JP2012140728A - ポリエステルおよびポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維 - Google Patents

ポリエステルおよびポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維 Download PDF

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Abstract

【課題】バイオマス由来物質を原料としてなるPET、PE複合繊維を開発することで、石油資源の消費を抑え、かつPEに各種ポリマーを重合させることで柔軟な風合いと均一な地合を有する不織布を提供する。又石油由来品との置き換えを目的とする。
【解決手段】繊維形成成分を芯部に熱接着性成分を鞘部に有する芯鞘型複合繊維であって、芯鞘型複合繊維中に加速機質量分光計を用いた測定による放射性炭素を10%以上含み、繊維形成成分が加速機質量分光計を用いた測定による放射性炭素を含むポリエチレンテレフタレートからなり、熱接着性成分が高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、無水マレイン酸をブロック共重合またはグラフト共重合させたポリエチレンおよび無水マレイン酸をブロック共重合されたポリプロピレンよりなる群から選択され、加速機質量分光計を用いた測定による放射性炭素を含むポリオレフィンからなる芯鞘型複合繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、バイオマス由来の複合短繊維に関する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)は、機械的強度、化学的安定性、透明性等に優れ、各種の繊維、不織布、シート、フィルム、容器等として世界中で最も多く使用されている合成樹脂素材のひとつである。ポリエチレン(PE)は、ポリエステルと同様な特徴をもつと共に、優れた熱接着性があるため、各種の繊維、不織布、シート、フィルム、容器等として世界中で最も多く使用されている合成樹脂素材のひとつである。
ところで、PET、PEは従来、石油などの限りある貴重な化石資源を原材料としている。さらに、焼却廃棄された場合、本来化石資源中に封じ込められていた炭素が二酸化炭素となって空気中に放出されるため、新たに発生する二酸化炭素により温室効果が増長されることとなり、地球温暖化の一因となっている。
これに対し、バイオマスの起源である植物は、太陽エネルギーと二酸化炭素および水から光合成により澱粉やセルロースなどのバイオマスを作ることができる(例えば、特許文献1、2参照)。こういったバイオマスを出発原料として活用すれば石油資源の使用量を抑制することができ、例えば、ポリ乳酸などのバイオマスを原料として利用すれば、これが使用後焼却処理して炭酸ガスと水に分解されたとしても、それらは再び光合成によって植物に取り込まれることになり、リサイクルシステム、あるいはカーボンニュートラルの構築が可能になる。
しかしながら、トウモロコシなどの植物を原料とするポリ乳酸などは、強度や磨耗性、石油由来PETに比べて劣っている。樹脂、繊維の質量や厚みを増大させ、これらの問題点に対応しているが、耐熱性や加水分解性に劣るなど、ポリマー自体の問題点が残る。各種、耐熱性、耐加水分解性用の添加剤を混練することや、バイオマス成分を一部分に使用した複合繊維(例えば、特許文献3参照)により、品質は改善されつつある。
さらに、バイオマス由来物質を原料としてなるPET、PEは、化学構造的には従来の石油材料起源のものと変わらないため、従来の石油由来PET、PE複合繊維と品質に差はないが、そのままでは、柔軟な風合と均一な地合いを有する不織布を提供することが難しい。
特開2009−091694号公報 特開2008−150759号公報 特開2010−065342号公報
本発明は上記従来技術を背景になされたものであり、その目的は、バイオマス由来物質を原料としてなるPET、PE複合繊維を開発することで、石油資源の消費を抑え、かつPEに各種ポリマーを重合させることで柔軟な風合いと均一な地合を有する不織布を提供することができ、石油由来品との置き換えが可能となる。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討を行った結果、バイオマス由来原料からなるPET、PEあるいは、PEに各種ポリマーを重合させたバイオPEを使用することで、上記課題が達成される。即ち上記課題は、本発明である繊維形成成分を芯部に熱接着性成分を鞘部に有する芯鞘型複合繊維であって、芯鞘型複合繊維中に加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素を10%以上含み、繊維形成成分が加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による炭素14測定によるところのバイオマス由来炭素を含むポリエチレンテレフタレートからなり、熱接着性成分が高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、無水マレイン酸をブロック共重合またはグラフト共重合させたポリエチレンおよび無水マレイン酸をブロック共重合されたポリプロピレンよりなる群から選択され、加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による炭素14測定によるところのバイオマス由来炭素を含むポリオレフィンからなる芯鞘型複合繊維によって解決することができる。
