して得られるエチレンやプロピレンを原料とし、これを重合して製造されている。このように従来のPEやPPは限りある貴重な化石資源である石油を原料としている。さらに、従来のPEやPPは廃棄の過程で化石資源中に封じ込められていた炭素が二酸化炭素となって空気中に放出され、地球温暖化の一因となっている。これに対し、バイオマスの起源である植物は、太陽エネルギーと二酸化炭素および水から光合成により澱粉、セルロースやリグニンなどの植物バイオマスを作ることができる。したがって、こういったバイオマス由来の成分を樹脂原料にすれば、化石資源の使用量を抑制することができ、使用後に焼却処理して二酸化炭素と水に分解されても、これらは再び光合成によって植物に取り込まれるものである。すなわち、これを構成する炭素源については循環系のライフサイクルを構築するものであり、究極のリサイクル素材とすることができる。よって、バイオマス由来成分を原料として用いた分、温室効果ガスとなる二酸化炭素の新たな発生を削減できることになる。このことは最近「カーボンニュートラル」と称されて、将来の望ましい姿であるとされている。(例えば、非特許文献1参照。)
例えば、(財)化学技術戦略推進機構では、石油の代わりにサトウキビの搾り汁を発酵させてアルコールを作り、これを化学反応でエチレンやプロピレンに変える「バイオマスコンビナート構想」を提起し、2007年秋より技術開発に着手している。(例えば、非特許文献2参照。)また、米国、ダウ・ケミカル社とブラジルのアルコール・精糖大手のクリスタルセブ社は、2011年稼動を目指してブラジルでサトウキビを原料とするエタノールからエチレン、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)までの一貫工場を建設することを発表した。(例えば、非特許文献3参照。)
このように、バイオマス由来の成分を樹脂原料として得られたポリオレフィン、すなわちバイオマス由来炭素を含むPEやPPについては、一部の小規模製造から工業的生産に向けて検討されているのが現在の状況である。しかもバイオマス由来炭素を含むPEやPPは化学構造的には従来の化石資源起源のPEやPPとなんら変わらないため、優れた物性はそのまま維持されることが期待されている。
バイオマス・ニッポン総合戦略骨子、農水省・環境省・経産省プレスリリース、平成14年7月30日 毎日新聞2006年12月12日付け記事 石油化学新報、第4168号6〜7ページ(2007年7月27日発行)
本発明は、石油原料の枯渇を抑制し、地球温暖化の原因物質である空気中の二酸化炭素の増大を抑制するためのバイオマスを原料としたPEやPPなどを一成分とし、芳香族ポリエステルを他成分とした複合繊維であって、物性的に安定し、かつ、石油系原料からなるPEやPPを用いてなる複合繊維と同等な物性を有する複合繊維を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討を行い、PEやPPの原料であるエチレンやプロピレンをバイオマス由来の成分としたものにすればこの目的が達成されることに想到した。
すなわち、本発明の複合繊維は以下の構成を要旨とするものである。
(a)バイオマス由来の成分を原料とするポリオレフィンを含んでなる複合繊維であって、放射線炭素測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合が前記ポリオレフィンを構成する全炭素に対して99%以上であり、前記ポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成し、前記繊維横断面におけるその他の部分が芳香族ポリエステルからなることを特徴とする複合繊維。
(b)前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン又はこれらの共重合体であることを特徴とする(a)記載の複合繊維。
本発明の複合繊維は、バイオマス由来の成分を原料としたポリオレフィンを構成成分として使用しているため、汎用資材として使用するにあたって、石油資源の枯渇の抑制に寄与するところが大きく、また、焼却廃棄に際しても、地球温暖化の原因物質である二酸化炭素の大気中での増加を抑制することができる。
本発明の複合繊維は、バイオマス由来の成分を原料としたポリオレフィンを使用したものであるにもかかわらず、石油系原料からなるポリオレフィンを用いてなる場合と同等な物性を、安定して保持するものとなる。