本発明の複合繊維は、ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンからなる複合繊維であり、複合繊維全体として加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)を10%以上含む。好ましくは該ポリオレフィンが加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合が70%以上であり、該ポリエチレンテレフタレートが加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合が10%以上を構成成分として使用している。故に、汎用資材として使用するにあたって、石油資源の枯渇の抑制に寄与するところが大きく、また、焼却廃棄に際しても、地球温暖化の原因物質である二酸化炭素の大気中での増加を大幅に抑制することができる。
本発明の複合繊維は、バイオマス由来の成分を原料としたポリエステル、ポリオレフィンを使用するにもかかわらず、石油系原料を用いた場合と同等の繊維物性を安定して保持することができ、かつ、PEに各種ポリマーを重合させることで、不織布における柔軟な風合いと均一な地合を提供することができる。
以下、本願発明について詳細に説明する。本発明は繊維形成成分を芯部に熱接着性成分を鞘部に有する芯鞘型複合繊維であって、芯鞘型複合繊維中に加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素を10%以上含み、加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による炭素14測定によるところのバイオマス由来炭素を含むポリエチレンテレフタレートからなり、熱接着性成分が高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、無水マレイン酸をブロック共重合またはグラフト共重合させたポリエチレンおよび無水マレイン酸をブロック共重合されたポリプロピレンよりなる群から選択され、加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による炭素14測定によるところのバイオマス由来炭素を含むポリオレフィンからなる芯鞘型複合繊維である。その芯鞘型複合繊維は同芯型複合繊維または偏芯芯鞘型複合繊維のいずれであっても良い。偏心芯鞘型複合繊維である場合には、芯成分と鞘成分を構成するポリマーの熱に対する収縮率の差を利用して、加熱する事によりラセン型(スパイラル型)の捲縮を付与することも可能となる点に特徴がある。なお、その芯鞘型複合繊維中の放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素の存在割合10.0%以上であることが必要である。10.0%未満であると、従来の石油系資源からなる素材をバイオマス由来の素材に置き換えることで、合成繊維全体としてのカーボンニュートラルを達成するという本発明の主旨にそぐわないものとなり好ましくない。放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素や、その具体的な評価方法については後述する。
本発明において繊維形成成分として使用されるPETとしては、エチレングリコールとテレフタル酸を主たる構成成分としてなるものであり、得られたポリエステルの物性が損なわれない範囲において、他のモノマー成分を共重合させることができるが、エチレンテレフタレートの繰り返し単位が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。共重合可能な酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸などがあり、具体的には、芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウム、5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホニウムなど:脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、アジピン酸、コハク酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸など:脂環族ジカルボン酸としては、シクロヘキサンジカルボン酸:ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸などが挙げられる。また、共重合可能なアルコール成分としては、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体などの二価アルコール:ペンタエリスリトールなどの多価アルコールが挙げられる。