また、本発明の複合繊維を用いた不織布は耐毛羽立ち性、風合いや肌触り感に優れたソフト性を有し、吸収性物品、ワイパー等に好適に使用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の複合繊維としては、バイオマス由来の成分を原料としてなるポリオレフィン(以下、バイオマス由来のポリオレフィンと略記することがある。)を含んでいることが必要である。また、本発明におけるポリオレフィンとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)あるいはこれらの共重合体であることが好ましい。具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレンとの二元共重合体等のポリオレフィンが挙げられ、基本的には、従来の化石資源由来と同等な物性を有するものである。
また、本発明におけるバイオマス由来のポリオレフィンの粘度としては、ASTM D 1238に記載の方法に準じて、温度190℃、荷重20.2N(2160gf)で測定したメルトフローレート(MFR)が10〜80g/10分であることが好ましく、20〜40g/10分であることがより好ましい。MFRが10g/10分未満であると、溶融押出が困難となる傾向にあるため好ましくない。一方、MFRが80g/10分を超えると、溶融押出により繊維化する際に良好に繊維化することが困難となったり、繊維の機械的強度が低下したりする傾向となるので好ましくない。
本発明におけるバイオマス由来のポリオレフィンの製造法としては、例えば、ポリエチレンの場合、トウモロコシ、サトウキビ、サツマイモなどから得られる澱粉や糖分などのバイオマス由来の成分(バイオマス資源)を微生物で発酵させてバイオエタノールを製造し、これを脱水反応させることでエチレンを製造し、さらに重合させることでポリエチレンを得ることができる。また、ポリプロピレンの場合、上記のバイオマス資源に対し発酵条件を変更することで1,3−プロピレングリコールを製造し、これを脱水反応させることでプロピレンとし、さらに重合させることでポリプロピレンを得ることができる。さらに、ポリプロピレンとポリエチレンの共重合体としては、エチレンとプロピレンの所定量の混合体を重合させることで得ることができる。
本発明におけるバイオマス由来のポリオレフィンとしては、バイオマス由来炭素の存在割合が、ポリオレフィンを構成する全炭素に対し99%以上を占めるものであることが必要である。前記バイオマス由来炭素の存在割合が、99%未満である場合、従来の石油系資源からなる素材をバイオマス由来の素材に置き換えることで、ポリオレフィンについてのカーボンニュートラルを達成するという本発明の趣旨にそぐわないものとなる。
本発明におけるバイオマス由来炭素としては、大気中に二酸化炭素として存在していた炭素が、植物中に炭酸同化することで取り込まれ、これを原料として合成されたポリオレフィン中に存在する炭素を示すものであり、放射性炭素(すなわち、炭素14)の測定により同定することができる。
ここで、本発明におけるバイオマス由来成分の含有割合を特定するにあたって、放射性炭素(炭素14)の測定を行うことの意味について、以下に説明する。大気中の高層部においては、窒素原子に宇宙線(中性子)が衝突して炭素14原子が生成される反応が継続して起こっており、これが大気中全体へと循環している。そのため、大気中の二酸化炭素には、炭素14が一定割合[平均として107pMC(percent modern carbon)]で含まれていることが測定されている。一方、地中に閉じ込められた炭素14原子は、上記の循環からは隔離されているため、放射線を出しながら、半減期5,730年で窒素原子に戻っていく反応のみが起こり、現在の石油などの化石原料中には炭素14原子が殆ど残っていない。したがって、対象となる試料中における炭素14の濃度を測定し、大気中の炭素14の含有割合(107pMC)を指標として逆算することで、試料中に含まれる炭素のうちのバイオマス由来炭素の割合を求めることができる。
また、放射性炭素(炭素14)の測定では、リサイクルされたポリオレフィンに対してもバイオマス由来炭素の含有割合を分析することもできるため、バイオマス由来成分の