本発明において繊維形成成分として使用されるPETとしては、放射性炭素(炭素14)測定によるところのバイオマス由来炭素が、PETを構成する全炭素に対して10.0%以上含有していることが好ましい。また、上限としては、100.0%以下であることが好ましく、25.0%以下であることがさらに好ましく、より好ましくは24.0%以下であり、さらに好ましくは23.4%以下である。
ここで、本発明におけるバイオマス由来成分の含有割合を特定するにあたって、放射性炭素(炭素14)の測定を行うことの意味について、以下に説明する。バイオマス由来成分とはその発生形態から廃棄物系、未利用系、資源作物系の3種に分類される。バイオマス資源は具体的には、セルロース系作物(パルプ、ケナフ、麦わら、稲わら、古紙、製紙残渣など)、リグニン、木炭、堆肥、天然ゴム、綿花、サトウキビ、油脂(菜種油、綿実油、大豆油、ココナッツ油など)、グリセロール、炭水化物系作物(トウモロコシ、イモ類、小麦、米、キャッサバなど)、バガス、テルペン系化合物、パルプ黒液、生ごみ、排水汚泥などが挙げられる。また、バイオマス資源からグリコール化合物を製造する方法は、特に限定はされないが、菌類や細菌などの微生物などの働きを利用した生物学的処理方法、酸、アルカリ、触媒、熱エネルギー若しくは光エネルギーなどを利用した化学的処理方法、または微細化、圧縮、マイクロ波処理若しくは電磁波処理など物理的処理方法など既知の方法が挙げられる。
本発明において、複合繊維中、ポリエチレンテレフタレート中またはポリオレフィン中の放射性炭素(C14)の含有率とは、それぞれの有機化合物を構成する全炭素原子中、放射性炭素である14C濃度を基準(この値を100%と設定する)とした場合の14C濃度の比率を表す。その放射性炭素である14Cとは1950年時点の循環炭素中の14C濃度を基準とすることが好ましい。その放射性炭素である14Cの濃度は以下の測定方法(放射性炭素濃度測定)により測定する事ができる。すなわち14Cの濃度測定は、タンデム加速器と質量分析計を組み合わせた加速器質量分析法(AMS:Accelerator Mass Spectrometry)によって、分析する試料に含まれる炭素の同位体(具体的には12C、13C、14Cが挙げられる。)を加速器により原子の重量差を利用して物理的に分離し、同位体の原子一つ一つの存在量を計測する方法である。
炭素原子1モル(6.02×1023個)中には、通常の炭素原子の約一兆分の一である約6.02×1011個の14Cが存在する。14Cは放射性同位体と呼ばれ、その半減期は5730年で規則的に減少している。これらが全て崩壊するには22.6万年を要する。従って大気中の二酸化炭素等が植物等に取り込まれて固定化された後、22.6万年以上が経過したと考えられる石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料においては、固定化当初はこれらの中にも含まれていた14C元素は全てが崩壊している。故に21世紀である現在は石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料においては14C元素は全く含まれていない。故にこれらの化石燃料を原料として生産された化学物質にも14C元素は全く含まれていない。一方、14Cは宇宙線が大気中で原子核反応を行い、絶え間なく生成され、放射壊変による減少とがバランスし、地球の大気環境中では、14Cの量は一定量となっている。
一方、大気中の二酸化炭素が植物やそれを食する動物などに取り込まれて固定化された場合には、その取り込まれた状態では14Cは新たに補充されることなく、14Cの半減期に従って時間の経過とともに14C濃度は一定の割合で低下する。このため、グリコール化合物中の14C濃度を分析することにより、化石燃料などの化石資源を原料としたものか、或いはバイオマス資源を原料にしたグリコール化合物か簡易に判別することが可能となる。またこの14C濃度は1950年時点の自然界における循環炭素中の14C濃度をmodern standard referenceとし、この14C濃度を100%とする基準を用いる事が通常行われる。