リサイクル用途への循環利用の促進を図る上でも効果的な手法である。したがって、本発明のポリオレフィンとしては、バイオマス由来成分を重合して新たに得られたポリオレフィンのみならず、バイオマス由来のポリオレフィンが含有されてなるリサイクルされたポリオレフィンも含有するものである。
本発明の複合繊維としては、バイオマス由来のポリオレフィンと共に、芳香族ポリエステルが使用されていることが必要である。本発明における芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などが挙げられる。また、これらの芳香族ポリエステルには、その特性が損なわれない範囲で、イソフタル酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体、5−スルホイソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸などの共重合性分と含有していてもよい。
さらに、本発明における芳香族ポリエステルとしては、本発明の効果を損なわない範囲において、バイオマス由来のモノマー成分が含有されていてもよい。具体的なバイオマス由来のモノマー成分としては、1,3−プロピレングリコールなどが挙げられる。また、上記芳香族ポリエステルにおけるバイオマス由来炭素の存在割合は、特に制限されない。
本発明における芳香族ポリエステルとしては、紡糸操業性および得られる繊維の強度の観点から、極限粘度が0.5〜1.0であるものが好ましく、0.6〜0.8であるものが特に好ましい。なお、極限粘度の測定方法は後述する。
本発明の複合繊維としては、上記バイオマス由来のポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成し、その他の部分が芳香族ポリエステルからなることが必要である。これにより、本発明のバイオマス由来の複合繊維においては、柔らかなポリマーであるポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成しているため、これを用いた織物や編物は風合いが柔らかい特徴を有するものとなる。また、これらの複合繊維からなる短繊維不織布やスパンボンド不織布においては、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどバイオマス由来のポリオレフィンを熱接着処理することで、風合い(柔らかさ)や肌触り感、耐羽毛立性等が良好なものとなる。そして、20g/m以下程度の低目付の不織布においては、紙おむつなどの吸収性物品のカバーストッフとして好適に使用できるものとなる。
また、本発明の複合繊維としては、バイオマス由来のポリオレフィンと芳香族ポリエステルとを構成成分とした複合繊維であり、その構造はたとえば同心あるいは偏心の芯鞘型、並列型、海島型などのいずれであってもよい。中でも同心芯鞘型構造の複合繊維は熱接着性が良好で、その物性も一定しており好ましい。このほか、異形断面構造や、分割型構造を有するものであってもよい。
本発明の複合繊維におけるバイオマス由来のポリオレフィンと芳香族ポリエステルの構成比率としては、特に限定されないが、操業性、コストの面から、容積比で30/70〜70/30であることが好ましく、40/60〜60/40であることがより好ましい。
本発明の複合繊維における組み合わせとしては、融点差が50℃以上である樹脂同士を組み合わせた複合繊維が、得られる織物、編物あるいは不織布を熱接着させる際の寸法安定性の観点から好ましい。特に、融点差が80℃以上である樹脂同士を組み合わせて用いることが好ましい。その組み合わせの具体的な例としては、(バイオマス由来のポリオレフィン,芳香族ポリエステル)=(高密度ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート)、(直鎖状低密度ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート)、(低密度ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート)、(プロピレンとエチレンの二元共重合体,ポリエチレンテレフタレート)、(直鎖状低密度ポリエチレン,ポリブチレンテレフタレート)、(低密度ポリエチレン,ポリブチレンテレフタレート)、(プロピレンとエチレンとの二元共重合体,ポリトリメチレンテレフタレート)、(高密度ポリエチレン,ポリトリメチレンテレフタレート)などを挙げることができる。上記の中でも、(高密度ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート)、(高密度ポリエチレン,ポリトリメチレンテレフタレート)、(高密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート)が好ましい。