現在のこのようにして測定される14C濃度は約107pMC(percent Modern Carbon)前後の値であり、仮に試料として用いられているプラスチック等が100%天然系(生物系)由来の物質で製造されたものであれば、107pMC程度の値を示すことが知られている。この値が上述で言うバイオ化率100%に相当する。一方石油等の化石燃料由来の化学物質を用いてこの14C濃度を測定した場合、ほぼ0pMCを示すことも知られている。この値が上述で言うバイオ化率0%に相当する。これらの値を利用して天然資源由来の化合物(バイオマス資源由来の化合物)−化石資源由来の化合物の混合比を算出する事が出来る様になる。更にこの14C濃度の基準となるmodern standard referenceとしてはNIST(National Institute of Standards and Technology:米国国立標準・技術研究所)が発行した蓚酸標準体を用いる事が好ましく採用する事が出来る。この蓚酸中の炭素の比放射能(炭素1g当たりの14Cの放射能強度)を炭素同位体毎に分別し、13Cについて一定値に補正して、西暦1950年から測定日までの減衰補正を施した値を標準の14C濃度濃度の値として用いている。
更に14C原子について追加する。大気中の高層部においては、窒素原子に宇宙線(中性子)が衝突して炭素14原子が生成される反応が継続して起こっており、これが大気中全体へと循環しているため、大気中のニ酸化炭素には、炭素14が一定割合[平均値として107pMC(percent modern carbon)]で含まれていることが測定されている。一方、地中に閉じ込まれた炭素14原子は、上記の循環からは乖離されているため、放射線を出しながら半減期5,370年で窒素原子に戻っていく反応のみが起こり、現在の石油などの化石原料中には炭素14原子が殆ど残っていない。したがって、対象となる試料中における炭素14の濃度を測定し、気中の炭素14の含有割合[107pMC]を指標として逆算することで、試料中に含まれる炭素のうちのバイオマス由来炭素の割合を求めることができる。また、放射性炭素(炭素14)の測定では、リサイクルポリエステル、ポリオレフィンに対してもバイオマス由来の成分の含有割合を分析することができるため、バイオマス由来成分のリサイクル用途への循環利用の促進を図る上でも効果的な手法である。したがって、本発明のPET、PEとしては、バイオマス由来成分を共重合して新たに得られたPETのみならず、バイオマス由来のPETが含有されてなるリサイクルPET、PEも包含するものである。
それぞれの有機化合物中の14C濃度の詳細な分析方法は、まずその有機化合物の前処理が必要となる。具体的には有機化合物に含まれる炭素を酸化処理し、すべて二酸化炭素へと変換する。更に、得られた二酸化炭素を水や窒素と分離し、二酸化炭素を還元処理し、固形炭素であるグラファイトへと変換する。この得られたグラファイトにCsなどの陽イオンを照射して炭素の負イオンを生成させる。引き続いて、タンデム加速器を用いてその炭素イオンを加速し、負イオンから陽イオンへ荷電変換させ、質量分析電磁石により123+133+143+の進行する軌道を分離し、分離した143+を静電分析器により測定を行う。
したがって、本発明のPETとしては、該バイオマス由来炭素の含有割合が10%未満である場合、得られるポリエステルとしては、石油資源の使用量削減や温室効果ガスの排出抑制の面では効果が乏しいものとなる。また、該含有割合が25.0%を超える場合については、共重合成分が過多となるため、本来のPETの物性が損なわれる虞があり、好ましくない。
一方、本発明において熱接着性成分として使用されるポリオレフィンとしては、エチレン、プロピレンの単独重合体、およびブロックまたはランダム共重合体およびその他のブテン−1、4−メチルペンテン−1、等のα−オレフィンとの共重合体等が例示される。また、目的に応じて、酢酸ビニル等、塩化ビニル、スチレン等とのビニルエステル共重合体、メチルアクリレートやエチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルメタアクリレート等との不飽和カルボン酸エステル共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等との不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、等の共重合体としてもよいが、主鎖成分の50モル%以上がエチレンおよび/またはプロピレンであるポリオレフィンポリマーを使用することが、繊維表面の平滑性、エアレイド法不織布成型における開繊性を良好とする面で好ましく使用される。