本発明の複合繊維には、本発明の効果を妨げない範囲において、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、防汚剤、安定剤、難燃剤、抗菌剤、着色剤などが添加されていてもよい。
本発明の複合繊維は、長繊維として用いてもよいし、該長繊維を熱接着処理に付することによりスパンボンド不織布として用いてもよい。また、数千〜数百万本を集合させた繊維束として切断し繊維長5〜150mm程度の短繊維としてから、紡績工程に付することにより紡績糸として用いてもよいし、該短繊維を乾式法などにより形成した不織布として用いてもよい。
また、本発明の複合繊維は単独で用いてもよいが、他の繊維と混合して用いる用途にも適している。従って、混紡、交撚、精紡交撚を行ってもよく、さらに交織、交編して用いてもよいし、混合不織布として用いてもよい。本発明の複合繊維に混合される他の繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、アラミド等の合成繊維;ビスコースレーヨン、キュプラ、ポリノジック等のセルロース系繊維;リヨセル等の溶剤紡糸セルロース系繊維;絹、綿、麻、羊毛その他の獣毛繊維などが挙げられる。
次に、本発明の複合繊維を用いた不織布の用途と、該不織布の使用に適する複合繊維の繊度について述べる。繊度としては、バッテリーセパレーターに要求されるような非常に細い繊度のものから、高い土圧への耐久が可能な土木特殊用途に求められる太い繊度のものまで、広い繊度範囲とすることが可能である。一例を挙げると、バッテリーセパレーター等に用いられる場合には、1デシテックス(以下、dtexと称する)以下の繊度が好適である。また、オムツ、生理用品、吸汗パッド、皮脂除去用シート材、お手拭等の衛生材料として用いる場合は、約0.2〜6dtex程度の繊度が好適である。べたがけシート、防草シート、果実保護袋、保温シート等といった農業資材として用いる場合は、0.5〜100dtex程度の繊度が好適である。そのほか、包装材、飛行機や旅客車両の使い捨てシートカバー、便座カバー、衣服の保温材、型どり基材、エアフィルター、油吸着材・ワイパー(家庭用使い捨て雑巾、眼鏡拭き、床拭き材、畳拭き材等)の一般資材、生活資材、外科用ガウンやマスク・帽子といったメディカル資材としては約0.5〜100dtex程度のものが好適に用いられる。
なお、不織布における熱接着処理方法としては、以下に大別できる。すなわち、熱風等を利用し、繊維の交点の大多数を接着させる熱スルーエアー方法と、エンボスロール等を利用し、不織繊維集合体の一部を熱接着させる点熱圧着方法の2種類に区別できる。前者の熱スルーエアー方法としては、例えば、不織繊維集合体を積層した後、熱風循環式回転乾燥機内へ導入して低融点成分を溶融固化し、複合繊維不織布を得る方法が挙げられる。この熱スルーエアー方法は、捲縮の発現する繊維を用いた場合に、嵩高な不織布を得ることが可能であるため好ましい熱接着処理方法である。後者の点熱圧着方法としては、例えば、不織繊維集合体を繊維の融点より15〜30℃低い温度でエンボス加工する方法等が挙げられる。この点熱圧着方法は、風合いのよい不織布が得られるという効果を有するため、好ましい熱接着処理方法である。
本発明の複合繊維を用いた不織布における目付の範囲は、特に限定されないが、均一な目付の不織布の製造や、点熱圧着処理を行う場合の容易性、点熱圧着部における上記の断面構造(すなわち、バイオマス由来のポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成し、その他の部分が芳香族ポリエステルからなる構造)の形成性の観点から、3〜2000g/mであることが好ましい。また、スパンボンド不織布に用いる場合には、柔軟性の観点から、5〜100g/mのものが好ましく用いられる。これらのうち、風合いや柔らかさを考慮すれば、3〜100g/mのものが好ましい。特に、衛生材料に用いる場合は、5〜30g/mのものが好ましい。
本発明の複合繊維の製造方法について以下に説明する。上記したような数千〜数百万本を集合させた繊維束とし、短繊維とする場合は、まず、バイオマス由来炭素の存在割合が99%以上であるポリエチレンとポリエチレンテレフタレートを通常の複合紡糸装置(同心芯鞘型複合紡糸装置)を用いて溶融防止する。次いで、冷却し、油剤を付与した後、延伸することなく一旦巻取る。この未延伸糸(マルチフィラメント糸)を数十万〜二百万dtexのトウに集束して、延伸倍率2〜5倍、延伸温度40〜80℃で延伸を行い、80〜120℃で熱処理を施す。続いて、押し込み式クリンパーにより機械捲縮を施した後、仕上げ油剤を付与し、乾燥機で乾燥を行い、さらにECカッター等のカッターで目的とする長さに切断して短繊維とする。
なお、長繊維とする際には、未延伸糸を巻き取った後、トウとして集束することなく延伸を施すか、もしくは未延伸糸を用いて延伸しながら撚糸や仮撚加工等を行って加工糸を得る方法がある。
次に本発明の複合繊維を用いたスパンボンド不織布の製造方法について、その一例を概説する。すなわち、複合紡糸口金より溶融押出しされた上記複合繊維をエアーサッカーの高速空気流を利用して牽引延伸し、これら繊維を直接、または揺動機構や帯電装置をもつ開繊装置で分散後、移動する捕集コンベア上に堆積させてシート状の長繊維ウエブを形成した後、これを熱点圧着して不織布を形成する。
以下、実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における物性値等の測定法は、次の通りである。また、ポリオレフィンのメルトフローレートの測定法は前記した通りである。
(1)芳香族ポリエステルの極限粘度[η]
フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒として、芳香族ポリエステルのポリマー濃度0.5%、温度20.0℃にて測定した相対粘度から以下の換算式(Zimmer換算式)を用いて算出した。
[η]=1.621×(相対粘度)−1.607
(2)融点(℃)
示差走査型熱量計(パーキンエルマ社製、商品名「DSC-2型」を用い、昇温速度20℃/分の条件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点とした。
(3)単糸繊度(dtex)
JIS L-1015 8−5−1−1Aの方法により測定した。
(4)不織布の引張強力(cN/25mm幅)
不織布を幅25mm、長さ150mmの短冊状に切断し、試料を作成した。この試料をテンシロン(オリエンテック社製、商品名「UTM−4型」を用いて、つかみ間隔100mm、引張速度100mm/分の条件で伸長切断し、最大強力を読み取った。本発明においては、引張強力1000cN/25mm幅以上であるものを、実用的な強力を有するものとした。
(5)不織布の剛軟度(cm)
JIS L−1096 A法である45度カンチレバー法に基づき、不織布の先端が45度の斜面に接触するまでの移動距離(mm)を測定した。本発明においては剛軟度(移動距離)が100mm未満であるものは柔軟性が良好であると評価した。
(6)不織布の風合い
不織布を10人のパネラーによる手触り試験により、風合いのソフト性を官能評価した。10人中9人以上が風合いについてソフトであると評価した場合は○、5〜8人が風合いについてソフトであると評価した以外は△、同じく4人以下である場合は×とした。○の場合を実用に耐えうるものとした。
(7)毛羽立ち性
不織布を10人のパネラーが目視で検査した。10人中9人以上が毛羽について全くあるいは殆どないと評価した場合は○、10人中9人以上が毛羽について明らかに認められると評価した場合は×、その他の場合は△と評価した。○の場合を実用に耐えうるものとした。
(8)放射性炭素(炭素14)の測定によるバイオマス由来炭素の存在割合