中でも、本発明に使用されるポリオレフィン系ポリマーとしては高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、エチレン・プロピレンランダム共重合ポリオレフィン、または第三成分をブロックもしくはグラフト共重合させたポリエチレンもしくはポリプロピレンであることが好ましい。この場合における第三成分とは酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、イソプロピルメタアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸を挙げることができる。すなわち本発明において熱接着成分を構成するポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、無水マレイン酸をブロック共重合またはグラフト共重合させたポリエチレンおよび無水マレイン酸をブロック共重合されたポリプロピレンよりなる群から選択されたポリオレフィンであることがより好ましい。また、上述のポリオレフィン系ポリマーから複数を選択して、混合して用いても差し支えない。これらのポリオレフィン成分は繊維形成成分であるバイオマス由来炭素を含むポリエチレンテレフタレートよりも一般的に融点、軟化点が低いことにより、芯鞘型複合繊維が加熱された場合に熱接着成分として機能することとなる。
本発明におけるバイオマス由来のポリオレフィンとしては、バイオマス由来炭素の存在割合が、ポリオレフィンを構成する全炭素に対し70%以上を占めるものであることが好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であり、特に好ましくは100%をバイオマス由来炭素が占める場合である。当該バイオマス由来炭素の存在割合が、70%未満である場合、従来の石油系資源からなる素材をバイオマス由来の素材に置き換えることで、ポリオレフィンについてのカーボンニュートラルを達成するという本発明の主旨にそぐわないものとなる。
本発明におけるバイオマス由来のポリオレフィンの製造方法としては、例えばポリエチレンの場合、トウモロコシ、サトウキビ、サツマイモなどから得られる澱粉や糖分を微生物で発酵させてバイオエタノールを製造し、これを脱水反応させることでエチレンを製造し、さらに重合させることでバイオマス由来100%のポリエチレンを得ることができる。
また、バイオマス由来炭素の存在割合が、70%以上100%未満のポリオレフィンの製造方法としては、バイオマス由来のオレフィンと石油系素材のみからなるオレフィンを重合させることで製造してもよいし、また、バイオマス由来のポリオレフィンチップと石油系素材のみからなるポリオレフィンチップをブレンドすることで製造してもよい。上記のポリエステルおよび/またはポリオレフィン系ポリマーには、本発明の効果を損なわない範囲で、添加剤、蛍光増白剤、安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、着色のための各種顔料などが含有されていてもよい。
本発明においては、繊維形成成分としてのバイオPETの芯部の重量比率が、単繊維の重量を基準として20〜80重量%の範囲とすることが好ましい。バイオPETの芯部の重量比率が20重量%未満では、本発明の目的とする柔軟な風合と均一な地合いを有する不織布が得られない。一方、80重量%を超えても上記効果が得られないだけでなく、溶融紡糸時のポリマーの曳糸性が悪化し、本発明の芯鞘型複合繊維を製造することができなくなる。好ましいバイオPETの芯部の重量比率は20〜80重量%の範囲、より好ましくは40〜60重量%の範囲である。
本発明の芯鞘型複合繊維は、芯鞘型、同芯芯鞘型、偏心芯鞘型等が例示され、特に、同芯芯鞘型、偏心芯鞘型が不織布の柔軟な風合い、均一な地合を出すために好ましい。また、繊維断面形状も丸断面に限定されることはなく、楕円断面、3〜8葉断面等の多葉断面、3〜8角形等の多角形断面など異形断面でもよい。特に+字断面やY字断面では、不織布の目付けダウンや嵩アップの点で好ましい。単糸繊度は目的に応じて選択すればよく、特に限定されないが、一般的に0.01〜500dtex程度の範囲で用いられる。
以上に述べた本発明の芯鞘型複合繊維は、例えば次の方法により製造することができる。バイオPETポリマーとバイオPEポリマーを公知の紡糸設備を用いて口金より吐出して、冷却風で空冷しながら速度100〜2000m/分で引き取り、未延伸糸を得る。この際、該ポリマーを別々に複合紡糸口金に供給し、バイオPETポリマーが繊維表面積の50%以上を占めるように該口金を用いて複合化し吐出させる以外は上記と同様にして未延伸糸を得る。引き続いて得られた未延伸糸の延伸を70〜100℃の温水中あるいは100〜125℃のスチーム中で行い、必要に応じて捲縮を付与し、用途、目的に応じた油剤を付与し、乾燥および弛緩熱処理を行った後、所定の繊維長にカットして、本発明の短繊維を得る。この際、油剤には本発明の目的を達成する障害とならない量の、または種類のシリコーン系化合物が含まれていてもかまわない。