試料を加速機質量分光計(AMS)にかけて、炭素14の含有量を測定した。なお、大気中の二酸化炭素には炭素14が一定割合含有される(これは高層大気中で窒素に中性子が衝突して炭素14が生成されるためである。)が、石油などの化石原料には炭素14が殆ど含まれない(炭素14は放射線を出しながら半減期5,730年で窒素に変わっていくためである)。一方、現在の大気中における炭素14の存在比率は、特定値[平均として107pMC(percent modern carbon)]であることが測定されており、光合成を行う現存の植物にはこの比率で炭素14が取り込まれていることが知られている。従って、試料中の全炭素と炭素14の含有量を測定することにより、下記式に従って、試料中に含まれる炭素のうちのバイオマス由来炭素の割合を求めることができる。
バイオマス由来炭素の含有割合(%)=(試料中のバイオマス由来の炭素量/試料中の全炭素量)×100
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(日本エステル社製)([η];0.69、融点;255℃)(以下、PETと略称する)を芯部に用い、バイオマス由来炭素のみを有する高密度ポリエチレン(MFR;20.4、融点;130℃)を鞘部に用いた。孔数560孔、円形断面同心芯鞘複合紡糸口金を用い、芯鞘比率が溶融容積比として芯/鞘=50/50となるように計量し、紡糸温度280℃、紡糸速度800m/分で溶融紡糸し、複合繊維の未延伸糸を得た。次いで、得られた未延伸糸を延伸温度60℃、延伸倍率3.50倍で延伸を行い、次いで、押し込み式の捲縮機(クリンパー)により、捲縮を付与した。さらに、仕上げ油剤を付与して115℃で乾燥させ、繊維長51mmに切断し、繊度が2.2dtexである芯鞘型複合繊維を得た。
得られた芯鞘型複合繊維100%をカード機(大和機工社製、商品名「サンプルローラーカード SC-500D13H」)にかけ、目付18g/cmのウエブを作成した。このウエブを連続熱処理機(辻井染機工業社製)に通し、135℃にて1分間の熱接着処理を行い、目付が22g/cmである不織布を作製した。この不織布の引張強力、剛軟性、風合い及び毛羽立ち性を評価し、評価結果を表1に示した。
(実施例2〜5)
芯鞘型複合繊維における鞘部のバイオマス由来のポリオレフィン、および芯部の芳香族ポリエステルとして、それぞれ表1に示すものを用い、不織布作製の際の熱融着温度を変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5の不織布を作製し、評価に付した。得られた評価結果を表1に示した。
実施例4および5の鞘部に用いたバイオマス由来炭素のみを有するポリプロピレンのMFRは18.6、融点は160℃であった。
表中の略語は以下のものを示す。
PTT:ポリトリメチレンテレフタレート(日本エステル社製)([η];0.70、融点;215℃)
PBT:ポリブチレンテレフタレート(日本エステル社製)([η];0.71、融点;220℃)
(比較例1)
芯鞘型複合繊維の鞘部を石油系由来の高密度ポリエチレン(MFR;20.1、融点;130℃)とした以外は、実施例1と同様にして比較例1の不織布を作製した。得られた結果を表1に示した。
Figure 2011038207
表1より明らかなように、本発明の要件を満たす実施例1〜5は、不織布の強力も十分高く、また、風合いも非常にソフトであり、毛羽立ちも無く良好であった。かつ、バイオマス由来の成分を所定量以上に含有するため、環境負荷が少なく、カーボンニュートラルの趣旨に則したものであった。
一方、比較例1では、従来の石油系素材のみからなる複合繊維であるため、物性的には実施例1〜5と全く遜色のないものであった。しかしながら、バイオマス由来の成分を全く含んでいないため、環境負荷の低減効果を全く有さないものであった。

Claims (2)

  1. バイオマス由来の成分を原料とするポリオレフィンを含んでなる複合繊維であって、放射線炭素測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合が前記ポリオレフィンを構成する全炭素に対して99%以上であり、前記ポリオレフィンが繊維横断面の外周の少なくとも一部を構成し、前記繊維横断面におけるその他の部分が芳香族ポリエステルからなることを特徴とする複合繊維。
  2. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン又はこれらの共重合体であることを特徴とする請求項1記載の複合繊維。
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