本発明の短繊維を不織布とするには、ウェブの製造に応じて次のような繊維長とし捲縮を付与することが好ましい。例えば、エアレイド法でウェブを成型する場合、繊維長は2〜30mmが好ましい。繊維長を2mm以上とすることにより工業的に安定して短繊維を得ることができる。また、繊維長を30mm以下(若しくは30mm未満)とすることにより、繊維の開繊性がさらに良くなり、ウェブ塊が発生し難くなる。より好ましい繊維長は3〜20mmである。また、捲縮は不織布の目的に応じて、付与しても付与しなくてもよい。つまり、不織布に嵩高性を与えたい場合は捲縮を付与すればよいし、その必要がなく空気開繊性および吐出能力をより向上させたい場合は捲縮を付与しなくてもよい(無捲縮)。捲縮の形態としては平面ジグザグ型、オメガ型、スパイラル型を挙げることができる。すなわち捲縮数は0〜13山/25mm、捲縮率は0〜15%が好ましい。更に詳細には捲縮を付与する場合は、捲縮数を3〜13山/25mm、捲縮率を3〜15%とすることが好ましい。捲縮数を13山/25mm以下、捲縮率を15%以下とすることで空気開繊性がより良好なものとなる。本発明の短繊維は従来のものに比べて捲縮数および捲縮率が小さくなる傾向にあり、より上記範囲にコントロールしやすい。また、嵩高性を得るためには、捲縮数を3山/25mm以上、捲縮率を3%以上とするのが好ましい。また、捲縮の形態は、平面内に包含される平面ジグザグ型あるいはオメガ型の捲縮が、スパイラル状の3次元捲縮よりも開繊性の点でより好ましい。これらの構成を満たすことによって、エアレイド法で成型されたウェブ中の未開繊成分を5重量%以下とすることができる。
また、湿式抄造法でウェブを形成する場合も、上記と同様の理由により繊維長は2〜30mmが好ましく、より好ましくは3〜20mmである。捲縮は不織布の目的に応じて、付与しても付与しなくてもよい。湿式不織布に嵩高性を与えたい場合は捲縮を付与してもよいが、湿式抄造時の水中分散性の点からは捲縮を付与しない方が好ましい。
さらに、カード法でウェブを形成する場合、繊維長を30〜200mmとすることが好ましい。繊維長を30mm以上とすることにより、繊維間の絡合不良によるウェブ切れが発生し難くなる。また、繊維長を200mm以下とすることにより、カード上での開繊性がよくなり、ウェブの地合い斑がより生じ難くなる。繊維長は35〜150mmがより好ましく、さらには40〜100mmの範囲がより好適である。カードを通過させるためには短繊維に捲縮の付与されていることが好ましいが、その際、捲縮数は5〜30山/25mm、捲縮率は3〜30%であることが好ましい。捲縮数を30山/25mm以下、捲縮率を30%以下とすることにより、カード上での開繊性が良好となり、ウェブの地合い斑がより生じ難くなる。また、捲縮数を5山/25mm以上、捲縮率を3%以上とすることにより、繊維間の絡合不良によるウェブ切れが発生し難くなる。捲縮の形態は、平面ジグザグ型あるいはオメガ型、スパイラル状などの3次元捲縮といった従来知られている捲縮形態をとることができる。
本発明の短繊維より製造される不織布は、風合いが柔軟であり、柔軟さを示す指標であるカンチレバー法による剛軟度が70mm以下を達成することができる。本発明の不織布は、本発明の短繊維に他の短繊維を混合した不織布であっても良いし、他の短繊維からなる不織布を積層したのもであってもよいが、特に本発明の短繊維のみで成型される不織布は従来のポリエステル短繊維を用いた不織布と異なる独特の柔軟な風合いを呈し、かつ石油資源の枯渇を抑制する点で、特に好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例、比較例における工程調子、力学的特性(一般物性)は下記の方法に測定した。
(a)繊度
JIS L 1015 7.5.1 A法に記載の方法により測定した。
(b)乾強度・乾伸度
JIS L 1015:2005 8.7.1法に記載の方法により測定した。
(c)120℃乾熱収縮率
JIS L 1015:2005 8.15 b)法に記載の方法により、120℃で測定した。
(d)繊維長
JIS L 1015 7.4.1 C法に記載の方法により測定した。
(e)捲縮数、捲縮率
JIS L 1015 7.12に記載の方法により測定した。
(f)未開繊率
エアレイド法により成型したウェブ10g中から未開繊塊を取り出して、その重量xを
測定し、下式により未開繊率uを算出した。
u=x/10×100(%)
(g)剛軟度(45°カンチレバー法)
JIS L 1085 5.7A法に記述の方法に従い実施した。数値が小さいほど、
柔軟であることを示す。
(h)不織布地合い
エアレイド法により成型したウェブの外観を観察し、以下の基準で評価する。
レベル1:未開繊塊や目付斑(濃淡)が見られず、均一な地合いである。
レベル2:未開繊塊は目立たないが、目付斑(濃淡)が目視で確認できる。
レベル3:未開繊塊と目付斑(濃淡)が目立ち、不均一な地合いである。
(i)放射性炭素(炭素14)の測定によるバイオマス由来炭素の混合割合試料を加速機質量分光計(AMS)(タンデム加速器と質量分析計を組合わせたもの)にかけて炭素14の含有量を測定した。なお、大気中のニ酸化炭素には炭素14が一定割合含有される(これは高層大気中で窒素に中性子が衝突して炭素14生成されるため。)が、石油などの化石原料には炭素14が殆ど含まれない(炭素14は地中では放射線を出しながら半減期5,370年で窒素に変わっていくため。)。一方、現在の大気中における炭素14の存在比率は、特定値[平均値として107pMC(percent modern carbon)]であることが測定されており、光合成を行う現存の植物にはこの比率で炭素14が取り込まれていることが知られている。従って、試料中の全炭素と炭素14の含有量を測定することにより、試料中に含まれる炭素のうちのバイオマス由来炭素の割合を求めることができる。(下記式参照)バイオマス由来炭素の含有割合(%)=(試料中のバイオマス由来の炭素量/試料中の全炭素量)×100
以下、この炭素14を含むPET、エチレン、ポリエチレンをバイオPET、バイオエチレン、バイオポリエチレン[バイオPE]と称し、従来の石油由来の原料から製造され、炭素14を含まないPET、エチレン、ポリエチレンを石油由来PET、石油由来エチレン、石油由来ポリエチレン[石油由来PE]と称する。
[実施例1]
バイオPETポリマー(溶融ポリマー:280℃)とバイオエチレンとプロピレンランダム共重合体(共重合モル比、エチレン:プロピレン=70:30)ポリマー(溶融ポリマー:260℃)を、別々に公知の同芯芯鞘型の複合紡糸口金に供給し、0.3mmの丸穴キャピラリーを1032H孔を有する口金から700g/分の吐出量で押し出した。これを30℃の冷却風で空冷し、1150m/分で巻き取って未延伸を得た。この未延伸糸を、1段また延伸または2段以上の多段延伸を行い、押し込み型クリンパーで捲縮数が14山/25mm、捲縮率が10%の平面型ジグザグ型捲縮を付与し、アルキルホスフェートカリウム塩/ポリオキシエチレン変性シリコーン=80/20からなる油剤を0.25重量%付与し、さらに105℃の温風で乾燥した後、5mmの繊維長にカットした。得られた短繊維の繊度は、2.52デシテックスであった。
この繊維を用い、エアレイド法により目付が50g/mのウェブを成型した。さらに、このウェブを表面温度が200℃の1対のフラット(カレンダー)ローラーにより線圧80kPa・mで熱接着し、エアレイド法不織布を得た。この不織布の剛軟度は50mm、未開繊率は0.5%、不織布地合いはレベル1であり、バイオマス規定含有量が規定範囲である。結果を表1に示した。
[実施例2]
鞘成分に、無水マレイン酸4重量%グラフト共重合したバイオポリエチレンを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。柔軟な風合い、均一な地合、規定範囲内のバイオマス含有量となる。結果を表1に示した。
[実施例3]
鞘成分に、無水マレイン酸20重量%グラフト共重合したバイオポリエチレンを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。柔軟な風合い、均一な地合、規定範囲内のバイオマス含有量となる。結果を表1に示した。
[比較例1]
鞘成分に、石油由来PEを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。柔軟な風合い、均一な地合は実施例に劣り、かつ、規定範囲内のバイオマス含有量ではない。結果を表2に示した。
[比較例2]
芯成分に、バイオマス由来のポリ乳酸、鞘成分に、石油由来PEを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。120℃乾熱収縮率がやや高く、柔軟な風合い、均一な地合は実施例に劣り、かつ、規定範囲内のバイオマス含有量ではない。結果を表2に示した。
[比較例3]
芯成分に、石油由来PET、鞘成分に、バイオPEを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。柔軟な風合い、均一な地合は実施例に劣り、かつ、規定範囲内のバイオマス含有量ではない。結果を表2に示した。
[比較例4]
芯成分に、石油由来PET、鞘成分に、バイオPEを使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。120℃乾熱収縮率がやや高く、柔軟な風合い、均一な地合は実施例に劣り、かつ、規定範囲内のバイオマス含有量となる。結果を表2に示した。
[比較例5]
芯成分に、バイオマス由来のポリ乳酸、鞘成分に、バイオマス由来のポリ乳酸を使用する以外は、実施例1と同様にして短繊維および不織布を得た。評価結果は表1に示す。120℃乾熱収縮率が高く、柔軟な風合い、均一な地合は実施例に劣る。結果を表2に示した。
[実施例4]
延伸糸に捲縮の付与を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、短繊維および不織布を得た。この不織布の剛軟度は53mm、未開繊率は0.2%、不織布地合いはレベル1であった。結果を表1に示した。
[実施例5]
熊谷理機工業株式会社製の角型シートマシンを用い、実施例4で得られた短繊維と、木材パルプとを80:20の重量割合で水中に投入し、よく撹拌・混合して分散させ、大きさが約25cm×約25cmで、目付が50g/mのシートを作成した。次に、該シートを室温中で一昼夜以上乾燥させた後、孔を開けたテフロン(登録商標)シートの上に載せ、120℃の熱風循環式乾燥機の中で5分間の収縮処理を行い、湿式不織布を得た。この不織布の剛軟度は38mm、不織布地合いはレベル1であった。結果を表3に示した。
[比較例6]
延伸糸に捲縮の付与を行わなかった以外は、比較例1と同様にして短繊維を得た。この短繊維を用い、実施例5と同様にして湿式不織布の得た。この不織布の剛軟度は38mm、不織布地合いはレベル2であった。結果を表2に示した。
Figure 2012140728
Figure 2012140728
[実施例6]
カット長を5mmから51mmに変更した以外は、実施例1と同様にして短繊維を得た。この短繊維をローラー・カードに通しカード・ウェブを得た。この際、カード通過性は良好であった。このウェブを積層して目付50g/mとし、実施例3と同様にして熱風で熱接着させて、カード法熱接着不織布を得た。この不織布の剛軟度は58mm、不織布地合いはレベル1であった。結果を表3に示した。
[実施例7]
カット長を5mmから51mmに変更した以外は、実施例3と同様にして短繊維を得た。この短繊維を用い、実施例1と同様にして、カード法熱接着不織布を得た。この際、カード通過性は良好であった。この不織布の剛軟度は51mm、不織布地合いはレベル1であった。結果を表3に示した。
Figure 2012140728
本発明によれば、柔軟な風合と均一な地合いを有する不織布が得られる、バイオPET/バイオPE短繊維を提供することができる。また、本発明によれば、石油資源枯渇の抑制や、地合いが均一なだけでなく、従来にない柔軟性に優れた不織布を提供することができる。特に、エアレイド法でウェブが成型されている不織布は、未開繊が極めて少なく地合の均一性においても格段に優れており高品質のものである。したがって、本発明は、バイオマス由来のポリエステル系短繊維からなる不織布の用途を広げるものであり、その工業的価値が極めて高いものである。

Claims (8)

  1. 繊維形成成分を芯部に熱接着性成分を鞘部に有する芯鞘型複合繊維であって、芯鞘型複合繊維中に加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)を10%以上含み、繊維形成成分が加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)を含むポリエチレンテレフタレートからなり、熱接着性成分が高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、無水マレイン酸をブロック共重合またはグラフト共重合させたポリエチレンおよび無水マレイン酸をブロック共重合されたポリプロピレンよりなる群から選択され、加速機質量分光計(AMS)を用いた測定による放射性炭素(炭素14)を含むポリオレフィンからなる芯鞘型複合繊維。
  2. 加速機質量分光計(AMS)を用いた測定によるポリオレフィン中の放射性炭素(炭素14)の含有率が70%以上であり、加速機質量分光計(AMS)を用いた測定によるポリエチレンテレフタレート中の放射性炭素(炭素14)の含有率が10%以上である請求項1記載の芯鞘型複合繊維。
  3. 芯鞘型複合繊維が同芯型複合繊維または偏芯芯鞘型複合繊維である請求項1〜2のいずれか記載の芯鞘型複合繊維。
  4. 繊維長が2〜30mm未満であり、捲縮数が0〜13山/25mm、捲縮率が0〜15%の無捲縮または平面ジグザグ型あるいはオメガ型の捲縮を有する請求項1〜3のいずれか記載の芯鞘型複合繊維。
  5. 繊維長が30〜200mmであり、捲縮数が5〜30山/25mm、捲縮率が3〜30%の捲縮を有する請求項1〜3のいずれか記載の芯鞘型複合繊維。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の芯鞘型複合繊維からなりエアレイド法によりウェブが成型されていることを特徴とする不織布。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の芯鞘型複合繊維からなり湿式抄造法によりウェブが成型されていることを特徴とする不織布。
  8. 請求項1〜3,5のいずれかに記載の芯鞘型複合繊維からなりカード法によりウェブが成型されていることを特徴とする不織布。
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